JPH05178011A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
空気入りラジアルタイヤInfo
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- JPH05178011A JPH05178011A JP3346282A JP34628291A JPH05178011A JP H05178011 A JPH05178011 A JP H05178011A JP 3346282 A JP3346282 A JP 3346282A JP 34628291 A JP34628291 A JP 34628291A JP H05178011 A JPH05178011 A JP H05178011A
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- Japan
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- rubber
- tread
- layer
- cap
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 高速走行時の操縦安定性と極寒冷地における
耐久性をともに向上させる。 【構成】 トレッド部を外層側のキャップトレッド層6
と内層側のベーストレッド層5とを下式を満足するゴム
から構成する。 tanδc >0.55 E'b(20℃)>E'c(20℃) G'b(−30℃) <5.0×109 ダイン/cm2 G'c(−30℃) <5.0×109 ダイン/cm2 但し、tanδc :キャップトレッドゴムの0℃におけ
る損失正接、E'b(20℃):ベーストレッドゴムの20℃
における動的弾性率、E'c(20℃):キャップトレッド
ゴムの20℃における動的弾性率、G'b(−30℃) :ベー
ストレッドゴムの−30℃における剪断弾性率、G'c(−
30℃) :キャップトレッドゴムの−30℃における剪断弾
性率。
耐久性をともに向上させる。 【構成】 トレッド部を外層側のキャップトレッド層6
と内層側のベーストレッド層5とを下式を満足するゴム
から構成する。 tanδc >0.55 E'b(20℃)>E'c(20℃) G'b(−30℃) <5.0×109 ダイン/cm2 G'c(−30℃) <5.0×109 ダイン/cm2 但し、tanδc :キャップトレッドゴムの0℃におけ
る損失正接、E'b(20℃):ベーストレッドゴムの20℃
における動的弾性率、E'c(20℃):キャップトレッド
ゴムの20℃における動的弾性率、G'b(−30℃) :ベー
ストレッドゴムの−30℃における剪断弾性率、G'c(−
30℃) :キャップトレッドゴムの−30℃における剪断弾
性率。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速走行時の操縦安定
性と極寒冷地における耐久性とが共に優れた空気入りラ
ジアルタイヤに関する。
性と極寒冷地における耐久性とが共に優れた空気入りラ
ジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】高速走行時の操縦安定性(以下高速操縦
安定性と称する)を向上する空気入りラジアルタイヤと
して、トレッドにガラス転移温度(Tg)の高いゴム、
例えば高スチレン含有量のスチレン−ブタジエン共重合
体ゴム(SBR)を使用したタイヤや、トレッドをキャ
ップトレッド層とベーストレッド層との2層から構成
し、ベーストレッドゴムをガラス転移温度(Tg)の高
いゴムから形成するか、又は多量のカーボンブラックを
配合した損失正接tanδと弾性率がいずれも高いゴム
から形成したタイヤがある。
安定性と称する)を向上する空気入りラジアルタイヤと
して、トレッドにガラス転移温度(Tg)の高いゴム、
例えば高スチレン含有量のスチレン−ブタジエン共重合
体ゴム(SBR)を使用したタイヤや、トレッドをキャ
ップトレッド層とベーストレッド層との2層から構成
し、ベーストレッドゴムをガラス転移温度(Tg)の高
いゴムから形成するか、又は多量のカーボンブラックを
配合した損失正接tanδと弾性率がいずれも高いゴム
から形成したタイヤがある。
【0003】しかし、前者はSBRのガラス転移温度
(Tg)が高いため、極寒冷地を走行中に衝撃を受ける
とトレッド部にクラックが生じ易く、耐久性に劣る欠点
があった。また、後者は、同様にベートトレッド層が極
寒冷地を走行中にクラック等を生じ易く耐久性に劣ると
共に、高速走行中の発熱量が大きいため高速耐久性に劣
る欠点があった。
(Tg)が高いため、極寒冷地を走行中に衝撃を受ける
とトレッド部にクラックが生じ易く、耐久性に劣る欠点
があった。また、後者は、同様にベートトレッド層が極
寒冷地を走行中にクラック等を生じ易く耐久性に劣ると
共に、高速走行中の発熱量が大きいため高速耐久性に劣
る欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高速
走行時の操縦安定性と極寒冷地における耐久性をともに
向上した空気入りラジアルタイヤを提供することにあ
る。
走行時の操縦安定性と極寒冷地における耐久性をともに
向上した空気入りラジアルタイヤを提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような本発明の目的
は、トレッド部を外層側のキャップトレッド層と内層側
のベーストレッド層とから構成した空気入りラジアルタ
イヤにおいて、前記キャップトレッド層とベーストレッ
ド層とを、下式(1) 、(2) 、(3) 及び(4) の関係を満足
するゴムから構成したことにより達成することができ
る。
は、トレッド部を外層側のキャップトレッド層と内層側
のベーストレッド層とから構成した空気入りラジアルタ
イヤにおいて、前記キャップトレッド層とベーストレッ
ド層とを、下式(1) 、(2) 、(3) 及び(4) の関係を満足
するゴムから構成したことにより達成することができ
る。
【0006】 tanδc >0.55 ────────────(1) E'b(20℃)>E'c(20℃)────────────(2) G'b(−30℃) <5.0×109 ダイン/cm2 ───(3) G'c(−30℃) <5.0×109 ダイン/cm2 ───(4) 但し、上式中、tanδc :キャップトレッドゴムの0
℃における損失正接 E'b(20℃):ベーストレッドゴムの20℃における動的
弾性率 E'c(20℃):キャップトレッドゴムの20℃における動
的弾性率 G'b(−30℃) :ベーストレッドゴムの−30℃における
剪断弾性率 G'c(−30℃) :キャップトレッドゴムの−30℃におけ
る剪断弾性率 このようにトレッド表面部を構成するキャップトレッド
層を式(1) で規定する高損失正接tanδのゴムから形
成してグリップ性を高めることにより乾燥路や湿潤路に
おける操縦安定性を確保することができ、ベーストレッ
ド層を式(2) で規定する高モジュラスのゴムから形成し
てトレッドの剛性を高めるようにしたので高速操縦安定
性を向上することができる。しかも、これら両層を構成
するゴムは、式(3) 及び(4) で規定するように、低温に
おける脆化温度が小さいため、低温、特に−30℃〜−40
℃における脆化を防止することができ、極寒冷地におけ
る耐久性を向上することができる。
℃における損失正接 E'b(20℃):ベーストレッドゴムの20℃における動的
弾性率 E'c(20℃):キャップトレッドゴムの20℃における動
的弾性率 G'b(−30℃) :ベーストレッドゴムの−30℃における
剪断弾性率 G'c(−30℃) :キャップトレッドゴムの−30℃におけ
る剪断弾性率 このようにトレッド表面部を構成するキャップトレッド
層を式(1) で規定する高損失正接tanδのゴムから形
成してグリップ性を高めることにより乾燥路や湿潤路に
おける操縦安定性を確保することができ、ベーストレッ
ド層を式(2) で規定する高モジュラスのゴムから形成し
てトレッドの剛性を高めるようにしたので高速操縦安定
性を向上することができる。しかも、これら両層を構成
するゴムは、式(3) 及び(4) で規定するように、低温に
おける脆化温度が小さいため、低温、特に−30℃〜−40
℃における脆化を防止することができ、極寒冷地におけ
る耐久性を向上することができる。
【0007】本発明において、損失正接tanδ及び動
的弾性率E’は、それぞれ岩本製作所製の動的粘弾性測
定用スペクトロメーターを使用し、温度20℃、初期歪
み10%、動歪み±2%、周波数20Hzの条件で測定
した0℃における値である。また、剪断弾性率G'(−30
℃)は、レオメトリックス(Reometrics)社製の動的粘
弾性測定装置を使用し、剪断歪み0.5%、周波数10
Hzの条件下に、−80℃から昇温しながら測定してゆ
き、−30℃に達した時点で読みとった値である。
的弾性率E’は、それぞれ岩本製作所製の動的粘弾性測
定用スペクトロメーターを使用し、温度20℃、初期歪
み10%、動歪み±2%、周波数20Hzの条件で測定
した0℃における値である。また、剪断弾性率G'(−30
℃)は、レオメトリックス(Reometrics)社製の動的粘
弾性測定装置を使用し、剪断歪み0.5%、周波数10
Hzの条件下に、−80℃から昇温しながら測定してゆ
き、−30℃に達した時点で読みとった値である。
【0008】以下、図面を参照して本発明を具体的に説
明する。図1は、本発明のラジアルタイヤの1例を示す
半断面図である。左右両側のビードコア1の周りにカー
カス層2の両端部がそれぞれタイヤ内側から外側にトレ
ッド方向に巻き返されている。このカーカス層2のトレ
ッド部3はベルト層4で補強され、ベルト層4の上に
は、ベーストレッド層5とキャップトレッド層6の2層
構造からなるトレッドが配置されている。
明する。図1は、本発明のラジアルタイヤの1例を示す
半断面図である。左右両側のビードコア1の周りにカー
カス層2の両端部がそれぞれタイヤ内側から外側にトレ
ッド方向に巻き返されている。このカーカス層2のトレ
ッド部3はベルト層4で補強され、ベルト層4の上に
は、ベーストレッド層5とキャップトレッド層6の2層
構造からなるトレッドが配置されている。
【0009】本発明において、トレッド表面側にあって
放熱に有利なキャップトッレド層6は、式(1) に規定す
るようにtanδc が0.55超のゴムから構成される
ことにより、通常のドライ及びウェット路面走行時にお
ける操縦安定性を確保するようにしている。また、この
キャップトッレド層6は式(4) に規定するように、剪断
弾性率G'c(−30℃) が5.0×109 ダイン/cm2
未満のゴムから形成され、それによって低温における耐
脆化性を高め、極寒冷地における耐久性を向上させてい
る。
放熱に有利なキャップトッレド層6は、式(1) に規定す
るようにtanδc が0.55超のゴムから構成される
ことにより、通常のドライ及びウェット路面走行時にお
ける操縦安定性を確保するようにしている。また、この
キャップトッレド層6は式(4) に規定するように、剪断
弾性率G'c(−30℃) が5.0×109 ダイン/cm2
未満のゴムから形成され、それによって低温における耐
脆化性を高め、極寒冷地における耐久性を向上させてい
る。
【0010】他方、トレッド部を構成するベーストレッ
ド層5は、式(3) に示すように、キャップトレッド層6
よりも20℃における動的弾性率E'b(20℃)が大きいゴ
ムから構成されることにより、トレッド全体としての剛
性を大きくし、高速操縦安定性を向上するようにしてい
る。このベーストレッド層5も式(3) に規定するよう
に、剪断弾性率G'c(−30℃) が5.0×109 ダイン
/cm2 未満のゴムから構成し、低温における耐脆化性
を向上させている。
ド層5は、式(3) に示すように、キャップトレッド層6
よりも20℃における動的弾性率E'b(20℃)が大きいゴ
ムから構成されることにより、トレッド全体としての剛
性を大きくし、高速操縦安定性を向上するようにしてい
る。このベーストレッド層5も式(3) に規定するよう
に、剪断弾性率G'c(−30℃) が5.0×109 ダイン
/cm2 未満のゴムから構成し、低温における耐脆化性
を向上させている。
【0011】本発明において、トレッドに占めるベース
トレッド層とキャップトッレド層との割合は、キャップ
トッレド層の厚さが厚くなり過ぎると蓄熱し易くなった
り、高速走行時の高い操縦安定性を低下させたりする
し、他方、薄くなりすぎると、摩耗によりベーストレッ
ド層が早く露出し、2層構造による操縦安定性を確保で
きなくなったり、乗心地性を悪化させたりする。このた
め、キャップトッレド層の容積Vc に対するベーストレ
ッド層の容積Vb の比Vb /Vc が0.1〜1.5、好
ましくは0.1〜0.7の範囲になるようにすることが
望ましい。
トレッド層とキャップトッレド層との割合は、キャップ
トッレド層の厚さが厚くなり過ぎると蓄熱し易くなった
り、高速走行時の高い操縦安定性を低下させたりする
し、他方、薄くなりすぎると、摩耗によりベーストレッ
ド層が早く露出し、2層構造による操縦安定性を確保で
きなくなったり、乗心地性を悪化させたりする。このた
め、キャップトッレド層の容積Vc に対するベーストレ
ッド層の容積Vb の比Vb /Vc が0.1〜1.5、好
ましくは0.1〜0.7の範囲になるようにすることが
望ましい。
【0012】
【実施例】表1に示すように、配合組成、tanδ、20
℃における動的弾性率E'(20℃)と−30℃における剪断
弾性率G'(−30℃) とをそれぞれ異にする8種類のゴム
組成物1〜8を調製した。タイヤサイズとトレッド構造
と比Vb /Vc を、それぞれ下記の通り共通にし、表1
に示すゴム組成物1〜8を、表2に示す通り、ベースト
レッド層ゴムとキャップトレッド層ゴムとして使用し、
12種類の本発明タイヤ1,2及び比較タイヤ1〜10
を製作した。 タイヤサイズ:205/50ZR15 トレッド構造:図1 比Vb /Vc :0.2
℃における動的弾性率E'(20℃)と−30℃における剪断
弾性率G'(−30℃) とをそれぞれ異にする8種類のゴム
組成物1〜8を調製した。タイヤサイズとトレッド構造
と比Vb /Vc を、それぞれ下記の通り共通にし、表1
に示すゴム組成物1〜8を、表2に示す通り、ベースト
レッド層ゴムとキャップトレッド層ゴムとして使用し、
12種類の本発明タイヤ1,2及び比較タイヤ1〜10
を製作した。 タイヤサイズ:205/50ZR15 トレッド構造:図1 比Vb /Vc :0.2
【0013】 表1中、NRは天然ゴム(TTR−20) BRはポリブタジエンゴム(日本ゼオン社製商品名ニポ
ール1220)、 SBR−1はスチレン含有量23.5重量%のスチレン
−ブタジエン共重合体ゴム(日本ゼオン社製商品名ニポ
ール1712) SBR−2はスチレン含有量35重量%のスチレン−ブ
タジエン共重合体ゴム(日本ゼオン社製商品名ニポール
9520) SBR−3はスチレン含有量40重量%のスチレン−ブ
タジエン共重合体ゴム(ヒュルスHuls社製商品名ブナ−
EM1721) SBR−4はスチレン/ブタジエン部の1,2ビニル比
=25/35のスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(旭
化成社製商品名ソルプレン1204) SBR−5はスチレン/ブタジエン部の1,2ビニル比
=18/12のスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(旭
化成社製商品名タフデン1530) SBR−6はスチレン/ブタジエン部の1,2ビニル比
=50/50のスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(試
作品) なお、SBR−1,2,3,5は、それぞれ37.5部
のアロマ油展品である。
ール1220)、 SBR−1はスチレン含有量23.5重量%のスチレン
−ブタジエン共重合体ゴム(日本ゼオン社製商品名ニポ
ール1712) SBR−2はスチレン含有量35重量%のスチレン−ブ
タジエン共重合体ゴム(日本ゼオン社製商品名ニポール
9520) SBR−3はスチレン含有量40重量%のスチレン−ブ
タジエン共重合体ゴム(ヒュルスHuls社製商品名ブナ−
EM1721) SBR−4はスチレン/ブタジエン部の1,2ビニル比
=25/35のスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(旭
化成社製商品名ソルプレン1204) SBR−5はスチレン/ブタジエン部の1,2ビニル比
=18/12のスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(旭
化成社製商品名タフデン1530) SBR−6はスチレン/ブタジエン部の1,2ビニル比
=50/50のスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(試
作品) なお、SBR−1,2,3,5は、それぞれ37.5部
のアロマ油展品である。
【0014】N330級カーボンは昭和キャボット社製
商品名ショウブラックN330Tを使用した。 老化防止剤はN−(1,3−ジメチル−ブチル)N’−
フェニル−p−フェニレンジアミン 加硫促進剤はN−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジル
−スルフェンアミドである。
商品名ショウブラックN330Tを使用した。 老化防止剤はN−(1,3−ジメチル−ブチル)N’−
フェニル−p−フェニレンジアミン 加硫促進剤はN−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジル
−スルフェンアミドである。
【0015】また、物性値は、160℃で20分間の条
件で加硫したゴムについて測定した値である。脆化温度
Tb はJIS−K6301に規定されている測定方法に
従って測定した。これら12種類の空気入りラジアルタ
イヤについて、下記方法により高速操縦安定性及び低温
耐久性を評価し、その結果を表2に示した。高速操縦安定性 :ドライ路面における実車官能試験によ
り2人のテストドライバーによる平均点で評価した。評
価結果は比較例タイヤ4を基準(100)とする指数で
示した。この指数値が大きいほど操縦安定性が優れてい
る。低温耐久性 :試験タイヤ(空気圧2.0kgf/c
m2 、20℃)をリムにリム組みし、−40℃の低温室
に1昼夜静置した後、30cmの高さからの落下試験を
行い、キャップトレッド層及びベーストレッド層の損傷
の有無を目視で観察した。亀裂が1箇所でも認められた
ときは×、全く認められなかったときは○で示した。
件で加硫したゴムについて測定した値である。脆化温度
Tb はJIS−K6301に規定されている測定方法に
従って測定した。これら12種類の空気入りラジアルタ
イヤについて、下記方法により高速操縦安定性及び低温
耐久性を評価し、その結果を表2に示した。高速操縦安定性 :ドライ路面における実車官能試験によ
り2人のテストドライバーによる平均点で評価した。評
価結果は比較例タイヤ4を基準(100)とする指数で
示した。この指数値が大きいほど操縦安定性が優れてい
る。低温耐久性 :試験タイヤ(空気圧2.0kgf/c
m2 、20℃)をリムにリム組みし、−40℃の低温室
に1昼夜静置した後、30cmの高さからの落下試験を
行い、キャップトレッド層及びベーストレッド層の損傷
の有無を目視で観察した。亀裂が1箇所でも認められた
ときは×、全く認められなかったときは○で示した。
【0016】 表2中、動的弾性率E’の単位はメガパスカル(MP
a)、剪断弾性率G’の単位は×109 (ダイン/cm
2 )である。表2から、実施例1及び2の本発明タイヤ
は、比較タイヤ4のタイヤに比べて高速操縦安定性が向
上し、低温耐久性も優れている。
a)、剪断弾性率G’の単位は×109 (ダイン/cm
2 )である。表2から、実施例1及び2の本発明タイヤ
は、比較タイヤ4のタイヤに比べて高速操縦安定性が向
上し、低温耐久性も優れている。
【0017】これに対し、比較タイヤ1〜10は、比較
タイヤ4のタイヤと比べると、操縦安定性と低温耐久性
のいずれか一方又は両方ともに低下していることが判
る。
タイヤ4のタイヤと比べると、操縦安定性と低温耐久性
のいずれか一方又は両方ともに低下していることが判
る。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、トレッド表面側にあっ
て放熱し易いキャップトレッド層は、式(1) で規定する
高損失正接tanδのゴムから形成してグリップ性を高
めて乾燥路や湿潤路における操縦安定性を確保するよう
にすると共に、ベーストレッド層は、式(2) で規定する
高モジュラスのゴムから形成し、トレッドの剛性を大き
くするようにしたので、高速走行時の操縦安定性を向上
することができる。しかも、これら両層は、式(3) 及び
(4) で規定するように、低温における脆化温度の小さい
ゴムで構成したため、低温、特に−30℃〜−40℃におけ
る脆化を防止することができ、極寒冷地における耐久性
を向上することができる。
て放熱し易いキャップトレッド層は、式(1) で規定する
高損失正接tanδのゴムから形成してグリップ性を高
めて乾燥路や湿潤路における操縦安定性を確保するよう
にすると共に、ベーストレッド層は、式(2) で規定する
高モジュラスのゴムから形成し、トレッドの剛性を大き
くするようにしたので、高速走行時の操縦安定性を向上
することができる。しかも、これら両層は、式(3) 及び
(4) で規定するように、低温における脆化温度の小さい
ゴムで構成したため、低温、特に−30℃〜−40℃におけ
る脆化を防止することができ、極寒冷地における耐久性
を向上することができる。
【図1】本発明タイヤの1例を示す半断面図である。
5 ベーストレッド層 6 キャップトレッ
ド層
ド層
Claims (1)
- 【請求項1】 トレッド部を外層側のキャップトレッド
層と内層側のベーストレッド層とから構成した空気入り
ラジアルタイヤにおいて、前記キャップトレッド層とベ
ーストレッド層とを下式(1) 、(2) 、(3) 及び(4) の関
係を満足するゴムから構成した空気入りラジアルタイ
ヤ。 tanδc >0.55 ────────────(1) E'b(20℃)>E'c(20℃)────────────(2) G'b(−30℃) <5.0×109 ダイン/cm2 ───(3) G'c(−30℃) <5.0×109 ダイン/cm2 ───(4) 但し、上式中、tanδc :キャップトレッドゴムの0
℃における損失正接 E'b(20℃):ベーストレッドゴムの20℃における動的
弾性率 E'c(20℃):キャップトレッドゴムの20℃における動
的弾性率 G'b(−30℃) :ベーストレッドゴムの−30℃における
剪断弾性率 G'c(−30℃) :キャップトレッドゴムの−30℃におけ
る剪断弾性率
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3346282A JPH05178011A (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | 空気入りラジアルタイヤ |
CA 2084954 CA2084954A1 (en) | 1991-12-27 | 1992-12-09 | Pneumatic radial tire |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3346282A JPH05178011A (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | 空気入りラジアルタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05178011A true JPH05178011A (ja) | 1993-07-20 |
Family
ID=18382347
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3346282A Pending JPH05178011A (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | 空気入りラジアルタイヤ |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05178011A (ja) |
CA (1) | CA2084954A1 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007001430A (ja) * | 2005-06-23 | 2007-01-11 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気入りタイヤ |
US7919558B2 (en) | 2004-02-27 | 2011-04-05 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Rubber composition and pneumatic tire using the same |
WO2023248826A1 (ja) * | 2022-06-24 | 2023-12-28 | 住友ゴム工業株式会社 | タイヤ |
WO2023248553A1 (ja) * | 2022-06-24 | 2023-12-28 | 住友ゴム工業株式会社 | タイヤ |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5733393A (en) * | 1996-01-17 | 1998-03-31 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Tire having good diverse properties |
WO2020002785A1 (fr) * | 2018-06-25 | 2020-01-02 | Compagnie Generale Des Etablissements Michelin | Pneumatique a architecture sommet et sculpture optimisee |
CN115551722A (zh) * | 2020-05-13 | 2022-12-30 | 米其林集团总公司 | 寿命末期具有改进的在湿地面上的抓地性的轮胎 |
-
1991
- 1991-12-27 JP JP3346282A patent/JPH05178011A/ja active Pending
-
1992
- 1992-12-09 CA CA 2084954 patent/CA2084954A1/en not_active Abandoned
Cited By (5)
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US7919558B2 (en) | 2004-02-27 | 2011-04-05 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Rubber composition and pneumatic tire using the same |
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JP4643372B2 (ja) * | 2005-06-23 | 2011-03-02 | 東洋ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
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