JP4592862B2 - タッチパネル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、防眩性を有するタッチパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
タッチパネルは、例えば、極薄ガラス(下側面状部材)と可撓性の透明樹脂フィルム(上側面状部材)の各対向面に抵抗層を形成すると共に、双方の面状部材をスペーサを介して一定の間隔で対向配置して構成される。
こうしたタッチパネルについては、その用途の拡大に伴って、今までにない付加価値が要求されてきている。特に、液晶表示板と組み合わされ、カーナビゲーション装置など屋外で使用する装置に使用される場合には、外光のタッチパネル表面での反射により液晶表示板の表示内容の視認性が低下するのを防ぐために、上側面状部材の表面に偏光板を積層することにより防眩性を持たせている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような偏光板は、通常、樹脂フィルムで形成されており、このように偏光性を有する樹脂フィルムは、その熱線膨張係数が、下側面状部材であるガラスに比べて8〜9倍も大きいという物理特性を有している。
上下面状部材の素材の熱線膨張係数に大きな差があると、温度上昇に伴って、偏光板を含めた上側面状部材が全体的に外側に浮いてしまい、見栄えが大変悪くなる上に、下側面状部材との間隔が大きくなるので、タッチパネルを動作させるために必要な押圧力が増大し、操作性が大変悪くなってしまう。最近は、液晶表示板の大型化に伴って、タッチパネルも大型化される傾向にあり、このような場合には、ますます上側面状部材の浮きが大きくなって操作性の劣化も著しくなる。
【0004】
上記問題を解消するため、偏光板の表面に当該偏光板よりも熱線膨張率の小さな樹脂フィルムを積層して当該偏光板の膨らみを押さえ込むように構成することが考えられる。このような樹脂フィルムとしてポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを偏光板の上面に積層して実験したところ、通常の温度域においては好結果が得られたが、特に60°Cを超える高温の雰囲気下に長時間放置した後、取り出して常温(約25°C)に戻したところ、膨らみが生じ、見栄えが悪い上に操作性が劣化するという事実が判明した。
【0005】
特に、炎天下の駐車場で駐車させている自動車内においては、ダッシュボード付近は、容易に80°C程度まで温度が上昇するので、このような環境下にタッチパネルを装着したカーナビゲーション装置などを設置している場合には、上述のように上側面状部材の膨らみが生じ、それだけで製品価値がなくなってしまう。これでは、せっかく視認性を向上するために偏光板を設けて付加価値を高めようとした意味がなくなる。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、屋外などにおける視認性を確保するために偏光性を有する上側面状部材を使用したタッチパネルであって、特に高温の環境下に置かれても見栄えや操作性が劣化することがないタッチパネルを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、第1の面状部材と第1の面状部材より可撓性の大きな第2の面状部材がスペーサ部材を介して一定間隔をおいて対設され、両部材の対向内面にそれぞれ第1と第2の抵抗膜が形成されると共に、第2の面状部材の外側表面に第3の面状部材が積層されてなるタッチパネルにおいて、前記第2の面状部材は、偏光性を有すると共に、前記第3の面状部材は、前記第2の面状部材と等しいか、もしくはそれよりも大きな熱収縮率を有し、かつ、当該第3の面状部材の厚みが125μm以上250μm以下であることを特徴としている。
【0008】
また、本発明は、上記第3の面状部材の熱線膨張係数が、第2の面状部材より小さいことを特徴とする。
さらに、本発明は、上記第2の面状部材と第3の面状部材が、応力緩和性のある接着剤にて接着されていることを特徴とする。
ここで、上記応力緩和性のある接着剤の粘弾性は、1.0×105dyn/cm2 以上、1.2×106dyn/cm2 以下であり、好ましくは、4.0×105dyn/cm2 以上、8.0×105dyn/cm2以下であることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記第1の面状部材の外側に第1のλ/4位相差板が第1の面状部材にほぼ平行に配設されると共に、第2の面状部材が、偏光板を含む複数の層からなり、当該偏光板の内側に第2のλ/4位相差板が積層されてなることを特徴とする。
また、さらに、本発明は、上記第2の抵抗膜が、第2のλ/4位相差板の内側の面に直接形成されてなることを特徴とする。
さらに、また、本発明は、前記第3の面状部材は、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレートからなるフィルムであって、その製造後に熱処理を施していない材料からなることを特徴とする。
【0010】
【実施の形態】
以下、本発明のタッチパネルに係る実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(タッチパネルの全体構成)
図1は、本実施の形態に係るタッチパネルの斜視図である。
【0011】
図1に示すようにタッチパネル100は、上側面状部材110と下側面状部材130をスペーサ140を介して積層することにより構成される。
上側面状部材110は、タッチパネル100において操作者からの指や入力ペンを用いた入力を受け付ける側の透明かつ可撓性を有する面状部材であり、後述するように複数枚の樹脂フィルムを積層して構成される。また、120は、内部の電極と接続されるコネクタ部である。
【0012】
図2は、図1のタッチパネル100の分解図である。
同図に示すようにスペーサ140は、コネクタ部120を装着する部分を除いてフレーム状に形成されており、その素材としては、PETフィルムなどが使用される。このスペーサ140の両面に接着剤が塗布され、上側面状部材110と下側面状部材130がその周縁部において貼着される。
【0013】
スペーサ140より内側の上側面状部材110と下側面状部材130の隙間には、ドット状スペーサ160が、所定の間隔をおいて設けられており、上記フレーム状のスペーサ140と協働して、上下面状部材110、130の対向面の間隔がほぼ均一に100μm程度に保たれるようになっている。
上側面状部材110のうち、下側面状部材130に対向する側の主表面には、ITO(indium tin oxide:インジウム−すず酸化物)で形成される抵抗膜111が、スパッタリングにより略全面に形成されている。また、抵抗膜111の対向する2側辺には電極112が設けられている。そして、前記主表面の残余の領域であってコネクタ部120と対向する部位には、コネクタ部120側の一対の接続電極122、122と接続するための一対の電極端部114、114が形成され、この電極端部114、114と前記抵抗膜111の2側辺に設けられた電極112、112との間が配線パターン113,113で接続されている。
【0014】
下側面状部材130は、極薄ガラスであり、上側面状部材110に対向する側の主表面には、同じくITOからなる抵抗膜131がスパッタリングにより略全面に設けられている。抵抗膜131の対向する2側辺であって、前記上側抵抗膜111に形成された電極112,112の対向方向と直交する方向の側辺には、電極132、132が形成されている。そして、前記主表面の残余の領域には、上側面状部材110と同様、コネクタ部120側の一対の接続電極123、123と接続する一対の電極端部134、134が形成され、この電極端部134、134と前記抵抗膜131の2側辺に設けられた電極132、132とを接続する配線パターン133,133が形成されている。
【0015】
コネクタ部120は、PETやポリイミドなどからなるフィルム素材に、銀を素材とする4本のフレキシブルワイヤ129を挟み込んで成る接続用ケーブル190の一方の端部であり、前記上下面状部材110,130の電極端部114、114、134、134と接続される接続電極122、122、123、123を上下表面に露出形成し、前記フレキシブルワイヤ129の終端をこの接続電極122、122、123、123と接続した構成となっている。
【0016】
4本のフレキシブルワイヤと4つの接続電極とを分割せずに1つのコネクタ部に集約するのは、材料費と工数との両面からコストを抑制するためである。
タッチパネルを組み立てた状態においては、上側接続電極122、122は上側電極端部114、114と、下側接続電極123、123は下側電極端部134、134と、それぞれ接着されている。この部分の接着は、各取り出し部の共通の素材である銀にカーボンを混練りした導電性ペーストを付着させた上で、両側から熱圧着することにより行われる。
【0017】
なお、コネクタ部120の上下接続電極122,123の間には、切れ込み121が設けられ、これにより上下面状部材110,130の膨張率の差から生じる応力を解消するようにしている。すなわち、温度上昇により面状部材の膨張が起こると、この上下二つの面状部材に膨張が生じるが、この切れ込み121を設けることにより、上側面状部材110と下側面状部材130との熱膨張量の差に基づいてコネクタ部120に作用する応力を吸収することが可能となり、広い温度範囲で使用してもこの部分で接触不良や断線を起こしにくいという効果が得られる。
【0018】
(タッチパネル100の積層構造)
図3は、上記タッチパネル100の積層構造を示す部分拡大断面図であり、説明の便宜上、このタッチパネル100が装着される液晶表示板200の積層構造も合わせて示している。
同図に示すように上側面状部材110は、外側から順に、膨らみ防止フィルム101、偏光板102、λ/4位相差板103および光等方性フィルム104を図示しない接着剤により貼り合わせて積層することにより構成されており、最下層の光等方性フィルム104に、上記抵抗膜111が形成される。
【0019】
なお、本実施の形態では、膨らみ防止フィルム101として、製造後に熱処理を施していないPETフィルム(以下、「非熱処理PETフィルム」という。)が使用されている。
この上側面状部材110と下側面状部材130がドット状スペーサ160を介して対向配置され、下側面状部材130の対向面にも抵抗膜131が形成される。
【0020】
次の表1に、本実施の形態における各積層材料の厚さ、およびその熱線膨張係数の大きさを示す。
【0021】
【表1】
なお、偏光板102は、実際は、ヨウ素や二色性染料などの二色性色素を吸着配向させたポリビニルアルコール(PVA)の延伸フィルムに、保護フィルムとしてのトリアセチルアセテート(TAC)フィルムを上下から挟み込むようにして貼り合わせて形成したものを使用している。本実施の形態に使用したものは、PVAフィルムの厚さが20μm、TACフィルムの2枚分の厚さが116μm(=58μm×2)であり、薄いPVAフィルムが厚いTACフィルムの膨張に依存して伸びるので、偏光板102全体の熱線膨張係数も、TACフィルムの熱線膨張係数(5.4×10-5cm/cm/°C)にほぼ等しくなる。
【0022】
また、λ/4位相差板103は、ポリカーボネイト(PC)フィルムを素材にして形成される。
一方、光等方性フィルム104は、入射する全ての光に対して偏光性を有しない樹脂フィルムであり、本実施の形態では、脂肪族環状構造を有するノルボルネン系の熱可塑性透明樹脂であって、具体的にはJSR社製のアートンフィルム(「アートン」は、同社の登録商標)を使用している。当該樹脂フィルムは、透明性や表面硬度および耐熱性の点で優れており、タッチパネルに適するものである。
【0023】
タッチパネル100のすぐ下方には、透過型の液晶表示板200が配設される。この液晶表示板200は、液晶セル201の上面と下面に偏光板202,203を配してなる公知の構成であり、偏光板202の上面にはさらにλ/4位相差板204が貼り合わせてある。
そして、液晶表示板200の下方には図示しないバックライト用の光源が配されている。
【0024】
なお、このλ/4位相差板204は、必ずしも液晶表示板200の表面に積層する必要はなく、例えば、タッチパネル100の下側面状部材130の液晶表示板200側の面に貼り合わせるようにしてもよい。要するにλ/4位相差板204が、液晶表示板200と下側面状部材130の間に介在さえすれば、次に述べる液晶表示板200の表示内容の視認性の向上の効果を得ることができる。
【0025】
以下、上記偏光板102、λ/4位相差板103、204によってもたらされる効果について説明する。
偏光板102は、液晶表示板200の偏光板202と偏光軸が同じになるように配設されており、λ/4位相差板103は、その光学軸が、偏光板102の偏光軸と45°の角度をなすように配置されている。
【0026】
膨らみ防止フィルム101表面から入射した外光は、偏光板102により直線偏光光となり、さらにλ/4位相差板103により円偏光光となる。この円偏光光は、下側面状部材(ガラス)130もしくは液晶表示板200の表面や抵抗膜111、131表面で一部反射され、再びλ/4位相差板103に入射して直線偏光光となるが、反射の際に位相がπ/2ずれるため、この直線偏光の偏光面は、入射時の直線偏光に対して90°回転している。したがって、この直線偏光が偏光板102を透過することはない。
【0027】
そのため、外光がタッチパネル100内に入射しても内部での反射光が外部に漏れないので、眩しくなく、屋外で使用しても液晶表示板200で表示された内容をはっきりと視認することができる。
また、液晶表示板200の表面に取着されたλ/4位相差板204の光学軸は、偏光板202の偏光軸に対して45°の角度をなすように配設される。但し、これを通過したバックライトの円偏光光の回転方向が、上記λ/4位相差板103を通過した入射光の回転方向とは逆方向になるように設置される。
【0028】
このようにすることにより、液晶表示板200の偏光板202を通過して直線偏光光となったバックライト光は、λ/4位相差板204により円偏光光に変換され、さらにλ/4位相差板103を通過するときに直線偏光光に戻るが、上述のようにλ/4位相差板204とλ/4位相差板103とは、互いの遅相軸を直交させて配置されているので、λ/4位相差板103を通過して得られた直線偏光光の偏光面の方向が元に戻って、偏光板202を通過した直後の直線偏光光の偏光面の方向と等しくなっている。一方、偏光板102と偏光板202は、その偏光軸が等しくなるように配設されているので、λ/4位相差板103を通過して直線偏光光となったバックライト光の偏光面は、偏光板102の偏光軸と平行となり、バックライト光はそのまま偏光板102を通過することができる。したがって、防眩性を得るために設けた偏光板102、λ/4位相差板103によって、バックライト光の透過が妨げられずに外部に放射されるので、バックライトの光源の出力を上げなくても光量不足となることがなく、視認性を十分確保することができる。
【0029】
さて、表1を見ても分かるように、偏光板102やλ/4位相差板103、光等方性フィルム104の各熱線膨張係数は、下側面状部材であるガラスのそれに比較して、ほぼ8〜9倍にもなるため、温度が上昇するとその膨張量もガラスに比べて非常に大きなものとなる。
上側面状部材110と下側面状部材130は、その周縁部においてスペーサ140を介してしっかりと固着されているので、そのままでは、上側面状部材110の熱膨張による伸び量が上方に逃げて浮いてしまうため、通常の温度域でも「膨らみ」が生じ、見栄えや操作性が劣化するのは前述の通りである。
【0030】
しかし、本実施の形態によれば、上側面状部材110の最上面に、熱線膨張係数が偏光板102や光等方性フィルム104などより小さなPETフィルムを使用し、その中でも熱収縮率の大きな非熱処理PETフィルムを膨らみ防止フィルム101として敢えて使用することにより、通常の温度域のみならず70°C程度の高温に長時間放置した後であっても、ほとんど「膨らみ」が発生しない優れたタッチパネルを得ることが可能となった。
【0031】
以下、実験例を示しながら、その作用効果について説明する。
(実験結果)
次に示す表2、表3、表4は、上記膨らみ防止フィルム101として非熱処理PETフィルムを使用することにより上側面状部材110の「膨らみ」が、解消されることを示す比較実験例である。
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
ここで各実験結果は、雰囲気温度が、−20°C、70°Cでは、湿度のほとんどないドライ状態で、40°C、50°C、60°Cでは、湿度を高湿の90%に設定し、各雰囲気下で300時間放置した場合と、当該雰囲気から取り出して通常の温湿度に24時間放置した場合のそれぞれについて、最大膨らみ量を実測して得られたデータである。
【0035】
実験に用いられたタッチパネルの各部材の素材と厚さは、表1に示したものとと同様であるが、膨らみ防止フィルム101として、表2の実験例では、熱処理PETフィルムを使用し、従来通りの通常の接着剤で偏光板102と貼り合わせて構成されている。また、表3の実験例では、熱処理PETフィルムを後述する応力緩和性接着剤(応力緩和性糊)を使用して偏光板102と貼り合わせたものを使用している。表4の実験例では、非熱処理PETフィルムを同じく応力緩和性接着剤を使用して偏光板102と貼り合わせたものを使用している。また、各実験例におけるタッチパネル100のサイズは、260mm×205mm(12.1インチ)である。
【0036】
各表における膨らみ数値は、通常の温湿度(約25°C、湿度50%)における上側面状部材110の厚さ方向の位置を基準面にして、当該生じた膨らみの一番大きな個所における上記基準面からの変位量をmm単位で示す。
また、作動重量の欄は、タッチパネルの操作性の評価を示すものであって、通常の入力ペン(ポリアセタール製、ペン先R0.8mm)の先端をタッチパネルの表面に当てて当該作動重量を負荷した場合における評価を示している。本実験では、それぞれ同じ仕様の10枚のタッチパネルについて評価実験を繰り返し、該当する作動重量を負荷しながら入力ペンをタッチパネルに押圧したときに、10枚の全てについてタッチパネルが動作する場合に「○」とし、1枚でも動作しなかった場合に「△」とし、全て動作しなかった場合には「×」としてそれぞれ評価している。
【0037】
小さな作動重量において評価が「○」となる程、操作性が優れているのは言うまでもない。実用的なレベルとしては、各雰囲気から取り出した後において、作動重量が100g〜130g以下で「○」と評価されることが望ましく。反対に作動重量が200gを超えても「△」としか評価されないような場合には、操作性が大変悪く、製品としての価値が低くなる。
【0038】
さて、表2の実験例に示すように、熱処理PETフィルムを偏光板102に通常の接着剤で貼り付けた場合には、雰囲気から取り出し後の操作性は、40°Cの雰囲気下にあったものについてのみ作動重量80gで「○」の評価となったが、それよりも高い温度では、50°Cの場合でも作動重量が130gのときにようやく「○」と評価され、操作性はあまりよくなかった。因みに、膨らみ防止フィルム101を貼付していない従来の製品の場合には、40°C(湿度90%)の雰囲気中に24時間放置しただけで、膨らみが2.5mmも生じて、大変見栄えが悪くなると共に、操作性の評価も作動重量が200g以上でも評価が「×」であったので、これに比べると改善されたと言えるが、さらに改善すべく本願発明者が研究を重ねたところ、偏光板102と膨らみ防止フィルム101とを貼り合わせる接着剤を、乾燥しても弾性が残る接着剤(応力緩和性接着剤)を使用した場合に、表3の実験例に示すように取り出し後の操作性が、70°Cの高温の雰囲気下に置かれていた場合を除き、他の全ての場合において「○」と評価される良好な結果を得た。
【0039】
このような実験結果の差異が生じたのは、次のような理由によるものと考えられる。
すなわち、温度上昇により生ずる偏光板102の熱膨張を、より熱膨張の少ない膨らみ防止フィルム101を上面に貼り合わせて上から押さえ込むことにより「膨らみ」を防止することができるが、40°C以上の高温にすると、双方の部材に生じる熱応力の差も増大し、これが長時間継続することにより、膨らみ防止フィルム101と偏光板102との接着層で、当該熱応力を緩和する方向に「ずれ」を生じる。その後、当該雰囲気中から取り出して常温中に放置すると、その位置ずれが解消されない状態のまま、熱線膨張係数の大きな偏光板102の方が膨らみ防止フィルム101より多く縮むので、今度は、外側の膨らみ防止フィルム101の方にたわみができて、その分だけ外側に膨らみを生ずるのである。しかし、実験例▲2▼のように従来使用されていた通常のフィルムの接着剤の代わりにより弾力性の強い応力緩和性接着剤を使用し、上記両部材間の拮抗する熱応力を当該接着層で吸収させて緩和するように構成することにより、高温時に発生した膨らみ防止フィルム101と偏光板102間の一時的な「ずれ」が、常温に戻ったときに接着剤自身の弾性力により解消されて元の位置関係に戻るので、「膨らみ」を生じなくすることができるのである。
【0040】
このような応力を緩和する特性(応力緩和性)は、接着剤の粘弾性G’(弾性モジュラスともいう。)の大きさで表すことができ、実験に使用した接着剤では乾燥後の粘弾性が5.4×105dyn/cm2(測定条件:25°C、10Hz)であった。この接着剤を用いれば、膨らみ防止と操作性の向上の効果が得られるのが分かる。
【0041】
なお、接着剤の粘弾性が必要以上に小さくなると接着力が低下するので、本実施の形態のようにフィルム接着用の接着剤として機能するためには、一般に1.0×105 dyn/cm2 以上であることが必要とされている。一方、表2の実験例における従来から使用していた接着剤の粘弾性は、1.5×106 dyn/cm2であったが、実験によれば、粘弾性が1.0×106dyn/cm2の接着剤を使用することによりある程度の膨らみ防止の効果が得られており、両者の中間程度の1.2×106dyn/cm2以下の粘弾性があれば、従来よりは膨らみ防止の効果が得られるものと考えられる。したがって、接着性を維持しつつ膨らみ防止の効果を得るためには、1.0×105dyn/cm2以上、1.2×106 dyn/cm2 以下の範囲の粘弾性を有する接着剤を使用するのが好ましい。
【0042】
一方、接着剤が軟らかいと、高温の雰囲気下で当該接着剤に含まれる低沸点の成分が気化して接着層内部に泡が生じ耐熱性や耐熱湿性が劣化してしまう傾向にあるので、粘弾性は、4.0×105dyn/cm2以上あることがより望ましい。また、膨らみ防止の効果をよりよく発揮するという観点から見れば、粘弾性は、8.0×105dyn/cm2以下であることが望ましい。
【0043】
なお、この膨らみ防止フィルム101の厚さが余り薄いと、当該膨らみ防止フィルム101自体がそれより下層の部材の熱膨張に抗しきれなくなって伸びてしまうので、ある程度の厚さは必要であり、一方、必要以上に厚くなると可撓性が低減して操作性が悪くなってしまう。このような観点から、膨らみ防止フィルム101は、50μm〜250μmの厚さのものが望ましく、より広い温度域にわたってほぼ完全に上側面状部材110の膨らみを押さえると共に操作性を良好に維持するためには、さらに125μm〜188μmの範囲のものが望ましい。本実施の形態では、表1に示すように188μmの厚さのPETフィルムを使用している。
【0044】
しかし、表3の実験例のように応力緩和性を有する接着剤を使用しても、最高温における70°Cの雰囲気中に長時間放置して取り出した後は、作動重量が200gのときに初めて「○」と評価され、この点では表2の場合に対して改善は見られなかった。偏光板102より熱線膨張係数の小さな樹脂フィルムを膨らみ防止フィルム101として使用し、これと応力緩和性糊の作用により、理論的には熱膨張による膨らみは防止できる筈なので、雰囲気温度が、70°Cの高温に放置後の場合に膨らみが残る理由は、上述の熱線膨張とは異なる点にあると考えられる。
【0045】
そこで、本願発明者は、樹脂フィルム同士の熱収縮率の差に着目した。
すなわち、樹脂フィルムの一般的な熱的特徴として、熱線膨張と熱収縮の変化が併存し得ることが挙げられるが、50°C程度までの常温状態では、熱線膨張による変化が支配的で、温度上昇と共に伸長するが、それを超えてガラス転移点に近付くに連れて、熱収縮率が徐々に大きくなってくる。そのため、温度変化の激しい環境下で使用する場合には、高温になってもあまり収縮せずに寸法の安定性が維持されるように、生成したPETフィルムを加熱して後処理を加えることにより低収縮率となった熱処理PETフィルムを使用するのが、この分野での一般常識になっている。本願発明者も最初は、この一般常識に従い、表2と表3の各実験例のように低収縮率の熱処理PETフィルムを膨らみ防止フィルムとして使用して実験していたため、上述のように70°Cの雰囲気から取り出した場合の操作性を改善することができなかったのである。
【0046】
70°Cの雰囲気下では、膨らみ防止フィルム101、偏光板102のそれぞれにおいて、熱線膨張による伸び量が、熱収縮量を上回るので、膨らみ防止フィルム101の伸び量が、偏光板102の伸び量より小さく、これにより偏光板102の膨らみを防止することができるが、熱膨張は可逆変化であるのに対し熱収縮は不可逆変化であるため、一旦熱収縮が生じると常温に戻しても熱収縮の状態だけがそのまま残ることになる。ところが、膨らみ防止フィルム101である熱処理PETフィルムの収縮量が偏光板102の収縮量よりも少ないため、今まで偏光板の膨らみを押さえるように作用していた膨らみ防止フィルム101が、常温時では、逆に偏光板102に対してたるんでしまい、これにより膨らみが生じて操作性が低下すると考えられる。
【0047】
そこで、本願発明者は、膨らみ防止フィルム101として、偏光板102よりも熱収縮率が大きい素材を敢えて選定した。具体的には、上述のように熱により後処理を加えていないPETフィルム(非熱処理PETフィルム)を膨らみ防止フィルム101として使用して実験したところ、表4の実験例に示すように、70°Cの雰囲気下に長時間放置した後に取り出しても膨らみ数値は「0」であり、最低の作動重量80gでも評価「○」の良好な結果を得ることができた。
【0048】
因みに、非熱処理PETフィルムを80°Cの雰囲気下で50時間放置した後の熱収縮率は、約1%であり、同条件における偏光板(主にTACフィルム)の熱収縮率は、約0.5%である。また、熱処理PETフィルムの場合には、120°Cまで上げて5時間放置した場合でも熱収縮率が、約0.14%と極めて低い収縮率を示している。
【0049】
以上のように偏光板102よりも熱収縮率の大きな非熱処理PETフィルムを膨らみ防止フィルム101として使用することにより、タッチパネル100が放置され得るほとんどの温度域において良好な操作性を確保することが可能となった。
上述の各実験では、下側面状部材130として厚さ1100μmのガラス板を使用したが、さらに薄いガラス板を使用すれば、タッチパネル全体を軽量化でき、携帯用機器に使用される場合にはメリットが大きい。
【0050】
次の表5、表6、表7は、下側面状部材130として厚さ700μmのガラス板を使用し、他の条件は、上記各実験例と全く同じにして操作性の実験を行った結果を示すものである。
【0051】
【表5】
【0052】
【表6】
【0053】
【表7】
各表5、表6、表7は、それぞれ上述の表2、表3、表4の実験例に対応しており、順に(1)熱処理PET貼り品、(2)熱処理PET貼り品(応力緩和性糊使用)、(3)非熱処理PET貼り品(応力緩和性糊使用)についての操作性の実験結果を示している。
【0054】
各実験例とも、−20°Cの雰囲気中においては、膨らみ数値が1.5mmに達し、作動重量が最大の200gであっても、評価が「×」となっている。これは、偏光板102の熱線膨張係数が膨らみ防止フィルム101の熱線膨張係数よりも大きいため、極低温では、偏光板102の方が膨らみ防止フィルム101よりも縮んで、上側面状部材110に「浮き」を生じさせるような曲げ力が働き、下側面状部材130が700μmと薄いため、その曲げ力により僅かながら外側に撓んでしまうからであると考えられる。
【0055】
その他、各雰囲気から取り出し後の評価は、1100μmのガラス板を使用したタッチパネルの実験の場合と全て同様の結果になった。
すなわち、熱処理PET貼り品で応力緩和性糊を使用していないタッチパネルについては、40°Cと−20°Cの雰囲気下にあった場合を除き、操作性が良好とは言えなかったが(表5)、熱処理PET貼り品で応力緩和性糊を使用したものについては、70°Cの高温下にあったものを除いて良好な操作性を得ることができ(表6)、さらに非熱処理PET貼り品で応力緩和性糊を使用したものについては、全ての雰囲気から取り出されたものについて良好な操作性を得ることができた(表7)。これらの実験結果から、下側面状部材130として、700μmの極めて薄いガラス板を使用しても非熱処理PETを偏光板102の表面に貼り付けることにより操作性が大幅に改善されることが分かる。
【0056】
なお、本実施の形態のようにPETフィルムを膨らみ防止フィルム101として使用し、応力緩和性接着剤を使用する場合には、偏光板102との接着面に表面処理を施す方が望ましい。
すなわち、PETフィルムと応力緩和性を有するような素材を原料とする接着剤は、一般的に接着性が好ましくなく、温度変化の激しい環境下(特に高温時)では剥離してしまう場合がある。そのため、膨らみ防止フィルム101の少なくとも接着面側に当該接着剤との接着性がよくなるような表面処理を施すことが好ましい。
【0057】
このような表面処理として、公知のコロナ処理やオゾン紫外線照射処理などを施してもよいが、これらはその処理工程において加工条件を安定させることが難しく、信頼性や量産性を重視すると、応力緩和性接着剤と接合性の強いハードコート層を膨らみ防止フィルム101表面に設けることが望ましい。ハードコート層は、膨らみ防止フィルム101の表面にハードコート剤をコーティング処理して設けることができる。
【0058】
ハードコート剤としては、紫外線硬化性型の不飽和ポリエステル、不飽和アクリル樹脂、不飽和ポリウレタン、ポリアミド等が挙げられる。コーティング処理は、公知の方法でよく、例えば、所定の有機溶媒に溶かしたハードコート剤をロールを介してPETフィルム表面に塗布するロールコーティング方式により容易に実行される。
【0059】
図4は、ハードコート剤でコーティング処理を施した非熱処理PETフィルム105を使用した場合の上側面状部材110の部分拡大断面図である。
膨らみ防止フィルム101の両面は、ハードコート剤が塗布されそれぞれ厚さ5μmのハードコート層1011,1012が形成されている。ハードコート層は、応力緩和性接着剤との密着性がよいばかりでなく、耐久性にも優れているので、ペン入力に対する耐摩耗性を向上させるため膨らみ防止フィルム101の表面にもコーティング処理している。同図における1021は、応力緩和性接着剤の層を示している。
【0060】
上述の表3、4、6、7の各実験例でも、膨らみ防止フィルム101の両面にハードコート層を設けた後、応力緩和性接着剤を介して偏光板102に貼り合せたものを使用して実験しており、上述のように300時間の長時間放置しても一切剥離は生じなかった。
(変形例)
なお、本発明の内容は、上記実施の形態に限定されないのは言うまでもなく、以下のような変形例を考えることができる。
【0061】
(1)図3に示したタッチパネル100の上側面状部材110は、基材としての光等方性フィルム104にλ/4位相差板103、偏光板102、膨らみ防止フィルム101を積層し、光等方性フィルム104の内側に、抵抗膜111をスパッタリングにより形成しているが、図5に示すように光等方性フィルム104を排して、λ/4位相差板105(厚さ、80μm)を基材とし、その内側の面に直接抵抗膜111をスパッタリングなどにより形成してもよい。
【0062】
この場合、λ/4位相差板105の素材として、上記実施の形態と同じポリカーボネイト(PC)のほか、ポリアリレート、ポリサルフォン、PVA、ノルボルネン系樹脂、オレフィン系樹脂などが挙げられる。なお、上記光等方性フィルム104の素材であるアートンフィルムを使用し、これを1方向に延伸させて複屈折性を持たせてλ/4位相差板となるように加工して用いてもよい。
【0063】
アートンフィルムは、透明性や表面硬度および耐熱性の点で優れており、スパッタリングにより、抵抗膜を容易に形成することができるという利点がある。
このように上側面状部材110の積層数を一つ減らすことにより、コストダウン、軽量化(12.1インチサイズのタッチパネルでおよそ5g軽くすることができる。)を図ることができるばかりでなく、上側面状部材110の厚さが薄くなるので、作動重量を小さくすることができ操作性が向上する。
【0064】
(2)また、上記実施の形態では、光等方性フィルム104を基材として、直線偏光光を一旦円偏光光に変換することにより、防眩性と視認性を確保する構成にしているが(この構成を、以下「円偏光構成」という。)、このように円偏光構成にしなくても、偏光板さえ備えておれば、ある程度の防眩性・視認性を確保することが可能である。
【0065】
図6は、この場合のタッチパネル100の構成を示す部分拡大断面図であり、図3同様、液晶表示板200の積層構造も合わせて示している。
上側面状部材110は、膨らみ防止フィルム101、偏光板102、光等方性フィルム104を図示しない接着剤により貼り合わせて積層することにより構成されており、最下層の光等方性フィルム104には、抵抗膜111が形成される。この上側面状部材110とドット状スペーサ160を介して下側面状部材130が対向配置され、下側面状部材130の対向面にも抵抗膜131が形成される。これは、図3の円偏光構成において、丁度λ/4位相差板103を除去した構成となっている。
【0066】
また、タッチパネル100のすぐ下方の液晶表示板200の表面にも、図3におけるλ/4位相差板204を配設する必要がなくなる。
タッチパネル100の偏光板102は、液晶表示板200の偏光板202と偏光軸が同じになるように配設されており、液晶表示板200の偏光板202を透過したバックライトからの光は、そのままタッチパネル100の偏光板102を透過することができるので、光量がほとんど低下することなく十分な視認性を確保することができる。
【0067】
一方、膨らみ防止フィルム101から内部に入射した外光は、偏光板102により当該偏光軸に平行な偏光面を有する光線のみが通過するので、この段階で外光の入射光量をほぼ1/2に低下させることができ、上記実施の形態における円偏光構成を利用した場合までには及ばないが、ある程度の実用性のある防眩性を得ることができる。
【0068】
(3)さらに、防眩性、視認性を増すために、次のような方法を本実施の形態と併せて実施してもよい。
▲1▼膨らみ防止フィルム101の表面(耐久性を増すため膨らみ防止フィルム101の表面にアクリル樹脂でハードコート処理する場合には、その表面)に公知の表面アンチグレア加工(AG加工)を施す。
【0069】
▲2▼上記膨らみ防止フィルム101の表面に屈折率の異なる多層薄膜を形成して反射防止効果を得る(AR加工)。なお、この多層薄膜の生成およびその反射防止効果については、特開平3−173009号公報に詳しい。
▲3▼上側面状部材110の最表面にフッ素系有機化合物、シリコン系有機化合物をコートすることにより、防汚処理を施す。タッチパネル表面に指の脂などが付着するとその部分が反射しやすくなって視認性が低下するが、上記防汚処理を施すことにより、入力の際に指で触れても指の脂が付きにくくなり、防眩性・視認性に貢献する。
【0070】
なお、以上の▲1▼、▲2▼、▲3▼の処理は、2つ以上組合わせて用いるとさらに有効である。この場合には、防汚処理が最表面になされ、また、AG加工の上にAR加工がなされる。
(4)λ/4位相差板103は、PCなどの樹脂フィルムを1方向のみに延伸させて生成しているが、さらにこれを厚み方向に延伸加工することにより、厚み方向に配向された位相差板の構成としてもよい。これにより、λ/4位相差板103の位相差値の角度依存性が低減され、タッチパネル100の視野角を広げることができる。
【0071】
(5)上記実施の形態では、応力緩和性接着剤を膨らみ防止フィルム101と偏光板102の貼り合わせに使用しているが、多少なりとも熱線膨張係数が異なる部材の積層部分(例えば、偏光板とλ/4位相差板の間)に使用してもよい。
(6)上記実施の形態では、膨らみ防止フィルム101の熱収縮率が偏光板102のそれよりも大きい場合について説明したが、少なくとも膨らみ防止フィルム101の熱収縮率が偏光板102より小さくなければ、常温に戻しても膨らみ防止フィルム101の方にたわみが生じないので、膨らみ防止フィルム101と偏光板102の熱収縮率が等しい場合であっても膨らみ防止の効果が得られるものである。
【0072】
(7)上記実施の形態においては、偏光板102より熱線膨張係数が小さく、かつ、熱収縮率の大きな樹脂フィルムとして非熱処理PETフィルムを使用したが、この条件を満たすのであれば、他の素材からなるフィルムでも構わないのはもちろんである。但し、偏光板102に使用されているTACフィルムは、吸湿性があって、この吸湿によって生じる膨張率(吸湿線膨張係数)が大変大きく、4×10−5〜7×10−5cm/cm/%もあるため、温度上昇に湿度上昇が加われば、膨張率が倍加する傾向にある。PETフィルムは、吸湿性がほとんどないので、これにより偏光板102の表面を覆って、外気と接触しないようにすることにより、外気の湿度変化の影響を受けなくなるという効果も得ることができる。
したがって、偏光板102の主素材としてTACフィルムのような吸湿線膨張係数の大きなものを使用する場合には、吸湿性のないフィルムを使用する方が望ましい。このような全ての特性を有する樹脂フィルムとして、上述の非熱処理PETフィルムの外に、例えば、PETと同じポリエステル系の樹脂であるポリエチレンナフタレート(PEN)からなるフィルムであって、熱処理を加えていないものなどを使用することができる。
【0073】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、第1の面状部材と第1の面状部材より可撓性の大きな第2の面状部材がスペーサ部材を介して対設したタッチパネルにおいて、第2の面状部材が偏光性を有すると共に、その上層に当該第2の面状部材と等しいか、または大きな熱収縮率を有する第3の面状部材を積層するようにしている。第2の面状部材が偏光性を有するため防眩性を有し、このタッチパネルを液晶表示板などの表示パネルの前面に装着した場合には、その表示内容の視認性を向上させることができる。また、高温の環境下に置かれたため、第2と第3の面状部材に熱収縮が生じたとしても、上層の第3の面状部材の熱収縮率が第2の面状部材と等しいか、それよりも大きいので、常温に戻っても第3の面状部材が第2の面状部材に対してたわむようなことがなく、膨らみは生じない。これによりタッチパネルの見栄えが悪くなることもなく、操作性も良好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るタッチパネルの斜視図である。
【図2】上記タッチパネルの構造を示す分解図である。
【図3】上記タッチパネルの積層構造を示す部分拡大断面図である。
【図4】上記タッチパネルにおけるPETフィルムと偏光板の貼り合わせ部分の拡大断面図である。
【図5】タッチパネルの変形例の積層構造を示す部分拡大断面図である。
【図6】タッチパネルの別の変形例の積層構造を示す部分拡大断面図である。
【符合の説明】
100 タッチパネル
101 膨らみ防止フィルム
1011,1012 ハードコート層
102,202,203 偏光板
103,105,204 λ/4位相差板
104 光等方性フィルム
110 上側面状部材
111,131 抵抗膜
120 コネクタ部
130 下側面状部材
140 スペーサ
160 ドット状スペーサ
200 液晶表示板
201 液晶セル
Claims (7)
- 第1の面状部材と第1の面状部材より可撓性の大きな第2の面状部材がスペーサ部材を介して一定間隔をおいて対設され、両部材の対向内面にそれぞれ第1と第2の抵抗膜が形成されると共に、第2の面状部材の外側表面に第3の面状部材が積層されてなるタッチパネルにおいて、
前記第2の面状部材は、偏光性を有すると共に、前記第3の面状部材は、前記第2の面状部材と等しいか、もしくはそれよりも大きな熱収縮率を有し、かつ、当該第3の面状部材の厚みが125μm以上250μm以下である
ことを特徴とするタッチパネル。 - 前記第3の面状部材は、第2の面状部材より熱線膨張係数が小さいことを特徴とする請求項1記載のタッチパネル。
- 前記第2の面状部材と第3の面状部材は、応力緩和性のある接着剤にて接着されていることを特徴とする請求項1または2に記載のタッチパネル。
- 前記応力緩和性のある接着剤は、粘弾性が、1.0×105dyn/cm2以上、1.2×106dyn/cm2以下の接着剤であることを特徴とする請求項3記載のタッチパネル。
- 前記第1の面状部材の外側には、第1のλ/4位相差板が第1の面状部材にほぼ平行に配設されると共に、第2の面状部材は、偏光板を含む複数の層からなり、当該偏光板の内側に第2のλ/4位相差板が積層されてなることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のタッチパネル。
- 前記第2の抵抗膜は、前記第2のλ/4位相差板の内側の面に直接形成されてなることを特徴とする請求項5記載のタッチパネル。
- 前記第3の面状部材は、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレートからなるフィルムであって、その製造後に熱処理を施していない材料からなる
ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のタッチパネル。
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