JP4821288B2 - スピーカシステムおよびスピーカエンクロージャー - Google Patents

スピーカシステムおよびスピーカエンクロージャー Download PDF

Info

Publication number
JP4821288B2
JP4821288B2 JP2005344259A JP2005344259A JP4821288B2 JP 4821288 B2 JP4821288 B2 JP 4821288B2 JP 2005344259 A JP2005344259 A JP 2005344259A JP 2005344259 A JP2005344259 A JP 2005344259A JP 4821288 B2 JP4821288 B2 JP 4821288B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diaphragm
speaker
speaker enclosure
vibration
enclosure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005344259A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007150871A (ja
Inventor
豊史 林
明 新井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP2005344259A priority Critical patent/JP4821288B2/ja
Publication of JP2007150871A publication Critical patent/JP2007150871A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4821288B2 publication Critical patent/JP4821288B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Details Of Audible-Bandwidth Transducers (AREA)
  • Obtaining Desirable Characteristics In Audible-Bandwidth Transducers (AREA)

Description

本発明は、スピーカシステムおよびスピーカエンクロージャーの技術に関する。
スピーカシステムには、種々のタイプのものが開発されており、例えば、バスレフやドローンコーンを用いたものがその代表である。バスレフは、ヘルムホルツ共鳴を利用して低音を増強するものであり、ドローンコーンは駆動回路のないスピーカユニットを取り付け、エンクロージャーの容積内の空気との共振を利用して低音を増強するものである。
バスレフにおいては、エンクロージャーの容積が小さい場合、共振周波数を低くするには、共鳴管を小型で細長くしなければならず、空気抵抗が大きくなって低音増強機能が著しく低下し、また、共鳴管を通過する空気の速度が非常に速くなるために笛のような風切り音が発生するという問題がある。
また、ドローンコーンの場合は、共振周波数を低くするには、その質量を大きくしなければならない。そして、共振周波数を下げるためには、振動板を支持するエッジのコンプライアンスが大きくなければならないが、質量の大きな振動板を支持するためにはエッジのバネ性や強度は大きくなければならず、コンプライアンスと相反することになる。また、重い振動板が完全に平行に振動することは難しく、ローリングやロッキングと呼ばれる異常振動を伴い易い。この異常振動は、歪みを増加させ無駄なエネルギーを消費して、効率を低下させる。
上述したドローンコーンの欠点を補うために、例えば、特許文献1などが提案されている。この方式によれば、ローリングやロッキングは防止することができるが、振動板(フラップ)の重量をその周囲に設けられたエッジで支える構造であるため、エッジに強度が必要になり、その制動効果により振動のQが小さくなるという問題がある。
特表2002−531036号公報
上記課題を解決するため、本発明は、小型であっても充分な低音成分を出力することができ、ローリングやロッキングを防止するとともに振動板の振動のQも大きくすることができるスピーカシステムおよびスピーカエンクロージャーを提供することを目的とする。
本発明によるスピーカシステムは、内部が密閉されたスピーカエンクロージャーと、前記スピーカエンクロージャーに取り付けられたスピーカと、前記スピーカエンクロージャーの一面において一端が固定された状態で弾性により振動可能な振動板と、前記振動板が設けられた一面において、前記振動板の振動部位に対応する位置に設けられた開口部と、前記振動板と前記開口部の縁部との間に形成される空隙を、前記振動板の振動を可能にした状態で塞ぎ、前記スピーカエンクロージャーの気密性を保持する密閉部材と、前記振動板の固定された側の一部を前記一面に固定し、前記振動板の振動の支点位置を変更する支点位置変更部材とを具備することを特徴とする。
また、本発明によるスピーカシステムは、内部が密閉されたスピーカエンクロージャーと、前記スピーカエンクロージャーに取り付けられたスピーカと、前記スピーカエンクロージャーの一面において一端が固定された状態で弾性により振動可能な振動板と、前記振動板が設けられた一面において、前記振動板の振動部位に対応する位置に設けられた開口部と、前記振動板と前記開口部の縁部との間に形成される空隙を、前記振動板の振動を可能にした状態で塞ぎ、前記スピーカエンクロージャーの気密性を保持する密閉部材と、前記スピーカエンクロージャーを前記一面に隣接する面と該面に対面する面とから支持するとともに、支持状態において前記一面の垂直方向の角度が変更可能な支持部材とを具備することを特徴とする。
また、本発明によるスピーカシステムは、内部が密閉されたスピーカエンクロージャーと、前記スピーカエンクロージャーに取り付けられたスピーカと、前記スピーカエンクロージャーの一面において一端が固定された状態で弾性により振動可能な振動板と、前記振動板が設けられた一面において、前記振動板の振動部位に対応する位置に設けられた開口部と、前記振動板と前記開口部の縁部との間に形成される空隙を、前記振動板の振動を可能にした状態で塞ぎ、前記スピーカエンクロージャーの気密性を保持する密閉部材と、前記振動板の振動領域に突出して前記振動板が衝突する位置に設けられ、前記振動板の振れ量が所定値以上にならないように規制するストッパ部材とを具備することを特徴とする。
また、本発明によるスピーカシステムは、内部が密閉されたスピーカエンクロージャーと、前記スピーカエンクロージャーに取り付けられたスピーカと、前記スピーカエンクロージャーの一面において一端が固定された状態で弾性により振動可能な振動板と、前記振動板が設けられた一面において、前記振動板の振動部位に対応する位置に設けられた開口部と、前記振動板と前記開口部の縁部との間に形成される空隙を、前記振動板の振動を可能にした状態で塞ぎ、前記スピーカエンクロージャーの気密性を保持する密閉部材と、前記振動板に対して着脱自在に構成され、前記振動板に装着されたときは前記振動板の動きを拘束して固定する固定部材とを具備することを特徴とする。
また、本発明によるスピーカシステムは、内部が密閉されたスピーカエンクロージャーと、前記スピーカエンクロージャーに取り付けられたスピーカと、前記スピーカエンクロージャーの一面において一端が固定された状態で弾性により振動可能な振動板と、前記振動板が設けられた一面において、前記振動板の振動部位に対応する位置に設けられた開口部と、前記振動板と前記開口部の縁部との間に形成される空隙を、前記振動板の振動を可能にした状態で塞ぎ、前記スピーカエンクロージャーの気密性を保持する密閉部材とを備え、前記振動板の振動部位の先端は、前記一面より前記スピーカエンクロージャーの内部に位置し、前記先端は振れ量が所定値以上になると前記一面に衝突することを特徴とする。
本発明の好ましい態様においては、前記振動板の一端が固定される部材を設け、かつ、前記振動板の端面が振動によって前記部材に衝突することを回避させる衝突防止構造を前記部材に設けたことを特徴とする。
また、本発明によるスピーカエンクロージャーは、スピーカが取り付けられるスピーカ取り付け穴を有した密閉型のスピーカエンクロージャーにおいて、前記スピーカエンクロージャーの一面に一端が固定された状態で弾性により振動可能な振動板と、前記振動板が設けられた一面において、前記振動板の振動部位に対応する位置に設けられた開口部と、前記振動板と前記開口部の縁部との間に形成される空隙を、前記振動板の振動を可能にした状態で塞ぎ、前記スピーカエンクロージャーの気密性を保持する密閉部材と、前記振動板の固定された側の一部を前記一面に固定し、前記振動板の振動の支点位置を変更する支点位置変更部材とを具備することを特徴とする。
また、本発明によるスピーカエンクロージャーは、スピーカが取り付けられるスピーカ取り付け穴を有した密閉型のスピーカエンクロージャーにおいて、前記スピーカエンクロージャーの一面に一端が固定された状態で弾性により振動可能な振動板と、前記振動板が設けられた一面において、前記振動板の振動部位に対応する位置に設けられた開口部と、前記振動板と前記開口部の縁部との間に形成される空隙を、前記振動板の振動を可能にした状態で塞ぎ、前記スピーカエンクロージャーの気密性を保持する密閉部材と、前記振動板の振動領域に突出して前記振動板が衝突する位置に設けられ、前記振動板の振れ量が所定値以上にならないように規制するストッパ部材とを具備することを特徴とする。
また、本発明によるスピーカエンクロージャーは、スピーカが取り付けられるスピーカ取り付け穴を有した密閉型のスピーカエンクロージャーにおいて、前記スピーカエンクロージャーの一面に一端が固定された状態で弾性により振動可能な振動板と、前記振動板が設けられた一面において、前記振動板の振動部位に対応する位置に設けられた開口部と、前記振動板と前記開口部の縁部との間に形成される空隙を、前記振動板の振動を可能にした状態で塞ぎ、前記スピーカエンクロージャーの気密性を保持する密閉部材と、前記振動板に対して着脱自在に構成され、前記振動板に装着されたときは前記振動板の動きを拘束して固定する固定部材とを具備することを特徴とする。
また、本発明によるスピーカエンクロージャーは、スピーカが取り付けられるスピーカ取り付け穴を有した密閉型のスピーカエンクロージャーにおいて、前記スピーカエンクロージャーの一面に一端が固定された状態で弾性により振動可能な振動板と、前記振動板が設けられた一面において、前記振動板の振動部位に対応する位置に設けられた開口部と、前記振動板と前記開口部の縁部との間に形成される空隙を、前記振動板の振動を可能にした状態で塞ぎ、前記スピーカエンクロージャーの気密性を保持する密閉部材とを備え、前記振動板の振動部位の先端は、前記一面より前記スピーカエンクロージャーの内部に位置し、前記先端は振れ量が所定値以上になると前記一面に衝突することを特徴とする。
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態を説明する。
<第1実施形態>
図1は、この発明の第1の実施形態であるスピーカシステムの外観を示す斜視図である。図1において、10は、ボイスコイル、マグネット等を備えたスピーカであり、スピーカエンクロージャー50の前面に取り付けられている。スピーカエンクロージャー50は、直方体状の密閉型のエンクロージャーであり、6面とも板状の部材(例えば、木材、合成樹脂、金属もしくはそれらを張り合わせた合成材等)により形成されている。
図1に示すように、スピーカエンクロージャー50の前面のバッフル板50aを貫通してスピーカ取付穴が設けられ、このスピーカ取付穴に前述したスピーカ10が挿入されている。この場合、スピーカ10の前面のフレームがネジによりバッフル板50aに固定されている。
バッフル板50aの中央部から下部にかけてU字状に細長く切り欠かれた切欠部60が設けられている。切欠部60によって囲まれた部分は振動可能な振動板51となる。すなわち、振動板51の上部はバッフル板50aと一体であり、それ以外の部分はU字形状の切欠部60によってバッフル板50aから切り離されているから、振動板51はその上端が固定された状態で自由に振動可能である。なお、以下においては、振動板51の下部を振動部位51aという。また、振動板51は図2(a)に示すように、その厚みがバッフル板50aの他の部分に較べて薄く形成されている。
振動板51(すなわちバッフル板50a)は、音響的に十分な強度と弾性とを併せ持つ部材で形成されている。ここで、「音響的に十分な強度」とは、空気を通さず、空気よりも十分大きな密度をもち、振動したときに音波を発生する強度と弾性を持つことを意味する。また、振動板51は、それ自体で音波をある程度遮断できる性質を有する。
また、「弾性」の度合いは、この振動板51が水平になるように置いたときに自重を支えてほぼ水平に保つことができる程度である。このような特性を満足させるために、振動板51(すなわちバッフル板50a)は、例えば薄い木の板、薄い合成樹脂、金属の板もしくはそれらを張り合わせた合成材等からなる。
図2の(a)および(b)は、各々同実施形態の側断面図および横断面図である。これらの図に示すように、切欠部60は断面がアーチ状のエッジ70によって、スピーカエンクロージャー50の内側から覆われ、これによりスピーカエンクロージャー50の気密性が保持されている。図3はバッフル板50aの背面を示す図であり、エッジ70は、図示のように、U字状の切欠部60をその形状に沿って覆っている。
振動板51は、その一辺がバッフル板50aと連通して固定端となっているから、振動板51はそれ自体が支持機能を有している。そのため、エッジ70は振動板51の重量を支える必要がなく、気密性を保つ機能のみを持てばよい。したがって、柔らかい材料を使うことができ、振動板51の振動を抑制しない動き易い状況を作ることができる。本実施形態においては、エッジ70は薄いシート状の部材で、切欠部60の断面方向においては、エッジ70の形状は線状であり、その線の道のりが切欠部60の断面の幅よりも大きくなっている。これにより、エッジ70は振動板51の振動があってもその振動幅を吸収してスピーカエンクロージャーの密閉を維持することができる。
図4は、図1に示したスピーカエンクロージャー50に支点位置調整部材52を取り付けた状態を示す図である。支点位置調整部材52は、板状の部材(例えば、木材、合成樹脂、金属もしくはそれらを張り合わせた合成材等)により形成されており、4つのネジ53によってスピーカエンクロージャー50に固定されるようになっている。図5の(a)は、支点位置調整部材52の断面図であり、図5の(b)は、バッフル板50aの背面を示している。なお、図5(b)においては、説明の簡略化のためにエッジ70を省略してある。ネジ53は、図5の(a)に示すように、幅の広い一端部53aがスピーカエンクロージャー50の内部(バッフル板50aの裏面)に係止され、これに対してナット54が締め付けることにより、支点位置調整部材52をスピーカエンクロージャー50に固定する。なお、振動板51とバッフル板50aとの厚みの差に応じて、ネジ53の一端部53aは、振動板51に接する側の厚みが肉厚に形成されている。また、図5の(b)に示すように、ネジ53の一端部53aの平面形状は楕円形となっており、その短軸の長さはスピーカエンクロージャー50の開口部60の幅よりも小さく設定されている。したがって、図5(b)に示すように、一端部53aを回転させ、長軸の方向を開口部60の長さ方向に合わせれば、一端部53aは開口部60を通過してスピーカエンクロージャー50内に挿入することができる。
振動板51においてこの支点位置調整部材52を取り付けた部位は、バッフル板50aに強固に固定されるため振動しない。即ち、この支点位置調整部材52をスピーカエンクロージャー50に取り付けることによって、振動板51の振動の支点を変更することができる。このようにして、振動板51の振動の支点を変更することによって振動板51の共振周波数を変更することができ、これにより、スピーカシステムの低域特性を容易に変更することが可能となる。
なお、図6の(a)や(b)に示すような、サイズが異なる複数の支点位置調整部材52を取替え可能とすることによって、共振周波数を変化させることができる。
上述した構成において、スピーカ10が駆動されると、スピーカ10のコーン紙の振動がスピーカエンクロージャー50内の空気に伝搬され、この空気の振動によって振動板51の振動部位51aが振動する。このとき、エッジ70で気密性を保持された状態で振動する振動板51は、振動したときにスピーカエンクロージャー50内の空気容積を圧縮または伸張させる。したがって、振動板51の弾性に加えてスピーカエンクロージャー50の空気バネも加わったコンプライアンス(機械的可とう性)と振動板51の等価質量との間で新たな共振周波数を持つようになる。この結果、振動板51の共振周波数を中心に再生される音が生じる。
ここで空気バネと振動板51の弾性(バネ性)は、等価的に2つのバネが並列に接続されているように機能するが、空気バネの方が振動板51のバネよりもコンプライアンスが小さいので、スピーカシステムとしての振動板51の共振周波数はほぼ空気のコンプライアンスと振動板51の等価質量で決まる。
以上のようにして決定される共振周波数は、容易に低音領域の所望値にすることができる。例えば、スピーカ10に有効直径8cm、最低共振周波数70z、Q=0.35のスピーカを用い、スピーカエンクロージャー50の内容量を3.5リッターとした場合に、振動板51の質量を135グラムとすると振動板の共振周波数を50Hzとすることができる。
ここで、図7(a)は上述した具体例の場合のスピーカ10の周波数特性であり、図7(b)は振動板51の周波数特性である。この図で明らかなように、本実施形態において上述の数値を設定した場合は、50Hz付近が強調された低音を強く出力することができる。このように、本実施形態においては、振動板51の曲げ振動を利用することによって、ドローンコーンのようなパッシブラジエターとしての作用が得られる。
また、振動部位51aは、「うちわ」のように全体がしなりながら振動する1次振動モードで低音再生を行う。なぜなら、振動板51には2次や3次またはそれ以上の振動モードも存在しているが、空気で振動板51全体が駆動されるため1次振動モードが最も強く発生し、それ以外の振動モードの発生レベルは小さくなるからである。また、高次モードをさらに抑えたい場合は、振動板51の材質や厚さまたは複数の材料の張り合わせなどで調整が可能である。
なお、本実施形態においては、振動板51は、自重を十分支えられる程度の弾性を持っているので、振動板51を水平に置いてもそれ自身で水平を保持できる。また、振動板51自身の弾性が自由共振のコンプライアンスになるが、弾性を持った振動板51の内部損失は同じ弾性を持たせたエッジ70の内部損失より遥かに小さいため振動時の損失は十分小さい。
また、本実施形態におけるエッジ70は、従来のドローンコーン等に用いられるエッジに較べ柔らかな材質とすることができ、また、機械的な強度も必要ない。従来のドローンコーン等のパッシブラジエターにおいては、剛体の振動板をエッジで支えるという構造が必要であるため、エッジは振動板の支持と気密性の確保という2つの機能を持っていた。しかし、本実施形態においては、振動板51の支持機能を振動板51自体に持たせているので、エッジ70に支持機能は必要でない。そのため、エッジ70は、スピーカエンクロージャー50内の気密性を保持できれば足りるから、従来にない柔らかな材料を用いることができ、振動板51の振動を阻害しない状況を作ることができ、振動のQを大きくすることができる。
また、振動板51の共振周波数は、振動板51の質量を大きくすることで下げることができる。すなわち、振動板51の大きさや材質などによっても調整が可能であり、振動板51に何らかの部材を貼り付けることによっても容易に調整が可能である。
ここで、等価回路を用いて本件発明と従来技術との差異について説明する。図8はスピーカの電気等価回路である。ボイスコイルインピーダンスを介してCmes、Res、Lcesで構成される低域共振回路(共振周波数=F0)が電圧駆動される構成を持っている。
ここで、
Re=ボイスコイル直流抵抗
Le,L2,R2=高域インピーダンス上昇要素
Cmes=スピーカ振動系の等価質量容量
Lces=スピーカ振動系の等価コンプライアンスインダクタンス
Res=スピーカ振動系のメカニカル制動抵抗
である。
図9はスピーカエンクロージャーの等価回路であり、Lve=等価容積インダクタンスである。
図10は、従来のドローンコーンやヒンジ固定フラップなどのパッシブラジエターの等価回路である。図示のように、スピーカからボイスコイルのファクターを無くした回路構成を持つ。質量Cmepは、エッジの持つコンプライアンスLcepと制動抵抗Repで支えられている。
ここで、
Cmep=パッシブラジエターの等価質量容量
Lcep=パッシブラジエターの等価コンプライアンスインダクタンス
Rep=パッシブラジエターのメカニカル制動抵抗
である。図11は従来のパッシブラジエターシステムの等価回路である。信号電圧がスピーカを駆動し、スピーカの音響出力がスピーカエンクロージャー容積を介してパッシブラジエターを駆動する。
システムとしての低域共振周波数は、ほぼCmepとLveの共振周波数になる。少ない容積で共振周波数を下げるには、Cmepを大きくする必要があり、これはパッシブラジエターが重くなることを意味する。重いパッシブラジエターを支えるには、丈夫で強度のあるエッジが必要になる。一方、エッジには柔軟性が要求されるため、ゴムやウレタンなどの柔らかい材料が使われるが、強度を上げるには厚くする必要がある。しかし、エッジを厚くするということは、等価コンプライアンスLcepを下げると同時に制動力も大きくするということになる(電気等価回路において表現すれば抵抗値Repが下がるということになる)。このため、パッシブラジエターのロスが大きくなり、低音の再生能力が下がってしまう。
図12は本願発明にかかる振動板の等価回路である。振動板は一辺が完全に固定されているため振動板自身がコンプライアンスLcebを持ち自重を支えている。振動板は弾性体で作られているので、エッジ材料のような抵抗成分は無視できる。エッジは振動板の自重を支える必要がないため薄い材料で良く、コンプライアンスLcexを非常に大きくすることができ、これにより必然的にロスも非常に小さくなる(電気等価回路において表現すれば制動抵抗Rexが大きくなる)。
図12において、
Cmeb=振動板の等価質量容量
Lceb=振動板の等価コンプライアンスインダクタンス
Lcex=振動板エッジの等価コンプライアンスインダクタンス
Rex=振動板エッジのメカニカル制動抵抗
である。図13は本件発明におけるスピーカシステムの等価回路である。図11と比較した場合、スピーカとスピーカエンクロージャー容積を同じとすると、
Cmep=Cmeb
とすれば、低域の共振周波数も同じになる。この重量を支えるコンプライアンスも同等のものが必要になるが、図11ではLcepであり、図13ではLcex>>Lcebであるから、ほとんどLcebとなり、適切な設計をすればほぼ
Lcep=Lceb
となる。ここまでのファクターに大きな差異はない。しかし、ここまでの説明で明らかなように、
Rex>>Rep
となることが、本願発明の重要な特徴であり、これにより従来方式に較べてロスが大幅に少なくなり、低音再生が有利になることが分かる。
<第2実施形態>
次に、この発明の第2の実施形態を説明する。図14は、この発明の第2の実施形態の側面図である。図において、100は、スピーカエンクロージャー50を角度を調節および固定するための支持部材である。なお、図14におけるスピーカエンクロージャー50は、第1実施形態に示したものと同様であり、ここではその説明を省略する。
支持部材100の下部は、棚や机などの設置面Pに自立できる脚部となっている。支持部材100の上部は、支点101でスピーカエンクロージャー50を支持する構造になっている。支点101には孔が設けられており、ここにネジが貫通される構造になっている。一方、スピーカエンクロージャー50の支点101に対応する部分には、雌ねじが切られており、上述の孔を貫通したネジが螺合するようになっている。このため、ネジを締め付けたときは、支持部材100の上部がスピーカエンクロージャー50の側面を押さえ込むため、スピーカエンクロージャー50は固定される。一方、ネジを緩めた場合は、スピーカエンクロージャー50は、支点を中心にして垂直方向に回動自在となる。したがって、振動板51が取り付けられているバッフル板の角度を所望の角度にした状態でネジを締め付けることにより、その角度を保持することができる。すなわち、スピーカエンクロージャー50の振動板51の角度を調節することができる。振動板51の角度によっては、支点に対する自重のかかり方が変わるので、共振周波数を変更することができる。
<第3実施形態>
次に、この発明の第3の実施形態を説明する。図15は、この発明の第3の実施形態であるスピーカシステムの外観を示す斜視図であり、図16(a)および(b)は、各々同実施形態の構成を示す側断面図および側面図である。図15において、スピーカ10はスピーカエンクロージャー20の前面に取り付けられている。また、図16(a)に示すようにスピーカエンクロージャー20の前面のバッフル板20aには薄い板状の振動板30が取り付けられている。振動板30はスピーカエンクロージャー20の前面と同じ大きさに形成され、スピーカエンクロージャー20の前面全体を覆っている。振動板30とバッフル板20aを貫通してスピーカ取付穴が設けられ、このスピーカ取付穴に前述したスピーカ10が挿入されている。この場合、スピーカ10の前面のフレームがネジにより振動板30およびバッフル板20aに固定されている。
図16(a)に示すように、バッフル板20aは、スピーカエンクロージャー20の前面の上半分だけに形成されている。また、スピーカエンクロージャー20の底面20cは、上面20dよりやや短く形成され、同図に示すように前面側が前方にせり出すようにして上方に延びる前端部20eとなっている。
また、図16(a),(b)に示すように、スピーカエンクロージャー20の側面20fの前面側の下部は、バッフル板20aの下端から底面20cの前端部20eにかけて傾斜し、傾斜部20gとなっている。
上述したバッフル板20aの下端、傾斜部20gおよび前端部20eの上縁によって囲まれた空間は、開口部20bとなっている。上記構成においては、振動板30の上部は、バッフル板20aに固定されているが、振動板30の下部は開口部20bに対向しているため片持ち梁のように自由端になっており、振動板30の弾性によって自由に振動できるようになっている。なお、以下においては、振動板30の下部を振動部位30aという。
次に、40は、振動板30の振動部位30aの外周縁と開口部20bの縁部との間に設けられ、スピーカエンクロージャー20の気密性を保持するエッジである。この場合、エッジ40は振動部位30aの側縁と傾斜部20gとの間では、スピーカエンクロージャー20の内部空間側に突出して折れ曲がる部分が縦方向に延びている(以下、折れ部40aという)。また、エッジ40は、振動部位30aの下端縁と前端部20eとの間では、スピーカエンクロージャー20の内部空間側に突出して折れ曲がる部分が水平方向に延びている(以下、折れ部40bという)。
ここで、図17は、振動板30を取り外した状態のスピーカエンクロージャー20の正面図である。図17でハッチングを示した部分がエッジ40であり、このエッジ40においてスピーカエンクロージャー20の内部空間側に突出している部分が折れ部40aおよび40bである。また、図18はスピーカエンクロージャー20の底面図である。
図17に示すエッジ40の外周縁部は、振動板30の振動部位30aの外周縁部に接着され、これにより、スピーカエンクロージャー20の気密性が保持される。また、エッジ40の折れ部40a、40bが自由に折れ曲がることにより、振動部位30aの振動は妨げられることなく、自由振動となる。なお、スピーカエンクロージャー20の背面にはスピーカ10のボイスコイルに接続されたスピーカ端子が設けられているが、図16(a),(b)では省略してある。
図15において、301は、弾性ゴム等のストッパ部材であり、302は、ストッパ部材301と重なる位置に設けられたストッパである。このストッパ302は、スピーカエンクロージャー20の下面から延びる腕部材の先端に取り付けられており、その位置は振動板30の通常の振動ストロークよりやや外側に設定されている。このため、ストッパ302が振動板30の振動動作を妨げることはない。ここで、図16(a)および(b)はスピーカエンクロージャー20の側断面図および側面図であり、図17は、本実施形態において振動板30を外した状態を示す正面図であり、図18は本実施形態の底面図である。これらの図において、ストッパ302と腕部材の位置関係を示す。
ストッパ302が設けられていることによって、振動板30が許容値を超えて手前に引っ張られるのを防ぐことができ、これによりエッジ40や振動板30の破損を防ぐことができる。なお、ストッパの数やその位置は、図15に示したものに限定されるものではなく、エッジや振動板の破損を防ぐことができるものであればどのようなものであってもよい。例えば、図19に示すように、1組のストッパ部材301とストッパ302とを設けるようにしてもよい。また、上述したストッパ部材301は、その重さが振動板30の振動の挙動に影響を与えるため、共振周波数を調整する働きも担っている。
<第4実施形態>
次に、この発明の第4の実施形態を説明する。図20は、この発明の第4の実施形態であるスピーカシステムの外観を示す斜視図である。このスピーカシステムが第3実施形態で示したスピーカシステムと異なる点は、ストッパ部材とストッパとを備えることに代えて、フック303(図20に図示)を備えている点である。フック303は、スピーカエンクロージャー20の傾斜部20gに回動自在に固定され、その先端が振動板30の下部の側面に設けられたリング304に係合できるようになっている。フック303がリング304に係合することにより、振動板30をスピーカエンクロージャー20本体に固定することができる。これによって、運搬時等における振動板30の不要な振動を押さえることができ、破損を防ぐことができる。
なお、フック303に代えて、例えば図21に示すような、帯、バンド、紐等の固定部材313によって振動板30をスピーカエンクロージャー20に固定するようにしてもよい。
または、第1実施形態で示したような、バッフル板に切欠部を設けて振動板を形成するスピーカシステムにおいては、例えば、図22に示すように、留め金機構305を設けて、振動板51をスピーカエンクロージャー50に固定するようにしてもよい。この留め金機構305は、振動板51側に設けられたアーチ状の部材305aと、バッフル板側に設けられたアーチ状の部材305bに細長い板状の貫通部材305cを通すことによって、振動板51を固定する。
<第5実施形態>
次に、この発明の第5の実施形態を説明する。図23(a)は、この発明の第5の実施形態であるスピーカシステムの外観を示す斜視図であり、(b)および(c)は、各々同実施形態の側断面図および横断面図である。図示のように、スピーカエンクロージャー80のバッフル板80aには長方形の開口部が設けられている。また、図23(b)に示すように、バッフル板80aの開口部の上部の内側には、水平方向に伸びる支持材83が設けられており、振動板82は支持材83に固定されている。この場合の固定方法は、両面テープあるいは接着剤によって、両者の接触面の前面が強固に接着されるように固定する。また、バッフル板80aの開口部の周囲と振動板82とをエッジ81が覆っており、このエッジ81によってスピーカエンクロージャー80の気密性が確保されている。
このように、バッフル板80aの内側であって、スピーカエンクロージャー80の前面下部の上縁よりも少し低いところに振動板82の先端を配置することにより、振動板82を無理やり引っ張り出すことができなくなり、振動板82やエッジ81の破損を防ぐことができる。
ところで、振動板は、板状の支持材にネジによって固定するように構成することもできる。この場合、図24(a)に示すように、支持材83の角が振動板82の振動によって叩かれノイズを発生することがある。これに対し本実施形態においては、支持材83と振動板82の接合面の前面が両面テープや接着剤で強固に接着されているので、振動板82が支持材83から浮き上がることがなく、叩きによるノイズ発生を防止することができる。
なお、振動板の浮き上がりと叩きとを防止するための振動板の取り付け方法の他の例として、例えば、図24(b)に示すように、支持材84の角を面取りしてアールを付け、振動板82の振動による変位に応じた逃げスペースを設けるようにしてもよい。
または、図24(c)に示すように、例えば金属または樹脂等で形成された押さえ板85を設けて、バネ性で振動板82を抑えるようにしてもよい。なお、押さえ板85に代えて支持材に振動板の一端が挿入される溝を設け、この溝に嵌合させることによって振動板を固定し、「叩き」の発生を防止するようにしてもよい。
または、図24(d)に示すように、支持材83と同じ幅の金属や硬めの樹脂などで形成された固定部材86を、振動板82に対して支持材83と対向する側に設けて振動板82の叩きや浮きを防止する構造としてもよい。以上の構成をまとめると、以下のようになる。すなわち、振動板の一端が固定される部材を設け、かつ、前記振動板の端面が振動によって前記部材に衝突することを回避させる衝突防止構造を前記部材に設ければよい。この場合、前記衝突防止構造は、前記振動板の端面を前記部材に隙間なく固定する固定構造(例えば、図24(c)、(d))であってもよく、振動板の端面の振動領域に対応したスペース(逃げスペース)であってもよい(例えば、図24(b))。
なお、振動板の浮き上がりと叩きを防止するための、図24(b)乃至(d)で示した振動板の取り付け方法は、図23に示したスピーカエンクロージャー80の構成に限定されるものではなく、例えば、図25に示すような、振動板92がバッフル板90aの前面に設けられている場合においても適用することができる。なお、図25の(a)は、スピーカシステムの斜視図、(b)および(c)は、それぞれ同スピーカシステムの側断面図および側面図である。
<変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。以下にその一例を示す。
(1)上述した第1実施形態においては、スピーカエンクロージャーのスピーカが設けられている面に切欠部を設けて振動板を形成するようにしたが、振動板を形成する(切欠部を設ける)位置はこれに限定されるものではなく、スピーカエンクロージャーの一面であればどのような位置であってもよい。例えば、バッフル板と対向する面、すなわちスピーカエンクロージャーの背面に切欠部を設けるようにしてもよい。
(2)上述した実施形態のように細長い切欠部を作る場合は、U字状に限らない。V字形状でも、台形状でも、O字形状でもよい。要するに、スピーカエンクロージャーの一面において、線で囲まれる仮想平面図形を想定し、その輪郭の一部を接続部として、この接続部を残すようにして前記輪郭に沿って切り欠いた切欠部であればよく、切欠部によって囲まれた部分が接続部付近を支点にして弾性により振動可能な振動板として機能すればよい。
本発明の実施形態の外観を示す斜視図である。 同実施形態の内部構造を示す図である。 同実施形態のバッフル板50aの背面を示す図である。 同実施形態の支点位置調整部材を取り付けた状態を示す図である。 支点位置調節部材の構成を示す図である。 支点位置調節部材の形状の一例を示す図である。 同実施形態の周波数特性を示すグラフである。 スピーカの電気等価回路である。 スピーカエンクロージャーの電気等価回路である。 従来のパッシブラジエターの等価回路である。 従来のパッシブラジエターシステムの等価回路である。 本願発明にかかる振動板の等価回路である。 本願発明にかかるスピーカシステムの等価回路である。 本発明の第2実施形態であるスピーカシステムの側面図である。 本発明の第3実施形態であるスピーカシステムの外観を示す斜視図である。 同実施形態の内部構造を示す図である。 同実施形態において振動板を外した状態を示す正面図である。 同実施形態の底面図である。 同実施形態の変形例を示す図である。 本発明の第4実施形態であるスピーカシステムの外観を示す斜視図である。 同実施形態の変形例を示す図である。 同実施形態の変形例を示す図である。 本発明の第5実施形態であるスピーカシステムを示す図である。 振動板の取り付け方法の一例を示す図である。 同実施形態の変形例を示す図である。
符号の説明
10…スピーカ、20,50,80,90…スピーカエンクロージャー、50a…バッフル板、30,51,82,92…振動板、51a…振動部位、52…支点位置調整部材、53…固定ネジ、54…ナット、60…切欠部、40,70,81,91…エッジ、83…支持材、100…支持部材、101…支点、301…ストッパ部材、302…ストッパ、303…フック、304…リング、305…留め金機構、313…固定部材。

Claims (10)

  1. 内部が密閉されたスピーカエンクロージャーと、
    前記スピーカエンクロージャーに取り付けられたスピーカと、
    前記スピーカエンクロージャーの一面において一端が固定された状態で弾性により振動可能な振動板と、
    前記振動板が設けられた一面において、前記振動板の振動部位に対応する位置に設けられた開口部と、
    前記振動板と前記開口部の縁部との間に形成される空隙を、前記振動板の振動を可能にした状態で塞ぎ、前記スピーカエンクロージャーの気密性を保持する密閉部材と、
    前記振動板の固定された側の一部を前記一面に固定し、前記振動板の振動の支点位置を変更する支点位置変更部材と
    を具備することを特徴とするスピーカシステム。
  2. 内部が密閉されたスピーカエンクロージャーと、
    前記スピーカエンクロージャーに取り付けられたスピーカと、
    前記スピーカエンクロージャーの一面において一端が固定された状態で弾性により振動可能な振動板と、
    前記振動板が設けられた一面において、前記振動板の振動部位に対応する位置に設けられた開口部と、
    前記振動板と前記開口部の縁部との間に形成される空隙を、前記振動板の振動を可能にした状態で塞ぎ、前記スピーカエンクロージャーの気密性を保持する密閉部材と、
    前記スピーカエンクロージャーを前記一面に隣接する面と該面に対面する面とから支持するとともに、支持状態において前記一面の垂直方向の角度が変更可能な支持部材と
    を具備することを特徴とするスピーカシステム。
  3. 内部が密閉されたスピーカエンクロージャーと、
    前記スピーカエンクロージャーに取り付けられたスピーカと、
    前記スピーカエンクロージャーの一面において一端が固定された状態で弾性により振動可能な振動板と、
    前記振動板が設けられた一面において、前記振動板の振動部位に対応する位置に設けられた開口部と、
    前記振動板と前記開口部の縁部との間に形成される空隙を、前記振動板の振動を可能にした状態で塞ぎ、前記スピーカエンクロージャーの気密性を保持する密閉部材と、
    前記振動板の振動領域に突出して前記振動板が衝突する位置に設けられ、前記振動板の振れ量が所定値以上にならないように規制するストッパ部材と
    を具備することを特徴とするスピーカシステム。
  4. 内部が密閉されたスピーカエンクロージャーと、
    前記スピーカエンクロージャーに取り付けられたスピーカと、
    前記スピーカエンクロージャーの一面において一端が固定された状態で弾性により振動可能な振動板と、
    前記振動板が設けられた一面において、前記振動板の振動部位に対応する位置に設けられた開口部と、
    前記振動板と前記開口部の縁部との間に形成される空隙を、前記振動板の振動を可能にした状態で塞ぎ、前記スピーカエンクロージャーの気密性を保持する密閉部材と、
    前記振動板に対して着脱自在に構成され、前記振動板に装着されたときは前記振動板の動きを拘束して固定する固定部材と
    を具備することを特徴とするスピーカシステム。
  5. 内部が密閉されたスピーカエンクロージャーと、
    前記スピーカエンクロージャーに取り付けられたスピーカと、
    前記スピーカエンクロージャーの一面において一端が固定された状態で弾性により振動可能な振動板と、
    前記振動板が設けられた一面において、前記振動板の振動部位に対応する位置に設けられた開口部と、
    前記振動板と前記開口部の縁部との間に形成される空隙を、前記振動板の振動を可能にした状態で塞ぎ、前記スピーカエンクロージャーの気密性を保持する密閉部材とを備え、
    前記振動板の振動部位の先端は、前記一面より前記スピーカエンクロージャーの内部に位置し、前記先端は振れ量が所定値以上になると前記一面に衝突することを特徴とするスピーカシステム。
  6. 前記振動板の一端が固定される部材を設け、かつ、前記振動板の端面が振動によって前記部材に衝突することを回避させる衝突防止構造を前記部材に設けたことを特徴とする請求項1から5いずれかに記載のスピーカシステム。
  7. スピーカが取り付けられるスピーカ取り付け穴を有した密閉型のスピーカエンクロージャーにおいて、
    前記スピーカエンクロージャーの一面に一端が固定された状態で弾性により振動可能な振動板と、
    前記振動板が設けられた一面において、前記振動板の振動部位に対応する位置に設けられた開口部と、
    前記振動板と前記開口部の縁部との間に形成される空隙を、前記振動板の振動を可能にした状態で塞ぎ、前記スピーカエンクロージャーの気密性を保持する密閉部材と、
    前記振動板の固定された側の一部を前記一面に固定し、前記振動板の振動の支点位置を変更する支点位置変更部材と
    を具備することを特徴とするスピーカエンクロージャー。
  8. スピーカが取り付けられるスピーカ取り付け穴を有した密閉型のスピーカエンクロージャーにおいて、
    前記スピーカエンクロージャーの一面に一端が固定された状態で弾性により振動可能な振動板と、
    前記振動板が設けられた一面において、前記振動板の振動部位に対応する位置に設けられた開口部と、
    前記振動板と前記開口部の縁部との間に形成される空隙を、前記振動板の振動を可能にした状態で塞ぎ、前記スピーカエンクロージャーの気密性を保持する密閉部材と、
    前記振動板の振動領域に突出して前記振動板が衝突する位置に設けられ、前記振動板の振れ量が所定値以上にならないように規制するストッパ部材と
    を具備することを特徴とするスピーカエンクロージャー。
  9. スピーカが取り付けられるスピーカ取り付け穴を有した密閉型のスピーカエンクロージャーにおいて、
    前記スピーカエンクロージャーの一面に一端が固定された状態で弾性により振動可能な振動板と、
    前記振動板が設けられた一面において、前記振動板の振動部位に対応する位置に設けられた開口部と、
    前記振動板と前記開口部の縁部との間に形成される空隙を、前記振動板の振動を可能にした状態で塞ぎ、前記スピーカエンクロージャーの気密性を保持する密閉部材と、
    前記振動板に対して着脱自在に構成され、前記振動板に装着されたときは前記振動板の動きを拘束して固定する固定部材と
    を具備することを特徴とするスピーカエンクロージャー。
  10. スピーカが取り付けられるスピーカ取り付け穴を有した密閉型のスピーカエンクロージャーにおいて、
    前記スピーカエンクロージャーの一面に一端が固定された状態で弾性により振動可能な振動板と、
    前記振動板が設けられた一面において、前記振動板の振動部位に対応する位置に設けられた開口部と、
    前記振動板と前記開口部の縁部との間に形成される空隙を、前記振動板の振動を可能にした状態で塞ぎ、前記スピーカエンクロージャーの気密性を保持する密閉部材とを備え、
    前記振動板の振動部位の先端は、前記一面より前記スピーカエンクロージャーの内部に位置し、前記先端は振れ量が所定値以上になると前記一面に衝突することを特徴とするスピーカエンクロージャー。
JP2005344259A 2005-11-29 2005-11-29 スピーカシステムおよびスピーカエンクロージャー Expired - Fee Related JP4821288B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005344259A JP4821288B2 (ja) 2005-11-29 2005-11-29 スピーカシステムおよびスピーカエンクロージャー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005344259A JP4821288B2 (ja) 2005-11-29 2005-11-29 スピーカシステムおよびスピーカエンクロージャー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007150871A JP2007150871A (ja) 2007-06-14
JP4821288B2 true JP4821288B2 (ja) 2011-11-24

Family

ID=38211714

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005344259A Expired - Fee Related JP4821288B2 (ja) 2005-11-29 2005-11-29 スピーカシステムおよびスピーカエンクロージャー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4821288B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4059259B2 (ja) * 2005-06-30 2008-03-12 ヤマハ株式会社 スピーカシステムおよびスピーカエンクロージャー
CN105933804A (zh) * 2016-06-30 2016-09-07 乐视控股(北京)有限公司 一种音箱及其被动辐射器
EP4412245A1 (en) * 2022-06-24 2024-08-07 Shenzhen Shokz Co., Ltd. Earphones

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04309096A (ja) * 1991-04-05 1992-10-30 Sony Corp スピーカシステム
JP3648873B2 (ja) * 1996-09-30 2005-05-18 三菱電機株式会社 車両用音響装置
GB2344248B (en) * 1998-11-24 2003-06-04 B & W Loudspeakers Auxiliary bass radiator units
JP2001095075A (ja) * 1999-09-22 2001-04-06 Beat Sonic:Kk 車載用スピーカー
JP2002099353A (ja) * 2000-09-25 2002-04-05 Kohei Minato 音楽再生ノートパソコン

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007150871A (ja) 2007-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4059259B2 (ja) スピーカシステムおよびスピーカエンクロージャー
JP4192934B2 (ja) スピーカシステム
JP4277876B2 (ja) スピーカシステムおよびスピーカエンクロージャー
JP2004536541A (ja) 直接放射と最適放射の音響性能を持つスピーカ
JPH1153056A (ja) 音道付きスピーカ・キャビネットを備えたポータブル・コンピュータ・システム
US20050175212A1 (en) Speaker apparatus
JPH10145882A (ja) マイクロホン
GB2477020A (en) Autoaugmented speaker bass reflex port is compliantly mounted to speaker baffle
JP4821274B2 (ja) スピーカシステムおよびスピーカエンクロージャー
JP4059272B2 (ja) スピーカシステムおよびスピーカエンクロージャー
WO2005004535A1 (ja) パネル型スピーカ
JP4821288B2 (ja) スピーカシステムおよびスピーカエンクロージャー
JP4600241B2 (ja) スピーカシステムおよびスピーカエンクロージャー
JP4148253B2 (ja) スピーカシステムおよびスピーカエンクロージャー
JP4910372B2 (ja) スピーカシステムおよびスピーカエンクロージャー
US20060078154A1 (en) Electricalacoustic ransducer
US7035419B2 (en) Anti-resonant structure for speakers
JP4600242B2 (ja) スピーカシステムおよびスピーカエンクロージャー
JP4059263B2 (ja) スピーカシステムおよびスピーカエンクロージャー
JP2005260625A (ja) スピーカ装置
JP7076806B2 (ja) バッフル型スピーカ
US12069461B2 (en) Speaker
US20230292051A1 (en) Speaker
JPH11308691A (ja) スピーカ装置
JP3924777B2 (ja) フラットスピーカ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080919

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101013

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101221

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110809

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110822

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140916

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees