JP4590595B2 - 広帯域複数周波共用アンテナ - Google Patents
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Description
ダイポールアンテナは、1/4波長の導体の棒を2本連結したものであり、FM放送や地上波TV用のアンテナなどに利用されている。
モノポールアンテナは、ダイポールアンテナの半分を切り出したものと見なせ、AM放送やトランシーバーや携帯電話用のアンテナなどに利用されている。
逆L型アンテナは、モノポールアンテナの変形であり、アンテナ素子を根元で折り曲げ、幅を広くしたものと見なせ、電波の波長に対し形状を小さく、かつ広帯域化しやすいため、コードレスホンや携帯電話用のアンテナに応用される。
スリットアンテナは、導体の途中に空いた細長い穴もアンテナを構成し、その穴の長さによってアンテナ特性が左右される特徴をもつ。
一方で、UWBは3.1〜10.6[GHz]と広帯域の周波数帯をカバーするシステムであるために、5[GHz]帯などの他のシステムとの干渉を抑制する必要がある。
N.P.Agrawall, et.al., IEEE Trans. Ant. Prop., Vol.46, No.2, 1998
すなわち、2つ以上の狭帯域の共振を重ねて広帯域化を図っているので、他のシステムとの干渉抑制やフィルタの機能を備えたものではない。また、給電構成が各要素アンテナパターンに必要であり、構造が複雑になる問題がある。
このようにすることによって、上記直線とは垂直な平面内においておよそ無指向性のアンテナ特性を有するようになる。
このようにすることによって、簡易かつシンプルな構造となり、およそ水平面内無指向性のアンテナ特性を有するものとなる。
本構成において、連結導体をポール状で構成したことを特徴とする平面モノポールアンテナ構造の広帯域複数周波共用アンテナを提供する。
本発明の構成は、その主旨から逸脱しない限り適宜設計変更可能であり、細部については、上記文献の記載事項など従来公知の技術を適用できる。
また、一般的にアンテナは、その使用目的に応じた帯域や共振特性などを有するように設計するのが最適な実施となるので、以下に示す実施例が普遍的に最良な実施例であるとは限らない。
ここでは、無限地板上にある広帯域複数周波共用平面モノポールアンテナを示している。例示する図1においてエレメント部導体として平板状導体を用い、その数は2つであるが、必ず2つでなければならないものではない。例えば図3に示すように、共振周波数が3つの場合を目的にする場合に、平板状導体の枚数を3つとするものでもよい。同様にして、所望の目的に応じたアンテナ特性を得られるように、平板状導体の枚数を4枚以上としてもよい。
一般的には、所望の共振周波数と同数の平板状導体を備えるのがよいが、平板状導体の数に応じて、共振周波数の数を自在に設定することができる。
これらの各平板状導体は、仮想平面上に配置され、全体として平面モノポールアンテナを構成している。
このような場合でも、広帯域特性を有しつつ複数周波共用が可能である。本発明の広帯域複数周波共用平面モノポールアンテナは、モノポールアンテナに設ける平板状導体によって、広帯域特性と複数周波共用性を両立させているといっても過言ではない。
そして、本実施例では図示のように給電部の一端を接地している。
給電線が連結される下部の平板状導体では、給電線の連結部と連絡導体の連結部とを結ぶ直線に対して対称とする。末端の平板状導体は連結部が1つであるが、他の平板状導体と同様の対称形状にすれば足りる。このような形状とすることで、平板状導体において連結部間に生じる電流分布が、連結部を結ぶ直線に対しておよそ対称となることが期待できるのである。
図7においては、接地した給電線(41)を最下端に設けて、連結導体(30)で複数
つなげていく。給電線(41)及び連結導体(30)が軸となる。
本構成は、上記の平面モノポールアンテナにおいて仮想平面上に配置された平板状導体を直交させた構成であり、直交平面モノポールアンテナ構造をなしている。
原理としては上記構成と全く同一であるが、本構成はアンテナを簡便に構成することができ、小型化、耐久性の向上、製造コストの抑制などに寄与する。
本構成によっても、上記同様の効果を有する平面モノポールアンテナを提供することができる。
パターン(82)を形成している。該パターンは図12の構成を基板上に形成したものであり、それぞれに給電線(83)(84)を設けて給電する。
このような構成でも、本発明による干渉を抑制した広帯域のアンテナを実現することができる。
なお、ダイポールアンテナの構成は上記に限らず、例えば、基板の同一面にアンテナパターンを左右対称形に配置し、給電線はその間から下方に向けて設ける等の任意の構成をとることができる。
図1では、板状導体の一方をおよそ正方形の大板状導体(10)とし、他方の板状導体を、大板状導体のいずれか一辺(11)(12)とおよそ等しい長さの長辺(21)と、その長辺より短い短辺(22)とからなる小板状導体(20)としている。これは例えば、アンテナの高さH[mm]、幅W[mm]のおよそ方形の平面モノポールアンテナに幅z[mm]のスリットを加えるか、または、2枚のおよそ方形の平板状導体を長さz[mm]の連結導体で連結して構成することができる。
連結導体(30)は、小板状導体(20)を支持する強度を備えたポール状でも、強固な管を付設された柔軟な線でもよい。また、小板状導体(20)を支持する部材(図示しない)を、連結導体(30)とは関係なく別途付設してもよい。
上記の強固な管を伸縮自在な構造、例えば、外管の中空部分に、この中空分に収まる径の内管を挿通させて、この内管を引き出したり押し込んだりすることで伸縮自在な構造とし、この外管に連結導体を付設するのである。連結導体は柔軟な線で、管の伸縮に合わせて撓んだり伸張したりする。つまり、管が短く縮められた場合には連結導体は撓み、管が長く伸ばされた場合には、連結導体は、撓みが引っ張られるようにして伸びるのである。
このような機構を設けることで、平板状導体の間隔を調整できるのである。
それは、上記説明した外管と内管が、それぞれ電気的に導体である部材とするのである。そして、外管と内管が、その内部で接触することなどにより電気的に連絡するようにすればよい。このようにすれば、連絡導体の撓みが生じない。
図1の実施例において、具体的なサイズとして、給電部(40)の給電線(41)の長さg=1[mm]とし、小板状導体(20)はHu×Wu[mm]、大板状導体(10)はHl×Wl [mm]とし、H=20、W=12[mm]、小板状導体(20)と大板状導体(10)との間隔すなわち連結導体(30)の長さz=4[mm]で検証を行った。
解析結果を図5に示す。UWBシステムの周波数帯域をほぼカバーし、かつ、特定の周波数帯の共振を抑制している。なお、ここで、比較対照しているのは、モノポールアンテナを広帯域化した平面モノポールアンテナである。
これにより、本発明の一例である実施例の構成を採ることで、モノポールアンテナが2周波共用の特性を示すことが確認された。また、ここには検証結果を示さないものの、発明者らによって、3つの板状導体の場合には、3つの共振周波数を有することが確認された。
これより、各周波数において、無指向性に近いアンテナ特性が得られていることが確認された。
Claims (9)
- 広帯域特性を有して、所望の複数周波数帯をカバーすると共に干渉する周波数帯を抑制可能な広帯域複数周波共用アンテナであって、
複数のエレメント部導体と、
エレメント部導体同士を電気的に連結する連結導体と、
1つのエレメント部導体とこれに給電可能な給電部とを電気的に連結する給電線とを備え、
各エレメント部導体が、仮想平面上で連結導体によって順次ひとつなぎに連結し、
連結導体または給電線が連結された連結部を軸中心にして仮想平面が直交するように2個組み合わせた
ことを特徴とする平面モノポールアンテナ構造の広帯域複数周波共用アンテナ。 - エレメント部導体が、連結導体または給電線が連結された連結部を結ぶ線に対しておよそ対称な形状であり、
各連結導体がおよそ直線状に配置される、
請求項1に記載の広帯域複数周波共用アンテナ。 - エレメント部導体が、平板状又は線状であって、該平板状又は線状導体が互いに平行に、かつ線状導体は連結導体に対して略直角に配設される
請求項1又は2に記載の広帯域複数周波共用アンテナ。 - 平板状導体がおよそ方形状であり、
各平板状導体の面部がおよそ鉛直に配置される、
請求項3に記載の広帯域複数周波共用アンテナ。 - 各エレメント部導体の間隔が調節可能である、
請求項1ないし4に記載の広帯域複数周波共用アンテナ。 - 前記仮想平面が少なくとも1枚の基板により実体的に構成されて、少なくともエレメント部導体又は連結導体のいずれかが該基板上の導体パターンにより形成される
請求項1ないし5に記載の広帯域複数周波共用アンテナ。 - 前記広帯域複数周波共用平面モノポールアンテナにおいて、1つの仮想平面上のエレメント部導体及び連結導体を1枚の導体平板で構成し、該連結導体部位は導体平板に切り込み部を形成して構成する
請求項1ないし6に記載の広帯域複数周波共用アンテナ。 - 広帯域特性を有して、所望の複数周波数帯をカバーすると共に干渉する周波数帯を抑制可能な広帯域複数周波共用アンテナであって、
複数のエレメント部導体と、
エレメント部導体同士を電気的に連結する連結導体と、
1つのエレメント部導体とこれに給電可能な給電部とを電気的に連結する給電線とを備え、
各エレメント部導体が、仮想平面上で連結導体によって順次ひとつなぎに連結
する構成において、
連結導体をポール状で構成する
ことを特徴とする平面モノポールアンテナ構造の広帯域複数周波共用アンテナ。 - 前記広帯域複数周波共用アンテナにおいて、
給電線を最下端としたときの少なくとも最上部導体を線状導体で構成する
請求項8に記載の広帯域複数周波共用アンテナ。
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