JP4595229B2 - ディスクブレーキパッド及びその製造方法 - Google Patents

ディスクブレーキパッド及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両や産業用ディスクブレーキに用いられるブレーキパッド及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
摩擦材(ライニング)を回転しているディスクやドラムに摺接させて制動力を発生させるブレーキは、スキール音やスキーク音などの異音を発することがある。この異音は制動時に特に発生し易いが、ハンドル操作などでディスクが振れて摩擦材が接触するといった状況が起こると、制動を行っていない通常走行時にも発生することがある。
【0003】
「鳴き」と称されるその異音を防止するために、ディスクブレーキにおいては、ブレーキパッド(以下、単にパッドと云う)とこれを押圧する部材(ピストンやキャリパのアウター爪)との間にシムを介在してパッドの振動をキャリパに伝え難くしたり、パッドの面圧分布を適正化することが一般化しているが、鳴き対策としては、パッド自体を鳴き難いものにすることが最善の手法と云える。
【0004】
そのパッド自体を鳴き難くすることに関し、実開昭50−125685号は、ディスクやドラムに対するライニングの当り角を除去する技術を提案しており、また、特開平2−134426号及び特開平2−134427号は、摩擦材の外周部を中央部よりも柔らかくしてディスクとの当りを弱くすることを提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
実開昭50−125685号の技術は、ライニングの当り角を除去するための面取り工程を必要とする。一般に、ブレーキキャリパに組み込むインナーパッドとアウターパッドは共通したものが用いられるため、パッドは左右対称形状に作られる。従って、当り角の除去も左右対称に行う必要があり、ひとつのパッドに施す面取りが2箇所になる。その面取りは、パッドの形状によっては左右別々に実施せざるを得ない場合もあり、工程数が増えて生産性が低下する。
【0006】
また、特開平2−134426号の技術は、成形金型の中型の温度を上型、下型の温度と異ならせたり、特開平2−134427号の技術はパッドの中央部に比べて外周部の原料投入量を少なくするなどの方法を採るので、原料の秤量投入や成形時の温度管理が複雑になる。
【0007】
この発明は、鳴きの抑制に有効な形状を持たせディスクブレーキパッドを工程増や製造の複雑化を招かずに作れるようにすることを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明においては、表面に接着剤を塗布した裏板と、摩擦材の原料又は予備成形品を熱成形金型で加熱、加圧して成形、接着する工程において、裏板をセットする熱成形金型のインサートに、裏板受け部のほぼ全面に渡って裏板の両側端を受ける側が浅く、中央部が深くなる凹部を設け、その凹部で成形圧着時に前記裏板に摩擦材接着面の中央が凹となる反りを与えてその反りを消滅させる方向の内部応力をパッドにもたせ、この状態でパッドの摩擦面を平坦に研磨し、しかる後、前記内部応力で前記裏板を弾性復元させ、その裏板に接着された摩擦材を、摩擦面が凸形に彎曲し、摩擦材の厚みが中央から両側面に向って漸減する状況に変形させるようにしたのである。
【0009】
インサートに設ける凹部は、滑らかな彎曲面で形成されるものと、段階的に深さが変化する階段形状のものが考えられる。
【0010】
なお、裏板の上方に配置して摩擦材の原料又は予備成形品を装填するダイの底部に、反りを与えた裏板との間の隙間を縮小する凸部を設けたり、ダイの摩擦材両側面を成形するキャビティ側壁を、要求強度を満たせる範囲で薄くし、そのキャビティ側壁の外面よりも内側を、インサートに設ける前記凹部もしくはその凹部とダイの底部に設ける凸部の形成領域とし、さらに、前記キャビティ側壁の外面よりも外側においてダイに、裏板との干渉を避ける盗み部を設けたりして成形、接着を行うと、より好ましくなる場合がある。
【0011】
また、裏板に接着した摩擦材の摩擦面を研磨機で研磨仕上げする工程において、裏板を吸着する磁石を組み込んだ研磨機のベッドに凹部を設け、裏板の両側近傍をベッドで支持し、中央部をベッドから浮き上がらせて摩擦面の研磨を行うのも好ましい。
【0012】
これ等の方法で作られるパッドは、摩擦面が凸形に彎曲して裏板に接着された摩擦材の厚みが中央から両側面に向かって漸減しているものになる。
【0013】
【作用】
この発明は、摩擦面がディスク中心側又はディスク外周側から見たときに丸味をもつパッドを作ることで、ディスクに対する摩擦材の当りを優しくして鳴きを防止する。
【0014】
一般的なディスクブレーキパッドは、軟鉄等でできている裏板に、繊維や充填材を熱硬化性樹脂等の結合剤で押し固めて作った摩擦材(ライニング)を貼り着けた構造になっている。このようなパッドは、裏板に熱硬化性樹脂の接着剤を塗布する工程と、その裏板と摩擦材の原料混合物又は予備成形品を熱成形金型に入れ、加熱、加圧して成形、接着する工程、その後、実施される養生のための熱処理工程、塗装工程、仕上げ研磨工程等を経て製造される。
【0015】
仕上げ研磨工程では、摩擦材の摩擦面をカップ砥石等で研磨して仕上げる。このとき、ワークは研磨機のベッドに固定されて回転している砥石の下を通過する。従って、摩擦材の摩擦面は平坦に研磨される。
【0016】
この発明では、一旦平坦になった摩擦面を時間経過に従って丸味を帯びさせる。そのために、裏板を凹形に反らせて摩擦材の成形、接着を行い、パッドに、裏板の反りを消滅させる方向(摩擦の中央を盛り上がらせる方向)の内部応力をもたせることにした。ここで云う内部応力とは、裏板と摩擦材が引っ張り合う力である。仕上げ研磨時点で内部応力が残留していると、軟鉄等でできている裏板は摩擦材を引き伸ばして弾性復元しようとする。これに対し、摩擦材は、引っ張りに抵抗して裏板の反りを保とうとするが、高分子材料特有のクリープ現象により時間経過と共に永久変形を起こして引っ張りに抗する力が次第に弱くなる。このため、研磨仕上げ後のパッドが裏板の弾性復元力で徐々に変形し、研磨時に平坦であった摩擦面が丸味を帯びたものになる。
【0017】
その内部応力をもたせるために、この発明ではインサートに凹部を設けて成形時に裏板を反らせるようにした。インサートに中央部が深くなる凹部が設けられていると、裏板の両側部(ディスクの回入側と回出側におかれる端部)がインサートに支持され、中央部はインサートから浮き上る。このため、裏板は浮いた部分が成形圧で押し下げられ、支持点から最も離れている中央部が最大限に落ち込んで凹形に自然に反る。従って、この発明の方法によれば、一般的な製造方法と全く同じ工程を経て摩擦面が丸味を帯びたパッドを作ることができ、生産性の低下を招かない。
【0018】
なお、この発明の方法を実施する上ではいくつかの問題が起こり得る。その問題と、その解決策については次項で詳しく述べる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1にディスクブレーキパッドの製造方法の一例を示す。符号1は、固定部材(図示せず)で受け支えた熱成形金型のインサートであり、この上に、接着剤を塗布した裏板31が位置決めブロック2などで位置決めしてセットされる。3は熱成形金型のダイである。このダイ3を裏板31上に降下させ、ダイのキャビティ4内に摩擦材の原料32a又は予備成形品を入れ(図1(b))、その後、原料を加熱し、パンチ5で加圧して摩擦材32の成形、接着を行う(図1(c))。
【0020】
この工程において、従来は、裏板受け部が平坦なインサートを使用していたが、この発明では、図2に示すように、裏板受け部のほぼ全面に渡って凹部6を設けたインサート20を使用する。このインサート20を用いると、図3に示すように、裏板31(図の左右端が両側部)が成形圧で凹部6に沿って反り、この状態で摩擦材32の接着がなされる。
【0021】
一般に、裏板の表面に塗布した接着剤と摩擦材の原料中に含ませる結合剤は熱硬化性樹脂で形成される。これ等の熱硬化性樹脂は、熱成形開始時点で融け、成形終了時までに硬化反応が起きて固化する性質がある。この熱成形時に摩擦材32の成形と裏板31への接着がなされる。裏板31は、成形時には成形圧で図4(a)のように反っているが、成形接着を終えて金型から取り出すと、圧力が無くなるため元の平坦な形に弾性復元しようとする。しかし、このときには既に、摩擦材32が接着されているため摩擦材による抵抗を受けて完全には元の形に戻りきれず、図4(b)のように反りが残った形になる。この時点でパッド30に狙いとする応力が残留する。そこで、その応力を残した状況下で摩擦面33を研磨機で図4(c)のように平坦に研磨する。
【0022】
パッド30に生じる内部応力は、熱成形時の高温から室温への冷却過程で、裏板と摩擦材の熱膨張係数差により強くなったり、弱くなったりするが、冷却過程で内部応力が弱まるような材料の組み合わせがなされる場合も、インサートの凹部を深くして裏板の反りを大きくすれば、不足の無い内部応力を残留させて摩擦面の仕上げ研磨を行うことができる。
【0023】
研磨仕上げ後のパッド30は、時間経過と共に摩擦材のクリープによる伸びが生じ、長期間、例えば1ケ月以上保管すると裏板が原形に戻って図4(d)のように摩擦面33が丸味を帯び、ディスクDに接するときの直角な当り角が無くなって鳴きを生じ難いものになる。
【0024】
なお、摩擦材のクリープによる内部応力の減少は、裏板の反りの経時変化量を測定することで確認できる。その測定により、一般的な製造ラインでは熱成形時に生じさせた内部応力の殆どを研磨工程まで残し得ることを確認した。
【0025】
次に、この発明の方法を実施する上での3つの問題とその解決策について述べる。
【0026】
問題のひとつは、インサートに設ける凹部を大きくすると、パッドの中央部におけるダイと裏板間に生じる隙間が大きくなり、摩擦材の原料が成形圧に押されてダイのキャビティ外にはみ出すことである。この不具合を解決するために、図5に示すように、ダイ3の底部に、反りを生じた裏板31との間の隙間を縮小する凸部7を設けることにした。その凸部7は、裏板の反りに合わせて下向き凸形に彎曲したものにすると裏板との間に生じる隙間が最も小さくなる。なお、摩擦材の原料組成、成形条件及び成形時に裏板に与える反りの度合によっては、裏板とダイ間に隙間があっても原料のはみ出しは起こらないことがある。従って、凸部7は必須の要素ではなく、必要に応じて設ければよい。
【0027】
問題の2つ目は、インサート20に設ける凹部6やダイ3に設ける凸部7を図2及び図5に示すような滑らかな曲面にすると、金型の製作コストが高くなることである。滑らかな曲面を加工しようとすると3次元NC研磨機などの高価な加工設備が必要になる。また、3次元NC研磨機は汎用の2次元研磨機に比べて高度な制御を必要とし、加工速度も遅い。
【0028】
その対策として、2つの方法を考えついた。そのうちのひとつは、加工領域を特定して無駄に広げないようにすることである。そのために、図5に示すように、ダイ3の摩擦材両側面を成形するキャビティ側壁4aの厚みtを要求強度を満たし得る範囲で極力薄くし、左右のキャビティ側壁の外面間の領域L1 を凸部7の形成域とした。このとき、裏板31がL1 外にはみ出す大きさであれば、キャビティ側壁4aの外面の外側に裏板との干渉を回避する盗み部8を設ける。また、裏板がL1 の内側に納まるサイズであれば、凸部形成領域は裏板の幅(両側部間寸法)に合わせる。
【0029】
金型製作コストの低減策の他のひとつは、図6に示すように、インサート20に設ける凹部6を階段状にしてその深さを中央に向かって段階的に深くすることである。この凹部6に対応させて凸部7も階段状にしてよい(図6(b))。この構造でも裏板31を弓なりに反らせることができる。この階段状の凹部6や凸部7は、平面の組み合わせであるので、安価な2次元研磨機で加工することができる。
【0030】
問題の3つ目は、摩擦面の仕上げ研磨時に研磨機のベッドによるパッドの支持が不安定になることである。研磨機のベッドに対するパッドの固定は、通常、磁石を組込んだ研磨機のベッドに、磁石で裏板を吸着する方法で行っているが、この発明の方法で製造されるパッドは、裏板が反って丸味を帯びているため、ベッドによる保持姿勢が安定せず、研磨面の平坦度が悪くなったり、砥石の喰い付き時にパッドが跳ね飛ばされたりする虞れがある。そこで、図7に示すように、研磨機9のベッド10(11は砥石)に裏板31の背面中央部をベッドの支持面から浮き上がらせる凹部12を設け、裏板31の両側部をベッド10で支えるようにした。
【0031】
なお、従来法で凹部の無いインサートを使用して製造されるパッドも、裏板と摩擦材の熱膨張係数に差があると研磨仕上げ時に内部応力を保有するものになる。そのときのパッドの形状変化の様子を図8、図9に示す。従来法で製造されるパッドは、図8(a)、図9(a)に示すように、熱成形時には裏板31、摩擦材32とも平坦であるが、摩擦材32の熱膨張係数が裏板31のそれよりも大きければ、図8(b)〜図8(d)のように形を変え、摩擦材32の熱膨張係数が裏板31のそれよりも小さければ、図9(b)〜図9(d)のように形を変える。なお、両図とも(b)は金型から取出し、冷却後、(c)は摩擦面の研磨仕上げ後、(d)は長期保管後の形である。
【0032】
図8(d)の場合、本発明品のパッドと同様、摩擦面33が丸味を帯びているが、従来法で得られるパッドは、その丸味の制御ができず、鳴きの防止が不確実になる。
【0033】
図9(d)のような鳴きを助長し易いものになることもある。
【0034】
この発明の方法は、成形接着時に裏板に図9(d)の凹み量dよりも大きな反りを与えることで、摩擦材の熱膨張係数が裏板のそれよりも小さいときにも摩擦面33を図4(d)の形にすることができる。
【0035】
また、摩擦材材料の種類によってクラックの発生し易い材料と発生し難い材料がある。反り量のコントロールを行い、クラックの発生しない範囲で反り量を決めることが好ましい。
【0036】
以下に、効果の確認実験結果を記す。
図6の熱成形金型(L1 =150mm、t=25mm、h2 =2.4mm、各段の段差1.2mm)を用いてパッドを、成形温度160℃、圧力10MPa、時間10分の条件で製造した。パッドの裏板は軟鉄、摩擦材はスチール繊維を主体とし、無機充填材、有機充填材、フェノール樹脂を混合したセミメタリック系原料を用いた。裏板は、接着剤となるフェノール樹脂を表面に予め塗布している。
【0037】
こうして得られたパッドの反り量を図10に示す平面度測定法で調べた。図10の方法は、定盤(図示せず)上に支持ブロック13を3個置いて高さを揃え、その支持ブロック13で裏板31の端部3点を支え、摩擦面33の両端部の高さH1 、H2 と中央部の高さH3 を測定し、摩擦面の反り量Xを、X=H3 −(H1 +H2 )/2の式で求める。
【0038】
裏板33の反り量も、パッド30を反転させて同様の方法で測定した。
【0039】
その結果、この発明の方法で得られたパッドは、摩擦面研磨後の裏板反り量が+0.5mm(従来法によるものは発明品とは反対方向に−0.01mmの反りが生じた)、摩擦面の反り量は発明品、従来品ともゼロであった。
【0040】
また、1ケ月間放置後の裏板の反り量は発明品、従来品ともゼロになり、発明品については、摩擦面33に仕上げ研磨時に裏板が反っていた量に相当する+0.5mmの反り(中央が凸となる方向の反り)が生じた。従来品は発明品とは逆に摩擦面が凹になる方向に反り、その反り量は−0.01mmであった。
【0041】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明の方法によれば、一般的な製造方法と同じ工程を経て鳴きの防止に有効な摩擦面が丸味を帯びたパッドを製造でき、生産性の低下が生じない。
【0042】
また、摩擦面の丸味を制御して安定した鳴きの防止効果を発揮させることができ、摩擦材の熱膨張係数が裏板のそれより小さいときにも摩擦面に丸味を帯びさせて鳴きを防止することかできる。
【0043】
このほか、ダイの底部に反りを生じた裏板との間の隙間を小さくする凸部を設ける方法は、摩擦材のはみ出しを抑制でき、また、インサートに設ける凹部やダイ底部の凸部を階段形状にする方法やその凹部、凸部の形成領域を特定する方法は金型の制作費と製作の手間を削減することができる。
【0044】
さらに、研磨機のベッドに凹部を設ける方法は、反りを生じたパッドを研磨機のベッドに安定して固定でき、加工の安全性向上、製品の品質の安定化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パッドの製造方法の一例を示す動作工程図であり、(a)はインサートに裏板とダイを組合わせた状態、(b)は摩擦材原料投入後の状態、(c)は原料を加熱、加圧して摩擦材の成形と接着を行っている状態を各々表わしている。
【図2】この発明で用いる熱成形金型の一例を示す断面図
【図3】図2の金型による成形、接着時の作用断面図
【図4】この発明の方法で製造されるパッドの形状変化の過程を示す図であり、(a)は熱成形時、(b)は熱成形金型から取出して冷却した後、(c)は仕上研磨後、(d)は1ヶ月以上保管し、ディスクブレーキに組込んだ後の状態を各々表わしている。
【図5】金型の変形例を示す断面図
【図6】(a)金型の更に他の例を示す断面図
(b)金型の更に他の例を示す断面図
【図7】研磨機のベッドに凹部を設ける例を示す図
【図8】従来法で製造されるパッドの形状変化の一例を示す図であり、(a)は熱成形時、(b)は熱成形金型から取出して冷却した後、(c)は仕上研磨後、(d)は1ヶ月以上保管し、ディスクブレーキに組込んだ後の状態を各々表わしている。
【図9】従来法で製造されるパッドの形状変化の他の例を示す図であり、(a)は熱成形時、(b)は熱成形金型から取出して冷却した後、(c)は仕上研磨後、(d)は1ヶ月以上保管し、ディスクブレーキに組込んだ後の状態を各々表わしている。
【図10】パッドの反り量の測定法を示す図
【符号の説明】
1、20 インサート
2 位置決めブロック
3 ダイ
4 キャビティ
4a キャビティ側壁
5 パンチ
6 凹部
7 凸部
8 盗み部
9 研磨機
10 ベッド
11 カップ砥石
12 凹部
30 パッド
31 裏板
32 摩擦材
32a 摩擦材原料
33 摩擦面
L プレート巾
1 インサート凹み又はダイ凸部加工領域巾
h、h2 インサートの凹み量
t キャビティ側壁厚み
D ディスク
13 支持ブック
1 、H2 、H3 摩擦面両端部(H1 、H2 )と中央部(H3 )の定盤からの高さ

Claims (7)

  1. 表面に接着剤を塗布した裏板と、摩擦材の原料又は予備成形品を熱成形金型で加熱、加圧して成形、接着する工程において、裏板をセットする熱成形金型のインサートに、裏板受け部のほぼ全面に渡って裏板の両側端を受ける側が浅く、中央部が深くなる凹部を設け、その凹部で成形圧着時に前記裏板に摩擦材接着面の中央が凹となる反りを与えてその反りを消滅させる方向の内部応力をパッドにもたせ、この状態でパッドの摩擦面を平坦に研磨し、しかる後、前記内部応力で前記裏板を弾性復元させ、その裏板に接着された摩擦材を、摩擦面が凸形に彎曲し、摩擦材の厚みが中央から両側面に向って漸減する状況に変形させることを特徴とするディスクブレーキパッドの製造方法。
  2. 前記インサートに設ける前記凹部を、滑らかな彎曲面で形成した請求項1記載のディスクブレーキパッドの製造方法。
  3. 前記インサートに設ける前記凹部を、段階的に深さが変化する階段形状にした請求項1記載のディスクブレーキパッドの製造方法。
  4. 前記裏板の上方に配置して摩擦材の原料又は予備成形品を装填するダイの底部に、反りを与えた前記裏板との間の隙間を縮小する凸部を設けた請求項1乃至3のいずれかに記載のディスクブレーキパッドの製造方法。
  5. 前記ダイの摩擦材両側面を成形するキャビティ側壁を、要求強度を満たせる範囲で薄くし、そのキャビティ側壁の外面よりも内側を、前記インサートに設ける前記凹部もしくはその凹部とダイの底部に設ける前記凸部の形成領域とし、さらに、前記キャビティ側壁の外面よりも外側において前記ダイに、前記裏板との干渉を避ける盗み部を設けた請求項4に記載のディスクブレーキパッドの製造方法。
  6. 前記裏板に接着した摩擦材の摩擦面を研磨機で研磨仕上げする工程において、前記裏板を吸着する磁石を組み込んだ前記研磨機のベッドに凹部を設け、前記裏板の両側近傍を前記ベッドで支持し、中央部を前記ベッドから浮き上がらせて摩擦面の研磨を行なう請求項1乃至5のいずれかに記載のディスクブレーキパッドの製造方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれかの方法で製造され、摩擦面が凸形に彎曲して裏板に接着された摩擦材の厚みが中央から両側面に向かって漸減しているディスクブレーキパッド。
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