JP4403962B2 - 自動操舵制御装置 - Google Patents

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本発明は、自車両が基準経路に沿って走行するように自動操舵を行う自動操舵制御装置に関するものである。
従来の自動操舵制御装置としては、GPS測位により自車位置を測位し、この測位に基づいて自動操舵制御を行う場合において、GPS測位に異常が発生したときには自動操舵制御を中止し、GPS測位が正常状態に回復したら自動操舵制御を再開するというものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、GPS測位による自車位置と、デッドレコニングにより推定した自車位置とを選択的に利用して自動操舵制御を行うことで、GPS測位に異常が発生した場合でも、自動操舵制御を継続するというものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−29520号公報 特開平7−104847号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の自動操舵制御装置にあっては、GPS測位ができない場所では自動操舵制御が停止したままとなってしまうという未解決の課題がある。
また、上記特許文献2に記載の自動操舵制御装置にあっては、例えば、カーブなどのデッドレコニングが得意としない場所でGPS測位に異常が発生した場合、自車位置の推定誤差が拡大してしまう可能性があるという未解決の課題がある。また、自車前方の基準経路がデッドレコニング走行をしにくい場所であることを想定し、GPS測位に異常が発生した際に自車両を減速させることも考えられるが、直線路等では減速感が煩わしく運転者に違和感を与える場合がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、衛星をロストした場合であっても基準経路の形状に応じて、適切な自動操舵制御を継続することができる自動操舵制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る自動操舵制御装置は、自車位置検出手段で自車位置を検出し、基準経路検出手段で自車両が走行する基準経路を検出し、ロスト検出手段で、前記基準経路上で前記自車位置検出手段による自車位置検出が困難となるロスト区間を検出し、自車位置推定手段で前記ロスト検出手段で検出したロスト区間で自車位置を推定し、前記自車位置検出手段で検出した自車位置及び前記自車位置推定手段で推定した自車位置の何れかに基づいて、操舵量算出手段で自車両が前記基準経路に沿って走行するような操舵量を算出し、操舵制御手段で、前記操舵量算出手段で算出した操舵量に基づいて操舵制御を行い、難易度算出手段で前記基準経路のロスト区間の走行難易度を算出し、前記難易度算出手段で算出した走行難易度に応じて、速度制御手段で自車両の速度を制御する。
本発明によれば、自車位置が検出困難となるロスト区間を検出し、ロスト区間の走行難易度に応じて自車両の速度制御を行うので、例えば、走行難易度に応じて自車両を減速するタイミングを設定することで、ロスト後走行難易な場所がある場合であっても自車両を十分に減速させてロスト区間での自車位置の推定を支援し、適切な操舵制御を継続することができ、ロスト状態の復帰を図ることができるという効果が得られる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す概略構成図であり、図中、1FL、1FR、1RL及び1RRは夫々左前輪、右前輪、左後輪及び右後輪であり、後輪1RL及び1RRは、エンジン2の駆動力が自動変速機3、プロペラシャフト4、最終減速装置5及び車軸6を順に介して伝達される駆動輪である。
また、前輪1FL及び1FRは、ステアリングギヤ7、ステアリングシャフト8を介してステアリングホイール9に連結された操舵輪であり、ステアリングシャフト8には、電動モータで構成された操舵アクチュエータ10が連結されている。この操舵アクチュエータ10は、後述するコントローラ20から出力される操舵制御量δcに応じて、前輪1FL及び1FRの操舵方向、操舵角、及び操舵速度を制御するように構成されている。
前輪1FL,1FR及び後輪1RL,1RRには、夫々制動力を発生する例えばディスクブレーキで構成されるブレーキアクチュエータ11が設けられていると共に、これらブレーキアクチュエータ11の制動油圧が制動制御装置12によって制御される。
ここで、制動制御装置12は、図示しないブレーキペダルの踏込みに応じて制動油圧を発生すると共に、後述するコントローラ20からの制動圧指令値PBRに応じて制動油圧を発生し、これをブレーキアクチュエータ11に出力するように構成されている。
また、各車輪1FL〜1RRには、車輪の回転速度に応じた周波数の車輪速VFL〜VRRを出力する車輪速センサ13FL〜13RRが配設されている。さらに、車両には、前後加速度Xg、横加速度Ygを検出する加速度センサ14と、ヨーレートφを検出するヨーレートセンサ15とが備えられている。
また、車両には、人口衛星から送られる衛星電波を受信して現在の自車位置を検出する自車位置検出手段としてのGPS16と、所定領域の道路地図情報を記憶したCD−ROMやDVD−ROM等の記憶媒体がセットされた記憶ユニット17とが搭載されている。さらに記憶ユニット17には、経路情報とその経路を走行する際の標準車速Vnorm、トンネル等によってGPS衛星の電波が取得できずに自車位置を検出することが困難となる区間(以下、ロスト区間と称す)の情報も記憶されている。
これら、各車輪速センサ13FL〜13RRで検出する車輪速VFL〜VRRと、加速度センサ14で検出される前後加速度Xg及び横加速度Ygと、ヨーレートセンサ15で検出されるヨーレートφと、GPS16で検出する自車位置情報と、記憶ユニット17に記憶された道路地図情報とが、例えばマイクロコンピュータで構成されたコントローラ20に入力される。
このコントローラ20では、図2の操舵制御処理を常時実行することで前述した操舵アクチュエータ10に対する操舵制御量δCの出力を制御し、自動操舵により自車両を基準経路に沿って走行させると共に、GPS衛星の電波が取得できずに自車位置をロストする区間に差し掛かる際に、ロスト区間の走行難易度に応じてブレーキアクチュエータ11に対する制動圧指令値PBRの出力を制御し、自車両の速度制御を行うように構成されている。
すなわち、GPS測位が正常であるときには、GPS測位により検出した自車位置に基づいて自車両が基準経路に沿って走行するように自動操舵制御を行い、GPS測位に異常が発生するロスト区間に差し掛かるときには、走行難易度に応じて自車両を減速し、ロスト区間ではデッドレコニングにより推定した自車位置に基づいて自動操舵制御を行うように構成されている。
次に、コントローラ20で常時実行する操舵制御処理を図2のフローチャートに従って説明する。
先ず、ステップS1では、GPS16で検出された自車位置に従って記憶ユニット17に記憶された道路地図情報を読込み、道路地図情報を構成するノードデータ(X,Y)のうち、図3に示すように、自車位置(Xown,Yown)を基準とし前後に所定距離だけとった範囲(X0,Y0)〜(Xn,Yn)を常時バッファに保有する。ここで、前方側の距離は、例えば、車速Vに所定時間t1を乗じた値(=V・t1)、又は予め設定した最小値のうち大きい方に設定する。
また、記憶ユニット17で読み込んだノードデータ(X,Y)に付随する標準車速Vnorm及びGPSロスト区間であるか否か(1or0)を読み込む。さらに、各種センサから出力される各車輪速VFL〜VRRと、前後加速度Xgと、横加速度Ygと、ヨーレートφとを読み込んでからステップS2に移行する。
ステップS2では、前記ステップS1で読み込んだ各車輪速VFL〜VRRの平均から車速VCを算出する。
次に、ステップS3では、後述する自動操舵制御処理を行い、自動操舵制御に必要な各種パラメータを設定して自動操舵制御を行う。
次いでステップS4に移行して、前記ステップS1で読み込んだノードの中で、GPSの取得ができなくなる地点の該当ノード(Xlost,Ylost)を読み込み、現在の自車位置(Xown,Yown)との距離Dist2lostを次式をもとに算出する。
Dist2lost=√{(Xown−Xlost2+(Yown−Ylost2} ………(1)
なお、GPSがロストする地点は、インフラストラクチャから取得するようにしてもよい。
次に、ステップS5では、ロスト後の経路の走行難易度Diffを算出する。
先ず、ロスト区間距離Doverall_lostを算出する。このロスト区間距離Doverall_lostは、GPS衛星が取得できない衛星取得不能区間距離Dgps_lostと、GPS衛星の取得が復帰し高精度な位置計測が再開されるまでの復帰区間距離Drecoverとの合計として算出する。
衛星取得不能区間距離Dgps_lostは、GPSが取得できなくなる地点のノード(Xlost,Ylost)と、GPSが再度取得できるようになる地点のノード(Xrecover,Yrecover)とに基づいて、次式をもとに算出する。
Dgps_lost=√{(Xlost−Xrecover2+(Ylost−Yrecover2} ………(2)
また、復帰区間距離Drecoverは、位置計測の復帰にかかる時間Trecover(例えば、7秒)と自車速Vcとに基づいて、次式をもとに算出する。
Drecover=Trecover×Vc ………(3)
このように前記(2)及び(3)式により算出された衛星取得不能区間距離Dgps_lost及び復帰区間距離Drecoverに基づいて、次式をもとにロスト区間距離Doverall_lostを算出する。
Doverall_lost=Dgps_lost+Drecover ………(4)
次に、走行難易度Diffを算出する。この走行難易度Diffは、デッドレコニングでの誤差の起こりやすさを示す指標であり、経路変化の要素としての道路難易度Diff_roadと距離的要素としての距離難易度Diff_distとの合計として算出する。
先ず、ロスト区間距離Doverall_lostでの道路曲率変化量を所定間隔毎(例えば、1m毎)に求め、この道路曲率変化量を操舵角変化量STRに換算し、操舵角変化量STRの積分値を算出する。そして、操舵角変化量STRの積分値に、実験的に求めた所定のゲインK1を乗算して道路難易度Diff_roadとする。
また、ロスト区間距離Doverall_lostに実験的に求めたゲインK2を乗算して距離難易度Diff_distを算出する。
そして、このようにして算出した道路難易度Diff_roadと距離難易度Diff_distとに基づいて、次式をもとに走行難易度Diffを算出する。
Diff=Diff_road+Diff_dist ………(5)
なお、走行難易度Diffは、路面摩擦係数μに応じて、路面摩擦係数μが低ければ大きくなるように補正したり、路面勾配変化に応じて、路面勾配変化が大きければ大きくなるように補正したりしてもよい。
次いでステップS6に移行して、GPSがロストした際に発生する目標減速度Xgsを所定値(例えば、0.1G)に設定し、ステップS7に移行する。
ステップS7では、前記ステップS5で算出した走行難易度Diffに応じて、速度制御のタイミング、即ちロスト地点からどの程度手前から自車両の減速を開始するかの減速開始地点Pstartを設定する。先ず、前記ステップS5で算出した走行難易度Diffに基づいて、図4に示す減速開始距離算出マップを参照し、減速開始距離Dstartを算出する。
この減速開始距離算出マップは、横軸に走行難易度Diff、縦軸に減速開始距離Dstartをとり、走行難易度Diffが大きくなるにしたがって、減速開始距離Dstartも比例的に大きく算出されるように設定されている。
そして、GPSロスト地点(Xlost,Ylost)の減速開始距離Dstart手前の地点を減速開始地点Pstartとして設定する。
ステップS8では、自車両が前記ステップS7で設定した減速開始地点Pstartに到達したか否かを判定し、減速開始地点Pstartに到達しているときには、減速フラグDEC_FLAGを減速指令中であることを示す“1”にセットしてからステップS9に移行する。ステップS9では、前記ステップS6で設定した所定減速度Xgsを発生するような制動圧指令PBRを制動制御装置12に出力してステップS10に移行する。
一方、前記ステップS8で減速開始地点Pstartに到達していないと判定されたときには、そのままステップS10に移行する。
ステップS10では、GPS衛星がロストする地点に到達したか否かを判定する。ここでは、GPS衛星が高精度での位置計測ができなくなったことをもってしてロストしたと判定する。そして、自車両がロスト地点に到達したと判定したときにはステップS11に移行し、デッドレコニングによる自車位置計測を開始してからステップS12に移行する。デッドレコニングは、車輪速VFL〜VRR、ヨーレートφ、横加速度Yg等の値に基づいて、公知の方法を用いて自車両の位置を推定するものである。
また、前記ステップS10で、自車両がロスト地点に到達していないと判定されたときには、そのままステップS12に移行する。
ステップS12では、高精度位置計測ができる状態であるか否かを判定する。この判定は、高精度計測に必要な衛星の取得が不能となった状態から、衛星の取得を再開してロスト復帰中となり、その後高精度な位置計測が復帰(ロスト復帰)するシーケンスの中で、高精度な位置計測が復帰したか否かを検出するものである。
そして、ロスト復帰したと判定される場合にはステップS13に移行し、制動制御装置12への制動圧指令PBRを停止して減速制御を終了してからタイマ割込み処理を終了する。なお、減速制御を終了する際に、自車速Vcがその地点での標準車速Vnormとなるように復帰をするようにしてもよい。
一方、前記ステップS12でロスト復帰していないと判定された場合にはそのままタイマ割込み処理を終了する。
この図2の処理において、ステップS5の処理が難易度算出手段に対応し、ステップS7の処理が制御タイミング設定手段に対応し、ステップS6〜S9の処理が速度制御手段に対応し、ステップS10の処理がロスト検出手段に対応し、ステップS11の処理が自車位置推定手段に対応している。
また、前記ステップS3では、図5に示す自動操舵制御処理を実行する。先ずステップS31で基準経路との誤差を検出するための前方注視点距離D1先の前方注視点P1を設定する。前方注視点距離D1は、図6(a)に示すように、車速Vcが高くなるほど前方となるように設定する。また、前方注視点距離D1先に設定する前方注視点P1とは別に、将来の操舵量を予測する第2の前方注視点P2を第2の前方注視点距離D2先に設定するような、2種類の前方注視点を設定する自動操舵装置においては、図6(b)又は(c)に示すように、前方注視点距離を別々に設定する。
次にステップS32では、第2の前方注視点P2において将来の操舵量を予測するための曲率半径Rn_roadを算出する。
図7に示すように、第2の前方注視点P2を中央として前後に所定距離Dsをとった地点における最寄りのノードをPF及びPRとし、P2及びPRを結ぶ線分P2PRと、P2及びPFを結ぶ線分P2PFとで成す角度θと、PF及びPRの距離dとを夫々算出する。ここで、所定距離Dsは、車速Vcに例えば1秒程度の一定時間t2を乗じて算出する(Ds=Vc×t2)。
なお、所定距離Dsが極めて短くなることを抑制するために最小値DMINを設け、この最小値DMIN及び車速Vcに応じて算出される値のうち大きい方を所定距離Dsとして算出するようにしてもよい。
そして、PF、P2及びPRを通る円弧の中心Oは、線分P2PFの中点aを通る垂直2等分線Aと、線分P2PRの中点bを通る垂直2等分線Bとの交点であり、線分P2PRと線分P2PFとで成す角度θは、垂直2等分線A及びBの成す∠aObに等しくなる。また、∠PFOPRは∠aObの2倍であるので、角度θ及び距離dに基づいて次式をもとに曲率半径Rn_roadを算出する。
Rn_road=d/2・sinθ ………(6)
次に、ステップS33では、誤差を検出するための前方注視点P1において、自車両の基準経路に対する横偏差YEを算出する。この基準経路に対する横偏差YEは、自車両の車両姿勢から求まる横偏差YSと、車両旋回状態から求まる横偏差YPとを加算して算出する(YE=YS+YP)。
先ず、車両のスリップ角θsを算出する。このスリップ角θsは、前後加速度Xg及び横加速度Ygに基づいて次式をもとに算出する。
θs=tan-1(Yg/Xg) ………(7)
また、図8に示すように、基準座標上における自車両のヨー角をε1、前方注視点P1を通り速度ベクトルVに直角な直線Cと基準経路との交点Qにおける基準座標に対する基準経路のずれ角をεTとすると、基準経路に対する自車両のヨー角εRは次式で表される。
εR=εT−ε1 ………(8)
さらに、初期状態における基準経路と自車位置との横偏差をYUとすると、車両姿勢に応じた横偏差YSは、横偏差YU、前方注視点距離D1、ヨー角εR及びスリップ角θsに基づいて次式をもとに算出される。
S=YU+D1・tan(εR+θs) ………(9)
車両が定常円旋回を行っているとすると、スリップレートを無視することができるので、車両旋回状態から求まる横偏差YPは、次式で表される。
P=D1・tanβ ………(10)
ここで、β=1/2・sin-1(D1・ε1/Xg)である。
したがって、前記(9)及び(10)式により算出される横偏差YS及び横偏差YPに基づいて、基準経路に対する横偏差YEが算出される。
次にステップS34では、第一操舵量δ1を、前方注視点P1を通過する基準経路に対する横偏差YEに基づいて算出する。
δ1=k1・YE+k2・(dYE/dt) ………(11)
ここで、k1及びk2は係数であり、直線走行時の外乱に対して追従誤差が拡大しないように最適な値を実験から求めることが望ましい。
次に、ステップS35では、第二操舵量δ2を、前記ステップS32で算出した曲率半径Rn_roadと車両のホイールベースLとに基づいて算出する。
δ2=L/Rn_road ………(12)
次いでステップS36に移行して、前記ステップS34で算出した第一操舵量δ1と前記ステップS35で算出した第二操舵量δ2とに基づいて、最終的にステアリングに出力操舵量δcを算出する。
δc=δ1+δ2 ………(13)
次にステップS37では、前記ステップS36で算出した操舵量δcを操舵アクチュエータ10に出力することで自動操舵制御を行ってタイマ割込み処理を終了し、所定のメインプリグラムに復帰する。
この図5の処理において、ステップS34〜S36の処理が操舵量算出手段に対応し、ステップS37の処理が操舵制御手段に対応している。
次に、本実施形態の動作について説明する。
今、図9に示すように、自車両MCが走行難易度の低い直線路を自動操舵されながら走行しており、自車両MCの前方にトンネルTuによってGPSが取得できないロスト区間が存在するものとする。この場合には、図2の操舵制御処理において、ステップS5で走行難易度Diffが比較的小さい値に算出され、ステップS7で図4に示す減速開始距離算出マップを参照し、減速開始距離Dstartが比較的小さい値に算出される。このとき自車両MCは地点Pownを走行しており、減速開始地点Pstartに到達していないのでそのまま自動操舵が継続される。
その後、自車両MCが減速開始地点Pstartに到達すると、ステップS8の判定によりステップS9に移行して、制動圧指令PBRが制動制御装置12に出力されることにより自車両MCが所定の減速度で減速される。そして、自車両MCがロスト地点Plostに到達すると、ステップS10の判定によりステップS11に移行して、デッドレコニングによる自車位置計測が開始される。これにより、デッドレコニングで推定された自車位置に基づいて自動操舵制御が継続される。
その後、自車両MCが、GPS衛星の取得が再開できる地点Precoverを通過し、高精度な位置計測が可能な地点Precover2に到達すると、ステップS12の判定によりステップS13に移行して制動制御装置12への制動圧指令PBRが停止されることにより減速制御を終了し、通常のGPS測位に基づいた自動操舵に復帰する。
また、図10に示すように、自車両MCが走行難易度の高いカーブ路を走行しており、自車両MCの前方にトンネルTuによってGPSが取得できない区間が存在するものとする。この場合には、ステップS5で走行難易度Diffが比較的大きい値に算出されるので、ステップS7で減速開始距離Dstartが比較的大きい値に算出される。
これにより、図9に示す走行難易度Diffが低い道路を走行している場合と比較して、減速開始地点Pstartが自車手前に設定されるので、減速するタイミングが早くなることになる。
このように、上記第1の実施形態では、自車両前方の経路でのGPS衛星の電波が取得できずにロストする区間を検出し、このロスト区間の道路の走行難易度に応じて自車両を減速するタイミングを変更するので、ロスト後走行難易な場所がある場合には自車両を十分に減速させてデッドレコニングを支援し、適切な自動操舵制御を継続することができ、ロスト状態の復帰を図りやすくすることができる。
なお、上記第1の実施形態においては、図2のステップS12で、ロストが復帰しなくとも自動操舵制御から手動操舵制御への交替がなされたことをもってしてドライバによる高精度な操舵制御ができる状態となり、高精度な位置計測ができるようになってロストが復帰したとみなしてもよい。
また、上記第1の実施形態においては、図2のステップS12及びS13において、高精度計測に必要な衛星の取得が不能となった状態から、衛星の取得を再開してロスト復帰中となった際に、減速度を所定量に緩和したり減速を終了させたりしてもよい。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
この第2の実施形態は、ロスト区間に差し掛かる際の減速時に、走行難易度に応じて速度制御の制御量(減速量)を変更するようにしたものである。
図11は、第2の実施形態におけるコントローラ20で実行される操舵制御処理を示すフローチャートであって、前述した第1の実施形態における図2の操舵制御処理において、ステップS4の処理を削除し、ステップS6の処理を走行難易度に応じて目標減速度Xgsを算出するステップS101に置換し、ステップS7及びS8の処理を削除し、ステップS9の処理をステップS11の処理の前に移動したことを除いては図2と同様の処理を行い、図2との対応部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
すなわち、ステップS101で、前記ステップS5で算出した走行難易度Diffに基づいて、図12に示す目標減速度算出マップを参照し、速度制御の制御量となる目標減速度Xgsを算出する。この目標減速度算出マップは、横軸に走行難易度Diff、縦軸に目標減速度Xgsをとり、走行難易度Diffが大きくなるにしたがって目標減速度Xgsも比例的に大きく算出されるように設定されている。
次に、ステップS10に移行して、GPS衛星がロストする地点に到達したか否かを判定する。ここでは、GPS衛星が高精度での位置計測ができなくなったことをもってしてロストしたと判定する。そして、自車両がロスト地点に到達したと判定したときにはステップS9に移行し、前記ステップS101で算出した目標減速度Xgsを発生するような制動圧指令PBRを制動制御装置12に出力してステップS11に移行し、前述したデッドレコニングによる自車位置計測を開始してから前記ステップS12に移行する。
また、前記ステップS10で自車両がロスト地点に到達していないと判定されたときには、そのまま前記ステップS12に移行する。
この図11の処理において、ステップS101の処理が制御量設定手段に対応している。
次に、本実施形態の動作について説明する。
今、図13に示すように、自車両MCが走行難易度の高いカーブ路を自動操舵されながら走行しており、自車両MCの走行車線横のビルBuによってGPSが取得できない区間が存在するものとする。この場合には、図11の操舵制御処理において、ステップS5で走行難易度Diffが比較的大きい値に算出されるので、ステップS101で図12に示す目標減速度算出マップを参照し、目標減速度Xgsが比較的大きい値に算出される。
これにより、GPS衛星がロストする地点Plostに到達したとき、自車両MCが大きく減速されることになる。
このように、上記第2の実施形態では、ロスト区間の走行難易度に応じて目標減速度を設定するので、突然予期せずにロストした場合であっても自車両を十分に減速させてデッドレコニングを支援し、適切な自動操舵制御を継続することができ、ロスト状態の復帰を図りやすくすることができる。
なお、上記第2の実施形態においては、走行難易度に応じて目標減速度のみを変更する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、前述した第1の実施形態のような走行難易度に応じて減速タイミングを変更する処理を加えるようにしてもよい。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
この第3の実施形態は、走行難易度に応じて、デッドレコニングで航続することができる目標車速を設定し、ロスト区間をこの目標車速で走行するようにしたものである。
図14は、第3の実施形態におけるコントローラ20で実行される操舵制御処理を示すフローチャートであって、前述した第1の実施形態における図2の操舵制御処理において、ステップS5の処理を走行難易度に応じて目標車速Vableを算出するステップS201に置換し、ステップS7の処理をロスト地点で目標車速Vableが達成できるように減速開始地点Pstartを設定するステップS202に置換したことを除いては図2と同様の処理を行い、図2との対応部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
すなわち、ステップ201では、デッドレコニングで航続することができる目標車速Vableを算出する。先ず、前記(5)式を利用し、デッドレコニングで許容できる難易度許容量Diff_aを設定する。
また、道路難易度Diff_roadは前述したように、操舵角変化量STRの積分値に、実験的に求めた所定のゲインK1を乗算した値であり、次式で表される。
Diff_road=K1×操舵角変化量積分距離
=K1×Σ(ロスト距離+Trecover×Vable中の操舵角変化量積分) ………(14)
また、距離難易度Diff_distは前述したように、ロスト区間距離Doverall_lostに実験的に求めたゲインK2を乗算した値であり、次式で表される。
Diff_dist=K2×Doverall_lost
=K2×(Dgps_lost+Drecover)
=K2×(Dgps_lost+Vable×Trecover) ………(15)
したがって、前記(5)、(14)及び(15)式より次式が求められる。
Diff_a=K1×Σ(ロスト距離+Trecover×Vable中の操舵角変化量積分)+K2×(Dgps_lost+Vable×Trecover) ………(16)
そして、上記(16)式により、難易度許容量Diff_aを満たす目標車速Vableを算出してステップS6に移行する。なお、このようにして算出された目標車速Vableが現在の走行車速Vcより大きい場合には、減速の必要はないと判断してVable=Vcとする。
ステップS6では、前述したように目標減速度Xgsを所定値(例えば、0.1G)に設定し、ステップS202に移行する。
ステップS202では、前記ステップS6で設定した所定の目標減速度Xgsで減速したとき、ロスト地点(Xlost,Ylost)で自車速Vcが前記ステップS201で算出した目標車速Vableとなるための減速開始地点Pstartを算出し、前記ステップS8に移行する。すなわち、次式をもとに減速開始距離Dstartを算出し、ロスト地点(Xlost,Ylost)の減速開始距離Dstart手前の地点を減速開始地点Pstartとして設定する。
Dstart=(Vc2−Vable2)/2Xgs ………(17)
この図14の処理において、ステップS201の処理が目標車速設定手段に対応している。
次に、本実施形態の動作について説明する。
今、図15に示すように、自車両MCが走行難易度の高いカーブ路を自動操舵されながら走行しており、トンネルTuによるロスト区間が走行難易なカーブ中であるものとする。この場合には、ステップS201で走行難易度に応じた目標車速Vableが算出され、ステップS202で、自車両MCがロスト地点Plostに到達したときの車速Vcが目標車速Vableとなるための減速開始地点Pstartが算出される。
これにより、自車両MCが減速開始地点Pstartに到達したときには、ステップS8の判定によりステップS9に移行して自車両MCの減速が開始され、その後、ロスト地点Plostに到達したときには、自車速Vcが目標車速Vableとなってデッドレコニングが開始されることになる。
このように、上記第3の実施形態では、ロスト時の走行難易度に応じてデッドレコニングで航続することができる目標車速を設定し、この目標車速に基づいて減速を行うので、カーブ中などの走行難易な場所でGPSが中断してしまうような場合であっても、適切な自動操舵制御を継続することができ、ロスト状態の復帰を図りやすくすることができる。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
この第4の実施形態は、大型車などのロストが予想される移動体に対応して、自車両の加減速制御を行うようにしたものである。
ずなわち、第4の実施形態における概略構成図を図16に示すように、自車両と並走する車両の横距離Xpv、縦距離Ypv、横幅Wpv及び高さHpvを検出するCCDカメラ18と、近接する側方の障害物を検出可能なソナーセンサ19FL〜19RRとを備えていることを除いては図1と同様の構成を有し、図1と同様の構成を有する部分には同符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図17は、第4の実施形態におけるコントローラ20で実行される操舵制御処理を示すフローチャートであって、前述した第1の実施形態における図2の操舵制御処理において、ステップS4の後に経路上を並走する大型車両等の移動障害物を検出するステップS301と、自車両と並走する大型車両との相対速度Vreを算出するステップS302とを追加し、ステップS6の処理を目標車速Vableを算出するステップS303と、目標車速Vableに応じて目標減速度Xgsを算出するステップS304とに置換し、ステップS7の処理を減速開始地点Pstartを設定するステップS305に置換したことを除いては図2と同様の処理を行い、図2との対応部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
ステップS301では、先ず経路上を並走する移動障害物をCCDカメラ18で撮像した結果より検出する。具体的には、CCDカメラ18で撮像した移動障害物の自車両との位置関係Xpv,Ypvから移動障害物が自車両の走行レーン外の並走車両であることを判別し、自車走行レーン外と判別されたときには、その移動障害物の横幅Wpvと高さHpvとからこの車両が大型車であることを検出する。
なお、自車両の側方からの大型車の接近は、ソナーセンサ19FL〜19RRとロストするGPS衛星の方向とで検出する。例えば、右側を自車両に対して追い越しする大型車の場合、右後方のソナーセンサ19RRで検出→右後方のソナーセンサ19RR+右前方のソナーセンサ19FRで検出→右前方のソナーセンサ19FRで検出というパターンを描いたときに追い越されたと判断する。
また、該当方向のGPS衛星が徐々にロスト状態となっていくのを検出することで、側方の大型車が障害物となっていることを検出する。そして、その場合、右後方のソナーセンサ19RRが反応してから右前方のソナーセンサ19FRが反応するまでの時間により、追い越される移動障害物の速度を求める。
また、CCDカメラ18で捕捉していた右側の大型車両を追い越す際には、右前方のソナーセンサ19FRで検出→右前方のソナーセンサ19FR+右後方のソナーセンサ19RRで検出→右後方のソナーセンサ19RRで検出というパターンを描いたときに追い越したと判断する。
さらに、CCDカメラ18で捕捉していた右側の大型車両を追い越す際に、右前方のソナーセンサ19FRで検出→右前方のソナーセンサ19FR+右後方のソナーセンサ19RRで検出となり、その状態で停滞した場合には、大型車両の加速等により並走状態となったことを検出する。
次に、ステップS302では、前記ステップS301で検出した並走大型車両との相対速度Vreを算出する。例えば、前方大型車両を追い越す場合には自車両との相対速度は、大型車速<自車速となる。
つまり、大型車両と自車両との速度関係は以下の何れかに分類される。
(パターン1)自車両が前方大型車を追い越す
自車速>前方大型車速
(パターン2)自車両が後方大型車に追い越される
自車速<後方大型車速
(パターン3)自車両と大型車両とが並走する
自車速=大型車速
次いでステップS5に移行して、前述したように走行難易度Diffを算出してからステップS303に移行し、前記ステップS302で算出した相対速度Vreに応じて目標車速Vableを算出する。
目標車速Vableは、前述したステップS201のように前記(16)式をもとに算出する。この(16)式において、ロスト距離の部分が移動障害物が対象となることにより可変となる。
Diff_a=K1×Σ(障害物長×相対速度+Trecover×Vable中の操舵角変化量積分)+K2×(Dgps_lost+Vable×Trecover) ………(18)
すなわち、上記(18)式は以下のように表される。
Diff_a=K1×Σ(障害物長×(|Vable−移動障害物速度|)+Trecover×Vable中の操舵角変化量積分)+K2×(Dgps_lost+Vable×Trecover) ………(19)
なお、障害物長が検出できない場合には、仮に10mと一般的な大型移動障害物の値を持たせるようにしてもよい。
次に、この難易度許容量Diff_aを設定したことによって成り立つVableが存在するか否かを算出する。Vableが求まり、追い越し区間での許容される車速以下の場合には、追い越し可能と判定してこのVableを目標車速として設定する。
相対速が前記(パターン1)の場合で、Vc≧Vableであるときには、車速Vcの継続による前方大型車両の追い越しが可能であると判断し、追い越し車速はVcのままとする。一方、Vc<Vableであるときには、加速をして自車速Vcが目標車速Vableとなるようにする。
ただし、このようにして追い越し状態となったものの、途中で相対速度がなくなり並走状態となった場合には、所定の減速度で減速をするものとする。
また、相対速が前記(パターン2)の場合で、Vc≦Vableであるときには、車速Vcの継続により追い越されることが可能であると判断する。一方、Vc>Vableであるときには、減速をして自車速Vcが目標車速Vableとなるようにする。
次いで、ステップS304に移行して、前記ステップS303で算出した目標車速Vableに対して、所定の目標減速度Xgsを設定する。なお、増速によって追い越しが可能となる場合には、許容された走行速度以内で加速するものとして所定の目標加速度を設定する。
次にステップS305では、自車速Vc、目標車速Vable及び目標加減速度Xgsに基づいて、次式をもとに減速開始距離Dstartを算出し、この減速開始距離Dstart手前の地点を減速開始地点Pstartとして設定し、ステップS8に移行する。
Dstart=(Vc2−Vable2)/2Xgs ………(20)
ステップS8では、自車両が減速開始地点Pstartに到達したか否かを判定し、減速開始地点Pstartに到達しているときには、ステップS9に移行して前記ステップS304で算出された目標減速度Xgsを発生するような制動圧指令PBRを制動制御装置12に出力し、前記ステップS10に移行する。なお、自車両を加速する場合には、前記ステップS304で算出された目標加速度を発生するように、図示しないエンジン出力制御装置にスロットル開度指令θ*を出力することで、エンジン2の出力を制御する。
この図17の処理において、ステップS301の処理が移動障害物検出手段に対応し、ステップS302の処理が相対速度算出手段に対応し、ステップS303の処理が第2の目標車速設定手段に対応している。
次に、本実施形態の動作について説明する。
今、図18に示すように、自車両MCが車線L1を走行中であり、車線L1の左側の隣接車線を大型車両BCが走行しているものとする。このとき、自車速Vcが大型車速Voより大きく、自車両MCが大型車両BCを追い越そうとしているものとすると、ステップS301で、左前方のソナーセンサ19FLで検出→左前方のソナーセンサ19FL+左後方のソナーセンサ19RLで検出→左後方のソナーセンサ19RLで検出というパターンにより追い越しを検出する。
そして、この大型車両BCと自車両MCとの相対速度Vreに応じて、ステップS303で目標車速Vableが算出される。自車速Vc<目標車速Vableであるとすると、ステップS304で自車速Vcが目標車速Vableとなるための目標加速度Xgsが算出され、自車両MCがステップS305で設定された減速開始地点Pstartに到達したとき、ステップS8の判定によりステップS9に移行して自車両MCが加速される。
このように、自車両が移動障害物である大型車両を追い越すときには、相対速度をつけて追い越すので、ロスト状態の復帰を図りやすくなる。
また、自車両MCが加速することで相対速度を大きくして大型車両BCを追い越そうとしたときに、大型車両BCが加速するなどにより相対速度が小さくなり、自車両MCと大型車両BCとが並走状態となったものとする。この場合には、所定の減速度で自車両MCを減速させることで、なかなかロスト復帰しない状態を回避する。
このように、上記第4の実施形態では、自車両と並走する移動障害物を検出し、この移動障害物の追い越し形態に応じて目標車速を設定するので、自車両が前方大型車両を追い越すときには加速し、自車両が後方大型車両に追い越されるときには減速するなど、大型車両によってロストした場合であっても、ロスト状態の復帰を図りやすくすることができる。
なお、上記各実施形態においては、GPSのロスト時に車速調整を行う場合について説明したが、これに限定されるものではなく、車速調整に加えて操舵感度を調整する操舵感度変更手段を設けるようにしてもよい。これにより、ロストした対象(道路構造物/移動障害物)に応じて操舵感度(高/低)を設定して、自動運転での航続距離延長と不要な交替回数の低減を図ることができる。具体的には、第1〜第4の実施形態の操舵制御処理におけるステップS3の自動操舵制御処理で、デッドレコニング走行中となった場合、道路構造物に対するロスト中及びロスト復帰中は自動操舵感度を低めに設定する。また、移動障害物に対するロスト中は自動操舵感度を高めに設定し、移動障害物に対するロスト復帰中は自動操舵感度を低めに設定する。
なお、操舵感度の設定は、道路構造物に対する設定と移動障害物に対する設定とが重なった場合、感度が高い方を優先するものとする。
また、操舵感度を低くする具体的な方法としては、図5のステップS34で(11)式のゲインk1を小さくしたり、ゲインk1を小さくすると共に前方注視点距離を長くしたりする。ここで、前方注視点距離を長くするためには、図6(a)の傾きを大きくしたり、図6(b)、(c)の誤差検出注視点距離の傾きを大きくしたりすればよい。
このように、移動障害物に対して操舵のゲインを調整することで、移動障害物の発生する横風などの大きな外乱の影響を少なくすることができると共に、距離に応じて蓄積するセンサ誤差の発生を抑えることができ、ロストした際の自動操舵制御中の誤差発生を極力抑えることができる。
本発明の実施形態を示す概略構成図である。 図1のコントローラで実行される操舵制御処理を示すフローチャートである。 道路地図情報の構成を説明する図である。 減速開始距離算出マップである。 自動操舵制御処理を示すフローチャートである。 前方注視点距離算出マップである。 第2の前方注視点P2における道路曲率半径の算出方法を説明する図である。 第1の前方注視点P1における横偏差YEの算出方法を説明する図である。 第1の実施形態における動作を説明する図である。 第1の実施形態における別の動作を説明する図である。 第2の実施形態における操舵制御処理を示すフローチャートである。 目標減速度算出マップである。 第2の実施形態における別の動作を説明する図である。 第3の実施形態における操舵制御処理を示すフローチャートである。 第3の実施形態における別の動作を説明する図である。 第4の実施形態を示す概略構成図である。 第4の実施形態における操舵制御処理を示すフローチャートである。 第4の実施形態における別の動作を説明する図である。
符号の説明
10 操舵アクチュエータ
11 ブレーキアクチュエータ
12 制動制御装置
13FL〜13RR 車輪速センサ
14 加速度センサ
15 ヨーレートセンサ
16 GPS
17 記憶ユニット
18 CCDカメラ
19FL〜19RR ソナーセンサ
20 コントローラ

Claims (8)

  1. 自車位置を検出する自車位置検出手段と、自車両が走行する基準経路を検出する基準経路検出手段と、前記基準経路上で前記自車位置検出手段による自車位置の検出が困難となるロスト区間を検出するロスト検出手段と、該ロスト検出手段で検出したロスト区間で自車位置を推定する自車位置推定手段と、前記自車位置検出手段で検出した自車位置及び前記自車位置推定手段で推定した自車位置の何れかに基づいて、自車両が前記基準経路に沿って走行するような操舵量を算出する操舵量算出手段と、該操舵量算出手段で算出した操舵量に基づいて操舵制御を行う操舵制御手段と、前記基準経路のロスト区間の走行難易度を算出する難易度算出手段と、該難易度算出手段で算出した走行難易度に応じて、自車両の速度を制御する速度制御手段とを備えることを特徴とする自動操舵制御装置。
  2. 前記速度制御手段は、前記難易度算出手段で算出された走行難易度に応じて、自車両を速度制御するタイミングを設定する制御タイミング設定手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の自動操舵制御装置。
  3. 前記速度制御手段は、前記難易度算出手段で算出された走行難易度に応じて、自車両を速度制御する制御量を設定する制御量設定手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動操舵制御装置。
  4. 前記速度制御手段は、前記難易度算出手段で算出された走行難易度に応じて、自車両の目標車速を設定する目標車速設定手段を備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の自動操舵制御装置。
  5. 自車近傍の移動障害物を検出する障害物検出手段と、該障害物検出手段で検出した移動障害物と自車両との相対速度を算出する相対速度算出手段とを有し、前記速度制御手段は、前記難易度算出手段で算出された走行難易度と、前記相対速度算出手段で算出した相対速度とに応じて、自車両の目標車速を設定する第2の目標車速設定手段を備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の自動操舵制御装置。
  6. 前記ロスト検出手段は、前記自車位置検出手段で前記操舵制御に必要な自車位置の検出が困難な状態である区間を前記ロスト区間として検出することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の自動操舵制御装置。
  7. 前記難易度算出手段は、前記ロスト区間の曲率半径及び前記ロスト区間の距離の少なくとも1つに基づいて前記走行難易度を算出することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の自動操舵制御装置。
  8. 前記操舵制御手段は、前記自車位置検出手段による自車位置の検出が困難となるロスト要因に応じて操舵感度を変更する操舵感度変更手段を備えることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の自動操舵制御装置。
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