JP4597125B2 - ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ Download PDF

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Description

本発明は、ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、トルエン膨潤指数が16〜70の共役ジエン共重合体ゴムを配合した、(a)ビート部からタイヤサイドウォールに沿って延びる高硬度補強層の屈曲疲労性を維持しながら製造時における押出流動性及び押出寸法安定性の改良された空気入りタイヤ、(b)トレッドの両端部における押出加工性及び押出寸法安定性の改良された空気入りタイヤ、(c)極めてウェット性能の高い、また、ウェット性能が高く、かつ耐摩耗性にも優れたタイヤトレッド用ゴム組成物、(d)ウェット性能と低燃費性を両立させるためにシリカフィラーの配合率を高めても、押出時の加工性の問題がないタイヤトレッド用ゴム組成物並びに(e)高弾性率で比較的厚いゲージの加工性の良いアンダートレッドを配置した、操縦安定性に優れた空気入りタイヤに関する。
タイヤの剛性を高めるために、通常、サイドウォールの内側にビード部からタイヤサイドウォールに沿って延びる高硬度補強ゴム(ビードフィラー)を配置している。この従来の高硬度ゴム組成では、未加硫時の粘度が高いために押出加工時の温度上昇が大きく、屡、焼けなどの問題を起こし、その後の工程におけるタイヤ成形精度を悪化させることがあった。
高硬度ゴムの良好な加工性及び高いスコーチ耐性などを改良するために、二重結合を有するゴム(具体的には、天然ゴム(NR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)等)に、ガラス転移温度が−60℃より低いポリブタジエンゴムの粒子(具体的には、トルエン膨潤指数が1〜50のゴムゲル)を配合する技術が提案されており(特開2001−354807号公報)、これを配合することによってダイスウェルが低下することが開示されている。しかしながら、ポリブタジエンゴムゲル粒子では、本発明の目的に対しては不十分である。
また、本発明の基礎として、特開2002−60437号公報には、新規なトルエン膨潤指数が16〜70である共役ジエン系ゴムゲル並びにそのゴムゲルを硫黄で架橋し得るゴムに配合して、良好な機械特性を保持したまま、優れた耐摩耗性、低発熱性を示すゴム組成物が得られることが開示されている。しかしながら、この先行基礎発明には、そのゴムゲルを特定量のカーボンブラックと共に、ジエン系ゴムに配合してビードフィラーの高硬度補強層における押出成形時の流動性及び寸法安定性を改良する技術を提示されておらず、更にそのゴムゲルを、特定量のシス1,4−構造を90重量%以上含むポリブタジエンゴムと共にジエン系ゴムに配合して、トレッド押出物の両端部における押出加工性及び寸法安定性を改良する技術は提示されていない。
また、国際公開第02/000779号パンフレットには、架橋ゴム粒子を配合した良好な加工性を有し、転がり抵抗が小さく、優れた耐ウェットスキッド性及び良好な耐摩耗性や引張強度等を有するゴム組成物が開示されている。しかしながら、この発明の架橋ゴム粒子が高重合転化率で得られているため、トルエン不溶分が多く、十分な機械的特性が得られず、屈曲疲労性が悪化し、耐摩耗性の改良が不十分であるという問題がある。
タイヤトレッドは、通常押出成形によって作製されるが、押出時にトレッド端部にひび割れが度々発生し、その後工程におけるタイヤ成形精度が悪化する問題点があった。この押出加工性を改善するために、1,2-シンジオタクティックポリブタジエンなどの微結晶を配合する技術が知られているが、トレッド端部やサイド部のように大きな変形が加わる部分に使用する場合には、耐久性が問題になることが多かった。
また、特開平10-204217号公報には、SBRゴムゲル(トルエン膨潤指数:1〜15)をジエン系ゴムに配合したゴム組成物をタイヤトレッドに用いることが開示されている。しかしながら、このゴム組成物に配合されるSBRゴムゲルは、トルエン膨潤指数が1〜15と低い、即ちゲル化度が高いもので、本発明に使用するものと異なり、その配合目的も異なるものである。
更に、特開2001−139729号公報には、ゲル化ゴム(トルエン膨潤指数:16〜150)を配合したジエン系ゴム組成物を、ウェット性能、低転動抵抗性に優れたタイヤに用いることが開示されている。しかしながら、この発明では、このゲル化ゴムをシス1,4−構造を90重量%以上含むポリブタジエンと併用すること、及び当該ゴム組成物をトレッドの両端部に配して使用することの開示はない。
タイヤのウェット性能と低燃費性を両立させるために、シリカ配合トレッドゴムが幅広く使われている。一般に、カーボンブラックに対するシリカ配合比率を大きくするほどその効果は大きい。しかしながら、シリカを多量配合したトレッドゴムは、ダイスウェルが大きいために、押出時の加工性が問題となることがしばしばあった。このタイヤのウェット性能と低燃費性とを両立させるためにゲル化ゴムを配合した先行技術がある。このゲル化ゴム配合のゴム組成物の性能は、ゲルの硬さの指標であるトルエン膨潤指数(Q)によって左右される。前述の特開平10−204217号公報に開示されるように、Qが15以下の場合には、ゴムゲルが十分に硬く、ゴムとしての性質を殆ど失うためにフィラーとして配合することが可能である。しかしながら、Qが15以下のゴムゲルフィラーは、一般に使用されているカーボンやシリカ等のゴム補強剤に比べて力学特性が劣るために、実用化のためには更なる添加剤が必要である(例えば特開2000−72920号公報、特開2000−72921号公報、特開2000−86825号公報、特開2001−31798号公報、特開2001−89606号公報及び特開2001−187841号公報参照)。このことは、加工性やコストなどの新たな問題が生じるため、未だ十分な技術であるとはいえない。また、特開平10−204217号公報には、シリカ配合ゴム組成物のダイスウェルを低下させ、かつシリカフィラーの配合比率を大きくするとの関係で、このゴムゲルを用いることの開示はない。
一方、トルエン膨潤指数(Q)が16以上のゴムゲルは、ゴムとしての性能を持ち、特開2001−139729号公報及び特開2001−354807号公報などに見られるように、適度なガラス転移温度Tgをもつゴムゲルを選択することによって比較的容易にタイヤ性能を向上させることが可能であるが、ゴムゲルがフィラーを取り込まないために、多量にフィラーを配合すると混合時間が余計にかかり、生産性を悪化させてしまう。従って、単純にゴムゲルを配合するだけでは、大幅な性能向上を期待することはできなかった。また、Qが16以上のゴムゲルは、ウェット性能と低燃費性を改良するが、タイヤトレッド用として使用するには耐摩耗性が不十分であるという問題があった。
更に、特開2001-139729号公報には、ゲル化ゴム(トルエン膨潤指数:16〜150)を配合したジエン系ゴム組成物を、ウェット性能、転動性に優れたタイヤに用いることが開示されている。しかしながら、この先行発明にも、シリカフィラーの配合比率との関係でそのゴムを使用することの教示はない。
また、前記国際公開第02/000779号パンフレットに開示の架橋ゴム粒子は、トルエン不溶分が多く、シリカフィラーの配合率の高いゴム組成物では、押出時の加工性の問題が十分解決されたとは言えず、またウェット性能と低燃費性のバランスの点で十分とは言えなかった。
制動性能の向上、操縦安定性の向上及び低燃費化の目的で、高弾性率でかつ比較的厚ゲージのアンダートレッドを用いることが一般的に行われている(例えば特開平5−178011号公報、特開平9−176384号公報、特開平9−227720号公報及び特開平9−150606号公報参照)。しかしながら、高弾性率でゲージを厚くするとアンダートレッドの加工性において問題が生じる。高弾性率にするためには、一般的には例えば小粒径のカーボンブラックを多量配合することが行われている。その結果、未加硫時の粘度が高く、押出時の発熱が多くなるため、押出加工中に焼けが発生し易くなる。また、ゲージを厚くすると、押出時の発熱が多くなるため、やはり焼け易くなる。更に、粘度が高いと押出ダイスウェルも高くなり、押出物がシュリンクし易くなる。
また、特開2002−60437号公報には、トルエン膨潤指数が16〜70である共役ジエン系ゴムゲル並びにそのゴムゲルを硫黄で架橋し得るゴムに配合して、良好な機械特性を保持したまま、優れた耐摩耗性、低発熱性を示すゴム組成物が得られることが開示されているが、高硬度補強ゴムの押出成形時の流動性及び寸法安定性、トレッド両端部のゴムやアンダートレッドの押出加工性を改良する技術は開示されていない。
本発明の第1の態様は、ビート部からタイヤサイドウォールに沿って延びる高硬度補強層における高硬度補強ゴムの十分な硬度と屈曲疲労性を保ったままで、押出成形時の流動性及び寸法安定性を大巾に改良した空気入りタイヤ及びそれに用いるゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明の第2の態様は、空気入りタイヤに備えられるトレッドの両端部における屈曲疲労性を維持しつつ、その押出加工性及び押出寸法安定性を改良した空気入りタイヤ及びそれに用いるゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明の第3の態様は、特定のゴムゲルを選択配合することによって、ウェット性能が高く、また、ウェット性能を高く維持したまま耐摩耗性をも向上させたタイヤトレッド用ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の第4の態様は、シリカ配合トレッドゴムにおけるシリカフィラーの配合比率を高めても押出時の加工性が良好であり、かつその優れたウェット性能や低燃費性も維持されるタイヤトレッド用ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の第5の態様は、前述の従来技術の問題点を排除して、高弾性率で加工性に優れたアンダートレッドを、比較的厚いゲージにて配置することにより、操縦安定性に優れた空気入りタイヤ及びそれに用いるゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、天然ゴム30〜85重量部、任意的な芳香族ビニル−共役ジエン共重合体ゴム0〜65重量部及びトルエン膨潤指数が16〜70である共役ジエン系ゴムゲル40〜5重量部を含むゴム組成物100重量部並びにカーボンブラック60〜120重量部を含んでなるゴム組成物並びにそれをビード部からタイヤサイドウォールに沿って延びる高硬度補強層に用いた空気入りタイヤが提供される。
本発明の第2の態様によれば、天然ゴム10〜60重量部、シス1,4−構造を90重量%以上含むポリブタジエンゴム20〜75重量部及びトルエン膨潤指数が16〜70の共役ジエン系ゴムゲル40〜5重量部を含む(但し、合計ゴム量100重量部)ゴム組成物並びにそれをタイヤトレッド押出物の両端部に配した空気入りタイヤが提供される。
本発明の第3の態様によれば、芳香族ビニル−共役ジエン共重合体ゴム(A)20〜95重量部、トルエン膨潤指数が16〜70である共役ジエン系ゴムゲル(B)5〜50重量部及びその他の任意的なジエン系ゴム(C)0〜50重量部を含み(但し、合計ゴム量100重量部)、共重合体ゴム(A)のガラス転移温度TgA(℃)が−40℃〜−5℃であり、かつTgAと共役ジエン系のゴムゲル(B)のガラス転移温度TgB(℃)が、以下の式(1):
TgA−8≦TgB≦TgA+8 (1)
を満たすタイヤトレッド用ゴム組成物が提供される。
本発明の第3の態様によれば、また、前記共役ジエン系ゴムゲルが上記諸条件を満足した上で、更にムーニー粘度:ML1+4(100℃)が90〜140であるものを配合したタイヤトレッド用ゴム組成物が提供される。
本発明の第4の態様によれば、芳香族ビニル−共役ジエン共重合体を主体とする硫黄加硫可能なゴム50〜95重量部及びトルエン膨潤指数Qが16〜70である共役ジエン系ゴムゲル5〜50重量部(但し、合計ゴム量100重量部)並びにシリカ10〜150重量部を含み、下記式(2)及び(3):
F=(R+S)/(R+T+A) (2)
0.6<F≦0.9 (3)
(式中、F:フレキシブル・セグメント・フラクション、R:ゴム配合量、S:シリカ配合量、T:シリカを含む全フィラー量、A:アセトン抽出量である。)
の関係を満たすタイヤトレッド用ゴム組成物が提供される。
本発明の第5の態様に従えば、天然ゴム及び/又はポリイソプレンゴム50重量%以上並びにトルエン膨潤指数が16〜70の共役ジエン系ゴムゲル5〜30重量%を含む(但し、合計ゴム量100重量%)ゴム組成物を厚さ1.5mm〜6mmのアンダートレッドとして用いた空気入りタイヤが提供される。この本発明の第5の態様によれば、加工性を改善しつつ、高弾性率なアンダートレッドを比較的厚いゲージで配置して、操縦安定性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。
本明細書及び請求の範囲の記載において、単数形は前後の記載から単数形であることが明確でない限り、複数形も含むものとする。
本発明の第1の態様〜第5の態様で使用する共役ジエン系ゴムゲルとしては、トルエン膨潤指数が16〜70、好ましくは20〜70の共役ジエン系ゴムゲルを配合することにより、押出加工時のダイスウェルが向上(減少)し、押出時の温度上昇が抑制され、寸法安定性が向上する。このトルエン膨潤指数が16未満では、屈曲疲労性が低下し好ましくない。トルエン膨潤指数が70を超えると加工性改良効果が不充分である。このゴムゲルは、架橋点を多く持った微粒子で、他のゴムとの絡み合いを持たないために押出時の流動性がよく、その結果、押出時の寸法安定性が向上する。また、これは、通常のジエン系ゴムと同一組成であるために、他のゴムと共架橋し、物性の低下が少ないという特徴を有する。
本発明の第1の態様及び第2の態様で使用するトルエン膨潤指数が16〜70である前記共役ジエン系ゴムゲルは、共役ジエン単量体単位75〜99重量%及び芳香族ビニル単量体単位25〜1重量%からなるものが好ましく用いられ、更に、共役ジエン単量体単位75〜98.95重量%及び芳香族ビニル単量体単位25〜1重量%、多官能単量体単位0.05〜1.5重量%及びその他の任意的なエチレン性不飽和単量体単位0〜20重量%からなるものがより好ましく用いられる。
前記共役ジエン単量体単位を構成するために用いられる単量体としては、例えば1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン等が挙げられる。これらの中では1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエンが好ましく、1,3−ブタジエンが最も好ましい。前記単量体単位が75重量%未満であると低発熱性が悪化し、99重量%を超えると押出成型性の改善が不十分であるので好ましくない。
前記芳香族ビニル単量体単位を構成するために用いられる単量体としては、例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン、o−クロルスチレン、p−クロルスチレン、m−クロルスチレン、p−ブロモスチレン、2−メチル−4,6−ジクロルスチレン、2,4−ジブロモスチレン、ビニルナフタレン等が挙げられ、これらの中ではスチレンが好ましい。前記単量体単位が1重量%未満であると押出成型性の改善が不十分であり、25重量%を超えると低発熱性が悪化するおそれがあるので好ましくない。
前記多官能性単量体単位を構成するために用いられる単量体としては、ゲル構造を効率よく形成するために用いられ、少なくとも2個、好ましくは2〜4個の共役ジエン単量体と共重合しうる炭素−炭素二重結合をもつ化合物が用いるのが望ましい。例えばジイソプロペニルベンゼン、ジビニルベンゼン、トリイソプロペニルベンゼン、トリビニルベンゼンなどの多価ビニル化合物;アクリル酸ビニル、メタクリル酸ビニル、メタクリル酸アリルなどのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸の不飽和エステル化合物;フタル酸ジアリル、シアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸トリアリル、トリメリット酸トリアリル等の多価カルボン酸の不飽和エステル化合物;エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレートなどの多価アルコールの不飽和エステル化合物;1,2−ポリブタジエン、ジビニルエーテル、ジビニルスルホン、N,N´−m−フェニルマレイミド等が挙げられる。これらは単独又は任意の混合物として使用することができる。なかでも、ジビニルベンゼンが好ましい。ジビニルベンゼンには、オルト体、メタ体及びパラ体があるが、単独で使用しても、これらの任意の混合物として使用してもよい。前記多官能性単量体単位の使用は任意であるが、16〜70のトルエン膨潤指数を有し、所望の機械的特性、耐摩耗性及び低発熱性を発揮するゴム架橋物を得るには0.1〜1.5重量%の配合が好ましい。
前記他のエチレン性不飽和単量体単位を構成するために用いられる単量体としては、例えばα,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸アミド単量体及びオレフィン単量体等が挙げられる。この任意成分の他のエチレン性不飽和単量体単位が20重量%を超えると、機械的特性、耐摩耗性及び低発熱性を併せ有するゴム架橋物が得られないので、好ましくない。
本発明の第1の態様〜第5の態様で用いる共役ジエン系ゴムゲルにおけるトルエン膨潤指数は、ゲルのトルエン膨潤時の重量と乾燥時の重量から、(ゲルのトルエン膨潤時の重量)/(乾燥時の重量)として計算して得られるものである。具体的には、以下のようにして測定する。即ち、共役ジエン系ゴムゲル250mgをトルエン25mL中で24時間振とうして膨潤させる。膨潤したゲルを遠心分離機により、400,000m/sec2以上の遠心力がかかる条件で遠心分離し、膨潤したゲルを湿潤状態で秤量し、次いで70℃で恒量になるまで乾燥し、乾燥後のゲルを再秤量する。これらの秤量値から、(湿潤状態でのゲル重量)/(乾燥後のゲル重量)で計算してトルエン膨潤指数を求める。
本発明の第1の態様〜第5の態様で使用する共役ジエン系ゴムゲルとしては、好ましくは、トルエン不溶分が10重量%以上80重量%未満、より好ましくは20〜70重量%である。トルエン不溶分が10重量%未満では、ゴムゲルを配合した効果が十分に発揮されないので好ましくない。トルエン不溶分が80重量%以上では混練加工性や機械的特性が低下するので好ましくない。共役ジエン系ゴムゲルにおけるトルエン不溶分は、#100メッシュカゴ(Wg)にゴムゲル0.5g(Wo)を1mm角程度に裁断して入れ、トルエン中に室温(25℃)で24時間保管し、引き上げる。次いで真空乾燥して乾燥後の重量(W)を秤量する。これらの秤量値から、トルエン不溶分=(W−Wg)/Wo×100(%)を求める。
本発明の第1の態様〜第5の態様で使用する共役ジエン系ゴムゲルの製造方法は、特に限定されるものではなく、(1)架橋性単量体を用いて乳化重合により直接重合する、(2)乳化重合反応を高転化率、例えば、転化率90重量%程度以上まで継続することによりラテックス粒子中でゲル構造を生成させる、(3)乳化重合で製造されたゲル構造をもたないジエン系ゴムラテックス粒子を架橋作用を有する化合物で後架橋させる、(4)溶液重合で得られたゴム重合体の有機溶剤溶液を水中で乳化剤の存在下に乳化し、得られた乳化物を、有機溶剤を除去する前又は除去した後に、架橋作用を有する化合物で後架橋させるなどの方法によって製造できるが、前記(1)の架橋性単位体を用いて乳化重合により直接製造する方法が好ましく、その場合、重合温度は0〜60℃、好ましくは5〜40℃、更に好ましくは10〜30℃である。過度に温度が高いと架橋の制御が難しくなり、低いと生産性が落ちる。重合転化率は、通常10〜90%で、好ましくは50〜80%、更に好ましくは60〜75%である。過度に低いと所定のトルエン膨潤指数をもったゴムゲルが得られず、過度に高いと架橋が進み、所望の膨潤指数が得られないため、機械的特性が悪化するので好ましくない。
本発明の第1の態様では、ビード部からタイヤサイドウォールに沿って延びる高硬度補強層として、所定のジエン系ゴムに、トルエン膨潤指数が16〜70である共役ジエン系ゴムゲルの特定量とカーボンブラックの特定量とを組み合わせ配合すると、前記高硬度補強ゴムの十分な硬度と屈曲疲労性を保ったままで、押出成形時の流動性及び寸法安定性が大巾に向上することを見出したものである。
本発明の第1の態様における高硬度補強層のゴムが十分な硬度を有するためには、天然ゴム30〜85重量部と芳香族ビニル−ジエン共重合体ゴム0〜65重量部のブレンドゴムに前述の共役ジエン系ゴムゲルを40〜5重量部添加して得たゴム100重量部に、更にカーボンブラックを60〜120重量部配合したゴム組成物とすることが好ましく、特に、タイヤの発熱や転がり抵抗を悪化させないためには、芳香族ビニル単量体単位を25〜1重量%含む共役ジエン系ゴムゲルを使用することが好ましい。前記高硬度補強ゴムの硬度は、70〜99が好ましく、更に好ましくは72〜97である。硬度が70未満では補強性が不十分であり、99を超えるとゴムとしての柔軟性が失われ耐久性が悪化する。なお、この硬度はJIS K6253タイプAデュロメータ硬さ(ISO 48:1994)に準拠して測定した値をいう。
本発明の第1の態様に係る高硬度補強層のゴム組成物には、前記所定量のトルエン膨潤指数が16〜70の共役ジエン系ゴムゲルと共に60〜120重量部のカーボンブラックを配合することが必要である。このカーボンブラックとしては、窒素吸着比表面積(N2SA)(注:ASTM D3037(ISO 4652:1981)に準拠して測定)が15〜155m2/g、好ましくは20〜150m2/gで、DBP吸着量(注:JIS K6221(ISO 4656−1:1991)に準拠して測定)が50〜150mL/100g、好ましくは60〜140mL/100gであるカーボンブラックを使用することが、タイヤビード部からサイドウォールに沿って延びる高硬度補強ゴムを得る上で好ましい。
本発明の第2の態様では、特に、前記ジエン系ゴムゲルは、シス1,4−構造を90重量%以上含むポリブタジエンゴムとの併用効果が大きく、単にこのポリブタジエンゴム20〜75重量部の単独配合では、屈曲疲労性は向上するも押出加工性が低下するのに対して、それに前記ゴムゲルを配合すると、屈曲疲労性を維持しつつ押出加工性を向上させることが可能となる。
本発明の第2の態様では、シス1,4−構造を90重量%以上含むポリブタジエンゴム20〜75重量部とトルエン膨潤指数が16〜70の共役ジエン系ゴムゲル40〜5重量部と(但し、合計ゴム量は100重量部)を配合したゴム組成物をトレッドの両端部に配すると、押出加工時に押出端部のひび割れ、いわゆるエッジ切れを抑制し、かつトレッド押出物の寸法安定性を高めてタイヤの成形精度を高めることを見出したものである。
タイヤショルダー部は、タイヤの転動により屈曲疲労を受ける。本発明の空気入りタイヤでは、トレッドの両端部に十分な耐疲労性を備えさせるために、天然ゴム10〜60重量部とシス1,4−構造を90重量%以上含むポリブタジエンゴム20〜75重量部のブレンドゴムにトルエン膨潤指数が16〜70の共役ジエン系ゴムゲル40〜5重量部(但し、合計ゴム量は100重量部)を配合したゴム組成物を配することが好ましく、また、タイヤの発熱や転がり抵抗を悪化させないためには、当該ゲルゴムに含まれる芳香族ビニル単量体単位は25〜1重量%とすることが好ましい。
本発明の第3の態様によると、トルエン膨潤指数Qが16〜70であるゴムゲルを、芳香族ビニル単量体単位を有するジエン系共重合体ゴムに配合したゴム組成物では、前記ゴムゲルがフィラーを取り込まない柔らかいゴム相として存在するために、路面凹凸への追随性を向上させ、結果として摩擦力が向上することがわかった。また、そのベースゴムとゴムゲルとの配合において、ベースゴムのTgがゴムゲルのTgに対して±10℃の範囲にある場合に、比較的少ないゴムゲルの配合量でも相乗的に効果を発揮することができ、その結果高いウェット性能が達成できることを見出した。
一方、上記ベースゴムへのゴムゲルの配合は、これらゴム同士の結合力が弱い(共架橋し難い)ことが原因で、耐摩耗性を悪化させる傾向にある。そこで、更に鋭意研究の結果、耐摩耗性は、ゴムゲルのムーニー粘度に依存しており、ゴムゲルのムーニー粘度:ML1+4(100℃)(注:JIS K6300(ISO 289:1985)に準拠して測定)が90以上であればベースゴムとの結合力が十分に得られ、耐摩耗性が悪化しないことを見出した。しかし、前記ムーニー粘度が140を超えると、ゴムとの加工性が悪化するために好ましくない。
本発明の第3の態様では、芳香族ビニル共重合体−共役ジエンゴム(A)20〜95重量部、好ましくは50〜90重量部、トルエン膨潤指数が16〜70、好ましくは25〜50、更に好ましくは30〜50である共役ジエン系ゴムゲル(B)5〜50重量部、好ましくは10〜50重量部及びその他の任意的なジエン系ゴム(C)0〜50重量部、好ましくは0〜40重量部を含み、共重合体ゴム(A)のガラス転移温度TgAが−40℃〜−5℃、好ましくは−40℃〜−15℃であり、かつTgAと共役ジエン系のゴムゲル(B)のガラス転移温度TgBが、前記関係式(1)を満たすタイヤトレッド用ゴム組成物が提供され、前記共役ジエン系ゴムゲルが上記諸条件を満足した上で、更にムーニー粘度:ML1+4(100℃)(注:JIS K6300に準拠して測定)が90〜140(更に好ましくは95〜135)であるのが好ましい。
前記共重合体ゴム(A)のTgA(℃)が−40℃より低いとウェット性能に劣るおそれがあるので好ましくなく、逆に−5℃より高いと耐摩耗性及び低発熱性に劣るおそれがあるので好ましくない。また本発明では前記共役ジエン系ゴムゲル(B)のTgB(℃)TgA±8℃の範囲内になければならず、TgBがこの温度範囲以下ではウェット性能に劣るおそれがあるので好ましくなく、逆にこの温度範囲以上では耐摩耗性及び低発熱性に劣るおそれがあるので好ましくない。なお、上記ガラス転移温度TgはASTM D3417に準拠して測定した値である。
本発明の第3の態様で使用されるトルエン膨潤指数Qが16〜70である共役ジエン系ゴムゲルは、共役ジエン単量体単位48.9〜98.9重量%、芳香族ビニル単量体単位50〜1重量%及び多官能性単量体単位0.1〜1.5重量%からなるものであることが好ましく、合計ゴム量100重量部当り5〜50重量部の配合量で用いられる。この配合量が5重量部未満ではウェット性能向上効果が不十分のため好ましくなく、逆に50重量部を超えると混合時間が余計にかかるため好ましくない。
前記共役ジエン単量体単位は、前述の通りであるが、その単量体単位が48.9重量%未満であると耐摩耗性が悪化し、98.9重量%を超えるとウェット性能向上効果が不十分となる。一方、前記芳香族ビニル単量体単位も、前述の通りであるが、その単量体単位が50重量%を超えるとゴム架橋物の耐摩耗性が劣り、1重量%未満であるとウェット性能向上効果が不十分となる。
前記多官能性単量体単位も、前述の通りであり、この多官能性単量体単位の使用は任意であり、16〜70のトルエン膨潤指数を有し、所望の機械的特性、耐摩耗性及び低発熱性を発揮するゴム架橋物を得るには0.1〜1.5重量%の配合が好ましい。
本発明の第3の態様で使用される芳香族ビニル−共役ジエン共重合体ゴムとしては、例えばスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム(SIBR)及びスチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体ゴム(SNBR)などが挙げられる。前記共重合体ゴムは、20〜95重量部、より好ましくは25〜95重量部で配合される。20重量部未満では生産性、耐摩耗性が不十分のため好ましくなく、95重量部を超えるとウェット性能向上効果が不十分のため好ましくない。
本発明の第3の態様で使用される任意的な他のジエン系ゴムとしては、例えば天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、各種ブタジェンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジェン共重合体ゴム(NBR)及びブチルゴム(IIR)などが挙げられる。当該ゴム成分は必ずしも配合されることを要しないが、この配合量が50重量部を超えると、タイヤトレッド用ゴム組成物のウェット性能向上効果が不十分となるので好ましくない。
本発明の第3の態様のタイヤトレッド用ゴム組成物には、更に、ゴム成分100重量部に対して、窒素吸着比表面積:N2SAが70〜350m2/gのカーボンブラック10〜150重量部及びシリカ0〜150重量部が更に含まれていることが、ウェット性能及び耐摩耗性を向上させる点で好ましい。
本発明の第4の態様では、シリカ自体は、ゴムの柔軟性を損なうことなくゴムを補強することがわかった。従って、シリカを含んだゴムのセグメントは、しなやかに路面の凹凸に追従し、かつ、路面から受ける剪断歪に対しても高い抵抗力を発揮し、濡れ面・乾燥面において優れた摩擦力を発揮する。一方、一般的にゴムに配合されるカーボンブラック等は、ゴムと強固に結合してフィラーのネットワークを形成するために補強性には優れるものの、ゴムの柔軟性を損なうことがわかった。このような観点から、ゴム及びシリカ量のゴム、シリカを含む全フィラー及びアセトン抽出量の合計量に対する分率をフレキシブル・セグメント・フラクションFと定義したところ、それが0.6<F≦0.9のときに高い摩擦力を発揮することを見出した。
しかし、単に0.6<F≦0.9を満たすゴム組成物では、ダイスウェルが大きく、押出加工性が悪いが、そこにトルエン膨潤指数Qiが16〜70であるゴムゲルを所定量配合すると、ダイスウェルが低下し、また、ゴムゲルは、フィラーを取り込まないためにゴム中で常に柔軟なゴム相として存在し、相乗的に摩擦力が向上してタイヤトレッドに好適に用いることができることを見出した。
本発明の第4の態様で使用するトルエン膨潤指数が16〜70である共役ジエン系ゴムゲルとしては、共役ジエン単量体単位48.9〜98.9重量%、芳香族ビニル単量体単位50〜1重量%、及び多官能性単量体単位0.1〜1.5重量%からなるゴムゲルを用いることが好ましく、これは、5〜50重量部の配合量で用いられる。配合量が5重量部未満では、ダイスウェル改善効果が不十分であるので好ましくなく、逆に50重量部を超えると、混合時間が余計にかかるので好ましくない。
前記共役ジエン単量体単位は、前述の通りであり、その単量体単位が48.9重量%未満であると耐摩耗性が悪化し、98.9重量%を超えると加工性及び摩擦力改良効果が不十分である。前記芳香族ビニル単量体単位も、前述の通りであるが、その単量体単位が50重量%を超えるとゴム架橋物の耐摩耗性が劣り、1重量%未満であると加工性及び摩擦力改良効果が不十分である。
前記多官能性単量体単位としても前述の通りであり、多官能性単量体単位の使用は、所望の機械的特性、耐摩耗性及び低発熱性を発揮するゴム架橋物を得るためには、0.1〜1.5重量%の配合が好ましい。
本発明の第4の態様で使用される共役ジエンと芳香族ビニルとの共重合体を主体とする硫黄加硫可能なゴムとしては、例えば、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム(SIBR)及びスチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体ゴム(SNBR)などが挙げられる。前述の硫黄加硫可能なゴムは、50〜95重量部、より好ましくは55〜90重量部で配合される。50重量部未満では混合時間が余計にかかるため好ましくなく、95重量部を超えるとダイスウェル改善効果が不十分であるため好ましくない。
本発明の第4の態様のタイヤトレッド用ゴム組成物には、ゴム成分100重量部に対して10〜150重量部のシリカフィラーに加えて、更に、窒素吸着比表面積(N2SA)が70〜350m2/gのカーボンブラックフィラー1〜80重量部が含まれていることが、ウェット性能及び耐摩耗性等を向上させる点で好ましい。
本発明の第5の態様では、アンダートレッド用ゴム組成物に特定のゴムゲルを配合することにより、未加硫時の粘度が低減し、更に押出発熱性が低減し、そして押出シュリンクが低減することを見出し、本発明に至った。これは我々の目的とするアンダートレッドの加工性改善に最適であり、しかも、弾性率を上げる方向の物性が得られるので理想的である。
本発明の第5の態様の空気入りタイヤのアンダートレッド用として使用するゴム組成物は、ゴム成分として、(i)天然ゴム(NR)及び/又はポリイソプレンゴム(IR)をゴム分全体の50重量%以上、好ましくは50〜80重量%、(ii)その他の任意的なジエン系ゴム、例えば各種ポリブタジエン(BR)、各種スチレンブタジエン共重合体ゴム(SBR)をゴム全体の0〜45重量%並びに(iii)共役ジエン系ゴムゲルをゴム全体の5〜30重量%、好ましくは10〜20重量%を使用する。NR及び/又はIRの配合量が少な過ぎるとタックが低下するので好ましくない。共役ジエン系ゴムゲルの量が少な過ぎると加工性改良効果が十分に発現しないので好ましくなく、逆に多過ぎると加硫物の伸びの低下等が発生するので好ましくない。
本発明の第5の態様において使用する共役ジエン系ゴムゲルは、トルエン膨潤指数が16〜70、好ましくは20〜65、より好ましくは20〜40のものである。共役ジエン系ゴムゲルのトルエン膨潤指数が小さいと、補強剤を配合したゴム組成物のムーニー粘度が上昇して加工性が低下したり、加硫物の伸びが低下したりする。また、逆にこの指数が大きいと、加硫物の伸びが低下する。
本発明の第5の態様で使用される共役ジエン系ゴムゲルは、共役ジエン単量体単位48.5〜99重量%、芳香族ビニル単量体単位50〜1重量%及び多官能性単量体単位0〜1.5重量%からなるものが好ましく用いられる。
前記共役ジエン単量体単位は前述の通りであり、その単量体単位が48.5重量%未満であると低発熱性が悪化し、99重量%を超えると押出加工性改善効果が不十分となる。前記芳香族ビニル単量体単位も前述の通りであり、その単量体単位が50重量%を超えると低発熱性が悪化し、1重量%未満であると押出加工性改善効果が不十分となる。
本発明の第5の態様で使用する共役ジエン系ゴムゲルにおいては、ゲル構造を効率よく形成させるために、架橋作用を有する多官能性単量体を用いることが好ましい。そのような多官能性単量体も前述の通りであり、少なくとも2個の、好ましくは2〜4個の共役ジエン単量体と共重合し得る炭素−炭素2重結合を有する化合物である。
これらの架橋作用を有する多官能性単量体は、主に重合反応時に共役ジエン系ゴム粒子内でゲル構造を生成させ、共役ジエン系ゴムゲルのトルエン膨潤指数を適宜調製するために任意的に使用するものであり、通常、全単量体に対して1.5重量%程度以下で、好ましくは0.1〜1重量%、より好ましくは0.1〜0.5重量%、特に好ましくは0.2〜0.4重量%使用される。
本発明の第5の態様において使用する共役ジエン系ゴムゲルは、上述したように共役ジエン単量体単位を構成する単量体として1,3−ブタジエンを、芳香族ビニル単量体単位を構成する単量体としてスチレンを使用したスチレン−ブタジエン共重合体ゴムゲルが好ましい。当該スチレン含量は5〜30重量%であるのが、押出加工性向上のために好ましく、より好ましくは5〜25重量%、更に好ましくは5〜20重量%である。
本発明の第5の態様に係るアンダートレッド用ゴム組成物は動的弾性率E’が6MPa 以上であるのが操縦安定性向上のため好ましく、7MPa 以上であるのが更に好ましい。なお、この動的弾性率E’はISO 6721−4:1994に準拠して測定した値をいう。
本発明の第1の態様〜第5の態様に係るゴム組成物には、更に、必要な補強充填剤、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、充填剤、軟化剤、可塑剤等のタイヤ用に配合される各種添加剤を配合することができ、これら添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、一般的な量とすることができる。
以下、実施例及び比較例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことは言うまでもない。
実施例I−1〜I−4及び比較例I−1〜I−4
共役ジエン系ゴムゲルの製造
耐圧反応容器中に、水180重量部、乳化剤として不均一ロジン酸カリウム及び脂肪酸ナトリウムを合計で4重量部、塩化カリウム0.1重量部、以下の表I−1に示す各単量体及び連鎖移動剤(ターシャリードテシルメルカプタン)を仕込み、攪拌しながら内温を12℃とした後、ラジカル重合開始剤としてクメンハイドロパーオキサイド0.1重量部、ソジウム・ホルムアルデヒド・スルホキシレート0.15重量部及び硫酸第二鉄0.04重量部を添加して重合反応を開始した。重合転化率がおよそ50%の時に、追加連鎖移動剤を表I−1のとおり添加した。重合転化率が約70%になるまで12℃で反応を継続した後、ジエチルヒドキシルアミン0.1重量部を添加して重合反応を開始した。次いで、加温し、減圧下で約70℃にて水蒸気蒸留により残存単量体を回収した後、生成共重合体100重量部に対して、乳化剤で乳化した0.1重量部相当の老化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製IRGANOX 1520L)を添加した。次いで、得られたラテックスを塩化ナトリウム/硫酸溶液中に加え凝固した。生成したクラムを取り出し、十分に水洗した後、50℃減圧下で乾燥し、共役ジエン系ゴムゲルを得た。
Figure 0004597125
試験サンプルの作製
以下の表I−2に示す硫黄と加硫促進剤を除く配合成分を1.7Lの密閉型バンバリーミキサーで5分間混練して、160℃の温度に達したときに放出したマスターバッチに硫黄と加硫促進剤を加え、8インチのオープンロールで混練してゴム組成物を得た。このゴム組成物の一部を「ダイスウェル試験」の測定試料に供した。次いで、残余のゴム組成物を直径3cm、高さ1.2cmの円柱状金型及びJIS K 6260に記載された寸法のデマチャ屈曲試験片用金型中において160℃で、30分間プレス加硫して試験片を作製し、これを「JIS硬度試験」及び「クラック成長試験」に供した。結果を表I−2に示す。
試験方法
1)JIS硬度試験: JIS K 6253(ISO 48:1994)に準拠してタイプAデュロメータ硬さを測定した。
2)クラック成長試験: JIS K 6260に準拠じて、デマチャ屈曲試験機を用いて繰返し屈曲による亀裂成長を測定した。ストローク20mm、速度300±10rpm、屈曲回数1万回での亀裂成長を、比較例1を100として指数で示した。数値が大きい程、良好であることを示す。
3)ダイスウェル試験: モンサントプロセサビリティーテスターを用いて、温度100℃、L/D=20:1、剪断速度100sec-1の条件下でダイスウェルを測定した(L:キャピラリーの長さ、D:キャピラリーの直径)。
Figure 0004597125
実施例II−1〜II−4及び比較例II−1〜II−4
共役ジエン系ゴムゲルの製造
耐圧反応容器中に、水180重量部、乳化剤として不均一ロジン酸カリウム及び脂肪酸ナトリウムを合計で4重量部、塩化カリウム0.1重量部、以下の表II−1に示す各単量体及び連鎖移動剤(ターシャリードデシルメルカプタン)を仕込み、攪拌しながら内温を12℃とした後、ラジカル重合開始剤としてクメンハイドロパーオキサイド0.1重量部、ソジウム・ホルムアルデヒド・スルホキシレート0.15重量部及び硫酸第二鉄0.04重量部を添加して重合反応を開始した。重合転化率がおよそ50%の時に、追加連鎖移動剤を表II−1のとおり添加した。重合転化率が約70%になるまで12℃で反応を継続した後、ジエチルヒドキシルアミン0.1重量部を添加して重合反応を開始した。次いで、加温し、減圧下で約70℃にて水蒸気蒸留により残存単量体を回収した後、生成共重合体100重量部に対して、乳化剤で乳化した0.1重量部相当の老化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製IRGANOX 1520L)を添加した。次いで、得られたラテックスを塩化ナトリウム/硫酸溶液中に加え凝固した。生成したクラムを取り出し、十分に水洗した後、50℃減圧下で乾燥し、共役ジエン系ゴムゲルを得た。
Figure 0004597125
試験サンプルの作製
以下の表II−2に示す硫黄と加硫促進剤を除く配合成分を1.7Lの密閉型バンバリーミキサーで5分間混練して、160℃の温度に達したときに放出したマスターバッチに硫黄と加硫促進剤を加え、8インチのオープンロールで混練してゴム組成物を得た。このゴム組成物の一部を「ダイスウェル試験」及び「エッジ切れ試験」の測定試料に供した。次いで、残余のゴム組成物を15cm×15cm×0.2cmの金型中において160℃で、30分間プレス加硫して試験片(ゴムシート)を作製し、これを「定歪疲労試験」に供した。結果は表II−2に示す。
試験方法
1)定歪疲労試験: JIS K 6270に準拠して、3号ダンベルに100%の歪を繰返し与え、破断回数を測定した。破断回数の測定は、n=6で行い、それぞれの破断回数より正規確率分布による50%残存確率を求め、比較例II−1を100として指数で示した。数値が大きい程、疲労寿命が長い。
2)ダイスウェル試験: モンサントプロセサビリティーテスターを用いて、温度100℃、L/D=20:1、剪断速度100sec-1の条件下でダイスウェルを測定した(L:キャピラリーの長さ、D:キャピラリーの直径)。
3)エッジ切れ試験: 185/65R14サイズのタイヤトレッドのウィングチップ部に、上記ゴム組成物を用いて押出を実施し、エッジ切れの有無を調べた。大は、エッジ部の亀裂が5mmを超え、小は、エッジ部の亀裂が0〜5mm、無は、亀裂が無かったことを示す。
Figure 0004597125
実施例III −1〜III −10及び比較例III −1〜III −4
共役ジエン系ゴムゲルの製造
耐圧反応容器中に、水180重量部、乳化剤として不均一ロジン酸カリウム及び脂肪酸ナトリウムを合計で4重量部、塩化カリウム0.1重量部、以下の表III −1に示す各単量体及び連鎖移動剤(ターシャリードデシルメルカプタン)を仕込み、攪拌しながら内温を12℃とした後、ラジカル重合開始剤としてクメンハイドロパーオキサイド0.1重量部、ソジウム・ホルムアルデヒド・スルホキシレート0.15重量部及び硫酸第二鉄0.04重量部を添加して重合反応を開始した。重合転化率がおよそ50%の時に、追加連鎖移動剤を表III −1のとおり添加した。重合転化率が約70%になるまで12℃で反応を継続した後、ジエチルヒドキシルアミン0.1重量部を添加して重合反応を開始した。
次いで、加温し、減圧下で約70℃にて水蒸気蒸留により残存単量体を回収した後、生成共重合体100重量部に対して、乳化剤で乳化した0.1重量部相当の老化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製IRGANOX 1520L)を添加した。次いで、得られたラテックスを塩化ナトリウム/硫酸溶液中に加え凝固した。生成したクラムを取り出し、十分に水洗した後、50℃減圧下で乾燥し、共役ジエン系ゴムゲルを得た。
Figure 0004597125
試験方法
1)ウェット制動試験: 表III −2及びIII −3に示す各ゴムコンパウンドをトレッド部に使用したサイズ195/65R15のタイヤを作製し、アスファルト路面で、初速度100km/hからの制動距離を測定して、比較例III −1及びIII −2を100とした指数で示した。数値が大きい程、制動距離が短く、優れていることを示す。
2)摩耗試験: 1.7Lのバンバリーミキサーを用いて、表III −3に示す加硫促進剤及び硫黄を除く配合成分を160℃で5分間混合した後、オープンロールにて加硫促進剤及び硫黄を加えて混合してゴム組成物を得た。次いで、このゴム組成物を15cm×15cm×0.5cmの金型中で160℃、20分間プレス加硫して、試験片を作製し、ランボーン摩耗試験機を用いて、JIS K6264に準拠して測定した。比較例III −2の摩耗量を100として指数表示した。数値が大きい程、耐摩耗性が良好である。
結果は以下の表III −2及びIII −3に示す。
Figure 0004597125
Figure 0004597125
実施例IV−1〜IV−4及び比較例IV−1〜IV−4
共役ジエン系ゴムゲルの製造
耐圧反応容器中に、水180重量部、乳化剤として不均一ロジン酸カリウム及び脂肪酸ナトリウムを合計で4重量部、塩化カリウム0.1重量部、以下の表IV−1に示す各単量体及び連鎖移動剤(ターシャリードデシルメルカプタン)を仕込み、攪拌しながら内温を12℃とした後、ラジカル重合開始剤としてクメンハイドロパーオキサイド0.1重量部、ソジウム・ホルムアルデヒド・スルホキシレート0.15重量部及び硫酸第二鉄0.04重量部を添加して重合反応を開始した。重合転化率がおよそ50%の時に、追加連鎖移動剤を表IV−1のとおり添加した。重合転化率が約70%になるまで12℃で反応を継続した後、ジエチルヒドキシルアミン0.1重量部を添加して重合反応を開始した。次いで、加温し、減圧下で約70℃にて水蒸気蒸留により残存単量体を回収した後、生成共重合体100重量部に対して、乳化剤で乳化した0.1重量部相当の老化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製IRGANOX 1520L)を添加した。次いで、得られたラテックスを塩化ナトリウム/硫酸溶液中に加え凝固した。生成したクラムを取り出し、十分に水洗した後、50℃減圧下で乾燥し、共役ジエン系ゴムゲルを得た。
Figure 0004597125
試験方法
1)ウェット制動試験: 表IV−2に示す各ゴムコンパウンドをトレッド部に使用したサイズ195/65R15のタイヤを作製し、アスファルト路面で、初速度100km/hからの制動距離を測定して、比較例IV−1を100とした指数で示した。数値が大きい程、制動距離が短く、優れていることを示す。
2)ダイスウェル試験: 1.7Lのバンバリーミキサーを用いて、表IV−2に示す加硫促進剤及び硫黄を除く配合成分を160℃で5分間混合した後、オープンロールにて加硫促進剤及び硫黄を加えて混合し、ダイスウェル試験に供した。この各例のゴム組成物について、モンサントプロセサビリティーテスターを用いて、温度100℃、L/D=20:1、剪断速度100sec-1の条件下でダイスウェルを測定した。
結果を以下の表IV−2に示す。
Figure 0004597125
実施例V−1〜V−2及び比較例V−1〜V−5
サンプルの調製
表V−1に示す配合において、加硫促進剤と硫黄を除く成分を1.8リットルの密閉型ミキサーで3〜5分間混練し、165±5℃に達したときに放出してマスターバッチを得た。このマスターバッチに加硫促進剤と硫黄を8インチのオープンロール混練し、ゴム組成物を得た。
得られたゴム組成物の未加硫物性(ムーニー粘度)を測定した。次に、この組成物を15×15×0.2cmの金型中で160℃で20分間プレス加硫して目的とする試験片(ゴムシート)を調製し、加硫物性を評価した。結果を表V−1に示す。
各例において得られた組成物の未加硫物性及び加硫物性の試験方法は以下の通りである。
評価試験法
E′(動的弾性率):20℃における動的弾性率を、岩本製作所製の動的粘弾性測定用スペクトロメーターを使用して、初期歪み10%、動歪み±2%、周波数20Hzで測定。
ムーニー粘度:JIS K6300(ISO 289:1985)に従い、L型ローターにて100℃において測定。
ダイスウェル:モンサント製プロセッサビリティテスター(MPT)を用い、温度100℃、L/D=20、せん断速度100SEC-1 にてダイスウェルを測定した。Lはダイスの長さを、Dはダイスの直径を示す。
押出加工性:ムーニー粘度、ダイスウェル及びアンダーゲージより、押出加工性を判定した。低ムーニー粘度、低ダイスウェル、低アンダーゲージであるほど、一般に押出加工性は良好である。
非常に良い:++、良い:+、悪い:−で評価した。
操縦安定性:乾燥路面におけるテストドライバーによる実車官能試験(条件:タイヤサイズ:195/65R15、テストドライバー2人による、実車フィーリングの平均)。
良い:+、やや悪い:±、悪い:−で評価した。
Figure 0004597125
表V−1脚注
RSS#3:天然ゴム
SBR :Nipol 1502(日本ゼオン製スチレンブタジエン共重合体ゴム)
BR :Nipol 1220(日本ゼオン製ポリブタジエン)
ゴムゲルV−1:SBR、結合スチレン量12重量%、ジビニルベンゼン量0.3重量%、トルエン膨潤指数22、トルエン不溶分:79重量%
ゴムゲルV−2:SBR、結合スチレン量5重量%、ジビニルベンゼン量0.3重量%、トルエン膨潤指数25、トルエン不溶分:78重量%
ゴムゲルV−3:SBR、結合スチレン量4重量%、ジビニルベンゼン量1.6重量%、トルエン膨潤指数4、トルエン不溶分:92重量%
なお、トルエン膨潤指数及びトルエン不溶分は前述の方法を述した。
上記ゴムゲル−V−1〜ゴムゲル−V−3は、以下の通りの方法で製造した。
ゴムゲルV−1〜ゴムゲルV−3の製造
耐圧反応容器中に、水180重量部、乳化剤として不均一ロジン酸カリウム及び脂肪酸ナトリウムを合計で4重量部、塩化カリウム0.1重量部、表V−2に示す各単量体(重量部)及び連鎖移動剤(t−ドデシルメルカプタン)(重量部)を仕込み、攪拌しながら内温を12℃とした後、ラジカル重合開始剤としてクメンハイドロパーオキサイド0.1重量部、ソジウム・ホルムアルデヒド・スルホキシレート0.15重量部及び硫酸第二鉄0.04重量部を添加して重合反応を開始した。重合転化率がおよそ50%の時に、追加連鎖移動剤(t−ドデシルメルカプタン)を表V−2の通り添加した。重合転化率が約70%になるまで12℃で反応を継続した後、ジエチルヒドキシルアミン0.1重量部を添加して重合反応を開始した。
次いで、加温し、減圧下で約70℃にて水蒸気蒸留により残存単量体を回収した後、生成共重合体100重量部に対して、乳化剤で乳化した0.1重量部相当の老化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製IRGANOX 1520L)を添加した。次いで、得られたラテックスを塩化ナトリウム/硫酸溶液中に加え凝固した。生成したクラムを取り出し、十分に水洗した後、50℃減圧下で乾燥し、ゴムゲルV−1〜ゴムゲルV−3を得た。
Figure 0004597125
アロマオイル:昭和シェル石油製デソレックス3号
亜鉛華:正同化学工業製酸化亜鉛3種
ステアリン酸:日本油脂製
老化防止剤:フレキシス製老化防止剤SANTOFLEX 6PPD
硫黄:鶴見化学工業製金華印油入微粉硫黄
促進剤CBS:フレキシス製SANTOCURE CZ
以上の通り、本発明の第1の態様によれば、高硬度補強ゴムの十分な硬度と屈曲疲労性を保ったままで、押出成形時の流動性及び寸法安定性を大巾に改良することができる。また本発明の第2の態様によれば、タイヤトレッドの両端部における屈曲疲労性を維持しつつ、その押出加工性及び押出寸法安定性を改良した空気入りタイヤを得ることができる。更に本発明の第3の態様に係るゴム組成物は、極めて制動性能が優れており、また、表III −3にも示したように、特定のムーニー粘度を有するゴムゲルを選択配合した場合には、本発明のゴム組成物は、優れた制動性能を維持したまま、耐摩耗性を増大させることができる。更にまた本発明の第4の態様によれば、ウェット制動性能が優れ、かつダイスウェルも低下したゴム組成物を得ることができる。更にまた本発明の第5の態様によれば、高弾性率で加工性も改善されたゴム組成物を得ることができる。このように、本発明によれば、例えば空気入りタイヤの各種部材にそれぞれの特性を生かして有用に使用することができる。

Claims (5)

  1. 芳香族ビニル−共役ジエン共重合体ゴム(A)20〜95重量部、トルエン膨潤指数が16〜70である共役ジエン系ゴムゲル(B)5〜50重量部及び他のジエン系ゴム(C)0〜50重量部を含み(但し、合計ゴム重量は100重量部)、共重合体ゴム(A)のガラス転移温度TgA(℃)が−40℃〜−5℃であり、かつTgAと共役ジエン系のゴムゲル(B)のガラス転移温度TgB(℃)が、以下の式(1):
    TgA−8≦TgB≦TgA+8 (1)
    を満たすタイヤトレッド用ゴム組成物。
  2. 前記共役ジエン系ゴムゲルのムーニー粘度ML1+4(100℃)が90〜140である請求項1に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  3. 前記共役ジエン系ゴムゲルが共役ジエン単量体単位48.9〜98.9重量%、芳香族ビニル単量体単位50〜1重量%及び多官能性単量体単位0.1〜1.5重量%を含む請求項1又は2に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  4. 前記ゴム組成物が、窒素吸着比表面積N2SAが70〜350m2/gのカーボンブラック10〜150重量部及びシリカ0〜150重量部を更に含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のゴム組成物をタイヤトレッドに用いた空気入りタイヤ。
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