JP4608795B2 - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の摩擦係合要素への油圧の供給・排出を制御することにより変速段を切換えるようにした自動変速機の油圧制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の自動変速機の油圧制御装置として、供給油圧に応じて係合状態が変化することで自動変速機の変速段を切換可能な複数の摩擦係合要素と、ライン圧を制御油圧に応じて調整制御することによって前記摩擦係合要素に供給される油圧を制御する制御バルブと、この制御バルブに通電に応じた可変の制御油圧を出力するソレノイドバルブと、各種信号に応じて前記ソレノイドバルブへの通電を制御する制御部とを備えて、前記摩擦係合要素に供給される油圧として変速時に必要な可変の調整圧(比較的低圧の油圧)と非変速時に必要な一定のストール圧(比較的高圧の油圧、例えばライン圧)が得られるようにしたものがある。
【0003】
ところで、従来の油圧制御装置では、ソレノイドバルブへの通電を制御することで得られる可変の制御油圧に応じて、制御バルブの出力油圧が図6の仮想線にて示したように変化して、変速時に必要な可変の調整圧と非変速時に必要な一定のストール圧が得られるようにしてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の構成では、ソレノイドバルブの通電制御による可変の制御油圧(図6に示したように最小圧Po〜最大圧Pmで変化する油圧)のみで制御バルブの作動が制御されるようになっていて、制御バルブの出力油圧が図6の仮想線にて示したように変化するようになっており、ソレノイドバルブの通電制御による制御油圧の最大圧Pmにて制御バルブの出力油圧がストール圧となるように設定されている。このため、変速時に必要な可変の調整圧を得るために利用されるソレノイドバルブの制御領域(Po〜Pcの領域)が全制御領域(Po〜Pmの領域)の一部となって、変速時に必要な調整圧の増減勾配(Po〜Pcの傾き)が大きくなり、ソレノイドバルブの通電制御によって得られる制御バルブの出力油圧の制御精度を十分に高めることができないという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した問題を解決すべく、供給油圧に応じて係合状態が変化することで自動変速機の変速段を切換可能な複数の摩擦係合要素と、ライン圧を制御油圧に応じて調整制御することによって前記摩擦係合要素に供給される油圧を制御する制御バルブと、この制御バルブに通電に応じた可変の制御油圧を出力するソレノイドバルブと、各種信号に応じて前記ソレノイドバルブへの通電を制御する制御部とを備えて、前記摩擦係合要素に供給される油圧として変速時に必要な可変の調整圧と非変速時に必要な一定のストール圧が得られるようにした自動変速機の油圧制御装置において、前記制御バルブに通電に応じて一定の制御油圧(ライン圧でもモジュレータ圧でもよい)を出力するON−OFFソレノイドバルブを設けて、前記ソレノイドバルブから出力される可変の制御油圧が前記制御バルブに機能的に作用することで、前記制御バルブの調圧機能が有効とされて、前記摩擦係合要素に供給される油圧が可変の調整圧とされ、前記ON−OFFソレノイドバルブから出力される一定の制御油圧が前記制御バルブに機能的に作用することで、前記制御バルブの調圧機能が無効とされて、前記摩擦係合要素に供給される油圧が一定のストール圧とされるようにしたこと(請求項1に係る発明)に特徴がある。
【0006】
この場合において、前記制御バルブと前記ソレノイドバルブが複数で、前記ON−OFFソレノイドバルブが一つであり、同ON−OFFソレノイドバルブから出力される制御油圧が前記各制御バルブに選択的に供給可能とすること(請求項2に係る発明)が望ましく、また、この場合において、前記各制御バルブが、複数のポートを有するバルブボディと、複数のランドを有して前記バルブボディに軸方向へ移動可能に組付けられるバルブスプールを備えていて、前記バルブボディが、前記ソレノイドバルブから出力される制御油圧を供給される第1ポートと、この第1ポートに制御油圧が供給されて前記バルブスプールが作動している状態でのみ前記ON−OFFソレノイドバルブから出力される制御油圧を供給される第2ポートを有していること(請求項3に係る発明)が望ましい。
【0007】
【発明の作用・効果】
本発明による自動変速機の油圧制御装置(請求項1に係る発明)においては、ソレノイドバルブから出力される可変の制御油圧が制御バルブに機能的に作用することで、制御バルブの調圧機能が有効とされて、摩擦係合要素に供給される油圧が可変の調整圧とされ、ON−OFFソレノイドバルブから出力される一定の制御油圧が制御バルブに機能的に作用することで、制御バルブの調圧機能が無効とされて、摩擦係合要素に供給される油圧が一定のストール圧とされるようにした。
【0008】
したがって、図6の実線にて示したように、変速時に必要な可変の調整圧を得るために、ソレノイドバルブの全制御領域(Po〜Pm)を利用することができて、ソレノイドバルブの通電制御による制御油圧の最大圧(Pm)にて制御バルブの出力油圧が変速時に必要な可変の調整圧の最大圧となるように設定することができる。このため、変速時に必要な調整圧の増減勾配(Po〜Pmの傾き)を小さくすることができて、ソレノイドバルブの通電制御によって得られる制御バルブの出力油圧の制御精度を十分に高めることができる。
【0009】
また、ON−OFFソレノイドバルブから出力される一定の制御油圧が制御バルブに機能的に作用することで、制御バルブの調圧機能が無効とされて、摩擦係合要素にストール圧が供給されるようにしたため、非変速時に制御バルブの調圧機能を無効として、制御バルブの無用な調圧制御作動に伴う無用な圧油消費(エネルギーロス)をなくすことが可能である。
【0010】
また、本発明による自動変速機の油圧制御装置(請求項2に係る発明)においては、ON−OFFソレノイドバルブから出力される制御油圧が複数の各制御バルブに選択的に供給可能としたため、一つのON−OFFソレノイドバルブを複数の制御バルブにて共用することができて、複数の制御バルブを必要とする自動変速機の油圧制御装置をコンパクトかつ安価に構成することが可能である。
【0011】
また、本発明による自動変速機の油圧制御装置(請求項3に係る発明)においては、各制御バルブが、複数のポートを有するバルブボディと、複数のランドを有してバルブボディに軸方向へ移動可能に組付けられるバルブスプールを備えていて、バルブボディが、ソレノイドバルブから出力される制御油圧を供給される第1ポートと、この第1ポートに制御油圧が供給されてバルブスプールが作動している状態でのみON−OFFソレノイドバルブから出力される制御油圧を供給される第2ポートを有している構成とし、各制御バルブ自体の構成で、ON−OFFソレノイドバルブから出力される制御油圧が各制御バルブに選択的に供給可能としたものであるため、一つのON−OFFソレノイドバルブを複数の制御バルブで共用するに際して別部材(例えば、切換バルブ等)が不要で、当該油圧制御装置をコンパクトかつ安価に構成することが可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は自動変速機10を含む自動車用動力伝達装置の全体構成を概略的に示し、図2は自動変速機10のギヤトレーンをスケルトンで概略的に示し、図3は自動変速機10の油圧制御部300を示している。
【0013】
図1に示した自動車用動力伝達装置は、エンジン500の出力軸(図示省略)に接続される自動変速機10と、図2のスケルトン図で示す自動変速機10に組み込んだ油圧駆動式の5つの摩擦係合要素への油圧の供給および排出を制御する図3の油圧回路図で示した油圧制御部300と、この油圧制御部300内の複数のソレノイドバルブへの通電を制御する制御部としての電子制御部400等によって構成されている。本実施形態では、油圧制御部300と電子制御部400とで自動変速機10の油圧制御装置を構成している。
【0014】
自動変速装置10は、トルクコンバータ2の出力軸である入力軸11と、図示しない差動装置を介して車軸に連結される出力軸12と、入力軸11と連結するリングギヤR1を有する第1列のシングルピニオンプラネタリギヤG1と、第2列のシングルピニオンプラネタリギヤG2及び第3列のシングルピニオンプラネタリギヤG3を備えている。
【0015】
また、自動変速装置10は、第1の摩擦クラッチC1と、第2の摩擦クラッチC2と、第3の摩擦クラッチC3と、第1の摩擦ブレーキB1と、第2の摩擦ブレーキB2等の5つの摩擦係合要素を備えていて、油圧制御部300および電子制御部400により5つの摩擦係合要素への油圧の供給・排出(摩擦係合要素の係合・非係合)を切換えることにより、1速から4速がアンダードライブ、5速と6速がオーバードライブの前進6段後進1段の変速段を達成するように構成されている。上記した各摩擦係合要素の係合・非係合と変速段との関係は、図4に示すようになる。
【0016】
次に、油圧制御部300の主要構成について、図3の油圧回路図を用いて説明する。油圧制御部300は、オイルポンプ20と、ライン圧を生成するレギュレータバルブ30と、ライン圧を減圧してモジュレータ圧を生成するモジュレータバルブ40と、手動操作によって走行レンジの切換を行うマニュアルバルブ50と、オイルポンプ20からモジュレータバルブ40を介して供給されるモジュレータ圧を利用して、通電電流に応じた可変の制御油圧を出力する3つのリニアソレノイドバルブ60、70、80と、通電電流に応じて一定の制御油圧を出力する一つのON−OFFソレノイドバルブ90を備えている。
【0017】
また、油圧制御部300は、リニアソレノイドバルブ60、70、80から出力される制御油圧とON−OFFソレノイドバルブ90から出力される制御油圧を導入するとともにライン圧を導入して同ライン圧を制御油圧に応じて調整制御して出力する制御バルブ100、110、120と、各制御バルブ100、110、120から出力された油圧を導入して摩擦係合要素の2重係合を防止するための3つのフェールバルブ130、140、150と、フェールバルブ130、140、150を介して制御バルブ100、110、120から出力された油圧を導入するとともに供給される油圧に応じて各摩擦係合要素への油圧の供給を切換える5つのシフトバルブ160、170、180、190、200と、通電電流に応じて各シフトバルブ160、170、180、190、200の位置を切換える3つのON−OFFソレノイドバルブ210、220、230とを備える。
【0018】
また、本実施形態では、リニアソレノイドバルブ60、70、80の非通電状態では可変の制御油圧が最大となり、通電状態においては、通電電流が大きくなるにつれて制御油圧が小さくなり、通電電流の最大値では制御油圧が制御バルブ90、100、110に供給されない(作用しない)ように構成されている。すなわち、リニアソレノイドバルブ60、70、80が非通電状態では制御バルブ100、110、120から出力される油圧が最大で、通電状態では、リニアソレノイドバルブ60、70、80への通電電流が小から大になるにつれて出力油圧が小さくなり、通電電流の最大値では出力油圧が生成されない(略ゼロとされる)ようになっている。
【0019】
また、ON−OFFソレノイドバルブ90は、非通電状態でシフトバルブ91を介して一定の制御油圧(ライン圧)を制御バルブ100、110、120に供給し、通電状態ではシフトバルブ91を介して制御バルブ100、110、120には油圧が供給されないように構成した常開弁であり、ON−OFFソレノイドバルブ210は、非通電状態で油圧(ライン圧)をシフトバルブ160、200に供給し、通電状態ではシフトバルブ160、200には油圧が供給されないように構成した常開弁である。一方、ON−OFFソレノイドバルブ220、230は、通電状態で油圧(ライン圧)をシフトバルブ180、190に供給し、非通電状態ではシフトバルブ180、190には油圧が供給されないように構成した常閉弁である。尚、3つのリニアソレノイドバルブ60、70、80の他にリニアソレノイドバルブ240を備えるが、このリニアソレノイドバルブ240はトルクコンバータ2のロックアップを制御するためのロックアップ制御バルブ250への調整圧を生成するものである。
【0020】
電子制御部400は、マイクロコンピュータを備えていて、図1に示したように、エンジン500の出力軸の回転数Neを検出するエンジン回転数センサ(Neセンサ)41、自動変速機10の入力軸11の回転数Ntを検出する入力軸回転数センサ(Ntセンサ)42、自動変速機10の出力軸12の回転数(当該車両の車速に相当する)Noを検出する出力軸回転数センサ(Noセンサ)43、エンジン500のスロットル開度(エンジン負荷に相当する)θを検出するスロットル開度センサ(θセンサ)44、運転者の操作によるシフトレバーのポジション(操作位置)を検出するポジションセンサ45にそれぞれ接続されており、これらセンサの出力信号に基づいて所望の変速段となるように各リニアソレノイド60、70、80、240およびON−OFFソレノイド90、210、220、230への通電を制御する。
【0021】
また、電子制御部400は、ON−OFFソレノイドバルブ210、220、230の通電状態を切換えることなくリニアソレノイドバルブ60、70、80の通電制御のみにより摩擦係合要素に供給される油圧を制御して所定の変速段を達成する複数のシフトパターンを設定している。本実施形態では、図5に示したように、各ON−OFFソレノイドバルブ210、220、230の通電・非通電の組合せによってシフトパターン1〜シフトパターン7の7つのシフトパターンを設定している。
【0022】
図5において、ON−OFF S/Vの欄は各シフトパターンにおけるON−OFFソレノイドバルブ210、220、230への通電状態を示しており、摩擦係合要素の欄は各シフトパターンにおける各制御バルブ100、110、120からの出力油圧を供給可能な摩擦係合要素を示しており、出力可能変速段の欄は各シフトパターンにおいて出力が可能な変速段(定常走行時の変速段、変速時に移行可能な変速段)を示している。各シフトパターンにおける定常走行時の変速段は、ダウンシフト時における応答性の観点から出力可能な変速段の高速段側に設定されている。
【0023】
上記のように構成した本実施形態においては、シフトパターン1において各制御バルブ100、110、120の出力油圧が全て略ゼロとされると、全ての摩擦係合要素が非係合となって、自動変速機10の変速段がニュートラルNとされる。また、シフトパターン2において制御バルブ110の出力油圧がライン圧とされると、摩擦係合要素C1、B2が係合状態とされて、自動変速機10の変速段が1速とされ、シフトパターン2において制御バルブ100の出力油圧がライン圧とされると、摩擦係合要素C1、B1が係合状態とされて、自動変速機10の変速段が2速とされる。また、シフトパターン3において制御バルブ110の出力油圧がライン圧とされると、摩擦係合要素C1、C3が係合状態とされて、自動変速機10の変速段が3速とされる。
【0024】
また、シフトパターン5において制御バルブ100、120の出力油圧がライン圧とされると、摩擦係合要素C1、C2が係合状態とされて、自動変速機10の変速段が4速とされ、シフトパターン5において制御バルブ110、120の出力油圧がライン圧とされると、摩擦係合要素C2、C3が係合状態とされて、自動変速機10の変速段が5速とされる。また、シフトパターン7において制御バルブ120の出力油圧がライン圧とされると、摩擦係合要素C2、B1が係合状態とされて、自動変速機10の変速段が6速とされる。
【0025】
また、本実施形態においては、自動変速機10の変速段が1速から6速間で切換えられる際に、一つの摩擦係合要素が係合状態から非係合状態とされ、他の一つの摩擦係合要素が非係合状態から係合状態とされる。例えば、シフトパターン2の2速状態からシフトパターン3の3速状態へと移行する変速時には、ON−OFFソレノイドバルブ90の減圧作動(ON作動)に続くリニアソレノイドバルブ60の減圧作動により制御バルブ100の出力油圧が図6(a)に示したようにストール圧(ライン圧)から減圧制御されるとともに、リニアソレノイドバルブ70の増圧作動に続くON−OFFソレノイドバルブ90の増圧作動(OFF作動)により制御バルブ110の出力油圧が図6(b)に示したようにストール圧に増圧制御されて、係合状態にある第1の摩擦ブレーキB1が非係合状態とされ、非係合状態にある第3の摩擦クラッチC3が係合状態とされる。
【0026】
ところで、本実施形態においては、各制御バルブ100、110、120に対応して各リニアソレノイドバルブ60、70、80が設けられるとともに、これらに対してON−OFFソレノイドバルブ90が設けられていて、ON−OFFソレノイドバルブ90から油圧が供給されない状態で、各リニアソレノイドバルブ60、70、80から出力される可変の制御油圧が各制御バルブ100、110、120の頂部油室に機能的に作用することで、各制御バルブ100、110、120の調圧機能が有効とされる。
【0027】
このため、図6の(a)、(b)に示したように、係合状態から非係合状態またはその逆とされる摩擦係合要素に供給される油圧が可変の調整圧とされ、またかかる状態にてON−OFFソレノイドバルブ90から出力される一定の制御油圧(ライン圧)が各制御バルブ100、110、120の上部油室に機能的に作用することで、同制御バルブの調圧機能が無効とされて、摩擦係合要素に供給される油圧が一定のストール圧とされる。
【0028】
したがって、本実施形態においては、図6の(a)、(b)にて実線で示したように、変速時に必要な可変の調整圧を得るために、リニアソレノイドバルブ60、70、80の全制御領域(Po〜Pm)を利用することができて、リニアソレノイドバルブ60、70、80の通電制御による制御油圧の最大圧(Pm)にて制御バルブ100、110、120の出力油圧が変速時に必要な可変の調整圧の最大圧となるように設定することができる。このため、変速時に必要な調整圧の増減勾配(Po〜Pmの傾き)を小さくすることができて、リニアソレノイドバルブ60、70、80の通電制御によって得られる制御バルブ100、110、120の出力油圧の制御精度を十分に高めることができる。
【0029】
また、本実施形態においては、ON−OFFソレノイドバルブ90の作動に伴って作動するシフトバルブ91から出力される一定の制御油圧が制御バルブ100、110、120の上部油室に機能的に作用することで、制御バルブ100、110、120の調圧機能が無効とされて、摩擦係合要素にストール圧が供給されるようにしたため、非変速時に制御バルブ100、110、120の調圧機能を無効として、制御バルブ100、110、120の無用な調圧制御作動に伴う無用な圧油消費(エネルギーロス)をなくすことが可能である。
【0030】
また、本実施形態においては、各制御バルブ100、110、120が、制御バルブ100を例として図7に示したように、複数のポート101a〜101gを有するバルブボディ101と、複数のランド102a〜102cを有してバルブボディ101に軸方向へ移動可能に組付けられるバルブスプール102と、このバルブスプール102を頂部油室に向けて付勢するスプリング103を備えていて、バルブボディ101が、リニアソレノイドバルブ60から出力される制御油圧を供給されるポート101aと、このポート101aに制御油圧が供給されてバルブスプール102がスプリング103に抗して作動している状態でのみON−OFFソレノイドバルブ90から出力される制御油圧を供給されるポート101cを有している構成としてある。
【0031】
このため、各制御バルブ100、110、120自体の構成で、ON−OFFソレノイドバルブ90から出力される制御油圧を各制御バルブ100、110、120に選択的に供給可能とすることができ、一つのON−OFFソレノイドバルブ90を複数の制御バルブ100、110、120で共用するに際して別部材(例えば、切換バルブ等)が不要で、当該油圧制御装置をコンパクトかつ安価に構成することが可能である。
【0032】
上記実施形態においては、ON−OFFソレノイドバルブ90にてモジュレータ圧を制御し、シフトバルブ91にてライン圧を制御して、ON−OFFソレノイドバルブ90の作動によってシフトバルブ91から出力されるライン圧が各制御バルブ100、110、120に供給されるようにして実施したが、ON−OFFソレノイドバルブにてライン圧を制御するように構成して、ON−OFFソレノイドバルブから出力されるライン圧が各制御バルブ100、110、120に供給されるようにして実施することも可能である。また、上記実施形態においては、ソレノイドバルブ60、70、80を通電電流に応じた可変の制御油圧を出力するリニアソレノイドバルブとして実施したが、リニアソレノイドバルブ以外に、通電電圧に応じた可変の制御油圧を出力するデューティソレノイドバルブを用いて実施することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自動変速機を含む自動車用動力伝達装置の全体構成を概略的に示す図である。
【図2】 図1に示した自動変速機のギヤトレーンを概略的に示すスケルトン図である。
【図3】 図1に示した自動変速機の油圧制御部を示す油圧回路図である。
【図4】 各摩擦係合要素の係合・非係合と変速段との関係を示す図である。
【図5】 各シフトパターンでの各摩擦係合要素の係合・非係合と変速段との関係を示す図である。
【図6】 リニアソレノイドバルブとON−OFFソレノイドバルブによって作動を制御される制御バルブの出力油圧を示す特性線図である。
【図7】 図3に示した制御バルブの拡大図である。
【符号の説明】
10…自動変速機、20…オイルポンプ、60、70、80…リニアソレノイドバルブ、90…ON−OFFソレノイドバルブ、100、110、120…制御バルブ、130、140、150…フェールバルブ、160、170、180、190、200…シフトバルブ、210、220、230…ON−OFFソレノイドバルブ、300…油圧制御部、400…電子制御部(制御部)、C1、C2、C3、B1、B2…摩擦係合要素。

Claims (3)

  1. 供給油圧に応じて係合状態が変化することで自動変速機の変速段を切換可能な複数の摩擦係合要素と、ライン圧を制御油圧に応じて調整制御することによって前記摩擦係合要素に供給される油圧を制御する制御バルブと、この制御バルブに通電に応じた可変の制御油圧を出力するソレノイドバルブと、各種信号に応じて前記ソレノイドバルブへの通電を制御する制御部とを備えて、前記摩擦係合要素に供給される油圧として変速時に必要な可変の調整圧と非変速時に必要な一定のストール圧が得られるようにした自動変速機の油圧制御装置において、前記制御バルブに通電に応じて一定の制御油圧を出力するON−OFFソレノイドバルブを設けて、前記ソレノイドバルブから出力される可変の制御油圧が前記制御バルブに機能的に作用することで、前記制御バルブの調圧機能が有効とされて、前記摩擦係合要素に供給される油圧が可変の調整圧とされ、前記ON−OFFソレノイドバルブから出力される一定の制御油圧が前記制御バルブに機能的に作用することで、前記制御バルブの調圧機能が無効とされて、前記摩擦係合要素に供給される油圧が一定のストール圧とされるようにしたことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  2. 請求項1に記載の自動変速機の油圧制御装置において、前記制御バルブと前記ソレノイドバルブが複数で、前記ON−OFFソレノイドバルブが一つであり、同ON−OFFソレノイドバルブから出力される制御油圧が前記各制御バルブに選択的に供給可能としたことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  3. 請求項2に記載の自動変速機の油圧制御装置において、前記各制御バルブが、複数のポートを有するバルブボディと、複数のランドを有して前記バルブボディに軸方向へ移動可能に組付けられるバルブスプールを備えていて、前記バルブボディが、前記ソレノイドバルブから出力される制御油圧を供給される第1ポートと、この第1ポートに制御油圧が供給されて前記バルブスプールが作動している状態でのみ前記ON−OFFソレノイドバルブから出力される制御油圧を供給される第2ポートを有していることを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
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