JP4607351B2 - 焼成灰を利用した軽質炭酸カルシウム被覆粒子、その製造方法およびそれを利用した紙 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、焼成灰を利用した軽質炭酸カルシウム被覆粒子とその製造方法に関し、特に製紙用の充填材や塗工用顔料として好適な軽質炭酸カルシウム被覆粒子に関する。
【0002】
【従来の技術】
古紙リサイクル工程を含む各種パルプ製造工程や製紙工程において発生する排水中には、カオリンクレー、炭酸カルシウムなどの無機顔料粒子をかなりの比率で含んでいる。これら排水中の固形分処理方法として、従来は、沈殿あるいは浮上などを利用した固液分離法により固形分が分取され、これを脱水処理して製紙スラッジとし、さらに焼却処理して減容化するとともに、残った焼成灰をセメント原料や炉の保温材として利用するか埋立処理していた。
【0003】
近年、環境保全、リサイクルの観点から、古紙リサイクル過程で排出される製紙スラッジを再利用することが提案されている。その一つとして特開平10-29818号には、古紙の脱インキプラントの排出物から得られた製紙スラッジを熱処理後炭酸カルシウムとして再利用する方法が提案されている。この方法では、製紙スラッジを比較的低い温度(600〜800℃)で熱処理し、得られた生成物を水性溶媒中に再懸濁し、酸処理または二酸化炭素含有ガスを通すことにより、溶出したカルシウム分の炭酸化を行う。この再生炭酸カルシウムは製紙用の充填材として再利用できることが記載されている。
【0004】
しかしこのように製紙スラッジを熱処理して得られた生成物を製紙用の充填材として再利用する方法では、製紙スラッジの熱処理時に、炭素質材料や製紙スラッジ中に含まれる重金属に起因する暗色の生成物が発生し、特に600〜800℃の低温では、熱処理しても最終的に得られる生成物は製紙用充填材、とくに上質紙の充填材として必要な白色度が得られないという問題があった。
【0005】
これに対し、古紙の脱インクプラントからのインク粒子、無機粒子、繊維の混合物を水性懸濁液中で白色不溶性塩とともに沈殿または凝集させる方法(特開平9−111681号)や、古紙の脱インキ処理物を熱処理した後、この焼却灰を水酸化カルシウムの水性スラリーに加え、焼却灰粒子の周囲に軽質炭酸カルシウム(以下、PCCという)を沈降、成長させる方法(特表平11−50287号)が提案されている。
【0006】
これらの方法、特に後者の方法では、焼成灰がほぼPCCに覆われた粒子が得られるので、バージンPCC(水酸化カルシウム懸濁液と二酸化炭素の反応によって沈降させたPCC)にほぼ近い物性の粒子が得られるとされる。
【0007】
しかしこの方法は、焼成灰に含まれるカルシウム化合物を核としてPCCを沈降させるようにしているので、焼成灰中のPCCの核として作用するカルシウム化合物が少ない場合には適応できない。周知のように欧米の製紙工業においては充填材や塗工用としてカルシウム化合物を比較的多く(例えば、塗工層の全無機顔料中に炭酸カルシウムを50%以上)含む紙が製造および使用されており、このような紙を古紙としたリサイクル工程から排出される製紙スラッジ焼成灰は、PCCの核として作用するカルシウム化合物の含有量が多くなるため、それを核としてPCCを沈降させる反応が容易に進みやすい。
【0008】
これに対しPCCの核として作用するカルシウム化合物の含有量が少ないスラッジや、スラッジを1000℃以下で熱処理して得たような焼成灰については、特表平11-50287号に記載される方法を試みても、灰粒子の表面にPCCが析出しにくく、PCCで焼成灰の周囲を被覆した粒子を得ることが難しい。その結果、焼却灰粒子の周囲に部分的にPCCが析出した粒子や、焼却灰粒子とPCC粒子とが混在したものが得られ、これを製紙の充填材や塗工用顔料として用いた場合、白色度、摩耗性などについて満足する特性が得られないことが、本発明者の取り組みでわかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、製紙スラッジ等のスラッジを焼成して得られる焼成灰を利用して白色度が高く、低摩耗性のPCC被覆粒子を提供することを目的とする。また本発明は、PCCの核として作用するカルシウム化合物の含有量が少ない焼成灰や1000℃以上で熱処理して得られた焼成灰であっても常に良好な品質のPCC被覆粒子を製造することができるPCC被覆粒子の製造方法を提供することを目的とする。更に本発明は上述したPCC被覆粒子を利用した紙であって、通常の紙に劣らない性能を有する紙を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明者らは、焼成灰を核としてPCCを製造する条件について鋭意研究した。その結果、焼成灰を所定の粒子径以下に粉砕した後、水酸化カルシウムを含む水性懸濁液中に混合し、二酸化炭素と反応させることにより、焼成灰粒子を核とするPCC生成反応が進み、焼成灰粒子表面をPCCが覆った粒子が得られること、特に反応温度を通常のPCC製造条件より低い温度に設定することにより、粒子径の小さいPCCが灰粒子の表面に析出し、白色度の高いPCC被覆粒子が得られることを見出し本発明に至ったものである。
【0011】
即ち本発明の軽質炭酸カルシウム被覆粒子の製造方法は、焼成灰を、平均粒子径が3μm以下となるように粉砕する粉砕工程と、粉砕後の焼成灰粒子を水酸化カルシウム含有水性懸濁液中に混合し、前記水性懸濁液に二酸化炭素または二酸化炭素含有ガスを通し、前記焼成灰粒子の周囲を軽質炭酸カルシウムで被覆する炭酸化工程とを含むことを特徴とする。 また本発明の好適な実施態様による軽質炭酸カルシウム被覆粒子の製造方法は、前記炭酸化工程における反応温度が35℃以下であることを特徴とする。
【0012】
以下、本発明のPCC被覆粒子の製造方法についてさらに詳述する。
まず、焼成灰の原料と熱処理方法について説明する。本発明のPCC被覆粒子の製造方法において用いられる焼成灰は特に限定されず、製紙スラッジや下水道汚泥等を焼成して得たものや古紙を燃料として利用するサーマルチサイクルによって排出される焼成灰等を利用することができる。特に古紙のリサイクル工程で排出される製紙スラッジが、製紙原料由来の材料からなり、鉄分やその他重金属等の不純物の混入が少ないため好適である。これらスラッジには、無機物としてカオリン、タルク、炭酸カルシウム、二酸化チタン、シリカ、アルミナ等が含有される。
【0013】
焼成灰はこのようなスラッジを熱処理することで得られる。熱処理は、例えばロータリーキルン、流動床炉、浮遊炉、ストーカ炉等通常用いられている焼却炉を用いることができ、熱処理温度は、スラッジ中のカーボンブラック等のインク顔料や繊維およびポリマー等の有機系化合物を燃焼するのに十分な温度であれば、特に限定されない。
【0014】
スラッジ中に炭酸カルシウムが含まれる場合には、炭酸カルシウムが分解することによってケイ素やアルミニウムと反応し、硬度の高いケイ酸アルミニウムカルシウム等が生成するのを防止するために炭酸カルシウムが分解しない条件(例えば、600〜780℃)で焼成することもできるが、このような条件では、有機化合物を完全燃焼させることが難しく、製紙用として有用に利用できるレベルの白色度を有するPCC被覆粒子を得るために好ましいレベルの白色度を有する焼成灰を得るためには長時間の熱処理が必要になるおそれがある。
【0015】
一方、熱処理温度が1000℃を越えるとスラッジ中に含まれるカオリン、タルク、炭酸カルシウム、二酸化チタン、シリカ、アルミナ等無機物の分解および焼結が進み、熱処理して得られた焼成灰を本発明において所望される粒子径まで粉砕するのに多大のエネルギーや時間を要するおそれがあるため好ましくない。従って、熱処理条件としては、温度800℃〜1000℃、滞留時間0.1〜12時間程度、過剰空気の存在下で行うことが好ましい。
【0016】
なお、熱処理は複数回に分けて行っても良く、この場合には前述した焼却炉による熱処理を適宜組み合わせるか、同じ焼却炉で繰り返し同条件や異なる条件で熱処理してもよい。
【0017】
次に焼成灰の粉砕工程について説明する。本発明では、上述のような熱処理によって得られた焼成灰を平均粒子径が3μm以下、好適には1μm以下となるように粉砕する。焼成灰の平均粒子径を3μm以下とすることにより、後述するPCC生成反応において、核として作用するカルシウム化合物が少ない焼成灰や1000℃以下で熱処理した焼成灰であっても、焼成灰を核としてその表面にPCCが沈降し、焼成灰粒子がほぼ完全にPCCで覆われた粒子を得ることができる。
【0018】
焼成灰の粉砕方法としては、乾式粉砕機による粉砕、または湿式粉砕機による粉砕が可能であり、乾式粉砕機、湿式粉砕機をそれぞれ、或いは片方のみ複数段設けることやこれらを適宜組み合わせて粉砕することができる。最終的に焼成灰の平均粒子径が3μm以下となるように粉砕する。湿式粉砕前に乾式粉砕により予め小粒子化しておくことが粉砕効率上、より好ましい。
【0019】
乾式粉砕機としては、例えば、数mmのものを数十μmにまで粉砕する粉砕機としてロールクラッシャ、ローラーミル、スタンプミル、エッジランナ、カッタミル、ロッドミルなどを例示することができる。また数μm以下に粉砕する粉砕機としてローラミル、ジェットミル、乾式ボールミル、衝撃式粉砕機などが使用できる。
【0020】
湿式粉砕機としては、湿式ボールミル、振動ミル、攪拌槽型ミル、流通管型ミル、コボールミルなどが使用できる。湿式粉砕では焼成灰に水を加えてスラリー化するが、この際、均一に分散するために分散剤を添加してもよい。分散剤を添加することによって、スラリーを高濃度化しても粘度上昇を防止することができるほか、湿式粉砕による粘度上昇を防止し、粉砕効率やハンドリング性を向上させることができる。
【0021】
なお、湿式粉砕前後にオープン型振動スクリーン、多管式振動加圧フィルタや機械式加圧フィルタなどのスクリーニング装置を介して難粉砕性の焼結物を除去することもできる。このような分級工程を経ることにより、熱処理工程で生成した高硬度粒子や粒径の大きな粒子を取り除くことができる。これによりその後の炭酸化工程において粒度の揃った白色度の高い低摩耗度のPCC被覆粒子を得ることができる。また炭酸化前に分級しておくことにより、炭酸化後の分級にかかる負荷を低減することができる。
【0022】
次に炭酸化工程について説明する。上述のようにして粉砕した焼成灰粒子を水酸化カルシウム含有水性懸濁液中に混合する。水酸化カルシウム含有水性懸濁液(消石灰懸濁液)は、消石灰を水と混合して調製するか、生石灰(酸化カルシウム)を水で湿式消化させることにより調製することができる。湿式消化は、例えばCaO濃度50〜250g/リットル、好ましくは60〜200g/リットルで、温度20〜100℃好ましくは40〜100℃およびスレーカーでの平均滞留時間60分以内、好ましくは3〜30分という消化条件下で、連続湿式型のスレーカーを用いて行うことが好ましい。
【0023】
消化用の水は通常の水道水、工業用水、地下水、井戸水或いは次の炭酸化工程で生成される炭酸カルシウム水性スラリーの分離脱水処理により得られる分離水又はろ過処理により得られるろ水を用いることができる。
【0024】
混合工程は、上述のように調製した水酸化カルシウム含有水性懸濁液に粉砕後の焼成灰を加え、炭酸化反応を行う。尚、水酸化カルシウム含有水性懸濁液の調製方法として湿式消化を採用する場合には、生石灰と上記焼成灰を混合後に、若しくは、消和反応の進行過程で焼成灰を添加してもよい。
【0025】
焼成灰の量は、焼成灰と水性懸濁液に含有される水酸化カルシウム(炭酸カルシウム換算量)との重量比で100:10以下であることが好ましい。即ち、焼成灰粒子の表面がほぼ完全にPCCで被覆させるためには、焼成灰粒子の表面に析出する炭酸カルシウムの量が、焼成灰に対し10%以上であることが好ましい。炭酸カルシウムの量が10%未満の場合には、焼成灰粒子の表面をPCCで完全に被覆できないおそれがある。
【0026】
上述のように焼成灰を添加、混合し、必要に応じて所定時間の熟成及び水酸化カルシウム濃度の調整を行った後、炭酸化を行う。炭酸化に好適な水酸化カルシウム濃度は、通常約50〜200g/リットル、好適には約50〜150g/リットルである。
【0027】
さらに本発明者らは、炭酸化の反応温度を適切に管理することにより、焼成灰のPCC被覆効果が向上することを見出した。即ち、炭酸化の反応開始温度は35℃以下とし、より好ましくは20℃以下とする。このように比較的低い温度で反応させることにより、粒子径が小さい紡錘系PCCが生成する。粒子径が大きなPCCは、焼成灰中にPCC析出の核となるカルシウム化合物が少ないと焼成灰の表面に析出しずらく、一方、粒子径が小さいPCCは、核となるカルシウム化合物が焼成灰中に存在していなくても焼成灰の表面に析出することができる。つまり上述した比較的低い温度で炭酸化反応させることにより、焼成灰上にPCCを容易に析出させることができる。この際、焼成灰上に析出させるPCCの粒子径としては、長径を0.1〜0.8μm、短径を0.01〜0.15μmとすることで焼成灰粒子の周りを完全に被覆することができる。
【0028】
反応温度条件以外の炭酸化条件は、通常のPCC製造工程と同様にして行うことができる。即ち、水酸化カルシウムと焼成灰の混合スラリーに、二酸化炭素ガス或いは二酸化炭素含有ガスを吹込む。炭酸化に用いるガスは、工業的には二酸化炭素含有ガスが好ましく、この場合、二酸化炭素濃度5〜40容量%、好適には10〜35容量%の二酸化炭素含有ガスを用いる。また例えば石灰石焼成排ガス、石灰焼成排ガス、ゴミ焼却排ガス、発電ボイラー排ガス、或いはパルプ製造工程で用いられる苛性化タンカル焼成キルン等から排出される排ガスなどを適当な手段で除塵後、用いてもよい。
【0029】
二酸化炭素ガス或いは二酸化炭素含有ガスを吹込む割合は、二酸化炭素ガスとして消石灰1kg当り毎分1〜15リットル、好適には毎分2〜12リットルの割合で吹込む。
【0030】
炭酸化後のスラリーを振動篩等の篩でろ過することにより本発明のPCC被覆粒子を得ることができる。この際、必要に応じて、分級や篩によるろ過を行う。分級等により粒子径の大きい粒子を取り除くことにより、製紙用の充填材や塗工用顔料として用いた場合に抄紙用ワイヤーや塗工用ブレードの摩耗を低減することができる。
【0031】
このような方法によって製造した本発明のPCC被覆粒子は、焼成灰の周囲を粒子径の小さい紡錘状のPCCが覆った粒子である。バージンPCCと同程度の白色度を有し、しかも焼成灰より顔料としての硬度が低く、これを製紙用に使用した場合に抄紙機や塗工機等の摩耗性トラブルを回避できる。また本発明のPCC被覆粒子は、粒子径が小さいPCCであることから比表面積が大きく、これを製紙用の充填剤や塗工用顔料として使用すると、白色度と不透明度が高い紙を得ることができる。
【0032】
尚、本発明のPCC被覆粒子は製紙用以外に、ゴム、プラスチック、塗料、インキ等のフィラーとして用いることができ、高い白色度と隠蔽性を付与することができる。
【0033】
次に本発明のPCC被覆粒子の製紙用充填材や塗工用顔料への適用について説明する。
本発明のPCC被覆粒子は、単独で或いは通常のPCC、カオリンクレー、タルク、二酸化チタン、サチンホワイト、プラスチックピグメント等の通常の顔料と混合して用いることができる。
【0034】
充填材や塗工用顔料として使用する場合、例えば、上記通常の顔料を含む充填材や塗工用顔料の合計量に対して、本発明のPCC被覆粒子を5〜95重量%、好適には10〜90重量%添加して使用することができる。
【0035】
本発明のPCC被覆粒子を用いて充填材含有紙を製造する方法は、通常の充填材含有紙の製造方法と同様であり、例えば本発明のPCC被覆粒子と上記比率で他の充填材と混合したスラリーをパルプ原料スラリーに添加し、さらに必要に応じて紙力増強剤、サイズ剤、歩留り向上剤等の添加剤を加えた紙料とし、これを抄紙することにより得られる。パルプ原料に対する充填材添加率は、1〜50重量%、好適には5〜40重量%とする。
【0036】
紙料スラリーに添加する添加剤としては公知のものを用いることができ、例えば紙力増強剤としては澱粉類、植物性ガム、水性セルロース誘導体、ケイ酸ソーダ等が、サイズ剤としてはロジン、澱粉、CMC(カルボキシルメチルセルロース)、ポリビニルアルコール、アルキルケテンダイマー、ASA(アルケニル無水こはく酸)、中性ロジン等が、また歩留り向上剤としてポリアクリルアミドおよび共重合体、ケイ酸ソーダ等が挙げられる。更に必要に応じて染料、顔料等の色料を添加してもよい。
【0037】
これら添加剤を添加、混合し紙料を公知の抄造器具で抄造することにより充填材含有紙を製造することができる。坪量は特に限定されないが、通常10〜300g/m2程度とする。
【0038】
さらに、本発明のPCC被覆粒子を用いて塗工紙を製造する方法は、通常の塗工紙の製造方法と同様であり、例えば本発明のPCC被覆粒子を前記比率で他の充填材と混合し、分散剤を添加して得たスラリーを接着剤や他の添加剤を混合して塗料を調整し、これを中質紙、上質紙等の紙材上に塗布することにより得られる。
【0039】
接着剤としては、例えばスチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテックス、アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルの重合体または共重合体等のアクリル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス、或いはこれらの各種重合体ラテックスをカルボキシル基等の官能基含有単量体で変性したアルカリ部分溶解性或いはアルカリ非溶解性の重合体ラテックスが使用される。
【0040】
さらに上記のような合成接着剤のほかに、例えば陽性化澱粉、酸化澱粉、酸素変性澱粉、熱化学変性澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉、冷水可溶澱粉等の澱粉類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース類、ポリビニルアルコール、オレフィン−無水マレイン酸樹脂などの水溶性合成接着剤等を適宜選択して併用できる。必要に応じて、顔料スラリーや塗料中には消泡剤、耐水化剤、流動性変性剤、着色剤、蛍光増白剤等の各種添加剤が添加される。また分散剤としてはケイ酸ソーダ、ヘキサメタリン酸ソーダ、ポリアクリル酸ソーダ等が挙げられる。
【0041】
塗工は、塗布量に応じて、エアーナイフ、ブレード、ゲートロール、ロッド、バー、キャスト、グラビア、カーテン等の公知の塗工機(コーター)で行うことができる。塗布量は片面当たり乾燥重量で通常数〜数10g/m2程度である。
【0042】
このようにして得られた乾燥後の塗工紙は、一般に印刷適性(例えば、高平滑や高光沢)を付与する目的で、カレンダに通紙して加圧仕上げが施される。この場合のカレンダ装置としては、例えばスーパーカレンダ、グロスカレンダ、ソフトコンパクトカレンダなどの金属またはドラムと弾性ロールの組み合わせになる各種カレンダが、オンマシンあるいはオフマシン仕様で適宜使用できる。
【0043】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例に示す部または%は、特に断らない限り、それぞれ有効成分の重量部または重量%を示す。
実施例および比較例において行った測定、分析、評価は次のとおりである。
【0044】
[平均粒子径の測定]
沈降法粒度分布測定装置〔セディグラフ5100/Micromeritic社〕を使用し、50%体積平均粒子径を測定した。測定試料の調製は、0.1%ヘキサメタ燐酸ソーダ水溶液に、粉体試料またはスラリー試料を添加し、超音波で1分間分散した。
【0045】
[スラッジおよび焼成灰の成分分析]
X線回折装置(RAD−B/理学電気社)および蛍光X線分析装置(PW240/Philips社)により成分分析を行った。
【0046】
[焼成灰へのPCC被覆状態の確認]
走査型電子顕微鏡(SEM)写真、PCC被覆粒子断面の透過型電子顕微鏡(TEM)写真およびPCC披覆粒子の表層と中心部のエネルギー分散型X線分光器(EDS)のスペクトルから焼成灰をPCCが被覆しているかを碓認した。表2には被覆しているものを○、被覆していないものを×として示した。
【0047】
[PCCのSEM粒子径測定]
SEM写真からデジマチックノギスを用いて100個の粒子を測定し、その平均値を求めた。
【0048】
[焼成灰およびPCC被覆粒子の白色度測定]
乾燥粉体約1.0gを乳鉢で粗い粒子がなくなるまで粉砕したのち、中空円筒と内径の合う太さの円柱からなる粉体錠剤成型機を用いて13kgf/cm2で30秒加圧して錠剤状に成型し、この成型物の白色度を分光白色度測色計(SC−10WN/スガ試験機)で測定した。
【0049】
[充填材含有紙および塗工紙の金属摩耗性]
得られた充填材含有紙および塗工紙について、紙加工時の金属刃摩耗の目安となる以下の試験を行った。
すなわち、充填材含有紙あるいは塗工紙を一定角度に固定したステンレス製のカミソリナイフで10m引き裂き、カミソリ刃の顕微鏡拡大観察により摩耗量を測定した。
【0050】
[充填材含有紙および塗工紙の紙質]
白色度はJIS P8123、不透明度はJIS P8136、光沢度はJIS P8142、密度はJIS P8118、平滑度と透気度はJ.TAPPI No5Bに準じて測定した。
【0051】
[塗工適性]
固形分濃度を60%に調整した塗被液をラボブレードコータで、紙を使用せずバッキングロール上に10g/m2となるようにブレード角度を調整し、1000m/minで1時間塗工した後のブレードの摩耗度をブレード刃角の変化で評価した。未使用のブレード刃角は45°であり、刃角変化が大きいものほど塗被液のブレード摩耗が大きい。なお、ブレードはスウェーデン鋼製で厚み0.508mmを使用した。
【0052】
[焼成灰の調製]
参考例1(17μm炉底灰の調製)
洋紙、板紙用の抄紙機および塗工機、さらに原料として使用する脱墨パルプ化設備を有する製紙工場の廃水処理クラリファイヤーで分離した固形分および活性スラッジ処理工程から生じる余剰スラッジからなるスラッジを脱水機により固形分濃度が約50%となるように脱水した。X線回折により、スラッジに含有する鉱物の分析を行った結果、カオリンの他炭酸カルシウム、タルクや二酸化チタンのピークが確認された。脱水後のスラッジを流動床ボイラーにて800℃で、供給空気が4秒以上滞留する条件で燃焼させて、炉底から排出される炉底灰を得た。これをローラミルで乾式粉砕し、平均粒子径が17μmの炉底灰を調製した。炉底灰の白色度は71%であった。成分分析結果を表1に示す。
【0053】
参考例2(2.5μm炉底灰の調製)
参考例1で得られた平均粒子径17μmの炉底灰を10%となるように水に分散してコーレスミキサーでスラリー化し、水性懸濁液を作成した。これをサンドミル(ダイノーミル紗KDL−PILOT:シンマルエンタープライゼス製)でレーザー式粒度分布測定機によるメジアン径が2.5μm程度となるまで粉砕を行い、炉底灰スラリーを作製した。粉砕はガラスビーズ(径1〜1.4mm)を用い、充填率80%,吐出量6.6L/h、Pass回数1の条件下で行った。得られた焼成灰スラリーを325meshの篩で分級し、フィルタープレスで脱水した後、電気炉で105℃、24時間乾燥し、コーヒーミルで30秒間粉砕して平均粒子径が2.5μmの炉底灰を得た。
【0054】
参考例3(0.8μm炉底灰の調製)
サンドミルによる粉砕条件を、吐出量8.0L/h、pass回数3とした以外は参考例2と同様の方法で平均粒子径が0.8μmの炉底灰を得た。
【0055】
参考例4(17μm熱処理飛灰の調製)
参考例1の燃焼過程において、排気ガスと一緒に排出される飛灰を採取した。この飛灰の白色度は45%であったため、飛灰を外熱式ロータリーキルンで温度950℃、滞留時間45分で熱処理して白色度を79%まで向上させた。成分分析結果を表1に示す。この飛灰をローラミルで乾式粉砕し、平均粒子径が17μmの熱処理飛灰を得た。SEM写真を図1に示す。
【0056】
参考例5(2.5μm熱処理飛灰の調製)
参考例4で得られた飛灰を、参考例2と同様の方法を用いて粉砕し、平均粒子径が2.5μmの熱処理飛灰を得た。
【0057】
参考例6(0.8μm熱処理飛灰の調製)
参考例4で得られた飛灰を、参考例3と同様の方法を用いて粉砕し、0.8μmの熱処理飛灰を得た。SEM写真を図2に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
[PCC被覆粒子の製造]
実施例1(0.8μm炉底灰へのPCCの被覆)
生石灰を水に溶いて325meshの篩で分級を行い、70g/リットルの濃度の水酸化カルシウム水性スラリー(消石灰ミルク)を得た。一方、参考例3の方法で調製した平均粒子径0.8μmの炉底灰を前記スラリーに炉底灰と水酸化カルシウム(炭酸カルシウム換算)の混合比(重量比)で1/1となるように添加し、混合攪拌して炉底灰・水酸化カルシウム混合スラリーを調整した。この混合スラリー5リットルを回分式反応器に仕込み、17℃に調整した後、820rpmで攪拌を行いながら、二酸化炭素濃度30容量%のガスを、水酸化カルシウム1kg当り100容量%二酸化炭素換算で2Nリットル/分の割合で吹きこみ、炭酸化率が100%になるまで反応させて炉底灰とPCCの複合化を行った。この水性懸濁液を825meshの篩でろ過した後、濃縮した。得られた粒子の特性を表2に示す。
【0060】
実施例2(2.5μm炉底灰へのPCCの被覆)
参考例2で得られた平均粒子径2.5μmの炉底灰を実施例1と同様の方法で、PCCと複合化し、さらに分級、濃縮した。得られた粒子の特性を表2に示す。
【0061】
比較例1(17μm炉底灰へのPCCの被覆)
参考例1で得られた17μm炉底灰を用いて反応開始温度を60℃にした以外は実施例1と同様の方法で、PCCと複合化した。得られた粒子の特性を表2に示す。
【0062】
実施例3(0.8μm熱処理飛灰へのPCCの被覆) 参考例6で得られた平均粒子径0.8μmの飛灰を実施例1と同様の方法でPCCと複合化し、さらに分級、濃縮した。得られた粒子の特性を表2に、SEM写真を図3に示す。また、PCC被覆粒子の断面の透過型電子顕微鏡(TEM)写真を図4に、図4中の1〜3の点におけるEDSスペクトルを図5〜7に示す。TEM写真とEDSスペクトルから粒子の中心部は焼成灰、その周囲を覆っているのは炭酸カルシウムであることが確認された。
【0063】
実施例4(2.6μm熱処理飛灰へのPCCの被覆)
参考例5で得られた平均粒子径2.5μm飛灰を実施例2と同様の方法で、PCCと複合化し、さらに分級、濃縮した。得られた粒子の特性を表2に示す。
【0064】
比較例2(17μm飛灰へのPCCの被覆)
参考例4で得られた17μm飛灰を用いて反応開始温度を60℃にした以外は実施例1と同様の方法で炭酸カルシウムとの複合化した。得られた粒子の特性を表2に、SEM写真を図8に示す。この図から焼成灰の表面は炭酸カルシウムによって被覆されていないことが確認された。
【0065】
【表2】
【0066】
表2の結果からもわかるように、焼成灰の粒子径が大きい場合には、焼成灰粒子の表面を炭酸カルシウムで完全に被覆することができず、白色度も粒子径が小さい焼成灰に比べ低かった、
【0067】
[充填剤含有紙の製造]
応用例1〜4
充填剤の調製:実施例2で得られたPCC被覆粒子(応用例1)、実施例4で得られたPCC被覆粒子(応用例2)、比較として参考例2で得られた平均粒子径2.5μmの炉底灰(応用例3)、参考例5で得られた平均粒子径2.5μmの熱処理飛灰(応用例4)にそれぞれ水を添加してコーレスミキサーでスラリー化し、固形分濃度35%のスラリーを調製した。
【0068】
抄紙条件:NBKP(材質・スプルース;フリーネス=CSF 520ml)10部、LBKP(材質・メイプル;フリーネス=CSF 480ml)90部を配合したパルプスラリーに、各充填剤スラリーをそれぞれ固形分で15部、硫酸バンドを0.5部、カオチン性澱粉(PIRAA2/王子トレーディング)0.7部、アルケニル無水コハク酸1.0部をそれぞれ添加し、固形分濃度0.9%の紙料を調製した。この紙料をオントップのツインワイヤーテスト抄紙機で抄紙、乾燥し、続いて、ゲートロールコーターで酸化澱粉の塗布量が乾燥重量で両面合計1.5g/m2となるように塗布、乾燥後、3ニップのマシンカレンダーに通紙して、米坪が64g/m2の上質紙を得た。得られた上質紙の評価結果を表3に示す。
【0069】
【表3】
【0070】
表3から明らかなとおり、実施例2、3のPCC被覆粒子は製紙用の充填材として利用でき、得られたPCC被覆粒子含有紙の白色度が高く、また密度が低く嵩高であるだけでなく、カミソリ刃摩耗量も少なかった。
【0071】
[塗工紙の製造]
応用例5〜6
顔料の調製:実施例3で得られたPCC被覆粒子(応用例5)と、比較として参考例6で得られた平均粒子径0.8μmの熱処理飛灰(応用例6)にそれぞれ分散剤(アロンA-6028/東亜合成化学工業)を顔料に対し固形分対比で0.5%と水を添加してコーレスミキサーでスラリー化し、固形分60%のスラリーを調製した。
【0072】
塗工条件:表4に示す組成の塗被液を調製し、これを坪量80g/m2の上質原紙の両面に乾燥料10g/m2となるように片面ずつブレードコータで塗布、乾燥、さらにスーパーカレンダー仕上げして2種類の両面塗工紙を得た。得られた塗工紙の評価結果とブレード塗工適性評価結果を表5に示す。尚、塗被液に用いた材料は、カオリン(HT:エンゲルハード社)、軽質炭酸カルシウム(TP-221GS:奥多摩工業社)、澱粉(エースA:王子コーンスターチ社)、ラテックス(T-2561C:日本合成ゴム社)、分散剤(A-6028:東亜合成化学工業社)である。
【0073】
【表4】
【0074】
【表5】
【0075】
表5に示す結果からも明らかなように、実施例3のPCC被覆粒子を用いて製造した塗工紙は、熱処理飛灰とPCCとを混合して用いた塗工紙(応用例6)に比べ優れた白色度を示し、優れた不透明性が得られた。また金属摩耗性および塗工適性についても、応用例6よりも優れていた。
【0076】
【発明の効果】
以上の実施例からも明らかなように本発明によれば、製紙用スラッジを利用して実用的且つ高品質の軽質炭酸カルシウム被覆粒子を提供することができる。特に本発明の製造方法によって製造された軽質炭酸カルシウム被覆粒子は、嵩高く白色度、不透明度が高いので製紙用充填材或いは塗工用顔料として有用であり、これを用いた充填材含有紙或いは塗工紙は通常のPCCを用いたものと殆ど変らない特性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱処理飛灰(平均粒子径17μm)のSEM写真
【図2】熱処理飛灰(平均粒子径0.8μm)のSEM写真
【図3】熱処理飛灰PCC被覆粒子(平均粒子径0.8μm)のSEM写真
【図4】熱処理飛灰PCC被覆粒子(平均粒子径0.8μm)のTEM写真
【図5】熱処理飛灰PCC被覆粒子(平均粒子径0.8μm)スポット1のEDSスペクトル
【図6】熱処理飛灰PCC被覆粒子(平均粒子径0.8μm)スポット2のEDSスペクトル
【図7】熱処理飛灰PCC被覆粒子(平均粒子径0.8μm)スポット3のEDSスペクトル
【図8】熱処理飛灰(平均粒子径17μm)PCC複合後のSEM写真
Claims (7)
- 焼成灰を、平均粒子径が3μm以下となるように粉砕する粉砕工程と、
粉砕後の焼成灰粒子を水酸化カルシウム含有水性懸濁液に混合し、前記水性懸濁液に二酸化炭素または二酸化炭素含有ガスを通し、35℃以下の反応温度で炭酸化反応を行い、前記焼成灰粒子の周囲を、一次粒子の長径が0.1〜0.8μm、短径が0.01〜0.15μmである炭酸カルシウムで被覆する工程とを含むことを特徴とする軽質炭酸カルシウム被覆粒子の製造方法。 - 前記焼成灰は、古紙リサイクル工程において排出される固形分を主要構成成分とする製紙スラッジを、800〜1000℃で、酸素含有ガス存在下で焼成した焼成灰である請求項1記載の軽質炭酸カルシウム被覆粒子の製造方法。
- 前記焼成灰は、そのカルシウム含有量が炭酸カルシウム換算で30重量%以下である請求項1又は2に記載の軽質炭酸カルシウム被覆粒子の製造方法。
- 請求項1ないし3のいずれか1項記載の方法によって製造された軽質炭酸カルシウム被覆粒子。
- 前記焼成灰に対する炭酸カルシウムの割合が10%以上である請求項4記載の軽質炭酸カルシウム被覆粒子。
- 請求項4または5記載の軽質炭酸カルシウム被覆粒子を充填材として用いたことを特徴とする充填材含有紙。
- 紙の少なくとも一方の面に1ないし複数の塗工層を設けてなる塗工紙であって、前記塗工層は請求項4または5記載の軽質炭酸カルシウム被覆粒子を含むことを特徴とする塗工紙。
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