JP4601176B2 - 腫瘍ネクローシス因子アンタゴニストおよびそれらの子宮内膜症における使用 - Google Patents

腫瘍ネクローシス因子アンタゴニストおよびそれらの子宮内膜症における使用 Download PDF

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Description

【0001】
発明の属する分野
腫瘍ネクローシス因子アンタゴニスト類を治療上有効な用量にて投与することにより子宮内膜症を治療および/または予防する。この発明のアンタゴニストは、典型的にはさまざまなクラスの分子から選択されるが、好ましくは可溶性TNF受容体である。上記アンタゴニスト類は子宮内膜症性の(endometriotic)損傷の回復に有用であり、他の活性成分と組み合わせれば、不妊のような関連する疾患の改善に有用である。
発明の背景
子宮内膜症は、子宮内膜腺および子宮内膜の腔並びに子宮筋肉組織の外部の間質の存在により特徴付けられる女性生殖器の疾患である。もっともしばしば襲われる解剖学上の部位は、卵巣、子宮仙骨の索、骨盤腹膜、直腸膣隔壁、子宮頸、膣、輸卵管および外陰である。一般に、子宮内膜症は、下にある組織中の直腸膣から深く浸潤するらしく、そして表面上は認識できない。場合により、子宮内膜症の中心は、肺、膀胱、皮膚、胸膜およびリンパ球のような卵巣外部の部位において遭遇しうる。子宮内膜症の損傷類は進行性である:それらは最初に透明な小水泡として観察され、それは次に赤くなり、そしてわずか数年の期間をかけて黒い線維性の損傷に進行する(MacSween,1993)。
【0002】
子宮内膜症は良性の疾患と考えられているが、子宮内膜症性の損傷は場合により悪性になる。他の種類の悪性疾患におけるように、子宮内膜症由来の新形成の発生は、成長因子の変化およびまたはオンコジーン制御の変化を含む併発事象による(Cheung,1996)。
【0003】
子宮内膜症はもっとも共通の婦人科学性疾患に属し、生殖年齢の女性の間で流行する:この疾患は生殖年齢の約5−10%において発見される(Barbieri,1988)。子宮内膜症組織は、続く成長のためおよび異所性の局在においてもエストロゲンに完全に依存する。結果として、子宮内膜症は、女性がエストロゲンを欠損している初潮前および閉経後には稀である。子宮内膜症のホルモン感受性は、より共通の兆候のいくつかの基礎をなし、それは骨盤の痛みおよび月経困難症である。
【0004】
子宮内膜症は、子宮から、生存可能な細胞が着床して生育可能な他の場所に撒き散らされた子宮内膜細胞を起源とする。2つの可能な機構が最初の細胞の拡散(spreading)を説明するために提案された。サイクリングする女性の間に共通する逆行性月経は、子宮内膜を離れた断片が月経逆流液を通して生殖器の構造物の近くに到達することを可能にする。あるいは、生殖器構造物以外の部位における子宮内膜症の発生を説明するためには、子宮内膜細胞が子宮静脈を通して広がり、リンパ系を通して広がるのかもしれない(造血性またはリンパ性の転移)。また、婦人科学的外科手術もこの転移に寄与しうる(MacSween,1993)。
【0005】
子宮内膜細胞の転移とは別に、他の因子、例えば生殖器の素因(Malinak et al.,1980)、並びに免疫上の変化(Ho et al.,1997)が女性の子宮内膜症に対する感受性を決定するかもしれない。子宮内膜細胞はしばしば月経時のすべての女性の腹膜液中に観察されるから、哺乳類は、子宮内膜症を回避するためにもっとも恐らくは免疫系に関連した機構を有するべきである。通常、子宮内膜細胞は大きくて肉眼で見える損傷を形成するように増殖する。子宮内膜症は、よって、新たな損傷が連続して形成されつつある機能的プロセスであるが、存在する損傷は宿主の免疫応答により成長するかまたは破壊されると考えられる。
【0006】
炎症性の反応が通常は子宮内膜症に付随し、腹膜の環境を変化させるが、なぜなら、腹膜液の体積が増加し、そして腹膜のマクロファージが数および活性の両面において増加するからである。よって、単球/マクロファージ系が子宮内膜症の発生において鍵となる役割を有すると提案された。RANTES(Hornung et al.,1997)、インターロイキン−6(Harada et al.,1997)、インターロイキン−8(Arici et al.,1996a)、腫瘍ネクローシス因子アルファ(Overton et al.,1996)、単球ケモタクティック蛋白質−1(Arici et al.,1997)を含むマクロファージの分泌産物が、この疾患を罹患した女性の腹膜液中に高濃度で見いだされた。免疫の変化は子宮内膜症の女性において証明されたが、これらの事象が子宮内膜症に必須であるかあるいは子宮内膜症により引き起こされた炎症の結果であるか否かは証明されていない(Rana et al.,1996)。
【0007】
子宮内膜症の知見、およびその他の疾患との関連性は、診断レベルにおいてさえも今はまだ限定られている。子宮内膜症は不妊の主要な原因と考えられるが、この疾患の病理生理学の研究は否定的であり決定的ではない。痛みあるいは不妊の程度と疾患の重度の間には関連性が乏しいが、なぜなら初期の損傷が代謝上はより活性だからである。不妊の率は通常の集団よりも高く、そしてウサギの研究は、子宮内膜症の外科手術による導入が75%から25%への不妊の低下を導くことを示した(Hahn et al.,1986)。骨盤の痛みを伴う患者はその時子宮内膜症71%を有することがわかり、一方骨盤の痛みと不妊の患者の84%が子宮内膜症と診断された(Koninckx et al.,1991)。通常、不妊は、正常な膣の構造を破壊するほどに子宮内膜症が広がった場合に観察でき、一方、子宮内膜症が最小な場合は妊娠率は正常である。
【0008】
子宮内膜症は別の様式においても不妊に影響しうる。インターロイキン−6、インターフェロンおよび腫瘍ネクローシス因子のような白血球細胞メッセンジャーはすべて増加し、逆に卵母細胞−精子の相互作用に影響する。子宮内膜症の女性から得た血清サンプルは、マウス胚モデルにおいて胚障害性であること、およびインビトロにおいて精子の運動性を阻害することがわかり(Halme,1991)、組換え腫瘍ネクローシス因子アルファを加えた場合に影響が増大した(Eisermann,1989)。それらの組織は、しかしながら、如何にしてサイトカインが子宮内膜症の進行に影響するかについての問題に接近しなかったが、そのような分子の細菌細胞および胚細胞の生存性に対する影響だけは示した。
【0009】
ホルモン治療および外科手術は、子宮内膜症を治療するために現在使用される2つの治療上の様式である。子宮内膜症のための現在の薬学上の治療はエストロゲンの生産のホルモンによる抑圧を必要とし、その結果、プアーなホルモン環境が異所性の組織の成長をブロックする。子宮内膜症に関連する不妊の治療に関して、最小の疾患を伴う患者におけるホルモン治療は証明されない恩恵であり、一方他の研究は妊娠率の増加を示した(Arici et al.,1996b)。
【0010】
ホルモン治療は、高い用量のプロゲステロン、エストロゲンとプロゲステロンの組み合わせ(「偽妊娠」養生法において高い用量の経口避妊ピルまたはOCPsを使用して)、ダンゾール(エチステロンのアンドロジェン誘導体)およびより最近はGnRHアンタゴニストを含んだ。これらのホルモン治療は骨盤の痛みに有効であり、且つ損傷の他覚的回復を誘導するが、いくつかの警告を有する。エストロゲンは子宮内膜組織の増殖を刺激して且つ原因となるかもしれないが、なぜなら、OCPsが限定された数の患者に部分的な軽減を表すかもしれないような高い用量においてさえ、プロゲステロンに応答することを不可能にするかもしれないからである(Dawood,1993)。プロゲステロンの薬剤は、機能低下、体重増加および液体停留と共に不規則な出血を誘発しうる(50%)。ダナゾールは子宮内膜症喚起性の様々な応答、血清中の可溶性腫瘍ネクローシス因子アルファ、インターロイキン−6ベータおよびCD8レベルの低下(Matalliotakis,1997;Mori,1990)、デノボのステロイド生成の阻害およびその受容体からのエストラジオールの排除(displacement)を含む応答を抑圧する。ダナゾールは痛みを被る患者約66−100%において兆候を改善しうるが、4年以内のちの初期再発率は約40−50%である。ダナゾール治療の他の欠点は体重増加とアンドロジェンの副作用であり、80%までの患者にこの治療を断念させうる(Barbieri,1988)。GnRH類似体はより有力であり、そしてGnRHよりも長期間作用し、すべてのエストロゲン感受性組織の成長のためのエストロゲン性刺激を除去することにより働く。GnRH類似体の副作用は、低下した骨密度のように、根深い低エストロゲン症(hypoestrogenemia)に対して主に二次的であり、そして再発率は5年後50%までである(Waller and Shaw,1993)。
【0011】
疾患の程度に依存して、もしも不妊を望むならば、外科手術による干渉は保守的であり得、あるいは重度の疾患の場合に子宮、輸卵管及び卵巣の除去を導き得る。何れにせよ、限定された外科手術処置でさえ不妊の顕著な低下を導く。外科手術後の妊娠率は35%と65%の間であり、患者は正常な生殖能力を達成するために排卵誘発および子宮内受精を要求する(Koninckx and Martin,1994)。臨床報告は、子宮内膜症の開腹および切除後に、40%までの患者が5年以内の再手術を必要としたことを示す。攻撃性外科手術の干渉の後でさえ、子宮内膜症からの痛みの再発は顕著な問題として続く。外科治療の失敗の理由のいくつかは完全に認識されなかったかまたは見落とされた損傷の不完全な切除を含むかもしれない。多くの損傷は顕微鏡によらなければ見えず、腹腔鏡により供給された拡大にも拘わらず可視化できなかった。よって、外科手術のみではこの疾患を直すことが期待できない(Revelli et al.,1995)。
【0012】
子宮内膜症を有するこのように多くの患者が、伝統的な治療の欠点を被る(ホルモン不均衡の帰結、高い再発率および不妊を含む)。よって、子宮内膜症の別の治療法を提供することに興味がある。可能な治療のアプローチは、子宮内膜損傷および免疫上の状況の両方を改善することが可能な免疫変調分子の使用により象徴されるかもしれない。そのようなアプローチは、一般的な兆候の処置には適していると考えられるが(Rana et al.,1996)、子宮内膜症後の変更された発現レベルを有する患者の間でサイトカインが、治療上の干渉のための好ましい薬剤となりうることを指摘する実験上の証拠がない。
【0013】
上記のとおり、子宮内膜症性炎症反応に関与するいくつかのマクロファージの分泌産物の一つは、腫瘍ネクローシス因子(今からTNFと略記される)である。TNFは、カケクチンとも定義され、活性化されたTNF細胞およびマクロファージにより放出される多向性サイトカインである。TNFはインターフェロン、インターロイキンおよびコロニー刺激因子サイトカインネットワークのメンバーであり、他のサイトカインおよび接着分子の生産を含む多数の前炎症性変化を誘導することにより、多くの感染性および炎症性疾患の病理に関するシグナリング系において鍵となる役割を有する(Fiers,1991)。
【0014】
便宜上、用語TNFは、本出願の全テキスト中においては、動物またはヒト由来の腫瘍ネクローシス因子アルファまたはベータの両方、並びにその天然対立遺伝子TNFアルファを意味するべきである(Pennica et al.,1984)。TNFベータはリンホトキシンとも呼ばれ、同じ活性を有するが、抗原性または有糸分裂性刺激に応答して異なる細胞種(リンパ球およびナチュラルキラー細胞)により生産される(Gray et al.,1984)。
【0015】
TNFはトリマーとして活性な成熟した17kDaの蛋白質として発現される。この複合体は、それらの細胞表面受容体を凝集させることによりその生物学上の活性を及ぼし、異なる器官および組織において特定の作用を媒介する。子宮内膜においては、TNF発現は部位依存性且つ月経サイクル依存性であり(Hunt et al.,1992)、そして実験動物の子宮内膜においてアポトーシスを誘導する(Shalaby et al.,1989)。子宮内膜ストロマ細胞の中皮細胞への接着はTNFを用いた中皮細胞の前処理により顕著に増加した(Zhang et al.,1993)ことから、TNFが子宮内膜症の開始および/または発生に寄与するかもしれないことを支持する。
【0016】
TNFはその活性に影響を及ぼし、文献にてTNF−RIとも定義されるp55 TNF受容体および文献にてTNF−RIIとも定義されるp75 TNF受容体を含む膜結合受容体分子のファミリーを結合することにより、免疫系の正常な発生および機能のために要求される(Bazzoni and Beutler,1996)。TNFシグナルをトランスデュースすることにおけるTNF−RIの優位性は、この受容体に特異的なアゴニスト抗体がTNF誘導性応答の大多数を模倣する能力により示唆される(Shalaby et al.,1990)。その膜結合性受容体への結合により、TNFは、TRADDおよびTRAP−1(TNF−RIに関して)またはTRAF−1およびTRAF−2(TNF−RIIに関して)のように、細胞質媒介物質を通してシグナリング経路を誘発することから、T細胞増殖、インビトロ腫瘍細胞溶解、皮膚ネクローシス、インスリン耐性、アポトーシスのような異なる細胞応答を導く。両TNF受容体の細胞外部分は離脱することができ、これらの可溶性受容体はTNFに結合する能力を保持し、親和性複合体形成によりTNF活性を不活性化し、それによりTNFの標的細胞膜受容体への結合を低下させる(Nophar et al.,1990)。
【0017】
子宮内膜においては、膜結合TNF受容体のレベルはエストラジオールおよび/またはプロゲステロンの投与により影響され、マウスにおいてはTNF−RIの一時的且つ細胞種特異的な発現をもたらす(Roby et al.,1996)。しかしながら、この研究は、子宮内膜症に関連する様々なモデルにおいて実施された他の多くの研究のように、子宮内膜中心の発生において膜結合性または可溶性の何れかのTNFおよびTNF−RIのインビボの実際の効果に対する何のヒントも与えなかったが、子宮内膜症付随性の免疫異常の記載のみを与えた。
発明の概要
本特許出願は、循環するTNFを可溶状態にとどめておく(sequestering)ことにより、TNFアンタゴニストが子宮内膜の損傷の進行をブロックすることができるとの仮説に基づく。この仮説は実施例において報告された発見により確証され、TNFアンタゴニストがラット実験モデルにおいて子宮内膜症様中心のサイズを顕著に減少させることを示す。出願人の発見の結果、治療上有効な量のTNFアンタゴニストの投与を含む、個体の子宮内膜症の治療および/または予防方法が提供される。
【0018】
第2の態様において、本発明は、他の薬剤と組み合わせた治療上有効な量のTNFアンタゴニストの投与を含む、個体の不妊の子宮内膜症関連の症状を治療および/または予防する方法に関する。
【0019】
本発明のさらに別の目的は、子宮内膜症の治療のための薬剤組成物の製造におけるTNFアンタゴニストと薬学上受容可能な担体の使用である。
本発明において、TNFアンタゴニストの投与は非経口または他の有効な製剤でありうる。非経口投与のあらゆる様式も適しており、静脈内、筋肉内および皮下を含む。薬学上受容可能な担体に加えて、本発明の組成物はマイナーな量の付加物、例えば安定剤、賦形剤、バッファーおよび保存剤を含むこともできる。
【0020】
本発明の方法において有用なTNFアンタゴニスト類は、可溶性TNF受容体分子、抗−TNF抗体およびTNF受容体シグナリングを妨害および/または阻害する化合物を含む。TNFアンタゴニストは単独あるいは他のTNFアンタゴニストと組み合わせて使用することができる。一つまたは複数の薬学上活性な生成物との組み合わせも可能であり、特に、子宮内膜症に関連する不妊を罹患した患者の症状を改善する。
発明の説明
本明細書に記載された発明は、TNF(その発現レベルが子宮内膜症後の腹腔内液体中で増加するいくつかのサイトカインのほんの一つである)をTNFアンタゴニストにより可溶状態にとどめておく(sequestering)ことが、ラット実験モデルにおいて子宮内膜症様中心を減少させるという予測されなかった結果を示す。このモデルは、そのような作用がホルモン平衡およびナチュラルキラー細胞活性に顕著に影響することなしに得られることも証明する。TNFアンタゴニストを用いた子宮内膜症損傷の減少は不妊の率も改善することができるが、なぜならば、生殖器の構造の標準化が着床率に正の効果を有するからである。
【0021】
よって、本発明の主要な目的は、治療上有効な量のTNFアンタゴニストを投与することからなる、個体において子宮内膜症を治療および/または予防するための方法を提供することである。
【0022】
第2の態様において、本発明は、他の薬剤と組み合わせた治療上有効な量のTNFアンタゴニストの投与を含む、個体の不妊の子宮内膜症関連の症状を治療および/または予防する方法に関する。
【0023】
本発明のさらに別の目的は、子宮内膜症の治療のための薬剤組成物の製造におけるTNFアンタゴニストと薬学上受容可能な担体の使用である。この様式において製造された薬学組成物も本発明のさらなる目的である。
【0024】
本明細書の特許請求の範囲に記載された活性成分はTNFアンタゴニストである。請求されたTNFアンタゴニストは2つの様式の一つに影響を及ぼす。第1に、アンタゴニストは十分な親和性および特異性をもってTNF分子自身に結合するかまたは可溶状態にとどめることにより、TNF受容体結合に必須のTNFエピトープを実質上中和することができる(以後、「可溶状態にとどめるアンタゴニスト」と呼ぶ)。あるいは、TNFアンタゴニストは、TNF結合後に細胞表面受容体により活性化されるTNFシグナリング経路を阻害する(以後、「シグナリングアンタゴニスト」と呼ぶ)。両グループのアンタゴニストは単独でも組み合わせても、本発明に従う子宮内膜症の治療において有用である。
【0025】
TNFアンタゴニストは、TNFが増殖およびIg分泌を引き起こすような、インビトロにて影響されやすい細胞系、例えばヒトB細胞上の天然TNFの活性に対するそれらの効果の候補を日常的にスクリーニングすることにより、容易に同定および評価される。上記アッセイは、候補アンタゴニストの希釈を変えて、例えばこのアッセイにおいて使用するTNFのモル量の0.1倍から100倍のTNF製剤、およびTNFなしかまたはアンタゴニストのみの対照を含む(Tucci et al.,1992)。
【0026】
可溶状態にとどめておくアンタゴニストは、本発明に従う好ましいTNFアンタゴニストである。可溶状態にとどめておくアンタゴニストのうち、高い親和性にてTNFに結合して低い免疫原性を有するポリペプチドが好ましい。可溶性TNF受容体分子およびTNFに対する中和抗体は特に好ましい。例えば、TNF−RIおよびTNF−RIIは本発明ににおいて有用である。受容体またはその機能部分の細胞外ドメインを含むこれらの受容体の末端削除形態は、本発明によれば、さらに好ましいアンタゴニストである。末端削除形態のTNF受容体は可溶性であり、そして尿および血清において30kDaおよび40kDaのTNF阻害性結合蛋白質として検出されており、最初はTBPIおよびTBPIIと呼ばれた(Engelmann et al.,1990)。該受容体分子の誘導体、断片、領域および生物学上活性な部分は、本発明において使用できる受容体分子と機能上似ている。そのような生物学上活性な上記受容体分子の均等物または誘導体は、上記ポリペプチドの一部、または上記受容体分子をコードする配列の一部と称され、十分なサイズであって、且つ膜結合性TNF受容体との相互作用が阻害されるかまたはブロックされるような親和性でTNFに結合することができる。好ましい態様において、ヒト可溶性TNF−RIは患者に投与されるTNFアンタゴニストである。天然および組換え体の可溶性TNF−RI受容体分子およびそれらの生産方法は、欧州特許出願EP 308,378,EP 398,327およびEP 433,900に記載された。
【0027】
TNF受容体マルチマー分子およびTNF免疫受容体融合分子、およびそれらの誘導体または一部は、本発明の方法に有用な受容体分子の追加例である。本発明に有用なTNF受容体マルチマー分子は、一つまたは複数のポリペプチド鎖を通して結合した2つまたは複数のTNF受容体の細胞外ドメインのすべてまたは機能性部分を含む。上記マルチマー分子は、さらに、マルチマー分子の発現を指示するために分泌された蛋白質のシグナルペプチドを含むことができる。これらのマルチマー分子およびそれらの生産方法は、欧州特許出願EP 526,905に記載された。
【0028】
本発明の方法において有用なTNF免疫受容体融合分子は、少なくとも、一つまたは複数の免疫グロブリン分子の一部分および一つまたは複数のTNF受容体のすべてまたは機能性部分を含む。上記免疫上記融合分子は、モノマー、またはヘテロマルチマーまたはホモマルチマーとして集合することができる。TNF免疫受容体融合分子およびそれらの生産方法は、欧州特許出願EP 620,739に記載されており、PCT特許出願WO 94/06476に対応する。
【0029】
本発明の方法において有用な可溶状態にとどめておくアンタゴニストは、抗TNF抗体に代表され、モノクローナル、キメラヒト化、および組換え抗体並びにそれらの断片を含み、インビボにおけるTNFへの高い結合性および低い毒性により特徴付けられる。本発明において使用可能な抗体は、子宮内膜の損傷の優れた回復および兆候の軽減および低い毒性に効力を有するのに十分に期間患者を治療するそれらの能力により特徴付けされる。中和抗体は、TNFを用いた免疫により動物、例えばウサギまたはマウスにおいて容易に生じさせられる。免疫されたマウスは、ハイブリドーマの製造のためのB細胞の供給源として特に有用であり、培養されることにより、大量の抗TNFモノクローナル抗体を生産する。キメラ抗体は、異なる動物種に由来する2つまたは複数のセグメントまたは部分により特徴付けされる免疫グロブリン分子である。一般に、キメラ抗体の可変領域は非ヒト哺乳類抗体由来であり、例えばマウスモノクローナル抗体であり、そして免疫グロブリンの定常領域はヒト免疫グロブリン分子に由来する。好ましくは、両領域および上記組み合わせは、日常的に測定されるとおり低い免疫原性を有する(Elliott et al.,1994)。ヒト化抗体は、マウス定常領域をヒト対照物で置換してマウス抗原結合領域は保持するように、遺伝子工学の技術により創製された免疫グロブリン分子である。その結果のマウス−ヒトキメラ抗体は、ヒトにおいて低下した免疫原性および改良された薬物動力学を有するべきである(Knight et al.,1993)。本発明の方法において有用な、高い親和性のモノクローナル抗体およびそれらのキメラ誘導体の好ましい例は、欧州特許出願EP 186,833およびPCTWO 92/16553に記載されている。
【0030】
TNFアンタゴニストは、様々な様式において個体に投与することができる、投与経路は、皮内、経皮(例えば製剤のスローリリース)、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下、経口、硬膜外、局所、および鼻内経路を含む。他の治療上有効ないかなる投与経路も使用することができ、例えば、上皮または内皮の組織を通した吸着あるいはTNFアンタゴニストをコードするDNA分子を患者に投与してインビボにおいてTNFを発現させて分泌する遺伝子治療による。さらに、TNFアンタゴニストは生物学上活性な薬剤、例えば薬学上受容可能な界面活性剤、賦形剤、希釈剤または他のあらゆる担体と共に投与することができる。
【0031】
「薬学上受容可能な」という定義は、活性成分の生物活性の効果を干渉しないで、且つ投与される宿主に対して毒性がない、あらゆる担体を包含することを意味する。例えば、非経口投与に関しては、TNFアンタゴニストは、媒体、例えば塩溶液、デキストロース溶液、血清アルブミンおよびリンゲル液中に注射のためのユニット用量にて製剤化してよい。
【0032】
非経口(例えば、静脈内、皮下、筋肉内)の投与のためには、TNFアンタゴニストを、溶液、懸濁液、乳濁液または凍結乾燥した粉末として、薬学上受容可能な非経口媒体(例えば、水、塩溶液、デキストロース溶液)および等張性を保持する添加物(例えば、マニトール)または化学安定剤(例えば、保存剤およびバッファー)と共に製剤化することができる。製剤は共通に使用される技術を用いて滅菌される。
【0033】
TNFアンタゴニストの生物学上の利用可能性も、例えばPCT特許出願WO 92/13095に記載されたように分子をポリエチレングリコールに連結してヒト体内における半減期を増加させるコンジュゲーション手法を用いることにより改善することができる。
【0034】
治療上有効な量のTNFアンタゴニストは多くの変更物の函数になり、アンタゴニストの種類、TNFに対するアンタゴニストの親和性、該アンタゴニストにより呈される残存するあらゆる細胞毒性活性、投与の経路、患者の臨床上の症状(内因性TNF活性の非毒性レベルを保持する望ましさを含む)、可溶状態にとどめておく薬剤、例えば抗体中の複数のTNF結合部位の存在を含む。
【0035】
「治療上有効な量」は、投与されたときに、TNFアンタゴニストがTNFの生物活性の阻害をもたらすような量である。単一または複数の用量として、個体に投与される用量は様々な因子に依存して変更されることになり、TNFアンタゴニストの薬物動力学特性、投与の経路、患者の症状および特徴(性別、年齢、体重、健康状態、体格)、兆候の範囲、同時の治療、治療の頻度および望まれる効果を含む。確立された用量範囲の調節および操作は、当業者の能力並びに個体におけるTNFの阻害のインビトロおよびインビボにおける測定方法の範囲内である。
【0036】
ヒトの臨床試行におけるTNFの最大の寛容化用量は約25マイクログラム/m2体表面/24時間間での範囲であるから、投与されるアンタゴニストの量は、TNFのこの量を中和するように計算された用量を越えないことが必要である。したがって、TNFアンタゴニストのモル用量はTNFの最大寛容化モル用量の約0.001から10倍に変更されることになるが、上記のとおり、これは多くの治療上の判断力を必要とすることになる。
【0037】
さらに、子宮内膜症の女性の腹膜液中のTNF濃度の増加を様々なプロトコルを用いて証明した臨床研究により得られたデータも(Eisermann et al.,1988;Halme,1991;Overton et al.,1996)、投与されるTNFアンタゴニストの有効量の測定において有用でありうる。
【0038】
通常、活性成分の一日の用量は体重キログラムあたり約0.01から100ミリグラムでありうる。普通は、一日にキログラムあたり1から40ミリグラムを分割用量にてあるいは持続放出形態にて投与することが所望の結果を得るためには効果的である。第2の投与または続く投与は、個体に対して最初または以前に投与された用量と同じかまたはより低いかまたはより高い用量において実施することができる。第2のまたは続く投与は、子宮内膜症または関連する兆候の再発の間かまたは前に投与することができる。用語「再発」または「再出現」は、子宮内膜症の一つまたは複数の兆候の出現を包含するように定義される。
【0039】
TNFアンタゴニストは、特に不妊の治療においては、治療上有効な量にて他の治療療法または薬剤(例えば、複数薬剤療法)の前か、同時かまたは連続して個体に対して予防上または治療上投与することができる。他の治療剤と同時に投与されるTNFアンタゴニストは、同じかまたは異なる組成物中で投与することができる。特に、不妊が治癒されることを意図する子宮内膜症に付随する不全である場合、生物学上活性なヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)、黄体形成ホルモン(LH)または卵胞刺激ホルモン(FSH)の何れかを高度に精製された天然物または組換え形態のいずれかにて投与することができる。そのような分子およびそれらの生産方法は欧州特許出願EP 160,699,EP 211,894およびEP 322,438に記載されている。
【0040】
本発明は実施例により今例示されることになるが、あらゆる意味において限定ではなく、そして以下の図面を参照する。
実施例
材料と方法
動物。スプラーグ−ダウリーラット(250−275g)をチャールズリバーイタリア(Calco,Lecco,イタリア)から購入した。上記動物は、以下の環境条件下で飼った:温度22±2℃、相対湿度55±10%、通気1時間あたり15±3空気交換、HEPA99.997%フィルターで濾過、および明期12時間(7:00−19:00)の日周リズムで人工的に照明。実験前に、少なくとも1週間の間これらの条件に動物を順化させた。標準ペレットダイエットにより動物を任意に給餌した。
【0041】
研究試薬。アンチドはBachem(カリフォルニア、米国)により製造して供給した。この実施例において使用したヒト組換え可溶性TNF−RI分子は、ヒトTNF−RIのセグメント20−180に相当する配列を有し(Nophar et al.,1990)、そしてCHO細胞中で製造して、r−hTBP−1の名前で、インターファームラボラトリーズ社(イスラエル)により供給された。
【0042】
材料。一般的な細胞培養の材料は、ギブコBRL,ライフテクノロジーズ(ペイズリー、英国)から購入した。エストラジオール−17βのRIAキットはDPC(ロスアンジェルス、CA,米国)から購入した。イノケタムはVirbac(Carros,フランス)から購入した。[51Cr]−クロム酸ナトリウムはNENデュポン(ボストン、MA,米国)から購入した。ロムパンはベイヤーAG(レバークーゼン、ドイツ)から購入した。絹の縫糸7.0はEthicon(Pomezia,イタリア)から購入した。
【0043】
ラットにおける子宮内膜症の実験モデル。組換え可溶性TNF−RIの子宮内膜症における効果を探索するため、以前に記載された実験モデル(Jones,1987)をマイナーな修飾を用いて使用した。イノケタム/ロムパン麻酔下にて、子宮内膜組織の自家移植組織断片(1cmの長さ)を右の子宮角から一部切除して、PBS中にて37℃においた。子宮のセグメントは縦の切断により開き、そして子宮筋層は除去せずに4つの角において非吸収性絹製縫糸を用いて5x5cmの切片を腹部壁の内部表面に移植した。
【0044】
子宮内膜症の実験モデルにおける研究された薬剤の効果の探索。実験性子宮内膜症は、上記報告のとおりに麻酔されたラットへ外科手術により導入した。さらに、別のグループのラットが同様に一つの子宮角の断片を有するが、5x5cm四角の子宮周囲の脂肪を移植した(シャム手術したグループ)。さらなるグループのラットは何ら外科手術を受けさせず、正常な対照グループとして保持した。子宮内膜症の導入の3週間後に動物に2回目の開腹を行うことにより(前処理開腹)、異所性子宮内膜組織のサイズと生存性を評価した。表面面積(長さx深さ)をカリバスを用いて測定して記録した。生存可能なグラフトを示す動物は表Iに報告するとおり指定された治療グループとされ、その結果、実験終了時に、第1の犠牲時間点に関してグループあたり6匹の動物、そして第2の時間点に関してグループあたり5匹の動物を得た。治療は1週間の回復期間後に開始した。対照グループは塩溶液のみを注射し、別のグループは3日ごとに2mg/kgのアンチドの3回の皮下注射を、卵巣および視床下部を抑圧することが以前に示された療法により入れた(Sharpe et al.,1990)。さらなるグループは10mg/kgの組換え可溶性TNF−RIを、2回の1日用量に分けて1週間にわたり注射した。
【0045】
【表1】
Figure 0004601176
【0046】
指定された犠牲時間点(最後の処置から2日後および9日後、即ち外科手術によるグラフトの36日および43日後)に、動物を麻酔して;血液サンプルを腹部大動脈から採集して、血清を分離して、エストラジオール−17βレベルの測定のための分析まで−20℃に保存した。脾臓をナチュラルキラー(NK)細胞の活性の測定のために切除した。子宮内膜症様の点の表面エリアを各犠牲時間点において測定することによりデータを平均化し、パーセント変動対前処理開腹値を式:
【0047】
【数1】
Figure 0004601176
【0048】
により計算したが、式中、X0は前処理開腹の時間におけるサイズであり、そしてXは犠牲にするときのサイズである。各グループのパーセント変動の平均値を次にコンピューターで計算した。
【0049】
NK活性の測定。NK活性の程度は、51Cr放出アッセイを用いて測定した。マウスリンパ腫YAC−1細胞を対数増殖期に回収して、培地(ペニシリン/ストレプトマイシン、L−グルタミンおよび10%熱失活胎児ウシ血清を含むRPMI 1640)で1回洗浄した。細胞沈殿物を100μCiの[51Cr]−クロム酸ナトリウムで37℃、5%CO2において2時間インキュベートした。次に、細胞を3回10mlのアッセイ培地で洗浄して、所望の濃度にて懸濁して、ラット脾臓細胞存在下でアッセイプレートに加えた。細胞をアンチド培地中で所望の濃度(2x106/ml)にて懸濁して、51Cr標識された標的細胞への添加前に、アッセイ培地中でU底96ウエルプレートの3通りのウエル中で連続希釈実施した。51Cr標識された標的細胞(5x103)をアッセイプレートの各ウエルに加え、そして3通りのエフェクター対標的比(200:1、100:1および50:1)を各サンプルに関してアッセイした。エフェクター対標的細胞混合物を含むプレートを200xgにて4分間遠心分離して、次に37℃、5%CO2において4時間インキュベートした。200xgにおける4分間の追加の遠心分離後に、各ウエルからの20μlの上清をガラス製の繊維フィルターに移して、結合する放射活性をβカウンターにより測定した。
溶解のパーセンテージは以下のとおりに計算した:
【0050】
【数2】
Figure 0004601176
【0051】
式中、
cpmsample=エフェクター細胞存在下の平均51Cr放出、
cpmspont=培養培地細胞存在下の標的細胞の平均51Cr放出、
cpmtotal=1%のTriton−X100存在下の標的細胞の平均51Cr放出。
【0052】
エストラジオール−17β測定。血清のエストラジオール−17β濃度を市販のキットを用いて測定することにより、抽出工程なしで血清中のエストラジオールを定量した(DPC,ロスアンジェルス、CA,米国)。簡単に言えば、125I−標識したエストラジオールは抗体部位に関して血清サンプル中のエストラジオールと競合する。インキュベート後に、遊離のエストラジオールからの結合したエストラジオールの分離をデカントにより実施した。次に、チューブをガンマカウンター(LKB−ファルマシアウオーラック)により計数したところ、カウントは血清サンプル中に存在したエストラジオールの量に逆比例した。サンプル中のエストラジオールの量は、カウントを校正曲線に比較することにより測定した。抗血清はエストラジオールに対する特異性が高く、他の天然のステロイドに対して相対的に低い反応性を有する。同じ実験セッションからのサンプルを単一の免疫アッセイにおいて分析した。
【0053】
統計分析。治療グループ間で観察された差異の統計上の有意性は、Statgraphics Plus(登録商標)ソフトウエア(バージョン1.4)に存在するANOVAを用いて評価した。ターキー複数範囲試験(P<0.05)を実施した。
結果
実験性子宮内膜症における組換え可溶性TNF−RI効果の探索。
【0054】
ラットにおける外科手術移植による子宮内膜組織の首尾よい成長および発生は、ヒトにおいて十分に調査されることができない子宮内膜症の側面にいくつかを研究するために使用されてきた研究モデルを提案した(Dudley et al.,1992)。ラット実験子宮内膜症の以前の研究は、陽性対照としてアンチドが正確に作用することを示す(Sharpe et al.,1990)。本実施例において、アンチドの効果を、処置前と後のグラフトのサイズの面積に関して、組換え可溶性TNF−RIを用いて得られた効果と比較し、表IIに要約する。
【0055】
【表2】
Figure 0004601176
【0056】
グラフト化された子宮内膜断片の平均パーセント阻害として、結果を図1に示す(上記のとおりに計算された)。
アンチドは、子宮内膜様の点のサイズを減少させることにおいて効果があり(図1)、治療の停止後の療法の観察時間点において、ほとんど完璧な(最初の寸法に比較してそれぞれ94%および98%)そして統計上有意な(p<0.05,ANOVAおよびターキー試験)緩解を誘導した。ヒト組換え可溶性TNF−RI(10mg/kg,2回の1日用量)による1週間の治療は、両観察時間点における子宮内膜様の点の有意なサイズの減少(最初の寸法に比較してそれぞれ33%および64%)をもたらしたが、統計上有意なのは(p<0.05,ANOVAおよびターキー試験)9日目のみであった。グラフトは、いかなるときもシャム手術された動物において観察されなかった。
NK細胞活性の評価
YAC細胞に対して脾臓細胞を用いたインビトロ試験によりNK細胞活性を評価したところ、グループ間での変化は示さなく(図2)、ヒヒにおいて観察されたのと同様であり、子宮内膜症を有するか有さないかによらず、抗内胚葉細胞障害性およびNK細胞活性における差異は動物において観察されなかった(D'Hooghe et al.,1995)。この発見は、子宮内膜症の患者における抑制されたNK活性が、低下した腹膜NK活性と子宮内膜症の重度の間に顕著な相関と共に報告されたヒトのデータと対照的である(Oosterlynck et al.,1992)。
血清エストラジオール−17βの評価
血清エストラジオール−17βの濃度を両観察時間点において放射線免疫アッセイにより測定した。第2の観察時間点において対照グループと比較してアンチド処置グループにおいて、顕著な差異が観察された。統計上有意な差異は、対照と比較した場合に組換え可溶性TNF−RIに関しては観察されなかった(図3;p<0.05,ANOVAおよびターキー試験)。
結論
子宮内膜症のラット実験モデルにおいて、TNFアンタゴニストである可溶性形態のTNF−RIの投与は、最初、この病理症状のサイトカインに基づいた非ホルモン関連処置の潜在的効果の明らかな証拠を提供する。即ち、TNFアンタゴニストは、低下した副作用に関して存在する医療処置に対する代替物を意味する。
【0057】
当業者は、日常の実験以上のものを用いずに、本明細書に記載された発明の特定の態様の多くの均等物を知るかまたは確かめることになる。これらおよび他の全ての均等物は以下の請求の範囲により包含されることを意図する。
【0058】
【表3】
Figure 0004601176
【0059】
【表4】
Figure 0004601176
【0060】
【表5】
Figure 0004601176

【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、アンチド(2mg/kg,皮下で3日毎に投与)、組換え可溶性TNF−RI(10mg/kg,1週にわたり毎日の用量を2回皮下投与)の、最後の処置から2日目および9日目の実験性子宮内膜症のラットにおけるグラフトの大きさに対する効果を示す。これらのデータは、第1の犠牲時間点に関してグループあたり6匹の動物、および第2の時間点に関してグループあたり5匹の動物を用いて得られたものであり、阻害の平均パーセンテージ±標準偏差を表す。
【図2】 図2は、組換え可溶性TNF−RI(10mg/kg,1週にわたり毎日の用量を2回皮下投与)およびアンチド(2mg/kg,皮下で3日毎に投与)の、最後の処置から2日目(パネルA)および9日目(パネルB)のYAC細胞に対する効果を示す。データは、溶解の平均パーセンテージ±標準偏差を表す。
【図3】 図3は、対照およびアンチド(2mg/kg,皮下で3日毎に投与)との比較における、組換え可溶性TNF−RI(10mg/kg,1週にわたり毎日の用量を2回皮下投与)の、ラットの実験性子宮内膜症におけるエストラジオール−17β血清レベルに対する効果を示す。データは、エストラジオール−17β濃度の平均±標準偏差を表す。

Claims (4)

  1. TNF受容体のシグナリングを妨害するかまたは阻害するTNF−RI並びに薬学上受容可能な担体を含む、子宮内膜症の治療および/または予防における使用のための薬剤組成物。
  2. TNF受容体のシグナリングを妨害するかまたは阻害するTNF−RI並びに薬学上受容可能な担体を含む、子宮内膜損傷を減じることによる移植及び妊娠率の改善における使用のための薬剤組成物。
  3. TNF−RIがTNF−RIの細胞外ドメインである、請求項1または2記載の薬剤組成物。
  4. TNF−RIがヒト可溶性組換えTNF−RIである、請求項1または2記載の薬剤組成物。
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