JP4602542B2 - 光偏向器用のミラー揺動体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光偏向器に用いられるミラー揺動体に関する。より詳しくは、反射面を有する揺動可能に支持された可動ミラーを有しており、可動ミラーを揺動して反射面の向きを変えることにより、反射面で反射される光ビームの方向を変える光偏向器に用いられるミラー揺動体に関する。
【0002】
【従来の技術】
小型化可能な光偏向器として、マイクロマシニング技術を利用してミラー、弾性部材、駆動手段などを一体に形成したものが開示されている。一般に高速動作が可能な光偏向器はその共振周波数に一致した駆動周波数で駆動する方式が用いられるが、共振周波数はミラーが形成された可動部の慣性モーメントに反比例し、これを支持する弾性部材の剛性に比例する。一方、偏向角は駆動力に比例し、弾性部材の剛性に反比例する。以上より、小さい力で大きな偏向角を得る(駆動効率を上げる)ためには、可動板の慣性モーメントを低減することが有効であることがわかる。
【0003】
特開平10−62709号は、楕円形の可動ミラーを有するガルバノミラー装置を開示している。一般に用いられる光ビームは円形の断面形状を有しているため、可動ミラーへの投影形状は円形または楕円形となる。特開平10−62709号のガルバノミラー装置は、この点に着目して成されたもので、可動ミラーの形状を、長方形ではなく、楕円形として、慣性モーメントを低減することにより、駆動効率の向上を図っている。楕円形の可動ミラーは、長方形の可動ミラーに比べて、約60%に低減された慣性モーメントを有する。
【0004】
また、可動ミラーの慣性モーメントは、その形状を変えずとも、その厚さを低減することによっても低減される。マイクロマシン技術により作製されるディジタルマイクロミラーデバイス(DMD)は、アレイ状に集積された10数μm角のミラーを有している。そのミラーは、Alの薄膜で形成されており、極めて小さい慣性モーメントを有しており、従って高速で動作可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特開平10−62709号に開示されているガルバノミラー装置は、可動ミラーの慣性モーメントの低減に伴い、可動ミラーを揺動させるための駆動用電極の面積も低減している。可動ミラーの裏面全面が駆動電極であると仮定して、楕円形電極による中立時駆動トルクは、長方形電極による中立時駆動トルクの約66%となる。中立時駆動トルクの低減は慣性モーメントの低減より減少率が小さいため、駆動効率は総合的に改善されているが、大幅な改善とは言えない。
【0006】
一方、可動ミラーの厚さの低減は、可動ミラー自身の剛性の低下を引き起こす。ミラーを薄くするとミラー自身の剛性が低下するという課題があった。前述DMDでは、ミラーの大きさが15μm角程度と小さいので大きな問題とはならないが、数mm角程度の大きさのミラーでは、ミラーの厚さの過度の低減は、動的平面度の悪化につながる。
【0007】
本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、光学性能が維持されながら可動部分の慣性モーメントが低減された光偏向器用のミラー揺動体を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、反射を有する可動板と、前記可動板を揺動可能に支持する弾性部材と、前記弾性部材を支持する支持部と、前記可動板に設けられた電気要素である駆動コイルとを備えたミラー揺動体と、前記ミラー揺動体の外部に設けられ、前記駆動コイルと共同して前記可動板を揺動させる磁界発生手段とから構成される光偏向器に用いられる光偏向器用のミラー揺動体において、前記可動板は、前記反射を有する第一部分と、前記駆動コイルを有する第二部分とを有しており、前記第一部分と前記第二部分は前記可動板の厚さ方向に互いに向き合って直接的に接して配置されており、前記第一部分は前記反射が形成された反射面形成面を有し、かつ、前記反射面形成面の輪郭形状を端面とする立体であり、前記第二部分は前記駆動コイルが形成された電気要素形成面を有し、かつ、前記電気要素形成面の輪郭形状を端面とする立体であり、揺動時の前記可動板の慣性モーメントを低減させるために、前記反射面形成面は前記電気要素形成面よりも小さい面積を有しており、従って前記第一部分の体積が前記第二部分の体積よりも小さい
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
第一の実施の形態
まず、第一の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1〜図3に示されるように、ミラー揺動体100は、可動板110と、反射面を有する可動板110を揺動可能に支持するための一対の弾性部材であるトーションバー122,124と、トーションバー122,124を保持する支持部材126,128とを備えている。一対のトーションバー122,124は、矩形の断面を有し、可動板110から両側に対称的に延びている。従って、可動板110は、支持部材126,128に対して、トーションバー122,124の内部を通る揺動軸の周りに、揺動可能に支持されている。
【0013】
可動板110は、反射面を有する第一部分112と、ミラー揺動体100を駆動するための駆動手段の一部を構成する電気要素を有する第二部分114とを有している。第一部分112は、反射面が形成された反射面形成面116を有し、第一部分112の側面は反射面形成面116に直交している。第二部分114は、電気要素が形成された電気要素形成面118を有しており、第二部分114の側面は電気要素形成面118に直交している。反射面形成面116は電気要素形成面118よりも小さい面積を有している。
【0014】
駆動手段の電気要素は、ミラー揺動体100の駆動方式に応じて異なり、例えば、電磁駆動方式の駆動手段においては、可動板110の縁を周回する駆動コイルであり、静電駆動方式の駆動手段においては、可動板110のほぼ全面に広がる一対の駆動電極である。また、反射面は、反射面形成面116そのものであっても、反射面形成面116に形成された反射膜の表面であってもよい。
【0015】
図2に良く示されるように、電気要素形成面118は長方形の形状あるいは輪郭を有しており、反射面形成面116は楕円形の形状あるいは輪郭を有している。反射面形成面116の楕円形は、特に好ましくは、電気要素形成面118の長方形にほぼ内接する形状あるいは輪郭を有している。
【0016】
可動板110とトーションバー122,124と支持部材126,128は同じ厚さを有している。また、トーションバー122,124と可動板110の接続部分およびトーションバー122,124と支持部材126,128の接続部分の凹状角部には、応力の集中を防ぐために、丸み(R)が付与されている。
【0017】
このようなミラー揺動体100は、例えば、半導体プロセスを利用して、単結晶シリコン基板からモノリシックに形成される。単結晶シリコンは、高い剛性を有し、材料の内部減衰が少ないため、共振駆動用のトーションバー122,124の材料に適しており、外部部材に接着される支持部材126,128の材料にも適している。
【0018】
前述したように、可動板110に設けられる電気要素は、ミラー揺動体100の駆動方式に応じて異なる。電磁駆動方式に対応したミラー揺動体100Aを図4に示す。また、このミラー揺動体100Aを用いた電磁駆動型の光偏向器を図5に示す。これらの図は、可動板110に設けられる電気要素である駆動コイルのレイアウトを模式的に示しており、駆動コイルその他を保護する絶縁膜等の図示は省略してある。
【0019】
図4と図5に示されるように、ミラー揺動体100Aは、可動板110の周縁部を周回する駆動コイル132を備えている。駆動コイル132の一方の端部は、トーションバー122を延び、支持部材126に設けられた電極パッド134に電気的に接続されている。また、駆動コイル132の他方の端部は、可動板110の周縁部を周回する部分を飛び越え、トーションバー124を延びており、支持部材126に設けられた電極パッド136を電気的に接続されている。
【0020】
さらに、可動板110は、図4に示されるように、駆動コイル132の内側を周回する速度検出コイル142を備えている。(図5では、速度検出コイル142の図示は省略されている。)速度検出コイル142の一方の端部は、トーションバー122を延び、支持部材126に設けられた電極パッド144に電気的に接続されている。速度検出コイル142の一方の端部は、可動板110の周縁部を周回する部分を飛び越え、トーションバー124を延びており、支持部材126に設けられた電極パッド146を電気的に接続している。
【0021】
図5に示されるように、電磁駆動型の光偏向器は、図4に示されるミラー揺動体100Aと、一対の永久磁石152,154とを備えている。一対の永久磁石152,154は、可動板110の両側の近くに、揺動軸にほぼ平行に配置されている。永久磁石152,154の着磁方向は、互いに同じ向きで、静止状態の可動板110の電気要素形成面にほぼ平行である。永久磁石152,154は、可動板110の両側部分に位置する駆動コイル132の部分に対して、可動板110の電気要素形成面内の方向で、揺動軸にほぼ直交する方向の磁界を発生させる。
【0022】
支持部材126,128上の二個の電極パッド134,136への交流電圧の印加に応じて、駆動コイル132には交流電流が流れる。駆動コイル132の永久磁石152,154に近い部分を流れる電流は、永久磁石152,154によって発生された磁界との相互作用によりローレンツ力を受ける。その結果、可動板110は、板厚方向に、交流電圧の印加に対応して、周期的に方向が切り替わる偶力を受ける。このため、可動板110は、二本のトーションバー122,124の長手方向に延びる揺動軸の周りで、揺動すなわち振動する。その結果、可動板110に設けられた反射面で反射される光ビームは、一定の角度幅で周期的に偏向される。
【0023】
また、静電駆動方式に対応したミラー揺動体100Bを図6に示す。また、このミラー揺動体100Bを用いた静電駆動型の光偏向器を図7に示す。これらの図は、可動板110に設けられる電気要素である駆動電極のレイアウトを模式的に示しており、駆動電極その他を保護する絶縁膜等の図示は省略してある。
【0024】
図6と図7に示されるように、ミラー揺動体100Bの可動板110は、一対の駆動電極162,172を備えている。一対の駆動電極162,172は、同じ形状を有し、揺動軸に対して対称に配置され、電気要素形成面118のほぼ全体に広がっている。駆動電極162は、トーションバー122を延びる配線164を介して、支持部材126に設けられた電極パッド166に電気的に接続されている。また、駆動電極172は、トーションバー124を延びる配線174を介して、支持部材128に設けられた電極パッド176に電気的に接続されている。
【0025】
図7に示されるように、静電駆動型の光偏向器は、図6に示されるミラー揺動体100Bと、可動板110に設けられた駆動電極162,172に向き合って配置された固定電極182とを備えている。固定電極182は、図示しない部材に固定されており、一定の向きに支持されている。
【0026】
固定電極182は、例えば、グラウンド電位に保たれ、駆動電極162,172には、それぞれ対応する電極パッド166,176を介して、所定の電位が交互に印加される。これにより、駆動電極162,172は、固定電極182との間の電位差に応じた静電引力を受ける。その結果、可動板110は、板厚方向に、電位の交互の印加に対応して、周期的に方向が切り替わる偶力を受ける。このため、可動板110は、二本のトーションバー122,124の長手方向に延びる揺動軸の周りで、揺動すなわち振動する。その結果、可動板110に設けられた反射面で反射される光ビームは、一定の角度幅で周期的に偏向される。
【0027】
ミラー揺動体100は、半導体プロセスを利用して作製される。以下、図8を参照して、ミラー揺動体100の製造方法について説明する。図8に示される各工程は、図2のIII−III線に沿う断面で描かれている。
【0028】
工程1(図8(a)):スタートウエハとして、両面研磨された単結晶シリコン基板190を用意する。単結晶シリコン基板190の例えば下面194(前述の電気要素形成面118に相当する)に、駆動手段の一部を構成する電気要素、例えば、駆動コイルや駆動電極を形成する。このような電気要素は、フォトリソグラフィ技術により、例えば、金属薄膜の成膜・パターニングや絶縁膜の成膜などの工程を経て形成される。
【0029】
工程2(図8(b)):単結晶シリコン基板190を、電気要素の形成された下面194の側から、可動板110の第二部分114とトーションバー122,124と支持部材126,128に対応する形状に、所定の深さエッチングする。エッチングは、エッチング側面がほぼ基板の上面192と下面194に対して垂直になるように、例えばICP(誘導結合プラズマ)を利用したRIE(反応性イオンエッチング)により行なわれる。エッチングの深さは、例えばエッチング時間でコントロールされる。
【0030】
工程3(図8(c)):単結晶シリコン基板190を、上面192の側から、可動板110の第一部分112とトーションバー122,124と支持部材126,128に対応する形状に、エッチングする。このエッチングも例えばICP−RIEにより行なわれる。エッチングマスクのパターニングは、下面194に形成されたパターンに正確にアライメント(位置合わせ)される必要がある。この工程の結果、可動板110とトーションバー122,124と支持部材126,128を有する構造体が形成される。この構造体では、可動板110はトーションバー122,124によってのみ支持部材126,128と接続されている。
【0031】
工程4(図8(d)):単結晶シリコン基板190の上面192に対して、可動板110の第一部分112に相当する部分に反射膜を形成する。
【0032】
通常、一枚のウエハには、前述の構造体が多数並べられて製作される。最後に、ダイシングにより、個々の構造体を切り離して、図1〜図3に示されるミラー揺動体100が得られる。
【0033】
このように、ミラー揺動体100は、半導体プロセスを利用してモノリシックに形成されるため、その後の組立作業は不要であり、超小型に安価に大量生産することができる。また、寸法精度が非常に高く、従って特性のばらつきがきわめて少ない。
【0034】
前述したように、ミラー揺動体100は、可動板110の第一部分112の反射面形成面116は楕円形の形状あるいは輪郭を有し、可動板110の第二部分114の電気要素形成面118が長方形の形状あるいは輪郭を有しており、特に好ましい可動板110では、反射面形成面116は、電気要素形成面118の輪郭の長方形にほぼ内接する楕円形の輪郭を有している。
【0035】
このような形状的な特徴により、このミラー揺動体100の可動板110は、実際に必要な大きさの反射面を確保しながらも、慣性モーメントが低減されている。以下、この点に関して詳しく説明する。
【0036】
通常、光偏向器には、円形の断面を持つ光ビームが、光偏向器の反射面に斜めに入射される。このため、反射面に形成される光ビームのスポットは一般に楕円形になる。従って、光ビームを反射する機能だけに注目すれば、反射面を持つ可動板の形状は、長方形である必要はなく、楕円形が好ましい。
【0037】
以下、長方形の可動板と楕円形の可動板の諸特性について考察する。
【0038】
まず、長方形の可動板と楕円形の可動板の慣性モーメントの違いについて考察する。続く考察では、厚み方向は単位厚さとして無視し、材料密度をρとする。
長方形の可動板の重心周りの慣性モーメントIrは、長方形の長辺の長さをa、短辺の長さをbとすると、次式(1)で表される。
【0039】
【数1】
Figure 0004602542
【0040】
一方、楕円形の可動板の重心周りの慣性モーメントIeは、楕円形の長軸の長さをa、短軸の長さをbとすると、次式(2)で表される。
【0041】
【数2】
Figure 0004602542
【0042】
従って、両者の比は、次式(3)で与えられる。
【0043】
【数3】
Figure 0004602542
【0044】
式(3)から、楕円形の可動板の慣性モーメントは、長方形の可動板の慣性モーメントの約60%であることが分かる。つまり、可動板の慣性モーメントは、その形状を長方形から楕円形に変更することにより、約60%に低減される。これは、従来技術の項で説明した通りである。
【0045】
次に、長方形の可動板と楕円形の可動板の駆動力の違いについて考察する。
【0046】
まず、図7に示される静電駆動方式における駆動力の違いについて説明する。
続く考察では、可動板は中立位置にあるものとし、空気の誘電率をε、電極間の間隔をS、印加電圧をVとし、揺動軸に対して片側の全面積(可動板の面積の半分)が電極として寄与すると仮定する。長方形の可動板の中立位置における発生トルクTrは、次式(4)で表される。
【0047】
【数4】
Figure 0004602542
【0048】
一方、楕円形の可動板の中立位置における発生トルクTeは、次式(5)で表される。
【0049】
【数5】
Figure 0004602542
【0050】
従って、両者の比は、次式(6)で与えられる。
【0051】
【数6】
Figure 0004602542
【0052】
式(6)から、楕円形の可動板の駆動トルクは、長方形の可動板の駆動トルクの約66.7%であることが分かる。つまり、可動板の駆動トルクは、その形状を長方形から楕円形に変更することにより、約66.7%に低下してしまう。結局、慣性モーメントの低減に伴って駆動トルクも低減するため、慣性モーメントの低減の利点の一部が失われていると言える。
【0053】
長方形の可動板の(駆動トルク/慣性モーメント)の値に対する楕円形の可動板の(駆動トルク/慣性モーメント)の値は、可動板の形状を長方形から楕円形に変更したことによる総合的な駆動効率改善の効果を表す指標となる。長方形の可動板の(駆動トルク/慣性モーメント)の値を1とすると、楕円形の可動板の(駆動トルク/慣性モーメント)の値は1.13となる。
【0054】
続いて、図5に示される電磁駆動方式における駆動力の違いについて説明する。続く考察では、駆動コイルは可動板の周縁に設けられていると仮定する。磁束密度が一様であると仮定すると、駆動トルクはコイルが囲む面積に比例する。長方形の可動板の中立位置における発生トルクは、比例定数Kを用いて、次式(7)で表される。
【0055】
【数7】
Figure 0004602542
【0056】
楕円形の可動板の中立位置における発生トルクは、比例定数Kを用いて、次式(8)で表される。
【0057】
【数8】
Figure 0004602542
【0058】
従って、両者の比は、次式(9)で与えられる。
【0059】
【数9】
Figure 0004602542
【0060】
式(9)から、楕円形の可動板の駆動トルクは、長方形の可動板の駆動トルクの約78.5%であることが分かる。つまり、可動板の駆動トルクは、その形状を長方形から楕円形に変更することにより、約78.5%に低下してしまう。
【0061】
また、可動板の形状を長方形から楕円形に変更したことによる総合的な駆動効率改善の効果を表す指標である(駆動トルク/慣性モーメント)の値に関しては、長方形の可動板の(駆動トルク/慣性モーメント)の値を1とすると、楕円形の可動板の(駆動トルク/慣性モーメント)の値は1.31となる。
【0062】
この値は前述の静電駆動方式よりも良いが、実際の電磁駆動方式では、磁束密度は一様でなく、一般に可動板の周縁近くで強く、内側に近づくにつれて弱くなるため、楕円形の可動板の駆動トルクは前述の計算式の値よりも小さくなると予想される。
【0063】
本実施形態のミラー揺動体100では、前述したように、可動板110は、反射面を有する第一部分112と、電気要素を有する第二部分114とを有しており、第一部分112の反射面形成面116の輪郭は楕円形であり、第二部分114の電気要素形成面118の輪郭は長方形である。従って、ミラー揺動体100は、可動板110の第一部分112において、楕円形の可動板と同様に光ビームの反射に寄与しない不要な部分を省くことによる慣性モーメントの低減の利益を得ながらも、第二部分114において、長方形の可動板と同じ広さの電気要素形成面118を確保しており、駆動トルクの低下の不利益を得ない。
【0064】
この可動板110の慣性モーメントIは、全体の厚さにおいて第二部分と同様の輪郭(長方形)を有する場合の慣性モーメントをIr'、第一部分112の厚さを可動板110の厚さのx%とすると、次式(10)で表される。
【0065】
【数10】
Figure 0004602542
【0066】
可動板110の(駆動トルク/慣性モーメント)の値は、この逆数となる。1.31の値を与えるxは約59である。従って、電磁駆動方式においては、可動板110は、第一部分112が全体の約60%の厚さを有していれば、楕円形の可動板と同じ駆動効率を与える。実際には、磁束密度分布が一様でないため、楕円形の可動板の(駆動トルク/慣性モーメント)の値は1.31より小さいことが予想されるため、第一部分112の厚さが可動板110の厚さの50%程度であれば、楕円形の可動板と差がないことが予想される。駆動効率は第一部分112の厚さが増すにつれて更に向上する。可動板110は、静電駆動方式においては、電磁駆動方式よりも高い駆動効率を与える。
【0067】
以上の説明から分かるように、本実施形態のミラー揺動体100は、可動板110が、反射面を有する楕円形の第一部分112と、駆動用の電気要素を有する長方形の第二部分114とで構成されているので、光ビームの反射に実際に必要な大きさの反射面を維持しながら、可動板の慣性モーメントの低減を達成している。このようなミラー揺動体は、駆動効率の高い光偏向器の提供に貢献する。
【0068】
本実施形態のミラー揺動体100は、発明の要旨を逸脱しない範囲の中において、様々な変形や修正が可能である。駆動手段の一部を構成する電気要素は、図4〜図7に示されるものに限定されるものではなく、駆動コイルのレイアウトや駆動電極の形状等は適宜変更されてもよい。可動板の支持形態は、両持ち支持に限定されるものではなく、他の支持形態、例えば片持ち支持であってもよい。弾性部材は、トーションバーに限定されるものではなく、たわみバネなどであってもよい。可動板の揺動は、一方向に限定されるものではなく、二方向であってもよい。
【0069】
また、作製方法においては、電気要素形成面側の加工と反射面形成面側の加工は逆の順序で行なわれてもよい。また、スタートウエハは、単結晶シリコン基板に限定されるものでなく、SOI(Silicon-on-Insulator)基板等が用いられてもよい。SOI基板の使用においては、中間絶縁層であるシリコン酸化膜を各面からのエッチングの停止層として利用できる。
【0070】
さらに、ミラー揺動体100の作製方法は、半導体プロセスを使用したものに限定されるものではない。ミラー揺動体100は、例えば図9に示されるように、楕円形の可動板1110とトーションバー1120,1130と支持部材1140,1150を有する構造体1100と、長方形の可動板1210とトーションバー1220,1230と支持部材1240,1250を有する構造体1200とを貼り合わせることによって作製されてもよい。
【0071】
第二の実施の形態
次に、第二の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0072】
図10〜図12に示されるように、ミラー揺動体200は、可動板210と、反射面を有する可動板210を揺動可能に支持するための一対の弾性部材であるトーションバー222,224と、トーションバー222,224を保持する支持部材226,228とを備えている。一対のトーションバー222,224は、矩形の断面を有し、可動板210から両側に対称的に延びている。従って、可動板210は、支持部材226,228に対して、トーションバー222,224の内部を通る揺動軸の周りに、揺動可能に支持されている。
【0073】
可動板210は、反射面を有する第一部分212と、ミラー揺動体200を駆動するための駆動手段の一部を構成する電気要素を有する第二部分214とを有している。反射面は、第一実施形態で説明したように、反射面形成面216そのものであっても、反射面形成面216に形成された反射膜の表面であってもよい。また、電気要素形成面218には、第一実施形態で説明したように、駆動コイルや駆動電極などの駆動用の電気要素が形成されている。
【0074】
第一部分212は、反射面が形成された反射面形成面216を有し、第一部分212の側面は反射面形成面216に直交している。第二部分214は、電気要素が形成された電気要素形成面218を有しており、第二部分214の側面は電気要素形成面218に直交している。反射面形成面216は電気要素形成面218よりも小さい面積を有している。
【0075】
図11に良く示されるように、電気要素形成面218は長方形の形状あるいは輪郭を有しており、反射面形成面216は楕円形の形状あるいは輪郭を有している。反射面形成面216の楕円形は、電気要素形成面218の長方形に内接する楕円形よりも若干小さくなっている。また、トーションバー222,224と可動板210の接続部分およびトーションバー222,224と支持部材226,228の接続部分の凹状角部には、応力の集中を防ぐために、丸み(R)が付与されている。
【0076】
図12に良く示されるように、可動板210と支持部材226,228は同じ厚さを有し、トーションバー222,224は可動板210と支持部材226,228に比較して薄い厚さを有している。別の言い方をすれば、支持部材226,228は、それぞれ、反射面側の第一部分232,242と、電気要素側の第二部分234,244とを有しており、可動板210の第二部分214とトーションバー222,224と支持部材226,228の第二部分234,244は同じ厚さを有している。
【0077】
このようなミラー揺動体200は、例えば、半導体プロセスを利用して、SOI(Silicon-on-Insulator)基板からモノリシックに形成され、トーションバー222,224は、中間絶縁層の一方の側のシリコン層つまり反射面が形成される側のシリコン層に対して形成される。
【0078】
このミラー揺動体200では、可動板210は、その第一部分212が第二部分214よりも小さいため、図12に示されるように、第一部分212と第二部分214の段差を有し、この段差はトーションバー222,224の近くに位置している。同様に、支持部材226,228は第一部分232,242と第二部分234,244の段差を有し、これらの段差はトーションバー222,224の近くに位置している。
【0079】
ICP−RIEによるシリコンの加工では、エッチング側面はウエハ表面にほぼ垂直に形成されるので、段差は、図13(a)に示されるように、ほぼ90°の凹状角部を有する。このような90°の凹状角部には、応力集中が起こり易く、トーションバーの変形時に破断の原因になるおそれがあるので、段差の凹状角部は、図13(b)に示されるように、丸み(R)が付与されると更に好ましい。このような丸み(R)の付与は必ずしも容易ではないが、例えば反射面形成面側のシリコンエッチングの条件を変えることにより、垂直壁付近のエッチングレートのみ低下するようなプロセスを取り入れることにより達成することができる。
【0080】
ミラー揺動体200は、半導体プロセスを利用して作製される。以下、図14を参照して、ミラー揺動体200の製造方法について説明する。図14に示される各工程は、図11のXII−XII線に沿う断面で描かれている。
【0081】
工程1(図14(a)):スタートウエハとして、両面研磨されたSOI基板250を用意する。SOI基板250は第一のシリコン層252と第二のシリコン層254を有し、両者は中間絶縁層256を介して接合されている。第二のシリコン層254に対して、駆動手段の一部を構成する電気要素、例えば、駆動コイルや駆動電極を形成する。このような電気要素は、フォトリソグラフィ技術により、例えば、金属薄膜の成膜・パターニングや絶縁膜の成膜などの工程を経て形成される。
【0082】
工程2(図14(b)):第二のシリコン層254を、可動板210の第二部分214とトーションバー222,224と支持部材226,228に対応する形状に、例えばICP−RIEによりエッチングする。エッチングは、中間絶縁層である酸化シリコン層256で停止する。
【0083】
工程3(図14(c)):第一のシリコン層252を、可動板210の第一部分212と支持部材226,228に対応する形状に、例えばICP−RIEによりエッチングする。エッチングマスクのパターニングは、第二のシリコン層254に形成されたパターンに正確にアライメント(位置合わせ)される必要があるが、楕円形の可動板210の第一部分212は長方形の可動板210の第二部分214に内接する楕円形よりも一回り小さいので、要求される精度は第一実施形態よりも低い。エッチングは、中間絶縁層である酸化シリコン層256で停止する。望ましくは、エッチングの停止直前に、図13(b)に示されるように、凹状角部に丸み(R)を付与する。
【0084】
工程4(図14(d)):酸化シリコン層256の露出している部分をエッチングにより除去する。この工程の結果、可動板210とトーションバー222,224と支持部材226,228を有する構造体が形成される。この構造体では、可動板210はトーションバー222,224によってのみ支持部材226,228と接続されている。さらに、第一のシリコン層252に対して、可動板210の第一部分212に相当する部分に反射膜を形成する。
【0085】
通常、一枚のウエハには、前述の構造体が多数並べられて製作される。最後に、ダイシングにより、個々の構造体を切り離して、図10〜図12に示されるミラー揺動体200が得られる。
【0086】
このように、ミラー揺動体200は、半導体プロセスを利用してモノリシックに形成されるため、その後の組立作業は不要であり、超小型に安価に大量生産することができる。また、寸法精度が非常に高く、従って特性のばらつきがきわめて少ない。
【0087】
本実施形態のミラー揺動体200においても、可動板210が、反射面を有する楕円形の第一部分212と、駆動用の電気要素を有する長方形の第二部分214とで構成されているので、第一実施形態と同様に、光ビームの反射に実際に必要な大きさの反射面を維持しながら、可動板の慣性モーメントの低減を達成している。
【0088】
本実施形態のミラー揺動体200は、発明の要旨を逸脱しない範囲の中において、様々な変形や修正が可能である。電気要素や可動板の支持形態や弾性部材の機能等に関しては、第一実施形態と同様の変形が成されてもよい。
【0089】
また、作製方法に関して、スタートウエハに単結晶シリコン基板を用い、可動板や支持部材に比べて薄いトーションバーはエッチング深さを時間で制御することにより形成されてもよい。
【0090】
さらに、ミラー揺動体200の作製方法は、半導体プロセスを使用したものに限定されるものではない。ミラー揺動体200は、例えば図15に示されるように、長方形の可動板1310とトーションバー1320,1330と支持部材1340,1350を有する構造体1300に、反射面を有する楕円形のミラー部材1360を貼り付けることによって作製されてもよい。
【0091】
第三の実施の形態
次に、第三の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0092】
図16と図17に示されるように、ミラー揺動体300は、第二実施形態のミラー揺動体200に似た構造体であり、可動板310と、反射面を有する可動板310を揺動可能に支持するための一対の弾性部材であるトーションバー322,324と、トーションバー322,324を保持する支持部材326,328とを備えている。一対のトーションバー322,324は、矩形の断面を有し、可動板310から両側に対称的に延びている。
【0093】
可動板310は、反射面を有する第一部分312と、ミラー揺動体300を駆動するための駆動手段の一部を構成する電気要素を有する第二部分314とを有している。第一部分312は、反射面が形成された反射面形成面316を有し、第一部分312の側面は反射面形成面316に対して傾斜している。第二部分314は、電気要素が形成された電気要素形成面318を有しており、第二部分314の側面は電気要素形成面318に直交している。
【0094】
電気要素形成面318は長方形の形状を有しており、反射面形成面316は十二角形の形状を有し、これに対応して第一部分312の底面(第二部分314との境界の輪郭)も十二角形を有している。第一部分312の底面の十二角形は、反射面形成面316の十二角形よりも一回り大きく、電気要素形成面318の長方形に内接する楕円形よりも若干小さい。
【0095】
また、支持部材326,328は、それぞれ、反射面側の第一部分332,342と、電気要素側の第二部分334,344とを有しており、第一部分332,342は傾斜した側面を有している。
【0096】
このようなミラー揺動体300は、第二実施形態と同様に、例えば、半導体プロセスを利用して、SOI(Silicon-on-Insulator)基板からモノリシックに形成される。ただし、可動板310の第一部分312と、支持部材326,328の第一部分332,342と第二部分334,344は、中間絶縁層の一方の側のシリコン層に対して、ウェットエッチングを行なうことにより形成される。それ以外の工程は、第二実施形態と同様である。
【0097】
可動板310の第一部分312と支持部材326,328の第一部分332,342の材料となるシリコンには、(100)の面方位を持つ単結晶シリコンが使用される。このような単結晶シリコンの表面に酸化シリコンや窒化シリコン等の長方形のマスクを形成し、TMAHやKOH等のアルカリ性のエッチャントでウエットエッチングを行なうと、エッチング側面に(111)面が斜面として現れる形でエッチングが進行する。ただし、長方形のマスクの各コーナでは、より高次でエッチングレートが速い面のエッチングが進行し、例えば(311)面などが現れる。
【0098】
このようなウェットエッチングの結果、図16と図17に示されるように、傾斜した側面を持つ可動板310の第一部分312と傾斜した側面を持つ支持部材326,328の第一部分332,342が形成される。
【0099】
本実施形態においても、可動板310は、図18(a)に示されるように、トーションバー322,324の近くに、第一部分312と第二部分314の段差を有する。支持部材326,328も、同様に、トーションバー322,324の近くに、第一部分332,342と第二部分334,344の段差を有する。このような段差は、鈍角の凹状角部を有するので、応力集中は比較的発生し難いが、図18(b)に示されるように、丸み(R)が付与されると更に好ましい。このような丸み(R)の付与は必ずしも容易ではないが、例えば上述したシリコンのウエットエッチング工程の終了間際に、エッチャントに添加剤を加えたり、別のエッチャントを使用したりする変更を加えて、エッチング特性を変化させることにより程度可能となる。
【0100】
本実施形態のミラー揺動体300においても、可動板310が、反射面を有する楕円形の第一部分312と、駆動用の電気要素を有する長方形の第二部分314とで構成されているので、第一実施形態や第二実施形態と同様に、光ビームの反射に実際に必要な大きさの反射面を維持しながら、可動板の慣性モーメントの低減を達成している。これにより、駆動効率の高い光偏向器が提供されるようになる。
【0101】
また、ミラー揺動体300は、可動板310の第一部分312と支持部材326,328の第一部分332,342がウェットエッチングによって形成されるので、第一実施形態や第二実施形態に比べて、加工コストが低減される。
【0102】
本実施形態のミラー揺動体300は、発明の要旨を逸脱しない範囲の中において、様々な変形や修正が可能である。電気要素や可動板の支持形態や弾性部材の機能等に関しては、第一実施形態と同様の変形が成されてもよい。また、半導体プロセスを用いない作製方法も適用可能であるが、反射面形成面の形状を十二角形にする利点は特にない。
【0103】
第四の実施の形態
次に、第四の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0104】
図19〜図21に示されるように、ミラー揺動体400は、第三実施形態のミラー揺動体300に類似した構造体であり、可動板410と、反射面を有する可動板410を揺動可能に支持するための一対の弾性部材であるトーションバー422,424と、トーションバー422,424を保持する支持部材426,428とを備えている。一対のトーションバー422,424は、台形の断面を有し、可動板410から両側に対称的に延びている。
【0105】
可動板410は、反射面を有する第一部分412と、ミラー揺動体400を駆動するための駆動手段の一部を構成する電気要素を有する第二部分414とを有している。第一部分412は、反射面が形成された反射面形成面416を有し、第一部分412の側面は反射面形成面416に対して傾斜している。第二部分414は、電気要素が形成された電気要素形成面418を有しており、第二部分414の側面は電気要素形成面418に対して傾斜している。
【0106】
電気要素形成面418は長方形の形状を有しており、反射面形成面416は十二角形の形状を有し、これに対応して第一部分412の底面(第二部分414との境界の輪郭)も十二角形を有している。第一部分412の底面の十二角形は、反射面形成面416の十二角形よりも一回り大きく、電気要素形成面418の長方形に内接する楕円形よりも若干小さい。
【0107】
また、支持部材426,428は、それぞれ、反射面側の第一部分432,442と、電気要素側の第二部分434,444とを有しており、第一部分432,442と第二部分434,444は共に傾斜した側面を有している。
【0108】
このようなミラー揺動体400は、第二実施形態と同様に、例えば、半導体プロセスを利用して、SOI基板からモノリシックに形成される。ただし、使用するSOI基板の二つのシリコン層は共に、(100)の面方位を持つ単結晶シリコンであり、可動板410とトーションバー422,424と支持部材426,428は共に、ウェットエッチングによるシリコン加工を行なうことで形成される。
【0109】
ウェットエッチングの進行は、第三実施形態で説明した通りであるが、可動板410の長方形の第二部分414の加工においては、予めエッチングマスクに補償パターンと呼ばれるパターンを入れておき、可動板410の反射面側の第一部分412のように角部が速くエッチングされるのを防ぐことによって、可動板410の第二部分414は直角の角部を持つように形成される。
【0110】
ウェットエッチングの使用の結果、図19〜図21に示されるように、傾斜した側面を持つ可動板410と、台形の断面を持つトーションバー422,424と、傾斜した側面を持つ支持部材426,428とを備えているミラー揺動体400が形成される。
【0111】
本実施形態のミラー揺動体400においても、第一〜第二実施形態と同様に、光ビームの反射に実際に必要な大きさの反射面を維持しながら、可動板の慣性モーメントの低減を達成している。これにより、駆動効率の高い光偏向器が提供されるようになる。
【0112】
また、ミラー揺動体400は、可動板410とトーションバー422,424と支持部材426,428を形成するためのシリコンの加工がすべてウェットエッチングによって行なわれるので、第三実施形態に比べて、加工コストが更に低減される。
【0113】
第五の実施の形態
次に、第五の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0114】
図22と図23に示されるように、ミラー揺動体500は、反射面508を有する可動板510と、可動板510を揺動可能に支持するための一対の弾性部材であるトーションバー522,524と、トーションバー522,524を保持する支持部材526,528とを備えている。一対のトーションバー522,524は、可動板510から両側に対称的に延びている。
【0115】
可動板510は、反射面508が形成された反射面形成面516と、電気要素が形成された電気要素形成面518と、その内部に形成された多数の空洞部532とを有している。可動板510は、好ましくは、剛性を補強するためのリブ構造を有している。リブ構造は、例えば、図示されるように、空洞部532を矩形に画定する格子状に延びる格子壁534であるが、空洞部532を六角形に画定するハニカム構造であってもよい。格子壁534は、多数のスリット536を有しており、各空洞部532は、これらのスリット536を介して、外部空間と連絡されている。このような空洞部532と外部空間の連絡は、これがないと外部の温度と空洞部532の温度の違いによって引き起こされる反射面の変形を抑える。
【0116】
図22に示される光偏向器は、静電駆動型であり、可動板510に設けられた電気要素は、図22では見えないが、電気要素形成面518のほぼ全体に広がる駆動電極であり、これらは、これに向き合う固定電極550と共働して、ミラー揺動体500を駆動するための駆動手段を構成している。電気要素形成面518に形成された駆動電極は、それぞれ、コンタクトホール542,544を介して、トーションバー522,524を通る配線546,548と電気的に接続されており、配線546,548を介して図示しない外部装置から駆動電圧が適宜印加される。
【0117】
次に、可動板510の断面構造およびコンタクトホール542,544の構造について図24を参照しながら説明する。
【0118】
図24に示されるように、可動板510は、三つの単結晶シリコン層562,564,566を有しており、これらの層間は、それぞれ、例えば厚さ約0.1μmの熱酸化膜568,570によって、互いに電気的に絶縁されている。最も下側の単結晶シリコン層562は、抵抗率の高いFZタイプのシリコン(FZ−Si)であり、例えば約1μmの厚さを有している。
【0119】
中間の単結晶シリコン層564は、例えば、CZタイプのシリコン(CZ−Si)で、約8μmの厚さを有している。単結晶シリコン層564は、選択的除去により形成された複数の穴を有しており、これらの穴が空洞部532を構成する。
【0120】
最も上側の単結晶シリコン層566は、例えば、CZ−Siで、約1μmの厚さを有している。この単結晶シリコン層566は、単結晶シリコン層564に形成された空洞部532を画定する穴を覆っている。
【0121】
また、中間の単結晶シリコン層564と上側の単結晶シリコン層566は、コンタクトホール542,544に相当する部分に形成された、傾斜した側面を持つ角錐台形状の開口を有している。
【0122】
上側の単結晶シリコン層566とコンタクトホール542,544の表面は、下側の単結晶シリコン層562との電気的接続部分を除いて、絶縁膜572によって覆われている。絶縁膜572の表面に、Al等の金属を成膜しパターニングすることにより、コンタクトホール542,544を介して、下側の単結晶シリコン層562と電気的に接続された配線546,548が形成されている。
【0123】
下側の単結晶シリコン層562は、FZ−Siであり、高い抵抗を有しているため、二つのコンタクトホール542,544の間に印加される電位差を維持することができる。このため、単結晶シリコン層562は、物質的には連続体であるが、実質的に、第一実施形態において図7を参照して説明した互いに電気的に分離されている一対の駆動電極162,164と同等に機能する。
【0124】
続いて、図25を参照しながら、ミラー揺動体500の製造方法について説明する。図25に示される各工程は、図22のXXIII−XXIII線に沿う断面で描かれている。
【0125】
工程1(図25(a)):(100)の面方位を持つシリコンウエハである支持体ウエハ580を用意し、その上面に例えば80μm程度の深さのギャップ582を形成する。この構造体に、前述の下側の単結晶シリコン層562となるFZ−Siウエハ584を接合する。接合後、研磨やエッチング等により、FZ−Siウエハ584を例えば1μm程度の厚さに薄くする。
【0126】
工程2(図25(b)):前述の中間の単結晶シリコン層564となるCZ−Siウエハ586を用意し、これに前述の熱酸化膜568となる例えば0.1μmの厚さの熱酸化膜(図示せず)を形成する。このようなCZ−Siウエハ586を、FZ−Siウエハ584に接合し、接合後、研磨やエッチング等により8μm程度まで薄くする。その後、lCP−RIEなどにより、可動板510の輪郭を画定する溝588と、空洞部532を画定する複数の穴590とを形成する。その際、穴590を区切る隔壁には、前述したように空洞部532を外部空間と連絡するためのスリット536となる切り欠きが一緒に形成される。
【0127】
工程3(図25(c)):前述の上側の単結晶シリコン層566となるCZ−Siウエハ592を用意し、これに前述の熱酸化膜570となる例えば0.1μmの厚さの熱酸化膜(図示せず)を形成する。このようなCZ−Siウエハ592を、CZ−Siウエハ586に接合し、接合後、研磨やエッチング等により1μm程度まで薄くする。その後、CZ−Siウエハ592を、lCP−RIEなどにより、可動板510の形状にエッチングする。さらに、コンタクトホールを形成する部分に、TMAH等を使用したウエットエッチングにより、CZ−Siウエハ586とCZ−Siウエハ592を貫通する角錐台形状の開口594を形成する。
【0128】
工程4(図25(d)):溝588によって分離されたCZ−Siウエハ592を跨ぐトーションバー598を窒化シリコンやポリイミド等で形成する。さらに、角錐台形状の開口594を介してFZ−Siウエハ584と電気的に接続された配線をAl等で形成する。配線は、例えば、可動板上に広い面積を持つように形成され、この部分が反射面を兼ねてもよい。また、反射面は、研磨されたシリコンの表面で構成されてもよい。最後に、等方性のシリコンエッチングを利用して、溝588の底面として露出しているFZ−Siウエハ584を除去することにより、ミラー揺動体500が得られる。この構造体において、支持体ウエハ580をグラウンド電位にして、支持体ウエハ580のギャップ582の底面を、前述の固定電極550として機能させてもよい。
【0129】
本実施形態のミラー揺動体500は、可動板510がその内部に形成された空洞部532を有していることにより、可動板の慣性モーメントの低減を達成している。リブ構造をハニカム構造とした概算によれば、中実構造の長方形の可動板の半分程度に慣性モーメントを低減することが可能である。勿論、可動板510の反射面形成面516と電気要素形成面518は共に、中実構造の長方形の可動板に比べて減少してはいない。従って、ミラー揺動体500は、反射面の大きさや駆動トルクを維持したまま、可動板の慣性モーメントの低減を達成している。
【0130】
本実施形態のミラー揺動体500は、発明の要旨を逸脱しない範囲の中において、様々な変形や修正が可能である。例えば、上述の実施形態では、弾性部材であるトーションバー522,524は、最上層のCZ−Siウエハ592の上に成膜された薄膜で作られているが、最上層のCZ−Siウエハ592のエッチングの際に部分的に残すことによりCZ−Siウエハ592で作られてもよく、さらに必要であれば、中間層のCZ−Siウエハ586や最下層のFZ−Siウエハ584と組み合わせて作られてもよい。
【0131】
図26は、本実施形態の変形例であるミラー揺動体500Aを用いた光偏向器を示している。このミラー揺動体500Aでは、図26に示されるように、可動板510の下側の単結晶シリコン層562は、抵抗率の低いCZタイプのシリコン(CZ−Si)であり、スリット538によって空間的に分離されている。
【0132】
図22に示される光偏向器では、可動板510は、これに向き合って配置される固定電極550との電位差によって駆動されるが、駆動電極として機能する可動板510の下側の単結晶シリコン層562が抵抗率の高いFZ−Siであるため、固定電極550に対して大きい電位差を有する部分は、コンタクトホール542,544の近くに限られ、そこから比較的遠い部分は、ほとんど駆動力に貢献しない。
【0133】
図26に示されるように、ミラー揺動体500Aを用いた光偏向器では、駆動電極として機能する可動板510の下側の単結晶シリコン層562が抵抗率の低いCZ−Siであり、スリット538で分離された単結晶シリコン層562の片側全体が同電位となり、可動板510の駆動力に寄与するので、駆動力が格段に向上する。
【0134】
また、シリコンの機械強度は、それに含まれる格子間酸素濃度が高いほど増大することが知られている(阿部孝夫著、シリコン結晶とドーピング(丸善(株))P32)。CZ−Siは、FZ−Siに比べて格子間酸素濃度が極めて高い。従って、ミラー揺動体500Aは、図22に示されるミラー揺動体500に比べて、高い衝撃耐性を有している。
【0135】
図27は、本実施形態の別の変形例であるミラー揺動体500Bを用いた光偏向器を示している。このミラー揺動体500Bでは、図27に示されるように、駆動電極552,554は、反射面508が形成された反射面形成面516に設けられている。また、固定電極556,558は、それぞれ、駆動電極552,554と向き合うように、支持部材526,528に固定されている。
【0136】
このようなミラー揺動体500Bを用いた光偏向器では、駆動電極552,554が反射面形成面516に設けられているため、必然的に面積が小さくなるぶん駆動力は低下するが、可動板510に空洞部532を設けた利点である可動板510の慣性モーメントの低減は達成されている。また、駆動電極と反射面を兼用するように、電極を反射面形成面のほぼ全面に形成し、駆動力を確保することも可能である。
【0137】
本実施形態では、静電駆動方式の光偏向器に対応した駆動電極を有するミラー揺動体500のみを図示して説明したが、ミラー揺動体は、電磁駆動方式の光偏向器に対応するように、駆動コイルを有していてもよい。
【0138】
図28と図29は、本実施形態の更に別の変形例であるミラー揺動体600を示している。ミラー揺動体600は、基本的に本実施形態のミラー揺動体500をジンバル構造に拡張したものである。
【0139】
図28と図29に示されるように、ミラー揺動体600は、楕円形の可動板610と、可動板610を揺動可能に支持するための第一の一対のトーションバー622,624と、第一の一対のトーションバー622,624を保持する可動枠626と、可動枠626を揺動可能に支持するための第二の一対のトーションバー628,630と、第二の一対のトーションバー628,630を保持する支持部材632,634とを備えている。第一のトーションバー622,624と、第二のトーションバー628,630は、互いに直交する方向に延びている。また、可動板610と可動枠626は共に、ハニカム構造によって画定された六角形の複数の空洞部を有している。
【0140】
このミラー揺動体600では、可動部分である可動板610と可動枠626が共に空洞部を有していることにより、それらの慣性モーメントの低減が達成されている。可動板610と可動枠626に形成される駆動電極は、図26に関する変形例で説明したように、スリットによって分離された抵抗率の低いCZタイプのシリコンによって構成されているとよい。
【0141】
さらに、本実施形態のミラー揺動体は、基本的にウエハ接合により空洞部を有する可動板を形成しているので、半導体プロセスを使用せずに、適当に機械加工された板状部品を積層して作製されてもよい。
【0142】
これまで、いくつかの実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明したが、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
【0143】
従って、本発明の光偏向器について、以下のことが言える。
【0144】
1.一方の面に光反射部材、もう一方の面に駆動力発生部材が形成された可動板、弾性部材、支持部材を有し、前記可動板に作用する駆動力によって前記弾性部材が変形し、可動板が揺動することにより光反射部材に照射された光の反射光を偏向する光偏向器において、前記可動板は前記駆動力発生部材が設けられた面の面積よりも、前記光反射部材が設けられた面の面積の方が小さくなるよう構成されていることを特徴とする光偏向器。
【0145】
(作用効果)駆動力を維持した状態で、可動板の慣性モーメントを低減できるため、駆動効率の向上が可能である。
【0146】
2.前記反射部材が設けられた面の形状は、前記駆動力発生部材が設けられた面の形状に内接する形状であることを特徴とする請求項1に記載の光偏向器。
【0147】
(作用効果)光偏向に必要な反射面積を確保し、かつ可動板の慣性モーメントを必要最小限におさえることができる。
【0148】
3.前記反射部材が設けられた面の輪郭形状が楕円形であることを特徴とする第1項に記載の光偏向器。
【0149】
(作用効果)楕円形にすることにより、光学的性能を保ったままで可動板の慣性モーメントを最小にすることが可能となる。
【0150】
4.可動板が単結晶シリコン基板により形成されている第1項または第3項に記載の光偏向器。
【0151】
(作用効果)単結晶シリコン基板とその加工技術を利用することにより、比較的安価な精密加工によって光偏向器を製造することが可能となる。
【0152】
5.前記光反射部材が設けられた面の輪郭形状が12角形であることを特徴とする第1項に記載の光偏向器。
【0153】
(作用効果)可動板に(100)シリコンウエハを使用し、反射手段が設けられた面を結晶異方性を利用したウエットエッチングで加工することが可能であるため、再現性の良い精密な加工が低コストで可能となる。
【0154】
6.単結晶シリコン基板が、2層の単結晶シリコン層とその中間の絶縁層からなることを特徴とする第5項に記載の光偏向器。
【0155】
(作用効果)可動板を両面から加工する際に、加工深さの決定が容易にできる。
【0156】
7.前記2層の単結晶シリコン層の少なくとも1層の表面が(100)面であり、この層に結晶異方性を利用したウエットエッチングにより略楕円形状および/または略長方形形状を形成することを特徴とする第6項に記載の光偏向器。
【0157】
(作用効果)再現性の良い精密な加工が低コストで可能となる。
【0158】
8.前記2層の単結晶シリコン層の少なくとも1層にドライエッチングにより略楕円形状および/または略長方形形状を形成することを特徴とする第4項または第5項に記載の光偏向器。
【0159】
(作用効果)ドライエッチングを利用することにより、任意の形状を精密に加工できる。
【0160】
9.前記2層の単結晶シリコン層のうち、どちらか一層にのみ弾性部材が形成されていることを特徴とする第1項ないし第8項のいずれかひとつに記載の光偏向器。
【0161】
(作用効果)両面から加工する際の位置含わせ誤差が、その性能にほとんど影響しない光偏向器を得ることが可能となる。
【0162】
10.前記可動板の輪郭面において、前記2層の単結晶シリコン層の境界部にコーナーRが形成されていることを特徴とする第1項ないし第8項のいずれかひとつに記載の光偏向器。
【0163】
(作用効果)2層の単結晶シリコン層の境界部に応力が集中しにくい光偏向器が得られ、信頼性が向上する。
【0164】
11.前記駆力発生部材が電極であることを特徴とする第1項ないし第8項のいずれかひとつに記載の光偏向器。
【0165】
(作用効果)静電駆動方式を取ることにより、駆動発生部材を小型化することができる。
【0166】
12.前記駆動力発生部材が可動コイルであることを特徴とする第1項ないし第8項のいずれかひとつに記載の光偏向器。
【0167】
(作用効果)可動コイル方式により、大きな駆動トルクが低電圧で得られる。
【0168】
13.可動板の一方の面に前記駆動力発生部を設ける工程と、前記可動板の前記駆動力発生部材側の面を略長方形に加工する工程と、前記可動板の他方の面に光反射部材を設ける工程と、前記可動の前記光反射部材側の面を前記略長方形にほぼ内接する形状に加工する工程を含むことを特徴とする光偏向器の製造方法。
【0169】
(作用効果)駆動力を維持した状態で、可動板の慣性モーメントを低減し、駆動効率を向上させた光偏向器を製造することができる。
【0170】
14.反射部材が形成された可動板、弾性部材、支持部材を有し、前記可動板に作用する駆動力によって前記弾性部材が変形し、可動板が揺動することにより光反射手段に照射された光の反射光を偏向する光偏向器において、可動板内部に空洞が設けられていることを特徴とする光偏向器。
【0171】
(作用効果)駆動力を維持した状態で、可動板の慣性モーメントを更に大きく低減し、駆動効率を更に向上させることが可能となる。
【0172】
15.可動板内部に、さらに補強用リブ構造が設けられていることを特徴とする第14項に記載の光偏向器。
【0173】
(作用効果)可動板の剛性を損なうことなく、慣性モーメントを低減することが可能となる。
【0174】
16.可動板内部に設けられた補強用リブ構造がハニカム構造であることを特徴とする第15項に記載の光偏向器。
【0175】
(作用効果)可動板慣性低減に対する剛性維持の効果を最適にすることが可能となる。
【0176】
17.可動板内部に設けられた前記補強用リブ構造に通気孔が設けられていることを特徴とする第15項に記載の光偏向器。
【0177】
(作用効果)製造工程で発生する可動板内外の圧力差をなくし、不要な可動板変形を防止することができる。
【0178】
【発明の効果】
本発明によれば、光学性能を維持しながら可動部分の慣性モーメントの低減が達成された光偏向器用のミラー揺動体が提供される。このようなミラー揺動体は、これを用いた光偏向器の駆動効率の改善に貢献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施の形態によるミラー揺動体の斜視図である。
【図2】図1に示されるミラー揺動体の反射ミラー側から見た平面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿ったミラー揺動体の断面図である。
【図4】電磁駆動用の電気要素である駆動コイルを有するミラー揺動体の平面図である。
【図5】図4に示されるミラー揺動体と一対の永久磁石とを含んでいる電磁駆動型の光偏向器の斜視図である。
【図6】静電駆動用の電気要素である駆動電極を有するミラー揺動体の平面図である。
【図7】図6に示されるミラー揺動体と固定電極とを含んでいる静電駆動型の光偏向器の斜視図である。
【図8】図1のミラー揺動体を作製するための一連の工程を示しており、各工程は図2のIII−III線に沿ったミラー揺動体の断面で描かれている。
【図9】図1のミラー揺動体を作製するための別の手法を示してている。
【図10】第二の実施の形態によるミラー揺動体の斜視図である。
【図11】図10に示されるミラー揺動体の反射ミラー側から見た平面図である。
【図12】図11のXII−XII線に沿ったミラー揺動体の断面図である。
【図13】図12に示される可動板と弾性部材の接続部分を拡大して示している。
【図14】図10のミラー揺動体を作製するための一連の工程を示しており、各工程は図11のXII−XII線に沿ったミラー揺動体の断面で描かれている。
【図15】図11のミラー揺動体を作製するための別の手法を示してている。
【図16】第三の実施の形態によるミラー揺動体の反射ミラー側から見た平面図である。
【図17】図16のXVII−XVII線に沿ったミラー揺動体の断面図である。
【図18】図16に示される可動板と弾性部材の接続部分を拡大して示している。
【図19】第四の実施の形態によるミラー揺動体の反射ミラー側から見た平面図である。
【図20】図19のXX−XX線に沿ったミラー揺動体の断面図である。
【図21】図19に示されるミラー揺動体の裏側から見た平面図である。
【図22】第五の実施の形態によるミラー揺動体を用いた光偏向器の斜視図である。
【図23】図22のXXIII−XXIII線に沿ったミラー揺動体の断面図である。
【図24】図22と図23に示されるミラー揺動体おけるコンタクトホールの周辺部分を拡大して示す断面図である。
【図25】図22のミラー揺動体を作製するための一連の工程を示しており、各工程は図22のXXIII−XXIII線に沿ったミラー揺動体の断面で描かれている。
【図26】第五の実施の形態の変形例であるミラー揺動体を用いた光偏向器を示している。
【図27】第五の実施の形態の別の変形例であるミラー揺動体を用いた光偏向器を示している。
【図28】第五の実施の形態の更に別の変形例であるミラー揺動体を用いた光偏向器を示している。
【図29】図28のIXXX−IXXX線に沿ったミラー揺動体の断面図である。
【符号の説明】
100 ミラー揺動体
112 第一部分
114 第二部分
116 反射面形成面
118 電気要素形成面
110 可動板
122,124 トーションバー
126,128 支持部材

Claims (6)

  1. 反射を有する可動板と、前記可動板を揺動可能に支持する弾性部材と、前記弾性部材を支持する支持部と、前記可動板に設けられた電気要素である駆動コイルとを備えたミラー揺動体と、前記ミラー揺動体の外部に設けられ、前記駆動コイルと共同して前記可動板を揺動させる磁界発生手段とから構成される光偏向器に用いられる光偏向器用のミラー揺動体において、前記可動板は、前記反射を有する第一部分と、前記駆動コイルを有する第二部分とを有しており、前記第一部分と前記第二部分は前記可動板の厚さ方向に互いに向き合って直接的に接して配置されており、前記第一部分は前記反射が形成された反射面形成面を有し、かつ、前記反射面形成面の輪郭形状を端面とする立体であり、前記第二部分は前記駆動コイルが形成された電気要素形成面を有し、かつ、前記電気要素形成面の輪郭形状を端面とする立体であり、揺動時の前記可動板の慣性モーメントを低減させるために、前記反射面形成面は前記電気要素形成面よりも小さい面積を有しており従って前記第一部分の体積が前記第二部分の体積よりも小さい光偏向器用のミラー揺動体。
  2. 前記第一部分の反射面形成面は、前記第二部分の電気要素形成面の形状に対して、前記反射面形成面の側から見て、その輪郭形状がほぼ内接する形状を有している、請求項1に記載のミラー揺動体。
  3. 前記第一部分の反射面形成面の輪郭形状が、楕円形であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のミラー揺動体。
  4. 前記第一部分の反射面形成面の輪郭形状が、12角形であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のミラー揺動体。
  5. 前記可動板が、単結晶シリコン基板より形成されている請求項3または請求項4に記載のミラー揺動体。
  6. 前記可動板が、2層の単結晶シリコン層とその中間の絶縁層からなるSOI基板より形成されており、一方のシリコン層と絶縁層同形状に前記第一部分が形成され、他方のシリコン層に前記第二部分が形成され、更に弾性部材は前記第二部分が形成されたシリコン層から形成されていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のミラー揺動体。
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