JPWO2011010725A1 - ダイポールアンテナ - Google Patents

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Abstract

従来のダイポールアンテナよりもコンパクトで、かつ、従来のダイポールアンテナよりも動作帯域の広いダイポールアンテナを実現する。本発明のダイポールアンテナ(DP)は、同一平面内に配置された2つの放射素子(E1)及び(E2)を備えている。放射素子(E1)は、放射素子(E1)の一方の端部から第1の方向に伸びる直線部(E1a)と、屈曲部(E1c)を介して直線部(E1a)に連結され、屈曲部(E1c)から第1の方向と逆方向に伸びる直線部(E1b)とを有している。放射素子(E2)は、放射素子(E2)の一方の端部から第1の方向と反対方向に伸びる直線部(E2a)と、屈曲部(E2c)を介して直線部(E2a)に連結され、屈曲部(E2c)から第1の方向に伸びる直線部(E2b)とを有している。放射素子(E1)及び(E2)は、直線部(E1a)が、直線部(E2a)と直線部(E2b)との間に配置され、直線部(E2a)が直線部(E1a)と直線部(E1b)との間に配置されるように組み合わせられている。

Description

本発明は、ダイポールアンテナに関するものであり、特に、給電点近傍に特有の構造を有する新規なダイポールアンテナに関するものである。
高周波電流を電磁波に変換したり、電磁波を高周波電流に変換したりするための装置として、古くからアンテナが用いられている。アンテナは、その形状から線状アンテナ、面状アンテナ、立体アンテナ等に分類されており、又、その構造からダイポールアンテナ、モノポールアンテナ、ループアンテナ等に分類されている。線状の放射素子を備えたダイポールアンテナは、極めて簡単な構造を有するアンテナであり(非特許文献1)、基地局アンテナ等として現在でも広く利用されている。また、線状の放射素子の代わりに、面状の放射素子を備えた平面ダイポールアンテナなども知られている(非特許文献2)。
図30の(a)に従来のダイポールアンテナdpの構造を示す。ダイポールアンテナdpは、給電点Fから第1の方向に伸びる直線状の放射素子e1と、給電点Fから第1の方向と逆方向に伸びる直線状の放射素子e2とからなり、高周波電流を電磁波に変換する送信アンテナ、あるいは、電磁波を高周波電流に変換する受信アンテナとして機能する。ただし、ダイポールアンテナdpを用いて効率的に電磁波(高周波電流)に変換できる高周波電流(電磁波)は、ダイポールアンテナdpの共振周波数に近い周波数をもつものに限られる。
図30の(b)にダイポールアンテナdpの第1共振周波数f1における電流分布(基本モード)を示す。第1共振周波数f1においては、図30の(b)に示したように、放射素子e1及びe2を流れる電流の向きが一様になる。このため、第1共振周波数f1に近い周波数をもつ高周波電流が給電点Fを介して入力されると、単峰性の放射パターンをもつ電磁波が放射素子e1及びe2から放射される。
図30の(c)にダイポールアンテナdpの第2共振周波数f2における電流分布(高次モード)を示す。第2共振周波数f2おいては、図30の(c)に示したように、放射素子e1及びe2を流れる電流の向きが非一様になる。もう少し具体的にいうと、放射素子e1及びe2の全体を3等分する点が電流分布の節となり、放射素子e1及びe2を流れる電流の向きがこれらの節で反転する。このため、第2共振周波数f2に近い周波数をもつ高周波電流が給電点Fを介して入力されると、スプリットした放射パターンをもつ電磁波が放射素子e1及びe2から放射される。これは、放射素子e1及びe2の各部から放射される電磁波同士の干渉により、特定の方向に放射される電磁波の強度が他の方向に放射される電磁波の強度と比べて著しく低下するためである。
J.D.クラウス他著(J.D. Kraus and R.J. Marhefka)、「アンテナとその応用(Antennas For All Applications)」、第3版、(米国)、マグロウヒル(McGraw Hill)、2002年、p178−181 Xuan Hui Wu、Comparison of Planar Dipoles in UWB Applications、IEEE TRANSACTIONS ON ANTENNAS AND PROPAGATION、VOL. 53、NO. 6、2005年6月
しかしながら、従来のダイポールアンテナには、(1)寸法が大きく、(2)動作帯域が狭いという問題があった。これらの問題についてより具体的に説明すれば以下のとおりである。
(1)寸法が大きい
第1共振周波数をもつ基本モードを利用して波長λの電磁波を放射する場合、概ね全長λ/2のダイポールアンテナを使用する必要がある。また、第2共振周波数をもつ高次モードを利用して波長λの電磁波を放射する場合、概ね全長3λ/2のダイポールアンテナを使用する必要がある。例えば、基本モードを利用して地上波デジタルテレビ帯域(470MHz以上900MHz以下)の電磁波を放射する場合、30cm以上のダイポールアンテナを使用する必要があり、これを携帯電話端末やパーソナルコンピュータなどに収納することは困難である。高次モードを利用する場合は尚更である。
また、例えば、基本モードを利用して2GHz(波長15cm)の電磁波を放射する場合、概ね全長7.5cmのダイポールアンテナを使用する必要があり、これを携帯電話端末やパーソナルコンピュータなどに収納することは困難である。高次モードを利用する場合は尚更である。
(2)動作帯域が狭い
一般に、ある周波数の電磁波を効率的に放射するためには、その周波数における入力反射係数(入力電力に対する反射電力の比、すなわち、Sマトリクスの成分S1,1の振幅|S1,1|)が低く、かつ、その周波数における放射利得が高いことを要する。したがって、入力反射係数を極小化する帯域(すなわち、共振周波数近傍)であっても、その帯域における放射利得が低過ぎれば動作帯域として使用することができない。逆に、放射利得を極大化する帯域であっても、その帯域における入力反射係数が高過ぎれば動作帯域として使用することができない。
従来のダイポールアンテナの動作帯域について、図31に示す具体例に即して説明すれば以下のとおりである。
図31に示したダイポールアンテナ90は、長さ40mmの導体ワイヤ(半径1mm)により構成された放射素子91及び92を、2mmの間隔をあけて一直線上に配置したものである。なお、以下に示すダイポールアンテナ90の諸特性は、システム特性インピーダンスを50Ωと仮定して行った数値シミュレーションによって得られたものである。
図32の(a)にダイポールアンテナ90の入力反射係数S1,1の周波数依存性を示し、図32の(b)にダイポールアンテナ90の放射利得Gの周波数依存性を示す。なお、図32の(b)に示す放射利得Gは、θ=90°方向に対する放射利得である(θは極座標系におけるz軸に対する偏角を表す)。
図32の(a)から分かるように、ダイポールアンテナ90は、f1=1.7GHz及びf2=5.0GHzを共振周波数としており、例えば、入力反射係数S1,1に対して|S1,1|≦−5.1dBという動作条件が課された場合、1.5GHz以上1.9GHz以下(比帯域24%)及び4.7GHz以上5.4GHz以下(比帯域14%)が動作帯域となる。ただし、入力反射係数S1,1の値は、入射側の特性インピーダンスを50Ωとしたときの値である(以下に言及する入力反射係数S1,1の値についても同様である)。ここで、ある帯域の「比帯域」とは、その帯域の中心周波数に対するその帯域の帯域幅の比を指す。
ところが、図32の(b)から分かるように、ダイポールアンテナ90の放射利得Gは、第2共振周波数f2よりも低い周波数fG0max=4.3GHzで極大値をとり、更に周波数を上げると急峻に低下する。このため、放射利得Gに対して課される動作条件によっては、入力反射係数S1,1に対して課された動作条件を充足する第2共振周波数近傍の帯域(4.7GHz以上5.4GHz以下)全体を動作帯域とすることができない。例えば、放射利得Gが2dBi以上であることが動作条件として課された場合、入力反射係数S1,1に対して課された動作条件を充足する第2共振周波数近傍の帯域(4.7GHz以上5.4GHz以下)のうち、4.9GHz以上の帯域を動作帯域とすることができない。
なお、4.3GHz以下の帯域にて生じる放射利得Gの緩やかな上昇は、この帯域において放射パターンがθ=90°方向へと次第に集中していくことに起因する現象であり、4.3GHz以上の帯域にて生じる放射利得Gの急峻な低下は、この帯域において放射パターンがスプリットすることに起因する現象である。
図33の(a)〜図33の(c)にいくつかの周波数における放射パターンを示す。図33の(a)に示した放射パターンは、1.7GHz(第1共振周波数近傍)における放射パターンであり、図33の(b)に示した放射パターンは、3.4GHz(放射利得Gが緩やかに上昇する帯域)における放射パターンである。図33の(a)及び図33の(b)に示した放射パターンからも、4.3GHz以下の放射利得Gが緩やかに上昇する帯域において放射パターンがθ=90°方向へと次第に集中していくことが分かる。また、図33の(c)に示した放射パターンは、5.1GHz(放射利得Gが急峻に低下する帯域)における放射パターンである。図33の(c)に示した放射パターンからも、4.3GHz以上の放射利得Gが急峻に低下する帯域において放射パターンがスプリットすることが分かる。
図34は、θ=90°方向に対するHPBW(Half Power Band Width)/2の周波数依存性を示すグラフである。HPBWは、放射利得Gが−3[dBi]となる偏角θの差として定義される量であり、放射パターンのθ=90°方向への集中度が高いほどその値が小さくなる。図34からも、4.3GHz以下の放射利得Gが緩やかに上昇する帯域において放射パターンがθ=90°方向へと次第に集中していくことが確かめられる。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来のダイポールアンテナよりもコンパクトで、かつ、従来のダイポールアンテナよりも動作帯域の広いダイポールアンテナを実現することにある。
本発明に係るダイポールアンテナは、上記の課題を解決するために、第1の放射素子と第2の放射素子とを備えたダイポールアンテナにおいて、上記第1の放射素子は、第1の給電点から第1の方向に伸びる第1の直線部と、第1の屈曲部を介して上記第1の直線部の上記第1の給電点側とは反対側に連結され、上記第1の屈曲部から上記第1の方向と逆方向に伸びる第2の直線部とを有しており、上記第2の放射素子は、第2の給電点から上記第1の方向と逆方向に伸びる第3の直線部と、第2の屈曲部を介して上記第3の直線部の上記第2の給電点側とは反対側に連結され、上記第2の屈曲部から上記第1の方向に伸びる第4の直線部とを有している、ことを特徴としている。
上記の構成によれば、第2共振周波数において第1の放射素子及び第2の放射素子を流れる電流の方向を一様化することができる。これにより、第2共振周波数を低周波側にシフトさせ、第2共振周波数における放射パターンを単峰化することができる。
ここで、第2共振周波数における放射パターンの単峰化は、第2共振周波数が放射利得を極大化する周波数よりも低周波側にシフトしていること、すなわち、第1共振周波数と第2共振周波数との間で放射利得の急峻な低下が生じないことを意味する。このため、従来の構成では放射利得の急峻な低下によって動作帯域とすることができなかった第2共振周波数近傍の帯域を、放射利得に課された動作条件を充足する動作帯域とすることができる。
更に、第2共振周波数が低周波側にシフトすると、第1共振周波数と第2共振周波数とが接近し、入力反射係数が第1共振周波数と第2共振周波数との間の帯域全体に渡って低下する。しかも、上述したように第1共振周波数と第2共振周波数との間で放射利得が急峻に低下することがないので、入力反射係数に課される動作条件によっては、第1共振周波数と第2共振周波数f2との間の帯域全体を動作帯域とすることができる。
すなわち、従来のダイポールアンテナにおいては動作帯域とすることができなかった第2周波数近傍を新たに動作帯域とすることによって、動作帯域の拡大を図ることができるという効果を奏する。
併せて、第1の放射素子及び第2の放射素子を上記のように構成したことにより、全長が同じ従来のダイポールアンテナよりもコンパクトになるという効果を奏する。
なお、「第1の方向」における「方向」とは、向き付けられた方向のことを指す。すなわち、例えば、北を第1の方向とすれば、南は第1の方向ではなく、第1の方向の逆方向となる。
第1の給電点から第1の方向に伸びる第1の直線部と、第1の屈曲部を介して上記第1の直線部の上記第1の給電点側とは反対側に連結され、上記第1の屈曲部から上記第1の方向と逆方向に伸びる第2の直線部とを有する第1の放射素子と、第2の給電点から上記第1の方向と逆方向に伸びる第3の直線部と、第2の屈曲部を介して上記第3の直線部の上記第2の給電点側とは反対側に連結され、上記第2の屈曲部から上記第1の方向に伸びる第4の直線部とを有する第2の放射素子とを備えることによって、従来よりもコンパクトで、かつ、動作帯域の広いダイポールアンテナを実現することができる。
本発明の第1の基本形態に係るダイポールアンテナを説明する図であり、(a)は本発明の第1の基本形態に係るダイポールアンテナの構造を示す図であり、(b)及び(c)は上記ダイポールアンテナのそれぞれ第1及び第2共振周波数における電流分布を示す図である。 図1の(a)のダイポールアンテナの好ましい変形例を示す図である。 図1の(a)のダイポールアンテナに更なる要素を付加したダイポールアンテナの構成を示す平面図である。 本発明の第1の基本形態における第1の実施形態に係るダイポールアンテナの構成を示す平面図である。 図4のダイポールアンテナの変形例を示すものであり、中心部を拡大して示した拡大図である。 図4のダイポールアンテナの特性を示すグラフであり、(a)は放射パターンを示すグラフであり、(b)はVSWR特性を示すグラフである。 図4のダイポールアンテナにおいて、図6の場合とは各部のサイズを変更したときの特性を表すグラフであり、(a)は放射パターンを示すグラフであり、(b)はVSWR特性を示すグラフである。 本発明の第1の基本形態における第2の実施形態に係るダイポールアンテナの構成を示す平面図である。 図8のダイポールアンテナの特性を示すグラフであり、(a)は放射パターンを示すグラフであり、(b)はVSWR特性を示すグラフである。 図8のダイポールアンテナにおいて、図9の場合とは各部のサイズを変更したときの特性を表すグラフであり、(a)は放射パターンを示すグラフであり、(b)はVSWR特性を示すグラフである。 本発明の第2の基本形態に係るダイポールアンテナを説明する図であり、(a)は本発明の第2の基本形態に係るダイポールアンテナの構造を示す図であり、(b)及び(c)は上記ダイポールアンテナのそれぞれ第1及び第2共振周波数における電流分布を示す図である。 図11の(a)のダイポールアンテナの好ましい変形例を示す図である。 本発明の第2の基本形態における第1の実施形態に係るダイポールアンテナの構成を示す平面図である。 図13のダイポールアンテナの特性を示すグラフであり、(a)は入力反射係数の周波数依存性を示すグラフであり、(b)は放射利得の周波数依存性を示すグラフである。 図13のダイポールアンテナの放射パターンを示すグラフであり、(a)〜(c)はそれぞれ周波数1.7GHz、3.4GHz、5.1GHzにおける放射パターンを示すグラフである。 図13のダイポールアンテナのHPBWの周波数依存性を示すグラフである。 図13のダイポールアンテナにおいて、図14の(a)の場合とは各部のサイズを変更したときの入力反射係数の周波数依存性を示すグラフである。 図13のダイポールアンテナにおいて、各部のサイズを図17の場合と同一に設定したときの放射パターンを示すグラフである。 図13のダイポールアンテナにおける共振周波数の形状パラメータ依存性を示すグラフである。 図13のダイポールアンテナにおける共振周波数の形状パラメータ依存性を示すグラフである。 本発明の第2の基本形態における第2の実施形態に係るダイポールアンテナの構成を示す平面図である。 図21のダイポールアンテナの入力反射係数の周波数依存性を示すグラフである。 図21のダイポールアンテナの放射パターンを示すグラフである。 本発明の第2の基本形態における第2の実施形態の第1変形例に係るダイポールアンテナの構成を示す平面図である。 図24のダイポールアンテナの入力反射係数の周波数依存性を示すグラフである。 図24のダイポールアンテナの放射パターンを示すグラフである。 本発明の第2の基本形態における第2の実施形態の第2変形例に係るダイポールアンテナの構成を示す平面図である。 本発明の第2の基本形態における第2の実施形態の第3変形例に係るダイポールアンテナの構成を示す平面図である。 本発明の第2の基本形態に係るダイポールアンテナへの給電手段を説明する図であり、(a)及び(b)は、本発明の実施形態に係るダイポールアンテナへの給電手段を示す平面図である。 従来のダイポールアンテナを説明する図であり、(a)は従来のダイポールアンテナの構造及び共振モードを示す図であり、(b)及び(c)は上記ダイポールアンテナのそれぞれ第1及び第2共振周波数における電流分布を示す図である。 従来のダイポールアンテナの構成を示す平面図である。 図31のダイポールアンテナの特性を示すグラフであり、(a)は入力反射係数の周波数依存性を示すグラフであり、(b)は放射利得の周波数依存性を示すグラフである。 図31のダイポールアンテナの放射パターンを示すグラフであり、(a)〜(c)はそれぞれ周波数1.7GHz、3.4GHz、5.1GHzにおける放射パターンを示すグラフである。 図31のダイポールアンテナのHPBWの周波数依存性を示すグラフである。
本発明に係るダイポールアンテナは、2つの基本形態を持つ。以下では、第1の基本形態、その第1の基本形態の各種の実施形態、第2の基本形態、その第2の基本形態の各種の実施形態について、順に説明する。
〔本発明の第1の基本形態〕
本発明の具体的な実施形態について説明する前に、まず、各実施形態に共通する第1の基本形態について図1を参照して説明する。
図1の(a)は、本発明に係るダイポールアンテナDPの構造を示した図である。本発明に係るダイポールアンテナDPは、図1の(a)に示したように、同一平面内に配置された2つの放射素子E1及びE2を備えている。
放射素子E1は、図1の(a)に示したように、放射素子E1の一方の端部から第1の方向に伸びる直線部E1a(第1の直線部)と、屈曲部E1c(第1の屈曲部)を介して直線部E1aに連結され、屈曲部E1cから第1の方向と逆方向に伸びる直線部E1b(第2の直線部)とを有している。換言すれば、屈曲部E1cを介して互いに隣接する直線部E1aと直線部E1bとが平行になるようにコの字状に折れ曲がった放射素子である。
また、放射素子E2は、図1の(a)に示したように、放射素子E2の一方の端部から第1の方向と反対方向に伸びる直線部E2a(第3の直線部)と、屈曲部E2c(第2の屈曲部)を介して直線部E2aに連結され、屈曲部E2cから第1の方向に伸びる直線部E2b(第2の直線部)とを有している。すなわち、屈曲部E2cを介して互いに隣接する直線部E2aと直線部E2bとが平行になるようにコの字状に折れ曲がった放射素子である。
このように折れ曲がった放射素子E1及びE2を採用することによって、折れ曲がっていない放射素子を備えた従来のダイポールアンテナと比べてコンパクトなダイポールアンテナを実現することができる。
なお、図1の(a)に示したダイポールアンテナDPにおいては、第1の方向と垂直な方向に伸びる直線部E1c’と、直線部E1aの端部(直線部E1c’に近い方の端部)と、直線部E1bの端部(直線部E1c’に近い方の端部)とにより構成された折れ線状(より具体的にはコの字状)の屈曲部E1cを採用しているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、折れ線状の屈曲部E1cに代えて、曲線状の屈曲部(例えばU字状の屈曲部)を採用してもよい。放射素子E2の屈曲部E2cについても同様のことが言える。なお、直線部E1aの直線部E1c’に近い方の端部とは、直線部E1c’との交点を端点と見做したときの端部(端点近傍)のことを指す。他の直線部の端部についても同様である。
また、放射素子E1及びE2は、図1の(a)に示したように、直線部E1aが、直線部E2aと直線部E2bとの間に配置され、直線部E2aが、直線部E1aと直線部E1bとの間に配置されるように組み合わせられている。すなわち、放射素子E1及びE2は、直線部E1aが放射素子E2により三方を囲まれた領域に入り込み、かつ、直線部E2aが、放射素子E1により三方を囲まれた領域に入り込むように組み合わされている。
折れ曲がった放射素子E1及びE2をこのように組み合わせることによって、更にコンパクトなダイポールアンテナを実現することができる。
放射素子E1に対する給電は、放射素子E1の端点からではなく、直線部E1aの中間に設けられた給電点F1から行われる。放射素子E2に対する給電も、同様に、直線部E2aの中間に設けられた給電点F2から行われる。
なお、給電点F1は、直線部E1aの端点以外に設けられていればよく、つまり、直線部E1aの両端点間の中間にある任意の点に設けられていればよく、直線部E1aの中心点(両端点の中点)に設けられていることを要さない。給電点F2についても同様である。ただし、給電点間の距離が最短になるよう、給電点F2は、給電点F1から直線部E2aに下ろした垂線の足の位置に設けられていることが好ましい。また、放射パターンを対称にするために、放射素子E1及びE2が点対称に配置されている場合には、図1の(a)にも示されているように、給電点F1から直線部E2aに下ろした垂線が対称の中心を通るように給電点F1を配置することによって、放射パターンの対称性を高めることができる。
放射素子E1及びE2を図1の(a)のように折り曲げたことによって、ダイポールアンテナDPのサイズがコンパクトになるばかりではなく、放射素子E1及びE2を折り曲げていない従来の構成と比べて、ダイポールアンテナDPの動作帯域を拡大することができる。図1を参照してその要因を説明すれば以下のとおりである。
すなわち、放射素子E1及びE2を図1の(a)のように折り曲げたことによって、第2共振周波数f2において放射素子E1及びE2を流れる電流の方向を図1の(c)のように概ね一様化することができる。これにより、第2共振周波数f2における放射パターンは単峰化され易くなり、第2共振周波数f2は低周波側にシフトする。
第2共振周波数f2における放射パターンが単峰化された場合、それは第2共振周波数f2が放射利得Gを極大化する周波数fG0maxよりも低周波側にシフトしていること、すなわち、第1共振周波数f1と第2共振周波数f2との間で放射利得Gの急峻な低下が生じないことを意味する。したがって、この場合には、従来の構成では放射利得Gの急峻な低下によって動作帯域とすることができなかった第2共振周波数近傍の帯域を、放射利得Gに課された動作条件を充足する動作帯域とすることができる。
また、第2共振周波数f2が低周波側にシフトすると、第1共振周波数f1と第2共振周波数f2とが接近し、入力反射係数S11が第1共振周波数f1と第2共振周波数f2との間の帯域全体に渡って低下する。したがって、第1共振周波数f1と第2共振周波数f2との間の放射利得Gが動作条件を充足していれば、入力反射係数S11に課される動作条件によっては、第1共振周波数f1と第2共振周波数f2との間の帯域全体を動作帯域とすることができる。
ただし、第1共振周波数f1においては、図1の(b)に示したように、放射素子E1及びE2を流れる電流の方向が空間内で非一様化されるため、第1共振周波数近傍における放射利得Gが低下し得る。これは、直線部E1b及び直線部E2bから放射される電磁波の一部が、それぞれ、直線部E1a及び直線部E2aから放射される電磁波によって打ち消されるためである。
そこで、以下に説明する各実施形態においては、直線部E1b及び直線部E2bから放射される電磁波が直線部E1a及び直線部E2aから放射される電磁波によって打ち消される割合を低下させるために、図2に示すように設定する。すなわち、直線部E1aの給電点F1よりも屈曲部E1c側にある部分の長さをL1a’、直線部E2aの給電点F2よりも屈曲部E2c側にある部分の長さをL2a’として、直線部E1bの長さL1bを、L1b>L1a’+L2a’となるように設定し、また、直線部E2bの長さL2bを、L2b>L1a’+L2a’となるように設定する。これにより、第1共振周波数近傍において生じ得る放射利得Gの低下を抑制することができる。
なお、図1及び図2には、放射素子E1が直線部E1bの端点(屈曲部E1c側とは反対側の端点)にて終端されている構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、直線部E1bの端点(屈曲部E1c側とは反対側の端点)に更なる要素を付加することによって、放射素子E1が直線部E1bの端点(屈曲部E1c側とは反対側の端点)にて終端されないように変形してもよい。放射素子E1に付加する更なる要素は、導体フィルムであってもよいし、導体ワイヤであってもよい。放射素子E1に付加する更なる要素の形状についても、折れ線状、メアンダ状、長方形状など、種々の形状が考えられる。放射素子E2についても同様のことが言える。
図3に、更なる要素を付加したダイポールアンテナDPの一例を示す。図3に示したダイポールアンテナは、導体フィルムにより構成されたダイポールアンテナDPに、同じく導体フィルムにより構成された延長部E1’及びE2’を付加したものである。放射素子E1に付加された延長部E1’は、ダイポールアンテナDPを構成する各直線部と同じ幅の導体フィルムをメアンダ状に形成したものであり、放射素子E2に付加された延長部E2’は、ダイポールアンテナDPを構成する各直線部と同じ幅の導体フィルムをL字状に形成したものである。
このように、ダイポールアンテナDPに更なる要素を付加すると、ダイポールアンテナDPの電気長が長くなるので、ダイポールアンテナDPのサイズをコンパクトに保ちつつ、ダイポールアンテナDPの動作帯域の下限を低周波側にシフトさせることができる。例えば、地上波デジタルテレビ帯域をカバーするダイポールアンテナを、小型無線装置に搭載可能なサイズにて実現することができる。
しかしながら、ダイポールアンテナDPに更なる要素を付加する場合、付加する要素の形状によっては、強い指向性が現れたり、VSWR特性が著しく悪化したりする虞がある。したがって、ダイポールアンテナDPに付加する要素の形状は、強い指向性が現れず、VSWR特性が良好なものを選ぶ必要がある。以下の各実施形態に示すダイポールアンテナは、このようにして選ばれた形状のダイポールアンテナである。
〔実施形態1〕
本発明の第1の基本形態における第1の実施形態について、図面に基づいて説明すれば以下のとおりである。
図4は、本実施形態に係るダイポールアンテナ10の構成を示す平面図である。ダイポールアンテナ10は、図4に示したように、同一平面(yz平面)内に配置された放射素子11(第1の放射素子)及び放射素子12(第2の放射素子)を備えている。本実施形態に係るダイポールアンテナ10が備えている放射素子11及び12は、何れも、帯状の導体フィルムにより構成されており、誘電体シート(不図示)上に配置されている。
図4に示したように、放射素子11は、放射素子11の一方の端部からy軸正方向(第1の方向)に伸びる直線部11a(第1の直線部)と、屈曲部11c(第1の屈曲部)を介して直線部11aに連結され、屈曲部11cからy軸負方向(第1の方向と逆方向)に伸びる直線部11b(第2の直線部)とを有しており、直線部11bの屈曲部11c側とは反対側の端部には、直線部11bよりも幅の広い幅広部11d(第1の幅広部)が付加されている。放射素子11に対する給電は、直線部11aの中間に設けられた給電点11eから行われる。
幅広部11dは、長方形状に形成された導体フィルムであり、長辺がy軸方向と平行になるように配置されている。幅広部11dの短辺の長さ、すなわち、幅広部11dの幅は、直線部11bのz軸負方向側の端辺と、直線部12bのz軸正方向側の端辺との距離と等しく設定されている。つまり、4つの直線部11a、11b、12a、12bの幅の和よりも大きくなっている。
また、図4に示したように、放射素子12は、放射素子12の端部からy軸負方向に伸びる直線部12a(第3の直線部)と、屈曲部12c(第2の屈曲部)を介して直線部12aに連結され、屈曲部12cからy軸正方向に伸びる直線部12b(第4の直線部)とを有しており、直線部12bの屈曲部12c側とは反対側の端部には、直線部12bよりも幅の広い幅広部12d(第2の幅広部)が付加されている。放射素子12に対する給電も、直線部12aの中間に設けられた給電点12eから行われる。
幅広部12dは、長方形状に形成された導体フィルムであり、長辺がz軸方向と平行になるように配置されている。幅広部12dの短辺の長さ、すなわち、幅広部12dの幅は、幅広部11dの幅以上に設定されている。
このように、幅広部11d及び幅広部12dの一方を長辺がy軸方向と平行になるように配置し、他方を長辺がz軸と平行になるように配置することによって、両方を長辺がy軸方向と平行になるように配置する構成と比較して、y軸方向のサイズを小さくすることができる。
また、図4に示したように、直線部12aと屈曲部11cとの間隙には、放射素子11及び放射素子12の形状を変えることなく、放射素子11と放射素子12との間に生じる寄生リアクタンスの大きさを調整するための導体片13が設けられている。導体片13は、線状導体をコの字状に折り曲げたものであり、放射素子11及び放射素子12の何れにも接触することなく、直線部12aの端部を三方から取り囲むように配置される。なお、図4に示したように、直線部11aと屈曲部12cとの間隙に同様の導体片を設けてもよい。
また、図4に示したように、屈曲部12cと幅広部11dとの間隙には、放射素子11と放射素子12との間に生じる寄生容量の大きさを調整するための導体片14が設けられている。導体片14は、線状導体をL字状に折り曲げたものであり、放射素子11及び放射素子12の何れにも接触することなく、幅広部11dの屈曲部12cに対向する短辺とその短辺と交わる長辺の一部とに沿うように配置される。なお、屈曲部12cと幅広部11dとの間隙に導体片14を設ける代わりに、屈曲部11cと幅広部12dとの間隙に同様の導体片(不図示)を設けてもよい。
なお、寄生リアクタンス調整用及び寄生容量調整用の導体片13、14を上記のように設ける代わりに、図5に示すように、誘電体シートの放射素子形成面とは反対側の面に導体片を設けることによって、寄生リアクタンス及び寄生容量の調整を行ってもよい。図5は、ダイポールアンテナ10の中心部を拡大して示した拡大図である。直線部12aと屈曲部11cとの間隙の一部を覆うように配置された板状の導体片15が寄生リアクタンス調整用の導体片であり、屈曲部12cと幅広部11dとの間隙の一部を覆うように配置された板状の導体片16が寄生容量調整用の導体片である。
以上のように構成されたダイポールアンテナ10、特に地上波デジタルテレビ帯域(470MHz以上900MHz以下)用のダイポールアンテナ10の特性を図6及び図7に示す。
図6の(a)及び図6の(b)は、それぞれ、各部のサイズが以下のように設定されたダイポールアンテナ10の放射パターン及びVSWR特性を示すグラフである。
直線部11a及び直線部12aの幅=2mm;
直線部11a及び直線部12aの長さ=56mm;
直線部11b及び直線部12bの幅=2mm;
直線部11b及び直線部12bの長さ=60mm;
幅広部11dの長辺の長さ=56mm;
幅広部11dの短辺の長さ=11mm;
幅広部12dの長辺の長さ=79mm;
幅広部12dの短辺の長さ=20mm。
図6の(a)によれば、形状の非対称性にも関わらず、地上波デジタルテレビ帯域全域においてxy平面内方向に対して無指向性が実現されていることが分かる。また、図6の(b)によれば、地上波デジタルテレビ帯域全域においてVSWRを3.0以下に抑えられることが分かる。
一方、図7の(a)及び図7の(b)は、それぞれ、各部のサイズが以下のように設定されたダイポールアンテナ10の放射パターン及びVSWR特性を示すグラフである。
直線部11a及び直線部12aの幅=2mm;
直線部11a及び直線部12aの長さ=50mm;
直線部11b及び直線部12bの幅=2mm;
直線部11b及び直線部12bの長さ=54mm;
幅広部11dの長辺の長さ=56mm;
幅広部11dの短辺の長さ=12mm;
幅広部12dの長辺の長さ=79mm;
幅広部12dの短辺の長さ=20mm。
図7の(a)によれば、一部の帯域を除き、地上波デジタルテレビ帯域においてxy平面内方向に対して無指向性が実現されていることが分かる。また、図7の(b)によれば、地上波デジタルテレビ帯域のうち、500MHz以下の帯域、及び、700MHz以上800MHz以下の帯域を除いた帯域においてVSWRを3.0以下に抑えられることが分かる。
図6に示した特性と図7に示した特性とを比較すると、直線部11a及び直線部12aの長さ(すなわち、幅広部11dと幅広部12dとの間隔)を長くすると、ダイポールアンテナ10の特性が改善されることが分かる。
なお、動作帯域内の周波数をfとしたときに、具体的には動作帯域内の下限周波数をfとしたときに、直線部11a及び直線部12aの長さをc/(16f)以上(対応波長の1/16以上)にすると、高次モードにおける放射パターン及びVSWR特性の劣化を抑えられることが実験的に確かめられている。また、光速をcとしたときに、幅広部12dの幅をc/(128f)以上(対応波長の1/128以上)にすると、高次モードにおける放射パターン及びVSWR特性の劣化を抑えられることが実験的に確かめられている。ここで、動作帯域は、仕様として定められた動作帯域であってもよいし、VSWRが3.0以下になる帯域として規定された帯域であってもよい。
幅広部11dの幅に関しても、上記の幅広部12dの場合と同様、c/(128f)以上(対応波長の1/128以上)にすると、高次モードにおける放射パターン及びVSWR特性の劣化を抑えられると予想される。
〔実施形態2〕
本発明の第1の基本形態における第2の実施形態について、図面に基づいて説明すれば以下のとおりである。
図8は、本実施形態に係るダイポールアンテナ20の構成を示す平面図である。ダイポールアンテナ20は、図8に示したように、同一平面(yz平面)内に配置された2つの放射素子21(第1の放射素子)と放射素子22(第2の放射素子)とを備えている。本実施形態に係るダイポールアンテナ20が備えている放射素子21及び22は、何れも、帯状の導体フィルムにより構成されており、誘電体シート(不図示)上に配置されている。
図8に示したように、放射素子21は、放射素子21の一方の端部からy軸正方向に伸びる直線部21a(第1の直線部)と、屈曲部21c(第1の屈曲部)を介して直線部21aに連結され、屈曲部21cからy軸負方向に伸びる直線部21b(第2の直線部)とを有しており、直線部21bの屈曲部21c側とは反対側の端部には、直線部21bよりも幅の広い幅広部21d(第1の幅広部)が付加されている。放射素子21に対する給電は、直線部21aの中間に設けられた給電点21eから行われる。
幅広部21dは、長方形状に形成された導体フィルムであり、長辺がy軸方向と平行になるように配置されている。幅広部21dの短辺の長さ、すなわち、幅広部21dの幅は、直線部21bのz軸負方向側の端辺と、直線部22bのz軸正方向側の端辺との距離と等しく設定されている。つまり、4つの直線部21a、21b、22a、22bの幅の和よりも大きくなっている。
また、図8に示したように、放射素子22は、放射素子22の端部からy軸負方向に伸びる直線部22a(第3の直線部)と、屈曲部22c(第2の屈曲部)を介して直線部22aに連結され、屈曲部22cからy軸正方向に伸びる直線部22b(第4の直線部)とを有しており、直線部22bの屈曲部22c側とは反対側の端部には、直線部22bよりも幅の広い幅広部22dが付加されている。放射素子22に対する給電も、直線部22aの中間に設けられた給電点22eから行われる。
幅広部22dは、長方形状に形成された導体フィルムであり、長辺がy軸方向と平行になるように配置されている。幅広部22dの短辺の長さ、すなわち、幅広部22dの幅は、直線部21bのz軸負方向側の端辺と、直線部22bのz軸正方向側の端辺との距離と等しく設定されている。つまり、4つの直線部21a、21b、22a、22bの幅の和よりも大きくなっている。図8に示した例では、幅広部22dの幅を幅広部21dの幅と一致させている。
このように、幅広部21d及び幅広部22dの両方を長辺がy軸方向と平行になるように配置することによって、一方を長辺がy軸方向と平行になるように配置し他方を長辺がz軸と平行になるように配置する構成と比較して、z軸方向のサイズを小さくすることができる。
以上のように構成されたダイポールアンテナ20、特に地上波デジタルテレビ帯域(470MHz以上900MHz以下)用のダイポールアンテナ20の特性を図9及び図10に示す。
図9の(a)及び図9の(b)は、それぞれ、各部のサイズが以下のように設定されたダイポールアンテナ20の放射パターン及びVSWR特性を示すグラフである。
直線部21a及び直線部22aの幅=2mm;
直線部21a及び直線部22aの長さ=82mm;
直線部21b及び直線部22bの幅=2mm;
直線部21b及び直線部22bの長さ=88mm;
幅広部21dの長辺の長さ=56mm;
幅広部21dの短辺の長さ=14mm;
幅広部22dの長辺の長さ=57mm;
幅広部22dの短辺の長さ=14mm。
図9の(a)によれば、一部の帯域を除き、地上波デジタルテレビ帯域においてxz平面内方向に対して無指向性が実現されていることが分かる。また、図9の(b)によれば、地上波デジタルテレビ帯域のうち、450MHz近傍及び850MHz以上の帯域を除いた帯域においてVSWRを3.0以下に抑えられることが分かる。
一方、図10の(a)及び図10の(b)は、それぞれ、各部のサイズが以下のように設定されたダイポールアンテナ20の放射パターン及びVSWR特性を示すグラフである。
直線部21a及び直線部22aの幅=2mm;
直線部21a及び直線部22aの長さ=82mm;
直線部21b及び直線部22bの幅=2mm;
直線部21b及び直線部22bの長さ=88mm;
幅広部21dの長辺の長さ=56mm;
幅広部21dの短辺の長さ=14mm;
幅広部22dの長辺の長さ=56mm;
幅広部22dの短辺の長さ=14mm。
図10の(a)によれば、地上波デジタルテレビ帯域全域において、xz平面内方向に対して略無指向性が実現されていることが分かる。また、図10の(b)によれば、地上波デジタルテレビ帯域全域においてVSWRを3.0以下に抑えられることが分かる。
なお、動作帯域内の周波数をfとしたときに(更に具体的には、動作帯域をVSWRが3.0以下になる帯域と規定し、その下限値をfとしたときに)、光速をcとすれば、幅広部22dの幅をc/(128f)以上(対応波長の1/128以上)にすると、高次モードにおける放射パターン及びVSWR特性の劣化を抑えられることが実験的に確かめられている。
〔本発明の第2の基本形態〕
本発明の具体的な実施形態について説明する前に、まず、各実施形態の基本となる第2の基本形態について図11を参照して説明する。
図11の(a)は、本発明に係るダイポールアンテナDP2の構造を示した図である。本発明に係るダイポールアンテナDP2は、図11の(a)に示したように、同一平面内に配置された2つの放射素子E21及びE22を備えている。
放射素子E21は、図11の(a)に示したように、給電点Fから第1の方向に伸びる直線部E21a(第1の直線部)と、屈曲部E21c(第1の屈曲部)を介して直線部E21aに連結され、屈曲部E21cから第1の方向と逆方向に伸びる直線部E21b(第2の直線部)とを有している。
また、放射素子E22は、図11の(a)に示したように、給電点Fから第1の方向と反対方向に伸びる直線部E22a(第3の直線部)と、屈曲部E22c(第2の屈曲部)を介して直線部E22aに連結され、屈曲部E22cから第1の方向に伸びる直線部E22b(第2の直線部)とを有している。
すなわち、本発明のダイポールアンテナDP2は、屈曲部E21cを介して互いに隣接する直線部E21aと直線部E21bとが平行になるように折れ曲がった放射素子E21と、屈曲部E22cを介して互いに隣接する直線部E22aと直線部E22bとが平行になるように折れ曲がった放射素子E22とを給電点Fに対して点対称に配置し、給電点Fを介して互いに対向する放射素子E21及び放射素子E22の各端点を給電線(不図示)に接続することにより構成されたダイポールアンテナである。
なお、図11の(a)に示したダイポールアンテナDP2においては、直線部E21aの給電点Fから遠い方の端部と、直線部E21bの給電点Fに近い方の端部(放射素子E21を一直線に伸ばしたときに給電点Fに近くなる方の端部)と、第1の方向と垂直な方向に伸びる直線部E21c’とにより構成された折れ線状(より具体的にはコの字状)の屈曲部E21cを採用しているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、折れ線状の屈曲部E21cに代えて、曲線状の屈曲部(例えばU字状の屈曲部)を採用してもよい。放射素子E22の屈曲部E22cについても同様のことが言える。なお、直線部E21aの給電点Fから遠い方の端部とは、直線部E21c’との交点を端点と見做したときの端部(端点近傍)のことを指す。また、直線部E21bの給電点Fに近い方の端部とは、直線部E21c’との交点を端点と見做したときの端部(端点近傍)のことを指す。
放射素子E21及びE22を図11の(a)のように折り曲げたことによって、放射素子E21及びE22を折り曲げていない従来の構成と比べて、ダイポールアンテナDP2の動作帯域を拡大することができる。図11を参照してその理由を説明すれば以下のとおりである。
すなわち、放射素子E21及びE22を図11の(a)のように折り曲げたことによって、第2共振周波数f2において放射素子E21及びE22を流れる電流の方向を図11の(c)のように一様化することができる。これにより、第2共振周波数f2を低周波側にシフトさせ、第2共振周波数f2における放射パターンを単峰化することができる。
第2共振周波数f2における放射パターンの単峰化は、第2共振周波数f2が放射利得Gを極大化する周波数fG0maxよりも低周波側にシフトしていること、すなわち、第1共振周波数f1と第2共振周波数f2との間で放射利得Gの急峻な低下が生じないことを意味する。このため、従来の構成では放射利得Gの急峻な低下によって動作帯域とすることができなかった第2共振周波数近傍の帯域を、放射利得Gに課された動作条件を充足する動作帯域とすることができる。
放射素子E21及びE22を図11の(a)のように折り曲げたことによる動作帯域の拡大はこれに留まらない。すなわち、第2共振周波数f2が低周波側にシフトすると、第1共振周波数f1と第2共振周波数f2とが接近し、入力反射係数S1,1が第1共振周波数f1と第2共振周波数f2との間の帯域全体に渡って低下する。しかも、上述したように第1共振周波数f1と第2共振周波数f2との間で放射利得Gが急峻に低下することがないので、入力反射係数S1,1に課される動作条件によっては、第1共振周波数f1と第2共振周波数f2との間の帯域全体を動作帯域とすることができる。
なお、図11の(a)においては、直線部E21bの長さL21b、及び、直線部E22bの長さL22bが、直線部E21aの長さL21aと直線部E22aの長さL22aとの和L21a+L22aに一致するものとしているが、これは動作帯域を拡大するための必須条件ではない。すなわち、L21b(=L22b)>L21a+L22aとなる場合であっても、L21b(=L22b)<L21a+L22aとなる場合であっても、第2共振周波数f2における放射パターンが単峰化されるので、すなわち、第2共振周波数f2が放射利得Gを極大化する周波数fG0maxを下回るので、動作帯域を拡大するという効果を得ることができる。
ただし、第1共振周波数f1においては、図11の(b)に示したように、放射素子E21及びE22を流れる電流の方向が空間内で非一様化されるため、第1共振周波数近傍における放射利得Gが低下し得る。これは、直線部E21b及び直線部E22bから放射される電磁波の一部が、それぞれ、直線部E21a及び直線部E22aから放射される電磁波によって打ち消されるためである。
そこで、以下に説明する各実施形態においては、直線部E21b及び直線部E22bから放射される電磁波が直線部E21a及び直線部E22aから放射される電磁波によって打ち消される割合を低下させるために、図12に示すように、直線部E21bの長さL21b及び直線部E22bの長さL22bを、直線部E21aの長さL21aと直線部E22aの長さL22aとの和L21a+L22aよりも長く設定している。放射素子E21と放射素子E22とが給電点Fに対して点対称に配置されている場合には、L21a/L21b<0.5に設定していると言い換えてもよい。これにより、第1共振周波数近傍において生じ得る放射利得Gの低下を抑制することができる。
〔実施形態1〕
本発明の第2の基本形態における第1の実施形態について、図面に基づいて説明すれば以下のとおりである。
図13は、本実施形態に係るダイポールアンテナ30の構成を示す平面図である。ダイポールアンテナ30は、図13に示したように、同一平面(yz平面)内に配置された2つの放射素子31及び32を備えている。本実施形態に係るダイポールアンテナ30が備えている放射素子31及び32は、何れも、導体ワイヤにより構成されている。より具体的には、半径1mmの導体ワイヤにより構成されている。
放射素子31は、給電点33からz軸正方向に伸びる直線部31aと、屈曲部31cを介して直線部31aに連結され、屈曲部31cからz軸負方向に伸びる直線部31bとを有し、直線部31bの屈曲部31c側とは反対側の端点で終端されている。すなわち、放射素子31は、直線部31aと直線部31bと屈曲部31cとからなり、直線部31bの屈曲部31c側とは反対側の端点より先に構成要素を持たない。
また、放射素子32は、給電点33からz軸負方向に伸びる直線部32aと、屈曲部32cを介して直線部32aに連結され、屈曲部32cからz軸正方向に伸びる直線部32bとを有し、直線部32bの屈曲部32c側とは反対側の端点で終端されている。すなわち、放射素子32は、直線部32aと直線部32bと屈曲部32cとからなり、直線部32bの屈曲部32c側とは反対側の端点より先に構成要素を持たない。
更に、本実施形態に係るダイポールアンテナ30の各部のサイズは、以下のように設定されている;
直線部31aの長さL31a=直線部32aの長さL32a=3mm;
直線部31bの長さL31b=直線部32bの長さL32b=34mm;
給電点33を介して対向する放射素子31と放射素子32との間隔Δ=2mm;
直線部31aと直線部31bとの中心軸間の距離δ=直線部32aと直線部32bとの中心軸間の距離δ=3mm。
以上のように構成されたダイポールアンテナ30の特性を図14に示す。図14の(a)は、入力反射係数S1,1の周波数依存性を示しており、図14の(b)は、放射利得Gの周波数依存性を示している。なお、ダイポールアンテナ30は軸対称性をもたないため、図14の(b)においては、θ=90°かつφ=0°の放射利得Gと、θ=90°かつφ=90°の放射利得Gとを示している(θは極座標系におけるz軸に対する偏角を表し、φは極座標系におけるx軸に対する偏角を表す)。
図14の(a)から分かるように、本実施形態に係るダイポールアンテナ30は、f1=2.1GHz及びf2=4.6GHzを共振周波数としており、例えば、入力反射係数S1,1に対して|S1,1|≦−5.1dBを動作条件として課した場合、1.9GHz以上2.7GHz以下(帯域比35%)及び3.5GHz以上5.3GHz以下(帯域比40%)が動作帯域となる。
しかも、図14の(b)から分かるように、第2共振周波数f2が放射利得Gを極大化する周波数fG0maxよりも低周波側にシフトしており、放射利得Gは第2共振周波数f2よりも高い周波数fG0max=6.0GHzまで単調に上昇する。したがって、例えば、放射利得Gが2dBi以上であることが動作条件として課されたとしても、入力反射係数S1,1に対して課された動作条件を充足する第1共振周波数近傍の帯域(1.9GHz以上2.7GHz以下)、及び、第2共振周波数近傍の帯域(3.5GHz以上5.3GHz以下)の全体を動作帯域とすることができる。
更に、例えば、入力反射係数S1,1に課す動作条件を|S1,1|≦−4.3dBに緩和した場合、第1共振周波数f1及び第2共振周波数f2を含む、1.8GHz以上5.5GHz以下の帯域を動作帯域とすることができる。このように、第1共振周波数f1と第2共振周波数f2との間の帯域を動作帯域として使用することができるのは、図14の(a)に示すように、第1共振周波数f1と第2共振周波数f2とが接近することに伴い入力反射係数S1,1が第1共振周波数f1と第2共振周波数f2との間の帯域全体に渡って低下すること、及び、図14の(b)に示すように、第2共振周波数f2(4.6GHz)が放射利得Gを極大化する周波数fG0max(6.0GHz)よりも低周波側にシフトしており、第1共振周波数f1と第2共振周波数f2との間において放射利得Gの急峻な低下が生じる虞がないことによる。
放射利得Gを極大化する周波数fG0max(6.0GHz)が第2共振周波数f2よりも高くなること、すなわち、第1共振周波数f1と第2共振周波数f2との間で放射利得Gの急峻な低下が起こらず、第2共振周波数近傍で十分高い放射利得Gが得られることは、図15に示す放射パターンの周波数依存性、及び、図16に示すHPBW/2の周波数依存性からも確認することができる。
図15において、図15の(a)は、1.7GHzにおける放射パターンを示し、図15の(b)は、3.4GHzにおける放射パターンを示し、図15の(c)は、5.1GHzにおける放射パターンを示す。図15の(a)〜図15の(c)を対照することにより、少なくとも5.1GHz以下の帯域においては、放射パターンが単峰性を保ったままθ=90°方向へと次第に集中していき、θ=90°方向の放射利得Gもこれに伴って緩やかに上昇していくことが見て取れる。
また、図16において、実線は、θ=90°かつφ=0°方向のHPBW/2の周波数依存性を示し、点線は、θ=90°かつφ=90°方向のHPBW/2の周波数依存性を示す。図16からは、6.0GHz以下においては、φに依らずに放射パターンが単峰性を保ったままθ=90°方向へと次第に集中していくことが見て取れる。
(変形例)
図13に示した構成において、各部のサイズを以下のように設定することによって、第1共振周波数f1と第2共振周波数f2とが極めて近接したダイポールアンテナ30を実現することができる。なお、本変形例においても、放射素子31及び32を構成する導体ワイヤの半径は1mmである;
直線部31aの長さL31a=直線部32aの長さL32a=10mm;
直線部31bの長さL31b=直線部32bの長さL32b=55mm;
給電点33を介して対向する放射素子31と放射素子32との間隔Δ=2mm;
直線部31aと直線部31bとの中心軸間の距離δ=直線部32aと直線部32bとの中心軸間の距離δ=3mm。
図17に本変形例に係るダイポールアンテナ30の入力反射係数S1,1の周波数依存性を示す。第1共振周波数f1と第2共振周波数f2とが極めて近接しており、第1共振周波数f1と第2共振周波数f2とを含む帯域に入力反射係数S1,1の深い谷が形成されている。このため、例えば、入力反射係数S1,1に対して|S1,1|≦−4.3dBという動作条件が課された場合であっても、1.3GHz以上2.8GHz以下(比帯域73%)という広い動作帯域を実現することができる。
図18に本変形例に係るダイポールアンテナ30の2.0GHzにおける放射パターンを示す。図18に示したように、本変形例に係るダイポールアンテナ30によれば、少なくとも2.0GHz近傍において、従来のλ/2ダイポールアンテナと同等の極めて軸対称性の高い放射パターンを得ることができ、同時に十分に高い放射利得G(2.4dBi)を得ることができる。
(形状効果)
次に、本実施形態に係るダイポールアンテナ30の形状効果について説明する。本実施形態に係るダイポールアンテナ30の形状は、給電点33に対する対称性を仮定すれば、3つのパラメータh1(=L31a=L32a)、h2(=L31b=L32b)、及び、w(=δ≒L31c’=L32c’)によって規定することができる。さらに、スケールを無視すれば、2つのパラメータh1/h2、及び、w/h2によって規定することができる。以下、これら2つのパラメータを変化させたときの共振周波数の振る舞いについて説明する。
図19は、ダイポールアンテナ30の各部のサイズを以下のように設定したうえで、h1/h2を変化させたときの第1共振周波数f1及び第2共振周波数f2の振る舞いを示すグラフである。ここでも放射素子31及び32を構成する導体ワイヤの半径は1mmに固定している;
直線部31aの長さL31a=直線部32aの長さL32a=h1(可変);
直線部31bの長さL31b=直線部32bの長さL32b=h2=34mm(固定);
給電点33を介して対向する放射素子31と放射素子32との間隔Δ=2mm(固定);
直線部31aと直線部31bとの中心軸間の距離δ=直線部32aと直線部32bとの中心軸間の距離δ=3mm(固定)。
図19に示すように、h1/h2の値を大きくしていくと、すなわち、給電点33に近い方の直線部31aを長くしていくと、第2共振周波数f2は低周波側にシフトし、第1共振周波数f1は高周波側にシフトする。h1/h2=0.2から先でグラフが途切れているのは、入力反射係数S1,1からは識別することができないほど、第1共振周波数f1と第2共振周波数f2とが近づいたことを意味する。
図19において注目すべきは、少なくともh1/h2が0.05以上0.2以下であれば、第2共振周波数f2が第1共振周波数f1に近づくという作用が漏れなく認められる点である。第2共振周波数f2が第1共振周波数f1に近づけば、第2共振周波数f2の低周波側の近傍において入力反射係数S1,1の低下が起こる。したがって、h1/h2が0.05以上0.2以下であれば、第2共振周波数近傍の動作帯域が拡大されるという効果が漏れなく得られる。
また、h1/h2が0.2以上であれば、第1共振周波数f1と第2共振周波数f2とが入力反射係数S1,1からは識別することができないほど近づき(第1共振周波数f1と第2共振周波数f2とが一体化し)、第1共振周波数f1と第2共振周波数f2との間の帯域に入力反射係数S1,1の谷が形成されるので、その帯域全体を動作帯域とすることができる。グラフを外挿することにより、少なくともh1/h2が0.3以下であれば、同様の効果を得られることが確かめられる。したがって、h1/h2が0.05以上0.3以下であれば、確実に動作帯域の拡大が図れることがわかる。
また、図19に示したグラフを参照することにより、所望の帯域を動作帯域とするダイポールアンテナ30を容易に設計することができる。例えば、5GHz帯と2GHz帯とを動作帯域としたければ、h1/h2が0.05程度になるように放射素子31及び32の形状を定めればよいし、2.5GHz以上3.5GHz以下の広い動作帯域が必要であれば、h1/h2が0.2程度になるように放射素子31及び32の形状を定めればよい。
図20は、ダイポールアンテナ30の各部のサイズを以下のように設定したうえで、w/h2を変化させたときの第1共振周波数f1及び第2共振周波数f2の振る舞いを示すグラフである。ここでも放射素子31及び32を構成する導体ワイヤの半径は1mmに固定している;
直線部31aの長さL31a=直線部32aの長さL32a=3mm(固定);
直線部31bの長さL31b=直線部32bの長さL32b=h2=34mm(固定);
給電点33を介して対向する放射素子31と放射素子32との間隔Δ=2mm(固定);
直線部31aと直線部31bとの中心軸間の距離δ=直線部32aと直線部32bとの中心軸間の距離δ=w(可変)。
図20に示すように、w/h2≧0.07においては、w/h2の値を変えても第1共振周波数f1及び第2共振周波数f2の値はあまり変わらない。すなわち、このパラメータw/h2は、第1共振周波数f1及び第2共振周波数f2に対して大きな影響を与えない。実用上はw/h2が0.05以上0.25以下になるようにすればよい。
〔実施形態2〕
本発明の第2の基本形態における第2の実施形態について、図面に基づいて説明すれば以下のとおりである。
図21は、本実施形態に係るダイポールアンテナ40の構成を示す図である。ダイポールアンテナ40は、図21に示したように、同一平面(yz平面)内に配置された2つの放射素子41及び42を備えている。本実施形態に係るダイポールアンテナ40が備えている放射素子41及び42は、何れも、導体フィルムにより構成されている。より具体的には、幅2mmの帯状に形成された導体フィルムにより構成されている。
放射素子41は、給電点43からz軸正方向に伸びる直線部41aと、屈曲部41cを介して直線部41aに連結され、屈曲部41cからz軸負方向に伸びる直線部41bとを有し、直線部41bの屈曲部41c側とは反対側の端点で終端されている。また、放射素子42は、給電点43からz軸負方向に伸びる直線部42aと、屈曲部42cを介して直線部42aに連結され、屈曲部42cからz軸正方向に伸びる直線部42bとを有し、直線部42bの屈曲部42c側とは反対側の端点で終端されている。
更に、本実施形態に係るダイポールアンテナ40の各部のサイズは、以下のように設定されている;
直線部41aの長さL41a=直線部42aの長さL42a=3mm;
直線部41bの長さL41b=直線部42bの長さL42b=40mm;
給電点43を介して対向する放射素子41と放射素子42との間隔Δ=2mm;
直線部41aと直線部41bとの間隔δ=直線部42aと直線部42bとの間隔δ=1mm。
以上のように構成されたダイポールアンテナ40の特性を図22及び図23に示す。図22は、5.0GHz近傍における入力反射係数S1,1の周波数依存性を示したグラフであり、図23は、5.0GHzにおける放射パターンを示したグラフである。
図22によれば、例えば、入力反射係数S1,1に対して|S1,1|≦−5.1dBを動作条件として課した場合、4.4GHz以上5.4GHz以下(比帯域20%)が動作帯域となることが分かる。また、図23によれば、5.0GHzにおいて高い放射利得G(4.7dBi)が得られることが分かる。すなわち、上記のように構成されたダイポールアンテナ40によれば、帯域幅が広く、かつ、放射利得Gの高い動作帯域を5.0GHz近傍に設けることができる。
(変形例1)
本実施形態においては、放射素子41が直線部41bの端点(屈曲部41c側とは反対側の端点)にて終端されている構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、直線部41bの端点(屈曲部41c側とは反対側の端点)に更なる要素を付加することによって、放射素子41が直線部41bの端点(屈曲部41c側とは反対側の端点)にて終端されないように変形してもよい。放射素子41に付加する更なる要素は、導体フィルムであってもよいし、導体ワイヤであってもよい。放射素子41に付加する更なる要素の形状についても、直線状、曲線状、メアンダ状など、種々の形状が考えられる。放射素子42についても同様のことが言える。
放射素子41及び42にメアンダ部41d及び42dが付加されたダイポールアンテナ40を図24に示す。放射素子41には、直線部41bの屈曲部41c側とは反対側の端点からz軸負方向(第1の方向と逆方向)に伸びるメアンダ部41d(第1のメアンダ部)が付加されている。また、放射素子42には、直線部42bの屈曲部42c側とは反対側の端点からz軸正方向に伸びるメアンダ部42d(第2のメアンダ部)が付加されている。このように少なくとも一部がメアンダ化されたメアンダ部41d及び42dを採用することによって、よりコンパクトなダイポールアンテナ40を実現することができる。
なお、直線部41bの屈曲部41c側とは反対側の端点とは、メアンダ部41dを取り去ったときに直線部41bの端点となる点のことである。直線部42bの屈曲部42c側とは反対側の端点についても同様である。
また、「メアンダが伸びる方向」は、以下のように定義することができる。すなわち、給電点に近い方からメアンダを辿っていけば、{y軸方向、z軸方向、−y軸方向、z軸方向、・・・}のような進行方向列を構成することができる。この進行方向列には、向きが反転する進行方向(この場合y軸方向)と向きが反転しない進行方向(この場合z軸方向)とが交互に現れる。この進行方向列に現れる進行方向のうち、向きが反転しない方の進行方向のことを「メアンダ部が伸びる方向」とすればよい。
なお、本変形例に係るダイポールアンテナ40の各部のサイズは、以下のように設定されている;
直線部41aの長さL41a=直線部42aの長さL42a=3mm;
直線部41bの長さL41b=直線部42bの長さL42b=12mm;
給電点43を介して対向する放射素子41と放射素子42との間隔Δ=2mm;
直線部41aと直線部41bとの間隔δ=直線部42aと直線部42bとの間隔δ=1mm;
メアンダ部42dに含まれるz軸方向に伸びる直線部の長さD=メアンダ部41dに含まれるz軸方向の逆方向に伸びる直線部の長さD=15mm;
メアンダ部42dに含まれるy軸方向及びその逆方向に伸びる直線部間の間隔δ´=メアンダ部41dに含まれるy軸方向及びその逆方向に伸びる直線部間の間隔δ´=1mm。
以上のように構成されたダイポールアンテナ40の特性を図25及び図26に示す。図25は、5.0GHz近傍における入力反射係数S1,1の周波数依存性を示したグラフであり、図26は、5.0GHzにおける放射パターンを示したグラフである。
図15によれば、例えば、入力反射係数S1,1に対して|S1,1|≦−5.1dBを動作条件として課した場合、4.3GHz以上5.4GHz以下(比帯域23%)が動作帯域となることが分かる。また、図26によれば、5.0GHzにおいて高い放射利得G(5.0dBi)が得られることが分かる。すなわち、上記のように構成されたダイポールアンテナ40によれば、帯域幅が広く、かつ、放射利得Gの高い動作帯域を5.0GHz近傍に設けることができる。さらに、図26と図23とを対比すれば、メアンダが形成されていない場合と比べ、より対称性が高く、より安定した放射パターンが得られることが分かる。
(変形例2)
変形例1においては、メアンダ部41dが一重のメアンダを含む構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、メアンダ部41dは二重以上のメアンダを含んでいてもよい。メアンダ部42dについても同様のことが言える。
メアンダ部41d及び42dが2重のメアンダを含むように変形されたダイポールアンテナ40を図27に示す。図27に示すように、多重のメアンダを含むメアンダ部41d及び42dを採用することによって、ダイポールアンテナ40を更にコンパクトにすることができる。
なお、「N重のメアンダ」は、以下のように定義することができる。すなわち、上述した進行方向列において向きが反転しない進行方向が現れる回数が2Nであるとき、そのメアンダをN重のメアンダと呼ぶ。
(変形例3)
変形例1においては、メアンダ部41dが伸びる方向を直線部41bが伸びる方向と一致させていたが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、メアンダ部41dが伸びる方向を直線部41bが伸びる方向と直交させるようにしてもよい。メアンダ部42dが伸びる方向についても同様である。
メアンダ部41dが伸びる方向を直線部41bが伸びる方向と直交させるように変形されたダイポールアンテナ40を図28に示す。放射素子41には、直線部41bの直線部41a側とは反対側の端点からy軸正方向に伸びるメアンダ部41dが付加されている。また、放射素子42には、直線部42bの直線部42a側とは反対側の端点からy軸負方向に伸びるメアンダ部42dが付加されている。このようなメアンダ部41d及び42dを採用することによっても、よりコンパクトなダイポールアンテナを実現することができる。
なお、変形例1〜3に示したメアンダ構造の適用範囲は、導体フィルムによって放射素子41及び42を構成する本実施形態に限らず、導体ワイヤによって放射素子31及び32を構成する第1の実施形態にも及ぶ。
〔給電形態〕
最後に、本発明に係るダイポールアンテナへの給電形態について、図29を参照して説明する。なお、図29においては、第1の実施形態に係るダイポールアンテナ30への給電形態を示しているが、第2の実施形態に係るダイポールアンテナ40への給電形態についてもこれと同様である。
図29の(a)は、直線部32aに沿って給電点33に進入する同軸ケーブル34によって給電(平衡給電)する給電形態を示し、図29の(b)は、給電点33を通り直線部32aに直交する直線(不図示)に沿って給電点33に進入する同軸ケーブルによって給電(平衡給電)する給電形態を示している。いずれの場合も、放射素子31及び32の何れか一方に同軸ケーブル34の内部導体を接続し、他方に同軸ケーブル34の外部導体を接続すればよい。
なお、図29の(b)に示した給電形態を採用する場合、同軸ケーブル34とのインピーダンス整合を図るために、直線部31aの給電点33側の端部、及び、直線部32aの給電点33側の端部を、同軸ケーブル34に沿うように内側(給電点33側)に折り曲げておくとよい。
〔第1の基本形態と第2の基本形態との関係〕
先ず、第1の基本形態においては、給電点11eを第1の給電点、給電点11fを第2の給電点と呼べば、図4に示すダイポールアンテナ10は、放射素子11(第1の放射素子)と放射素子12(第2の放射素子)とを備えたダイポールアンテナであって、放射素子11(第1の放射素子)は、第1の給電点から第1の方向に伸びる直線部11a(第1の直線部)と、第1の屈曲部を介して直線部11a(第1の直線部)の上記第1の給電点側とは反対側に連結され、上記第1の屈曲部から上記第1の方向と逆方向に伸びる直線部11b(第2の直線部)とを有しており、放射素子12(第2の放射素子)は、第2の給電点から上記第1の方向と逆方向に伸びる直線部12a(第3の直線部)と、第2の屈曲部を介して直線部12a(第3の直線部)の上記第2の給電点側とは反対側に連結され、上記第2の屈曲部から上記第1の方向に伸びる直線部12b(第4の直線部)とを有している、ことを特徴とするダイポールアンテナであると表現することができる。特に、図4に示すダイポールアンテナ10は、第1の給電点、及び、第2の給電点が、それぞれ、第1の直線部11aの中間、及び、第3の直線部12aの中間に設けられ、第1の直線部11aが、第3の直線部12aと第4の直線部12bとの間に配置され、第3の直線部12aが、第1の直線部11aと第2の直線部11bとの間に配置された構成例である。
また、第2の基本形態においては、同軸ケーブル34(給電線)と放射素子31(第1の放射素子)との接続点を第1の給電点、同軸ケーブル34(給電線)と放射素子32(第2の放射素子)との接続点を第2の給電点と呼べば、図29の(a)及び(b)に示すダイポールアンテナ30は、放射素子31(第1の放射素子)と放射素子32(第2の放射素子)とを備えたダイポールアンテナであって、放射素子31(第1の放射素子)は、第1の給電点から第1の方向に伸びる直線部31a(第1の直線部)と、第1の屈曲部を介して直線部31a(第1の直線部)の上記第1の給電点側とは反対側に連結され、上記第1の屈曲部から上記第1の方向と逆方向に伸びる直線部31b(第2の直線部)とを有しており、放射素子32(第2の放射素子)は、第2の給電点から上記第1の方向と逆方向に伸びる直線部32a(第3の直線部)と、第2の屈曲部を介して直線部32a(第3の直線部)の上記第2の給電点側とは反対側に連結され、上記第2の屈曲部から上記第1の方向に伸びる直線部32b(第4の直線部)とを有している、ことを特徴とするダイポールアンテナであると表現することができる。特に、図29の(a)に示すダイポールアンテナ30は、直線部31a(第1の直線部)と直線部32a(第3の直線部)とが一直線上に配置された構成例であり、図29の(b)に示すダイポールアンテナ30は、直線部31a(第1の直線部)と直線部32a(第3の直線部)とが一直線上に配置された構成例である。
なお、本発明は、以下のようにも表現することができる。すなわち、本発明に係るダイポールアンテナは、第1の放射素子と第2の放射素子とを備えたダイポールアンテナにおいて、上記第1の放射素子は、当該第1の放射素子の一方の端部から第1の方向に伸びる第1の直線部と、第1の屈曲部を介して上記第1の直線部の上記端部側とは反対側に連結され、上記第1の屈曲部から上記第1の方向と逆方向に伸びる第2の直線部とを有しており、上記第2の放射素子は、当該第2の放射素子の一方の端部から上記第1の方向と逆方向に伸びる第3の直線部と、第2の屈曲部を介して上記第3の直線部の上記端部側とは反対側に連結され、上記第2の屈曲部から上記第1の方向に伸びる第4の直線部とを有しており、上記第1の直線部の中間と上記第3の直線部の中間とに給電点が設けられており、上記第1の直線部は、上記第3の直線部と上記第4の直線部との間に配置され、上記第3の直線部は、上記第1の直線部と上記第2の直線部との間に配置されていることを特徴としている。
ここで、「第1の直線部の中間」における「中間」は、「第1の直線部」の両端部間の任意の点の意であり、両端部間の中心点の意ではない。同様に、「第3の直線部の中間」における「中間」は、「第3の直線部」の両端部間の任意の点の意であり、両端部間の中心点の意ではない。
上記の構成によれば、第2共振周波数において第1の放射素子及び第2の放射素子を流れる電流の方向を概ね一様化することができる。これにより、第2共振周波数における放射パターンが単峰化され易くなり、第2共振周波数が低周波側にシフトする。
ここで、第2共振周波数における放射パターンの単峰化は、第2共振周波数が放射利得を極大化する周波数よりも低周波側にシフトしていること、すなわち、第1共振周波数と第2共振周波数との間で放射利得の急峻な低下が生じないことを意味する。このため、第2共振周波数における放射パターンが単峰化された場合には、従来の構成では放射利得の急峻な低下によって動作帯域とすることができなかった第2共振周波数近傍の帯域を、放射利得に課された動作条件を充足する動作帯域とすることができる。
更に、第2共振周波数が低周波側にシフトすると、第1共振周波数と第2共振周波数とが接近し、入力反射係数が第1共振周波数と第2共振周波数との間の帯域全体に渡って低下する。したがって、第1共振周波数と第2共振周波数との間の放射利得が動作条件を充足していれば、第1共振周波数と第2共振周波数との間の帯域全体を動作帯域とすることができる。
すなわち、従来のダイポールアンテナにおいては動作帯域とすることができなかった第2周波数近傍を新たに動作帯域とすることによって、動作帯域の拡大を図ることができるという効果を奏する。
併せて、第1の放射素子及び第2の放射素子を上記のように構成したことにより、全長が同じ従来のダイポールアンテナよりもコンパクトになるという効果を奏する。しかも、第1の放射素子及び第2の放射素子が単に折れ曲がっているだけでなく、第1の放射素子が第2の放射素子の直線部間に入り込み、また、第2の放射素子が第1の放射素子の直線部間に入り込むという構造を有しているので、より一層コンパクトなダイポールアンテナを実現することができる。
なお、「第1の方向」における「方向」とは、向き付けられた方向のことを指す。すなわち、例えば、北を第1の方向とすれば、南は第1の方向ではなく、第1の方向の逆方向となる。
本発明に係るダイポールアンテナにおいて、上記第2の直線部の長さ及び上記第4の直線部の長さは、それぞれ、上記第1の直線部の、上記給電点より上記第1の屈曲部側にある部分の長さと、上記第3の直線部の、上記給電点より上記第2の屈曲部側にある部分の長さとの和よりも大きいことが好ましい。
第1共振周波数においては、第1の放射素子及び第2の放射素子を流れる電流の方向が、非一様化されるため、第1共振周波数近傍における放射利得が低下する可能性がある。これは、第2の直線部及び第4の直線部から放射される電磁波の一部が、第1の直線部及び第3の直線部から放射される電磁波によって打ち消されるためである。
しかしながら、上記の構成によれば、第2の直線部及び第4の直線部から放射される電磁波が第1の直線部及び第3の直線部から放射される電磁波によって打ち消される割合を低減することができる。このため、第1共振周波数近傍において生じ得る放射利得Gの低下を抑制することができるという更なる効果を奏する。
本発明に係るダイポールアンテナは、上記第1の直線部と上記第2の放射素子との間隙、又は、上記第3の直線部と上記第1の放射素子との間隙に配置された導体片を更に備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、第1の放射素子及び第2の放射素子の形状を変更することなく、他の場所に導体片を設けた場合と比較して、より効果的に第1の放射素子と第2の放射素子との間の寄生リアクタンスを調整することができる。したがって、アンテナ特性の調整が容易なダイポールアンテナを実現することができる。
なお、本発明に係るダイポールアンテナは、上記第1の直線部と上記第2の放射素子との間隙に配置された導体片、及び、上記第3の直線部と上記第1の放射素子との間隙に配置された導体片の両方を備えていてもよいし、何れか一方のみを備えていてもよい。
本発明に係るダイポールアンテナは、上記第1の直線部と上記第2の放射素子との間隙、又は、上記第3の直線部と上記第1の放射素子との間隙の少なくとも一部を、誘電体シートを介して覆うように配置された導体片を更に備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、第1の放射素子及び第2の放射素子の形状を変更することなく、他の場所に導体片を設けた場合と比較して、より効果的に第1の放射素子と第2の放射素子との間の寄生リアクタンスを調整することができる。したがって、アンテナ特性の調整が容易なダイポールアンテナを実現することができる。
なお、本発明に係るダイポールアンテナは、上記第1の直線部と上記第2の放射素子との間隙の少なくとも一部を覆う導体片、及び、上記第3の直線部と上記第1の放射素子との間隙の少なくとも一部を覆う導体片の両方を備えていてもよいし、何れか一方のみを備えていてもよい。
本発明に係るダイポールアンテナにおいて、上記第1の放射素子は、上記第2の直線部の上記第1の屈曲部側とは反対側に連結され、上記第2の直線部よりも幅の広い第1の幅広部を更に有しており、上記第2の放射素子は、上記第4の直線部の上記第2の屈曲部側とは反対側に連結され、上記第4の直線部よりも幅の広い第2の幅広部を更に有していることが好ましい。
上記の構成によれば、幅広部を設けることによって第1の放射素子及び第2の放射素子の電気長を長くすることができ、サイズをコンパクトに保ちつつ動作帯域を低周波側にシフトさせることができる。また、指向性の低いダイポールアンテナを実現することができる。
本発明に係るダイポールアンテナにおいて、上記第1の幅広部の幅、又は、上記第2の幅広部の幅が、fを動作帯域内の周波数として、c/(128f)以上である(cは光速)ことが好ましい。
上記の構成によれば、高次モードにおけるVSWRを低下させ、動作帯域を更に拡大することができる。また、指向性をより一層低下させることができる。
なお、上記第1の幅広部の幅、及び、上記第2の幅広部の幅の両方がc/(128f)以上であってもよいし、何れか一方のみがc/(128f)以上であってもよい。
本発明に係るダイポールアンテナにおいて、上記第2の直線部の長さ、又は、上記第4の直線部の長さが、fを動作帯域内の周波数として、c/(16f)以上である(cは光速)ことが好ましい。
上記の構成によれば、高次モードにおけるVSWRを低下させ、動作帯域を更に拡大することができる。また、指向性をより一層低下させることができる。
なお、上記第2の直線部の長さ、及び、上記第4の直線部の長さの両方がc/(16f)以上であってもよいし、何れか一方のみがc/(16f)以上であってもよい。
本発明に係るダイポールアンテナは、上記第2の屈曲部と上記第1の幅広部との間隙、又は、上記第1の屈曲部と上記第2の幅広部との間隙に配置された導体片を更に備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、第1の放射素子及び第2の放射素子の形状を変更することなく、第1の放射素子と第2の放射素子との間に生じる寄生容量の大きさを、他の場所に導体片を設けた場合と比較して、より効果的に変化させることができる。したがって、アンテナ特性の調整が容易なダイポールアンテナを実現することができる。
なお、本発明に係るダイポールアンテナは、上記第2の屈曲部と上記第1の幅広部との間隙に配置された導体片、及び、上記第1の屈曲部と上記第2の幅広部との間隙に配置された導体片の両方を備えていてもよいし、何れか一方のみを備えていてもよい。
本発明に係るダイポールアンテナにおいて、上記第2の屈曲部と上記第1の幅広部との間隙、又は、上記第1の屈曲部と上記第2の幅広部との間隙の少なくとも一部を、誘電体シートを介して覆う導体片を更に備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、第1の放射素子及び第2の放射素子の形状を変更することなく、第1の放射素子と第2の放射素子との間に生じる寄生容量の大きさを、他の場所に導体片を設けた場合と比較して、より効果的に変化させることができる。したがって、アンテナ特性の調整が容易なダイポールアンテナを実現することができる。
なお、本発明に係るダイポールアンテナは、上記第2の屈曲部と上記第1の幅広部との間隙の少なくとも一部を覆う導体片、及び、上記第1の屈曲部と上記第2の幅広部との間隙の少なくとも一部を覆う導体片の両方を備えていてもよいし、何れか一方のみを備えていてもよい。
本発明に係るダイポールアンテナにおいて、上記第1の幅広部は、上記第1の方向に平行な長辺を有する長方形状に形成されており、上記第2の幅広部は、上記第1の方向に垂直な長辺を有する長方形状に形成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、上記第2の幅広部が上記第1の方向に垂直な長辺を有する長方形状に形成されている場合と比較して、上記第1の方向及びその逆方向のサイズを小さくすることができる。また、上記の構成によれば、当該ダイポールアンテナが全体としてL字状になるので、L字状のスペースを有する小型無線装置等への搭載が容易になる。
本発明に係るダイポールアンテナにおいて、上記第1の幅広部及び上記第2の幅広部は、それぞれ、上記第1の方向に平行な長辺を有する長方形状に形成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、上記第2の幅広部が上記第1の方向に垂直な長辺を有する長方形状に形成されている場合と比較して、上記第1の方向に垂直な方向及びその逆方向のサイズを小さくすることができる。また、上記の構成によれば、当該ダイポールアンテナが全体としてI字状になるので、I字状のスペースを有する小型無線装置等への搭載が容易になる。
本発明に係るダイポールアンテナは、第1の放射素子と第2の放射素子とを備えたダイポールアンテナにおいて、上記第1の放射素子は、給電点から第1の方向に伸びる第1の直線部と、第1の屈曲部を介して上記第1の直線部の上記給電点側とは反対側に連結され、上記第1の屈曲部から上記第1の方向と逆方向に伸びる第2の直線部とを有しており、上記第2の放射素子は、上記給電点から上記第1の方向と逆方向に伸びる第3の直線部と、第2の屈曲部を介して上記第3の直線部の上記給電点側とは反対側に連結され、上記第2の屈曲部から上記第1の方向に伸びる第4の直線部とを有していることを特徴としている。
上記の構成によれば、第2共振周波数において第1の放射素子及び第2の放射素子を流れる電流の方向を一様化することができる。これにより、第2共振周波数を低周波側にシフトさせ、第2共振周波数における放射パターンを単峰化することができる。
ここで、第2共振周波数における放射パターンの単峰化は、第2共振周波数が放射利得を極大化する周波数よりも低周波側にシフトしていること、すなわち、第1共振周波数と第2共振周波数との間で放射利得の急峻な低下が生じないことを意味する。このため、従来の構成では放射利得の急峻な低下によって動作帯域とすることができなかった第2共振周波数近傍の帯域を、放射利得に課された動作条件を充足する動作帯域とすることができる。
更に、第2共振周波数が低周波側にシフトすると、第1共振周波数と第2共振周波数とが接近し、入力反射係数が第1共振周波数と第2共振周波数との間の帯域全体に渡って低下する。しかも、上述したように第1共振周波数と第2共振周波数との間で放射利得が急峻に低下することがないので、入力反射係数に課される動作条件によっては、第1共振周波数と第2共振周波数f2との間の帯域全体を動作帯域とすることができる。
すなわち、従来のダイポールアンテナにおいては動作帯域とすることができなかった第2周波数近傍を新たに動作帯域とすることによって、動作帯域の拡大を図ることができるという効果を奏する。
併せて、第1の放射素子及び第2の放射素子を上記のように構成したことにより、全長が同じ従来のダイポールアンテナよりもコンパクトになるという効果を奏する。
なお、「第1の方向」における「方向」とは、向き付けられた方向のことを指す。すなわち、例えば、北を第1の方向とすれば、南は第1の方向ではなく、第1の方向の逆方向となる。
本発明に係るダイポールアンテナにおいて、上記第2の直線部の長さ及び上記第4の直線部の長さは、それぞれ、上記第1の直線部の長さと上記第3の直線部の長さとの和より大きいことが好ましい。
第1共振周波数においては、第1の放射素子及び第2の放射素子を流れる電流の方向が、非一様化されるため、第1共振周波数近傍における放射利得が低下する可能性がある。これは、第2の直線部及び第4の直線部から放射される電磁波の一部が、第1の直線部及び第3の直線部から放射される電磁波によって打ち消されるためである。
しかしながら、上記の構成によれば、第2の直線部及び第4の直線部から放射される電磁波が第1の直線部及び第3の直線部から放射される電磁波によって打ち消される割合を低減することができる。このため、第1共振周波数近傍において生じ得る放射利得Gの低下を抑制することができるという更なる効果を奏する。
本発明に係るダイポールアンテナにおいて、上記第1の放射素子は、上記第2の直線部の上記第1の屈曲部側とは反対側で終端されており、上記第2の放射素子は、上記第4の直線部の上記第2の屈曲部側とは反対側で終端されていることが好ましい。
上記の構成によれば、第1の放射素子及び第2の放射素子の形状を規定するために必要なパラメータの数が少ないため、数値シミュレーション等を用いて所望の特性が得られるように第1の放射素子及び第2の放射素子を設計することが容易であるという更なる効果を奏する。
本発明に係るダイポールアンテナにおいて、上記第2の直線部の長さに対する上記第1の直線部の長さの比、及び、上記第4の直線部の長さに対する上記第3の直線部の長さの比が0.05以上0.3以下であることが好ましい。
上記の構成によれば、上記比を0.05以上にしたことにより、十分に広い動作帯域を得ることができ、同時に、上記比を0.3以下としたことにより、十分に高い放射利得を得ることができるという更なる効果を奏する。
本発明に係るダイポールアンテナにおいて、上記第1の放射素子及び上記第2の放射素子は、少なくとも一部分がメアンダ化されたメアンダ部を更に有していることが好ましい。
上記の構成によれば、同じ動作帯域を有するダイポールアンテナを、よりコンパクトに実現することができるという更なる効果を奏する。
本発明に係るダイポールアンテナにおいて、上記第1の放射素子は、上記第2の直線部の上記第1の屈曲部側とは反対側から上記第1の方向と逆方向に伸びる、少なくとも一部分がメアンダ化された第1のメアンダ部を更に有しており、上記第2の放射素子は、上記第4の直線部の上記第2の屈曲部側とは反対側から上記第1の方向に伸びる、少なくとも一部分がメアンダ化された第2のメアンダ部を更に有していることが好ましい。
上記の構成によれば、第1の方向と逆方向に伸びる第1のメアンダ部、及び、第1の方向に伸びる第2のメアンダ部の少なくとも一部をメアンダ化したことに伴い、第1の放射素子及び第2の放射素子がそれぞれ第1の方向及びその逆方向に直線的に伸びる場合と比較して、当該ダイポールアンテナの第1の方向及びその逆方向に関するサイズを小さくすることができるという更なる効果を奏する。
本発明に係るダイポールアンテナにおいて、上記第1の放射素子は、上記第2の直線部の上記第1の屈曲部側とは反対側から上記第1の方向と垂直な第2の方向に伸びる、少なくとも一部がメアンダ化された第1のメアンダ部を更に有しており、上記第2の放射素子は、上記第4の直線部の上記第2の屈曲部側とは反対側から上記第2の方向と逆方向に伸びる、少なくとも一部がメアンダ化された第2のメアンダ部を更に有していることが好ましい。
上記の構成によれば、第1の方向と垂直な第2の方向に伸びる第1のメアンダ部、及び、第2の方向の逆方向に伸びる第2のメアンダ部の少なくとも一部をメアンダ化したことに伴い、第1の放射素子及び第2の放射素子がそれぞれ第2の方向及びその逆方向に直線的に伸びる場合と比較して、当該ダイポールアンテナの第2の方向及びその逆方向に関するサイズを小さくすることができるという更なる効果を奏する。
なお、本発明に係るダイポールアンテナにおいて、上記第1の放射素子及び上記第2の放射素子は、例えば、導体フィルム又は導体ワイヤにより構成することができる。
また、本発明に係るダイポールアンテナは、上記給電点から上記第1の方向又は上記第1の方向と垂直な方向に伸びる同軸ケーブルにより給電することができる。
また、本発明に係るダイポールアンテナにおいて、上記第1の直線部と上記第3の直線部とは、例えば、一直線上に配置することができる。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、各種無線装置に広く利用することができる。特に、地上波デジタルテレビ帯域をカバーする小型無線機器用アンテナとして好適に利用することができる。
また、本発明は、各種無線装置に広く利用することができる。例えば、パーソナルコンピュータや携帯電話端末などの小型無線装置用アンテナとしてとして、あるいは、基地局用アンテナとして好適に利用することができる。
DP,10,20,DP2,30,40 ダイポールアンテナ
E1,11,21,E21,31,41 放射素子(第1の放射素子)
E1a,11a,21a,E21a,31a,41a 直線部(第1の直線部)
E1b,11b,21b,E21b,31b,41b 直線部(第2の直線部)
E1c,11c,21c,E21c,31c,41c 屈曲部(第1の屈曲部)
E2,12,22,E22,32,42 放射素子(第2の放射素子)
E2a,12a,22a,E22a,32a,42a 直線部(第3の直線部)
E2b,12b,22b,E22b,32b,42b 直線部(第4の直線部)
E2c,12c,22c,E22c,32c,42c 屈曲部(第2の屈曲部)
F,F1,F2、11e、12e、21e、22e,33,43 給電点

Claims (22)

  1. 第1の放射素子と第2の放射素子とを備えたダイポールアンテナにおいて、
    上記第1の放射素子は、第1の給電点から第1の方向に伸びる第1の直線部と、第1の屈曲部を介して上記第1の直線部の上記第1の給電点側とは反対側に連結され、上記第1の屈曲部から上記第1の方向と逆方向に伸びる第2の直線部とを有しており、
    上記第2の放射素子は、第2の給電点から上記第1の方向と逆方向に伸びる第3の直線部と、第2の屈曲部を介して上記第3の直線部の上記第2の給電点側とは反対側に連結され、上記第2の屈曲部から上記第1の方向に伸びる第4の直線部とを有している、
    ことを特徴とするダイポールアンテナ。
  2. 上記第1の給電点、及び、上記第2の給電点は、それぞれ、上記第1の直線部の中間、及び、上記第3の直線部の中間に設けられ、
    上記第1の直線部は、上記第3の直線部と上記第4の直線部との間に配置され、上記第3の直線部は、上記第1の直線部と上記第2の直線部との間に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のダイポールアンテナ。
  3. 上記第2の直線部の長さ及び上記第4の直線部の長さは、それぞれ、上記第1の直線部の、上記給電点より上記第1の屈曲部側にある部分の長さと、上記第3の直線部の、上記給電点より上記第2の屈曲部側にある部分の長さとの和よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項2に記載のダイポールアンテナ。
  4. 上記第1の直線部と上記第2の放射素子との間隙、又は、上記第3の直線部と上記第1の放射素子との間隙に配置された導体片を更に備えている、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載のダイポールアンテナ。
  5. 上記第1の直線部と上記第2の放射素子との間隙、又は、上記第3の直線部と上記第1の放射素子との間隙の少なくとも一部を、誘電体シートを介して覆うように配置された導体片を更に備えている、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載のダイポールアンテナ。
  6. 上記第1の放射素子は、上記第2の直線部の上記第1の屈曲部側とは反対側に連結され、上記第2の直線部よりも幅の広い第1の幅広部を更に有しており、
    上記第2の放射素子は、上記第4の直線部の上記第2の屈曲部側とは反対側に連結され、上記第4の直線部よりも幅の広い第2の幅広部を更に有している、
    ことを特徴とする請求項2から5までの何れか1項に記載のダイポールアンテナ。
  7. 上記第1の幅広部の幅、又は、上記第2の幅広部の幅が、fを動作帯域内の周波数として、c/(128f)以上である(cは光速)、
    ことを特徴とする請求項6に記載のダイポールアンテナ。
  8. 上記第2の直線部の長さ、又は、上記第4の直線部の長さが、fを動作帯域内の周波数として、c/(16f)以上である(cは光速)、
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載のダイポールアンテナ。
  9. 上記第2の屈曲部と上記第1の幅広部との間隙、又は、上記第1の屈曲部と上記第2の幅広部との間隙に配置された導体片を更に備えている、
    ことを特徴とする請求項6から8までの何れか1項に記載のダイポールアンテナ。
  10. 上記第2の屈曲部と上記第1の幅広部との間隙、又は、上記第1の屈曲部と上記第2の幅広部との間隙の少なくとも一部を、誘電体シートを介して覆う導体片を更に備えている、
    ことを特徴とする請求項6から8までの何れか1項に記載のダイポールアンテナ。
  11. 上記第1の幅広部は、上記第1の方向に平行な長辺を有する長方形状に形成されており、
    上記第2の幅広部は、上記第1の方向に垂直な長辺を有する長方形状に形成されている、
    ことを特徴とする請求項6から10までの何れか1項に記載のダイポールアンテナ。
  12. 上記第1の幅広部及び上記第2の幅広部は、それぞれ、上記第1の方向に平行な長辺を有する長方形状に形成されている、
    ことを特徴とする請求項6から10までの何れか1項に記載のダイポールアンテナ。
  13. 上記第1の給電点、及び、上記第2の給電点は、それぞれ、上記第1の直線部の上記第1の屈曲部側とは反対側の端部、及び、上記第3の直線部の上記第2の屈曲部側とは反対側の端部に設けられ、
    上記第1の直線部と上記第3の直線部とは、上記第1の給電点と上記第2の給電点とが互いに対向するように配置されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のダイポールアンテナ。
  14. 上記第2の直線部の長さ及び上記第4の直線部の長さは、それぞれ、上記第1の直線部の長さと上記第3の直線部の長さとの和より大きい、
    ことを特徴とする請求項13に記載のダイポールアンテナ。
  15. 上記第1の放射素子は、上記第2の直線部の上記第1の屈曲部側とは反対側で終端されており、
    上記第2の放射素子は、上記第4の直線部の上記第2の屈曲部側とは反対側で終端されている、
    ことを特徴とする請求項13又は14に記載のダイポールアンテナ。
  16. 上記第2の直線部の長さに対する上記第1の直線部の長さの比、及び、上記第4の直線部の長さに対する上記第3の直線部の長さの比が0.05以上0.3以下である、
    ことを特徴とする請求項15に記載のダイポールアンテナ。
  17. 上記第1の放射素子及び上記第2の放射素子は、少なくとも一部分がメアンダ化されたメアンダ部を更に有している、
    ことを特徴とする請求項13又は14に記載のダイポールアンテナ。
  18. 上記第1の放射素子は、上記第2の直線部の上記第1の屈曲部側とは反対側から上記第1の方向と逆方向に伸びる、少なくとも一部分がメアンダ化された第1のメアンダ部を更に有しており、
    上記第2の放射素子は、上記第4の直線部の上記第2の屈曲部側とは反対側から上記第1の方向に伸びる、少なくとも一部分がメアンダ化された第2のメアンダ部を更に有している、
    ことを特徴とする請求項13又は14に記載のダイポールアンテナ。
  19. 上記第1の放射素子は、上記第2の直線部の上記第1の屈曲部側とは反対側から上記第1の方向と垂直な第2の方向に伸びる、少なくとも一部がメアンダ化された第1のメアンダ部を更に有しており、
    上記第2の放射素子は、上記第4の直線部の上記第2の屈曲部側とは反対側から上記第2の方向と逆方向に伸びる、少なくとも一部がメアンダ化された第2のメアンダ部を更に有している、
    ことを特徴とする請求項13又は14に記載のダイポールアンテナ。
  20. 上記第1の放射素子及び上記第2の放射素子は、導体フィルム又は導体ワイヤにより構成されている、
    ことを特徴とする請求項13から19までの何れか1項に記載のダイポールアンテナ。
  21. 上記給電点から上記第1の方向又は上記第1の方向と垂直な方向に伸びる同軸ケーブルにより給電されている、
    ことを特徴とする請求項13から20までの何れか1項に記載のダイポールアンテナ。
  22. 上記第1の直線部と上記第3の直線部とが、一直線上に配置されている、
    ことを特徴とする請求項13から21までの何れか1項に記載のダイポールアンテナ。
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