JP4597171B2 - 光電変換装置、x線撮像装置、及び該装置を有するシステム - Google Patents

光電変換装置、x線撮像装置、及び該装置を有するシステム Download PDF

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Description

本発明は、光電変換装置及び該装置を有する光電変換システムに関し、更に詳しくは、医療や内部検査などの非破壊検査のためのX線検出器やディジタル複写機、電子黒板、ファクシミリ等の事務機器などの画像入力部として適用することができる光電変換装置及び該装置を有する光電変換システムに関する。
現在、医療診断用に用いられるX線撮像装置では、X線を人体に曝射させ、人体を透過したX線を可視光に変換させる蛍光体に照射させ、その蛍光をフィルムに露光させるいわゆるフィルム方式が主流になっている。
しかしながら、高齢化社会をむかえつつある日本はもとより 世界的にも病院内での診断効率の向上や、より精度の高い医療機器が強く望まれている。そういった状況の中、従来のフィルム方式でのX線撮像装置においては、患者のX線画像を医師が得るまでには、途中にフィルムの現像処理工程があるために長い時間を必要とし、時としてはX線撮影中に患者が動いてしまった場合や露出があわない場合などに、再度撮影のやり直しが余儀なくされる。これらは病院内での診療の効率向上を妨げる要因であり、また患者の負担が大きく、今後の新しい医療社会を目指していくとき大きな障害となってくる。
近年、医療業界において”X線画像情報のディジタル化”の要求が高まりつつある。ディジタル化が達成されれば、医師がリアルタイムに最適なアングルでの患者のX線画像情報を知ることができ、得られたX線画像情報は光磁気ディスクのような媒体を用いて記録、管理することができる。またファクシミリや他の通信方式等を利用すれば、患者のX線画像情報は世界中どこの病院にへも短時間に送ることが可能となる。
また、建物の躯体などの物体内部の検査に代表される非破壊検査などにおいても、X線撮影のための各種機器の設置や必要とする部位の撮影を何度もやり直せるものでもない。しかしながら、フィルム方式の場合、このような検査においても、現像が終了するまで必要部位の撮影が完了したかどうかについてはわからない。また、専門家の判断もフィルム現像が終了したものを見てからになるので必要に応じてその場で別の角度からの撮影の指示や処置の指示を行なうことができない。
したがって、このような分野においてもリアルタイムな所望部位のX線画像情報に対する要求は高い。
そこで、最近では”X線画像情報のディジタル化”の要求に答えるべくCCD固体撮像素子やアモルファスシリコン光電変換素子をフィルムの代わりに用いたX線撮像装置が提案されてきている。
図1は、このようなX線撮像装置に適用可能な2次元光電変換装置の一例の等価回路図である。図1では説明を簡単化するため3×3の2次元光電変換装置を表しているが、実際の光電変換装置は、装置の目的にもよるが、更に多数ビットで構成される。
図1において、T1-1 ,T1-2 ,T1-3 ,T2-1 ,…,T3-3 は夫々スイッチング素子、S1-1 ,S1-2 ,S1-3 ,S2-1 ,…,S3-3 は夫々光電変換素子、SR1はシフトレジスタ、SR2はシフトレジスタ、G1,G2,G3は夫々ゲート駆動配線、M1,M2,Mは夫々信号配線、C1,C2,C3は夫々読み出し容量、RES1,RES2,RES3は夫々リセットスイッチ、CRESはリセット用の電圧パルス入力部、OPはオペアンプ、Caは蓄積容量(例えば配線に付加される等価的な付加容量)、U1,U2,U3は夫々読出し用のスイッチング素子、N1,N2,N3は夫々スイッチング素子U1〜U3のためのゲート駆動用配線、1は光電変換回路部、2は読出し用回路部である。
図1において、光電変換素子S1-1〜S3-3に入射した光hνは、光電変換素子S1-1〜S3-3 により光電変換され、光電変換信号電荷として、それぞれの光電変換素子S1-1〜S3-3 の電極間容量に蓄積される。これらの光電変換信号は、転送用スイッチT1-1〜T3-3及び信号配線M1〜M3を通って、並列の電圧出力となる。さらに、読み出し用スイッチ回路部により直列信号となり、外部に取り出される。
図1の光電変換装置の構成例においては、総画素数9ビットの光電変換素子を3ビットずつまとめて3行に分割してある。上述の各動作は、順次この行単位で行われる。
図2は図1に示される光電変換装置の動作の一例を示すタイミングチャートである。
第1行の光電変換素子S1-1〜S3-3 に入射した光情報(hν)は、光電変換され、信号電荷として、S1-1〜S1-3それぞれの光電変換素子内の電極間容量に蓄積される。一定の蓄積時間を経過した後、シフトレジスタSR1よりゲート駆動用配線G1に転送用の第1の電圧パルスをT1時間与え、転送用スイッチ素子T1-1〜T1-3をオン状態に切り替える。これにより、光電変換素子S1-1〜S1-3内の電極間容量(S1-1〜S1-3)にそれぞれ蓄えられていた信号電荷が、それぞれ信号配線M1〜M3を通って、負荷コンデンサC1〜C3に転送され、各負荷コンデンサC1〜C3の電位V1〜V3は、信号の電荷量分だけ高くなる(転送動作)。
続いて、ゲート駆動用配線N1〜N3にシフトレジスタSR2より電圧パルスを順次与え、読み出し用スイッチU1〜U3を順次オン状態に切り替えることにより、負荷コンデンサC1〜C3に転送されていた第1行の信号を直列信号に変換し、電圧ホロワ型のオペアンプOPによりインピーダンス変換後に3画素分の信号(Vout)を、T3時間の間で光電変換素装置の外部へ出力する(読出動作)。
その後、リセット用スイッチRES1〜RES3にリセット用の電圧パルスCRESをT2時間印可して負荷コンデンサC1〜C3をリセットし、次行の読み出し動作に備える(リセット動作)。
以下、シフトレジスタSR2よりゲート駆動用配線G2、G3を順次駆動することにより、光電変換素子S2-1〜S3-3の全画素のデータを時系列的に出力する。
一般に、エリアタイプ(2次元に光センサが配列されているタイプ)の光電変換装置では、上述のように各行単位で、転送〜読み出し〜リセットの各動作が順次行われるため、光電変換装置からの画像信号は、図2中Voutに示されるように間欠的に出力される。すなわち、1行を読みとるために必要な時間はT1+T3+T2となり、全ビットを読みとるためには図1に示した3×3の2次元光電変換装置の場合、その3倍の時間が必要となる。例えば医療用のX線撮像装置の光電変換装置部の大きさは、肺部の部分を撮影するX線撮像装置を例にとると、40cm×40cm程度必要と言われており、仮に100μmの画素ピッチで形成するとなると、総画素数としては4000×4000で1600万画素と膨大な画素数になる。単純に図1に示される構成で読み取り動作を行うとすると4000×(T1+T2+T3)の時間が必要となる。実際にはT3に必要な時間が大きくなるために、読み出し用回路部を複数個(N個)設け、N個並列に読み取り走査をすることにより4000×{(T1+T2+T3)/N}の時間で全画素を読みとる構成が一般的である。
しかしながら、そういった構成にしたとしても、1行の画素(=4000/N個)の読み取りを行うために必要な時間は、転送〜読み出し〜リセットの各動作が順次行われる従来の光電変換装置では、転送時間T1とリセット時間T2が各行の画素を読みとる際に毎回必要となるために、特に多画素数の光電変換装置の走査時間は予想以上にかかる場合があるという問題点を有していた。特に、転送用スイッチング素子(T1-1〜T3-3)をコスト的効果の高いアモルファスシリコン(以下、「a−Si」と称する)TFT(Thin Film Transistor)で構成する場合、そのスイッチング性能が単結晶シリコンを材料にしたスイッチ素子に比べて充分でないために、光電変換装置のより一層の高速読み取り化という点で改善し得る課題を有している。
負荷コンデンサは図1中に読出容量C1〜C3と容量素子として表記されているが、実際上は、別途素子を設けなくともよく、スイッチング素子T1-1〜T3-3のゲート電極と信号配線M1〜M3側の電極とで形成される電極間容量(Cgs)で構成される。例えば、負荷コンデンサ(読出容量)C1の容量は、第1行のS1-1の信号電荷を転送する場合、信号配線M1に寄生するスイッチング素子T1-1、T2-1とT3-1のCgsの和になる。同様に、例えば第2行のS2-2の信号電荷を転送する場合、C2の容量値は信号配線M1に寄生するスイッチング素子T1-2、T2-2とT3-2のCgsの和になる。言うなれば、どの光電変換素子の信号電荷を転送するにしても、負荷容量値(C1〜C3)はスイッチング素子のCgsの3個分の容量が付加されることになる。
同様にして、4000×4000画素の2次元光電変換装置を構成する場合、マトリクス内の各信号線の負荷容量は、Cgs×4000の容量を有することになる。一方、読み出し用回路部におけるスイッチング素子RES1〜RES3により、負荷容量の信号電荷を直列変換する際にアナログ演算増幅器(オペアンプ)OPの入力に寄生される入力容量(図1内のCa)に事実上転送されることになる。転送用スイッチング素子をa−Siで形成する場合、Cgs×4000の負荷容量>>Caであるために負荷容量の信号電位はほとんど低減することなくインピーダンス変換される。
また、シフトレジスタSR2により制御されるスイッチング素子(U1〜U3)を介して負荷容量(C1〜C3)からオペアンプOP側へ転送動作を行う際に、スイッチング素子内のキャリアの熱的擾乱により発生する熱雑音によって光電変換装置としてのS/Nを低下させる場合があるという問題点が生ずることがある。この熱雑音電圧の実効値Vjは、一般に、Vj=(4KTRB)1/2 (Vrms)で与えられる。ここで、Kはボルツマン定数1.38×10-23(J/K)で、Tは絶対温度(K)、Bは系の周波数帯域幅(Hz)である。また、Rは抵抗で発生する熱雑音であればその抵抗値(Ω)である。この系の場合は、スイッチング素子のオン抵抗値(Ω)と考えてよい。
また、マトリクス側の容量(Cgs×4000)をCL、オペアンプOP側の入力容量をCaとすれば、熱雑音電圧Vj=(4KTRB)1/2(Vrms)において、周波数帯域幅B=1/(4R(CL‖Ca))で近似され、Vj=(4KTR/(4R(CL‖Ca)))1/2=(KT/(CL‖Ca))1/2となる。ここで、CL‖CaはCLとCaの直列合成容量である。
因みに、電荷量で表せば、Qj=CV=(KT/(CL‖Ca))1/2(Vrms)となる。すなわち、こういった系において発生する熱雑音電圧Vjは、ボルツマン定数K、温度T、容量C(=CL‖Ca)でのみにより決定され、一般的にKTCノイズと呼ばれている。以後、断りのないかぎり熱雑音電圧を「KTCノイズ」と称することにする。このKTCノイズは、単純化すれば(KT/(CL‖Ca))1/2(Vrms)で与えられる。CL>>Caであるため、KTCノイズは、ほぼ(kT/Ca)1/2で決定される。この種のノイズを低減させるためには、Caを大きくすればよいが、集積回路(IC)内で形成される容量を大きくするにも限界がある。
同様に、負荷容量をリセット用スイッチRES1〜RES3によりリセット電位にリセットする際においてもKTCノイズが発生し、光電変換装置としてのS/Nを低下させる問題点を有する。このリセット時におけるKTCノイズは(KT/CL)1/2(V)で与えられる。転送時に発生するKTCノイズ及びリセット時に発生するKTCノイズは、光電変換装置のランダムノイズとして現れる。特に、医療用のX線撮像装置のように、高精細、高階調情報を得ようとした場合は、複写機や電子黒板等の事務機にくらべS/N比の高い光電変換装置が必要であり、KTCノイズが大きな問題となる場合がある。
光電変換回路部において、光電変換素子1個の電極間容量値をCS、マトリクス信号配線での負荷容量値をCL、光電変換素子で光電変換された蓄積信号電荷総量をQとすると、転送用スイッチング素子で転送された後のマトリクス信号配線上の負荷容量CLの信号電位VはV=Q/(CS+CL)で与えられる。1個の電極間容量CSは4000個の電極間容量Cgsで形成される負荷容量CLに比べて非常に小さいため、実際はV=Q/CLで近似される。電極間容量Cgsを持つスイッチング素子をa−Si半導体薄膜で構成する場合、薄膜の製造上における膜厚がばらつくことにより、装置ごとに負荷容量CLの容量値に個体差が生じて、出力の大きい装置や出力の小さい装置が生産されるといった問題点が生じることがある。これに対処するために、システムを構成する際、汎用のオペアンプを付加しゲインを調整するといった処置が行われるが、上述の例では、汎用アンプがN個必要となり、調整行程をあわせて考慮すると装置のコストアップにもなる。
また、N個の読み取り用回路部(IC)は、医療機器などのように、特に高S/N比が要求される医療機器においては、耐ノイズ性の観点からも信号配線を長く引き延ばすのは好ましくなく、光電変換回路部の近傍に必要な回路が実装されるのが望ましい。しかし、多数(N個)のICを設けた場合、その発熱が光電変換回路部の温度を上昇させる場合がある。特にスイッチング素子がアモルファスシリコンTFTである場合、OFF時の暗電流が大きくなると言われており、ICの発熱が光電変換装置としての固定パターンノイズを増加させるといった問題点が発生する場合もある。
例えば医療用X線撮像装置の光電変換装置部を固体撮像装置で構成する場合、光電変換素子を含む装置全体に求められるノイズ量は、仮にフィルム方式以上の画質を得ようとするならば、信号のダイナミックレンジに対して1/10000以下と言われている。すなわち”X線画像情報のディジタル化”を達成しうるために必要なA/D変換器の性能も14ビット以上の分解能が要求される。最近では16ビットのA/D変換器も市販されているが、ビット数増大に伴い変換スピードも低下しているのが現状で、上述したような4000×4000画素の光電変換装置を持つX線撮像装置に実用的に、現実的に用いられる高速のA/D変換器は14ビット以上のものは現在のところ存在していない。
本発明は読み出し走査時間を短縮可能にし、高速読取り可能な光電変換装置及び該装置を有する光電変換システムを提供することを目的とする。
また本発明は熱的なノイズ(KTCノイズ)の発生の少ない、高S/Nの信号読出しを行なうことのできる光電変換装置及び該装置を有する光電変換システムを提供することを目的とする。
上記各種の問題点を解決するため、たとえば、本発明の光電変換装置は、光を電荷に変換するための光電変換素子と前記電荷に応じた電気信号を出力するためのスイッチ素子とを含む画素が2次元の行列状に複数配され、1フレームの画像を得るために行単位で複数の前記画素から列単位に設けられた複数の信号配線を通って前記電気信号を並列信号として出力するための光電変換回路部と、行単位で前記スイッチ素子の導通を制御するための駆動用回路部と、前記信号配線毎に、前記電気信号の増幅を行うアナログ演算増幅器と、前記アナログ演算増幅器で増幅された電気信号のサンプルホールドを行うための転送スイッチ及び容量と、前記容量からの電気信号の読み出しを行うための読み出し用スイッチと、を有し、並列信号を増幅して直列信号に変換して読み出しを行うための読み出し用回路部と、を有し、前記スイッチ素子は、アモルファスシリコンの半導体層を有する薄膜トランジスタであり、前記読み出し用回路部は、単結晶シリコンを基板材料にした集積回路であり、前記読み出し用回路部が複数設けられ、各読み出し用回路部は1行の画素のうち互いに異なる複数の画素からの並列信号に対する前記サンプルホールドと前記読み出しとを並列に行い、複数の前記読み出し用回路部が所定行の前記読み出しを並列に行っている時間内に、前記駆動用回路部は前記所定行と異なる行の前記スイッチ素子を導通させて前記並列信号を複数の前記アナログ演算増幅器で増幅させることを特徴とする。また、光を電荷に変換するための光電変換素子と前記電荷に応じた電気信号を出力するためのスイッチ素子とを含む画素が2次元の行列状に複数配され、1フレームの画像を得るために行単位で複数の前記画素から列単位に設けられた複数の信号配線を通って前記電気信号を並列信号として出力するための光電変換回路部と、行単位で前記スイッチ素子の導通を制御するための駆動用回路部と、前記信号配線毎に、前記電気信号の増幅を行うアナログ演算増幅器と、前記アナログ演算増幅器で増幅された電気信号のサンプルホールドを行うための転送スイッチ及び容量と、前記容量からの電気信号の読み出しを行うための読み出し用スイッチと、を有し、並列信号を増幅して直列信号に変換して読み出しを行うための読み出し用回路部と、を有し、前記スイッチ素子は、アモルファスシリコンの半導体層を有する薄膜トランジスタであり、前記読み出し用回路部は、単結晶シリコンを基板材料にした集積回路であり、前記読み出し用回路部が所定行の前記読み出しを行っている時間内に、前記所定行と異なる行の前記スイッチ素子を導通させて前記並列信号を複数の前記アナログ演算増幅器で増幅させることを特徴とする。
また、たとえば、本発明の光電変換装置は、光を電荷に変換するための光電変換素子と前記電荷に応じた電気信号を出力するためのスイッチ素子とを含む画素が2次元の行列状に複数配され、1フレームの画像を得るために行単位で複数の前記画素から列単位に設けられた複数の信号配線を通って前記電気信号を並列信号として出力するための光電変換回路部と、行単位で前記スイッチ素子の導通を制御するための駆動用回路部と、前記信号配線毎に、前記電気信号の増幅を行うアナログ演算増幅器と、前記アナログ演算増幅器で増幅された電気信号のサンプルホールドを行うための転送スイッチ及び容量と、前記容量からの電気信号の読み出しを行うための読み出し用スイッチと、を有し、並列信号を増幅して直列信号に変換して読み出しを行うための読み出し用回路部と、を有し、前記スイッチ素子は、アモルファスシリコンの半導体層を有する薄膜トランジスタであり、前記読み出し用回路部は、単結晶シリコンを基板材料にした集積回路であり、前記読み出し用回路部が複数設けられ、各読み出し用回路部は1行の複数の画素のうち互いに異なる複数の画素からの並列信号に対する前記サンプルホールドと前記読み出しとを並列に行い、前記転送スイッチ及び容量が所定行の増幅された電気信号のサンプルホールドを終了してから前記所定行の次に前記スイッチ素子の導通が行われる次行の増幅された電気信号のサンプルホールドを開始するまでの間に、複数の前記読み出し用回路部による所定行の並列な前記読み出しと、前記所定行と異なる行の前記スイッチ素子の導通による前記異なる行の複数の画素からの並列信号の増幅と、が時間的に重ねて行われることを特徴とする。また、光を電荷に変換するための光電変換素子と前記電荷に応じた電気信号を出力するためのスイッチ素子とを含む画素が2次元の行列状に複数配され、1フレームの画像を得るために行単位で複数の前記画素から列単位に設けられた複数の信号配線を通って前記電気信号を並列信号として出力するための光電変換回路部と、行単位で前記スイッチ素子の導通を制御するための駆動用回路部と、前記信号配線毎に、前記電気信号の増幅を行うアナログ演算増幅器と、前記アナログ演算増幅器で増幅された電気信号のサンプルホールドを行うための転送スイッチ及び容量と、前記容量からの電気信号の読み出しを行うための読み出し用スイッチと、を有し、並列信号を増幅して直列信号に変換して読み出しを行うための読み出し用回路部と、を有し、前記スイッチ素子は、アモルファスシリコンの半導体層を有する薄膜トランジスタであり、前記読み出し用回路部は、単結晶シリコンを基板材料にした集積回路であり、前記転送スイッチ及び容量が所定行の増幅された電気信号のサンプルホールドを終了してから前記所定行の次に前記スイッチ素子の導通が行われる次行の増幅された電気信号のサンプルホールドを開始するまでの間に、前記読み出し用回路部による所定行の前記読み出しと、前記所定行と異なる行の前記スイッチ素子の導通による前記異なる行の複数の画素からの並列信号の増幅と、が時間的に重ねて行われることを特徴とする。
また、前記読み出し用回路部において、アナログ演算増幅器と転送スイッチとの間で、且つ、前記アナログ演算増幅器の出力端に直列に接続された容量素子と、前記容量素子の端子のうち前記アナログ演算増幅器の出力に接続された端子と反対側の端子に接続されたリセットスイッチと、前記容量素子と前記リセットスイッチとの間に設けられた抵抗素子と、を更に有することは好ましい。
また、前記読み出し用回路部において、前記アナログ演算増幅器と前記サンプルホールド部との間にローパスフィルタ回路を更に有することは好ましい。
本発明によれば、各行の読み出し走査において、転送〜読み出し〜リセットを一つの組とする場合の動作時間に比べ、ほぼ読み出し時間のみで行走査が可能となり、光電変換装置の読み取りにおいて大幅な高速化を可能にする。
さらに、前記光電変換回路部における光電変換素子およびスイッチング素子が、アモルファスシリコン半導体を材料に形成することにより、大面積な光電変換装置を安価に提供することができる
また、前記読み出し用回路部において、アナログ演算増幅器と転送スイッチとの間で、且つ、前記アナログ演算増幅器の出力端に直列に接続された容量素子と、前記容量素子の端子のうち前記アナログ演算増幅器の出力に接続された端子と反対側の端子に接続されたリセットスイッチと、前記容量素子と前記リセットスイッチとの間に設けられた抵抗素子と、を更に有することにより、前記アナログ演算増幅器のランダムノイズを低減でき、S/Nを大きくすることができる。
また、前記読み出し用回路部において、前記アナログ演算増幅器と前記サンプルホールド部との間にローパスフィルタ回路を更に有することにより、前記アナログ演算増幅器のランダムノイズを低減でき、S/Nを大きくすることができる。
本発明によれば、1行分の読み出し走査時間が、従来のものに比べ大幅に短縮されることになり、高速読み取り可能な光電変換装置及び該装置を用いた光電変換システムを達成することができる。
また前記アナログ演算増幅器の出力端子に交流成分のみを通過させる容量素子を直列接続し、その容量素子を直流再生するためのリセットスイッチを配置させることにより、光電変換回路部のリセット時に発生するKTCノイズによるS/Nの低下を抑止でき、S/Nの高い光電変換装置及びそのシステムを提供でき、ざらつきのない高品位の画像を得ることができる。
さらに、前記光電変換回路部における光電変換素子およびスイッチング素子をアモルファスシリコン半導体を材料に用いることにより、容易なプロセスで大面積の光電変換装置が安価に提供することができる
以上述べてきたように、本発明の光電変換装置はスピード、S/N、階調性、コストの点において極めて優れており、近年の医療業界や産業界において強く望まれている”X線画像情報のディジタル化”の要求に答え、高齢化社会をむかえつつある日本はもちろんのこと、全世界中の病院内での診断効率を向上し、また建築物やその他各種部材の非破壊検査等の検査効率とその後の対処効率を向上させることを可能にする。
以下、図面を参照しつつ本発明の内容を各実施形態として詳細に説明する。
(実施形態1)
図3は本発明の第1の実施形態を示す光電変換装置の回路図である。説明を簡単化するために、図においては3×3の合計9画素で構成している。また、図1と同じ部材については同様の記号を用いている。S1-1〜S3-3は可視光を受光し電気信号に変換するための光電変換素子であり、T1-1〜T3-3は光電変換素子S1-1〜S3-3で光電変換された信号電荷を、マトリクス信号配線M1〜M3側へ転送するためのスイッチ素子である。G1〜G3はシフトレジスタ(SR1)に接続され且つスイッチ素子T1-1〜T3-3に接続されたスイッチのゲート駆動用配線である。マトリクス信号配線M1には、前述したように、スイッチ素子の電極間容量(Cgs)の3個分の容量が転送時において付加されており、図1内では容量素子としての表記をしていない。他のマトリクス信号配線M2、M3についても同様である。
光電変換素子S1-1〜S3-3とスイッチング素子T1-1〜T3-3とゲート駆動配線G1〜G3とマトリクス信号配線M1〜M3が図中光電変換回路部101内に表示されており、図示されていないが、それぞれ1つの絶縁基板上に配置されている。102はスイッチ素子T1-1〜T3-3を開閉するためのシフトレジスタ(SR1)で構成される駆動用回路部である。A1〜A3は、マトリクス信号配線M1〜M3の信号電荷を増幅し、インピーダンス変換するためのオペアンプであり、図中においては電圧ホロワ回路を構成したバッファアンプとしてのみ記載してある。Sn1からSn3はオペアンプA1〜A3の出力すなわち各マトリクス信号配線M1〜M3の出力を読み出し、読み出しコンデンサCL1〜CL3へ転送する転送スイッチである。
読み出しコンデンサCL1〜CL3は、電圧ホロワ回路を構成したバッファアンプB1〜B3を介して読み出し用スイッチSr1〜Sr3により読み出される。103は読み出し用スイッチSr1〜Sr3を切り替えるためのシフトレジスタ(SR2)である。CL1〜 CL3の並列信号は、Sr1〜Sr3とシフトレジスタ(SR2)103により直列変換され、最終段の電圧ホロワ回路を構成したオペアンプ104に入力され、さらにA/D変換回路部105でディジタル化される。RES1〜RES3はマトリクス信号配線M1〜M3に付加された容量(3個分のCgs)に蓄えられた信号成分をリセットするためのリセット用スイッチであり、CRES端子からのパルスによりあるリセット電位にリセット(図中ではGND電位にリセット)される。
また、106は光電変換素子S1-1〜S3-3にバイアスを与えるための電源である。読み出し用回路部107は、バッファアンプA1〜A3、転送スイッチSn1〜Sn3、読み出しコンデンサCL1〜 CL3、バッファアンプB1〜B3、読み出し用スイッチSr1〜Sr3、シフトレジスタSR2、最終段のオペアンプ104、リセット用スイッチRES1〜RES3で構成されている。
図4は、図3に示される光電変換装置の動作を示すタイミングチャートである。図4を用いて、動作の詳細を説明する。光電変換素子S1-1〜S3-3で光電変換された信号電荷は、光電変換素子内で形成されている容量成分に一定の期間だけ蓄積される。第1行の光電変換素子S1-1〜S1-3に蓄積されていた信号電荷は、シフトレジスタ(SR1)102のゲートパルス信号G1によりスイッチング素子T1-1〜T1-3がt1時間だけ”ON”し、マトリクス信号配線M1〜M3の各配線に形成される容量成分(スイッチング素子T1-1〜T3-3のCgs3個分の容量)に転送される。図4中、M1〜M3はその転送の様子を示しており、各光電変換素子内に蓄えられた信号量が異なった場合を示している。すなわち、第1行の光電変換素子(S1-1からS1-3)においては、その出力レベルがS1-2>S1-1>S1-3である。マトリクス信号配線M1〜M3の信号出力は、それぞれオペアンプA1〜A3によりインピーダンス変換される。
その後、読み出し用回路部内のスッチイング素子Sn1〜Sn3が、図4中に示されるSMPLパルスによりt2時間だけ”ON”し、読み出しコンデンサCL1〜CL3にそれぞれ転送される。読み出しコンデンサCL1〜CL3の信号は、それぞれバッファアンプB1〜B3によりインピーダンス変換される。その後読み出し用スイッチSr1〜Sr3がシフトレジスタ(SR2)103からのシフトパルスSp1〜Sp3により順次”ON”することにより、、読み出し用コンデンサCL1〜CL3に転送されていた並列の信号電荷が、直列変換され読み出される。Sp1、Sp2、Sp3のシフトパルスのパルス幅をSp1=Sp2=Sp3=t3とすると、この直列変換読み出しに必要な時間はt3×3となる。直列変換された信号は最終段のオペアンプ104から出力され、さらにA/D変換回路部105によりディジタル化される。
図4中に示されたVoutはA/D変換回路部に入力される前のアナログ信号を示している。図4に示しているように、第1行のS1-1〜S1-3の並列信号すなわちマトリクス信号配線M1〜M3の信号電位の並列信号が、それらの信号の第小に比例してVout信号上で、直列変換されている。最後に、マトリクス信号配線M1〜M3の信号電位はCRESパルスがt4時間だけ”ON”することによりリセット用スイッチ素RES1〜RES3を介して一定のリセット電位(GND電位)にリセットされ、次の光電変換素子S2-1〜S2-3の第2行の信号電荷の転送に備える。以下同様に第2行、第3行の光電変換された信号が繰り返し読み出される。
ここで、図4から判るように、本発明では、第1行のCL1〜CL3の信号電荷の読み出し動作に必要なt3×3の時間範囲内に、第1行のマトリクス信号配線M1〜M3の容量のリセット動作と、第2行の光電変換素子S2-1〜S2-3のゲートパルスG2による転送動作との、二つの動作を行うことができる。すなわち1行の読み出しに必要とされる時間はt4+t1+t2であり、この時間はほぼ(t3×3)+t2に等しくすることができる。マトリクス信号配線M1〜M3の1本に形成されている容量は、図あにおいては、光電変換素子S2-1〜S2-3に接続されたスイッチング素子の電極間容量Cgsのたかだか3個分である。
しかしながら、前述したように、実際の光電変換素子を構成する場合、1列で数百から数千のビットとなるため、読み出し用コンデンサCLに比べれば、容量値として非常に大きくなる。そうなるとSMPLパルスによる転送に必要な時間t2は、ほぼ読み出し用コンデンサCLの容量値とスイッチ素子Snx(x:1〜3)のオン抵抗値の積で決定される時定数の数倍の時間で十分となる。読み出し用回路部107を通常の結晶シリコンを基板材料にした集積回路(IC)で構成すれば、t2の時間はt1、t3、あるいはt3×3の各時間に比べ十分短い時間で動作させることができる。
すなわち、1行の光電変換素子の信号電荷を読みとるのに必要な時間は、ほぼt4+t1=t3×3に設定することができる。このことは、前述した例の場合は、1行の読み出しには、(光電変換素子からマトリクス信号配線への転送に必要な時間t1)+(マトリクス信号配線の信号を読み出すのに必要な時間t3×3)+(マトリクス信号配線の容量成分をリセットするのに必要な時間t4)の時間が必要であったのに対し、本実施形態においては、(マトリクス信号配線の信号を読み出すのに必要な時間t3×3)の時間で1行を読み出すことが可能であり、光電変換装置としての読み取りスピードが大幅に短縮されることになる。
図5(a)は、光電変換素子及びスイッチング素子をアモルファスシリコン半導体薄膜を用いて構成した時の光電変換回路部の概略的上面図である、図5(b)は、図5(a)中A−Bにおける概略的断面構成図である。光電変換素子301及びスイッチング素子302(アモルファスシリコンTFT、以下単にTFTと記す)は、同一基板303上に形成されており、光電変換素子301の下部電極は、TFT302の下部電極(ゲート電極)と同一の第1の金属薄膜層304で共有されており、光電変換素子301の上部電極は、TFT302の上部電極(ソース電極、ドレイン電極)と同一の第2の金属薄膜層305で共有されている。また、第1、第2の金属薄膜層は、光電変換回路部内の、ゲート駆動用配線306、マトリクス信号配線307も共有している。図5(a)においては、画素数として2×2の計4画素分が記載されている。図5(a)中、ハッチング部は、光電変換素子の受光面である。309は光電変換素子にバイアスを与える電源ラインである。また、310は光電変換素子301とTFT302を接続するためのコンタクトホールである。
ここで、本実施形態における光電変換回路部の形成方法を説明する。まず、絶縁基板303上にスパッタ法や抵抗加熱法によりクロム(Cr)を第1の金属薄膜層304を約500オングストローム蒸着し、フォトリソグラフィーによりパターニングし、不必要なエリアをエッチングする。この第1の金属薄膜層304は光電変換素子301の下部電極及びスイッチング素子302のゲート電極となる。次に、CVD法により、同一真空内でaーSiNx(311)、a−Si:H(312)、N+層(313)をそれぞれ、3000、5000、1000オングストロームづつ順次積層させる。これらの各層は、光電変換素子301の絶縁層/光電変換半導体層/ホール注入阻止層であり、そしてスイッチング素子302(TFT)のゲート絶縁膜/半導体層/オーミックコンタクト層となる。
また、第1の金属薄膜層304と第2の金属薄膜層305とのクロス部(図5(a)314)の絶縁層としても利用される。各層の膜厚は上記厚さに限らず光電変換装置として使用する電圧、電荷、光電変換素子受光面の入射光量等により最適に設計される。少なくとも、a−SiNxは、エレクトロンとホールが通過できず、また、TFT302のゲート絶縁膜として十分機能できる500オングストローム以上が望ましい。各層を堆積した後、コンタクトホール(図5(a)310参照)となるエリアをRIEまたはCDE等でドライエッチングし、その後、第2の金属薄膜層305としてアルミニウム(Al)をスパッタ法や抵抗加熱法で約10000オングストローム堆積させる。さらにフォトリソグラフィーによりパターニングし、不必要なエリアをエッチングする。
第2の金属薄膜層は光電変換素子301の上部電極、スイッチングTFT302のソース、ドレイン電極、その他の配線等となる。また第2の金属薄膜層305の成膜と同時にコンタクトホール部310で上下の金属薄膜層が接続される。更に、TFT302のチャネル部を形成するために、ソース電極、ドレイン電極間の一部をRIE法でエッチングし、その後、不必要なaーSiNx層、a−Si:H層、N+層をRIE法でエッチングし各素子が分離される。これで、光電変換素子301、スイッチングTFT302、他の配線類(306、307、309)、コンタクトホール部310が形成される。図5(b)の概略的断面図においては2画素分のみしか図示されていないが、多数の画素が同時に絶縁基板303上に形成されることは言うまでもない。
最後に、耐湿性向上の目的として、各素子、配線類をSiNxのパッシベーション膜(保護膜)315で被覆する。以上の説明の通り、光電変換素子、スイッチングTFT、配線類が同時に堆積された共通の第1の金属薄膜層、aーSiNx、a−Si:H、N+層、および第2の金属薄膜層と各層のエッチングのみで形成される。
以上述べたようなアモルファスシリコン半導体を主たる材料にしたプロセスを用いれば、光電変換素子、スイッチング素子、ゲート駆動用配線、マトリクス信号配線を、同一基板上に同時に作製することができ、大面積の光電変換回路部が容易に、しかも安価に提供することができる。
一般にアモルファスシリコンTFTは、結晶シリコンのスイッチ素子にくらべ、その材料としての電子の移動度が低いために、ON抵抗が著しく大きくなる。例えば、上記プロセスにより作製したチャネルサイズ(W/L):50μm/10μmのTFTのON抵抗は、12Vのバイアス(Vgs)の印加により8メガオームと非常に大きい値になる。このTFTを用い図5(a)、図5(b)に示されるような光電変換回路部を画素ピッチ100μmで構成すると、光電変換素子内で形成される容量成分は2〜3(pF)となり、光電変換素子からマトリクス信号配線への転送に必要な時間は、時定数τとしておおよそ20(μsec)必要となる。転送を十分に行うためには、その時定数の数倍の時間が必要となる。仮に4τの時間を設けるとすると、TFTの駆動用ゲートパルスのパルス幅は80(μsec)となる。
上記TFTの1個のCgsは0.05(pF)程度であり、1行の画素数を4000個に設定した場合、マトリクス信号配線1本に形成される容量成分は、4000×Cgs=200 (pF)である。図3で示される読み出し用回路部内のリセット用スイッチ素子(RES1〜RES3)のON抵抗は、読み出し用回路部がIC(結晶シリコン)であれば数百オームから数キロオーム程度には容易に作製でき、そのリセットに必要な時定数τRは、 配線の抵抗成分を無視できれば、1(μSEC)にも満たない。しかしながら、そのリセット動作におけるリセット電流の通過経路はTFTのCgsを介しゲート駆動配線(第3図でいえばG1、G2、G3)を流れることになる。ゲート駆動配線の材料としてクロムを用い、図5(a)、図5(b)に示されるような構成で光電変換回路部を構成すれば、その配線による抵抗値は高くなることが予想される。
抵抗値を低減するために配線幅を太くすれば、100(μm)×100(μm)の画素領域に対する光電変換素子の受光面の占有面積が低下し信号量が確保できなり、また配線膜厚を厚くすれば保護膜315のカバレッジ性が低下し信頼性が懸念される。従って、おおよそ配線幅10(μm)、配線膜厚1000(A)程度が設計上妥当なところである。
ゲート駆動配線にクロムを用いた場合そのシート抵抗はおよそ2オーム/□であり、そして配線長は、上述の例では4000(画素)×100(μm)でおおよそ40(cm)以上になり、配線の抵抗としては80(キロオーム)にもなる。そうなるとマトリクス信号配線に形成された約200(pF)の容量をリセットするのに必要な時間は、τR=1(μsec)では足りなくなる。実際のリセット動作では、2次元的な分布定数回路になり、単純にCR時定数では表すことはできないが、十分にリセットするためには200(pF)×80(kΩ)=16(μsec)の数倍の時間が必要とされ、駆動用ゲートパルス幅80(μsec)とほぼ同等の時間が必要となる。
また、4000画素分のマトリクス信号配線が接続される読み取り用回路部(IC)は1個のICで構成した場合、ICのサイズが非常に大きくなりIC自身の歩留まりが低下する。また、1個のICでは1行=4000画素分のデータを直列読み出しするために非常に時間がかかりすぎる。従って、読み出し用回路部は、適当な数:N個に分割され、N個同時に動作される。例えば、Nは光電変換素子からマトリクス信号配線への転送時間(t1)とマトリクス信号配線のリセット時間(t4)の和の時間(t1+t4)で直列変換され得るように設定される。上述の例でいえば、転送時間t1:80(μsec)+リセット時間t4:80(μsec)=160(μsec)、直列変換する変換レート(シフトレジスタ2のSpのパルス幅:t3)を1.6(μsec)にすれば、100画素分を入力できる読み出し用回路部をN=40個用意することになる。
この例でいえば、1行の読み取りに必要な時間がt1+t4+(t3×100)=320(μsec)であったのに対し、本発明においては、1行の読み取りに必要な時間は、t3×100=160(μsec)と実質上2倍の高速化が図れることになる。
また、光電変換装置の使用上、高速化を必要としない場合、従来と同じ読み取り速度でも、転送時間t1やリセット時間t4を長く設定できるため、より十分な転送、リセットが可能になる。
また、読み出し用回路部におけるt3は、結晶シリコンの通常のICであれば、上述の例であるt3=1.6(μsec)よりも更に短くすることは容易である。この場合、1行の読み出しに必要な時間はts+t4で決定されるため読み出しスピードの点では変化ないが、読み出し用回路部のICの数(N)は少なくできるため、より安価に光電変換装置を提供できる。
以上述べてきたように、本発明によれば、各行の読み出し走査において、従来の技術で必要不可欠な転送+読み出し+リセットの動作時間に比べ、実質上読み出しのみの時間で各行の読み出し走査が可能となり、光電変換装置の読み取りにおいて大幅な高速化が図れる。
(実施形態2)
図6は本発明の第2の実施形態を示す光電変換装置の回路図であり、光電変換回路部が3×3=9画素で構成されている例である。実施形態1で示された図3と同一の構成部材については同じ符号が記載されており、説明は省略する。図6が、図3と異なるところは、読み取り回路部において各マトリクス信号配線に接続されたバッファアンプL1〜L3が、抵抗R1、R2で決定される増幅率Gを持った非反転増幅器に変更されている点にある。そして、図6中では表していないがバッファアンプL1〜L3のオペアンプは、他のアンプに比べて非常に低ノイズ性能に関して優れている。増幅率は1+(R2/R1)になる。
一般に、オペアンプはランダムな電圧性のノイズを発生させ、それは内部で構成されるトランジスタ、特に初段のトランジスタで発生するノイズが支配的となる。例えば初段部がバイポーラトランジスタで構成した場合、そのベース抵抗に発生する熱雑音がオペアンプのノイズ量を決定すると言われている。そのノイズ量は、一般に単位帯域幅に対して表され、その単位は(Volt/(Hz)1/2)となる。図6で示されるようにオペアンプを非反転増幅器として用いる場合、動作させる周波数帯域に応じてノイズ量も、1+(R2/R1)倍される。以下、オペアンプで発生するノイズを、増幅率倍する前のノイズ値すなわち入力換算雑音電圧として考え、Vn(V/(Hz)1/2)で表すことにする。
本実施形態においては、図6で示されるオペアンプ(L1〜L3)のVnをある一定値以下に設定する。ある一定値とは、光電変換回路部101内でスイッチング素子T1ー1〜T3ー3を介した転送動作時に発生するいわゆるKTCノイズによるノイズ値である。すなわち、読み取り用回路部の初段のオペアンプ部(L1〜L3)で発生するノイズ量は、光電変換回路部101内で発生するKTCノイズ量以下に設定してある。どちらのノイズも、原理上発生し得る真性ノイズであり、設計上”零”にすることはできない。
次に、第1の実施形態でも説明した4000×4000=1600万画素数を有する光電変換装置を例にとり、それぞれのノイズを概算する。a−SiNx、a−Si、N+の各層をそれぞれ3000、5000、1000オングストローム積層し、画素ピッチを100μmで構成した場合、光電変換素子S1ー1〜S3ー3内の容量(C1)は約3pF、マトリクス信号配線M1〜M3の1本の読み出し容量(C2)はCgs×4000で200pFである。スイッチング素子(TFT)T1ー1〜T3ー3で転送動作を行った際に発生するKTCノイズ(Tn)は、マトリクス信号配線M1〜M3の容量C2上の電圧ノイズとして求めると、Tn=(K×T×(C1‖C2))1/2/(C1+C2)である。但し、K:ボルツマン定数(1.38×10-23(J/K))、Tは絶対温度、C1‖C2はC1とC2の直列合成容量である。
このノイズTnは統計確率学的にガウス分布を示し、実効ノイズ電圧値(Vrms)で表される。室温(300K)におけるTnを計算するとTn=0.55(μVrms)である。一方、オペアンプL1〜L3で発生するノイズは、扱う周波数帯域Bにより異なる。第1の実施形態で説明したように、転送時間を80(μs)+リセット時間を80(μs)とすれば、オペアンプには、(1/160(μs))=6.25(kHz)の信号が入力されたことになる。仮に、その4倍の25(kHz)の周波数帯域Bでオペアンプを動作させることにより、転送された光電変換信号およびを光電変換回路部内で発生したKTCノイズが十分に(G倍)に増幅される。
加えて、動作周波数帯域で発生するオペアンプ入力部の実効ノイズAn(=Vn×B1/2)もG倍に増幅されることになる。オペアンプで発生するノイズAnと光電変換回路部101内におけるKTCノイズTnは互いに独立したノイズであり、双方のノイズをあわせたアンプ入力部における実効ノイズJnはJn=(An2+Tn21/2で表され、アンプ出力端子における実効全ノイズは、Jn×Gとなる。
ここで、An>>Tnになると、JnはAnで決定されることになり光電変換装置としてのS/Nが不利になる。従ってAn=TnまたはAn<Tnが望ましい。前述の例で周波数帯域B=25(kHz)とした場合、オペアンプの入力換算雑音電圧Vnは、Tn≧(Vn×B1/2)(=An)から、3.5(nV/(Hz)1/2)以下が望ましい。Vn=3.5(nV/√Hz)とした場合、アンプの実効ノイズがKTCノイズTnと等しくなり、アンプ入力部における両者あわせた実効ノイズJnは、Jn=(Vn2+Tn21/2より、Tnの√2倍になる。すなわち、上述の例においては、Jn=0.55×21/2=0.78(μVrms)となる。
本実施形態における光電変換装置をX線撮像装置に用いて、従来のフィルム方式に匹敵する画像を得る場合、装置として求められるS/N比は非常に高く、一般にS/N=10000倍以上が必要であるといわれている。ここで、2次元状に光電変換素子が配列された光電変換装置をX線撮像装置に用いる一例について、まず説明する。
図7は、2次元の光電変換装置を用いて構成された医療用のX線検出装置の概略断面図である。X線源1501を出射したX線は人体などの検体1502(患者の患部や物体の検査箇所)に照射され、肺部、骨部、病巣といった体内情報、あるいは構造体、内容空間といった内部情報に対応したX線が、グリッド板1503に向かう。グリッド板1503は検体内での散乱X線を蛍光体1504や光電変換装置1506に照射されるのを防ぐ目的で配置されており、鉛のようなX線を吸収する吸収物質1507とアルミニウムのようなX線を透過する透過物質1508とで構成されている。グリッドを通過したX線は、波長変換体であるX線可視変換蛍光体1504に照射され、そこで可視光など光電変換素子の感度を有する範囲の波長に変換される。X線可視変換蛍光体1504からの蛍光は、光電変換装置1506で光電変換される。なお、図7中、1509は光電変換素子、1510はスイッチング素子であり、1511は光電変換素子1509、スイッチング素子1510を保護する保護膜である。1512は光電変換素子1509、スイッチング素子1510を配置する絶縁基板である。
ところで、図7で示されるように、X線可視変換蛍光体1504を光電変換装置1506に密着させた場合、光電変換素子1509の受光面で得られる照度は最大となり、その時の照度は、用いる蛍光体やX線源の線量にも依存するが、数(Lx)程度の照度を確保できる。1(Lx)の光で光電変換素子1509に流れる光電流は、前述した4000×4000の光電変換装置の例であれば1個の光電変換素子で約5(pA)であり、その光電流を500(msec)の期間、光電変換素子内の3(pF)の容量C1に蓄積すれば、スイッチングTFTを介した転送後のマトリクス信号配線の200(pF)の容量C2における信号出力Sは、5pF×500msec/(3pA+200pA)=12.3(mV)となる。マトリクス信号配線の200(pF)の容量C2におけるノイズ値JnはJn=0.78(μVrms)であり、実効ノイズJnをNとし、S/N比は12.3(mV)/0.78(μV)=15800となる。すなわち、X線撮像装置の光電変換部として十分に機能させることが可能となる。
オペアンプ部のノイズはVnのみではなく、例えばR1、R2の抵抗で発生する熱雑音もある。それは、その抵抗値を小さくすることによりVnによるノイズに比べ十分に小さくすることが容易である。また、オペアンプには入力部における電流性のノイズ成分(In)が存在する。これはオペアンプの初段のトランジスタを電界効果トランジスタにすることにより、Vnに起因するノイズに対し十分に小さくすることが可能である。つまり、オペアンプの持つ入力換算雑音電圧Vnが、光電変換装置としてのS/Nを大きく左右するために、本発明ではオペアンプのVnを規定している。
(実施形態3)
図8は本発明の第3の実施形態を示した光電変換装置の回路図であり、光電変換回路部が3×3=9画素で構成されている例である。第2の実施形態で示された図6と同一の構成部材については同じ符号が記載されており、説明は省略する。図8が、図6と異なるところは、読み取り回路部においてオペアンプL1〜L3の出力部端子からの出力配線の途中に交流成分のみを通過させる容量素子CC1〜CC3を接続し、その容量素子を直流再生するためのリセットスイッチD1〜D3を配置した点である。また容量素子CC1〜CC3にはインピーダンス変換用のバッファアンプA1〜A3が接続されている。
また、図9は図8における動作を示したタイミングチャートであり、容量素子CC1〜CC3、リセットスイッチD1〜D3に関係する動作について特に記載し、他の動作は図4と同様である。図8及び図9を用いて本実施形態の動作について以下に説明する。
CRESは、マトリクス信号配線M1〜M3に形成される容量CL(図8中で図示していないがTFTT1ー1〜T3-3のCgs3個分)をリセット電位(GND)にリセットするためのスイッチRES1〜RES3のコントロール信号である。P1はマトリクス信号配線のノード(例えば、図8上P1と付記)の電位の変化の様子を示している。本来ノードP1は、CRES信号”Hi”により、リセット電位であるGNDにリセットされなければならない。しかしながら、マトリクス信号配線の容量C2をリセットする場合、スイッチRES2のオン抵抗による熱雑音がいわゆるKTCノイズとして確率的に発生する。そのノイズ量Rn=(KT/C2)1/2(Vrms)である。C2=200pFの前述の例では、Rn=4.55(μVrms)にもなり、前述のJn=0.78(μVrms)を上回り光電変換装置のノイズの主因となる。
このノイズ量Rnが、マトリクス信号配線の容量C2に重畳された状態で読み出しを行えば、当然のことながら光電変換装置としてのS/Nが低下する。図9の波形P1において、CRES”OFF”後のリセット電位GNDからのずれ量(図9で”エラー”と付記)はこのリセット時に発生したKTCノイズによるものである。このノイズもまた、オペアンプL1〜L3により増幅率G=1+(R2/R1)倍される。図8中図示していないが、オペアンプL1〜L3の出力には波形P1のG倍の出力が常に現れている。図9におけるP2は、アンプL2の出力に直列接続された容量素子の対向電極の波形である。すなわち図8に示したノードP2の波形を表している。
ここで、ノードP2にはリセットスイッチD2が接続されており、コントロール信号DRESにより制御される。DRESはCRESとほぼ同時に”ON”し、CRESの”OFF”後わずかに遅れてDRESが”OFF”する。DRESが”ON”している期間は、ノードP2にはリセット電位GNDが与えられる。DRESが”OFF”し、スイッチ素子D2がハイインピーダンスの状態においてもノードP2はGND電位にホールドされる。その状態で、例えば転送用TFTのゲート(G2)が”ON”すると光電変換素子S2-2の容量に蓄えられていた信号電荷がマトリクス信号配線の容量C2に転送される。
図9の波形P1にその様子が示されているが、予めCRES終了後にホールドされたリセット時のKTCノイズRnが転送動作時においても重畳されている。しかしながら、この転送動作過程でのノードP2の波形は、オペアンプL1〜L3でG倍されたRnの直流成分が容量素子CC2によって遮断されるため、光電変換素子の信号によるC2の電位の変化分だけがG倍されて現れる。すなわち、リセット時のKTCノイズがキャンセルされる結果となる。その後、P2の出力はSMPLパルスにより容量素子CL2に転送し、SR2により直列変換されオペアンプ104から出力される。この部分の動作は実施形態1で説明した動作と同じである。
以上説明したように、本発明では、読み出し回路部107において、オペアンプL1〜L3の出力部端子からの出力配線の途中に交流成分のみを通過させる容量素子CC1か〜CC3を接続し、その容量素子を直流再生するためのリセットスイッチ1〜D3を配置させることにより、各マトリクス信号配線に形成される容量のリセット時に発生するKTCノイズを除去することができるため光電変換装置の高S/N化が図れ、画質のよい画像が得られる。
(実施形態4)
図10は本発明の第4の実施形態を示した光電変換装置の回路図であり、光電変換回路部が3×3=9画素で構成されている例である。第3の実施形態で示された図8と同一の構成部材については同じ符号が記載されており、説明は省略する。図10が、図8と異なるところは、読み出し用回路部107において、外部からの信号によりその増幅率が可変制御できる機能を有するオペアンプK1〜K3が付加されている点である。図10では外部から増幅率を制御する信号線が4本A1〜A4設けてあり、4通りの増幅率が選択される。図11は、図10における増幅率可変のオペアンプK1〜K3の内部の概略的回路図を示している。以下簡単にその機能を説明する。
端子A1,A2,A3,A4は外部から増幅率を選択するための信号を入力するため端子であり、4端子中1端子のみが”Hi”になることとする。端子A1,A2,A3,A4のいずれかに”Hi”の信号が入力されることにより、それぞれの端子A1,A2,A3,A4に結線されたスイッチ素子S1、S2、S3、S4はオンする。どれか一つのスイッチがオンすることにより、オペアンプK1〜K3は非反転増幅器として動作される。例えば、抵抗R3〜R7の抵抗値を各スイッチ素子のオン抵抗よりも十分に大きくとり、すべて同じ値R(Ω)にした場合、S1がオンすることにより増幅率は1+1/4=1.25倍となり、S2がオンすることにより増幅率は1+2/3=1.66倍となり、S3がオンすることにより増幅率は1+3/2=2.5倍となり、S4がオンすることにより増幅率は1+4/1=5倍となる。抵抗R3〜R7の抵抗値を適当に選択すれば、他の4通りの所望の増幅率を得ることができる。
本実施形態では、4本の制御信号により4通りの増幅率を切り替える例を示したが、何も4本に限定するものではなく、所望の本数の制御信号により増幅率を切り替えてもよい。また、制御端子にマルチプレクサ回路を接続すれば、N本の外部制御信号により、2N 通りの切り替えも可能となる。
前述したようなa−Si半導体薄膜の製造上のばらつきによる光電変換出力の個体差が生ずるといった問題点に対して、本発明の光電変換装置は、読み出し用回路部内に外部からの信号によりその増幅率が制御できるるため、容易に出力ばらつきを補うことができ、装置としてのコストが結果として安くなる長所を有する。
(実施形態5)
図12は本発明の第5の実施形態による光電変換装置の読み取り回路部内で構成されているオペアンプ1個の回路図の例である。この図において本発明の特徴としているところは、端子PSからの信号により制御されるスイッチ素子SWpが設けられている点である。このスイッチ素子SWpの機能に関する動作の説明を以下に記載する。
端子Vdd、Vssはオペアンプの電源端子であり、Vdd>Vssの電源が投入されている。通常、光電変換装置の系のGNDをゼロ電位とすれば、それぞれVddに+電圧、Vssに−電圧が印加されている。PS端子からの制御信号がスイッチ素子SWpに入力されていない場合すなわちSWpが”OFF”の場合、抵抗R9、ダイオードD1、ダイオードD2に電流が流れ、トランジスタQ7のベース電位が、D1、D2の順方向閾値電圧で与えられる電位にバイアスされる。すると、トランジスタQ7は、”オン”状態になり、トランジスタQ6、Q7のコレクタ電流IがVdd端子から抵抗R8へと流れることになる。
また、Q6とQ5、およびQ6とQ8はカレントミラー構成の関係にあるため、Q5、Q6、Q8のトランジスタの性能を同一にすることにより、Q5、Q8のコレクタには、Q6のコレクタ電流Iに等しい電流が流れる。Q5は、オペアンプとして機能させるための定電流源となる。バイポーラトランジスタQ1、Q2は入力段のトランジスタであり、入力端子VIN(+)、VIN(−)の入力差電圧に応じた電流がトランジスタQ9のベースに流入(または流出)し、トランジスタQ8、Q9、Q10により構成された出力段で増幅され、端子Voutから出力される。トランジスタQ3、Q4はカレントミラーを構成し、入力段トランジスタQ1、Q2の能動負荷として機能する。実際の使用にあたっては、入力端子VIN(−)端子には、出力端子Voutから負帰還がかけられる負帰還回路、非反転増幅回路、またはインピーダンス変換回路、電圧ホロワ回路等として使用されている。また、反転増幅回路として使用される場合も多い。
さて、一般的には、オペアンプを図12で示されているように、バイポーラトランジスタを用いて構成した場合、電源電流としては使用される抵抗値にも依存するが、常識的にも100μAを越える場合が多い。図3、図6、図8、図10で示されるように、マトリクス信号配線1本に数個のオペアンプが接続された場合、1画素を読み出すのに1mAの消費電流を必要とすると、4000×4000画素の光電変換装置を読み取る場合、1mA×4000(列)=4(A)の電源電流が流れることになる。Vdd、Vssの電源電圧をそれぞれ+5(V)、−5(V)とすると、読み出し用回路部において、40(W)の消費電力を要することになる。この電力は、図3、図6、図8、図10においてSR1、SR2、あるいは他のスイッチ等が動作していない状態すなわち読み取りを行わない状態においても、各オペアンプに電源が投入されていれば、常時、消費されることになる。これは、読み出し用回路部(IC)で熱に変換され、その熱が周囲に放射される。
図12に示されるスイッチ素子SWpは、読み取り時以外において、上記消費電力を低減させることを目的としている。その動作について以下に示す。読み取り時以外において、端子PSからの制御信号により、スイッチ素子SWpを”オン”状態にさせ、D1、D2のダイオードに電流を流ない状態にする。そうするとトランジスタQ6、Q7が”オフ”することにより、電流は流れない。同時にトランジスタQ5、Q8のコレクタ電流も遮断されることになる。すなわち、端子PSからの制御信号により、オペアンプ内の定電流源が遮断され、消費電流を大幅に軽減させることが可能になる。スイッチング素子SWpとしては、例えば、0(V)/5(V)の電圧信号で開閉させるならば、MOSトランジスタで構成させればよい。
このように読み出し用回路部内のオペアンプに図12に示されるような消費電流を低減させるためのスイッチを設けることにより、読み出し用回路部(IC)の発熱が、その周囲に配置された光電変換回路部の温度を上昇させることなく、スイッチング素子であるTFTの”OFF時”の暗電流の上昇を低減させ、光電変換装置としての固定パターンノイズを小さくすることができる。また、読み取り時以外において、読み取り回路部(IC)の消費電力を低減させれば、言うまでもなく、経済的である。
(実施形態6)
図13は、本発明の第6の実施形態を説明するための、光電変換装置のA/D変換回路部の概略的回路図である。本実施形態のA/D変換回路部は、オペアンプ3個、A/D変換器3個、セレクタ回路2個、及びビット変換回路1個で主に構成されている。以下、その動作について説明する。
読み出し用回路部で直列変換されたアナログの信号Vaは、A/D変換回路部内の3個のオペアンプに入力される。その3個のオペアンプをアンプ1、アンプ2、アンプ3とし,それらの増幅率G1、G2、G3は1:2:4の比に設定される。それぞれの増幅率はオペアンプに接続される抵抗値により決定される。本実施形態では、説明上、アンプ1、アンプ2、アンプ3の増幅率G1、G2、G3はそれぞれ1倍、2倍、4倍とする。また、読み出し用回路部からの信号Vaは、0(V)から1(V)の範囲で出力されることとする。すなわち、1(V)を越える信号またはマイナス電圧の信号が、A/D変換回路部に入力されることはない。
読み出し用回路部からの信号Vaは、アンプ1、アンプ2、アンプ3により増幅され、各アンプの出力はA/D変換器AD1、AD2,AD3に入力される。A/D変換器AD1、AD2,AD3には2つのリファレンス電圧を端子REF+、端子REFーに入力し、そのリファレンス端子の差電圧に対してアナログ入力信号をディジタル化する。本実施形態では12ビットのA/D変換器を用いている。すなわち212=4096段階にディジタル化される。A/D変換器の2つのリファレンス電圧は0(V)と4(V)に設定されている。
また、AD3は、4倍のゲインをもつオペアンプに接続しているためVaが0(V)以上、0.25(V)以下の場合にA/D変換される。信号Vaが0.25(V)を越えた場合オーバーフロー端子OFから、”Hi”のロジック信号が出力される。AD2は、2倍のゲインをもつオペアンプに接続しているためVaが0(V)以上、0.5(V)以下の場合にA/D変換される。Vaが0.5(V)を越えた場合オーバーフロー端子OFから、”Hi”のロジック信号が出力される。AD1は、1倍のゲインをもつオペアンプに接続しているためVaが0(V)以上、1(V)以下の場合にA/D変換される。信号Vaが1(V)を越えた場合オーバーフロー端子OF端子から、”Hi”のロジック信号が出力される。
また、セレクタ1は、AD3及びAD2からのディジタル信号が入力され、AD3のOF端子が”Lo”であるならば、AD3からのディジタル信号をそのまま出力し、AD3のOF端子が”Hi”であるならば、AD2からのディジタル信号をそのまま出力する機能を有する。また、セレクタ2は、セレクタ1及びAD1からのディジタル信号が入力され、AD2のOF端子が”Lo”であるならば、セレクタ1からのディジタル信号をそのまま出力し、AD2のOF端子が”Hi”であるならば、AD3からのディジタル信号をそのまま出力する機能を有する。つまり、セレクタ2の出力端子からは、Va:0(V)〜0.25(V)の時AD3が出力され、Va:0.25(V)〜0.5(V)の時AD2が出力され、Va:0.5(V)〜1(V)の時AD1が出力される。セレクタ1、セレクタ2は回路的には同一であり、図14に図13におけるセレクタ1の概略的回路の一例を示す。
各A/D変換器のOFが”Lo”の場合すなわち信号Vaが0.25(V)よりも小さい場合、AD1、AD2,AD3のディジタル出力は、アンプのゲイン比G1:G2:G3=1:2:4の比率になる。つまり、AD2のディジタル出力はAD1のディジタル出力のビットの位をMSB側へ1ビット分だけシフトしており、またAD3のディジタル出力はAD2のディジタル出力のビットの位をMSB側へ1ビット分だけシフトしている。
例えば、AD1の出力がMSB側から、{000100101101}であれば、AD2の出力は、{001001011010}であり、AD3の出力は、{010010110100}である。
図15は、図13におけるビット変換回路の概略的回路の一例である。ビット変換回路においては、入力されたセレクタ2の12ビットのディジタル信号すなわち選択されたA/D変換器のディジタル信号を、14ビットに変換する。その際、選択されたA/D変換器に対応したビットのシフト操作を行う。
例えば、A/D変換器AD1が選択されてその出力がMSB側から{10100100101101}であればビット変換回路の14ビットの出力は、{1010010010110100}であり、またAD2が選択されてその出力がMSB側から{100101001001}であればビット変換回路の14ビットの出力は、{01001010010010}であり、またAD3が選択されてその出力がMSB側から{101010111010}であればビット変換回路の14ビットの出力は、{00101010111010}である。ビット変換回路部の端子SEL1、端子SEL2、端子SEL3の入力信号により、選択されたA/D変換器のディジタル信号に応じて所望のビットシフト操作を行う。その信号は、各A/D変換器のOF端子からの信号を用いれば、簡単な論理回路で作成できる。図15では、端子SEL1が”Hi”であればAD1のディジタル出力に対してビット変換がなされ、端子SEL2が”Hi”であればAD2のディジタル出力に対してビット変換がなされ、端子SEL3が”Hi”であればAD3のディジタル出力に対してビット変換がなされる。
結果として、本実施形態のA/D変換回路部は、Va:0(V)〜0.25(V)の時AD3により212=4096段階にディジタル化され、Va:0.25(V)〜0.5(V)の時AD2により211=2048段階にディジタル化され、Va:0.5(V)〜1(V)の時AD1により211=2048段階にディジタル化される。すなわち、Va:0(V)から1(V)の読み出し用回路部からのアナログ信号を4096+2048+2048=8192段階に刻み、14ビットのディジタル値として出力することができる。この14ビットのディジタル出力は、例えばメモリに記憶され、コンピュータを用いてディジタル処理が行われる。
本実施形態では、Vaが0.25(V)以下の信号は、ダイナミックレンジ:1(V)に対しては1/214で量子化が行われることになる。すなわち、1/4以下の低レベルの信号が高い分解能で表現され、特に医療用X線撮像装置のような用途に適する。また、光電変換回路部内に起因する暗状態の時の固定パターンノイズ(FPN)や読み出し用回路内に起因するFPNのようなオフセット成分が高い分解能でディジタル化されるため、オフセット補正を行う場合に補正の精度が向上する。
本実施形態においては、A/D変換回路部内がオペアンプが3個、A/D変換器が3個の場合で説明したが、それぞれ複数個(N個)であってもよい。また、オペアンプの増幅率が1倍、2倍、4倍で説明したが、G1:G2:G3=1:2:4でなくてもよく、他の増幅度比、例えば2倍、4倍、8倍でもよい。その場合、増幅率に応じてA/D変換器のリファレンス電圧を8(V)にすればよい。オペアンプがN個であれば、各オペアンプのゲインの比率は、20:21:22:・・・・:2N-1にし、A/D変換器もN個用いればよい。また本実施形態では、12ビットのA/D変換器を用いたが、何ビットのA/D変換器を用いてもよい。
以上の説明からわかるように、A/D変換回路部においてN個のオペアンプとMビットのA/D変換器をN個用いれば、M+N−1ビットのディジタル出力が得られ、後続のコンピュータやメモリ回路を用いたデータ処理装置においてM+N−1ビットのディジタル値としてデータを処理することができる。
また、ダイナミックレンジに対して1/2N-1以下のアナログ信号は、実質上、M+N−1ビットのA/D変換器を用いた場合と同等の精度でディジタル変換を行うことができる。このことは、M+N−1ビットのA/D変換器が現存しない場合、または現存しても変換速度の都合上使用できない場合に、MビットのA/D変換器をN個用いることによりM+N−1ビット相当のディジタル変換が達成し得ることを意味している。
(実施形態7)
図16は本発明の第7の実施形態を示す光電変換装置の回路図である。図16においては、光電変換回路部101の画素数は3×3画素ではなく、更に多数の画素構成の場合を想定して記載している。また、図6の読み出し用回路部内で記載されている容量素子CL1〜CL3、スイッチSn1〜Sn3、アンプB1〜B3、スイッチSr1〜Sr3は図16において省略しているが、実際には、それらが128個存在している。また、図6内のシフトレジスタ103、アンプ104、A/D変換回路部も図16では省略している。
図16においては、読み出し用回路部107の入力数を128として記載している。2次元の光電変換素子回路部101の列数が、例えば2560列であれば、読み出し用回路部107(IC)を20個用いることになる。BND1〜BND128は、光電変換用回路部内のマトリクス信号配線(M1〜M128)と読み出し用回路部との接続部分を示しており、ワイヤーボンディング法や異方性接続法で結線される。
図16において、図6と異なるところは、マトリクス信号配線からの信号を増幅するための初段のオペアンプL1〜L128の基準となる電位(GND)を、それぞれ、バッファアンプE1〜E128から供給されている点である。実施形態2でも説明したように、オペアンプL1〜L128は、光電変換回路部からの信号を増幅することを目的とし、ノイズ性能の点で優れた特性を有するオペアンプを用いている。同時に、そのオペアンプで増幅する際に、L1〜L128のオペアンプで発生するランダムノイズ以外に、非反転増幅器として構成される抵抗において発生する熱雑音も存在する。特に、オペアンプの反転端子とGND間に挿入されている入力抵抗RA1〜RA128で発生する熱雑音(4KTRB)はL1〜L128のオペアンプにより、非反転増幅器の増幅率倍だけ増幅される結果となる。従って、抵抗で発生する熱雑音をより小さく抑えるためにはL1〜L128の入力抵抗を小さくすることが求められる。
一方、光電変換回路部からの信号がオペアンプL1〜L128に入力された場合、入力抵抗RA1〜RA128には、入力電圧に応じた電流が流れる。例えば、マトリクス信号配線M1の出力電圧すなわちオペアンプL1の入力電圧がV1であれば、入力抵抗RA1に流れる電流I1は、I1=V1/RA1である。すなわち入力抵抗を小さくすれば、熱雑音は小さくなり、入力抵抗に流れる電流は大きくなる。その電流はGNDに流れることになる。もしGNDのインピーダンスが大きい場合、入力抵抗に流れる電流により電圧降下をひきおこす。例えば、読み出し用回路部107に外部から供給するGNDが1点であった場合、その点からGND配線を引き回すことにより、L1〜L128のオペアンプにGNDが供給される。
そのGND配線には、図16のような入力数が128の読み出し用回路部であった場合、128個の入力抵抗に流れる電流すべて流れ込むことになり、GNDの供給点から遠方に存在するオペアンプの基準電位(GND)が、変動することになる。しかも、変動する量は他の信号配線の入力信号に依存することになり、正しい光電変換信号が得られなくなる可能性がある。引き回すGND配線の線幅を太くすることにより基準電位の電圧降下量を軽減されるが、チップ面積を増やすことにもつながり望ましい解決策ではない。
また、L1からL128の各オペアンプに外部からのGNDを供給することによりインピーダンスを低下させることはできるが、入力数と同数の引き出しパッドを設けることは現実的でない。
本実施形態では、L1からL128のオペアンプそれぞれに別個のバッファアンプE1〜E128を設け、L1〜L128の低ノイズアンプの基準電位(GND)をそれぞれE1〜E128のバッファアンプの出力から供給している。そうすることにより、L1〜L128のオペアンプの入力抵抗RA1〜RA128を小さく設定し、その結果入力抵抗に流れる電流が増大したとしてもL1〜L128の低ノイズオペアンプの基準は、常に良質のGND電位を供給することができるため、正確な光電変換信号が得られる。もちろん入力抵抗RA1〜RA128が小さいために、入力抵抗で発生する熱雑音は小さくS/Nを大きくできる。入力抵抗の抵抗値としてはいたずらに小さくする必要はなく、抵抗で発生する熱雑音とバッファアンプE1〜E128で発生する雑音を考慮した上で設定すればよい。
本実施形態では、読み取り用回路部の入力数を128として説明しているが、更に多数の場合であってもいっこうにかまわない。
(実施形態8)
図17は本発明の第8の実施形態を説明するための光電変換装置の回路図である。図8と同一の部材については同一符号を用いており、説明は省略する。
図17において、図8と異なる点は、大きく以下の4点である。第1に、容量素子CC1〜CC3はそれぞれ、抵抗素子RB1〜RB3を介して、スイッチ素子D1〜D3に接続されている点である。第2に、スイッチ素子D1〜D3を開閉する信号、すなわちDRES信号がCRES信号と遅延回路DL1(またはDL2)により作成され、しかもそれは、外部からの制御信号DSELにより選択可能にした点である。第3に容量素子CC1〜CC3とバッファアンプA1〜A3の間にバッファアンプF1〜F3、抵抗素子RF1〜RF3、容量素子CF1〜CF3で構成されるローパスフィルタを設けた点、第4にサンプルホールド用の容量素子CL1〜CL3に信号をサンプリングする際に機能するバッファアンプA1〜A3のスルーレートを外部からの制御信号SRにより可変可能にした点である。
本実施形態の光電変換装置は3×3=9画素分で記載しているが、更に多数の画素であっても主旨に違いはない。また、マトリクス信号配線1本の系列についてのみ説明してもなんら問題はないため、以下、M1のマトリクス信号配線の系列についてのみ、本実施形態を図面を用いて説明する。
光電変換回路部101からの信号を増幅するための、読み出し用回路部107の初段のオペアンプL1は、実施形態2でも説明したように、低ノイズ性能に優れている。その周波数帯域は、光電変換回路部内のTFTでの転送動作によって伝達される光電変換信号を十分に増幅できる帯域であればよい。しかしながら、オペアンプL1が必要以上に広い周波数帯域を有すると、光電変換信号は増幅できるものの、L1で発生するランダムノイズの高周波成分をも増幅されることになる。その高周波成分のノイズは光電変換回路部をリセットする際に、その出力に現れ、結果として容量素子CC1に終端される。このことは、S/Nを損なう原因となる。
また、TFTでの光電変換信号の転送においてもL1のノイズの高周波成分は増幅され、やはりS/Nを低下させる。つまり、L1のオペアンプに求められる性能としては、光電変換回路部内のTFTでの転送動作によって伝達される光電変換信号を十分に増幅できる周波数帯域でもち、しかも、必要以上に広い周波数帯域であってはならない。しかし、実際オペアンプを設計、製造する場合において、所望の帯域を有するオペアンプを得ることはシンプルな回路構成では容易ではない。特に、1チップ上に複数のオペアンプを作り込む必要のある本発明の読み出し用回路においては、1桁まではばらつかないものの、数倍はばらつく可能性がある。従って、光電変換回路部内のTFTでの転送動作によって伝達される光電変換信号を増幅できる周波数帯域よりも、ばらつきを考慮した上で、広めの周波数帯域でオペアンプL1は設計される。
CRES信号と遅延回路DL1出力及びDL2出力のタイミングチャートを図18に示す。遅延回路DL1,DL2はCRES信号の立ち下がりにおいてのみ遅延を生じさせる回路であり、DL2の方がDL1よりも遅延量が大きい。外部からの制御信号により遅延量の異なるDRES信号を選択できる。CRES信号がON状態すなわち、光電変換回路部内のマトリクス信号配線の読み出し容量のリセットの時には、同時にDRES信号がON状態である。その時点において、オペアンプL1で発生するノイズは、容量素子CC1と抵抗RB1で決定されるカットオフ周波数fc=1/(2・π・CC1・RB1)を有する1次系ローパスフィルタ(LPF)で制限されることになる。従って、オペアンプL1の周波数帯域が幾分広めの設定であっても、抵抗RB1の挿入により事実上、周波数帯域が制限されていることになり、L1の高周波側のノイズを遮断することができる。
また、バッファアンプF1、容量素子CF1、抵抗素子RF1は、リセット終了後にTFTを介して光電変換信号が転送される際に、1次系のLPFとして機能する。すなわちL1の高周波側のノイズを遮断することができる。バッファアンプF1の帯域を若干高帯域に設定し、CF1,RF1の定数を、光電変換回路部内のTFTでの転送動作によって伝達される光電変換信号を十分に増幅できる周波数帯域で、かつ必要以上に広い周波数帯域にならないような定数を選べばよい。
遅延回路DL1,DL2によるDRES信号の立ち下がりの遅延時間はDSEL信号によって制御される。DRES信号の立ち下がりの遅延時間をTdとする。実施形態3で説明したように、容量素子CC1をAC的に結合し図6に示されるタイミング動作をさせることにより、マトリクス信号配線の読み出し容量(C2)をCRESによってリセットする際に発生するKTCノイズをキャンセルさせることができる。抵抗素子RB1を挿入させること、CC1にクランプするKTCノイズの量VKTCは、KTCノイズの総量をVTとするとVKTC=VT(1−EXP(−Td/CC1・RB1)で与えられる。すなわち、時定数CC1・RB1に比し、Tdを十分長く設定させることによりKTCノイズを十分CC1に蓄めこむことができ、TFTの転送時にKTCノイズをキャンセルすることができる。しかし、Tdを長く設定することは1行を読み取るのに必要な時間も大きくなり、しいては1フレーム分の光電変換信号を読み取る時間が長くなることをも意味する。例えば本発明の光電変換装置をX線撮像装置として用いることを仮定した場合、1ショット分の良質の静止画像を得る場合はTdを長く設定してもよいが、連続した複数枚の動画を得る場合は読み取り時間の増大が動画の取得レート(フレームレート:枚数/秒)を低減させることにもつながる。
本実施形態においては、TdをDSEL信号によって切り替えることを可能にしている。そのことにより、S/Nの高い高画質を必要とされる静止画モードの時は、Tdを長く設定されたDRES信号を用い、フレームレートの高い動画モードの時は、Tdを短く設定されたDRES信号を用いるといった目的別に動作状態をDRES信号により容易に切り替えることができる。
読み出し用回路内のシフトレジスタ103が図17中では図示していないが、基本クロックに同期させて出力させる回路方式とした場合、103によりシリアル変換された光電変換信号(アナログ信号)は、基本クロックに同期して出力される。例えば基本クロックを10MHzとした場合、アナログ信号の出力カレートも10MHzに設計できる。しかし、例えばA/D変換回路部105や、その後段に接続されるメモリ、CPU他のディジタル回路等を含むシステム回路等のハードウェアの制限や、ソフトウェア的な事情により、10MHzのアナログ出力カレートが受け付けられない場合もある。そういった場合、例えば基本クロックを5MHzとして動作させればよい。
本実施形態においては上記KTCノイズをキャンセルさせる動作タイミングにおいて、遅延量Tdを一定にさせることも可能である。それは、遅延回路DL1,DL2を基本クロックを用いて作成させればよく、簡単なディジタル回路でできる。
例えばDL1では16クロック分だけ遅延させ、DL2では32クロック分だけ遅延させればよい。10MHzの時はDSELを“Hi”にしDL2を用いればTd=3.2(μsec)となり、5MHzの時はDSELを“Lo”にしDL1を用いればTd=3.2(μsec)となる。すなわちDSELの切り替えによりTdを一定にすることもできる。CC1の容量値、RB1の抵抗値は、KTCノイズ、オペアンプL1の帯域、読み取りスピードを勘案し適宜設定させればよく、目的に応じてDSEL信号によりDRES信号を切り替えることができる。
図19では、図17におけるサンプルホールド部を形成している部分、すなわちバッファアンプA1、スイッチ素子Sn1、容量素子CL1、バッファアンプB1の領域の具体的な回路構成例の一例を示している。外部からの制御信号SRがオン状態の時とオフ状態の時とで、トランジスタQ16,Q15に流れる電流値を変化させることができる。このことは、SMPL信号がオンの時すなわち光電変換回路部からの光電変換信号を容量素子CLにサンプリングする際に、単位時間にCLにチャージできる電荷量を変化させている。すなわち、SRはバッファアンプA1のスルーレート(V/μsec)を変化させている。
バッファアンプA1で発生するノイズは、読み出し用回路部の入力部で換算すれば、アンプL1のゲインの逆数1/G(G:1+R2/R1)となる。L1や他のアンプと同様、バッファアンプA1の雑音密度(V/(Hz)1/2)と周波数帯域に依存する。バッファアンプA1のアンプSR信号を“Lo”にすればスルーレートが低下する。換言すれば、バッファアンプA1の周波数帯域を小さくすることをも意味している。このことは、SMPL信号“Hi”にして光電変換信号をサンプリングする場合、容量素子CLに蓄積されるバッファアンプA1のノイズを小さくすることができ、S/N的に有利に働く。例えば光電変換回路部からの信号が微弱である場合、制御信号SRを“Lo”にしてA1のスルーレートを小さくし、ノイズを低減させることが可能となる。例えば、前述したように、光電変換装置をX線撮像装置として用いた場合、動画のモードでは一般的にX線量は制限されるため得られる信号量は微弱となり、制御信号SRによる切り替え機能が有効となる。
本実施形態においては、DSELやSRの制御信号による切り替えは、“Hi”、“Lo”2通りの切り替え機能でしか説明していないが、4通り、8通り、16通り、…と必要に応じて増やすことは、いうまでもなく、容易に行うことができる。
(実施形態9)
図20は本発明の第9の実施形態を示す光電変換装置の概略的回路図である。説明を簡単化するために、3×3=9画素分のみを記載してある。図3とは光電変換素子S1−1〜S3−3の表記の仕方が異なっている。また、光電変換素子にバイアスを与えるための電源回路部が異なっている。読み出し用回路部については図3と同じであり、同一構成部材については同一の符号を用いている。光電変換回路部の作成方法については、実施形態1に記載してある。従って、光電変換素子、スイッチング素子(TFT)等の模式的上面図及び模式的断面図は夫々図5(a)及び図5(b)と同一である。
図5(a)及び図5(b)から判るように、光電変換素子は、スイッチング素子と同一の層構成であり、MIS型のコンデンサとして構成されている。但し、光を入射させる都合上、通常のMISコンデンサと異にするのは、N+ 層を光電変換素子の上部電極として利用している。光電変換素子は容量素子でもあり、光電変換された信号電荷はみづからの容量に蓄積されることになる。本実施形態では、コンデンサでもある光電変換素子を外部に設けたバイアス回路を用いてリセットを行った上で、光電変換電荷の蓄積、TFTによる転送、信号の読み出し、といった動作の方法について説明する。なお、前述の光電変換素子のリセット動作を今後“リフレッシュ”と称する。また、図3とは光電変換素子S1−1〜S3−3の表記を変えているが、図5(a)及び図5(b)で言うところの第1の金属薄膜層を光電変換素子の“G”電極、第2の金属薄膜層を“D”電極と称する。但しD電極は、光電変換素子S1−1〜S3−3にとっては、前述したようN+ 層も含めて電極として機能する。
まず、光電変換素子単体のデバイス動作について説明する。図22(a)〜図22(c)はそのデバイス動作を説明するためのエネルギーバンド図である。
図22(a)及び図22(b)は、それぞれ本実施形態のリフレッシュモードおよび光電変換モードの動作を示しており、図5(a)又は図5(b)の光電変換素子の各層の膜厚方向の状態を表している。M1は第1の金属薄膜層(Cr)で形成された下部電極(G電極)である。a−SiNx層は、電子、ホール共にその通過を阻止する絶縁層であり、トンネル効果をもたらさない程度の厚さが必要であり、500オングストローム以上に設定される。a−Siは真性半導体i層で形成された光電変換半導体層である。N+ 層は、a−Si層へのホールの注入を阻止するために形成されたN型a−Si層の注入阻止層である。またM2は第2金属薄膜層(A1)で形成される上部電極(D電極)である。
本実施形態では、D電極はN+ 層を完全には覆っていないが、D電極とN+ 層との間は電子の移動が自由に行われるためD電極とN+ 層は常に同電位であり、以下の説明では、そのことを前提としている。
本光電変換素子にはD電極、G電極の電圧の印可の仕方によりリフレッシュモードと光電変換モードという2種類の動作モードがある。
リフレッシュモードの図22(a)において、D電極はG電極に対して負の電位が与えられており、i層中の黒丸で示されたホールは電界によりD電極に導かれる。同時に白丸で示された電子はi層に注入される。この時、一部のホールと電子はN+ 層、i層において再結合して消滅する。十分に長い時間この状態が続けばi層内のホールはi層から掃き出される。
この状態から光電変換モードの図22(b)にするためには、D電極にG電極に対し正の電位を与える。するとi層中の電子は瞬時にD電極に導かれる。しかしホールはN+ 層が注入阻止層として働くため、i層に導かれることはない。この状態でi層に光が入射すると、光は吸収され電子ホール対が発生する。この電子は電界によりD電極に導かれ、ホールはi層内を移動しi層とa−SiNx絶縁層との界面に達する。しかし、絶縁層内には移動できないため、i層内に留まることになる。この時、電子はD電極に移動し、ホールはi層内の絶縁層界面に移動するため、光電変換素子内の電気的中性を保つため電流がG電極から流れる。この電流は光により発生した電子・ホール対に対応するため入射した光に比例する。
ある期間、光電変換モードの図22(b)を保った後、再びリフレッシュモードの図22(a)の状態になると、i層に留まっていたホールは前述のようにD電極に導かれ、同時にこのホールに対応した電流が流れる。このホールの量は光電変換モード期間に入射した光の層量に対応する。この時、i層内に注入される電子の量に対応した電流も流れるが、この量はおよそ一定なため差し引いて検出すればよい。つまり、本実施形態においてこの光電変換素子はリアルタイムに入射する光の量を出力すると同時に、ある期間に入射した光の総量も検出することができる。
しかしながら、何らかの理由により光電変換モードの期間が長くなったり、入射する光の照度が強い場合、光の入射があるにもかかわらず電流が流れないことがある。これは図22(c)のようにi層内にホールが多数留まり、このホールのためi層内の電界が小さくなり、発生した電子が導かれなくなりi層内でホールと再結合してしまうからである。この状態で光の入射の状態が変化すると、電流が不安定に流れることもあるが、再びリフレッシュモードにすればi層内のホールは掃き出され次の光電変換モードでは再び光に比例した電流が流れる。
また、前述の説明において、リフレッシュモードでi層内のホールを掃き出す場合、すべてのホールを掃き出すのが理想であるが、一部のホールを掃き出すだけで効果はあり、前述と等しい電流が得られ、問題はない。つまり、次の光電変換モードでの検出機会において図22(c)の状態になっていなければよく、リフレッシュモードでのD電極のG電極に対する電位、リフレッシュモードの期間およびN+ 層の注入阻止層の特性を決めればよい。また、更にリフレッシュモードにおいてi層への電子の注入は必要条件でなく、D電極のG電極に対する電位は負に限定されるものでもない。ホールが多数i層に留まっている場合にはたとえD電極のG電極に対する電位が正の電位であってもi層内の電界はホールをD電極に導く方向に加わるからである。また、N+ 層の注入阻止層の特性も同様に電子をi層に注入できることが必要条件ではない。
次に、図20の光電変換装置の動作の一例について図21のタイミングチャートを用いて説明する。制御信号VSCは、光電変換素子のバイアスラインREFすなわち光電変換素子のD電極に、2種類のバイアスを与えるためのものである。D電極は、VSCが“Hi”の時にVREF(V)になり、“Lo”の時にVS(V)になる。106A,106Bは直流電源であり、それぞれ、読み取り用電源VS(V)、リフレッシュ用電源VREF(V)である。
まず、リフレッシュ期間の動作について説明する。シフトレジスタ102の信号すべて“Hi”で、かつ読み出し用回路部のCRES信号を“Hi”の状態にする。するとスイッチング用の全TFT(T1−1〜T3−3)が導通し、かつ読み出し用回路内のスイッチ素子RES1〜RES3も導通し、全光電変換素子のG電極がGND電位になる。そしてVSC信号が“Hi”になると全光電変換素子のD電極がリフレッシュ用電源VREFにバイアスされた状態(負電位)になる。すると、全光電変換素子S1−1〜S3−3はリフレッシュモードになり、リフレッシュが行われる。
次に、光電変換期間について説明する。VSCが“Lo”の状態に切り替わり、全光電変換素子のD電極は読み取り用電源VSにバイアスされた状態(正電位)になる。すると光電変換素子は光電変換モードになる。この状態でシフトレジスタ102の信号をすべて“Lo”で、かつ読み出し用回路部のCRES信号を“Lo”の状態にする。するとスイッチング用の全TFT(T1−1〜T3−3)がオフし、かつ読み出し用回路内のスイッチ素子RES1〜RES3もオフし、全光電変換素子のG電極は、DC的にはオープン状態になるが光電変換素子はコンデンサでもあるため電位は保持される。しかし、この時点では、光電変換素子に光は入射されていないため、電荷は発生しない。すなわち電流は流れない。
この状態で光源がパルス的にオンすると、それぞれの光電変換素子のD電極(N+ 電極)に光が照射され、いわゆる光電流が流れる。光源については、図20中特に記載はしていないが、例えば、複写機であれば蛍光灯、LED、ハロゲン灯等である。X線撮像装置であれば文字通りX線源であり、この場合X線可視変換用のシンチレータを用いればよい。これらの光によって流れた光電流は電荷としてそれぞれの光電変換素子内に蓄積され、光源がオフ後も保持される。
次に読み出し期間に移行するが、その動作については、実施形態1で説明した内容と全く同じであるため、説明はここでは省略する。
リフレッシュ期間、光電変換期間、読み出し期間を経て1枚の画像が得られるが、動画のような複数枚の画像を得る場合は上述の動作を繰り返せば良い。本実施形態では、光電変換素子のD電極が共通に接続され、この共通の配線をVSC信号で、リフレッシュ用電源VREFと読み取り用電源VSの電位に制御しているため、全光電変換素子を同時にリフレッシュモードと光電変換モードとに切り替えることができる。このため、複雑な制御をすることなしに1画素あたり1個のTFTで光出力を得ることができる。
(実施形態10)
図23は本発明の第10の実施形態を説明するための光電変換装置の概略的回路図である。図23において、光電変換素子及びスイッチングTFTの組は、図の簡単化のため単に四角形で表している。本実施形態の特徴は、リフレッシュ用電源と読み出し用電源を切り替える電源回路が4系統設けており、加えてマトリクス信号配線をリセットするリセット回路も4系統設けてある点である。電源の切り替えはVSC1〜VSC4で行い、またリセットの切り替えはCRES1〜CRES4で行う。図20における読み出し用回路107内のオペアンプA1〜A3に対応する部分は、図23内では同じくA1〜A3のオペアンプである。図の簡単化のためオペアンプA1以降の回路部分については省略したが、図20と全く同じと考えてよい。また、図23では総画素数が3×3=9画素ではなく、更に多数の画素数である場合を想定している。更に図23の列数は、4×N倍(N:自然数)を想定している。
次に、本実施形態の動作の一例を図24のタイミングチャートを用いて説明する。
電源の切り替えVSC1信号が“Hi”状態で、かつリセットの切り替えCRES1信号も“Hi”状態の時に、シフトレジスタ(SR1)のG1信号が“Hi”になると、光電変換素子S1−1,S1−5,S1−9…すなわち第1行目の第(4×1+1)列(1:0以上の整数)に対応する光電変換素子がリフレッシュされる。同様に、G2,G3…GNが順次“Hi”になり、やがてシフトレジスタ動作が完了した時点においては、1列、5列、9列…すなわち第(4×1+1)列(1:0以上の整数)に対応する光電変換素子すべてがリフレッシュを完了する。この期間中において、その他の列の光電変換素子すなわち2列、6列、10列…および3列、7列、11列…および4列、8列、12列…の光電変換素子は、それぞれの列に対応する、VSC2,VSC3,VSC4が“Lo”状態(D電極がVSにバイアス)であり、かつCRES2,CRES3,CRES4の信号は通常のリセット動作を繰り返している(図4のCRES信号と同様)ために、読み取り用回路部による読み取り動作を行っている状態である。
次に、VSC1が“Hi”状態から“Lo”状態に遷移し、かつCRES1信号はそのまま“Hi”状態を維持させた状態で、シフトレジスタSR1を通常のG1からGNまでの動作をさせる。シフトレジスタ動作が完了した時点においては、1列、5列、9列…すなわち第(4×1+1)列(1:0以上の整数)に対応する光電変換素子すべてのD電極が読み取り用電源VSにバイアスされたことになり、G電極はGND電位を保持した状態になる。すなわち、光電変換モードに推移したことになる。一方、その他の列の光電変換素子すなわち2列、6列、10列…および3列、7列、11列…および4列、8列12列…の光電変換素子は、それぞれの列に対応する、VSC2,VSC3,VSC4が“Lo”状態(D電極がVSにバイアス)であり、かつCRES2,CRES3,CRES4の信号は通常のリセット動作を繰り返している(図4のCRES信号と同様)ために、読み取り用回路部による読み取り動作を行っている状態である。
つまり、第(4×1+1)列(1:0以上の整数)に対応する光電変換素子をある期間でリフレッシュを行い、次の期間で光電変換モードに推移させる動作を行うといった過程において、他の列の光電変換素子は2回連続して読み取り動作を行っていることになる。これらの一連の動作を、図24に示されるように、第(4×1+1)列、(4×1+2)列、(4×1+3)列、(4×1+4)列(1:0以上の整数)の4系統の動作を位相をずらしながら繰り返す。
光源を、図24に示したようなタイミングでオン/オフさせれば、2回連続して読み取り動作を行っている3系統の光電変換素子は、最初のフレームでダーク状態の情報が出力され、次のフレームで光が照射された状態の情報が出力される。図23では図示していないが、後段のA/D変換回路部以降のディジタル処理回路において、それらを引き算すればダーク状態の情報(固定パターンノイズ:FPN)を補正することができる。またリフレッシュを行っている最中の列の光電変換素子のデータを、隣接列の読み取り動作を行っている光電変換素子のデータで補間することにより、動画モードにおいて、時系列的に連続した画像データを得ることが可能となる。
本実施形態で説明してきたような、リフレッシュ動作を4系統別個に行うことは、特に連続した動画画像を得る場合に有効であり、実質上、動画のフレームレートを上げることができる。
シフトレジスタSR1をG1〜G4を同時にオンさせ、次にG5〜G8を同時にオンさせ、次にG9〜G12を同時にオンさせる…といったように、4段分を同時にオンさせていくようにシフト動作をさせれば、行方向の4つの隣接した光電変換素子の平均情報が得られ、走査スピードは1/4に短くなる。更に列方向において、後段のディジタル処理回路において、リフレッシュをしていない3系統(3列分)の画素データの平均化処理を行うことにより、例えば本光電変換装置を2000行×2000列で構成した場合でも500行×500列のデータに圧縮でき、市販の安価なブラウン管に映し出すこともできる。この場合、リフレッシュを行う都合上あるフレームにおいて、4×4=16画素が1つの画素となり画素重心のずれを生ずるが、4フレーム単位で結果として平均化されるために、特に支障とならない。
本実施形態においては、リフレッシュを4つの系統で説明してきたが、特に4系統である必要はなく、目的に応じて、複数系統に設定すればよい。
以上、詳述したとおり、本発明によれば読み出し走査時間を短縮可能にし、高速読み取り可能な光電変換装置及び該装置を有する光電変換システムを提供することができる。
また本発明によれば、熱的なノイズ(KTCノイズ)の発生の少ない、高S/Nの信号読み出しを行なうことのできる光電変換装置及び該装置を有するシステムを提供することができる。
加えて本発明によれば、固定パターンノイズが低減された、濃淡ムラや不要なスジのない良好な画像情報を得ることが可能な光電変換装置及び該装置を有する光電変換システムを提供することができる。
更に本発明によれば、階調性に優れた画像情報を得ることが可能な光電変換装置及び該装置を有する光電変換システムを提供することができる。
加えて本発明によれば、光電変換素子などの作製上のバラつきに起因するような特性の不均一を容易に補うことができ、より低コスト化を促進することが可能な光電変換装置及び該装置を有するシステムを提供することができる。
なお、本発明は、上記実施形態で説明した各種の例示に限定されるものではなく、本発明の主旨の範囲において、適宜変形及び/又は組み合わせられることはいうまでもない。
光電変換装置の一例を説明するための概略的回路図である。 光電変換装置の駆動方法の一例を説明するためのタイミングチャートである。 光電変換装置の一例を説明するための概略的回路図である。 光電変換装置の駆動方法の一例を説明するためのタイミングチャートである。 光電変換素子の一例を説明するための模式的上面図である。 光電変換装置の一例を説明するための概略的回路図である。 光電変換装置を有する機器の一例を説明するための概略的構成図である。 光電変換装置の一例を説明するための概略的回路図である。 光電変換装置の駆動方法の一例を説明するためのタイミングチャートである。 光電変換装置の一例を説明するための概略的回路図である。 オペアンプの一例を説明するための概略的回路図である。 オペアンプの一例を説明するための概略的回路図である。 A/D変換回路の一例を説明するための概略的回路図である。 セレクタ回路部の一例を説明するための概略的回路図である。 ビット変換回路部の一例を説明するための概略的回路図である。 光電変換装置の一例を説明するための概略的回路図である。 光電変換装置の一例を説明するための概略的回路図である。 図17に示される遅延回路への入出力の一例を説明するためのタイミングチャートである。 サンプルホールド回路の一例を説明するための概略的回路図である。 光電変換装置の一例を説明するための概略的回路図である。 光電変換装置の駆動方法の一例を説明するためのタイミングチャートである。 光電変換装置の駆動方法の一例を説明するための概略的エネルギーバンド図である。 光電変換装置の一例を説明するための概略的回路図である。 光電変換装置の駆動方法の一例を説明するためのタイミングチャートである。
符号の説明
S1-1〜S3-3 光電変換素子
T1-1〜T3-3 スイッチング素子
SR1 シフトレジスタ(スイッチング素子用)
SR2 シフトレジスタ(読み出しスイッチ用)
G1〜G3 ゲート駆動配線
M1〜M3 マトリクス信号配線
101 光電変換回路部
104 バッファアンプ
105 A/D変換回路部
106 光電変換素子のバイアス電源
107 読み出し用回路部R
ES1〜RES3 M1〜M3に形成される負荷容量をリセットするスイッチ
A1〜A3 バッファアンプ
B1〜B3 バッファアンプ
R1〜R10 抵抗
CL1〜CL3 読み出し容量
Sn1〜Sn3 読み出し容量に信号を転送するための転送スイッチ
Sr1〜Sr3 読み出し容量の信号を順次読み出すための読み出し用スイッチ
301 光電変換素子
302 スイッチング素子(TFT)
306 ゲート駆動用配線
307 マトリクス信号配線
310 コンタクトホール部
314 配線クロス部
304 第1の金属薄膜層
305 第2の金属薄膜層
311 a−SiN絶縁薄膜層
312 a−Si半導体薄膜層
313 N+層
303 絶縁基板
315 保護膜
L1〜L3 低ノイズアンプ
CC1〜CC3 AC結合容量
D1〜D3 直流再生用のスイッチ
K1〜K3 可変ゲインのオペアンプ
S1〜S3 K1〜K3のゲインを切り替えるスイッチ
Q1〜Q10 バイポーラトランジスタ
D1、D2 ダイオード
SWp オペアンプの消費電流をコントロールするスイッチ
1501 X線源
1502 人体
1503 グリッド
1507 X線を吸収する物質
1508 X線を透過する物質
1504 X線を可視光に変換する蛍光体
1511 保護膜
1509 光電変換素子
1510 スイッチング素子
1512 絶縁基板

Claims (18)

  1. 光を電荷に変換するための光電変換素子と前記電荷に応じた電気信号を出力するためのスイッチ素子とを含む画素が2次元の行列状に複数配され、1フレームの画像を得るために行単位で複数の前記画素から列単位に設けられた複数の信号配線を通って前記電気信号を並列信号として出力するための光電変換回路部と、
    行単位で前記スイッチ素子の導通を制御するための駆動用回路部と、
    前記信号配線毎に、前記電気信号の増幅を行うアナログ演算増幅器と、前記アナログ演算増幅器で増幅された電気信号のサンプルホールドを行うための転送スイッチ及び容量と、前記容量からの電気信号の読み出しを行うための読み出し用スイッチと、を有し、並列信号を増幅して直列信号に変換して読み出しを行うための読み出し用回路部と、を有し、
    前記スイッチ素子は、アモルファスシリコンの半導体層を有する薄膜トランジスタであり、
    前記読み出し用回路部は、単結晶シリコンを基板材料にした集積回路であり、
    前記読み出し用回路部が複数設けられ、各読み出し用回路部は1行の画素のうち互いに異なる複数の画素からの並列信号に対する前記サンプルホールドと前記読み出しとを並列に行い、複数の前記読み出し用回路部が所定行の前記読み出しを並列に行っている時間内に、前記駆動用回路部は前記所定行と異なる行の前記スイッチ素子を導通させて前記並列信号を複数の前記アナログ演算増幅器で増幅させる光電変換装置。
  2. 前記転送スイッチ及び容量は、複数の前記アナログ演算増幅器で増幅された前記並列信号をサンプルホールドするためのサンプルホールド部を構成し、
    前記時間は、前記サンプルホールド部が前記所定行の並列信号のサンプルホールドを終了してから前記所定行の次に前記スイッチ素子の導通が行われる次行の並列信号のサンプルホールドを開始するまでの間の時間に含まれることを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
  3. 光を電荷に変換するための光電変換素子と前記電荷に応じた電気信号を出力するためのスイッチ素子とを含む画素が2次元の行列状に複数配され、1フレームの画像を得るために行単位で複数の前記画素から列単位に設けられた複数の信号配線を通って前記電気信号を並列信号として出力するための光電変換回路部と、
    行単位で前記スイッチ素子の導通を制御するための駆動用回路部と、
    前記信号配線毎に、前記電気信号の増幅を行うアナログ演算増幅器と、前記アナログ演算増幅器で増幅された電気信号のサンプルホールドを行うための転送スイッチ及び容量と、前記容量からの電気信号の読み出しを行うための読み出し用スイッチと、を有し、並列信号を増幅して直列信号に変換して読み出しを行うための読み出し用回路部と、を有し、
    前記スイッチ素子は、アモルファスシリコンの半導体層を有する薄膜トランジスタであり、
    前記読み出し用回路部は、単結晶シリコンを基板材料にした集積回路であり、
    前記読み出し用回路部が複数設けられ、各読み出し用回路部は1行の複数の画素のうち互いに異なる複数の画素からの並列信号に対する前記サンプルホールドと前記読み出しとを並列に行い、前記転送スイッチ及び容量が所定行の増幅された電気信号のサンプルホールドを終了してから前記所定行の次に前記スイッチ素子の導通が行われる次行の増幅された電気信号のサンプルホールドを開始するまでの間に、複数の前記読み出し用回路部による所定行の並列な前記読み出しと、前記所定行と異なる行の前記スイッチ素子の導通による前記異なる行の複数の画素からの並列信号の増幅と、が時間的に重ねて行われる光電変換装置。
  4. 前記転送スイッチ及び容量は、複数の前記アナログ演算増幅器で増幅された並列信号をサンプルホールドするためのサンプルホールド部を構成する請求項3に記載の光電変換装置。
  5. 前記読み出し用回路部は前記信号配線を一定の電位にするリセットを行うためのリセット用スイッチを更に有し、
    前記サンプルホールド部が前記所定行の並列信号のサンプルホールドを終了してから前記駆動用回路部が前記次行の前記スイッチ素子の導通を開始するまでの間に前記リセットが行われることを特徴とする請求項2又は4に記載の光電変換装置。
  6. 前記読み出し用回路部は、前記アナログ演算増幅器と前記転送スイッチとの間で、且つ、前記アナログ演算増幅器の出力端に直列に接続された容量素子と、前記容量素子の端子のうち前記アナログ演算増幅器の出力に接続された端子と反対側の端子に接続されたリセットスイッチと、前記容量素子と前記リセットスイッチとの間に設けられた抵抗素子と、を更に有する請求項5に記載の光電変換装置。
  7. 前記読み出し用回路部は、前記アナログ演算増幅器と前記サンプルホールド部との間にローパスフィルタ回路を更に有する請求項6に記載の光電変換装置。
  8. 請求項1〜の何れか1項に記載の光電変換装置と、
    前記光電変換装置の光入射側に配された波長変換体と、を有するX線撮像装置。
  9. 請求項に記載のX線撮像装置と、前記X線撮像装置にX線を照射するためのX線源と、を有するシステム。
  10. 光を電荷に変換するための光電変換素子と前記電荷に応じた電気信号を出力するためのスイッチ素子とを含む画素が2次元の行列状に複数配され、1フレームの画像を得るために行単位で複数の前記画素から列単位に設けられた複数の信号配線を通って前記電気信号を並列信号として出力するための光電変換回路部と、
    行単位で前記スイッチ素子の導通を制御するための駆動用回路部と、
    前記信号配線毎に、前記電気信号の増幅を行うアナログ演算増幅器と、前記アナログ演算増幅器で増幅された電気信号のサンプルホールドを行うための転送スイッチ及び容量と、前記容量からの電気信号の読み出しを行うための読み出し用スイッチと、を有し、並列信号を増幅して直列信号に変換して読み出しを行うための読み出し用回路部と、を有し、
    前記スイッチ素子は、アモルファスシリコンの半導体層を有する薄膜トランジスタであり、
    前記読み出し用回路部は、単結晶シリコンを基板材料にした集積回路であり、
    前記読み出し用回路部が所定行の前記読み出しを行っている時間内に、前記駆動用回路部は前記所定行と異なる行の前記スイッチ素子を導通させて前記並列信号を複数の前記アナログ演算増幅器で増幅させる光電変換装置。
  11. 前記転送スイッチ及び容量は、複数の前記アナログ演算増幅器で増幅された並列信号をサンプルホールドするためのサンプルホールド部を構成し、
    前記時間は、前記サンプルホールド部が前記所定行の並列信号のサンプルホールドを終了してから前記所定行の次に前記スイッチ素子の導通が行われる次行の並列信号のサンプルホールドを開始するまでの間の時間に含まれることを特徴とする請求項10に記載の光電変換装置。
  12. 光を電荷に変換するための光電変換素子と前記電荷に応じた電気信号を出力するためのスイッチ素子とを含む画素が2次元の行列状に複数配され、1フレームの画像を得るために行単位で複数の前記画素から列単位に設けられた複数の信号配線を通って前記電気信号を並列信号として出力するための光電変換回路部と、
    行単位で前記スイッチ素子の導通を制御するための駆動用回路部と、
    前記信号配線毎に、前記電気信号の増幅を行うアナログ演算増幅器と、前記アナログ演算増幅器で増幅された電気信号のサンプルホールドを行うための転送スイッチ及び容量と、前記容量からの電気信号の読み出しを行うための読み出し用スイッチと、を有し、並列信号を増幅して直列信号に変換して読み出しを行うための読み出し用回路部と、を有し、
    前記スイッチ素子は、アモルファスシリコンの半導体層を有する薄膜トランジスタであり、
    前記読み出し用回路部は、単結晶シリコンを基板材料にした集積回路であり、
    前記転送スイッチ及び容量が所定行の増幅された電気信号のサンプルホールドを終了してから前記所定行の次に前記スイッチ素子の導通が行われる次行の増幅された電気信号のサンプルホールドを開始するまでの間に、前記読み出し用回路部による所定行の前記読み出しと、前記所定行と異なる行の前記スイッチ素子の導通による前記異なる行の複数の画素からの並列信号の増幅と、が時間的に重ねて行われる光電変換装置。
  13. 前記転送スイッチ及び容量は、複数の前記アナログ演算増幅器で増幅された並列信号をサンプルホールドするためのサンプルホールド部を構成する請求項12に記載の光電変換装置。
  14. 前記読み出し用回路部は前記信号配線を一定の電位にするリセットを行うためのリセット用スイッチを更に有し、
    前記サンプルホールド部が前記所定行の並列信号のサンプルホールドを終了してから前記駆動用回路部が前記次行の前記スイッチ素子の導通を開始するまでの間に前記リセットが行われることを特徴とする請求項11又は13に記載の光電変換装置。
  15. 前記読み出し用回路部は、前記アナログ演算増幅器と前記転送スイッチとの間で、且つ、前記アナログ演算増幅器の出力端に直列に接続された容量素子と、前記容量素子の端子のうち前記アナログ演算増幅器の出力に接続された端子と反対側の端子に接続されたリセットスイッチと、前記容量素子と前記リセットスイッチとの間に設けられた抵抗素子と、を更に有する請求項14に記載の光電変換装置。
  16. 前記読み出し用回路部は、前記アナログ演算増幅器と前記サンプルホールド部との間にローパスフィルタ回路を更に有する請求項15に記載の光電変換装置。
  17. 請求項1016の何れか1項に記載の光電変換装置と、
    前記光電変換装置の光入射側に配された波長変換体と、を有するX線撮像装置。
  18. 請求項17に記載のX線撮像装置と、前記X線撮像装置にX線を照射するためのX線源と、を有するシステム。
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