JP4600242B2 - スピーカシステムおよびスピーカエンクロージャー - Google Patents

スピーカシステムおよびスピーカエンクロージャー Download PDF

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Description

本発明は、スピーカシステムおよびスピーカエンクロージャーの技術に関する。
スピーカシステムには、種々のタイプのものが開発されており、例えば、バスレフやドローンコーンを用いたものがその代表である。
バスレフは、ヘルムホルツ共鳴を利用して低音を増強するものであり、ドローンコーンは駆動回路のないスピーカユニットを取り付け、エンクロージャーの容積内の空気との共振を利用して低音を増強するものである。
バスレフにおいては、エンクロージャーの容積が小さい場合、共振周波数を低くするには、共鳴管を小型で細長くしなければならず、空気抵抗が大きくなって低音増強機能が著しく低下し、また、共鳴管を通過する空気の速度が非常に速くなるために笛のような風切り音が発生するという問題がある。
また、ドローンコーンの場合は、共振周波数を低くするには、その質量を大きくしなければならない。そして、共振周波数を下げるためには、振動板を支持するエッジのコンプライアンスが大きくなければならないが、質量の大きな振動板を支持するためにはエッジのバネ性や強度は大きくなければならず、コンプライアンスと相反することになる。また、重い振動板が完全に平行に振動することは難しく、ローリングやロッキングと呼ばれる異常振動を伴い易い。この異常振動は、歪みを増加させ無駄なエネルギーを消費して、効率を低下させる。
上述したドローンコーンの欠点を補うために、例えば、特許文献1などが提案されている。この方式によれば、ローリングやロッキングは防止することができるが、振動板(フラップ)の重量をその周囲に設けられたエッジで支える構造であるため、エッジに強度が必要になり、その制動効果により振動のQが小さくなるという問題がある。
特表2002−531036号公報
上記課題を解決するため、本発明は、小型であっても充分な低音成分を出力することができ、ローリングやロッキングを防止するとともに振動板の振動のQも大きくすることができるスピーカシステムおよびスピーカエンクロージャーを提供することを目的とする。
本願発明によるスピーカシステムは、内部が密閉されるスピーカエンクロージャーと、前記スピーカエンクロージャーの一面を構成するバッフル板に取り付けられたスピーカと、前記バッフル板および前記スピーカを覆うように設けられ、上端部分が前記スピーカエンクロージャーに固定され、下端部分が前記スピーカエンクロージャーの下面に向かって延びて弾性により振動可能な片持ち梁構造の振動板と、前記バッフル板の前記スピーカより下方の部分であって前記振動板の振動部位に対応する位置に設けられ、前記スピーカエンクロージャーの内部空間を露出させる開口構造と、前記振動板と前記開口構造との間にわたって取り付けられ、前記開口構造によって露出する空間を前記振動板の振動を可能にした状態で塞ぎ、前記スピーカエンクロージャーの気密性を保持する密閉部材とを備えることを特徴とする。
また、好ましい態様としては、前記振動板の前記スピーカに対応する部分に開口部が設けられていることを特徴とする。
本発明によるスピーカエンクロージャーは、密閉型のスピーカエンクロージャーにおいて、前記スピーカエンクロージャーの一面を構成するバッフル板に設けられたスピーカ取付孔と、前記バッフル板および前記スピーカ取付孔を覆うように設けられ、上端部分が前記スピーカエンクロージャーに固定され、下端部分が前記スピーカエンクロージャーの下面に向かって延びて弾性より振動可能な片持ち梁構造の振動板と、前記バッフル板の前記スピーカより下方の部分であって前記振動板の振動部位に対応する位置に設けられ、前記スピーカエンクロージャーの内部空間を露出させる開口構造と、前記振動板と前記開口構造との間にわたって取り付けられ、前記開口構造によって露出する空間を前記振動板の振動を可能にした状態で塞ぎ、前記スピーカエンクロージャーの気密性を保持する密閉部材とを備えることを特徴とする。
本発明の好ましい態様においては、前記振動板の前記スピーカ取付孔に対応する部分に開口部が設けられていることを特徴とする。
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態を説明する。
図1は、この発明の実施形態であるスピーカシステムの構成を示す図であり、図1の(a)は正面図、(b)は(a)に示すA−A線断面図、(c)は(a)に示すB−B線断面図である。また、同図(d)は、側断面で示す分解組み立て図である。
このスピーカエンクロージャー90は、密閉型のエンクロージャーであり、奥方向に扁平な直方体状に形成され、各面は板状の部材(例えば、木材、合成樹脂、金属もしくはそれらを張り合わせた合成材等)により形成されている。
スピーカエンクロージャー90の前面には、バッフル板90aが設けられている。このバッフル板90aにはスピーカ取付孔が設けられ、このスピーカ取付孔にボイスコイル、マグネット等を備えたスピーカ10が挿入されている。この場合、スピーカ10の前面のフレームがネジによりバッフル板90aに固定されている。
また、図1の(b)に示すように、バッフル板90aの下部には開口部90bが形成され、この開口部90bからスピーカエンクロージャー90の内部空間が露出している。このバッフル板90aの前面上端部には、幅方向に延びる角柱状の支持部90cが取り付けられている。
バッフル板90aの前方には、薄い板状の振動板91が設けられている。この振動板91は、スピーカエンクロージャー90の前面とほぼ同じ大きさに形成され、スピーカエンクロージャー90のほぼ前面全体を覆っている。
振動板91の後面上端部は、支持部90cに固定されているが、振動板91の下部はスピーカエンクロージャー90の下端付近で自由端となっており、これにより振動板91は支持部90cを支点として振動自在となっている。この場合、振動板91は、上端部分が支持部90cに固定されているため、片持ち梁構造となり、振動板91の弾性によって振動する状態となっている。この場合、振動板91は弾性振動するため、支点である支持部90cから離れている振動板91の下部の振動が大きくなる。すなわち、振動板91の開口部90bに対向している部分が主なる振動部位となる。以下においては、振動板91の下部を振動部位91aという。
振動板91は、音響的に十分な強度と弾性とを併せ持つ部材で形成されている。ここで、「音響的に十分な強度」とは、空気を通さず、空気よりも十分大きな密度をもち、振動したときに音波を発生する強度と弾性を持つことを意味する。また、振動板91は、それ自体で音波をある程度遮断できる性質を有する。
また、「弾性」の度合いは、この振動板91の一辺を固定して水平に置いたときに自重を支えてほぼ水平に保つことができる程度である。このような特性を満足させるために、振動板91は、例えば薄い木の板、薄い合成樹脂、金属の板もしくはそれらを張り合わせた合成材等からなる。
振動板91のスピーカ10,10と対応する位置には、スピーカ10,10のコーン紙の径とほぼ同じ径の孔91b、91bが設けられており、スピーカ10,10から前方に放音される音はこの孔91b、91bを介して出力されるようになっている。
次に、40は、振動板91の振動部位91aの外周縁と開口部90bの縁部との間に設けられ、スピーカエンクロージャー90の気密性を保持するエッジである。エッジ40の外周縁部は、振動板91の振動部位91aの外周縁部に接着され、これにより、スピーカエンクロージャー90の気密性が保持される。また、エッジ40は蛇腹状に形成されており、その蛇腹形状が自由に折れ曲がることにより、振動部位91aの振動は妨げられることなく、自由振動となる。なお、エッジ40の形状は蛇腹状に限定されるものではなく、断面がU字形状となるようなエッジを用いてもよい。例えば、通常のスピーカユニットに用いられるU字形状のゴムウレタン等でも良い。
上述した構成において、スピーカ10が駆動されると、スピーカ10のコーン紙の振動がスピーカエンクロージャー90内の空気に伝搬され、この空気の振動によって振動板91の振動部位91aが振動する。このとき、エッジ40で気密性を保持された状態で振動する振動板91は、振動したときにスピーカエンクロージャー90内の空気容積を圧縮または伸張させる。したがって、振動板91の弾性に加えてスピーカエンクロージャー90の空気バネも加わったコンプライアンス(機械的可とう性)と振動板91の等価質量との間で新たな共振周波数を持つようになる。この結果、振動板91の共振周波数を中心に再生される音が生じる。具体的には、図1に示す場合において、有効直径3cm、最低共振周波数190Hzのスピーカ2個を400ccのスピーカエンクロージャーに収め、振動板の共振周波数を120Hzに調整することで100Hz(−10dB)からの低音再生が可能である。
ここで空気バネと振動板91の弾性(バネ性)は、等価的に2つのバネが並列に接続されているように機能するが、空気バネの方が振動板91のバネよりもコンプライアンスが小さいので、スピーカシステムとしての振動板91の共振周波数はほぼ空気のコンプライアンスと振動板91の等価質量で決まる。
以上のようにして決定される共振周波数は、容易に低音領域の所望値にすることができる。このように、本実施形態においては、振動板91の曲げ振動を利用することによって、ドローンコーンのようなパッシブラジエターとしての作用が得られる。
また、振動部位91aは、「うちわ」のように全体がしなりながら振動する1次振動モードで低音再生を行う。なぜなら、振動板91には2次や3次またはそれ以上の振動モードも存在しているが、空気で振動板91全体が駆動されるため1次振動モードが最も強く発生し、それ以外の振動モードの発生レベルは小さくなるからである。また、高次モードをさらに抑えたい場合は、振動板91の材質や厚さまたは複数の材料の張り合わせなどで調整が可能である。
なお、本実施形態においては、振動板91は、自重を十分支えられる程度の弾性を持っているので、振動板91を水平に置いてもそれ自身で水平を保持できる。また、振動板91自身の弾性が自由共振のコンプライアンスになるが、弾性を持った振動板91の内部損失は同じ弾性を持たせたエッジ40の内部損失より遥かに小さいため振動時の損失は十分小さい。
また、本実施形態におけるエッジ40は、従来のドローンコーン等に用いられるエッジに較べ柔らかな材質とすることができ、また、機械的な強度も必要ない。従来のドローンコーン等のパッシブラジエターにおいては、剛体の振動板をエッジで支えるという構造が必要であるため、エッジは振動板の支持と気密性の確保という2つの機能を持っていた。しかし、本実施形態においては、振動板91の支持機能を振動板91自体に持たせているので、エッジ40に支持機能は必要でない。そのため、エッジ40は、スピーカエンクロージャー90内の気密性を保持できれば足りるから、従来にない柔らかな材料を用いることができ、振動板91の振動を阻害しない状況を作ることができ、振動のQを大きくすることができる。
また、振動板91の共振周波数は、振動板91の質量を大きくすることで下げることができる。すなわち、振動板91の大きさや材質などによっても調整が可能であり、振動板91に何らかの部材を貼り付けることによっても容易に調整が可能である。
ここで、等価回路を用いて本件発明と従来技術との差異について説明する。図2はスピーカの電気等価回路である。ボイスコイルインピーダンスを介してCmes、Res、Lcesで構成される低域共振回路(共振周波数=F0)が電圧駆動される構成を持っている。
ここで、
Re=ボイスコイル直流抵抗
Le,L2,R2=高域インピーダンス上昇要素
Cmes=スピーカ振動系の等価質量容量
Lces=スピーカ振動系の等価コンプライアンスインダクタンス
Res=スピーカ振動系のメカニカル制動抵抗
である。
図3はスピーカエンクロージャーの等価回路であり、Lve=等価容積インダクタンスである。
図4は、従来のドローンコーンやヒンジ固定フラップなどのパッシブラジエターの等価回路である。図示のように、スピーカからボイスコイルのファクターを無くした回路構成を持つ。質量Cmepは、エッジの持つコンプライアンスLcepと制動抵抗Repで支えられている。
ここで、
Cmep=パッシブラジエターの等価質量容量
Lcep=パッシブラジエターの等価コンプライアンスインダクタンス
Rep=パッシブラジエターのメカニカル制動抵抗
である。図5は従来のパッシブラジエターシステムの等価回路である。信号電圧がスピーカを駆動し、スピーカの音響出力がスピーカエンクロージャー容積を介してパッシブラジエターを駆動する。
システムとしての低域共振周波数は、ほぼCmepとLveの共振周波数になる。少ない容積で共振周波数を下げるには、Cmepを大きくする必要があり、これはパッシブラジエターが重くなることを意味する。重いパッシブラジエターを支えるには、丈夫で強度のあるエッジが必要になる。一方、エッジには柔軟性が要求されるため、ゴムやウレタンなどの柔らかい材料が使われるが、強度を上げるには厚くする必要がある。しかし、エッジを厚くするということは、等価コンプライアンスLcepを下げると同時に制動力も大きくするということになる(電気等価回路において表現すれば抵抗値Repが下がるということになる)。このため、パッシブラジエターのロスが大きくなり、低音の再生能力が下がってしまう。
図6は本願発明にかかる振動板の等価回路である。振動板は一辺が完全に固定されているため振動板自身がコンプライアンスLcebを持ち自重を支えている。振動板は弾性体で作られているので、エッジ材料のような抵抗成分は無視できる。エッジは振動板の自重を支える必要がないため薄い材料で良く、コンプライアンスLcexを非常に大きくすることができ、これにより必然的にロスも非常に小さくなる(電気等価回路において表現すれば制動抵抗Rexが大きくなる)。
図6において、
Cmeb=振動板の等価質量容量
Lceb=振動板の等価コンプライアンスインダクタンス
Lcex=振動板エッジの等価コンプライアンスインダクタンス
Rex=振動板エッジのメカニカル制動抵抗
である。図7は本件発明におけるスピーカシステムの等価回路である。図5と比較した場合、スピーカとスピーカエンクロージャー容積を同じとすると、
Cmep=Cmeb
とすれば、低域の共振周波数も同じになる。この重量を支えるコンプライアンスも同等のものが必要になるが、図5ではLcepであり、図7ではLcex>>Lcebであるから、ほとんどLcebとなり、適切な設計をすればほぼ
Lcep=Lceb
となる。ここまでのファクターに大きな差異はない。しかし、ここまでの説明で明らかなように、
Rex>>Rep
となることが、本願発明の重要な特徴であり、これにより従来方式に較べてロスが大幅に少なくなり、低音再生が有利になることが分かる。
ところで、本実施形態における振動板91の支点と自由端との距離は、スピーカエンクロージャー90の高さにほぼ等しい長さを持つ。この結果、以下に述べるように、振動板の材質の自由度や、デザインの自由度などが広がるという利点や、低域の音圧が大きいという利点を有する。次にこの点について詳述する。
図8は、振動板を用いたスピーカシステムの構成の一例を示す図であり、図8の(a)は正面図、(b)は(a)に示すA−A線断面図、(c)は(a)に示すB−B線断面図である。また、同図(d)は、側断面で示す分解組み立て図である。図8に示す例においては、振動板81の上半分はスピーカエンクロージャー80のバッフル板80aにスピーカ10と共に接着やネジ止めによって完全に固定されている。このような構造をとった場合、振動板81の上半分はバッフル板80aと一体となり振動することが出来ず、振動部位として機能しない。すなわち、振動板81の下半分のみが振動部位81aとして機能する。
また、振動板81の振動部位81aと概略同じ大きさの開口部80bに、振動板81とエッジ41とがスピーカエンクロージャー80内部を概ね気密状態とするように取り付けられる。この場合、スピーカエンクロージャー80の開口部80bのエッジ41に囲まれた領域がスピーカ10の背圧で駆動される。
図8に示す例においては、振動板81の振動部位81aの寸法の縦横の比率が、固定端から対辺の振動先端部(自由端)への方向を縦とした場合に、縦が横に較べて1/2以下に短い横長の形状となっている。このようなスピーカシステムの場合は、振動板81の曲げ振動による空気排除量を確保するためには、振動板81はその特性として大きく曲がる必要があり、柔軟である必要が生じる。しかしながら、柔軟な振動板は高次共振や分割振動を起こし易く、振動板に適切な高次共振対策や分割振動対策を施さないと十分な低域改善効果が得られない場合がある。
これに対し、本実施形態においては、図8と同様の形状(同寸法)のスピーカエンクロージャーであっても、振動板91を縦方向に長く形成することが可能となる。このため、振動板91は長さが長い分だけ緩やかに曲がり易くなるため、高次共振や分割振動を起こしにくい適切な硬さの部材を用いても、充分な弾性振動を得ることができる。これにより、スピーカシステムの設計自由度が拡がり、振動板のデザインの自由度も拡がる。
また、本実施形態においては、振動板91はその最上部付近の支持部90cのみでバッフル板90aに固定される。スピーカ10の背圧で駆動される駆動部は、図8に示した例と同様にスピーカエンクロージャー90の開口部90b上のエッジ40に囲まれた領域であるが、図8に示したスピーカシステムにおいてはスピーカ10の背圧は振動板81の振動部位81aの全面に均一に加えられるのに対し、本実施形態においては振動部位91aの全面ではなく振動部位91aの先端部に近い側にのみ背圧が加わるように駆動部を設けることができる。
また、振動板91は最上部しか固定されていないため、振動板91のほぼ全面が振動部位91aとして曲げ振動を行う。振動板91のエッジ40に囲まれていない領域(上半分の領域)では、例えば振動板91の前面で空気が圧縮されて密になる場合、振動板91の背面では疎となるが、両者の空間については遮るものが無いため音波は互いに回り込み、打ち消し合ってしまう。このため、振動板91のエッジ40に囲まれていない領域は振動はしていても発音体としては機能しない。
図8に示す例においては、たとえ下端部が最大の振幅で振動した場合でも、エッジ41の上部が振動部位81aの支点に近いため小さな振幅でしか振動しない。これに対し、この実施形態においては、エッジ40上部から支点(支持部90c)までの距離が長いため、エッジ40の上部も相当な振幅での振動が可能となり、空気排除量が拡大される。振動板91が発生する音圧は振動板91による空気排除量に比例するため、図8に示す例と比較すると、同じサイズのエッジによる駆動部を用いた場合、より大きな最大音圧の発生が可能となる。すなわち、実効振動面積の拡大により最大音圧も改善される。
<変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。以下にその一例を示す。
振動板91に設けた孔91bの径はスピーカのコーン紙の径より大きくても小さくてもよく、小さい孔を多数設けてもよい。例えば、スピーカエンクロージャー90の前方に出力させたい音の成分や音量などに応じて適宜設定することができる。なお、大きな孔を設ける場合には孔の周辺を補強することが好ましい。
また、孔91bの部分にパンチングメタルやサランネットを取り付けてもよい。この場合、孔91bを矩形の窓状の孔として、パンチングメタルやネットを取り付けてもよい。その他種々の意匠を凝らすことも可能である。
本発明の実施形態であるスピーカシステムの構成の一例を示す図である。 スピーカの電気等価回路である。 スピーカエンクロージャーの電気等価回路である。 従来のパッシブラジエターの等価回路である。 従来のパッシブラジエターシステムの等価回路である。 本願発明にかかる振動板の等価回路である。 本願発明にかかるスピーカシステムの等価回路である。 振動板を用いたスピーカシステムの構成の一例を示す図である。
符号の説明
10…スピーカ、40,41…エッジ、80,90…スピーカエンクロージャー、80b,90b…開口部、81,91…振動板。

Claims (4)

  1. 内部が密閉されるスピーカエンクロージャーと、
    前記スピーカエンクロージャーの一面を構成するバッフル板に取り付けられたスピーカと、
    前記バッフル板および前記スピーカを覆うように設けられ、上端部分が前記スピーカエンクロージャーに固定され、下端部分が前記スピーカエンクロージャーの下面に向かって延びて弾性により振動可能な片持ち梁構造の振動板と、
    前記バッフル板の前記スピーカより下方の部分であって前記振動板の振動部位に対応する位置に設けられ、前記スピーカエンクロージャーの内部空間を露出させる開口構造と、
    前記振動板と前記開口構造との間にわたって取り付けられ、前記開口構造によって露出する空間を前記振動板の振動を可能にした状態で塞ぎ、前記スピーカエンクロージャーの気密性を保持する密閉部材と
    を備えることを特徴とするスピーカシステム。
  2. 前記振動板の前記スピーカに対応する部分に開口部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のスピーカシステム。
  3. 密閉型のスピーカエンクロージャーにおいて、
    前記スピーカエンクロージャーの一面を構成するバッフル板に設けられたスピーカ取付孔と、
    前記バッフル板および前記スピーカ取付孔を覆うように設けられ、上端部分が前記スピーカエンクロージャーに固定され、下端部分が前記スピーカエンクロージャーの下面に向かって延びて弾性より振動可能な片持ち梁構造の振動板と、
    前記バッフル板の前記スピーカより下方の部分であって前記振動板の振動部位に対応する位置に設けられ、前記スピーカエンクロージャーの内部空間を露出させる開口構造と、
    前記振動板と前記開口構造との間にわたって取り付けられ、前記開口構造によって露出する空間を前記振動板の振動を可能にした状態で塞ぎ、前記スピーカエンクロージャーの気密性を保持する密閉部材と
    を備えることを特徴とするスピーカエンクロージャー。
  4. 前記振動板の前記スピーカ取付孔に対応する部分に開口部が設けられていることを特徴とする請求項3記載のスピーカエンクロージャー。
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