JP4603731B2 - 画像形成装置およびその画像形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関し、特にそのスムージング処理等の解像度変換処理に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の画像処理装置としては、例えばレーザプリンタでは、プリンタ記述言語(PDL)等で記述された画像情報をホストコンピュータから送信され、制御部においてビットマップデータに変換し、プリンタエンジンに送り、プリンタエンジンにおいて記録紙等に転写,定着し所望の印字結果を得るものがある。
【0003】
このようなレーザプリンタとして、例えば600ドット/インチの解像度で印字するものが存在する。その場合、文字や画像を構成する画素は600dpiの格子状の位置に印字される。
【0004】
一方、主走査方向の解像度を上げることはレーザプリンタの構造上、比較的容易であり、スムージング処理等、様々な手法が試みられてはいる。スムージング処理とは600dpiの注目画素とその周辺のM×N画素から600dpi以上の解像度の画素を出力しエッジのぎざぎざを取り除く手法で、解像度としては2400dpi×600dpi相当の解像度を得る事ができる。
【0005】
これに対し、印刷スピードを維持しながら副走査方向の解像度を上げることは画像情報を高速に転送する必要があり、基板設計上大きな負荷となっているため、副走査解像度1200dpi以上で高速なプリンタを製品化することは設計上難しいのが現実である。
【0006】
そこで最近は副走査方向を一度に複数送出する、マルチビーム方式を備えたプリンタエンジンが登場してきた。このマルチビーム方式は、複数のレーザビームを有し、一つのポリゴンミラーに同時にレーザを照射することによって同時に複数ラインの画像を形成する方式であり、N本のレーザビームを有すると画像情報の転送レートは1/Nとすることが可能なため特に高速印刷機においては今後大きく普及するとみられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、マルチビーム方式において主走査方向の解像度を上げるスムージング処理を副走査方向に同時に行うことは難しい。なぜならば、一つのレーザビームが画像形成する位置と他のレーザビームが画像形成する位置は時間的に異なるため、注目画素周辺のM×Nの画素を参照する必要があるスムージング処理ではM×Nの参照領域が、ある時間では別の領域となってしまう。このため参照画素を格納するメモリへのアクセスが従来のシングルビームの時に比べ2ビームの場合は2倍、3ビームの場合は3倍となってしまい、メモリアクセスに限界が生じてしまっていた。
【0008】
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、スムージング処理等の解像度変換処理をシングルビーム時と変わらない時間で処理することができるマルチビーム方式のプリンタエンジンを備えた画像形成装置,画像形成方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明では、画像形成装置を次の(1)のとおりに構成し、画像形成装置における画像形成方法を次の(2)のとおりに構成する。
【0010】
(1)画像データによりオン,オフされるレーザビームを主走査方向に複数ライン同時に走査する画像形成装置において、
画像データを解像度変換処理する際に複数ラインの画像処理を一括して行う処理手段と、
副走査方向の連続する2つのラインの水平同期信号において、1ライン目の前記水平同期信号がアクティブとなり、続いて2ライン目の前記水平同期信号がアクティブになるまでの時間を、前記処理手段により画像処理された前記画像データを出力するクロックを用いて計測した値を格納する格納手段と、
前記2つのラインの水平同期信号のいずれかがアクティブの期間に、前記処理手段により画像処理された前記2ライン目の画像データを、前記クロックに同期して記憶するFIFOメモリと、
前記処理手段により画像処理された前記連続する2つのラインの画像データのうち、前記1ライン目の画像データを、該ラインの前記水平同期信号と前記クロックにより出力し、前記FIFOメモリのうち前記格納手段に格納した値により示されるメモリから前記2ライン目の画像データを、該ラインの前記水平同期信号と前記クロックにより出力する制御手段と、
を備えた画像形成装置。
【0011】
(2)画像データによりオン,オフされるレーザビームを主走査方向に複数ライン同時に走査する画像形成装置における画像処理方法であって、
複数ラインの画像データを解像度変換する処理を一括して行うステップAと、
副走査方向の連続する2つのラインの水平同期信号において、1ライン目の前記水平同期信号がアクティブとなり、続いて2ライン目の前記水平同期信号がアクティブになるまでの時間を、前記ステップAにより画像処理された前記画像データを出力するクロックを用いて計測するステップBと、
前記2つのラインの水平同期信号のいずれかがアクティブの期間に、前記ステップAにより画像処理された前記2ライン目の画像データを前記クロックに同期してFIFOメモリに記憶するステップCと、
前記ステップAにより画像処理された前記連続する2つのラインの画像データのうち、前記1ライン目の画像データを、該ラインの前記水平同期信号と前記クロックにより出力し、前記FIFOメモリのうち前記ステップBにより計測された値により示されるメモリから前記2ライン目の画像データを、該ラインの前記水平同期信号と前記クロックにより出力するステップDと、
を備えた画像形成装置における画像形成方法。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態をレーザビームプリンタの実施例により詳しく説明する。なお、本発明は、装置の形に限らず、実施例の説明に裏付けられて方法の形で実施することもできる。
【0013】
【実施例】
図9は実施例である“レーザビームプリンタ”(以下LBPと略記する)の概略構成を示す断面図である。
【0014】
図9において、1500はLBP本体であり、外部に接続されているホストコンピュータから供給される印刷情報(文字コード等)やフォーム情報あるいはマクロ命令を入力して記憶するとともに、それらの情報に従って対応する文字パターンやフォームパターン等を作成し、記録媒体である記録紙等に像を形成する。1501は操作のためのスイッチおよびLED表示器等が配されている操作パネル、1000はLBP本体1500全体の制御およびホストコンピュータから供給される文字情報等を解析するプリンタ制御ユニットである。このプリンタ制御ユニット1000は、主に文字情報を対応する文字パターンのビデオ信号に変換してレーザドライバ1502に出力する。
【0015】
レーザドライバ1502は、半導体レーザ1503を駆動するための回路であり、入力されたビデオ信号に応じて半導体レーザ1503から発射されるレーザ光1504をオン,オフ切り替えをする。レーザ光1504は回転多面鏡1505で左右方向に振らされて静電ドラム1506上を走査露光する。これにより、静電ドラム1506上には文字パターンの静電潜像が形成されることになる。この潜像は、静電ドラム1506の周囲に配設された現像ユニット1507により現像された後、記録紙に転写される。この記録紙にはカットシートを用い、カットシート記録紙はLBP1500に装着した用紙カセット1508に収納され、給紙ローラ1509および搬送ローラ1510と搬送ローラ1511とにより、装置内に取り込まれて、静電ドラム1506に供給される。また、LBP本体1500には図示しないカードスロットを少なくとも1個以上備え、内蔵フォントに加えてオプションフォントカード,言語系の異なる制御カード(エミュレーションカード)を接続できるように構成されている。
【0016】
次にマルチビーム方式の画像形成の仕方について図2ないし4を用いて説明する。図2はマルチビーム方式の光学系の斜視図を示し、複数のレーザ光束を発するマルチビームレーザユニット1の前方には、複数のレーザ光束を線像に整形するシリンドリカルレンズ2、複数のレーザ光束を偏向走査する回転多面鏡3が配列され、回転多面鏡3の反射方向には、図示しない感光体上に複数のレーザ光束を結像走査するための走査レンズ4が配置されている。マルチビームレーザユニット1の各レーザ光束は形成画像の副走査方向の解像度に適合した距離をもって配置されるため、図示するように各レーザ光束が形成する画像は水平方向に一定のずれを持つことになる。
【0017】
図3はマルチビームレーザユニット1に送出するビデオデータのタイミングを示す波形である。各レーザ光束の印字可能領域への開始位置を示す水平同期信号LSYNCをそれぞれLSYNC1n,LSYNC2nとし、ホストコンピュータからプリンタ記述言語等で送出された画像情報をビットマップデータに変換する画像出力制御部に送られる。ここでLSYNC1n,LSYNC2nにはある一定の時間的ずれt1を有するが、この値は回転多面鏡3やその他の駆動装置の精度により装置毎に多少のばらつきを有する。
【0018】
画像出力制御部は、水平同期信号LSYNC1n,LSYNC2nのトリガによりLラインおよびL+1ラインのビットマップ画像データを送出するが、本実施例と同じスムージング機能を有する画像出力制御部の一般的な画像処理手法は、図4に示すように、画像メモリ上の注目画素の周辺のM×N画素をLラインおよびL+1ラインそれぞれに画像メモリより読み出し、パターンマッチング回路401,402に入力し注目画素の高解像処理を行い、それぞれの水平同期信号LSYNC1,LSYNC2のトリガによりビットマップ画像データの送出を行う。
【0019】
図10は、実施例のシステム構成を説明するブロック図である。ここでは、レーザビームプリンタ(図9)を例にして説明する。
【0020】
図10において、3000はホストコンピュータで、ROM3のプログラム用ROMに記憶された文書処理プログラム等に基づいて図形,イメージ,文字,表(表計算等を含む)等が混在した文書処理を実行するCPU1を備え、システムバス4に接続される各デバイスをCPU1が総括的に制御する。
【0021】
また、このROM3のプログラム用ROMにはCPU1の制御プログラム等を記憶し、ROM3のフォント用ROMには前記文書処理の際に使用するフォントデータ等を記憶し、ROM3のデータ用ROMは前記文書処理等を行う際に使用する各種データを記憶する。2はRAMで、CPU1の主メモリ,ワークエリア等として機能する。5はキーボードコントローラ(KBC)で、キーボード9や不図示のポインティングデバイスからのキー入力を制御する。6はCRTコントローラ(CRTC)で、CRTディスプレイ(CRT)10の表示を制御する。7はディスクコントローラ(DKC)で、ブートプログラム,種々のアプリケーション,フォントデータ,ユーザーファイル,編集ファイル等を記憶するハードディスク(HD),フロッピーディスク(FD)等の外部メモリ11とのアクセスを制御する。8はプリンタコントローラ(PRTC)で所定の双方向インターフェース(インターフェース)21を介してプリンタ1500に接続されて、プリンタ1500との通信制御処理を実行する。なお、CPU1は例えばRAM2上に設定された表示情報RAMへのアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行し、CRT10上での不図示のマウスカーソル等で指示されたコマンドに基づいて登録された種々のウインドウを開き、種々のデータ処理を実行する。
【0022】
プリンタ1500において、12はプリンタCPUで、ROM13のプログラム用ROMに記憶された制御プログラム等或いは外部メモリ14に記憶された制御プログラム等に基づいてシステムバス15に接続される各種のデバイスとのアクセスを総括的に制御し、記録部インターフェース16を介して接続される印刷部(プリンタエンジン)17に出力情報としての画像信号を出力する。またこのROM13のプログラムROMにはCPU12の制御プログラム等を記憶する。ROM13のフォント用ROMには前記出力情報を生成する際に使用するフォントデータ等を記憶し、ROM13のデータ用ROMにはハードディスク等の外部メモリ14がないプリンタの場合には、ホストコンピュータ上で利用される情報等を記憶している。
【0023】
CPU12は、入力部18を介してホストコンピュータ3000との通信処理が可能となっており、プリンタ内の情報等をホストコンピュータ3000に通知可能に構成されている。19はCPU12の主メモリ、ワークエリア等として機能するRAMで図示しない増設ポートに接続されるオプションRAMによりメモリ容量を拡張することができるよう構成されている。なお、RAM19は出力情報展開領域,環境データ格納領域,NVRAM等に用いられる。前述したハードディスク(HD),ICカード等の外部メモリ14は、ディスクコントローラ(DKC)20によりアクセスを制御される。外部メモリ14はオプションとして接続され、フォントデータ,エミュレーションプログラム,フォームデータ等を記憶する。また、18は前述した操作パネルで、操作のためのスイッチおよびLED表示器等が配されている。
【0024】
また、前述した外部メモリ11は1個に限らず、少なくとも1個以上備え、内蔵フォントに加えてオプションフォントカード、言語系の異なるプリンタ制御言語を解釈するプログラムを格納した外部メモリ等、を複数接続できるよう構成されていても良い。さらに、図示しないNVRAMを有し、操作パネル1501からのプリンタモード設定情報を記憶するようにしてもよい。
【0025】
図7は、本実施例の要部にかかる、画像出力回路の回路構成を示ブロック図である。図7において、701はプリンタエンジンと画像出力制御部を接続するビデオインターフェースである。702は画像保存用メモリを内蔵する画像出力制御部、703はホストコンピュータからの印字指令を処理しビットマップデータを生成する画像生成部であり、図10のプリンタ1500におけるCPU12,RAM19,ROM13,システムバス15,入力部18,DKC20が該当する。704は各回路へビデオクロックを供給する水晶発振器である。
【0026】
以上の構成において、画像出力制御部702は、ビデオインターフェース701から各ラインの印字位置を決める水平同期信号LSYNCnを入力し、水晶発振器704のクロックに同期したnSBDと、nSBDに同期したビデオクロックであるSVCLKを画像生成部703に送出し、ビットマップ画像データの送出タイミングを決めるクロックとして使用する。
【0027】
また、画像生成部703は画像出力制御部702に有する画像平滑化処理回路や、画像の拡大,縮小などの設定を行うためのインターフェースを備えており、チップセレクト信号nCS,リード信号RD、ライト信号WR、シリアルデータ信号SD0により様々な種類の画像出力設定を可能としている。
【0028】
次に画像出力制御部702の画像データ出力手法について述べる。図8は、図7に示す画像出力制御部702の構成を示すブロック図である。図8において、806はクロックジェネレータであり、VCLKを4分周したSVCLKを生成する。801はシリアル/パラレル(S/P)変換であり、画像生成部703から出力されるnSD1及びnSD2のシリアルデータと、後述するSRAMからの出力データD0〜D5とを入力し、パラレルデータDD0〜7に変換して出力する。なお、このS/P変換801はDタイプフリップフロップで構成されている。802は後述するウインドウで参照されるビデオデータnSD1及びnSD2をライン単位に保持するためのメモリ(SRAM)である。803および804は、それぞれスムージング処理を行うためのウインドウであり、この場合、横7ドット,縦7ライン分参照するものとする。なお、このウインドウの大きさは一例であり、これに限るものではない。805は画像平滑化方法を決定するための参照テーブルである。
【0029】
807はアドレスカウンタであり、SVCLKによりアドレスが昇順にインクリメントされていく。そして水平同期信号LSYNCn信号によりアドレスカウンタ507のアドレスはリセットされる。
【0030】
以上の構成において、画像生成部703から出力された2系統のビデオデータnSD1およびnSD2は、S/P変換801に取り込まれ、アドレスカウンタ807が示すSRAM802のアドレスにおけるビットDD0及びDD1のパラレルデータに変換されてそのアドレスに蓄積される。ここで、残りのビットDD2〜DD7にはSRAM802の同一アドレスに蓄積されているビットD0〜D5のビデオデータが再び蓄積され、これにより今まで蓄積されていた古いデータは破棄される。
【0031】
従って、SRAM802の同一アドレスのデータはすべて同じ副走査線上にあり、奇数ラインデータnSD1がDD0に対応し、偶数ラインデータnSD2がDD1に対応する。また、VCLKを4分周したSVCLKの立ち上がりでデータを書き込み、立下りでデータが出てくる同期式とする。その後、2系統のビデオデータnSD1およびnSD2がSRAM802にそれぞれ1ライン分蓄積されると、ウインドウA803が奇数ラインのスムージング処理を行い、ウインドウB804が偶数ラインのスムージングを行う。つまり、ウインドウA803はSRAM802の各アドレスに保持されているデータのドットD0〜D6を入力し、また同様にウインドウB804はD1〜7を入力する。ここでドットD0の方がデータが新しく、ドットD7はデータが古いものとする。
【0032】
また、ウインドウA803及びB804はデータを入力しながら古いデータを廃棄していく。次にウインドウA803及びB804で参照テーブル805によりスムージング方法が決定されスムージング処理が行われる。これにより、ウインドウA803でスムージング処理したnVDATA1を出力し、ウインドウB804でスムージング処理したnVDATA2を出力する。
【0033】
なお、ウインドウA803及びB804はVCLKを基本クロックとして入力し、擬似的に主走査方向のデータの解像度を上げている。即ち、前述のVCLKでデータを出力し、1ドットのデータを分割し主走査方向に対して解像度を上げるものである。また、SRAM802のリード/ライトはSVCLKの1サイクルにより決定されるものとする。
【0034】
このように1ライン分のスムージング処理が終了すると、水平同期信号LSYNCnによりアドレスカウンタ807がリセットされ、新しいラインのビデオデータが取り込まれ、前述の処理が行われる。
【0035】
以上の動作により、マルチビームの場合にもスムージング処理を行うことが可能となる。
【0036】
図1は本実施例における画像出力制御部の画像処理手法(ビットマップ画像出力手法)を具体的に説明する図である。水平同期信号LSYNC1が入力されると画像メモリ上の注目画素周辺の読み出しを行うが、本実施例においては、SRAM101中の注目画素のM×(N+1)画素の読み出しを行い、すでに説明したウインドウA803とウインドウB804を構成する。
【0037】
構成されたウインドウA803およびウインドウB804はパターンマッチング回路102により、画像平滑化処理され1ライン目は水平同期信号LSYNC1によりVDATA1として出力され、2ライン目は水平同期信号LSYNC1により一度FIFOメモリ103に蓄えられた後、水平同期信号LSYNC2によりVDATA2として出力される。
【0038】
図1の各ブロックの詳細説明を図5,図6を用いて行う。M×(N+1)画素(参照画素領域)の具体例を示したのが図5である。LSYNC1nのトリガが入力されるとM×(N+1)の領域を読み出し、LSYNC1nが該当するLラインの注目画素をAとすると注目画素Aがスムージング処理のために参照する領域は前述のウインドウA803となる。また、LSYNC2nが該当するL+1ラインの注目画素をBとすると注目画素Bがスムージング処理のために参照する領域は前述のウインドウB804となる。このウインドウAとウインドウBとを合わせた領域がM×(N+1)領域と一致し、M×(N+1)領域をパターンマッチング回路に入力することによって注目画素AおよびBが同時にスムージング処理可能となる。
【0039】
前述の様にLSYNC1nのトリガ信号によって2ライン同時にスムージング処理された画像がパターンマッチング回路から出力されるが、L+1ラインに関しては、LSYNC1nからt1時間遅れたLSYNC2nのトリガによって画像を出力する必要があるため、t1時間後に出力されるVDATA2をフリップフロップ等で構成されるFIFOメモリに蓄えておく必要がある。このFIFOメモリの構成例を図6に示す。
【0040】
図6において、601はLSYNC1nとLSYNC2nの期間、VDATA2を貯めておくためのFIFOメモリ、602はFIFOメモリ601の任意の位置から画像データを出力可能にするセレクタ、603はLSYNC1nとLSYNC2nのアクティブ期間を加算した期間をFIFOメモリのクロック入力とするゲートクロック回路、604はLSYNC1nがアクティブになってからLSYNC2nがアクティブになるまでのビデオクロックをカウントするカウンタ、605は604でカウントされたカウント値からセレクタ602を選択するためのデコーダである。
【0041】
次に動作の流れを説明する。LSYNC1nとLSYNC2nのどちらかがアクティブの期間、VDATA2をFIFOメモリ601に蓄えていく。また、LSYNC1nがアクティブになった時間にカウンタ604のリセットが解除され、LSYNC2nがノンアクティブの期間、ビデオクロックの数を計測する。
【0042】
このカウンタの値が図3に示すt1時間となり、デコーダ605によりFIFOメモリ601のどのメモリから出力するか決定され、t1時間遅れてVDATA2を送出することが可能となる。なお、ここでの説明では、格納用のメモリとしてフリップフロップ等で構成されるFIFOメモリを用いたが、SRAMやDRAM等のメモリを使用して同様の回路を構成可能なことはいうまでもない。
【0043】
以上説明したように、本実施例によれば、2ラインのスムージング処理(解像度変換処理)を一括して行うことにより、スムージング処理をシングルビーム時と変わらない時間で行うことができる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、スムージング処理等の解像度変換処理をシングルビーム時と変わらない時間で処理することができるマルチビーム方式のプリンタエンジンを備えた画像形成装置,画像形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例における画像処理手法を示す図
【図2】 マルチビーム方式の光学系の斜視図
【図3】 マルチビームレーザユニットに送出するビデオデータのタイミングチャート
【図4】 比較のために示す一般的な画像処理手法を示す図
【図5】 参照画素領域の概念図
【図6】 FIFOメモリとその周辺回路を示す図
【図7】 画像出力回路の回路構成を示すブロック図
【図8】 画像出力制御部を説明するブロック図
【図9】 実施例の概略構成を示す断面図
【図10】 実施例のシステム構成を示すブロック図
【符号の説明】
101 画像メモリ
102 パターンマッチング回路
103 FIFOメモリブロック
Claims (2)
- 画像データによりオン,オフされるレーザビームを主走査方向に複数ライン同時に走査する画像形成装置において、
画像データを解像度変換処理する際に複数ラインの画像処理を一括して行う処理手段と、
副走査方向の連続する2つのラインの水平同期信号において、1ライン目の前記水平同期信号がアクティブとなり、続いて2ライン目の前記水平同期信号がアクティブになるまでの時間を、前記処理手段により画像処理された前記画像データを出力するクロックを用いて計測した値を格納する格納手段と、
前記2つのラインの水平同期信号のいずれかがアクティブの期間に、前記処理手段により画像処理された前記2ライン目の画像データを、前記クロックに同期して記憶するFIFOメモリと、
前記処理手段により画像処理された前記連続する2つのラインの画像データのうち、前記1ライン目の画像データを、該ラインの前記水平同期信号と前記クロックにより出力し、前記FIFOメモリのうち前記格納手段に格納した値により示されるメモリから前記2ライン目の画像データを、該ラインの前記水平同期信号と前記クロックにより出力する制御手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 画像データによりオン,オフされるレーザビームを主走査方向に複数ライン同時に走査する画像形成装置における画像処理方法であって、
複数ラインの画像データを解像度変換する処理を一括して行うステップAと、
副走査方向の連続する2つのラインの水平同期信号において、1ライン目の前記水平同期信号がアクティブとなり、続いて2ライン目の前記水平同期信号がアクティブになるまでの時間を、前記ステップAにより画像処理された前記画像データを出力するクロックを用いて計測するステップBと、
前記2つのラインの水平同期信号のいずれかがアクティブの期間に、前記ステップAにより画像処理された前記2ライン目の画像データを前記クロックに同期してFIFOメモリに記憶するステップCと、
前記ステップAにより画像処理された前記連続する2つのラインの画像データのうち、前記1ライン目の画像データを、該ラインの前記水平同期信号と前記クロックにより出力し、前記FIFOメモリのうち前記ステップBにより計測された値により示されるメモリから前記2ライン目の画像データを、該ラインの前記水平同期信号と前記クロックにより出力するステップDと、
を備えたことを特徴とする画像形成装置における画像形成方法。
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2001
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JP2003032479A (ja) | 2003-01-31 |
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