JP4604777B2 - モータ駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明はモータ駆動装置に関するものである。
従来、この種のモータ駆動装置は、永久磁石形同期モータをV/f制御してセンサレス正弦波駆動するようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−236694号公報
しかしながら、V/f制御によりセンサレス正弦波駆動する場合において、座標変換後の有効電流、あるいは無効電力を制御するために駆動周波数を制御すると制御が不安定となる課題があった。
また、モータ始動時より負帰還制御すると、負荷状態によってはモータ始動時や始動直後に不安定となり、逆回転したり、あるいは脱調し易い欠点があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、V/f制御によりセンサレス正弦波駆動する場合において、始動時には制御ゲインをほぼ零にして起動し、その後、駆動周波数に応じて制御ゲインを制御することにより制御系の振動を抑えて安定な回転制御を実現することを目的としている。
さらに、起動後においても駆動周波数に応じて制御ゲインを変更することにより安定化制御するもので、高速時の不安定や系の振動を抑制することを目的としている。
上記従来の課題を解決するために、本発明のモータ駆動装置は、直流電力をインバータ回路により交流電力に変換してモータを駆動し、インバータ回路の出力電流を電流検出手段により検出して設定回転数となるようにインバータ回路をV/f制御してセンサレス正弦波駆動し、インバータ回路の出力電流、あるいは、出力電圧と出力電流との位相あるいは力率が設定値となるように制御し、モータの駆動周波数に応じてインバータ回路の出力電流、あるいは、出力電圧と出力電流との位相あるいは力率が設定値となるように制御するための制御ゲインを変更するようにしたモータ駆動装置であって、モータの起動時から目標周波数に達するまでの起動時において、モータの回転数上昇率を所定よりも低く設定した場合には制御ゲインを零に設定し、目標周波数に達してから制御ゲインを所定の大きさの制御ゲインに設定するようにしたものである
本発明のモータ駆動装置は、インバータ回路の出力電流を電流検出手段により検出して設定回転数となるようにインバータ回路をV/f制御してセンサレス正弦波駆動し、インバータ回路の出力電流、あるいは、出力電圧と出力電流との位相あるいは力率が設定値となるように制御し、モータの駆動周波数に応じて制御ゲインを変更するようにしたものであるから、起動時、あるいはモータ回転数に応じて最適な制御ゲインに設定できるので、起動時や高速回転時においても安定した回転駆動が可能となる。
また、モータの起動時から目標周波数に達するまでの起動時において、モータの回転数上昇率を所定よりも低く設定した場合には制御ゲインを零に設定し、目標周波数に達してから制御ゲインを所定の大きさの制御ゲインに設定するようにしたので、始動時は完全なV/f制御により起動するため起動が安定となり、目標周波数に達してから制御ゲインを変更するので制御系の収束が可能となり安定な回転制御が可能となる。
さらに、モータの駆動周波数に応じて制御ゲインを変更するようにしたので、モータ回転数に応じて制御系の減衰率ζを最適制御できるので制御系の振動を制御でき安定な回転制御が可能となる。
第1の発明は、直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路により駆動されるモータと、前記インバータ回路の出力電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段の出力信号により前記インバータ回路をPWM制御して前記モータをV
/f制御する制御手段とを備え、前記制御手段は前記インバータ回路の出力電流、あるいは、出力電圧と出力電流との位相あるいは力率が設定値となるように制御し、前記モータの駆動周波数に応じて、前記インバータ回路の出力電流、あるいは、出力電圧と出力電流との位相あるいは力率が設定値となるように制御するための制御ゲインを変更するようにしたモータ駆動装置であって、前記モータの起動時から目標周波数に達するまでの起動時において、前記モータの回転数上昇率を所定よりも低く設定した場合には前記制御ゲインを零に設定し、前記目標周波数に達してから前記制御ゲインを所定の大きさの制御ゲインに設定するようにしたものであり、起動時の操作量過大を防止し、駆動周波数により制御系の制御性能が変化しても、制御ゲインの変更により最適制御するので系の振動を無くし安定なモータ回転制御が可能となる。
また、モータの起動時から目標周波数に達するまでの起動時において、モータの回転数上昇率を所定よりも低く設定した場合には制御ゲインを零に設定し、目標周波数に達してから制御ゲインを所定の大きさの制御ゲインに設定するようにしたので、始動時は完全なV/f制御により起動するため起動が安定となり、目標周波数に達してから制御ゲインを変更するので制御系の収束が可能となり安定な回転制御が可能となる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態におけるモータ駆動装置のブロック図を示すものである。
図1において、交流電源1より全波整流回路20に交流電力を加えて直流電力に変換し、全波整流回路20の直流出力端子にコンデンサ21a、21bを直列接続し、コンデンサ21a、21bの接続点を交流電源入力の一方の端子に接続して直流電源2を構成し、インバータ回路3により直流電力を3相交流電力に変換してモータ4を駆動する。インバータ回路3の負電圧側に電流検出手段5を接続し、インバータ回路3の3相各下アームに流れる電流を検出することによりインバータ回路3の出力電流、すなわち、モータ4の各相電流を検出する。
電流検出手段5は、インバータ回路3の下アームトランジスタのエミッタ端子に接続されたシャント抵抗50a、50b、50cと、シャント抵抗50a、50b、50cのそれぞれの電圧降下を検知する電流検知回路51より構成される。
制御手段6は、電流検出手段5の出力信号よりインバータ回路3の出力モータ電流を演算し、設定回転数に応じた所定周波数、所定電圧を印加してモータ4を回転駆動するものであり、モータ負荷に応じてインバータ回路出力電圧に対する出力電流位相、あるいは無効電流となるように制御することにより設定同期速度でモータ4を回転駆動できる。
基本的な制御方法について図2の制御ベクトル図を用いて説明する。図2は、ロータ表面に永久磁石を設けた表面永久磁石同期モータ(略してSPMモータ)のd−q座標系のベクトル図であり、モータ誘起電圧Emはq軸と同軸であり、誘起電圧Emは誘起電圧定数Keとロータ回転数Nの積となり、式1で表される。ここでPはモータの磁石の極数である。
Figure 0004604777
モータ誘起電圧Emはモータ駆動周波数fに比例し、モータ印加電圧Vaはモータ誘起電圧Emに比例した電圧が印加される。言い換えれば、モータ印加電圧Vaとモータ誘起
電圧Emの比(Va/Em;印加電圧定数)を一定にするので、式2に示すようにモータ印加電圧と周波数fの比(Va/f)をほぼ一定に制御することになり、V/f制御とも呼ばれる。
Figure 0004604777
モータ電流Iをq軸電流とd軸電流に分解してそれぞれ制御すると一般的なベクトル制御になるが、V/f制御によるセンサレス制御の場合、q軸、d軸は直接検出できないので、印可電圧軸(母線軸)、すなわち、a軸と直角のr軸に電流Iをそれぞれ分解し、有効電流Ia(=Icosφ)と無効電流Ir(=Isinφ)と呼ぶことにする。母線軸とモータ電流Iの位相をφとすると、力率cosφは式3、力率角φは式4より演算できる。
Figure 0004604777
Figure 0004604777
また、q軸と電流Iとの位相をγとし、q軸とa軸の位相を負荷角δとすると、φ=γ+δとなる。位相γを零にするとφ=δとなり、最大効率運転が可能となる。
本発明は、無効電流Ir、あるいは力率cosφ、あるいは力率角φを所定値に制御するものである。無効電流一定制御の特長は、周波数一定にした場合でも負荷変動に応じて負荷角δが自動的に調整されるので、無負荷から定格負荷まで周波数制御不要で単一の電流制御ループで制御可能となり、制御アルゴリズムが非常に簡単となり、負荷変動や電源電圧変動に対して安定となる特長がある。
一方、力率角、あるいは力率一定制御の場合には電圧制御と周波数制御の併用となって制御が複雑となる欠点はあるが、負荷電力を一定に制御できるので、最大効率運転が容易となる。しかし、いずれもV/f制御であり、誘起電圧に比例した電圧Vaを印可し、その電圧補正項ΔVaを無効電流一定制御により制御した後、力率角、あるいは力率を周波数制御する方式である。
図3は、本発明による制御手段のブロック図で、マイクロコンピュータ、あるいはディジタルシグナルプロセッサ等の高速プロセッサによりセンサレス正弦波駆動を実現するものである。
図3において、駆動条件変更手段60は、モータ駆動条件、回転数等に応じて、トルク電流、最適角度γを求め、駆動周波数f、無効電流Ir等を設定するもので、回転数設定手段61、無効電流設定手段62に設定信号を送る。キャリヤ信号発生手段63は、PWM変調のための三角波信号Vtと同期信号ckを発生させるもので、キャリヤ周波数(スイッチング周波数)はモータ騒音を減らすために、通常、15kHz以上の超音波周波数
に設定する。同期信号ckは各演算ブロックに送られ、同期信号ckに同期して各演算ブロックが動作する。
回転数設定手段61は、モータ駆動周波数fを設定するためにキャリヤ信号周期Tcの位相角増分Δθを求めて電気角演算手段64に加え、V/f設定手段65に駆動周波数信号fを送る。電気角演算手段64は、同期信号ckに同期して位相θを求め、規格化された正弦波テーブルを記憶する記憶手段66や座標変換手段等に位相信号θを加える。
V/f設定手段65は、駆動周波数fと負荷トルクに応じた印加電圧定数krを設定するもので回転数あるいは負荷トルクに比例した値が設定される。ポンプモータやファンモータの場合には、トルクは回転数の2乗で増加するので、印加電圧定数krは駆動周波数の2乗に比例して増加させる必要がある。しかし、ポンプやファンモータの場合には、それほど高い回転数は必要としないので、1.0〜1.3まで直線的に変化させても問題ない。負荷電流とモータインダクタンスに応じて設定し、1.2程度を選ぶ。
記憶手段66は、位相角に対応した三角関数の演算を行うために必要な規格化された正弦波テーブルを記憶領域に記憶しており、例えば、位相0から2πまで−1から+1までの正弦波データを持っている。
高速A/D変換手段67は、三角波変調信号Vtのピーク値にて電流検出手段5の出力信号veu、vev、vewをインバータ出力電流に対応したディジタル信号Iu、Iv、Iwに数マイクロ秒以下でA/D変換して3相/2相・母線軸変換手段68に各相電流の瞬時値を加える。
3相/2相・母線軸変換手段68は、インバータ回路出力電流の瞬時値を3相/2相変換してインバータ回路出力電圧軸、すなわちモータ母線軸(a−r軸)へ座標変換するもので、式5を用いて絶対変換し、a軸成分Iaとr軸成分Irを求める。r軸成分Irはインバータ出力(母線電圧)からみると無効電流成分となる。座標変換することにより、出力電流瞬時値より瞬時に無効電流成分Irが求まるだけではなく、式5に示す2乗平均により出力電流ベクトル絶対値Iや力率cosφを瞬時に求めることができる。
Figure 0004604777
無効電流比較手段69は、3相/2相・母線軸変換手段68の出力信号Irと無効電流設定手段62の設定信号Irsを比較し誤差信号ΔIrを出力し、誤差信号増幅演算手段70aにより増幅あるいは変換して印加電圧補正信号ΔVaを求め、位相補償手段70bにより積分あるいは微分して出力電圧設定手段71に出力する。
出力電圧設定手段71は、V/f設定手段65の出力信号krと位相補償手段70bの出力信号より出力電圧信号Vaを演算制御するもので、式6より出力電圧信号Vaを演算する。式6にてKpは比例ゲイン、Ksは積分ゲインである。
Figure 0004604777
2相/3相・母線軸逆変換手段72は、式7に示す逆変換式を用いて3相正弦波電圧信号を発生させる。インバータ出力電圧はa軸と同相なので、Vaのみ演算すればよく、3相電圧vu、vv、vwをPWM制御手段73に出力する。
Figure 0004604777
無効電流変更手段74は、駆動周波数fに応じて無効電流設定値Irsを制御するものである。ファンやポンプの場合、回転数の2乗に比例してトルクが上昇するので、回転数−トルク特性は2乗曲線で近似でき、周波数に対応した無効電流設定値Irsをテーブルあるいは数式より設定する。無効電流設定値Irsは、q軸からの電流位相γがほぼ零、あるいは0〜10度程度となるように設定する。
ゲイン変更手段75は、駆動周波数f、あるいは、駆動条件変更手段60の信号により比例ゲインKp、あるいは積分ゲインKs、あるいは微分ゲインを制御するもので、駆動周波数fが高くなって制御の安定が悪くなった場合やモータ起動時にゲインを変更して安定性を向上させる。
起動制御手段76は、モータ起動時に駆動周波数を零から設定値まで直線的に増加させ、駆動周波数に対応して制御ゲインを変化させるものである。起動制御については後ほど詳細に説明する。
図4は、本発明によるモータ駆動装置の動作を示すフローチャートであり図5、図6はその詳細なサブルーチンである。
ステップ100よりモータ駆動プログラムが開始し、ステップ101に進んで起動運転かどうかの判定を行い、起動運転ならばステップ102に進んで起動制御サブルーチンを実行する。
図7の起動制御における起動時間と駆動周波数および印可電圧のタイムチャートを示し、回転数零から目標回転数(周波数fs)となるまで、駆動周波数fを直線的に上昇させる実施例を示している。駆動周波数fに比例した印可電圧Va(Va=kr・Ke・N)
を設定する。起動開始から時間t1の期間、初期電圧Vasを印可し、駆動周波数に比例した印可電圧Vaが初期印可電圧Vasよりも高くなると、印可電圧は駆動周波数に比例した印可電圧Vaとなる。すなわち、式6の電圧補正項ΔVaを零にし、単なるV/f制御で起動し、設定周波数fsに達してからゲインを高くして無効電流が設定値となるように電圧補正項ΔVaを有効となるようにする。
起動から目標回転数までの期間、単なるV/f制御にするか、あるいは、帰還制御するかは負荷トルク、負荷の慣性モーメントに応じて選択することになる。また、帰還制御する場合に、制御ゲインを周波数に応じて変更してもよい。
図8は、起動制御における起動時間と制御ゲインのタイムチャートを示す。
Aは、駆動周波数に応じて制御ゲインを変更するもので、駆動周波数fと制御ゲインKは比例関係とした場合である。
Bは、起動初期は制御ゲインを零に設定し、所定時間後、あるいは、所定周波数に達してから目標回転数に達するまでの期間は定常時よりも低い制御ゲインとし、目標周波数に達してから制御ゲインを大きくする実施例である。
Cは、起動開始から目標回転数に達するまでは制御ゲインKをほとんど零とし、目標回転数に達してから制御ゲインを大きくする場合を示す。
起動から定常回転数に達するまでの起動時において、回転数上昇率が安定性への大きな要素となり、起動安定性をよくするためには、回転数上昇率を低くすればよい。言い換えれば、回転数上昇率を低く設定できる場合には、制御ゲインを零に設定し、単なるV/f制御で起動してもよい。
次に、ステップ103に進んでキャリヤ信号割込の有無を判定し、キャリヤ信号割込が有ればステップ104のキャリヤ信号割込サブルーチンとステップ105の回転数制御サブルーチンを実行する。
図5は、キャリヤ信号割込サブルーチンのフローチャートである。ステップ200よりプログラムが開始し、ステップ201にてキャリヤ同期信号ckのカウント数kがモータ駆動周波数fの1周期内のキャリヤ数kcかどうか判定し、等しければステップ202に進んでキャリヤカウント数kをクリヤする。モータ駆動周波数fの1周期内のキャリヤ数kcは、駆動周波数設定時に予め求める。
例えば、8極モータの回転数4040rpmにおける駆動周波数fは269.3Hz、周期Tは3.712msecとなり、キャリヤ周期Tcが64μsec(キャリヤ周波数15.6kHz)の場合、パルス数kcは58となる。1キャリヤ周期Tcの位相Δθは、駆動周波数fの1周期を2πとすると、Δθ=2π/kcとなる。
ステップ203にてキャリヤ同期信号のカウント数をインクリメントとし、次にステップ204に進んで、キャリヤ数kと1キャリヤ周期Tcの位相Δθより電気角θの演算を行う。次にステップ205に進んで電流検出手段5からの信号を検出してインバータ出力電流Iu、Iv、Iwを検出する。次にステップ206に進んで式5に従い3相/2相・母線軸座標変換を行い無効電流Irと有効電流Iaを求め、ステップ207に進んでIr、Iaをメモリする。次にステップ208に進んで力率cosφ、あるいは力率角φを演算する。
次にステップ209に進んで印加電圧Vaを呼び出し、次にステップ210に進んで式7に従い、2相/3相・母線軸座標逆変換を行いインバータ各相制御信号vu、vv、vwを求め、ステップ211に進んでPWM制御を行い、ステップ212に進んでリターンする。
図6は回転数制御サブルーチンのフローチャートである。回転数制御サブルーチンはキャリヤ信号毎に必ずしも行う必要がないので、例えば、2キャリヤ信号毎に実行してもよい。キャリヤ周波数が超音波周波数になるとキャリヤ周期内のプログラム処理時間が問題となるので、電流検出演算、あるいはPWM制御等のキャリヤ毎に必ず実行する処理と、座標変換やキャリヤ毎に必ずしも実行する必要のない処理を分け、キャリヤ毎に必ずしも実行する必要のない処理を複数に分割して処理することによりモータ制御以外のシーケンスプログラムを実行させることができる。
ステップ300より回転数制御サブルーチンが開始し、ステップ301にて起動フラグの有無を検知し、起動フラグがあれば以下の起動設定工程を行う。ステップ302において初期印可電圧Vasを設定し、次にステップ303に進んで図7で示したタイムチャートに対応した起動時間と駆動周波数設定を行い、ステップ304に進んで起動時の周波数に対応した比例ゲインKp、積分ゲインKsを設定し、次にステップ305に進んで周波数(回転数)に応じて印可電圧Vaを演算する。
ステップ306以降は起動、定常に関わらず共通の処理であり、ステップ306で駆動周波数設定値を呼び出し、ステップ307に進んで周波数設定値に対応した無効電流設定値Irsを呼び出し、次にステップ308に進んでキャリヤ毎に検知した無効電流Irを呼び出し、ステップ309に進んでkr、Kp、Ksを呼び出し、ステップ310に進んで設定値Irsと検知データIrとの誤差ΔIrを演算し、次に、ステップ311に進んで式6に従い印可電圧Vaを演算し、ステップ312に進んで印可電圧Vaをメモリし、ステップ313に進んでサブルーチンをリターンする。
図6に示した回転数制御サブルーチンにおいては、力率、あるいは力率角の制御については説明されていないが、無効電流設定値Irsの制御と同じように、力率角設定値φsと式4より求めた力率検知データとの誤差より駆動周波数fsを補正するもので、式8より周波数fを決定する。
Figure 0004604777
力率cosφ制御の場合も同様なので省略する。
詳細な演算過程は省略するが、小容量のDCブラシレスモータの場合、無効電流一定制御の場合、ダンピンク係数ζは式9で与えられる。
Figure 0004604777
ここで、Pfは磁石の極対数、Jは負荷の慣性モーメント、Lはモータインダクタンス、ω1はインバータ駆動周波数(ラジアン)、δ0は負荷角である。式9より、駆動周波数ω1が高くなるほど、比例ゲインKpが大きくするほどダンピング係数ζは小さくなり
、制御系が不安定となり、積分ゲインKsを大きくするとダンピング係数ζが小さくなり、制御系が安定化することがわかる。よって、駆動周波数が高くなるほど積分ゲインKsを大きくして位相補償を変更すれば制御系を安定化できることがわかる。
以上述べたように、本発明は、V/f制御によりセンサレス正弦波駆動する場合において、始動時には制御ゲインをほぼ零にして起動し、その後、駆動周波数に応じて制御ゲインを制御することにより安定化するものであり、さらに、起動後においても駆動周波数に応じて制御ゲインを変更することにより安定化制御するもので、高速時の不安定や系の振動を抑制することができる。
また、起動時においては、制御ゲインを定常時よりも低くすることにより印可電圧補正項を小さくして起動を安定化できる。
また、駆動周波数に応じて、積分ゲイン等の位相補償ゲインを変更することによりダンピング係数を最適値に設定でき制御の安定性を高めることができる。
なお、本発明の実施例は、主として無効電流一定制御について説明したが、無効電流、あるいは、力率角に限らず、有効電流、あるいは負荷角を検知して設定値となるようにV/f制御しても同様の効果が得られることは明白である。
以上のように、本発明のモータ駆動装置は、直流電力をインバータ回路により交流電力に変換してモータを駆動し、インバータ回路の出力電流を電流検出手段により検出して設定回転数となるようにインバータ回路をV/f制御してセンサレス正弦波駆動し、インバータ回路の出力電流、あるいは、出力電圧と出力電流との位相あるいは力率が設定値となるように制御し、モータの駆動周波数、あるいは設定回転数に応じて制御ゲインを変更するようにし、起動時あるいは定常時のトルク変動による固有振動を抑制することができるので、トルク変動に対して脱調せず安定な回転駆動が可能となり、食器洗い機のポンプモータや乾燥ファンモータ、洗濯乾燥機の風呂水ポンプモータや乾燥ファンモータ、あるいは、空気調和機の室内、及び室外ファンモータ、給湯機の燃焼用ファンモータ等の用途にも適用できる。
本発明の第1の実施の形態におけるモータ駆動装置のブロック図 同モータ駆動装置の制御ベクトル図 同モータ駆動装置の制御手段のブロック図 同モータ駆動装置のモータ制御プログラムのフローチャート 同モータ駆動装置のモータ制御プログラムのキャリヤ信号割込サブルーチンのフローチャート 同モータ駆動装置のモータ制御プログラムの回転数制御サブルーチンのフローチャート 同モータ駆動装置の起動制御のタイミングチャート 同モータ駆動装置の起動時の制御ゲイン変更のタイミングチャート
1 交流電源
2 直流電源
3 インバータ回路
4 モータ
5 電流検出手段
6 制御手段

Claims (1)

  1. 直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路により駆動されるモータと、前記インバータ回路の出力電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段の出力信号により前記インバータ回路をPWM制御して前記モータをV/f制御する制御手段とを備え、前記制御手段は前記インバータ回路の出力電流、あるいは、出力電圧と出力電流との位相あるいは力率が設定値となるように制御し、前記モータの駆動周波数に応じて、前記インバータ回路の出力電流、あるいは、出力電圧と出力電流との位相あるいは力率が設定値となるように制御するための制御ゲインを変更するようにしたモータ駆動装置であって、前記モータの起動時から目標周波数に達するまでの起動時において、前記モータの回転数上昇率を所定よりも低く設定した場合には前記制御ゲインを零に設定し、前記目標周波数に達してから前記制御ゲインを所定の大きさの制御ゲインに設定するようにしたモータ駆動装置
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