JP4601133B2 - 光学素子固定機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学素子固定機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば携帯型のカメラや、頭部に装着されて小型の液晶画像を表示する頭部装着型画像表示装置のような、小さい体積を要求される光学機器に光学素子を固定する光学素子固定機構が知られている。
【0003】
従来の光学素子固定機構は、図10に示されているように、光学素子を光学機器に設置されているフレーム20にビスを用いて固定するような構成である。図10では光学素子としてプリズム21が示されており、このプリズム21の光学的に作用しない両側面にビス孔22aと位置決めピン22bを有する鍔22が設けられている。位置決めピン22bをこれに対応するフレーム20に設けられた位置決め穴20aに勘合し、ビス23をプリズム21のビス孔22aに挿通してフレーム20に設けられたタップ20bに螺合することにより、プリズム21はフレーム20に固定される。
【0004】
また、別の従来の光学素子固定機構は、図11に示されているように、薄板をL字型に折り曲げて構成された中間部材30を利用して、光学素子の光学的に作用しない上下の面に形成された突起を保持するような構成である。固定は以下のように行われる。先ず、光学素子であるプリズム31の突起32に設けられた置決めピン32aをフレーム33に設けられた位置決め穴33aに勘合させ、突起32の勘合された面と反対側の面に中間部材30のL字の一方の腕30aを当接させる。次に、L字の他方の腕30bが突起32からフレーム33に架かるように突起32上面及びフレーム33上面の上に位置させ、フレーム33上面の上に位置する中間部材30をビス34を用いてフレーム33に結合する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図10に示したような固定機構では、ビスの締め付けにより光学素子に応力がかかり歪みが生じるので、光学性能が劣化する。また、応力が大きい場合には光学素子が破損する。
【0006】
また、ビスが挿通される鍔の高さy1(光学素子から鍔が突出している方向の寸法)は、少なくともビスの頭の直径程度(典型的には3〜4mm)が必要とされ、固定機構の高さy2の最小値が規定されるので、機構の小型化が制限される。
【0007】
また、図11に示したような固定機構は、光学素子が中間部材とフレームとで挟持されるような構成であるので、光学素子に応力がかからない。また、突起の高さは比較的低くてもよく、図10の固定機構と比較して固定機構の高さy3を小さくできるので、機構を小型化できる。しかしながら、光学素子の挟持の一部分は小型化に貢献する薄い板により担われているので、光学素子に振動や衝撃等の外力が加わった場合に中間部材が塑性変形して光学素子の位置ずれが生じることがある。
【0008】
従って、本発明の目的は、光学素子を固定するために必要な空間を小さくすることができるとともに、応力を加えることなく光学素子を強固に固定することができる光学素子固定機構を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係わる光学素子固定機構では、光学素子とフレームとを具備しており、光学素子をフレームに固定する光学素子固定機構において、
光学素子に設けられている突起部と、
光学素子を挟み込む形状に折り曲げられた板から成り、この光学素子の突起部を一方から支持し、フレームに結合されている中間部材と、
フレームに設けられており、前記突起部を他方から支持している突起支持部と、
フレームに設けられており、前記光学素子を挟みこんでいる部分の中間部材を外側から挟み込み、中間部材と前記フレームの突起支持部とによる前記光学素子の突起部の支持が保たれるようにする中間部材保持部とを具備していることを特徴としている。
【0010】
このように構成することにより、図10のようにビス孔を有する大きな突出物を光学素子に設けることがないので、固定するために必要な空間を小さくすることができる。
【0011】
また、光学素子の突起部がフレームの突起支持部と中間部材とで支持されていることを利用して光学素子がフレームに固定されているので、応力を加えることなく光学素子を固定することができる。
【0012】
また、光学素子固定機構が、フレームに設けられており、中間部材を保持している中間部材保持部を具備していることにより、光学素子に外力が加わった場合に中間部材が塑性変形することを防止できるので、光学素子の強固な固定を達成することができる。
【0015】
本発明の請求項2に係わる光学素子固定機構では、前記フレームの中間部材保持部には、中間部材を光学素子に向かって押している押圧手段が設けられていることを特徴としている。
【0016】
このように構成することにより、ビスで押された中間部材が光学素子に押し当てられるので、がたつきがなくより確実な固定が保証される。また、ビスが直接的に光学素子を押すような構成ではなく、光学素子に応力の集中を生じさせないので、光学素子の光学性能を劣化させない。
【0017】
本発明の請求項3に係わる光学素子固定機構では、前記光学素子の突起部は、光学素子位置決め部を備えており、前記フレームの突起支持部は、フレーム位置決め部を備えており、この光学素子位置決め部とフレーム位置決め部とは、相互に協働して相互間の相対位置を決めていることを特徴としている。
【0018】
このように構成することにより、光学素子がフレームに正確に置決めされて固定される。
【0019】
本発明の請求項4に係わる光学素子固定機構では、光学素子の光学的に作用する表面に対向している光透過部材をさらに備えており、中間部材は、この光透過部材を保持している光透過部材保持手段を備えていることを特徴としている。
【0020】
このように構成することにより、光学素子を保護することができる。
【0021】
本発明の請求項5に係わる光学素子固定機構では、前記中間部材と光学素子とを覆う被覆部材をさらに具備しており、この被覆部材は、光学素子の光学的に作用する表面上に光開口が設けられている弾性材料から構成されていることを特徴としている。
【0022】
このように構成することにより、光学機器の使用者が直接的に光学素子の突起部等の固定機構から突出した部分に触れることがない。
【0023】
本発明の請求項6に係わる光学素子固定機構では、前記被覆部材は、前記被覆部材の光開口の周囲に、光を透過する弾性材料から構成されているファインダ部を備えていることを特徴としている。
【0024】
光学機器の使用者が眼前に光学素子を位置させて光学機器を使用する場合、このように構成することにより、使用者の眼球が直接的に光学素子に接触することがない。また、ファインダ部は光を透過する材料から構成されているので、固定機構により遮られる視界を小さくすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1ないし図9を参照して、本発明の実施の形態に係わる光学素子固定機構を説明する。先ず、図1及び図2を参照して本発明の第1の実施の形態の光学素子固定機構を説明する。尚、ここにおいて、図1は光学素子固定機構の構成を示す分解斜視図、図2は光学素子固定機構の縦断面図である。
【0026】
光学素子として用いられるプリズム1は中間部材2を介してフレーム3に固定されている。プリズム1が固定されているフレーム3を光学機器に取り付けることにより、プリズム1が光学機器に置決めされ固定される。
【0027】
前記プリズム1は略3角柱形状で構成されており、3つの側面1a,1b,1cを有する。プリズム1を利用する光束は側面1aから入射し、側面1bで反射されて側面1cから出射する。プリズム1には、位置決め用の第1の突起部1dと、凸部1eが形成された同位置決め用の第2の突起部1fとが、その上面および下面にそれぞれ突設されている。第1,第2の突起部の高さは約1mm程度である。
【0028】
前記中間部材2は、前記突起部の高さと比較して薄い板を折り曲げて構成されており、前記プリズム1の上面および下面を略覆う形状に形成されているとともに、前記第1の突起部1dと第2の突起部1fとをフレーム3に当接させて位置決めを行うための2つの曲げ部2a,2bを上下に夫々有する。
【0029】
さらに、この中間部材2には、プリズム1に入射する光束を通過させるための窓部2cと、フレーム3に固定するための上下側方のビス孔2d,2e,2fとが形成されている。
【0030】
前記フレーム3は、略箱状の部材でなり、前記中間部材2の上下側面のビス孔2d,2e,2fに対応する位置に形成された3つのビス孔3a,3b,3cと、前記2つの曲げ部2a,2bの間に挿通して位置決めを行う、厚さが1mm程度の上下の中間部材保持部3dと、これらの中間部材保持部3dに設けられている上下方向に貫通しているタップ孔3eと、前記プリズム1の第1の突起部1dに当接して位置決めを行う第1の端面3fと、このプリズム1の第2の突起部1fに当接して位置決めを行う第2の端面3gと、第2の突起部1fに形成された凸部1eと嵌合して位置決めを行うための凹部3hと、プリズム1に入射する光束を通過させるための窓枠部3iが形成されている。
【0031】
このような構成において、プリズム1を組み付けて固定する際には、プリズム1に中間部材2を取り付けて、プリズム1の第1,第2の突起部1d,1fを中間部材2の曲げ部2a,2bに当接させるように組み合わせ、さらに、中間部材2の外部側からフレーム3を組み付けて、中間部材保持部3dを中間部材上に位置させるとともに曲げ部2a,2bの間に挿通し、フレーム3の凹部3hにプリズム1の第2の突起部1fの凸部1eを嵌め込み、第1,第2の突起部1d,1fを中間部材2の曲げ部2a,2bとフレーム3の第1及び第2の端面3f,3gとで挟み込むようにする。
【0032】
これによりプリズム1は、中間部材2により上下の面を挟み込まれて上下方向に位置決めされ、この面内においては、中間部材2の曲げ部2a,2bとフレーム3の第1及び第2の端面3f,3gとで第1,第2の突起部1d,1fが挟み込まれることにより一方向に位置決めされ、これと交差する方向には第2の突起部1fの凸部1eとフレーム3の第2の端面3gに形成された凹部3hとの嵌合により位置決めされるために、空間的な配置が完全に決定される。
【0033】
その後、フレーム3のビス孔3a,3b,3cと中間部材2のビス孔2d,2e,2fとに共通してビス3j,3k,3lを締結することにより、これらが一体的に固定される。さらに、いもビス3nをタップ孔3eにねじ込むことにより、中間部材2がプリズム1に押し当てられている。
【0034】
以上詳述した如く構成されている本発明の第1の実施の形態に従った光学素子固定機構においては、3mm〜4mmの高さ寸法を必要とするビス孔を有する突出物がプリズムに形成されている代わりに、約1mm程度の高さの突起部が形成されており、図2に示されているように、固定機構の高さは突起部を含めたプリズムの高さと同程度であり、固定機構の高さとプリズムの高さとの差は、僅か2mm程度であるので、固定するために必要な空間を小さくすることができる。
【0035】
次に、図3を参照して本発明の第2の実施の形態の光学素子固定機構を説明する。ここにおいて、図3は本実施の形態の光学素子固定機構の構成を示す分解斜視図である。
【0036】
本実施の形態の構成の大部分は、基本的に第1の実施の形態の構成の大部分と同じである。尚、以下の実施の形態において、第1の実施の形態の図1及び図2を参照して説明した構成部材と実質的に同一の構成部材は、第1の実施の形態の対応する構成部材を指示していた参照符号と同じ参照符号を付して詳細な説明を省略する。
【0037】
本実施の形態の構成が第1の実施の形態の構成と異なる点は、光学素子の構成である。光学素子として用いられているプリズム組立体5は、第1の実施の形態と同じものである第1のプリズム1とこのプリズム1の側面1dに接着されている第2のプリズム4とからなる。中間部材及びフレームとして第1の実施の形態と同じものが用いられている。中間部材2とフレーム3とは第1のプリズム1のみを保持して固定しており、第2のプリズム4はプリズム1との接着により保持されている。1aから入射した第1の光束は1dで反射して1cから出射する。
4aから入射した第2の光束は1dを透過して1cから出射する。
【0038】
以上詳述した如く構成されている本発明の第2の実施の形態に従った光学素子固定機構においては、光学素子から僅かに突出した突出物を形成されていれば光学素子を固定することができるので、複数の光学素子を組み合わせたものやその他、より複雑な光学素子を固定することができる。
【0039】
次に、図4を参照して本発明の第3の実施の形態の光学素子固定機構を説明する。ここにおいて、図4は本実施の形態の光学素子固定機構の構成を示す分解斜視図である。
【0040】
本実施の形態の構成の大部分は、基本的に第2の実施の形態の構成の大部分と同じである。尚、以下の実施の形態において、第2の実施の形態の図3を参照して説明した構成部材と実質的に同一の構成部材は、第2の実施の形態の対応する構成部材を指示していた参照符号と同じ参照符号を付して詳細な説明を省略する。
【0041】
本実施の形態の構成が第2の実施の形態の構成と異なる点は、第2の実施の形態では、第2の突起部1fに凸部1eが設けられており、第2の端面3gに凹部3hが設けられているけれども、本実施の形態では、第2の突起部1f’に凹部1e’が設けられており、第2の端面3g’に凸部3h’が設けられていることである。
【0042】
以上詳述した如く構成されている本発明の第3の実施の形態に従った光学素子固定機構を用いても光学素子を正確に置決めして固定することができる。
【0043】
次に、図5を参照して本発明の第4の実施の形態の光学素子固定機構を説明する。ここにおいて、図5は本実施の形態の光学素子固定機構の構成を示す分解斜視図である。
【0044】
本実施の形態の構成の大部分は、基本的に第2の実施の形態の構成の大部分と同じである。尚、以下の実施の形態において、第2の実施の形態の図3を参照して説明した構成部材と実質的に同一の構成部材は、第2の実施の形態の対応する構成部材を指示していた参照符号と同じ参照符号を付して詳細な説明を省略する。
【0045】
本実施の形態の構成が第2の実施の形態の構成と異なる点は、中間部材の構成である。本実施の形態の中間部材6は、第2の実施の形態の中間部材2の窓部2cと同じ窓部6cを有している。この窓部6cの上下の端面からは、上下に対向して配され、光を遮るための遮光板6d,6eが、プリズム組立体5の上下の面に沿って延びており、これらの延びる先は折り曲げられて重ねられてる。この遮光板6dの窓部6cに近い側には、第2の実施の形態の中間部材2の2つの曲げ部2a,2bと同じ2つの曲げ部6a,6bが形成されている。ビス孔は第2の実施の形態のものと同じものが形成されている。
【0046】
プリズム組立体5を中間部材6に取り付ける際には、上下の遮光板6a,6bを弾性変形させて曲げ部を上下に押し広げて、プリズム組立体5の上下の面とフレーム3と反対側の側面が覆われるように、中間部材6にプリズム組立体5を挿入する。その後、第1の実施の形態で行われたように固定機構を組み立てる。
【0047】
以上詳述した如く構成されている本発明の第4の実施の形態に従った光学素子固定機構においては、遮光板を備えていることにより、光学素子に入射する不必要な光を遮断できる。
【0048】
次に、図6を参照して本発明の第5の実施の形態の光学素子固定機構を説明する。ここにおいて、図6は本実施の形態の光学素子固定機構の構成を示す分解斜視図である。
【0049】
本実施の形態の構成の大部分は、基本的に第4の実施の形態の構成の大部分と同じである。尚、以下の実施の形態において、第4の実施の形態の図5を参照して説明した構成部材と実質的に同一の構成部材は、第4の実施の形態の対応する構成部材を指示していた参照符号と同じ参照符号を付して詳細な説明を省略する。
【0050】
本実施の形態の構成が第4の実施の形態の構成と異なる点は、中間部材の構成である。本実施の形態の中間部材7は、フレーム3に対向し、プリズム組立体5のフレーム3と反対側の側面を覆うための被覆側面7fを有している。この被覆側面7fの上下の端面からは、上下に対向して配され、光を遮るための遮光板7d,7eがフレーム3に向かって延びている。遮光板7d,7eのフレーム3に近い側には第4の実施の形態の曲げ部及びビス孔と同じものが形成されている。被覆側面7fの側方の端面からは、プリズム組立体5のプリズム1の側面1cを外部から覗くことができる窓部7gが形成された枠部7hが、フレーム3に向かって延びている。この枠部7hには、第4の実施の形態のビス孔と同じものが形成されている。
【0051】
プリズム組立体5を中間部材7に取り付ける際には、上下の遮光板7a,7bを弾性変形させて曲げ部を上下に押し広げて、プリズム組立体5の上下の面とフレーム3と反対側の側面が覆われるように、プリズム組立体5を挿入する。その後、第1の実施の形態で行われたように固定機構を組み立てる。
【0052】
以上詳述した如く構成されている本発明の第5の実施の形態に従った光学素子固定機構においては、遮光板を備えていることにより、光学素子に入射する不必要な光を遮断できる。
【0053】
また、本実施の形態における中間部材7の曲げ部と遮光板が接合している被覆側面との距離は、第4の実施の形態における中間部材6の曲げ部と遮光板が接合している窓部との距離より大きいので、本実施の形態の固定機構は第4の実施の形態の固定機構と比較して、曲げ部を上下に押し広げて光学素子を中間部材に取り付ける際に遮光板を押し広げるために大きい力を必要としない。
【0054】
次に、図7を参照して本発明の第6の実施の形態の光学素子固定機構を説明する。ここにおいて、図7は本実施の形態の光学素子固定機構の構成を示す分解斜視図である。
【0055】
本実施の形態の構成の大部分は、基本的に第5の実施の形態の構成の大部分と同じである。尚、以下の実施の形態において、第5の実施の形態の図6を参照して説明した構成部材と実質的に同一の構成部材は、第5の実施の形態の対応する構成部材を指示していた参照符号と同じ参照符号を付して詳細な説明を省略する。
【0056】
本実施の形態の構成が第5の実施の形態の構成と異なる点は、ハードコート処理が施された光透過部材8a,8bをさらに有していること及び、本実施の形態の中間部材9がこれらの光透過部材8a,8bを保持するためのガイド部9i,9jとをさらに有していることである。光透過部材8a,8bは、プリズム組立体5を構成する第1のプリズム1の側面1c及び第2のプリズム4の側面4aに夫々対向して配置されている。本実施の形態の中間部材9の構成の大部分は、基本的に第5の実施の形態の中間部材7の構成の大部分と同じである。中間部材9の構成が中間部材7の構成と異なる点は、中間部材7の枠部7hに対応する枠部9hにガイド部9iが形成されていること及び、中間部材7の被覆側面7fに対応する被覆側面9fから枠部7hに対向して延びている枠部9kをさらに有しており、この枠部9kにガイド部9jが形成されていることである。ガイド部9i,9jは、枠部9h,9kの上下の端面を折り曲げて形成されている。枠部9kには、プリズム組立体5のプリズム4の側面4aを外部から覗くことができる窓部9lが形成されている。
【0057】
以上詳述した如く構成されている本発明の第6の実施の形態に従った光学素子固定機構においては、ハードコート処理が施された光透過部材を有していることにより、光学素子の外部から覗くことができる部分が覆われて露出しないので、光学素子を傷や汚れ等から保護することができる。また、光透過部材に指紋の跡等の汚れが付着した場合でも容易に除去することができる。
【0058】
本実施の形態で、光透過部材はハードコート処理が施されている材料で構成されているけれども、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばARコート処理を施されている材料で構成されていても良く、またハードコートとARコートとの両方の処理を施されていても良い。また、光学素子が樹脂で構成されているときには、光透過部材はUVカットフィルタで構成されていても良い。この場合、外部から紫外光が樹脂の光学素子に入射して材料を劣化させることを防止できる。また、カラーフィルタやNDフィルタで構成しても良い。
【0059】
次に、図8を参照して本発明の第7の実施の形態の光学素子固定機構を説明する。ここにおいて、図8は本実施の形態の光学素子固定機構の構成を示す分解斜視図である。
【0060】
本実施の形態の構成の大部分は、基本的に第6の実施の形態の構成の大部分と同じである。尚、以下の実施の形態において、第6の実施の形態の図7を参照して説明した構成部材と実質的に同一の構成部材は、第6の実施の形態の対応する構成部材を指示していた参照符号と同じ参照符号を付して詳細な説明を省略する。
【0061】
本実施の形態の構成が第6の実施の形態の構成と異なる点は、中間部材9とプリズム組立体5との外周を覆う被覆部材10をさらに有していることである。被覆部材10は、弾性材料から構成されており、プリズム1の側面1c及びプリズム4の側面4aに対向する部分には夫々開口10a,10bが形成されている。
【0062】
以上詳述した如く構成されている本発明の第7の実施の形態に従った光学素子固定機構においては、プリズム1の突起部や中間部材9の曲げ部等の突出物が弾性で覆われるので、光学機器の使用者がこれらの突出物に触れることがなく、使用者が、覆われた突出物の角に触れた場合、角のシャープな感覚が低減される。
また、光学素子に加わる衝撃が緩和され、汚れからも保護される。
【0063】
また、光学素子の光が入射、出射しない面が覆われるので、光学素子の入射する不必要な光を遮断できる。
【0064】
次に、図9を参照して本発明の第8の実施の形態の光学素子固定機構を説明する。ここにおいて、図9は本実施の形態の光学素子固定機構の構成を示す分解斜視図である。
【0065】
本実施の形態の構成の大部分は、基本的に第7の実施の形態の構成の大部分と同じである。尚、以下の実施の形態において、第7の実施の形態の図8を参照して説明した構成部材と実質的に同一の構成部材は、第7の実施の形態の対応する構成部材を指示していた参照符号と同じ参照符号を付して詳細な説明を省略する。
【0066】
本実施の形態の構成が第7の実施の形態の構成と異なる点は、被覆部材10が光開口10aの周囲に、光を透過する弾性材料から構成されているファインダ部11をさらに有していることである。ファインダ部11はリング形状を有する。ファインダ部11の内周は光開口10aの周囲を囲むように取り付けられている。ファインダ部11の外周は、内周が取り付けられた被覆部材10の面から外側に突出している。使用者は、ファインダ部11を挟んでプリズム1の側面1cに対して使用者の眼を対峙させ、側面1cから出射する光束により運ばれてくる画像を観察する。
【0067】
以上詳述した如く構成されている本発明の第8の実施の形態に従った光学素子固定機構においては、眼と固定機構との間に弾性材料により構成された柔軟なファインダ部があることにより、固定機構が眼に接近しても、ファインダ部が眼の周囲の骨に柔軟に当接するので、眼が直接的に固定機構に接触することを防止できる。
【0068】
また、固定機構を眼の近傍に位置させて別の対象物を観察するときに、ファインダ部がこの対象物と重なって視界に含まれる場合、ファインダ部が光を透過する材料から構成されているので、このような場合でも固定機構により遮られる視界を小さくすることができ、比較的広い視界を確保できる。
【0069】
尚、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることは勿論である。
【0070】
【発明の効果】
以上詳述したことから明らかなように、本発明に従った光学素子固定機構においては、光学素子を固定するために必要な空間を小さくすることができるとともに、応力を加えることなく光学素子を強固に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態の光学素子固定機構の構成を示す分解斜視図である。
【図2】図2は、本発明の第1の実施の形態の光学素子固定機構の縦断面図である。
【図3】図3は、本発明の第2の実施の形態の光学素子固定機構の構成を示す分解斜視図である。
【図4】図4は、本発明の第3の実施の形態の光学素子固定機構の構成を示す分解斜視図である。
【図5】図5は、本発明の第4の実施の形態の光学素子固定機構の構成を示す分解斜視図である。
【図6】図6は、本発明の第5の実施の形態の光学素子固定機構の構成を示す分解斜視図である。
【図7】図7は、本発明の第6の実施の形態の光学素子固定機構の構成を示す分解斜視図である。
【図8】図8は、本発明の第7の実施の形態の光学素子固定機構の構成を示す分解斜視図である。
【図9】図9は、本発明の第8の実施の形態の光学素子固定機構の構成を示す分解斜視図である。
【図10】図10は、従来の光学素子固定機構の構成を示す分解斜視図である。
【図11】図11は、別の従来の光学素子固定機構の構成を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 第1のプリズム
1d 第1の突起部
1e 凸部
1f 第2の突起部
3 フレーム
3d 中間部材保持部
3e タップ孔
3f 第1の端面
3g 第2の端面
3h 凹部
4 第2のプリズム
5 プリズム組立体
8a 光透過部材
8b 光透過部材
9 中間部材
10 被覆部材
10a 光開口
11 ファインダ部
Claims (6)
- 光学素子とフレームとを具備しており、光学素子をフレームに固定する光学素子固定機構において、
光学素子に設けられている突起部と、
光学素子を挟み込む形状に折り曲げられた板から成り、この光学素子の突起部を一方から支持し、フレームに結合されている中間部材と、
フレームに設けられており、前記突起部を他方から支持している突起支持部と、
フレームに設けられており、前記光学素子を挟みこんでいる部分の中間部材を外側から挟み込み、中間部材と前記フレームの突起支持部とによる前記光学素子の突起部の支持が保たれるようにする中間部材保持部と、
を具備していることを特徴とする光学素子固定機構。 - 前記フレームの前記中間部材保持部には、中間部材を光学素子に向かって押している押圧手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光学素子固定機構。
- 前記光学素子の突起部は、光学素子位置決め部を備えており、前記フレームの突起支持部は、フレーム位置決め部を備えており、この光学素子位置決め部とフレーム位置決め部とは、相互に協働して相互間の相対位置を決めていることを特徴とする請求項1乃至2いずれか1項に記載の光学素子固定機構。
- 光学素子の光学的に作用する表面に対向している光透過部材をさらに備えており、中間部材は、この光透過部材を保持している光透過部材保持手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項に記載の光学素子固定機構。
- 前記中間部材と光学素子とを覆う被覆部材をさらに具備しており、この被覆部材は、光学素子の光学的に作用する表面上に光開口が設けられている弾性材料から構成されていることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項に記載の光学素子固定機構。
- 前記被覆部材は、前記被覆部材の光開口の周囲に、光を透過する弾性材料から構成されているファインダ部を備えていることを特徴とする請求項5に記載の光学素子固定機構。
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