JP4599835B2 - 車両用自動操舵制御装置 - Google Patents
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Description
本発明は、前述の問題に鑑みてなされたものであり、カーブ進入前後で円滑に操舵制御を行うことができる車両用自動操舵制御装置の提供を目的とする。
この車両用自動操舵制御装置は、前記前方注視点を自車速が高くなるほど自車両から遠方に前方注視点設定手段により設定し、少なくともカーブに進入する手前で、自車両が走行可能な道路半径を基に、前記前方注視点設定手段が設定した前方注視点の位置、又は前記基準経路の道路形状情報を変更することで、カーブ路内での前記基準経路と前記前方注視点設定手段が設定した前記前方注視点との横偏差が小さくなるように横偏差補正手段により補正し、前記横偏差補正手段が補正した横偏差に基づいて、前記基準経路に沿って自車両が走行するように当該自車両の操舵量を操舵量算出手段により算出する。
図1は、本発明の第1の実施形態を示す概略構成図であり、図中、1FL、1FR、1RL及び1RRはそれぞれ左前輪、右前輪、左後輪及び右後輪である。後輪1RL及び1RRは、エンジン2の駆動力が自動変速機3、プロペラシャフト4、最終減速装置5及び車軸6を順番に介して伝達される駆動輪である。また、前輪1FL及び1FRは、ステアリングギヤ7及びステアリングシャフト8を介してステアリングホイール9に連結された操舵輪である。ステアリングシャフト8には、電動モータで構成された操舵アクチュエータ10が連結されている。操舵アクチュエータ10は、コントローラ17から出力される操舵制御量δCに応じて、前輪1FL及び1FRの操舵方向、操舵角及び操舵速度を制御するように構成されている。
続いてステップS2において、コントローラ17は、各種センサから出力される各車輪速VFL〜VRR、前後加速度Xg、横加速度Yg及びヨーレートφを読込む。
続いてステップS3において、コントローラ17は、各車輪速VFL〜VRRの平均から車速Vcを算出する。
Rn_limit=Vc2/Yg_limit ・・・(1)
ここで、横G値Yg_limitは固定値である。例えば、横G値Yg_limitを0.3にする。
続いてステップS5において、コントローラ17は、運転者が注視していると見込まれる車両前方に前方注視点(FB(フィードバック)注視点ともいう、以下、第1前方注視点という。)P1を設定する。例えば図4に示すように、車速Vcが高くなるほど大きくなるような前方注視点距離(以下、第1前方注視点距離という。)D1に、第1前方注視点P1を設定する。
先ず、図5に示すように、第1前方注視点P1から前後方向の所定距離DSにあるノードをPF(以下、前直近ノードPFという。)及びPR(以下、後直近ノードPRという。)を選定する。
ここで、所定距離DSは、車速Vcに例えば一定時間(例えば1秒程度)t2を乗じて得た値(Vc×t2)である。なお、所定距離DSが短くなりすぎないように、最小値DMINを用意しておいて、この最小値DMINと前記車速V及び一定時間t2に基づいて算出する値(DS=V×t2)のうち大きい方を、最終的な所定距離DSに設定してもよい。
なお、ここでノードとの対比でいう第1前方注視点P1とは、具体的には、第1前方注視点P1に対応するノードである。すなわち、第1前方注視点P1を通り、自車両の速度ベクトルVに直角な直線を描いた場合に、その直線と基準経路との交点Q或いはその交点Qから最も近傍のノードを、ここでは第1前方注視点P1といっている。よって、道路半径を算出する等のためにノードと対比する以外は、第1前方注視点P1は、ノードをいうものではなく、実際の基準経路からずれた位置に設定される第1前方注視点P1をいうものとする。以下の説明でもこのような関係は同様にして扱うものとする。
そして、前直近ノードPFと中心点Oとがなす線分PFOと後直近ノードPRと中心点Oとがなす線分PROとがなす∠PFOPRの角度は、前記∠aObの角度θの2倍になる。
以上のような関係から、下記(2)式を用いて、角度θ及び距離dに基づいて第1前方注視点位置道路半径Rn_roadを算出できる。
Rn_road=d/2×sinθ ・・・(2)
具体的には、通過可能道路半径Rn_limitと第1前方注視点位置道路半径Rn_roadとの比較結果に基づいて、第1前方注視点P1の位置を補正した前方注視点(以下、補正後第1前方注視点という。)P1’を算出する。より具体的には、通過可能道路半径Rn_limitが第1前方注視点位置道路半径Rn_road未満の場合で(Rn_limit<Rn_road)、かつ基準経路における通過可能道路半径Rn_limitに対応する前方注視点設定限界点P_limit(自車両と第1前方注視点P1とを含む線上の点、以下同様。)を仮定し、その前方注視点設定限界点P_limitよりも第1前方注視点距離D1を基に設定した第1前方注視点P1が自車両から遠方にある場合、補正後第1前方注視点P1’を前方注視点設定限界点P_limitに設定する(P1’=P_limit)。
これにより、図6に示すように、自車両100の前方に補正後第1前方注視点P1’を設定する。
先ず、車両のスリップ角θSを算出する。具体的には、下記(3)式により、前後加速度Xg及び横加速度Ygに基づいて車両のスリップ角θSを算出する。
θS=tan−1(Yg/Xg) ・・・(3)
また、図6に示すように、ヨー角ε1及びずれ角εTを定義する。ヨー角ε1は、基準座標に対する自車両100のヨー角となる。また、ずれ角εTは、補正後第1前方注視点P1’を通り自車両100の速度ベクトルVに直角な直線Cを描き、その直線Cと基準経路との交点Qでの基準座標に対する基準経路のずれ角となる。
εR=εT−ε1 ・・・(4)
また、図6に示すように、基準経路と自車両100の現在走行位置との横偏差をYU、車両姿勢に応じた横偏差YS、及び補正後第1前方注視点P1’までの距離D1’を定義する。そして、横偏差YU、補正後第1前方注視点P1’までの距離D1’、ヨー角εR及びスリップ角θSに基づいて下記(5)式により横偏差YSを算出する。
YS=YU+D1’×tan(εR+θS) ・・・(5)
YP=D1’×tanβ ・・・(6)
ここで、βは下記(7)式で表される。
β=1/2×sin−1(D1’×ε1/Xg) ・・・(7)
そして、下記(8)式に示すように、横偏差YSと横偏差YPとを加算して基準経路との横偏差YEを算出する。
YE=YS+YP ・・・(8)
このように、補正後第1前方注視点P1’における基準経路との横偏差YEを算出する。
δ1=K1×YE+K2×(dYE/dt) ・・・(9)
ここで、K1,K2は係数である。例えば、K1,K2は、直線走行時の外乱に対して追従誤差が拡大しないように最適な値として、実験により求められることが望ましい。
続いてステップS10において、コントローラ17は、前記ステップS9で算出した第1操舵量δ1を最終的な操舵制御量δCとして、操舵アクチュエータ10に出力する。これにより、補正後第1前方注視点P1’において自車両が基準経路に沿って走行することになるように操舵制御される。
以上がコントローラ17による操舵制御処理になる。
続いて、車速Vcに応じて第1前方注視点P1を設定し、その第1前方注視点P1における第1前方注視点位置道路半径Rn_roadを算出する(ステップS5、ステップS6)。
そして、コントローラ17は、所定の時間間隔でこの処理を繰り返して行っており、すなわち、所定の時間間隔で逐次操舵制御量δCを得て、その得た操舵制御量δCを操舵アクチュエータ10に出力している。これにより、補正後第1前方注視点P1’において自車両が基準経路に沿って走行することになるように操舵制御される。
前述したように、補正後第1前方注視点P1’における基準経路に沿って走行することになるように操舵制御しており、その補正後第1前方注視点P1’は、通過可能道路半径Rn_limitと第1前方注視点位置道路半径Rn_roadとの比較結果に基づいて得ている(前記ステップS7)。すなわち、通過可能道路半径Rn_limitが第1前方注視点位置道路半径Rn_road未満の場合で(Rn_limit<Rn_road)、かつ前記前方注視点設定限界点P_limitよりも第1前方注視点P1が自車両から遠方にある場合、補正後第1前方注視点P1’を前方注視点設定限界点P_limitに設定している。それ以外の場合、補正後第1前方注視点P1’を第1前方注視点P1に設定する、すなわち第1前方注視点P1の補正を行わない。具体的には、通過可能道路半径Rn_limitが第1前方注視点位置道路半径Rn_road未満の場合(Rn_limit<Rn_road)であっても、第1前方注視点P1よりも前方注視点設定限界点P_limitが自車両から遠方にある場合、第1前方注視点P1を補正後第1前方注視点P1’として、第1前方注視点P1をそのまま用いている。
すなわち、図7に示すように、車速Vcに基づけば本来であれば第1前方注視点距離D1に基づいて制御目標となる前方注視点P1が設定され、さらにはその前方注視点P1において基準経路との横偏差YEを算出するところを、通過可能道路半径Rn_limitが第1前方注視点位置道路半径Rn_road未満の場合には、前方注視点P1よりも手前側の前方注視点設定限界点P_limitを制御目標となる前方注視点P1’として設定することで、前方注視点P1’が前方側に進行するのを抑制して、その前方注視点P1’において基準経路との横偏差YEを算出している。そして、この横偏差YEに基づく操舵制御量により操舵制御を行っている。
第2の実施形態では、前述の第1の実施形態と、操舵制御処理の内容を異ならせている。図8は、第2の実施形態における操作制御処理の内容を示す。この図8に示すように、前記ステップS6に換えて、ステップS5とステップS7との間にステップS21及びステップS22の処理を設けている。
ステップS21では、コントローラ17は、将来の操舵量を予測するための前方注視点(FF(フィードフォワード)注視点ともいう、以下、第2前方注視点という。)P2を設定する。
すなわち、先ず、図10に示すように、第2前方注視点P2から前後方向の所定距離DSにあるノードを前直近ノードPF及び後直近ノードPRを選定する。
続いて、第2前方注視点P2と前直近ノードPFを結ぶ線分P2PRと、第2前方注視点P2と後直近ノードPFとを結ぶ線分P2PFとがなす角度θ、及び前直近ノードPFと後直近ノードPRとの距離dを算出する。
そして、前直近ノードPFと中心点Oとがなす線分PFOと後直近ノードPRと中心点Oとがなす線分PROとがなす∠PFOPRの角度は、前記∠aObの角度θの2倍になる。
Rff=d/2×sinθ ・・・(10)
続いてステップS7において、コントローラ17は前方注視点距離を補正する。
前記ステップS5では、前述の第1の実施形態と同様に、第1前方注視点P1も設定している。しかし、このステップS7では、前記ステップS21で設定した第2前方注視点P2だけを補正する。
なお、前記ステップS7で第2前方注視点P2だけを補正し、第1前方注視点P1を補正していないので、ここで用いる補正後第1前方注視点P1’は第1前方注視点P1そのものである。よって、第1前方注視点P1である補正後第1前方注視点P1’に基づいて、前述の第1の実施形態と同様に、前記(3)式〜(9)式を用いて、第1操舵量δ1を算出する。
δ2=L/ρ ・・・(11)
この(11)式により算出した第2操舵量δ2は、補正後第2前方注視点位置道路半径Rff’の走行路を旋回するために幾何学的に必要となる操舵量になる。
以上が第2の実施形態におけるコントローラ17の操舵制御処理になる。
一方、第2前方注視点P2を設定し、その第2前方注視点P2における第2前方注視点位置道路半径Rffを算出する(ステップS21、ステップS22)。
そして、第1操舵量δ1及び第2操舵量δ2の加算値を最終的な操舵制御量δCとして、操舵アクチュエータ10に出力する(ステップS10)。
そして、コントローラ17は、所定の時間間隔でこの処理を繰り返して行っており、すなわち、所定の時間間隔で逐次操舵制御量δCを得て、その得た操舵制御量δCを操舵アクチュエータ10に出力している。
前述したように、第2前方注視点P2を第1前方注視点P1より自車両から遠方に設定し、第2前方注視点P2をできるだけ自車両から遠方に位置させ、この第2前方注視点P2を補正した補正後第2前方注視点P2’を考慮して自動操舵制御している。ここで、補正後第2前方注視点P2’を、通過可能道路半径Rn_limitと第2前方注視点位置道路半径Rffとの比較結果に基づいて得ている(前記ステップS7)。すなわち、通過可能道路半径Rn_limitが第2前方注視点P2における第2前方注視点位置道路半径Rff未満の場合で(Rn_limit<Rff)、かつ前記前方注視点設定限界点P_limitよりも第2前方注視点P2が自車両から遠方にある場合、補正後第2前方注視点P2’を前方注視点設定限界点P_limitに設定している。それ以外の場合、補正後第2前方注視点P2’を第2前方注視点P2に設定する、すなわち、第2前方注視点P2の補正を行わない。具体的には、通過可能道路半径Rn_limitが第2前方注視点位置道路半径Rff未満の場合(Rn_limit<Rff)であっても、第2前方注視点P2よりも前方注視点設定限界点P_limitが前方になっている場合、第2前方注視点P2を補正後第2前方注視点P2’として、第2前方注視点P2をそのまま用いている。
一方、通過可能道路半径Rn_limitが第2前方注視点位置道路半径Rffより大きい場合には、前方注視点P2を補正することなく、その前方注視点P2を基に操舵量又は操舵制御量を決定している。
さらに、前述したように所定の条件となる場合には、この第2前方注視点P2(補正後第2前方注視点P2’)を前方注視点設定限界点P_limitにして、第2前方注視点P2(補正後第2前方注視点P2’)が前方側に進行するのを抑制することで、結果的に、第1の実施形態と同様に、カーブ進入前後で、操舵制御量を急変することなくなり、円滑に操舵制御を行うことができる。
第3の実施形態では、前述の第1及び第2の実施形態と、操舵制御処理の内容を異ならせている。図12は、第3の実施形態における操作制御処理の内容を示す。この図12に示すように、前述の第1の実施形態の操作制御処理との比較において、前記ステップS6及びステップS7の処理を省略する一方、前記ステップS8とステップS9との間に新たにステップS31の処理を設けている。
前記ステップS6及びステップS7の処理は、第1前方注視点P1を補正するための処理であったので、これらの処理を省略することで、補正後第1前方注視点P1’は、補正されない第1前方注視点P1となる。
これにより、ステップS8では、第1前方注視点P1に基づいて横偏差YEを算出することになる。
前述したように、ノードの集合が基準経路の形状をなすものであるので、ノードにより構成される基準経路が曲線路である場合、各ノードについて道路半径Rを得ることができる。このようなことから、各ノードについて得た道路半径Rのうち、前記ステップS4で算出した通過可能道路半径R_limitと同値になる道路半径Rを特定して、当該道路半径Rを得ているG点(ノード)を特定する。
補正後横偏差YE’の具体的な算出方法を図14を用いて説明する。
なお、前記図13では、基準経路が右カーブとなっている場合を示しており、図14は、基準経路が左カーブとなっている場合を示す。しかし、ここで説明する補正後横偏差YE’の演算は、基準経路のカーブの方向により影響されるものではない。
θS=tan−1(Yg/Xg) ・・・(12)
また、図14に示すように、ヨー角ε1及びずれ角εT’を定義する。ヨー角ε1は、基準座標に対する自車両100のヨー角となる。ずれ角εT’は、補正後第1前方注視点P1’を通り自車両100の速度ベクトルVに直角な直線Cを描き、その直線Cと前記仮想円の経路(以下、仮想円経路という。)との交点Q’での基準座標に対する基準経路のずれ角となる。
εR’=εT’−ε1 ・・・(13)
また、図14に示すように、基準経路と自車両100の現在走行位置との横偏差をYU、仮想円経路を基準とした車両姿勢に応じた横偏差(以下、仮想円経路基準横偏差という。)YS’、及び補正後第1前方注視点P1’までの距離D1’を定義する。そして、横偏差YU、補正後第1前方注視点P1’までの距離D1’、ヨー角εR及びスリップ角θSに基づいて下記(14)式により仮想円経路基準横偏差YS’を算出する。
YS’=YU+D1’×tan(εR+θS) ・・・(14)
YP=D1’×tanβ ・・・(15)
ここで、βは下記(16)式で表される。
β=1/2×sin−1(D1’×ε1/Xg) ・・・(16)
そして、下記(17)式に示すように、横偏差YSと横偏差YPとを加算して仮想円経路に対する横偏差(以下、仮想円経路基準横偏差という。)YE’を算出する。
YE’=YS’+YP ・・・(17)
このように、ステップS31において、仮想円経路を基準として、補正後第1前方注視点P1’における仮想円経路基準横偏差YE’を算出する。
続いてステップS9において、コントローラ17は、前記ステップS31で算出した仮想円経路基準横偏差YE’に基づいて、下記(18)式により第1操舵量(以下、仮想円経路基準第1操舵量という。)δ1’を算出する。
δ1’=K1×YE’+K2×(dYE’/dt) ・・・(18)
続いてステップS10において、コントローラ17は、前記ステップS9で算出した仮想円基準第1操舵量δ1’を最終的な操舵制御量δCとして、操舵アクチュエータ10に出力する。これにり、補正後第1前方注視点P1’において自車両が仮想円経路に沿って走行することになるように操舵制御される。
すなわち、自車両100の位置を基準に、前後の所定距離の範囲内のノードデータ(X0,Y0)〜(Xn,Yn)を記憶し、また、各車輪速VFL〜VRR、前後加速度Xg、横加速度Yg及びヨーレートφを読込み、さらに、車速Vcを算出する(ステップS1〜ステップS3)。そして、算出した車速Vcとカーブで許容する横G値Yg_limitとに基づいて通過可能道路半径Rn_limitを算出する(ステップS4)。
そして、その補正後第1前方注視点P1’(=P1)における基準経路との横偏差YEを算出する(ステップS8)。
一方、通過可能道路半径Rn_limitの仮想円経路を設定し、補正後第1前方注視点P1’におけるその仮想円経路との仮想円経路基準横偏差YE’を算出する(ステップS31)。そして、その算出した仮想円経路基準横偏差YE’に応じた仮想円経路基準第1操舵量δ1’を得て、その仮想円経路基準第1操舵量δ1’を操舵制御量δCとして、操舵アクチュエータ10に出力する(ステップS9、ステップS10)。
前述したように、補正後第1前方注視点P1’において仮想円経路との仮想円経路基準横偏差YE’を算出して、この仮想円経路基準横偏差YE’に基づいて仮想円経路基準第1操舵量δ1’を決定することで、補正後第1前方注視点P1’において仮想円経路に沿って走行することになるように操舵制御している。そして、前述したように、基準経路を構成する各ノードについて通過可能道路半径R_limitとなるノードを特定し、そのノード(G点)を基準にして仮想円経路を設定している。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、前述の実施の形態として実現されることに限定されるものではない。
すなわち、前述の実施形態では、所定の自車両の横加速度としての横G値Yg_limitを固定値とし、具体的には、横G値Yg_limitを0.3にしている。しかし、これに限定されるものではない。例えば、図15に示すように、車速が大きくなるほど、横G値Yg_limitを小さくしてもよい。
なお、前述の実施形態の説明において、コントローラ17の図2に示すステップS5の処理は、第1前方注視点を自車速が高くなるほど自車両から遠方に設定する第1前方注視点設定手段を実現している。
また、コントローラ17の図2に示すステップS4の処理は、自車両が走行可能な道路半径を算出する走行可能道路半径算出手段を実現しており、コントローラ17の図2に示すステップS6の処理は、第1前方注視点における走行路の道路半径を検出する道路半径検出手段を実現しており、コントローラ17の図2に示すステップS7の処理は、道路半径検出手段が検出した第1前方注視点における道路半径と、走行可能道路半径算出手段が算出した自車両が走行可能な道路半径とを比較する比較手段を実現している。また、コントローラ17の図2に示すステップS7の処理は、比較手段の比較結果が、自車両が走行可能な道路半径が第1前方注視点における道路半径未満になっている場合で、かつ走行可能な道路半径となる走行路位置よりも自車両から遠方に第1前方注視点が存在する場合、走行可能な道路半径となる走行路位置に第1前方注視点の位置を変更する誤差補正手段による処理を実現している。
11FL〜11RR 車輪速センサ
12 前後加速度センサ
13 横加速度センサ
14 ヨーレートセンサ
15 GPS
16 記憶ユニット
17 コントローラ
Claims (8)
- 自車両前方に前方注視点を設定し、その前方注視点と自車両の走行目標経路をなす基準経路との横偏差に基づいて操舵量を算出する車両用自動操舵制御装置において、
前記前方注視点を自車速が高くなるほど自車両から遠方に設定する前方注視点設定手段と、
少なくともカーブに進入する手前で、自車両が走行可能な道路半径を基に、前記前方注視点設定手段が設定した前方注視点の位置、又は前記基準経路の道路形状情報を変更することで、カーブ路内での前記基準経路と前記前方注視点設定手段が設定した前記前方注視点との横偏差が小さくなるように補正する横偏差補正手段と、
前記横偏差補正手段が補正した横偏差に基づいて、前記基準経路に沿って自車両が走行するように当該自車両の操舵量を算出する操舵量算出手段と、
を備えたことを特徴とする車両用自動操舵制御装置。 - 前記前方注視点設定手段が設定した前方注視点における走行路の道路半径を検出する道路半径検出手段と、自車両が走行可能な道路半径を算出する走行可能道路半径算出手段と、前記道路半径検出手段が検出した前記前方注視点における道路半径と、前記走行可能道路半径算出手段が算出した前記自車両が走行可能な道路半径とを比較する比較手段と、自車両位置と前記前方注視点設定手段が設定した前方注視点とを結ぶ直線上で当該自車両位置と当該前方注視点との間に存在しかつ走行路の道路半径が前記自車両が走行可能な道路半径となる前方注視点を仮定する前方注視点仮定手段とを備えており、
前記横偏差補正手段は、前記比較手段の比較結果が、前記自車両が走行可能な道路半径が前記前方注視点における道路半径未満になっている場合で、かつ前記前方注視点仮定手段が仮定した前方注視点である仮定前方注視点における走行路の道路半径が前記自車両が走行可能な道路半径となっている場合、前記仮定前方注視点に前記前方注視点設定手段が設定した前方注視点の位置を変更することで、前記横偏差の補正を行うことを特徴とする請求項1記載の車両用自動操舵制御装置。 - 自車両前方で自車両から異なる距離に2つの前方注視点を設定し、各前方注視点と前記基準経路との各横偏差に基づいて操舵量を算出するものであり、
前記前方注視点設定手段は、前記2つの前方注視点をそれぞれ自車速が高くなるほど自車両から遠方に設定し、
前記道路半径検出手段は、前記前方注視点設定手段が設定した2つの前方注視点のうち自車両から遠方に設定した前方注視点である遠方側前方注視点における走行路の道路半径を検出し、
前記比較手段は、前記道路半径検出手段が検出した前記遠方側前方注視点における道路半径と、前記走行可能道路半径算出手段が算出した前記自車両が走行可能な道路半径とを比較し、
前記前方注視点仮定手段は、自車両位置と前記遠方側前方注視点とを結ぶ直線上で当該自車両位置と当該遠方側前方注視点との間に存在しかつ走行路の道路半径が前記自車両が走行可能な道路半径となる遠方側前方注視点を仮定し、
前記横偏差補正手段は、前記比較手段の比較結果が、前記自車両が走行可能な道路半径が前記遠方側前方注視点における道路半径未満になっている場合で、かつ前記前方注視点仮定手段が仮定した遠方側前方注視点である仮定遠方側前方注視点における走行路の道路半径が前記自車両が走行可能な道路半径となっている場合、前記仮定遠方側前方注視点に前記遠方側前方注視点の位置を変更することで、前記横偏差の補正を行い、
前記操舵量算出手段は、前記前方注視点設定手段が設定した2つの前方注視点のうち自車両から近辺に設定した前方注視点である近辺側前方注視点と前記基準経路との横偏差、及び前記横偏差補正手段が前記遠方側前方注視点の位置の変更により補正した横偏差に基づいて、前記基準経路に沿って自車両が走行するように当該自車両の操舵量を算出することを特徴とする請求項2記載の車両用自動操舵制御装置。 - 前記道路半径検出手段は、さらに、前記近辺側前方注視点における走行路の道路半径を検出し、
前記比較手段は、さらに、前記道路半径検出手段が検出した前記近辺側前方注視点における道路半径と、前記走行可能道路半径算出手段が算出した前記自車両が走行可能な道路半径とを比較し、
前記前方注視点仮定手段は、さらに、自車両位置と前記近辺側前方注視点とを結ぶ直線上で当該自車両位置と当該近辺側前方注視点との間に存在しかつ走行路の道路半径が前記自車両が走行可能な道路半径となる近辺側前方注視点を仮定し、
前記横偏差補正手段は、さらに、前記比較手段の比較結果が、前記自車両が走行可能な道路半径が前記近辺側前方注視点における道路半径未満になっている場合で、かつ前記前方注視点仮定手段が仮定した近辺側前方注視点である仮定近辺側前方注視点における走行路の道路半径が前記自車両が走行可能な道路半径となっている場合、前記仮定近辺側前方注視点に前記近辺側前方注視点の位置を変更することで、前記横偏差の補正を行い、
前記操舵量算出手段は、前記横偏差補正手段が、前記近辺側前方注視点の位置の変更により補正した横偏差、及び前記遠方側前方注視点の位置の変更により補正した横偏差に基づいて、前記基準経路に沿って自車両が走行するように当該自車両の操舵量を算出することを特徴とする請求項3記載の車両用自動操舵制御装置。 - 前記横偏差補正手段は、当該横偏差補正手段が前回の処理で変更した前方注視点の位置に又はその位置よりも自車両から遠方に、前方注視点の位置を今回の処理で変更することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の車両用自動操舵制御装置。
- 前記基準経路と前記前方注視点設定手段が設定した前記前方注視点との横偏差を第1の横偏差とし、
自車両が走行可能な道路半径を算出する走行可能道路半径算出手段と、前記走行可能道路半径算出手段が算出した道路半径となる走行路位置を自車両前方で特定し、その特定した位置に接する仮想の曲線経路を設定する仮想経路設定手段とを備えており、
前記横偏差補正手段は、前記基準経路の道路形状情報を前記仮想経路設定手段が設定した仮想の曲線経路の道路形状情報に変更して、前記前方注視点設定手段が設定した前方注視点と前記仮想経路設定手段が設定した仮想の曲線経路との第2の横偏差を検出し、前記第1の横偏差を前記第2の横偏差に変更することで、前記第1の横偏差が小さくなるように補正すること
を特徴とする請求項1又は2に記載の車両用自動操舵制御装置。 - 前記走行可能道路半径算出手段は、所定の自車両の横加速度に基づいて当該自車両が走行可能な道路半径を算出することを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一項に記載の車両用自動操舵制御装置。
- 前記所定の自車両の横加速度は、カーブで許容される横加速度の限界値であり、
前記所定の自車両の横加速度は、自車速に応じて設定されるものであることを特徴とする請求項7記載の車両用自動操舵制御装置。
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