JP4587242B2 - 液晶装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置の製造方法に関し、特に小型の液晶表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶表示装置、特に小型の液晶表示装置は、以下のような工程により製造されていた。
【0003】
図10から図16までに液晶表示装置の製造工程を示す。
【0004】
2枚のガラス基板を準備する。
【0005】
図10(a)に示すように、第1のガラス基板101上に、ディスペンサDを用いて所定の粒径を有するギャップコントロール剤(以下「GC剤」という。)101aを散布する。
【0006】
図10(b)に示すように、第2の基板103上に、所定の粒径を有するGC剤103aを添加したシール材103bを塗布する。シール材103bは、例えば注入口105を有し、液晶表示装置用の表示部の外周を囲む形状に塗布されている。尚、図10(a)、(b)において、ガラス基板101、103に対して1つの液晶セルが設けられている場合について示したが、実際には、ガラス基板に対して、多数の液晶セルが形成されている。
【0007】
図11に示すように、第1及び第2のガラス基板101、103を重ね合わせる。液晶の注入口105を有する空セルECが形成される。
【0008】
図12に示すように、プレス機Pを用いて第1及び第2のガラス基板101、103を外側の面から押圧する。
【0009】
両方のガラス基板101、103をプレスした状態のままで、ヒータHにより熱処理を行う。シール材103bが硬化して第1の基板101と第2の基板103とがシール材103bを介して固定される。
【0010】
尚、通常の熱硬化型のシール材103bに代えて、紫外線硬化樹脂を含むシール材を用いても良い。この場合には、熱処理の代わりに紫外線光を照射することによりシール材を硬化させる方法を用いることができる。
【0011】
図13(a)に示すように、ダイヤモンドカッターDCにより、ガラス基板101とガラス基板103との上にスクライブラインSLを形成する。スクライブラインSLは、ガラス基板の切断を容易にし、切断箇所を規定する。スクライブラインSLは、ガラス基板内に形成されている各液晶セル107を囲むように形成される。
【0012】
1つの液晶セル107の四隅を囲むスクライブラインSLのうち1のスクライブラインSL1は、液晶セル107の液晶注入口105の開口面と揃うように形成されている。
【0013】
1つの液晶セル107と隣接して形成されている液晶セル107の液晶注入口105も、1本のスクライブラインSL1に沿ってその開口面が並ぶ。
【0014】
スクライブラインSLに沿ってガラス基板101,103を劈開する。
【0015】
図13(b)に示すように、空セルECを有する個々の液晶セル107が形成される。
【0016】
次に、図14に示すように、液晶セル107に設けられている空セルECの液晶注入口105が一平面上に揃うように、把持具110に複数個の液晶セル107をセットする。
【0017】
図15(a)に示すように、把持具110にセットされた状態の複数の液晶セル107を、真空チャンバVC中に入れる。液晶Eを入れた液晶充填容器115も真空チャンバVC内に置く。真空チャンバVCを真空引きする。
【0018】
図15(b)に示すように、所定の真空度に達した時点で、複数の液晶表示装置用セル107を移動させて空セルECの少なくとも液晶注入口105が液晶充填容器115に浸かる状態にする。真空チャンバVC内を大気圧に戻すと、液晶充填容器115内の液晶が液晶注入口105から空セルEC内に注入される。
【0019】
図16(a)に示すように、液晶が注入された液晶セル107を、プレス用治具111に挟む。プレス用治具111の端面から液晶注入口105がはみ出している状態にする。所定の圧力で液晶セル107をプレスする。余分な液晶Eが注入口105から出る。
【0020】
図16(b)に示すように、注入口105から出た余分の液晶をふき取った後、注入口105を塞ぐ。例えば、エンドシール材ESを注入口105の周りに塗り、
UV光の照射又は熱処理によりエンドシール材ESを硬化させる。
【0021】
以上の工程により、液晶セルを形成することができる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の液晶表示装置の製造方法には、以下のような問題点があった。
【0023】
1)治具へのセット及びプレス工程が多く、液晶セルの表面を傷つけやすいという問題がある。
【0024】
特に、基板のカット工程において発生するガラスの切り子が基板表面に多く付着すると、後の工程においてガラス基板表面などに傷が入る原因となる。切り子を除去するために洗浄工程を追加することも可能ではあるが、さらに工程が増加するという問題が生じる。加えて、洗浄工程を経ても切り子は完全には除去されにくいという問題点もあった。
【0025】
2)上記の工程中には、非常に多くの(自動化が困難な)工程があり、製造工程が複雑になり、製造コストも高くなる。特に、小さい液晶セルを製造する場合には、注入口が一平面上に揃っていない場合のように注入治具へのセット状態が適切でないと、全ての注入口が液晶中に浸からずに注入不良を起こすという問題点があった。
【0026】
3)上記の製造方法によれば、注入口が設けられている方向(辺)に揃えてガラス基板をカットする必要がある。その辺は上下の基板の端面が揃うため、一方のガラス基板表面に引き出し用の電極を形成することができない。そのため、引き出し用の電極を取り出す方向が決まってしまい、液晶表示装置の設計上の自由度が低くなるという問題があった。
【0027】
本発明の目的は、液晶セルの製造工程において、液晶セルを短時間で製造することができ、かつ、液晶セルのガラス基板の表面を傷つけにくい液晶装置の製造方法を提供することである。
【0028】
【課題を解決するための手段】
本発明の一観点によれば、(a)複数の画素領域が画定される一対の基板を準備する工程と、(b)前記一対の基板のうちいずれか一方の基板上に、前記画素領域の各々の外周を囲み液晶注入用の第1の開口を有する第1のシール材を複数配する工程と、(c)前記一対の基板の一方又は他方の上に複数の前記画素領域の外周を囲み液晶が注入される第2の開口を有する第2のシール材を配する工程と、(d)前記一対の基板の間に前記第1のシール材と前記第2のシール材とが介装される向きに前記一対の基板同士を重ねて張り合わせ、前記第2シール材で画定され液晶剤が充填されていない空セルを画定する工程と、(e)前記第2の開口から前記空セル内に液晶と光照射によって硬化する液晶硬化剤とからなる液晶剤を充填させ前記空セル内に液晶剤が充填された仮の液晶パネルを形成する工程と、(f)少なくとも表示領域に照射される光を遮蔽するとともに、前記第1の開口を含む領域に照射される光を透過させるマスクを用いて前記仮の液晶パネルに光を照射し前記液晶剤を硬化させ前記第1の開口を封ずる工程とを含む液晶装置の製造方法が提供される。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について説明する前に、発明者の行った考察について説明する。
【0030】
第1基板と第2基板とを重ね合わせて形成する1枚のパネルに多数の空セルが形成されている状態において、空セル中に一括して液晶剤を注入できれば、各空セルごとに注入口を合わせて液晶を注入するよりも工程が簡単になる。
【0031】
加えて、液晶注入口を封じる工程も、1枚のパネルごとに一括して行うことができれば、さらに工程が簡単になる。
【0032】
また、2枚の基板間のギャップを規定するスペーサ用ギャップコントロール材(GC剤)をシール材中に混入させれば、GC剤を配する工程も簡単になる。
【0033】
具体的には以下のような手段について検討した。
【0034】
基板上に画素領域を画定する第1のシール材を塗布する。その際に、第1基板と第2基板との間のギャップを規定するGC剤をシール材中に添加する。シール材には、少なくとも液晶注入口が形成されている。合わせて液晶注出口が形成されていても良い。
【0035】
第2のシール材を、第1のシール材によって画定される多数の画素領域の外周を囲むように基板の周辺領域に配する。
【0036】
加圧減圧法によって液晶を注入する場合には、第1及び第2シール材に注入口と注出口とを形成する。第1シール材と第2シール材とを形成した基板と、それと対向する基板とを重ね合わせ、プレスする。プレスした状態で基板に対して熱処理を行うと、第1及び第2シール材が硬化する。シール材は、紫外線により硬化させることも可能であろう。
【0037】
実際上、1つの画素領域のサイズが大きい液晶装置を製造する場合には、シール材中のGC剤だけでは、セルの厚さを一定に保つことは難しい。
【0038】
しかしながら、画素領域のサイズが小さい液晶表示装置を製造する場合、例えば対角線の長さが、特に2インチ以下の液晶装置であれば、シール材及びその中のGC剤だけでもほぼ均一なギャップを有する液晶装置を形成することが可能であろう。特に、画素領域の対角線の長さがさらに1インチ以下の液晶装置であれば、ほぼ均一なギャップを有する液晶装置を製造することが可能であろう。
【0039】
尚、2インチ以下の液晶装置でなくても、本実施の形態による液晶装置の製造方法を適用することは可能であるが、特に2インチ以下、1インチ以下という小型の液晶装置を製造する際にはきわめて有効である。
【0040】
もちろん、2インチよりも大きな液晶装置であっても、本実施の形態による液晶表示装置を適用することは可能である。
【0041】
特に、基板の厚さが厚い場合には、2インチよりも大きな液晶装置であっても、液晶セルの厚さを均一にできる可能性が高い。加えて、基板の厚さが均一で、かつ、硬質であれば、大きな液晶装置であっても、液晶セルの厚さを均一にできる可能性が高い。
【0042】
第2シール材で画定された空セル中に、モノマー(又はUVキュアラブル液晶)と光重合開始剤とを添加した液晶を注入する。液晶の注入方法としては、真空注入法を用いても良い。第2シール材の注入口から液晶を加圧して注入し、注出口から減圧する加圧減圧法を用いても良い。
【0043】
第2シール材の液晶注出口から、内部の空気を排気(減圧)しておき、液晶注入口から液晶を注入する方法(加圧減圧法)により液晶を注入することもできる。
【0044】
第1シール材に形成される液晶注入口と液晶注出口の形状、大きさ等を工夫すれば、実際のシールパターン内に気泡が残らないようにすることができる。
【0045】
第2段階として、フォトマスクを用いて、第1シール材の注入口、注出口にのみ紫外線を照射して液晶剤を硬化し、閉じたシール材形成する。もちろん、紫外線を照射する方向の基板は紫外線を効率良く透過できる材料、例えばガラス基板によって形成されていることが好ましい。
【0046】
基板を所望の形状にスクライブし、カットすることにより液晶装置を製造することができるであろう。
【0047】
上記の考察に基づき、以下に、本発明の一実施の形態による液晶表示装置の製造方法について図面を参照して説明する。
【0048】
図1に示すように、第1ガラス基板1上に、画素電極3が多数形成されている。各画素電極3の外周を取り囲むように、第1シール材5を8mm角の形状に形成する。第1シール材5が画素領域を画定する。第1シール材5は、ディスペンサ装置により供給される。第1シール材5の対角線上の2隅には1つずつ開口部を形成する。
【0049】
開口部が第1の液晶注入口5aと第1の液晶注出口5bとして機能する。
【0050】
さらに、ガラス基板1の表面上には、第2のシール材15を形成する。第2シール材15は、ガラス基板1の周辺部に形成され、第2シール材15が、第1ガラス基板1上に形成されている全ての第1のシール材5を取り囲んでいても良いし、一部の第1シール材5を取り囲むように形成しても良い。
【0051】
第1シール材5中に第1のGC剤6が、第2シール材15中に第2GC剤16が配置されている。第1及び第2のGC剤の厚さはほぼ同じであり、基板間のギャップを規定する。
【0052】
第2シール材15に対角線上に1つずつ合計で2つの開口部が形成されている。この開口部は、ガラス基板1の端面に沿うように形成され、液晶剤を注入する際の第2液晶材注入口15aと第2の液晶材注出口15bして機能する。
【0053】
第1の液晶材注入口5aと第2の液晶材注入口15aとは、ほぼ同じ方向に開口している。第1の液晶材注出口5bと第2の液晶材注出口15bとは、ほぼ同じ方向に開口している。このような配置にすることにより、液晶を注入した後に第1シール材5内に気泡が残留しにくい。2種類の注入口と2種類の注出口との開口方向は、図1(a)に示す向きに限定されるものではない。
【0054】
尚、本明細書において「第1の開口とほぼ同じ方向に開口された」との表現は、開口部が完全に同じ方向に向いて開口されている状態のみを表現したものではない。例えば、液晶材を注入する際に、乱流を生じさせることなく液晶が流れる状態であれば、上記「第1の開口とほぼ同じ方向に開口された」との表現の範疇に入る。
【0055】
第1シール材5に形成される1つの開口が形成されている。同様に第2シール材15にも1つの開口が形成されている。開口は2以上設けても良い。
【0056】
第1シール材5又は第2シール材15は、第1基板、第2基板のいずれかに形成すれば良い。例えば、第1基板に第1シール材を、第2基板に第2シール材を形成しても良い。
【0057】
次に、図2(a)に示すように、第1ガラス基板1と第2ガラス基板31とを重ね合わせる。2枚のガラス基板1、31は、それらを重ね合わせた状態において、各基板に形成されている画素電極と対向電極(共通電極)とがそれぞれ対向する位置に重ね合わされる。
【0058】
尚、この状態においてセルの厚さを測定したところ、セルの厚さは、いずれも5μmの設計値に対して±0.1μm以内の厚みのバラツキを有するのみであり、セルの厚みに関して十分な均一性を有していることを確認した。
【0059】
液晶剤がまだ注入されていない状態のセル、すなわち空セルが形成される。
【0060】
この状態において、注入口15aに加圧して空セル内に液晶剤を注入する。液晶剤の注入は、液晶注出口15bから排気した減圧下において、液晶剤を液晶注入口15aから注入する、いわゆる加圧減圧法が用いられる。
【0061】
注入する液晶剤には、モノマー(UV硬化型接着剤)を10wt%、光重合開始剤を0.1wt%添加した。空セル内に液晶剤が注入され、各液晶装置に切断される前の仮の液晶パネルP1が形成される。
【0062】
図2(b)に示すように、開口Oを有するSUSマスク33を用意する。SUSマスク33は、仮の液晶パネルP1のうち第1シール材5の注入口5aと注出口5bとに紫外線が照射されるように開口Oが形成されている。紫外線が照射された部分の液晶が硬化(高分子化)する。紫外線は、10秒間照射した後20秒間休止する工程を6回繰り返した。
【0063】
続いて従来と同様の方法を用いて仮の液晶パネル(基板)にスクライブラインを形成する。形成したスクライブラインに沿って切断し、液晶装置を製造する。
【0064】
第1実施例による液晶表示装置の製造方法を用いることにより、製造工程の簡略化が可能となる。
【0065】
尚、液晶剤を空セル内に注入する方法として加圧減圧法を用いる場合には、第2のシール材及び第1のシール材に、注入口と注出口との2つの開口部が必要となる。注入時の液晶剤の流れを考慮して、できるだけ第1のシール材内に気泡が生じにくい形状を工夫することが望ましい。
【0066】
例えば、第1のシール材5の注入口と注出口との間に存在する2つの角部(コーナー部)に丸みを付ける(Rを付ける)ことにより、気泡が生じにくくなる。或いは、上記の角部のなす角度を鈍角にすることにより、気泡は生じにくくなる。
【0067】
また、注入口の数や注出口の数を増加させることによっても、気泡は生じにくくなる。或いは、第1のシール材5中での注入口から注出口への液晶の流れが、第2シール材中を流れる液晶の流れと同様な方向に流れるように注入口と注出口の位置を規定することにより、乱流を防止する方法を用いることもできる。
【0068】
使用するシール材は、熱硬化型、もしくは光硬化型のシール材であることが好ましい。
【0069】
第1及び第2のシール材中に混ぜられたGC材の形状は、球形、円柱形、角柱形、楕円球形、無定型などでも良く、2枚のガラス基板間に所定のギャップを確保できれば良い。但し、強度上の問題から、実施例でも用いられた円柱形のグラスファイバを用いると良い。スペーサの径は、実際の液晶セルの厚さにより変化するが、一般的には、1μmから20μm程度である。
【0070】
第1シール材の形状は一般的には断面が四角形の形状である。用途に応じて、断面が円形の形状、三角形の形状、多角形の形状のものを用いても良い。
【0071】
液晶剤の注入方法としては、加圧減圧法、真空注入法の他に、毛細管現象を利用した液晶の注入法を用いても良い。
【0072】
第1ガラス基板と第2ガラス基板とをプレスする手段としては、プレス治具やプレス機自体(それらの表面は、精度良く仕上げたAlやセラミックスにより形成されている。)を用いる方法を用いることができる。
【0073】
尚、プレス機とガラス基板との間にウレタンゴムを挿入することもできる。また、少なくとも片方の基板面を、空気や窒素などの気体や水などの液体を用いて加圧する非接触的な加圧方法も適用可能である。真空パックなどを用いて圧力をかけても良い。
【0074】
また、基板をカットして実際の液晶セルを切り出す方法として、ダイヤモンドカッターによるスクライブ法の代わりに、ピエゾ素子等によりダイヤモンドカッターに超音波振動を与えてガラスを切断する方法、高出力レーザーにより基板を切断する方法を用いても良い。この場合には、カット時の切り子が発生しにくい、カット停止のための工程が不要である等の利点がある。
【0075】
次に第2実施例について説明する。第2実施例は、液晶装置の表示部分に工夫を加えた液晶装置の製造方法に関するものである。
【0076】
1)予備段階
図3(a)に示すように、50mm角、厚さ0.3mmの第1のガラス基板51上に破線で示す画素電極53を行方向及び列方向に複数個形成する。
【0077】
画素電極53は、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)により形成された透明電極である。画素電極53は、例えば、正方形の形状を有している。画素電極53は、図3(a)では1つの電極として示されているが、複数の電極が形成されていても良い。
【0078】
ほぼ正方形の形状を有する画素電極53に続いて、幅の狭い第1連結部53aと、それに続く幅の広い第1幅広部53bとが形成されている。行方向に整列する複数の画素電極53の各第1幅広部53bは、列方向に延びる第1配線部53cにより共通に接続されている。第1幅広部53b側とは反対側の第1配線部53cに連なって第1取り出し電極部53dが形成されている。
【0079】
第1ガラス基板51上に、画素電極53のパターンに合わせてその外周を取り囲むように、第1のシール材55を8mm角の正方形の辺に沿う形状に形成した。第1のシール材55は、ディスペンサ装置により供給される。第1のシール材55の1隅には開口部が形成されている。この開口部が第1の液晶注入口55aとして機能する。
【0080】
さらに、ガラス基板51の表面上には、第2のシール材65が配されている。
第2のシール材65は、ガラス基板51の周辺部に形成されている。
【0081】
第2のシール材65は、第1のシール材55により画定される複数の画素領域を取り囲むように形成されている。例えば、第2のシール材65は、ガラス基板51上に形成されている全ての画素領域を取り囲むように形成されている。
【0082】
第2のシール材61にも開口部が形成されている。この開口部は、ガラス基板51の端面に沿うように形成され、液晶剤を注入する際の第2液晶剤注入口61aとして機能する。
【0083】
第1の液晶材注入口55aと第2の液晶材注入口61aとは、ほぼ同じ方向に向けて開口している。注入口がほぼ同じ方向を向くように配置される。尚「ほぼ同じ方向に向けて開口している。」との表現は、第1実施例による液晶装置の場合と同様の意味を有する。上記の開口を有するため、液晶を注入する際に、第1のシール材55内に気泡が残留しにくい。もちろん、2種類の注入口の開口方向は、図3(a)に示す向きには限定されない。
【0084】
第2のシール材61及び第1のシール材55中には、5ミクロンの粒径を有するグラスファイバ製のGC剤61が添加されている。各シール材を所定の形状に形成するために、スクリーン印刷法を用いることができる。
【0085】
図3(b)に、第2のガラス基板71の表面(図3(b)の裏面)に破線で示す形状の対向電極73が形成されている。
【0086】
略正方形の形状を有する対向電極73に続いて、幅の狭い第2連結部73aと、それに続く幅の広い第2幅広部73bとが形成されている。
【0087】
行方向に整列する複数の対向電極73の各第2幅広部73bに行方向に延びる第2配線部73cが共通に接続されている。行方向に延びる第2配線部73cの端部に、第2取り出し電極部73dが形成されている。
【0088】
図4(a)に示すように、第1のガラス基板51と第2のガラス基板71とを第1の基板51を下側にした状態で重ね合わせる。2枚のガラス基板51、71は、各基板に形成されている画素電極と対向電極(共通電極)とがそれぞれ対向する位置に重ね合わせる。この状態において、第1のガラス基板51に形成されている第1取り出し電極部53dと第2のガラス基板71に形成されている第2取り出し電極部73dは、第1のガラス基板51又は第2のガラス基板71の端面近傍から電気的に接続できるようにされている。具体的には、2枚のガラス基板51、71は完全に重なってはおらず、それぞれの取り出し電極53d、73dが表面に露出した状態になるように、2枚のガラス基板51、71が約5mm程度ずれて重ねられる。
【0089】
図4(b)に示すように、2枚の基板51、71を重ねた状態において、プレス機Pを用いて外側からガラス基板51、71の表面を押圧する。2枚の基板51、71を外側からプレスした状態において、150℃で2時間の熱処理を行い、第1及び第2のシール材55、65を硬化した。
【0090】
以上の工程により、液晶剤の充填されていない空セルが形成される。
【0091】
次に、空セル内に液晶剤を注入して仮の液晶パネルを形成する。
【0092】
図5(a)に、液晶を硬化させるためのUV光マスクのパターンを示す。
【0093】
UV光マスク81は、液晶セルLCの各画素部に対応するパターンを有している。より具体的には、UV光マスク81は、各画素部のうち画素電極が形成されている部分に対応する領域85を除く領域83のみがUV光を透過するようにパターン形成されている。
【0094】
このUV光マスク81を用いて液晶セルLCにUV光を照射すると、液晶セルLC内に充填されている液晶剤のうち、画素部以外の領域の液晶剤(モノマー)が硬化(高分子化)する。
【0095】
UV光の照射は、5秒間のUV光照射工程と10秒間の休止工程とを12回繰り返した。これを第1露光工程と称する。UV光の照射を断続的に行うことにより、第1のシール材内に充填されている液晶材のうちの液晶状態を維持すべき領域中のUVキュアラブル液晶(モノマー)の濃度をある程度低くすることができる。
【0096】
UV光の照射を断続的に行うと、1回の紫外線照射の後に紫外線非照射領域からモノマーもしくは開始剤が紫外線照射領域内に入り込み、次の紫外線照射により、流れ込んだモノマー又は開始剤がさらに高分子化されるものと考えられる。
【0097】
次に、図5(b)に示すパターンを有する第2のUVマスクを用いて第2の露光工程を行う。
【0098】
第2のUVマスク91は、画素部に対応する領域93の周辺の部分に対応する領域95にのみUV光が照射されるようにパターンが形成されている。
【0099】
第2の露光工程においては、取り出し電極53d、73d間に、電圧を印加した状態で露光を行う。電圧は全ての画素電極に交流の方形波(周期1kHz)が印加されている状態で行う。
【0100】
図6(a)に示すように、まず、取り出し電極53d、73d間に、3Vの電圧を印加した状態でUV露光を行う。UV光は画素領域61の周辺のやや外側のリング状の領域(A部)に照射される。画素領域61の外側のリング状の領域(A部)内の液晶剤がやや垂直方向に配向する。
【0101】
次に、図6(b)に示すように、取り出し電極53d、73d間に、2Vの電圧を印加した状態でUV露光を行う。UV光は画素部61の周辺の内側のリング状の領域(B部)に照射される。B部の内側のC部には、UV光が照射されない。B部内の液晶剤がやや垂直方向に配向する。
【0102】
尚、この段階では、ガラス基板に形成されている複数の液晶セルLCは、まだ切断されていない。従って、上記第1及び第2のUV光照射工程において、マスクとガラス基板との位置合わせを高精度に行うことができる。
【0103】
上記の工程を経た後に、ガラス基板のスクライブ工程及び切断工程を行って個々の液晶セルLCを分離する。
【0104】
以上の工程により、液晶装置が完成する。
【0105】
図7に、完成した液晶装置のうち画素電極を含む領域の概略図を示す。
【0106】
A部のプレチルト角は5°である。B部のプレチルト角は2°である。C部のプレチルト角は1°である。A部とB部とのプレチルト角の違いは、印加電圧を代えたことによるものである。このように、異なる領域に印加電圧を変えてUV露光を行うことにより、領域ごとにプレチルト角を変化させることが容易になる。
【0107】
電圧を印加しながらUV光を照射する工程を用いると、表示部内においてプレチルト角を場所により変化させることができるため、1つの電極パターンを用いて、表示部内において液晶の屈折率や誘電率を場所により変化させることができる。複数の電極を用いて表示部内の特性を変化させる場合と比べて、電極パターンをパターニング(フォトリソグラフィー工程)を行う必要がない。また、電極間の無効領域をなくすことができ、面積の有効利用と素子の微細化が可能となる。
【0108】
1の仮の液晶パネル内に複数の液晶装置が形成された状態において、上記のマスク合わせ及び露光工程を行うので、複数の液晶装置に切断した後に上記の工程を行う場合と比べて製造効率が向上する。加えて、大きい基板のままでマスク合わせ及び露光工程を行うため、マスク合わせの精度が向上する。
【0109】
図8に、液晶セルLCのT−V特性を示す。C部のT−V特性は、従来の方法で製造したTN型液晶セルの特性とほぼ同じである。
【0110】
画素領域にUV光を照射しなければ、従来の製造方法でも本実施例による方法でも同様のT−V特性が得られることがわかった。
【0111】
B部とA部とでは、プレチルト角の変化に起因するT−V特性の変化が観測された。高いプレチルト角を付与した部分(A部)はしきい値が低くなり、電圧OFF時の光透過率が低い。A部のT−V特性をみると、印加電圧の変化により十分なコントラストがとれており、電圧変化に対応して液晶分子が十分に配向の変化を起こしていることがわかる。
【0112】
以上のように、製造工程を簡略化しつつ、十分なT−V特性を得られることがわかった。
【0113】
本実施の形態による液晶装置の製造方法によれば、液晶を注入した後の紫外光の照射によるプレチルト角の付与工程において、複数の液晶セルに対し同時にかつ精度良く紫外線照射を行うことができ、プレチルト角や配向方向の異なる領域を液晶セル内に形成できる。
【0114】
尚、上記第1実施例において、基板のプレス中に第1露光工程を行っても良い。熱硬化の方法として、オーブンやホットプレートを用いても良い。
【0115】
また、基板間に電圧を印加する代わりに磁場を印加しても良い。
【0116】
図7に示すようなプレチルト角の異なる複数の領域(例えばA、B、Cの3領域)を、従来は、各領域に取り出し電極を用いる方法により実現していた。
【0117】
本実施の形態による取り出し電極を有しない構造では、従来の各領域(A,B,C)に取り出し電極を設ける方法と比べて、電極間の無効領域をなくすことが可能となる。
【0118】
従って、面積を有効に利用することができ、より微細な構造を形成することも可能となる。
【0119】
尚、上記のように、プレチルト角の異なる領域を同心円上にリングのように形成すると、例えば内側の領域ほど屈折率が高くなるように形成すれば、凸レンズとして機能させることもできる。その他、球面収差補正などの様々な光のコントロールを行うこともできる。
【0120】
次に本発明の第3実施例について図面を参照して説明する。
【0121】
図9に示すように、本発明の第3実施例による液晶装置は、上記の第1実施例の特徴と第2実施例の特徴とを組み合わせた液晶装置である。
【0122】
図9に示す液晶装置では、第1のシール材5内に形成されている画素領域中に異なるプレチルト角を有する表示部LCを形成することができる。
【0123】
上記各実施例に示した液晶装置の製造方法には、以下のような利点がある。
【0124】
1)工程数が少なくなり、製造コストの削減、製造時間の短縮が可能となる。
特に、表示(または光制御)部分の面積が小さな小型液晶セルの製造方法として適している。
2)プレスによる余分な液晶剤の押し出しとその後のシール工程を行う必要がない。従って、電極設計の自由度が増す。例えば、全てのカット面から電極を取り出すことも可能である。
【0125】
3)傷が発生する主原因となる切断工程が、製造工程のうち最終工程になる。
従って、液晶セルの傷を最小限に抑えることができる。
【0126】
4)気体若しくは液体を介して加えられる圧力によって非接触的に全てのプレス工程を行うことが可能である。従って、傷の発生を抑制することができる。
【0127】
5)画素領域を囲む部分の液晶を、フォトマスクを用いた露光工程により硬化すると、その部分を2枚の基板を離す方向にある程度厚くできる。液晶の漏れに起因する不良の発生を低減できる。
【0128】
6)複数の液晶装置を含む1の仮の液晶パネルを用いて、マスク合わせや露光工程が一括してできる。工程が簡略化され、かつ、マスク合わせの精度が向上する。
【0129】
7)電圧を印加しながらUV光を照射する工程を用いると、表示部内においてプレチルト角を場所により変化させることができる。
【0130】
これにより、電極パターンを微細化しなくても、表示部内において液晶の屈折率や誘電率を場所により変化させることができる。表示の視角を広くしたり、無駄なく光制御ができるという効果がある。ファインな配向分割が実現できる。
【0131】
通常、電極パターン間は、電圧制御ができないため無駄な領域となるが、電極を1つにすることにより、電極間の無駄な領域をなくすこともできる。
【0132】
8)液晶セルのエンドシール材による封止工程や、プレス治具へのセッティング工程などの手間のかかる工程が不要になる。
【0133】
尚、液晶セルは、小型の液晶ディスプレイや、インスタントフィルムや、印画紙用書き込み光源、光ピックアップ、カメラの絞り、シャッタ、レーザプリンタ等の液晶光シャッタ、液晶レンズ、液晶光ヘッド、液晶センサを備えた製品全般が対象となる。
【0134】
以上、本発明の実施例について例示したが、その他、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者には自明であろう。
【0135】
【発明の効果】
液晶セルの製造工程において、液晶セルを短時間で製造することができ、かつ、液晶セル表面のガラス基板の表面を傷つけにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による液晶装置の製造方法の一工程を示す図である。
【図2】本発明の第1実施例による液晶装置の製造方法の一工程を示す図である。図2(a)は、液晶パネル内に液晶を注入する工程を示す図であり、図2(b)は、各液晶セルの注入口と注出口とを塞ぐ工程を示す図である。
【図3】本発明の第2実施例による液晶装置の製造方法の一工程を示す図であり、図3(a)は、第1基板の平面図、図3(b)は第2基板の平面図である。
【図4】本発明の第2の実施例による液晶装置の製造方法の一工程を示す図であり、図3に続く工程を示す図である。図4(a)は、第1基板と第2基板とを重ね合わせた状態を示す図であり、図4(b)は、プレス工程を示す概略図である。
【図5】本発明の第2の実施例による液晶装置の製造方法に用いるマスクの構造を示す。図5(a)は、第1の露光工程において用いられるマスクを示す図であり、図5(b)は、第2の露光工程において用いられるマスクを示す図である。
【図6】本発明の第2実施例による液晶装置の製造方法の一工程を示す図であり、図5に続く工程を示す図である。図6(a)は、A部にUV光を照射する工程を示し、図6(b)は、B部にUV光を照射する様子を示す図である。
【図7】本発明の第2実施例による液晶装置の製造方法により製造された液晶装置の表示部の概略を示す平面図である。
【図8】図7に示す液晶装置のT−V特性を示す図である。
【図9】本発明の第3実施例による液晶装置の製造方法の一工程を示す図である。
【図10】一般的な液晶表示装置の製造工程を示す図である。図10(a)は、第1の基板上にスペーサ剤を配置する工程を示す図であり、図10(b)は、第2の基板上にシール材を配置する工程を示す図である。
【図11】一般的な液晶表示装置の製造工程を示す図であり、図10に示す工程に続く工程を示す図である。
【図12】一般的な液晶表示装置の製造工程を示す図であり、図11に示す工程に続く工程を示す図である。
【図13】一般的な液晶表示装置の製造工程を示す図であり、図12に示す工程に続く工程を示す図である。図13(a)は、仮の液晶パネルにスクライブラインを形成する工程を示す図であり、図13(b)は、切断後の液晶装置を示す図である。
【図14】一般的な液晶表示装置の製造工程を示す図であり、図13に示す工程に続く工程を示す図である。
【図15】一般的な液晶表示装置の製造工程を示す図であり、図14に示す工程に続く工程を示す図である。図15(a)は、液晶装置を真空チャンバ内に入れた様子を示す図であり、図15(b)は、液晶セル内に液晶剤を注入する様子を示す図である。
【図16】一般的な液晶表示装置の製造工程を示す図であり、図15に示す工程に続く工程を示す図である。図16(a)は、余分な液晶をふき取る工程を示す図であり、図16(b)は、液晶装置の注入口を封じる工程を示す図である。
【符号の説明】
1 第1ガラス基板
3 画素電極
5 第1のシール材
5a 第1液晶注入口
15 第2のシール材
15a 第2液晶注入口
21 第2ガラス基板
23 共通電極(対向電極)
41、51 UV光マスク

Claims (19)

  1. (a)複数の画素領域が画定される一対の基板を準備する工程と、
    (b)前記一対の基板のうちいずれか一方の基板上に、前記画素領域の各々の外周を囲み液晶注入用の第1の開口を有する第1のシール材を複数配する工程と、
    (c)前記一対の基板の一方又は他方の上に複数の前記画素領域の外周を囲み液晶が注入される第2の開口を有する第2のシール材を配する工程と、
    (d)前記一対の基板の間に前記第1のシール材と前記第2のシール材とが介装される向きに前記一対の基板同士を重ねて張り合わせ、前記第2シール材で画定され液晶剤が充填されていない空セルを画定する工程と、
    (e)前記第2の開口から前記空セル内に液晶と光照射によって硬化する液晶硬化剤とからなる液晶剤を充填させ前記空セル内に液晶剤が充填された仮の液晶パネルを形成する工程と
    (f)少なくとも表示領域に照射される光を遮蔽するとともに、前記第1の開口を含む領域に照射される光を透過させるマスクを用いて前記仮の液晶パネルに光を照射し前記液晶剤を硬化させ前記第1の開口を封ずる工程と
    を含む液晶装置の製造方法。
  2. さらに、(g)前記仮の液晶パネルを画素領域ごとに切断する工程を含む請求項に記載の液晶装置の製造方法。
  3. 前記(a)工程は、前記一対の基板のいずれか一方の上に、前記画素領域に対応させて画素電極を形成する工程と、前記一対の基板の他方上に、前記画素領域に対応させて共通電極を形成する工程とを含む請求項1又は2記載の液晶装置の製造方法。
  4. さらに、(k)前記第1基板と前記第2基板との間の距離を規定するギャップコントロール剤を前記第1のシール材又は前記第2のシール材の少なくとも一方に予め混ぜる工程を含む請求項1からまでのいずれか1項に記載の液晶装置の製造方法。
  5. 前記第1の開口と前記第2の開口との開口方向が、ほぼ同じ方向である請求項1からまでのいずれか1項に記載の液晶装置の製造方法。
  6. 前記工程(b)が、液晶注出用の第3の開口も有する第1のシール材を形成する工程を含む請求項1からまでのいずれか1項に記載の液晶装置の製造方法。
  7. 前記工程(c)が、液晶注出用の第4の開口も有する第2のシール材を形成する請求項に記載の液晶装置の製造方法。
  8. 前記工程(b)が、液晶注出用の第3の開口も有する第1のシール材を形成する工程を含み、前記工程(f)が、前記第1の開口とともに前記第3の開口を封じる工程を含む請求項に記載の液晶装置の製造方法。
  9. 前記複数の画素領域の各々は、2インチ以下の対角線長を有する請求項1からまでのいずれか1項に記載の液晶装置の製造方法。
  10. 前記複数の画素領域の各々は、1インチ以下の対角線長を有する請求項1からまでのいずれか1項に記載の液晶装置の製造方法。
  11. 前記(e)工程は、前記第2のシール材と前記第1基板及び第2基板とで囲まれた空セルを含む空間内を減圧した後に前記第2の開口を液晶剤中に浸した状態で大気圧によって液晶を前記空セル内に充填させる工程を含む請求項1からまでのいずれかに記載の液晶装置の製造方法。
  12. 前記(e)工程は、前記空セル内を第4の開口から排気して、前記液晶剤を前記第2の開口から前記空セル内に注入する工程を含む請求項に記載の液晶装置の製造方法。
  13. 前記液晶は、紫外光の照射により硬化する紫外線キュアラブル液晶であり、前記液晶硬化剤は、光重合開始剤又は光硬化型接着剤と光重合開始剤との混合物である請求項に記載の液晶装置の製造方法。
  14. 前記(f)工程は、前記第1の開口を含む領域に開口を有するマスクを用いて前記仮の液晶パネルに光を断続的に照射する請求項に記載の液晶装置の製造方法。
  15. さらに、前記(e)工程の後に、(x)前記画素領域のうちの一部領域に光を照射する工程を含む請求項に記載の液晶装置の製造方法。
  16. 前記(x)工程は、前記画素電極と前記共通電極との間に所定の電圧を印加した状態で行う請求項15に記載の液晶装置の製造方法。
  17. 前記(x)工程は、前記一部領域に光を断続的に照射する請求項15に記載の液晶装置の製造方法。
  18. 前記(x)工程は、前記液晶の硬化の程度を光照射量によって調節し、前記液晶の配向の程度を前記画素電極と前記共通電極との間に印加する電圧で調節する請求項16に記載の液晶装置の製造方法。
  19. 前記(x)工程は、光を照射する領域を変えて複数回行われる請求項15に記載の液晶装置の製造方法。
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