図1は本発明が適用された本実施例の遊技用システムの構成を示す図であり、この遊技用システムは、遊技場において複数配置された図示しない遊技島に並設される遊技機としてのカードリーダ式パチンコ機(以下パチンコ機)2に対して1対1に設置される本発明における遊技用装置としてのカードユニット3と、遊技場の所定箇所に設置され、カードユニット3にて使用される後述の会員カード(記録媒体)並びにビジターカードの管理等を行うシステムコントローラ100と、会員カードを所持する会員遊技者に関する情報を管理する会員管理コンピュータ120と、遊技場内に設置された前記パチンコ機2における遊技に関する情報を管理する本発明の管理装置であるホールコンピュータ140と、から主に構成されており、システムコントローラ100、会員管理コンピュータ120、ホールコンピュータ140並びにカードユニット3とはハブ(HUB)8’(図3参照)並びに通信ケーブル8を介してデータ通信可能に接続されているとともに、システムコントローラ100は、通信回線網11を介して図示しないカード管理会社に設置された管理サーバとデータ通信可能に接続されている。
これら遊技場内に設置されたシステムコントローラ100、会員管理コンピュータ120、ホールコンピュータ140並びにカードユニット3には、それぞれローカルIPアドレスが付与されてローカルエリアネットワーク(LAN)が形成されていて、該ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されている各装置には、当該装置を個々に識別可能な装置IDが付与されており、各装置が装置IDとローカルIPアドレスとが対応付けられたIPアドレステーブルを有することで、装置IDからローカルIPアドレスを特定して、当該装置IDの装置との各種データの送受信を実施できるようになっている。
はじめに、本実施例の遊技用システムを構成する本発明における遊技用装置であるカードユニット3について説明すると、このカードユニット3は、前述のように遊技島に並設される遊技機としてのパチンコ機2に1対1に対応して設置されている。
この本実施例のカードユニット3の前面には、図2に示すように、各種表示部と紙幣挿入口302、硬貨投入口303、硬貨返却ボタン304、突出部305、硬貨返却口308、会員カード挿入口309、ビジターカード装着口310が設けられている。
カードユニット3の前面に設けられた会員カード挿入口309とビジターカード装着口310とは、遊技者から見て左右方向に並設配置されている。会員カード挿入口309は、内蔵されるカードリーダライタ327(図3参照)の会員カードスロット(図示略)に連設されており、この会員カード挿入口309を介して会員カードを会員カードスロットに挿入可能とされている。また、ビジターカード装着口310は、カードリーダライタ327のビジターカード収容室(図示略)に連設されており、このビジターカード装着口310を介してビジターカードをビジターカード収容室に、遊技者が該装着されたビジターカードを抜き取り不可に装着可能とされている。
尚、本実施例では、会員カード並びにビジターカードとして非接触ICカードを使用しており、該非接触ICカードに各カードを個々に識別可能なカードIDや、各会員に固有に付与された会員ID(会員カードのみ)や、遊技に使用可能な100円を1単位とする遊技用価値となる度数等のデータが記憶されている。
カードユニット3の前面には、前方に突出する態様にて突出部305が設けられている。突出部305において、遊技者側に向けられた面には、本発明における情報表示手段を成す表示部312と、メインメニュー画面を表示させるためのメニュースイッチ316と、対応する遊技機であるパチンコ機2における遊技に関する情報となる台データやスランプグラフを前記表示部312に表示させるためのデータスイッチ318と、遊技者が後述する貯蓄玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイスイッチ319と、再プレイスイッチ319の操作が有効であることを報知するための再プレイ表示部320とが設けられている。
図3は、カードユニット3の構成を示すブロック図である。カードユニット3は、カードリーダライタ327と、表示制御基板329と、制御ユニット328とから主に構成されており、カードリーダライタ327及び表示制御基板329は、制御ユニット328と接続され、各種データの送受が可能とされている。
カードリーダライタ327は、会員カードやビジターカードに記録されているカードIDや会員IDや度数等の記憶情報の読み出し並びに書き込みを行う。
表示制御基板329には、前述した表示部312を構成する液晶表示器313、タッチパネル314、各種スイッチ類(メニュースイッチ316a、データスイッチ318a、再プレイスイッチ319a)や前述した再プレイ表示部320内に設けられた再プレイLED320a等の電子部品が接続されている。
表示制御基板329に接続されている電子部品のうちタッチパネル314、各種スイッチ類(メニュースイッチ316a、データスイッチ318a、再プレイスイッチ319a)は、表示制御基板329を介して制御ユニット328に接続されており、タッチパネル314による位置検出情報や各スイッチの検出信号が制御ユニット328に入力される。また、再プレイLED320aも、表示制御基板329を介して制御ユニット328に接続されており、その点灯制御が制御ユニット328により行われる。
また、表示制御基板329は、液晶表示器313の表示駆動を行う表示駆動回路や、前記タッチパネル314からの出力信号に基づいて押圧操作された位置を特定して該特定した入力位置情報を出力する入力位置検出回路や、表示駆動回路の表示処理や画像合成処理に使用されるVRAMや、各種スイッチが接続されてスイッチからの信号が入力されるI/Oポートを含み、制御ユニット328から出力されたスランプグラフ画面や各種画面等の表示データを液晶表示器313に表示する制御を行う。
また制御ユニット328には、表示制御基板329を介して接続されたスイッチや表示器等の電子部品に加えて、紙幣識別ユニット321、硬貨識別ユニット322が接続されている。
紙幣識別ユニット321は、紙幣挿入口302に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を行う。また、硬貨識別ユニット322は、硬貨投入口303より投入された硬貨の真贋並びに硬貨種別の識別を行う。
また、制御ユニット328には、特に図示しないが、接続されたパチンコ機2に設けられ、パチンコ玉の貸出に使用できる度数(遊技用価値)を表示する度数表示器や、パチンコ玉の貸出を行う際に操作される貸出ボタンの操作を検知する貸出スイッチ、受付け中の会員カードを返却させる際に操作される返却ボタンの操作を検知する返却スイッチが接続されている。
また、制御ユニット328は、各種スイッチの検出信号やタッチパネル314の位置検出情報、紙幣識別ユニット321や硬貨識別ユニット322による識別信号等を受けて、制御ユニット328に接続されているLED、カードリーダライタ327、表示コントローラ329の制御等、全体の動作制御、並びに後述する推移表示用データ要求送信処理やスランプグラフ画面の表示処理や、貸出処理や、払戻処理等の各種処理を実行する。
また、制御ユニット328は、通信部334並びにHUB8’を介してシステムコントローラ100や会員管理コンピュータ120並びにホールコンピュータ140とデータ通信可能に接続されており、各種データの送受が可能とされている。
更に制御ユニット328は、対応するパチンコ機2と接続されており、各種信号の送受が実施可能とされているとともに、制御ユニット328には、対応するパチンコ機2からの外部出力信号線が接続可能な信号入力部332が接続されており、この信号入力部332を介してパチンコ機2から出力される遊技情報である始動信号や、大当り中に継続的に出力される大当り信号1、大当り中および次回の大当りまでの間大当り確率が向上する遊技状態である確率変動状態中に継続的に出力される大当り信号2や、パチンコ機2において所定数(本実施例では10玉)のパチンコ球が遊技者に払い出される(付与される)毎に出力される賞球信号や、遊技島内部のパチンコ機2の上方位置に設けられた補給球計数器24(図2参照)から、パチンコ機2に所定数(本実施例では10玉)のパチンコ球が補給される毎に出力される補給信号や、遊技島内部のパチンコ機2の下方位置に設けられたアウト球計数器26(図2参照)から、パチンコ機2にて遊技に使用されて該パチンコ機2から排出されたパチンコ球が所定数(本実施例では10玉)となった都度毎に出力される打込信号が制御ユニット328に入力されるようになっており、制御ユニット328は、開店時(起動時)から前記始動信号の入力に基づく始動回数と、賞球信号の入力に基づく本発明における付与遊技媒体数となる賞球玉数と、補給信号の入力に基づく補給玉数と、打込信号の入力に基づく本発明における使用遊技媒体数となる打込玉数の各データを累積加算して記憶している。
これら累積加算して記憶されている始動回数や、賞球玉数や、補給玉数や、打込玉数のデータは、前記大当り信号1や大当り信号2の入力の有無を示すデータと、当該カードユニット3の装置IDとを含む所定長の遊技情報データが所定時間間隔(本実施例では約30秒)毎に前記ホールコンピュータ140に対し、該制御ユニット328に設けられた通信部334より送信される。尚、遊技状態信号である大当り信号1や大当り信号2の信号出力状態に変化があった場合には、変化のあった大当り信号1や大当り信号2の有無の内容を反映した新たな遊技情報データが、所定時間間隔以外の、該信号出力状態に変化があった時点にて迅速にホールコンピュータ140に送信される。このようにして送信される遊技情報データにより、後述するホールコンピュータ140の遊技情報テーブルにて、受信した遊技情報データに含まれる装置IDに対応付けて記憶されている賞球玉数や、打込玉数や差玉数、補給玉数、始動回数等の各データが更新されることで、各カードユニット3が対応するパチンコ機2における遊技情報が遊技情報テーブルにおいて収集、管理される。
また、本実施例の制御ユニット328は、会員カード挿入口309に挿入された会員カードに対して利用の可/不可を判別する受付処理を行う。
また、本実施例の制御ユニット328は、該受付処理において受付けられた会員カードより読み出された度数が残存する場合であって、パチンコ機2に備えられる貸出ボタンの操作が検出された場合に、対応するパチンコ機2に対して所定度数に対応する数のパチンコ玉の貸出要求を出力してパチンコ玉の貸出を実施させるとともに、該所定度数を減算更新する貸出処理を行う。
また、本実施例の制御ユニット328は、会員カードが受付中でかつ残存する度数が0度の場合であって、紙幣(1000円紙幣、2000円紙幣、5000円紙幣、10000円紙幣)または硬貨(100円硬貨、500円硬貨)が挿入または投入されて識別された場合に、この識別された金額に相当する度数を、受付中の会員カードに残存する度数(本実施例では「0」)に加算する追加入金処理を行う。
また、本実施例の制御ユニット328は、会員カードが受付けられていない場合に低額紙幣(1000円紙幣)または硬貨(100円硬貨、500円硬貨)が挿入または投入されて識別された場合に、この識別された金額に相当する度数をビジターカード装着口310に装着されているビジターカードに記録した後、この記録した度数の全てを使用して、対応するパチンコ機2に対して貸出要求を出力し、パチンコ玉の貸出を実施させる発行貸出処理を行う。
また、本実施例の制御ユニット328は、会員遊技者が以前の遊技にて貯蓄した貯蓄玉数を、会員管理コンピュータ120から入手し、この入手した貯蓄玉数を使用して、対応するパチンコ機2に対して該入手した貯蓄玉数から特定される再プレイ回数の内、1回の再プレイに対応する数のパチンコ球の払出を要求する払戻要求を出力し、所定数のパチンコ玉の払い戻しを実施させる払戻処理を行う。
また、本実施例の制御ユニット328は、カードユニット3と1対1に並設されたパチンコ機2が備える返却ボタンが遊技者により操作された場合に、受付け中の会員カードを返却する返却処理を行う。
次に、本実施例に用いた本発明における管理装置となるホールコンピュータ140の構成について図4に基づいて説明すると、該ホールコンピュータ140の内部にてデータの送受を行うデータバス141に、各パチンコ機2から出力され、前記カードユニット3を介して送信された前記遊技情報データに基づいて後述する遊技情報テーブルの内容を更新する更新処理や、後述する推移表示用データ送信処理等の各種処理を実施するCPU142、これらCPU142が実施する各種処理におけるワークメモリ等として使用されるRAM143、時刻情報やカレンダ情報を出力するRTC144、磁気ディスクや光磁気ディスクから成る記憶装置145、後述する推移データ表示設定画面(図7参照)の設定内容の入力並びに選択入力を行うためのキーボードやマウス等の入力装置146、前記推移データ表示設定画面等の各種画面を表示出力するための表示装置147や、前記表示装置147に表示出力された表示データを印刷出力するためのプリンタ148、前記ハブ8’を介してカードユニット3の制御ユニット328から送信される前記遊技情報データの受信等、該制御ユニット328との間において各種データ通信を行うための通信部149、が接続された通常のコンピュータである。
また、前記記憶装置145には、該ホールコンピュータ140が実施する推移表示用データ送信処理や、遊技情報テーブル並びに差玉推移データテーブルの更新処理等を実施するための処理プログラムに加えて、図5(a)に示すように、各パチンコ機2における遊技に関する情報が記憶、管理される遊技情報テーブルと、後述する推移表示用データ送信処理における近似関係にある過去の推移データである近似推移データの抽出に用いる複数の抽出方法の優先順位を記憶するための抽出方法優先順位テーブルと、各パチンコ機2の本日を含む過去一週間の各時間毎の賞球玉数と打込玉数との差数である差玉数から成る推移データ並びに遊技者にとって過去最高となる差玉数を含む過去最高の推移データとが記憶される、図6に示すような差玉推移データテーブルが記憶されている。
この、本実施例に用いた遊技情報テーブルには、図5(a)に示すように、遊技機であるパチンコ機2に固有に付与された台番号と当該パチンコ機2の機種名と対応するカードユニット3の装置IDとに対応付けて、前記カードユニット3の制御ユニット328から送信されてくる前述の遊技情報データに含まれる賞球玉数データに基づく賞球玉数、前記遊技情報データに含まれる打込玉数データに基づく打込玉数、これら賞球玉数と打込玉数の差に基づく本発明における差遊技媒体数となる遊技場側にとっての差玉数(打込玉数−賞球玉数の値で、+は遊技場にとって有利(つまり遊技者にとっては不利)となり、−は遊技場にとって不利(つまり遊技者にとっては有利)となる)、前記遊技情報データに含まれる補給玉数データに基づく補給玉数、前記遊技情報データに含まれる始動回数に基づく総スタート回数、大当り信号1並びに大当り信号2の有無を示すデータに基づいて大当りと判定された回数である大当り回数、大当り信号1および大当り信号2の有無を示すデータに基づいて確率変動状態と判定された回数である確変回数、前記総スタート回数と大当り回数との比である大当り確率、並びに各大当り間のスタート回数1,2・・・とが記憶されるようになっている。
また、本実施例に用いた抽出方法優先順位テーブルには、図5(b)に示すように、各優先順位に対応付けて、当該優先順位に設定されている後述する推移表示用データ送信処理における過去の推移データの抽出に用いる各抽出方法a〜cが記憶されており、これら優先順位に基づいて、どの抽出方法により優先して抽出を実施するかを特定できるようになっている。つまり、該抽出方法優先順位テーブルにおいて、近似推移データを抽出するための複数の抽出方法が各抽出方法を実施する優先順位とともに記憶されており、該抽出方法優先順位テーブルによって本発明における抽出方法記憶手段が形成されている。
また、本実施例に用いた差玉推移データテーブルには、図6に示すように、各パチンコ機2の台番号と機種とに対応付けて、本日を含む過去一週間の各時間(本実施例では5分)毎の遊技場にとっての差玉数から成る推移データ並びに遊技者にとって過去最高の(遊技場にとっての最低の)差玉数を含む過去最高の推移データとが記憶されており、これら各推移データは、本実施例では5分毎に前記遊技情報テーブルにおける差玉数が記憶されていくことで、本日の推移データが記憶され、日付が更新される毎に、本日の推移データが前日、前日の推移データが前々日のように更新され、過去一週間の推移データが記憶されるとともに、各パチンコ機2における遊技者にとって過去最高の差玉数、具体的にはマイナスが最も大きい差玉数の推移データが過去最高の推移データとして記憶されている。つまり、該差玉推移データテーブルにおいて、過去複数日分である一週間分の差遊技媒体数である差玉数の営業開始から営業終了までの推移データが記憶されており、該差玉推移データテーブルによって本発明にける推移データ記憶手段が形成されている。尚、本実施例の差玉推移データテーブルにおいては、各パチンコ機2の推移データが、当該パチンコ機2の機種を特定可能な情報である機種名に対応付けて記憶されており、ホールコンピュータ140は、カードユニット3から送信される推移表示用データ送信要求に含まれる装置IDに対応付けて遊技情報テーブルに記憶されている機種名から、該推移表示用データ送信要求の送信元のカードユニット3が対応するパチンコ機2の機種を特定し、該特定した機種と同一の機種の推移データを差玉推移データテーブルにおいて特定し、これら推移表示用データ送信要求の送信元のカードユニット3が対応するパチンコ機2の機種と同一の機種の推移データを、後述するように抽出対象とすることができるようになっている。
また、これら差玉推移データテーブルのデータの登録内容等は、図示しない設定メニューから「推移データ表示設定」を選択することで、表示装置147に表示される図7に示す推移データ表示設定画面において設定変更可能とされている。
この本実施例の推移データ表示設定画面には、図7に示すように、差玉推移データテーブルに差玉数が記憶される時間間隔(例えば5分)を設定するための推移データ登録間隔の設定メニューと、後述する近似関係にある過去の推移データの抽出に用いるサンプルポイント(時点)の時間間隔(例えば30分)を設定するためのサンプル時間間隔の設定メニューと、該サンプルポイント(時点)における本日の推移データにおける差玉数と過去の推移データにおける差玉数とが一致すると判定する差玉数の違いの範囲を設定するための一致判定範囲の設定メニューと、後述する推移表示用データ送信処理において抽出する近似関係にある過去の推移データの数を設定するための近似データ抽出数の設定メニューと、これら抽出した過去の各推移データ(近似推移データ)から後述する表示対象条件1または2の内容を対比する時点である特定時点の種別を設定するための特定時点の種別の設定メニューと、前記抽出した過去の各推移データ(近似推移データ)からカードユニット3において本日の推移データと対比可能に表示する過去の推移データを特定するために用いる表示対象条件1並びに表示対象条件2を設定するための表示対象条件1並びに表示対象条件2の設定メニューと、該表示対象条件1および/または表示対象条件2により特定された表示対象とする過去の推移データ(比較データ)の前記特定時点の差玉数に関し、比較データとともに台移動の勧告メッセージを表示する条件を設定するための台移動勧告表示条件の設定メニューとが設けられている。
本実施例の推移データ登録間隔の設定メニューにおいては、具体的には、3分、5分、10分、15分の時間間隔を設定することができ、これら時間間隔毎に前記差玉数推移データテーブルに差玉数が記憶されて推移データとされるので、これら時間間隔が狭いと表示されるスランプデータは詳細な滑らかなグラフとなるデータ容量が増加するとともにホールコンピュータ140の処理負荷やカードユニット3との通信負荷が増大するので、ホールコンピュータ140に接続されているカードユニット3の台数、つまりはパチンコ機 2の台数等に応じて、適宜に設定すれば良い。
本実施例のサンプル時間間隔の設定メニューにおいては、その時点において推移データ登録間隔の設定メニューに設定されている時間間隔の整数倍の時間間隔、例えば推移データ登録間隔に5分が設定されていれば、5分(1倍)、10分(2倍)、15分(3倍)…の時間をメニューから選択して設定することができ、これら設定する時間としては、サンプル時間間隔が短いほど、抽出される近似推移データの近似度合いを上げることが可能であるが、サンプルポイント(時点)の数が増加することにより抽出のための本日の推移データと対比処理に多くの時間を必要とするようになるので、これら処理時間を踏まえて設定すれば良い。
また、本実施例の一致判定範囲の設定メニューにおいては、本日の推移データと過去の推移データとが各サンプルポイント(時点)において一致すると判定する差玉数の違いの範囲、例えば、±100や、±200、±300、±400、±500が設定できるようになっている。
また、本実施例の近似データ抽出数の設定メニューにおいては、前記一致判定範囲に設定された範囲にあることで一致すると見なされるサンプルポイント(時点)の数に基づいて、過去の推移データから抽出するデータの最低数(下限)を設定することができ、本実施例では、2〜10の範囲で設定できるようになっている。
また、本実施例の特定時点の種別の設定メニューにおいては、その時点(時刻)に該当する時点以降における抽出された過去の推移データ上のどの時点を特定時点とするかを設定することができ、具体的には、遊技者にとって最高時点、つまり、差玉数が最もマイナスとなる時点を特定時点に設定するための「最高時点」項目と、遊技終了時点(営業終了時点)を特定時点に設定するための「終了時点」項目が選択可能とされている。
また、本実施例の表示対象条件1,2の設定メニューにおいては、前記特定時点の種別の設定メニューにおいて設定された特定時点における差玉数に基づいて、抽出された近似する過去の推移データの中からカードユニット3に表示する比較データを特定するための条件を設定することができ、具体的に表示対象条件1においては、これら特定時点における差玉数の上限と下限の範囲指定、例えば特定時点における差玉数が−10000〜−20000玉の範囲の推移データをカードユニット3に表示する比較データとしたい場合には、図7に示すように、「−10000≧差玉数>−20000」の項目を選択して指定すれば良い。尚、これら差玉数による範囲指定をしない場合には「無し」の項目を選択すれば良い。
一方、表示対象条件2は、前記表示対象条件1に該当する過去の推移データが存在しない場合または表示対象条件1に「無し」が設定されている場合において有効となる条件であって、具体的には、特定時点における遊技者にとって有利となる差玉数の順位を、前記近似データ抽出数の数の範囲内、例えば近似データ抽出数の数に「5」が設定されていれば、「1位〜5位」までの順位を設定することができ、例えば「1位」を設定することで、前記表示対象条件1の条件を満たす推移データが抽出した推移データ中に存在しなくても、表示対象条件2である特定時点における差玉数が遊技者にとって「1位」である推移データが比較データとして特定される。
また、本実施例の台移動勧告表示条件の設定メニューにおいては、比較データとともに台移動を勧告するメッセージをカードユニット3に表示させる台移動勧告表示指示を含む推移表示用データを送信する条件を設定することができ、具体的には、特定時点における差玉数に関する条件、例えば差玉数が遊技者にとって不利となる0以上や、−5000以上、…のように選択して設定することができる。
つまり、本実施例のホールコンピュータ140のCPU142は、表示装置147に前述の推移データ表示設定画面を表示して、抽出した近似推移データの中からカードユニット3に表示する本発明における表示対象推移データとなる比較データを特定するための条件である表示対象条件1,2を含む各種の設定メニューの設定を受付け、該受付けた各設定メニューの内容を設定する推移データ表示設定処理を実施するようになっており、該推移データ表示設定処理によって本発明における表示対象条件設定手段が形成されている。
以下、本実施例のカードユニット3の表示部312に、比較データを含むスランプグラフが表示される流れについて、図8のフロー図を参照して以下に説明する。
まず、遊技者が、カードユニット3が対応するパチンコ機2の遊技データを確認したい場合には、データスイッチ318を押圧操作する。このデータスイッチ318の操作は、制御ユニット328にて検知されて、該制御ユニット328は、当該カードユニット3の装置IDを含む遊技データ送信要求をホールコンピュータ140に対して送信する。
この遊技データ送信要求の受信に応じてホールコンピュータ140(CPU142)は、該受信した遊技データ送信要求に含まれる装置IDに対応付けて遊技情報テーブルに記憶している差玉数や、総スタート回数、大当り回数、確変回数、大当り確率、大当り間スタート回数等のデータを読み出し、該読み出した遊技データを遊技データ送信要求の送信元のカードユニット3(制御ユニット328)に対して返信する。
この遊技データの受信により制御ユニット328は、受信した各遊技データを表示部に表示するとともに、該遊技データの表示画面内に「スランプグラフ」のメニューを選択操作可能に表示する。
尚、制御ユニット328は、該受信した差玉数と始動回数とが、自身が蓄積記憶している補給玉数と打込玉数とから算出される差玉数と、自身が蓄積記憶している始動回数と異なる場合には、自身が記憶している差玉数と始動回数とを遊技データとして表示する。
遊技者が差玉数に基づくスランプグラフを確認したい場合には、前述の遊技データの表示画面内に表示されている「スランプグラフ」のメニューを選択操作すれば良く、該「スランプグラフ」のメニューの選択操作により制御ユニット328は、ホールコンピュータ140に対して、当該カードユニット3の装置IDを含む推移表示用データ送信要求を送信する。
この推移表示用データ送信要求の受信に基づいてホールコンピュータ140(CPU142)は、図8に示す推移表示用データ送信処理を実施する。この本実施例の推移表示用データ送信処理においては、まず、受信した装置IDに対応して遊技情報テーブルに記憶されている差玉数を特定し、該差玉数が遊技者にとって有利なマイナスとなっているか否かを判定する(S0)。
該判定において差玉数がマイナスである場合にはS10に進んで、受信した装置IDに対応して遊技情報テーブルに記憶されている当該カードユニット3が対応するパチンコ機2の台番号を特定し、該特定した台番号に対応付けて差玉数推移データテーブルに記憶されている本日推移データ(時刻と差玉数)と過去最高の推移データ(時刻と差玉数)とを含む推移表示用データを、推移表示用データ送信要求の送信元のカードユニット3(制御ユニット328)に対して送信することで、制御ユニット328が受信した推移表示用データに含まれる本日推移データと過去最高の推移データの各差玉数に−1を乗算した遊技者にとっての差玉数に基づくスランプグラフを、表示部312に表示することで、遊技者は、パチンコ機2の本日の差玉数の推移と過去最高を記録した際の差玉数の推移とをグラフにて比較して見ることができる。
一方、S0の判定において差玉数が遊技者にとって不利となる0またはプラスである場合にはS1に進んで、受信した推移表示用データ要求に含まれる装置IDに対応付けて遊技場情報テーブルに記憶されている台番号と機種とから送信元のカードユニット3が対応するパチンコ機の台番号と機種とを特定する。
そしてS2に進んで、差玉推移データテーブルにおける特定した機種と同一機種の前日以前の推移データを抽出対象とし、特定した台番号に対応付けて差玉推移データテーブルに記憶されている本日の推移データ並びに前記にて抽出対象とした各推移データにおける前記推移データ表示設定画面のサンプル時間間隔の設定メニューにて設定されている各サンプル時点、具体的に例えばサンプル時間間隔に30分が設定されていれば、30毎(10時30分、11時00分、11時30分…)の差玉数をそれぞれ抽出し、本日の推移データの10時30分における差玉数と、抽出対象とした同一機種の過去の推移データの10時30分における差玉数との差を算出し、該算出した差が推移データ表示設定画面の一致判定範囲に設定されている、例えば±300の範囲内であれば当該サンプル時点が一致したものと見なし、これら一致したサンプル時点の数、つまりは、一致判定範囲に入るサンプル時点の数を各推移データ毎に特定する。
そして、優先順位の変数Nに1をセットし(S3)、該セットされた優先順位N=1の抽出方法を前記抽出方法優先順位テーブルにおいて優先順位1に対応して登録されている抽出方法、例えば方法aである全てのサンプル時点が一致する推移データを抽出する方法を特定し、該特定した優先順位N=1の抽出方法により、前記S2において特定した、一致判定範囲に入るサンプル時点の数に基づいて、全てのサンプル時点が一致判定範囲に入る近似推移データを抽出する近似推移データ抽出処理を実施する(S4)。つまり、該近似推移データ抽出処理において、カードユニット3から送信される推移表示用データ送信要求に基づいて、前記推移データ記憶手段となる差玉推移データテーブルに記憶している過去の推移データの中から、該カードユニット3が対応するパチンコ機2のその当日の当該推移表示用データ送信要求の受信時点までの推移データである当日推移データと予め定められた近似関係にある過去の推移データである近似推移データを抽出しており、該近似推移データ抽出処理によって本発明における近似推移データ抽出手段が形成されている。
また、本実施例の近似推移データ抽出処理においては、前述のように、前記当日推移データと前記差玉推移データテーブルに記憶している過去の推移データとから、所定のサンプル時点における差玉数を抽出し、各サンプル時点における前記当日推移データの差玉数と過去の推移データの差玉数との差数が、一致判定範囲であるサンプル時点の数に基づいて近似推移データを抽出している。
このS4の抽出において抽出された近似推移データの数が、前記推移データ表示設定画面における近似データ抽出数に設定されている数、例えば5つ以上であるか否かを判定し(S5)、該判定結果が否、つまりは、近似データ抽出数に設定されている数を満たさない場合にはS11に進み、優先順位の変数Nに1を加算して2をセットし、該セットされた優先順位N=2の抽出方法を前記抽出方法優先順位テーブルにおいて優先順位2に対応して登録されている抽出方法、例えば方法bである一致するサンプル時点の割合が50%以上である推移データを抽出する方法であると特定し、該特定した優先順位N=2の抽出方法により、前記S2において特定した一致判定範囲に入るサンプル時点の数が、50%以上である推移データを全て抽出する。尚、この際、抽出対象としては、優先順位1の抽出方法aにより抽出された推移データは、優先順位N=2の抽出方法においても当然ながら抽出されるので、処理負荷を低減させるために優先順位N=2の抽出対象からは除外し、優先順位N=2により新たに抽出された推移データを優先順位1の抽出方法aにより抽出された推移データに加え、これら優先順位N=1並びに優先順位N=2により抽出された推移データの数が近似データ抽出数に設定されている数である5以上であるか否かを再度判定する(S5)。
そしてS5の判定結果が否、つまりは、近似データ抽出数に設定されている数を再度満たさない場合には再度S11に進み、優先順位の変数Nにさらに1を加算して3をセットし、該セットされた優先順位N=3の抽出方法を前記抽出方法優先順位テーブルにおいて優先順位3に対応して登録されている抽出方法、例えば方法cである一致する数の多い上位を抽出する方法であると特定し、該特定した優先順位N=3の抽出方法により、優先順位N=1並びに優先順位N=2の抽出方法により抽出された推移データ以外の抽出対象の推移データの中から、前記S2において特定した一致判定範囲に入るサンプル時点の数が多い順に、近似データ抽出数に設定されている数に満たない不足数の推移データを抽出した後、S5の判定を実施することで、S5において近似データ抽出数に設定されている数を抽出数が満たすと判定されてS6に進む。つまり、本実施例の近似推移データ抽出処理においては、抽出方法優先順位テーブルにおいて優先順位が最も高い抽出方法により抽出を実施し、該抽出した近似推移データ数が予め定められた所定数である近似データ抽出数に満たないときには該抽出した近似推移データ数が該近似データ抽出数以上となるまで、次に優先順位の高い抽出方法により順次抽出を実施するようになっている。
尚、優先順位N=1或いは優先順位N=2における抽出で、近似データ抽出数に設定されている数を抽出数が満たす場合には、S11に進むことなくS6に進むので、抽出対象とする推移データの近似状態に応じて、近似データ抽出数を満たす近似推移データが抽出される最小限の抽出方法による処理が実施されるので効率の良い近似推移データの抽出を実施することができる。
そしてS6において、抽出した各近似推移データの特定時点、具体的には、推移データ表示設定画面の特定時点の種別メニューにおいて「最高時点」が設定されている場合には、各近似推移データにおけるその時点の時刻以降における遊技者にとって有利となる最もマイナスの大きい差玉数を最高時点の差玉数として特定し、該特定した特定時点である「最高時点」の差玉数が表示対象条件1、例えば差玉数が−10000〜−20000玉の範囲である条件を満たす近似推移データである本発明の表示対象推移データとなる比較データを特定する表示対象推移データ特定処理を実施する。つまり、該表示対象推移データ特定処理において、前記近似推移データ抽出処理にて抽出した近似推移データのうち、前記特定時点の差玉数が、本発明の表示対象条件設定手段となる前述の推移データ表示設定処理にて設定されている表示対象条件1または2を満たす近似推移データである表示対象推移データを特定しており、該表示対象推移データ特定処理によって本発明における表示対象推移データ特定手段が形成されている。
尚、これら表示対象条件1を満たす近似推移データが存在しないときには表示対象条件2、例えば特定時点である「最高時点」の差玉数が、遊技者にとって有利となる最も大きな(順位1位)マイナスの値である近似推移データを比較データ(表示対象推移データ)として特定する。この場合には、特定される近似推移データである比較データ(表示対象推移データ)が1つのみなので、後述するS7の処理は実施されずS8に進む。
また、前記S6において、表示対象条件1を満たす近似推移データが複数存在する場合においてはS7において、これら表示対象条件1を満たす近似推移データの内で、特定時点である「最高時点」の差玉数が遊技者にとって有利となる最も大きなマイナスの値である近似推移データを比較データ(表示対象推移データ)として特定する。尚、これら表示対象条件1を満たす近似推移データが複数存在する場合においては、差玉数のマイナスが最も大きな近似推移データを比較データ(表示対象推移データ)として特定するのではなく、例えば、前記S2にて特定したサンプル時点の数が最も多い近似推移データを比較データとして特定しても良いし、更には、これらサンプル時点の数が同一である場合には、その時点の直近のサンプル時点が一致判定範囲に入るか否かにより比較データとする近似推移データを特定するようにしても良い。また、表示対象条件1で複数のときには、その複数に対して条件2を適用しても良い。
そしてS8に進んで、特定された近似推移データである比較データ(表示対象推移データ)の特定時点の差玉数が、前述した台移動勧告表示条件の設定メニューにおいて設定されている条件に該当するか否かを判定する。具体的には、例えば台移動勧告表示条件として0以上が設定されている場合において、特定した比較データ(表示対象推移データ)の特定時点の差玉数が例えば遊技者にとって有利となるマイナスの値である場合には、ノーと判定されてS9に進み、特定した比較データ(表示対象推移データ)と、該比較データ(表示対象推移データ)が対応する台番号と日付と、当該パチンコ機の本日推移データ、つまり推移表示用データ要求の受付け(受信)時点までの推移データとを含む推移表示用データを、推移表示用データ要求の送信元のカードユニット3(制御ユニット328)に送信するデータ送信処理を実施する。つまり、該データ送信処理において、前記表示対象推移データ特定処理において特定した比較データ(表示対象推移データ)と前記当日推移データとを併せて表示するための推移表示用データを、前記推移表示用データ送信要求の送信元のカードユニット3に送信しており、該データ送信処理によって本発明における表示用データ送信手段が形成されている。
この推移表示用データの受信により制御ユニット328は、図9に示すように、該受信した推移表示用データに含まれる本日推移データに含まれる各差玉数に−1を乗算した遊技者にとっての差玉数に基づく本日スランプグラフを実線グラフで、更に、該受信した推移表示用データに含まれる比較データ(表示対象推移データ)含まれる各差玉数に−1を乗算した遊技者にとっての差玉数に基づく比較スランプグラフを破線グラフにて、また、受信した推移表示用データに含まれる比較データ(表示対象推移データ)の日付や台番号に基づく該比較データ(表示対象推移データ)の解説表示や、「本日当台データ」等の本日推移データの解説表示を含むスランプグラフ画面を生成して表示部312に表示することで、遊技者がその時点までのパチンコ機2の差玉の推移状況とその推移状況に近似する過去の推移データである比較データ(表示対象推移データ)と、該比較データ(表示対象推移データ)がどの台のいつのデータなのかを把握することができる。
一方、特定された近似推移データ(比較データ)の特定時点の差玉数が、遊技者にとって不利となる0またはプラスの値である場合には、S8における判定において台移動勧告表示条件を満たすと判定されてS12に進み、特定した比較データ(表示対象推移データ)と、該比較データ(表示対象推移データ)が対応する台番号と日付と、当該パチンコ機の本日推移データ、つまり推移表示用データ要求の受付け(受信)時点までの推移データと、台移動を促すメッセージの表示を指示する台移動勧告表示指示とを含む推移表示用データを、推移表示用データ要求の送信元のカードユニット3(制御ユニット328)に送信する移動勧告表示指示送信処理を実施する。つまり、該移動勧告表示指示送信処理において、前記表示対象推移データ特定処理により特定した表示対象推移データである比較データ中の前記特定時点の差玉数が遊技者が有利となる所定値を越える、具体的には、台移動勧告表示条件を満たすときに、前記推移表示用データ要求の送信元のカードユニット3に他のパチンコ機2への移動を促すメッセージの移動勧告表示指示を含む推移表示用データを送信しており、該移動勧告表示指示送信処理によって本発明における移動勧告表示指示送信手段が形成されている。
この推移表示用データの受信により制御ユニット328は、図10に示すように、該受信した推移表示用データに含まれる本日推移データに含まれる各差玉数に−1を乗算した遊技者にとっての差玉数に基づく本日スランプグラフを実線グラフで、更に、該受信した推移表示用データに含まれる比較データ(表示対象推移データ)含まれる各差玉数に−1を乗算した遊技者にとっての差玉数に基づく比較スランプグラフを破線グラフにて、また、受信した推移表示用データに含まれる比較データ(表示対象推移データ)の日付や台番号に基づく該比較データ(表示対象推移データ)の解説表示や、「本日当台データ」等の本日推移データの解説表示を含むスランプグラフ画面を生成するとともに、該生成したスランプグラフ画面上に台移動を促すメッセージである「他の台での遊技をお勧めします」のメッセージをさらに含む台移動メッセージ画面を表示部312に表示することで、遊技者がその時点までのパチンコ機2の差玉の推移状況とその推移状況に近似する過去の推移データである比較データ(表示対象推移データ)と、該比較データ(表示対象推移データ)がどの台のいつのデータなのかを把握することができるとともに、該遊技者に対して他のパチンコ機2での遊技を促すことで、該遊技者の過度ののめり込みを極力防止できる。
尚、遊技者は、これらスランプグラフの確認を実施した後、これらスランプグラフ画面(図9)や、台移動メッセージ画面(図10)に設けられている「台データ」の選択操作部を操作することで、カードユニット3が対応するパチンコ機2の遊技データを含む台データ画面に移行し(戻り)、「メニュー」の選択操作部を操作することで、メニュー一覧が選択操作可能に表示されるメニュー画面に移行することができる。
次に、実施例2に係る遊技用システムに関して、図11を参照して説明する。なお、本実施例2は請求項4に対応しており、本実施例2の特徴としては、前記実施例1においては、各サンプル時点の差玉数が所定範囲となる一致判定範囲に含まれるサンプル時点の数に基づいて近似推移データの抽出を実施しているのに対し、本実施例2では、これら隣接するサンプル時点の差玉数の平均値、つまりは、隣接するサンプル時点間をサンプル期間とする平均値が所定範囲となる一致判定範囲に含まれるサンプル期間の数に基づいて、近似推移データの抽出を実施する点であり、その他のシステム構成等は、前述の実施例1の遊技用システムと同一であることから、同一である部分の説明は省略するものとし、前記実施例1からの変更点となる本実施例2の特徴部分について以下に説明する。
本実施例2の遊技用システムにおいて、カードユニット3から推移表示用データ送信要求を受信した場合には、図11に示す推移表示用データ送信処理を実施する。
まず、前述の実施例1の推移表示用データ送信処理と同様に、受信した装置IDに対応して遊技情報テーブルに記憶されている差玉数を特定し、該差玉数が遊技者にとって有利なマイナスとなっているか否かを判定し(S0)、差玉数がマイナスである場合には前述のS10を実施することで、本日推移データ(時刻と差玉数)と過去最高の推移データ(時刻と差玉数)とを含む推移表示用データがカードユニット3に送信され、該推移表示用データに基づくスランプグラフが表示部312に表示される。
一方、S0の判定において差玉数が遊技者にとって不利となる0またはプラスである場合にはS1に進んで、受信した推移表示用データ要求に含まれる装置IDに対応付けて遊技場情報テーブルに記憶されている台番号と機種とから送信元のカードユニット3が対応するパチンコ機の台番号と機種とを特定する。
そしてS2+に進んで、差玉推移データテーブルにおける特定した機種と同一機種の前日以前の推移データを抽出対象とし、特定した台番号に対応付けて差玉推移データテーブルに記憶されている本日の推移データ並びに前記にて抽出対象とした各推移データにおける前記推移データ表示設定画面のサンプル時間間隔の設定メニューにて設定されている期間、具体的に例えばサンプル時間間隔に30分が設定されていれば、各30分の期間(10時〜10時30分、1030〜11時00、…)に該当する各差玉数データに基づく当該サンプル期間における平均差玉数、具体的に10時30〜11時00分の平均差玉数であれば、10時30分、10時35分、10時40分、10時45分、10時50分、10時55分、11時00分当該サンプル期間に該当する各時点の差玉数の和を時点の数である6で除して平均差玉数を算出し、本日推移データの10時30〜11時00分の平均差玉数と、抽出対象とした同一機種の過去の推移データの10時30〜11時00分の平均差玉数との差を算出し、該算出した差が推移データ表示設定画面の一致判定範囲に設定されている、例えば±300の範囲内であれば当該サンプル期間が一致したものと見なし、これら一致したサンプル期間の数、つまりは、一致判定範囲に入るサンプル期間の数を各推移データ毎に特定する。
そして、優先順位の変数Nに1をセットし(S3)、該セットされた優先順位N=1の抽出方法を前記抽出方法優先順位テーブルにおいて優先順位1に対応して登録されている抽出方法、例えば方法aである全てのサンプル期間が一致する推移データを抽出する方法を特定し、該特定した優先順位N=1の抽出方法により、前記S2+において特定した、一致判定範囲に入るサンプル期間の数に基づいて、全てのサンプル期間が一致判定範囲に入る近似推移データを抽出する近似推移データ抽出処理を実施する(S4+)。このように、本実施例2の近似推移データ抽出処理においては、前記当日推移データと前記差玉推移データテーブルに記憶している過去の推移データとから、所定のサンプル期間における差玉数平均を算出し、各サンプル期間における前記当日推移データの差玉数平均と過去の推移データの差玉数平均との差数が所定範囲となる一致判定範囲内であるサンプル期間の数に基づいて近似推移データを抽出している。
このS4+の抽出において抽出された近似推移データの数が、前記推移データ表示設定画面における近似データ抽出数に設定されている数、例えば5つ以上であるか否かを判定し(S5)、該判定結果が否、つまりは、近似データ抽出数に設定されている数を満たさない場合にはS11に進み、優先順位の変数Nに1を加算して2をセットし、該セットされた優先順位N=2の抽出方法を前記抽出方法優先順位テーブルにおいて優先順位2に対応して登録されている抽出方法、例えば方法bである一致するサンプル期間の割合が50%以上である推移データを抽出する方法であると特定し、該特定した優先順位N=2の抽出方法により、前記S2において算出した各サンプル期間の差玉数平均が一致判定範囲に入るサンプル期間の数が、50%以上である推移データを全て抽出する。尚、この際、抽出対象としては、優先順位1の抽出方法aにより抽出された推移データは、優先順位N=2の抽出方法においても当然ながら抽出されるので、処理負荷を低減させるために優先順位N=2の抽出対象からは除外し、優先順位N=2により新たに抽出された推移データを優先順位1の抽出方法aにより抽出された推移データに加え、これら優先順位N=1並びに優先順位N=2により抽出された推移データの数が近似データ抽出数に設定されている数である5以上であるか否かを再度判定する(S5)。
そしてS5の判定結果が否、つまりは、近似データ抽出数に設定されている数を再度満たさない場合には再度S11に進み、優先順位の変数Nにさらに1を加算して3をセットし、該セットされた優先順位N=3の抽出方法を前記抽出方法優先順位テーブルにおいて優先順位3に対応して登録されている抽出方法、例えば方法cである一致する数の多い上位を抽出する方法であると特定し、該特定した優先順位N=3の抽出方法により、優先順位N=1並びに優先順位N=2の抽出方法により抽出された推移データ以外の抽出対象の推移データの中から、前記S2+において算出した差玉数平均が一致判定範囲に入るサンプル期間の数が多い順に、近似データ抽出数に設定されている数に満たない不足数の推移データを抽出した後、S5の判定を実施することで、S5において近似データ抽出数に設定されている数を抽出数が満たすと判定されてS6に進む。つまり、本実施例2の近似推移データ抽出処理においても、抽出方法優先順位テーブルにおいて優先順位が最も高い抽出方法により抽出を実施し、該抽出した近似推移データ数が予め定められた所定数である近似データ抽出数に満たないときには該抽出した近似推移データ数が該近似データ抽出数以上となるまで、次に優先順位の高い抽出方法により順次抽出を実施するようになっている。
尚、優先順位N=1或いは優先順位N=2における抽出で、近似データ抽出数に設定されている数を抽出数が満たす場合には、S11に進むことなくS6に進むので、抽出対象とする推移データの近似状態に応じて、近似データ抽出数を満たす近似推移データが抽出される最小限の抽出方法による処理が実施されるので効率の良い近似推移データの抽出を実施することができる。
そして、このように近似データ抽出数に設定されている数に満たす近似推移データが抽出されたことにより前述の実施例1のS6〜S9、並びにS12が実施されることで、これら抽出された近似推移データから、表示対象条件1或いは表示対象条件2を満たす比較データ(表示対象推移データ)が特定され、該特定された比較データ(表示対象推移データ)の特定時点の差玉数が前述した台移動勧告表示条件に該当しない場合には、該特定した比較データ(表示対象推移データ)と、該比較データ(表示対象推移データ)が対応する台番号と日付と、当該パチンコ機の本日推移データとを含む推移表示用データが、推移表示用データ要求の送信元のカードユニット3(制御ユニット328)に送信されることで、該推移表示用データに基づく前記実施例1の場合と同様のスランプグラフ画面が表示部312に表示される。
一方、前記特定された比較データ(表示対象推移データ)の特定時点の差玉数が前述した台移動勧告表示条件を満たす場合には、該特定した比較データ(表示対象推移データ)と、該比較データ(表示対象推移データ)が対応する台番号と日付と、当該パチンコ機の本日推移データと、台移動を促すメッセージの表示を指示する台移動勧告表示指示とを含む推移表示用データが、推移表示用データ要求の送信元のカードユニット3(制御ユニット328)に送信されることで、該推移表示用データに基づく前記実施例1の場合と同様のスランプグラフを含む台移動メッセージ画面が表示部312に表示される。
以上、前記各実施例によれば、過去の推移データからその当日の当日推移データに近似する近似推移データが抽出され、該近似推移データから当日推移データと対比する表示対象推移データ(比較データ)が選択されて、該選択された表示対象推移データ(比較データ)とその当日の当日推移データとが併せて表示されるので、表示される表示対象推移データ(比較データ)の信頼性が向上し、遊技者の遊技継続意欲を十分に向上でき、結果的に遊技機であるパチンコ機2の稼働率の向上に寄与することができる。
また、前記各実施例によれば、サンプル時点の差玉数或いはサンプル期間の差玉数平均が一致判定範囲にあるサンプル時点或いはサンプル期間の数に基づいて近似推移データを抽出しているので、過去の推移データの中から近似推移データを正確に抽出することができる。
また、前記各実施例によれば、近似度の高い近似推移データを抽出する抽出方法に高い優先順位を割り当てることで、できる限り近似度の高い近似推移データを抽出できる一方、表示対象推移データを特定する上で最低限の数、つまり近似データ抽出数以上の近似推移データが抽出されるようになるので、過去の推移データの状況に合わせて効率的に近似推移データの抽出を実施できる。
また、前記各実施例によれば、スペックが同一の同一機種を近似推移データの抽出対象とすることで、表示される表示対象推移データの信頼性をさらに向上できる。
また、前記各実施例によれば、台移動勧告表示条件を満たす場合には、台移動勧告表示指示を含む推移表示用データがカードユニット3に送信されて台移動を促すメッセージが表示されるので、状況が遊技者にとって好転する見込みが著しく少ないパチンコ機2での遊技者の過度ののめり込みを極力防止できる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、上記実施例では、ホールコンピュータ140からカードユニット3に送信される推移表示用データに、当該カードユニット3が対応するパチンコ機2の本日推移データを含むようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技用装置であるカードユニット3側においても、対応するパチンコ機2からの賞球信号に基づく賞球玉数と、アウト球計数器26からの打込信号に基づく打込玉数との差である差玉数の推移データである本日推移データを記憶している場合には、これら本日推移データを含まない推移表示用データを、本発明における表示対象推移データと前記当日推移データとを併せて表示するための表示用データとして送信するようにしても良い。
また、前記実施例では、賞球玉数と打込玉数との差を差遊技媒体数である差玉数としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、前述のパチンコ機2に供給された補給玉数は、これら賞球玉数を全て含むものであるので、これら賞球玉数に代えて、パチンコ機2に供給された補給玉数を用いるようにしても良い。
また、前記実施例では、近似推移データの抽出対象を同一機種の過去の推移データとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、差玉推移データテーブルに記憶される過去の推移データの記憶期間を一ヶ月等と長い期間とし、これら抽出対象を当該パチンコ機2の過去の推移データのみとしても良い。また、遊技機であるパチンコ機2の導入初期においては、該パチンコ機2や同一機種の過去の推移データが差玉推移データテーブルに記憶されていない状況となるが、これら導入初期の段階においては、例えばパチンコ機の製造会社から提供される推移データである定型データを差玉推移データテーブルに登録して、該定型データを過去の推移データに代えて使用したり、或いは、遊技場が複数の遊技場を備えるチェーン店等である場合には、他の遊技場における同一機種の推移データを参考データとして差玉推移データテーブルに登録して、該参考データを過去の推移データに代えて使用するようにしても良い。
また、前記実施例では、遊技者による「スランプグラフ」のメニュー選択操作に応じてカードユニット3(制御ユニット328)が、推移表示用データ送信要求をホールコンピュータ140に送信することにより該ホールコンピュータ140から送信(返信)される推移表示用データに基づくスランプグラフを表示するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、スランプグラフが継続して表示されている場合においては、所定時間、例えば10分の経過毎等にカードユニット3(制御ユニット328)が自動的に推移表示用データ送信要求をホールコンピュータ140に送信して推移表示用データを取得し、該取得した新たな推移表示用データに基づくスランプグラフに表示を自動更新するようにしても良い。これによれば、遊技者が再操作の手間なく遊技状況の変化に応じた比較データを閲覧できる。
また、前記実施例では、賞球玉数と打込玉数とを含む遊技情報データをカードユニット3から受信して、これら賞球玉数と打込玉数とを遊技情報テーブルに更新記憶するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら賞球玉数や打込玉数を、カードユニット3を経由せずに、例えば、これら遊技情報をホールコンピュータ140に送信するための中継端末を個別に設けて、該中継端末を介して取得するようにしても良い。
また、前記実施例においては、遊技機の一例としてパチンコ玉を用いて遊技を行う通常のパチンコ機2を適用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の遊技機、例えばメダルやパチンコ玉を用いて遊技を行うスロットマシンやパチンコ玉が内部で循環する循環式パチンコ機や、メダルやパチンコ玉を用いることなくクレジットを用いて遊技を行う完全クレジット式のパチンコ機やスロットマシン等の遊技機を適用しても良い。
また、前記実施例では、差玉数の推移を折線グラフにて表示するスランプグラフを表示するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら差玉数の推移を棒グラフや数値変遷によって表示するようにしても良い。
また、前記実施例では、差玉数が0未満の場合、つまり遊技者にとって有利なマイナスである場合には、過去最高の推移データをカードユニット3に送信するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら差玉数がマイナスである場合においても、差玉数が0またはプラスの場合と同様に、表示対象推移データを特定し、該特定した表示対象推移データを過去最高の推移データとともに、或いは該過去最高の推移データなしに単独で送信するようにしても良い。
また、前記実施例では、遊技用装置としてのカードユニット3がビジターカードや会員カードに残存する度数を遊技に使用するための貸出処理や、一度遊技にて獲得した貯玉の払戻処理を実施するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら貸出処理や払戻処理の機能を有しない、単純に遊技データ等の閲覧機能を備えるものであっても良い。
また、前記実施例では、管理装置をホールコンピュータ140としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら管理装置を、会員遊技者に関する情報を管理するための会員管理コンピュータ120としても良い。
また、前記実施例では、推移表示用データ送信要求に含まれる装置IDに対応付けて遊技情報テーブルに記憶されている機種名から、該推移表示用データ送信要求の送信元のカードユニット3が対応するパチンコ機2の機種を特定するようにしていが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら機種を特定可能な情報として、カードユニット3から各機種に固有に付与された機種IDを含む推移表示用データ送信要求を送信するようにしても良い。
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
本発明の請求項1は、遊技機(パチンコ機2)に対応して設けられ、該対応する遊技機における遊技に関する情報を表示する情報表示手段(表示部312)を備える遊技用装置’(カードユニット3)と、該遊技用装置にデータ通信可能に接続され、前記遊技機における遊技に使用された使用遊技媒体数(打込玉数)と該遊技機における遊技により遊技者に付与された付与遊技媒体数(賞球玉数)との差である差遊技媒体数(差玉数)の営業開始から営業終了までの推移データを管理する管理装置(ホールコンピュータ140)とから成り、該管理装置にて管理されている差遊技媒体数の推移データを、前記遊技用装置が対応する遊技機における遊技者が閲覧可能に前記情報表示手段に表示するための遊技用システムであって、前記管理装置は、過去複数日(1週間)分の前記推移データを記憶するための推移データ記憶手段(差玉推移データテーブル)と、前記遊技用装置からの要求に基づいて、前記推移データ記憶手段に記憶している過去の推移データの中から、該遊技用装置が対応する遊技機のその当日の当該要求時点までの推移データである当日推移データと予め定められた近似関係にある過去の推移データである近似推移データを抽出する近似推移データ抽出手段(CPU142;近似推移データ抽出処理)と、該近似推移データ中の前記要求時点以降の特定時点における差遊技媒体数に関する表示対象条件を設定する表示対象条件設定手段(CPU142;推移データ表示設定処理)と、前記近似推移データ抽出手段にて抽出した近似推移データのうち、前記特定時点の差遊技媒体数が前記表示対象条件設定手段にて設定されている表示対象条件を満たす近似推移データである表示対象推移データ(比較データ)を特定する表示対象推移データ特定手段(CPU142;表示対象推移データ特定処理)と、該特定した表示対象推移データ(比較データ)と前記当日推移データとを併せて表示するための表示用データ(推移表示用データ)を、前記要求元の遊技用装置に送信する表示用データ送信手段(CPU142;データ送信処理)と、を備え、前記遊技用装置は、受信した前記表示用データに基づいて、前記当日推移データと表示対象推移データ(比較データ)とを併せて前記情報表示手段に表示する。
本発明の請求項2は、前記近似推移データ抽出手段(CPU142;近似推移データ抽出処理)は、前記当日推移データと前記推移データ記憶手段(差玉推移データテーブル)に記憶している過去の推移データとから、所定のサンプル時点における差遊技媒体数(差玉数)を抽出し、各サンプル時点における前記当日推移データの差遊技媒体数と過去の推移データの差遊技媒体数との差数が所定範囲内(一致判定範囲)であるサンプル時点の数に基づいて、近似推移データを抽出する。
本発明の請求項3は、前記管理装置(ホールコンピュータ140)は、前記サンプル時点の数に基づいて近似推移データを抽出するための複数の抽出方法を、各抽出方法を実施する優先順位とともに記憶するための抽出方法記憶手段(抽出方法優先順位テーブル)を備え、前記近似推移データ抽出手段(CPU142;近似推移データ抽出処理)は、前記優先順位が最も高い抽出方法により抽出を実施し、該抽出した近似推移データ数が予め定められた所定数(近似データ抽出数)に満たないときには該抽出した近似推移データ数が該所定数以上となるまで、次に優先順位の高い抽出方法により順次抽出を実施する。
本発明の請求項4は、前記近似推移データ抽出手段(CPU142;近似推移データ抽出処理)は、前記当日推移データと前記推移データ記憶手段(差玉推移データテーブル)に記憶している過去の推移データについて、所定のサンプル期間における差遊技媒体数平均(差玉数平均)を算出し、各サンプル期間における前記当日推移データの差遊技媒体数平均と過去の推移データの差遊技媒体数平均との差数が所定範囲(一致判定範囲)内であるサンプル期間の数に基づいて、近似推移データを抽出する。
本発明の請求項5は、前記管理装置(ホールコンピュータ140)は、前記サンプル期間の数に基づいて近似推移データを抽出するための複数の抽出方法を、各抽出方法を実施する優先順位とともに記憶するための抽出方法記憶手段(抽出方法優先順位テーブル)を備え、前記近似推移データ抽出手段(CPU142;近似推移データ抽出処理)は、前記優先順位が最も高い抽出方法により抽出を実施し、該抽出した近似推移データ数が予め定められた所定数(近似データ抽出数)に満たないときには該抽出した近似推移データ数が所定数以上となるまで、次に優先順位の高い抽出方法により順次抽出を実施する。
本発明の請求項6は、前記管理装置(ホールコンピュータ140)は、前記推移データ記憶手段(差玉推移データテーブル)において各遊技機の推移データを、当該遊技機の機種を特定可能な情報(機種名)に対応付けて記憶しており、前記遊技用装置(カードユニット3)は、対応する前記遊技機(パチンコ機2)の機種を特定可能な情報(装置ID)を含む要求を前記管理装置(ホールコンピュータ140)に送信し、前記近似推移データ抽出手段(CPU142;近似推移データ抽出処理)は、受信した要求に含まれる情報から特定される機種と同一機種の遊技機における過去の推移データを抽出対象として近似推移データを抽出する。
本発明の請求項7は、前記管理装置(ホールコンピュータ140)は、前記表示対象推移データ特定手段(CPU142;表示対象推移データ特定処理)により特定した表示対象推移データ中の前記特定時点の差遊技媒体数が遊技者が有利となる所定値を越えないときに、前記要求元の遊技用装置(カードユニット3)に他の遊技機への移動を促すメッセージの表示指示である移動勧告表示指示(台移動勧告表示指示)を送信する移動勧告表示指示送信手段(CPU142;移動勧告表示指示送信処理)を備え、前記遊技用装置は該移動勧告表示指示の受信に応じて他の遊技機への移動を促すメッセージを前記情報表示手段(表示部312)に表示する。