JP4586836B2 - パルス幅変調回路及びそれを用いたスイッチングアンプ - Google Patents

パルス幅変調回路及びそれを用いたスイッチングアンプ Download PDF

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Description

本願発明は、例えばオーディオ信号をパルス幅変調(PWM)してその変調信号を出力するパルス幅変調回路及びそれを用いたスイッチングアンプ(例えばオーディオアンプ)に関するものである。
従来、スイッチングアンプでは、例えば入力信号としてのオーディオ信号をパルス幅変調し、その変調信号を出力するパルス幅変調回路(例えば特許文献1参照)が用いられているものが提案されている。このスイッチングアンプでは、パルス幅変調回路から出力される変調信号に基づいて所定の電源電圧がスイッチングされ、スイッチングされた出力信号が例えばローパスフィルタを通して負荷(例えばスピーカ)に出力される。
特開2004−320097号公報
図6は、従来のスイッチングアンプの一例を示す構成図である。このスイッチングアンプは、オーディオ信号発生源AUに接続されたパルス幅変調回路51と、スイッチング回路52と、ローパスフィルタ回路53とを備えている。このスイッチングアンプによれば、オーディオ信号発生源AUから出力されたオーディオ信号eSは、パルス幅変調回路51においてその振幅がパルス幅変調され、変調された変調信号OUT1と、変調信号OUT1と逆位相の変調信号OUT2とがスイッチング回路52に出力される。
スイッチング回路52では、変調信号OUT1,OUT2に基づいて正負の電源電圧+VD,−VDがスイッチSW−a,SW−bによって交互にスイッチングされる。スイッチングされた出力は、ローパスフィルタ回路53によって高周波成分が除去されて出力信号V0として図示しない負荷に供給される。
図7は、図6に示すパルス幅変調回路51の概略構成を示す回路図である。図8は、図7に示すパルス幅変調回路51の各信号の電圧波形を示すタイミングチャートである。パルス幅変調回路51は、入力信号としての例えばオーディオ信号eSをパルス幅変調して変調信号OUT1,OUT2を生成、出力するものである。このパルス幅変調回路51では、オーディオ信号eSに基づく電流によって2つの充電用コンデンサ(後述)を交互に充電し、一定の放電量で放電させたときの時間を検出することによりパルス幅を生成している。
パルス幅変調回路51は、図7に示すように、クロック生成回路54と、デッドタイム生成回路55と、オーディオ信号電流源56と、充電用バイアス電流源57と、放電用バイアス電流源58と、第1ないし第4スイッチSW1〜SW4と、充電用コンデンサで構成される第1及び第2積分回路C1,C2と、第1及び第2比較回路59,60と、第1及び第2リセット回路61,62と、信号出力回路63とによって構成されている。
このパルス幅変調回路51では、図8(a),(b)に示すように、第1期間T1においてクロック生成回路54からの基準クロック信号MCLKに基づいてデッドタイム生成回路55で第1切換信号φ1が生成され、この第1切換信号φ1がハイレベルのとき第1スイッチSW1がオン動作する。これにより、オーディオ信号電流源56において電圧−電流変換されたオーディオ信号eSと充電用バイアス電流源57が発生する充電用バイアス電流Icとの和に相当する電流(Ic+Δi)が、第1積分回路C1に供給される。第1積分回路C1は、第1スイッチSW1がオフ動作するまでこの電流(Ic+Δi)によって充電される(図8(d)のア点波形参照)。
次いで、第2期間T2において第1切換信号φ1がローレベルになるとともに、デッドタイム生成回路55で生成された第2切換信号φ2がハイレベルになると(図8(b),(c)参照)、第1スイッチSW1がオフ動作するとともに第3スイッチSW3がオン動作する。これによって、第1積分回路C1における電荷は放電用バイアス電流源57に流れ、第1積分回路C1は一定の放電量で放電される(ア点波形参照)。
この場合、第1積分回路C1における充電電圧が第1比較回路59の基準電圧Vrefに到達すると、第1比較回路59の出力が反転され(図8(e)のイ点波形参照)、第1リセット回路61のAND回路61aの出力もローレベルからハイレベルに反転される(図8(f)のウ点波形参照)。その結果、第5スイッチSW5がオン動作し、これにより、第1積分回路C1で放電されていた電荷が第5スイッチSW5を通じて一気にグランド電位に放電される。
第1比較回路59の出力は、信号出力回路63のNOR回路63aを通じてパルス幅変調信号OUT1,OUT2の一部として出力される。すなわち、パルス幅変調信号OUT1,OUT2は、第1積分回路C1の放電が開始されてから第5スイッチSW5がオン動作して第1積分回路C1が一気に放電されるまでの時間tを検出することにより取得される(図8(g)のエ点波形参照)。
第2積分回路C2についても、半周期ずれて第1積分回路C1と同様の動作が行われるため、信号出力回路63のOR回路63cで第1NOR回路63aの出力と第2NOR回路63bの出力とが合成されてパルス幅変調信号OUT1,OUT2として出力される。なお、パルス幅変調信号OUT2は、NOT回路63dによってパルス幅変調信号OUT1の反転信号として出力される。
しかしながら、第1及び第2積分回路C1,C2における充電電圧は、通常、その波形の立ち上がりエッジがなだらかに変化する、いわゆる立ち上がりの遅い波形となっている。そのため、第1及び第2比較回路59,60の基準電圧Vref付近において、微小な電源リップルが発生したり、雑音分が増幅したりすると、それらが第1及び第2比較回路59,60の出力に現われ、パルス幅変調回路51を発振させるおそれがある。そのため、パルス幅変調信号OUT1,OUT2にジッタが発生してノイズとして出力されたり、歪率が低下したりすることがある。
そこで、パルス幅変調回路51では、第1及び第2比較回路59,60にヒステリシス特性を有するシュミット回路を採用することが提案されている。図9は、例えば比較回路にヒステリシス特性を有さないコンパレータが用いられた場合の入出力波形を示す図であり、図10は、比較回路にヒステリシス特性を有するシュミット回路が用いられた場合の入出力波形を示す図である。
図9によると、ヒステリシス特性を有さないコンパレータの場合は、閾値電圧である基準電圧Vrefが一つのみ設定されているため、入力電圧が基準電圧Vrefを境に高低することにより、出力はハイレベル又はローレベルに変化する。一方、図10によると、ヒステリシス特性を有するシュミット回路の場合は、閾値電圧として基準電圧Vrefより所定電圧V1だけ高い第1閾値VHと、基準電圧Vrefより所定電圧V2だけ低い第2閾値VLとが設定されているため、出力は、入力電圧が第1閾値VHを上回ったときハイレベルからローレベルに変化し、その後、入力電圧が第2閾値VLを下回ったときローレベルからハイレベルに変化する。
このように、第1及び第2比較回路59,60にヒステリシス特性を有するシュミット回路を採用することにより、微小な電源リップルや雑音分の増幅を抑制することができ、そのためパルス幅変調回路51が発振されることが防止されるので、ノイズが出力されたり、歪率が低下したりすることを抑制することができる。
しかし、第1及び第2比較回路59,60にヒステリシス特性を有するシュミット回路を採用すると、オーディオ信号eSの変調度が大きい場合には、適切なパルス幅変調信号OUT1,OUT2が出力されないといったさらなる問題点がある。
すなわち、図11は、第1及び第2比較回路59,60にヒステリシス特性を有するシュミット回路を採用した場合のパルス幅変調回路の各波形を示すタイミングチャートであるが、オーディオ信号eSの変調度が大きい場合、すなわち入力電圧のレベルが比較的小さい場合には、第1及び第2積分回路C1,C2が充電される期間において、入力電圧が第1閾値VHに到達しないことがある(ア点波形参照)。入力電圧が第1閾値VHに到達しないと、出力電圧(イ点波形参照)はハイレベルのままであり、そのため、AND回路61aの出力電圧及び第1NOR回路63aの出力電圧(ウ点及びエ点波形参照)もローレベルのままとなる。したがって、適切なパルス幅変調信号OUT1,OUT2が出力されないといった問題点があった。
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、ヒステリシス特性を有する比較回路を用いた場合でも適切なパルス幅変調信号を出力することのできるパルス変調回路及びそれを適用したスイッチングアンプを提供することを、その課題とする。
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
本願発明の第1の側面によって提供されるパルス幅変調回路は、入力信号に基づく電流に基づいて所定のクロック信号の半周期である第1期間において第1積分手段を充電させるとともに、前記入力信号に基づく電流に基づいて前記第1期間とは半周期ずれた前記第1期間に続く第2期間において前記第1積分手段とは異なる第2積分手段を充電させる充電制御手段と、一定のバイアス電流に基づいて前記第2期間において前記第1積分手段で蓄積された充電電圧を放電させるとともに、前記バイアス電流に基づいて前記第2期間とは半周期ずれた前記第2期間に続く第3期間において前記第2積分手段で蓄積された充電電圧を放電させる放電制御手段と、前記第1積分手段の充電電圧と所定の閾値電圧とを比較することにより、前記第2期間が開始されてからの前記第1積分手段の充電電圧変化時間を検出するヒステリシス特性を有する第1比較手段と、前記第2積分手段の充電電圧と所定の閾値電圧とを比較することにより、前記第3期間が開始されてからの前記第2積分手段の充電電圧変化時間を検出するヒステリシス特性を有する第2比較手段と、前記第1積分手段の充電電圧を所定期間、所定の電圧レベルまで強制的にレベルシフトする第1レベルシフト手段と、前記第2積分手段の充電電圧を所定期間、所定の電圧レベルまで強制的にレベルシフトする第2レベルシフト手段と、前記第1比較手段及び前記第2比較手段から前記クロック信号の半周期ごとに交互に繰り返し出力される時間に基づいて、当該時間のパルス幅を有するパルス信号を生成するパルス信号生成手段と、を備えることを特徴としている(請求項1)。
この構成によれば、クロック信号の半周期である第1期間においては、入力信号(例えばオーディオ信号)に基づく電流に基づいて第1積分手段が充電される。続く第2期間においては、一定のバイアス電流に基づいて第1積分手段の充電電圧が放電される。一方、この第2期間においては、入力信号に基づく電流に基づいて第2積分手段が充電され、続く第3期間においては、一定のバイアス電流に基づいて第2積分手段の充電電圧が放電される。
第2期間においては、この第2期間が開始されてから第1積分手段の充電電圧が所定の閾値電圧に到達するまでの時間が検出され、第3期間においては、この第3期間が開始されてから第2積分手段の充電電圧が所定の閾値電圧に到達するまでの時間が検出される。これら検出された時間は、クロック信号の半周期ごとに交互に繰り返し出力され、これらの時間に基づいて当該時間のパルス幅を有するパルス信号が生成される。
そして、例えば第2期間においては第1積分手段の充電電圧が所定の電圧レベルまで強制的にレベルシフトされる。また、同様に、第3期間においては第2積分手段の充電電圧が所定の電圧レベルまで強制的にレベルシフトされる。このようにすれば、第1及び第2比較手段がヒステリシス特性を有する場合、入力信号の変調度が大きいとき、すなわち入力電圧のレベルが比較的小さいときにも、入力電圧が第1及び第2比較手段の閾値電圧を必ず上回ることができ、パルス幅変調信号となる第1及び第2積分手段の充放電動作による電圧変化時間を確実に検出することができる。したがって、適切なパルス幅変調信号を出力することができるパルス幅変調回路を提供することができる。
本願発明のパルス幅変調回路において、前記クロック信号を発生させるクロック発生手段と、前記クロック発生手段から発生される前記クロック信号の、反転時における遅延時間を抑制するためのデッドタイムを生成するデッドタイム生成手段と、をさらに備え、前記第1レベルシフト手段は、前記デッドタイム生成手段の出力に基づいて前記第1積分手段の充電電圧を所定期間レベルシフトするものであり、前記第2レベルシフト手段は、前記デッドタイム生成手段の出力に基づいて前記第2積分手段の充電電圧を所定期間レベルシフトするものであるとよい(請求項2)。
本願発明のパルス幅変調回路において、前記第1レベルシフト手段は、通常時に前記第1積分手段における電圧の前記第1比較手段への供給を許可する第1スイッチ素子と、前記第1スイッチ素子と排他的にオン、オフ動作され、前記第1比較手段に前記所定の電圧レベルの電圧を供給する第2スイッチ素子とによって構成されており、前記第2レベルシフト手段は、通常時に前記第2積分手段における電圧の前記第2検出手段への供給を許可する第3スイッチ素子と、前記第3スイッチ素子と排他的にオン、オフ動作され、前記第2検出手段に前記所定の電圧レベルの電圧を供給する第4スイッチ素子とによって構成されているとよい(請求項3)。
本願発明のパルス幅変調回路において、前記積分制御手段は、前記入力信号に基づく電圧を電流に変換する電圧電流変換手段を含み、前記電圧電流変換手段によって変換された電流に基づいて前記第1期間において前記第1積分手段を充電させるとともに、前記電圧電流変換手段によって変換された電流に基づいて前記第2期間において前記第2積分手段を充電させるとよい(請求項4)。
本願発明の第2の側面によって提供されるスイッチングアンプは、本願発明の第1の側面によって提供されるパルス幅変調回路と、所定の電源電圧を出力する電圧源と、前記パルス幅変調回路から出力される変調信号に基づいて、前記電圧源から供給される所定の電源電圧をスイッチングするスイッチング回路と、を備えたことを特徴としている(請求項5)。
この構成によれば、このスイッチングアンプは、本願発明の第1の側面によって提供されるパルス幅変調回路を備えているので、第1の側面によって提供されるパルス幅変調回路と同様の作用効果を奏する。
本願発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本願発明に係るパルス幅変調(PWM)回路が適用されるスイッチングアンプを示す構成図である。図2は、図1に示すパルス幅変調回路の一実施例を表すブロック回路図である。このスイッチングアンプは、オーディオ信号発生源AUに接続されたパルス幅変調回路1と、スイッチング回路2と、ローパスフィルタ回路3と、正負の電源電圧+EB,−EBを供給する第1電源4及び第2電源5とを備えている。ローパスフィルタ回路3の出力には、負荷RLとしてのスピーカ(図略)が接続されている。
パルス幅変調回路1は、オーディオ信号発生源AUから出力された入力信号としてのオーディオ信号eSをパルス幅変調して変調信号PWMoutを生成、出力するものである。パルス幅変調回路1から出力された変調信号PWMoutは、スイッチング回路2に入力される。
スイッチング回路2では、第1電源4及び第2電源5から正負の電源電圧+EB,−EBが供給され、変調された変調信号PWMoutに基づいて、電源電圧+EB,−EBが交互にスイッチングされる。すなわち、スイッチング回路2は、変調信号PWMoutに基づいてオン、オフ動作するスイッチ素子SW−Aと、パルス幅変調回路1から出力される変調信号PWMoutの位相を反転させるインバータ2aと、このインバータ2aによって変調信号PWMoutが反転された変調信号PWMout’に基づいてオン、オフ動作するスイッチ素子SW−Bと、両スイッチ素子SW−A,SW−Bの両端にそれぞれ接続された逆電流防止用ダイオードD−A,D−Bとを備えている。
両スイッチ素子SW−A,SW−Bは、変調信号PWMoutと、反転された変調信号PWMout’とによって交互にオン、オフ動作し、スイッチングされた正負の電源電圧+EB,−EBをローパスフィルタ回路3及び負荷RLに対して供給する。
ローパスフィルタ回路3は、コイルL0及びコンデンサC0によるLC回路によって構成されている。ローパスフィルタ回路3は、スイッチング回路2から出力される出力信号の高周波成分を除去して負荷RLに供給する回路であり、例えば60kHzのカットオフ周波数を有する。ローパスフィルタ回路3では、スイッチングされた正負の電源電圧+EB,−EBの高周波成分が除去され、その出力は、負荷RLに供給されることにより音声として負荷RLから出力される。
パルス幅変調回路1は、図2に示すように、クロック生成回路11と、デッドタイム生成回路12、制御信号生成回路13、オーディオ信号電流源14と、充電用バイアス電流源15と、放電用バイアス電流源16と、第1ないし第4スイッチSW1〜SW4と、第1及び第2積分回路C1,C2と、第1及び第2レベルシフト回路17,18と、第1及び第2比較回路19,20と、第1及び第2リセット回路21,22と、信号出力回路23とによって構成されている。
クロック生成回路11は、基準クロック信号MCLKを生成する回路である。基準クロック信号MCLKは、図3(a)に示すように、デューティ比がほぼ50%のクロック信号であり、第1ないし第4スイッチSW1〜SW4を切り換えるための第1及び第2切換信号φ1,φ2の基準信号となるものである。クロック生成回路11は、基準クロック信号MCLKをデッドタイム生成回路12に出力する。なお、クロック生成回路11は、パルス幅変調回路1の外部に設けられ、外部クロック信号として基準クロック信号MCLKをパルス幅変調回路1に対して与えるように構成されていてもよい。
デッドタイム生成回路12は、クロック生成回路11からの基準クロック信号MCLKに基づいて、第1切換信号φ1と、この第1切換信号φ1に対して逆位相の関係を有する第2切換信号φ2とを生成する回路である。より詳細には、デッドタイム生成回路12は、第1及び第2切換信号φ1,φ2の出力レベルが同時に一致しないように、第1及び第2切換信号φ1,φ2のレベル反転時を所定時間だけそれぞれ遅らせる回路である。
すなわち、第1切換信号φ1は、図3(a),(b)に示すように、基準クロック信号MCLKがローレベルからハイレベルに反転するときに所定期間Δtだけ遅れてローレベルからハイレベルに反転する。なお、第1切換信号φ1は、その後基準クロック信号MCLKがハイレベルからローレベルに反転するとき、同時にハイレベルからローレベルに反転する。一方、第2切換信号φ2は、図3(a),(c)に示すように、基準クロック信号MCLKがハイレベルからローレベルに反転するときに所定期間Δtだけ遅れてローレベルからハイレベルに反転する。なお、第2切換信号φ2は、その後基準クロック信号MCLKがローレベルからハイレベルに反転するとき、同時にハイレベルからローレベルに反転する。
第1切換信号φ1は、第1及び第4スイッチSW1,SW4に出力されてそれらをオン動作させ、第2切換信号φ2は、第2及び第3スイッチSW2,SW3に出力されてそれらをオン動作させるが、上記デッドタイム生成回路12によって第1及び第2切換信号φ1,φ2の出力レベルが同時に一致しないように、レベル反転時を所定時間だけ遅らせることにより、第1及び第4スイッチSW1,SW4と第2及び第3スイッチSW2,SW3とが同時にオン動作することが防止される。そのため、第1及び第2積分回路C1,C2が同時に充電動作を行うことによりパルス幅変調信号PWMoutの出力に誤差が生じることを防止することができる。
なお、以下の説明では、その便宜のため、図3(a)に示すように、基準クロック信号MCLKが最初にハイレベルになる期間を第1期間T1、続くローレベルの期間を第2期間T2、続くハイレベルの期間を第3期間T3とそれぞれいうことにする。
制御信号生成回路13は、デッドタイム生成回路12からの出力信号に基づいて制御信号φa,φbを生成する回路である。制御信号φa,φbは、後述する第1及び第2レベルシフト回路17,18の第5ないし第8スイッチSW5〜SW8をオン、オフ動作させるための信号である。
より詳細には、制御信号φaは、図3(d)に示すように、基準クロック信号MCLKがローレベルからハイレベルに切り換わってから第1切換信号φ1が遅れてローレベルからハイレベルに切り換わるまでの所定期間Δtにおいてハイレベルを保持するとともに、基準クロック信号MCLKがハイレベルからローレレベルに切り換わってから第2切換信号φ2が遅れてローレベルからハイレベルに切り換わるまでの所定期間Δtにおいてハイレベルを保持する信号である。制御信号φbは、図3(e)に示すように、制御信号φaに対し反転された信号である。
制御信号φaは、図2に示すように、第1レベルシフト回路17の第5スイッチSW5及び第2レベルシフト回路18の第7スイッチSW7に出力される。一方、制御信号φbは、第1レベルシフト回路17の第6スイッチSW6及び第2レベルシフト回路18の第8スイッチSW8に出力される。
オーディオ信号電流源14は、正の電源電圧[+V]に接続され、オーディオ信号発生源AU(図1参照)からパルス幅変調回路1に供給されるオーディオ信号eSを電圧−電流変換する回路である。ここで、オーディオ信号電流源14における変換コンダクタンスをGmとすると、オーディオ信号eSがオーディオ信号電流源14で変換される電流Δiは、Δi=Gm・eSで表すことができる。
充電用バイアス電流源15は、正の電源電圧[+V]に接続され、一定の充電用バイアス電流Icを発生させる回路であり、発生された充電用バイアス電流Icに基づいて第1及び第2積分回路C1,C2を充電するためのものである。
オーディオ信号電流源14からの電流Δiと充電用バイアス電流源15からの充電用バイアス電流Icは、接続点aで結合される。すなわち、第1及び第2積分回路C1,C2に供給される電流は、「Ic+Δi」で表すことができる。この電流(Ic+Δi)の大きさは、オーディオ信号eSの正負の方向及び振幅の大きさに依存する。
上記接続点aは、後述するように、第1及び第2スイッチSW1,2を介して第1及び第2積分回路C1,C2にそれぞれ接続されており、第1及び第2積分回路C1,C2は、第1及び第2スイッチSW1,2がオン動作するタイミングで供給される電流(Ic+Δi)に基づいてそれぞれ充電される。
放電用バイアス電流源16は、負の電源電圧[−V]に接続され、第1又は第2積分回路C1,C2が放電されるときに、一定電流である放電用バイアス電流Idを流すためのものである。すなわち、放電用バイアス電流源16は、後述するように、第3及び第4スイッチSW3,4を介して第1及び第2積分回路C1,C2にそれぞれ接続されており、第3及び第4スイッチSW3,4がオン動作するタイミングで、第1及び第2積分回路C1,C2に蓄積された充電電圧を、放電用バイアス電流Idとして引き込むことにより、第1及び第2積分回路C1,C2を一定の放電量で放電させるものである。
第1及び第2スイッチSW1,SW2は、第1及び第2積分回路C1,C2を充電させるためにオン動作されるものである。第1及び第2スイッチSW1,SW2は、クロック生成回路11から出力される第1及び第2切換信号φ1,φ2に基づいてオン、オフ動作される。すなわち、第1スイッチSW1は、図3(b)に示すように、第1切換信号φ1がハイレベルの状態でオン動作し、第1切換信号φ1がローレベルの状態でオフ動作する。また、第2スイッチSW2は、図3(c)に示すように、第2切換信号φ2がハイレベルの状態でオン動作し、第2切換信号φ2がローレベルの状態でオフ動作する。
第3及び第4スイッチSW3,SW4は、放電用バイアス電流源16によって供給される放電用バイアス電流Idを用いて第1及び第2積分回路C1,C2に蓄積された電荷を放電させるためにオン動作されるものである。第3及び第4スイッチSW3,SW4も、第1及び第2スイッチSW1,SW2と同様に、第1及び第2切換信号φ1,φ2に基づいてオン、オフ動作される。すなわち、第3スイッチSW3は、第2切換信号φ2がハイレベルの状態でオン動作し、第2切換信号φ2がローレベルの状態でオフ動作する。また、第4スイッチSW4は、第1切換信号φ1がハイレベルの状態でオン動作し、第1切換信号φ1がローレベルの状態でオフ動作する。
第1及び第2積分回路C1,C2は、それぞれ充電用コンデンサによって構成されており、所定の電荷を蓄えることにより充電し、電荷が放出されることにより放電する回路である。具体的には、第1積分回路C1は、第1期間T1において、第1スイッチSW1がオン動作(このとき、第3スイッチSW3はオフ動作)することにより、オーディオ信号電流源14及び充電用バイアス電流源15からの電流(Ic+Δi)によって充電される。また、第1積分回路C1は、次の第2期間T2中において第3スイッチSW3がオン動作(このとき、第1スイッチSW1はオフ動作)することにより、第1積分回路C1で蓄積された電荷が放電用バイアス電流源16に流れ、放電される。
一方、第2積分回路C2は、第1積分回路C1が放電される第2期間T2において、第2スイッチSW2がオン動作(このとき、第4スイッチSW4はオフ動作)することにより、オーディオ信号電流源14及び充電用バイアス電流源15からの電流(Ic+Δi)によって充電される。また、第2積分回路C2は、次の第3期間T3中において第4スイッチSW4がオン動作(このとき、第2スイッチSW2はオフ動作)することにより、第2積分回路C2で蓄積された電荷が放電用バイアス電流源16に流れ、放電される。
このように、第1及び第2積分回路C1,C2では、第1及び第2切換信号φ1,φ2のレベルが維持される単位期間(例えば図3に示す第1期間T1又は第2期間T2)ごとにおいて、交互に充電及び放電が行われる。
ここで、第1及び第2積分回路C1,C2の充放電に関する回路接続構成を説明すると、接続点aには、第1及び第2スイッチSW1,SW2の各一端が接続され、第1スイッチSW1の他端は、第1積分回路C1の一端(図2のA点参照)に接続されており、これにより、第1積分回路C1の充電経路が形成される。なお、第1積分回路C1の他端はグランド電位に接続されている。第1積分回路C1の一端は、第3スイッチSW3の一端にも接続され、第3スイッチSW3の他端は、放電用バイアス電流源16に接続されており、これにより、第1積分回路C1の放電経路が形成される。
一方、第2スイッチSW2の他端は、第2積分回路C2の一端(図2のA’点参照)に接続されており、これにより、第2積分回路C2の充電経路が形成される。なお、第2積分回路C2の他端はグランド電位に接続されている。第2積分回路C2の一端は、第4スイッチSW4の一端にも接続され、第4スイッチSW4の他端は、放電用バイアス電流源16に接続されており、これにより、第2積分回路C2の放電経路が形成される。
第1レベルシフト回路17は、第1比較回路19の充電電圧を所定期間だけ、所定電圧Vmに強制的に電圧レベルをシフトするためのものである。ここで、「所定電圧Vm」は、ヒステリシス特性を有する第1比較回路19の第1閾値VH(図10参照)より高いレベルの電圧を言う。
第1レベルシフト回路17は、第5及び第6スイッチSW5,SW6によって構成されている。第5スイッチSW5は、制御信号φaによってオン、オフ動作され、詳細には制御信号φaがハイレベルのときオン動作し、ローレベルのときオフ動作する。一方、第6スイッチSW6は、制御信号φbによってオン、オフ動作し、詳細には制御信号φbがハイレベルのときオン動作し、ローレベルのときオフ動作する。制御信号φa,φbは、図3(d),(e)に示すように、互いに反転する信号であるため、第5及び第6スイッチSW5,SW6も、交互にオン、オフ動作される。
すなわち、第1比較回路19には、通常、第6スイッチSW6がオン動作することにより(このとき第5スイッチSW5はオフ動作)、第1積分回路C1の充電電圧が入力される。そして、第5スイッチSW5がオン動作することにより(このとき第6スイッチSW6はオフ動作)、所定電圧Vmが入力される。
また、第2レベルシフト回路18は、第2比較回路20の充電電圧を所定期間だけ、所定電圧Vmに強制的に電圧レベルをシフトするためのものである。第2レベルシフト回路18は、第7及び第8スイッチSW7,SW8によって構成されている。第7及び第8スイッチSW7,SW8は、第1レベルシフト回路17の第5及び第6スイッチSW5,SW6と同様に、制御信号φa,φbによってオン、オフ動作される。
すなわち、第2比較回路20には、通常、第8スイッチSW8がオン動作することにより(このとき第7スイッチSW7はオフ動作)、第2積分回路C2の充電電圧が入力される。そして、第7スイッチSW7がオン動作することにより(このとき第8スイッチSW8はオフ動作)、所定電圧Vmが入力される。
第1及び第2比較回路19,20は、第1及び第2積分回路C1,C2において蓄積される電圧と、所定の第1閾値VH及び第2閾値VLとを比較することにより、その出力においてパルス幅変調信号PWMoutのパルス幅を規定して出力するための回路である。特に、本実施形態に係る第1及び第2比較回路19,20は、ヒステリシス特性を有するシュミット回路によってそれぞれ構成されている。
第1及び第2比較回路19,20の正(+)側入力端子には、基準電圧Vrefがそれぞれ入力されるが、第1及び第2比較回路19,20には、この基準電圧Vrefに基づいて、第1閾値VHとこの第1閾値VHより低い第2閾値VLとが設定されている。すなわち、第1及び第2比較回路19,20には、図10に示したように、基準電圧Vrefに対して所定電圧V1だけ高い第1閾値VHが設定されているとともに、基準電圧Vrefに対して所定電圧V2だけ低い第2閾値VLが設定されている。なお、第1及び第2比較回路19,20の周辺には、上記第1閾値VH及び第2閾値VLを設定するための複数の部品(例えば抵抗)がそれぞれ接続されているが、図2ではそれらが省略されている。
第1及び第2比較回路19,20の負(−)側入力端子には、第1及び第2積分回路C1,C2の一端がそれぞれ接続されており、第1及び第2比較回路19,20では、図10に示したように、負(−)側入力端子に入力される電圧(以下、「入力電圧」という。)が例えば低い値から高い値に変化するとき、入力電圧が第2閾値VLを上回っても、出力電圧は変化せず、その後、入力電圧が第1閾値VHを上回ると、出力電圧は例えばハイレベルからローレベルに変化する。
また、入力電圧が例えば高い値から低い値に変化するとき、入力電圧が第1閾値VHを下回っても出力電圧は変化せず、その後、入力電圧が第2閾値VLを下回ると、出力電圧は例えばローレベルからハイレベルに変化する。
第1及び第2比較回路19,20が例えば通常のコンパレータの場合には、一つのみの閾値が設定されているため、入力電圧が閾値付近でばらつくことによりチャタリングが発生することがあるが、上記のように、第1及び第2比較回路19,20がシュミット回路によって構成されれば、シュミット回路はヒステリシス特性を有するため、上記チャタリングの発生を抑制する効果がある。
第1及び第2リセット回路21,22は、第1及び第2積分回路C1,C2がそれぞれ放電されている期間において、第1及び第2積分回路C1,C2における放電を強制的に終了させる(リセットする)ための回路である。第1リセット回路21は、第1AND回路21a及び第9スイッチSW9からなり、第2リセット回路22は、第2AND回路22a及び第10スイッチSW10からなる。
第1AND回路21aは、その一方の入力端子が第1比較回路19の出力端子に接続され、他方の入力端子がクロック発生回路11に接続されて第2切換信号φ2が入力される。第1AND回路21aの出力(図2のD点参照)は、第9スイッチSW9に接続され、第1AND回路21aは、第1比較回路19の出力と第2切換信号φ2との論理積を演算することにより、第9スイッチSW9のオン、オフ動作を制御する。例えば第9スイッチSW9がオン動作されると、第1積分回路C1に蓄積された充電電圧が第9スイッチSW9を介してグランド端子に放電される。
一方、第2AND回路22aは、その一方の入力端子が第2比較回路20の出力端子に接続され、他方の入力端子がクロック発生回路11に接続されて第1切換信号φ1が入力される。第2AND回路22aの出力(図2のD’点参照)は、第10スイッチSW10に接続され、第2AND回路22aは、第2比較回路20の出力と第1切換信号φ1との論理積を演算することにより、第10スイッチSW10のオン、オフ動作を制御する。例えば第10スイッチSW10がオン動作されると、第2積分回路C2に蓄積された充電電圧が第10スイッチSW10を介してグランド端子に放電される。
信号出力回路23は、第1及び第2NOR回路23a,23bと、OR回路23cとによって構成されている。第1NOR回路23aは、その一方の入力端子が第1比較回路19の出力端子に接続され(図2のC点参照)、他方の入力端子がクロック発生回路11に接続されて第1切換信号φ1が入力される。一方、第2NOR回路23bは、その一方の入力端子が第2比較回路20の出力端子に接続され(図2のC’点参照)、他方の入力端子がクロック発生回路11に接続されて第2切換信号φ2が入力される。
第1NOR回路23aの出力端子(図2のE点参照)及び第2NOR回路23bの出力端子(図2のE’点参照)は、OR回路23cの各入力端子に接続され、OR回路23cの出力端子(図2のF点参照)は、パルス幅変調信号PWMoutとして後段のスイッチング回路2(図1参照)に接続される。
第1NOR回路23aは、第1切換信号φ1と、第1比較回路19の出力との否定論理和を演算することにより、第1積分回路C1の充電電圧が第1比較回路19の第1閾値VHに到達してから第2閾値VLに至るまでの時間t(図4参照)において、ハイレベルを出力する。第2NOR回路23bは、第2切換信号φ2と、第2比較回路20の出力との否定論理和を演算することにより、第2積分回路C2の充電電圧が第2比較回路20の第1閾値VHに到達してから第2閾値VLに至るまでの時間t(図5参照)において、ハイレベルを出力する。
OR回路23cは、第1及び第2NOR回路23a,23bの各出力の論理和を演算し、第1及び第2NOR回路23a,23bの各出力を一つのパルス幅変調信号PWMoutにしてスイッチング回路2に出力するものである。
図4及び図5は、上記パルス幅変調回路1における各信号のタイミングチャートを示す図であり、図4は、主として第1積分回路C1における充放電動作に関する各信号を示し、図5は、主として第2積分回路C2における充放電動作に関する各信号を示す。図4及び図5は、オーディオ信号eSが無信号の場合(G・eS=0)を示している。
図4における第1期間T1の開始直後では、制御信号生成回路13から出力される制御信号φaがローレベルからハイレベルに変化することによって(図4(c)参照)、第5スイッチSW5がオン動作する。このとき、制御信号φbがローレベルからハイレベルに変化することによって、第6スイッチSW6がオフ動作する。
これら第5及び第6スイッチのオン、オフ動作によって、第1比較回路19の負(−)側入力端子には、所定電圧Vmが入力される。このとき、第1比較回路19の出力(図4(f)のC点波形参照)は、所定電圧Vmの信号が入力される期間Δtにおいてローレベルになり、第1NOR回路23aの各入力が、同時にローレベルになるで、その出力はハイレベルとなる(図4(h)のE点波形参照)。
上記期間Δtが終了すると、制御信号φaがローレベルとなるので、第6スイッチSW6がオン動作するとともに、第5スイッチSW5がオフ動作する。この第1期間T1では、クロック発生回路11からの第1切換信号φ1がハイレベル(第2切換信号φ2がローレベル)であり(図4(a)参照)、これによって第1スイッチSW1がオン動作(第3スイッチSW3はオフ動作)する。この場合、第6スイッチSW6はオン動作しているので、第1積分回路C1は、オーディオ信号電流源14及び充電用バイアス電流源15からの電流(Ic+Δi)が供給され、第1積分回路C1は充電される(図4(d)のA点波形参照)とともに、第1比較回路19の負(−)側入力端子に入力される。
第1積分回路C1が充電されているときのA点波形に示す傾きは、オーディオ信号電流源14及び充電用バイアス電流源15からの電流(Ic+Δi)の大きさに比例する。すなわち、電流(Ic+Δi)が大きいとA点波形に示す傾きは急になり、電流(Ic+Δi)が小さいとA点波形に示す傾きは緩やかになる。
また、第1リセット回路21の第1AND回路21aには、第1比較回路19の出力が入力されるが、第2切換信号φ2がローレベルを維持しているので、第1AND回路21aの出力は、ローレベルに維持される(図4(g)のD点波形参照)。
第1積分回路C1における充電動作は、第1切換信号φ1のレベルが反転するまで継続され、第1切換信号φ1が反転してローレベルになると(第2期間T2参照)、第1スイッチSW1がオフ動作し、第1積分回路C1における充電動作が終了する。
第1期間T1から第2期間T2に移行すると、制御信号φaがローレベルからハイレベルに変化し、第5スイッチSW5がオン動作する。これにより、第1比較回路19には、ハイレベルVmが入力される(図4(e)のB点波形参照)。したがって、第1比較回路19においては、入力電圧が第1閾値VHを上回っていない場合であったとしても、第5スイッチSW5がオン動作することによる所定電圧Vmが強制的に入力されるので、その出力がハイレベルからローレベルに変化する(図4(f)のC点波形参照)。
その後、第2期間T2では、第2切換信号φ2がローレベルからハイレベルになる。これにより、第3スイッチSW3がオン動作する。この第3スイッチSW3のオン動作により、第1積分回路C1で第1期間T1において充電された電荷が第3スイッチSW3を通じて放電用バイアス電流源16に流れる。この場合、放電用バイアス電流Idが一定であるので、第1積分回路C1は一定の放電量で放電される(A点波形参照)。
また、第2期間T2においては、制御信号φaがローレベルになると、第5スイッチSW5がオフ動作し、第6スイッチSW6がオフ動作する。これにより、第1積分回路C1の充電電圧は、第1比較回路19に入力される。そして、第1比較回路19で第1積分回路C1の充電電圧が第2閾値VLを下回ると、第1比較回路19の出力がローレベルからハイレベルになる(C点波形参照)。これにより、第1AND回路21aの出力は、ローレベルからハイレベルになる(D点波形参照)。この信号は、リセット信号として第9スイッチSW9に出力される。
すなわち、第9スイッチSW9がオフ状態からオン状態になり、第1積分回路C1から放電用バイアス電流源16に放電されていた電荷は、第9スイッチSW9を通じてグランド端子に流れ、強制的にかつ一気に放電が行われる。
信号出力回路23の第1NOR回路23aには、第1切換信号φ1と第1比較回路19の出力とが入力されるため、第1NOR回路23aは、第2期間T2において第1積分回路17が放電を開始してから強制的にリセットされるまでの時間tにおいてハイレベルを出力する(図4(h)のE点波形参照)。
次に、図5を参照して第2積分回路C2における充放電動作を説明すると、第2積分回路C2では、第1積分回路C1における充放電動作と比べ、単位期間(半周期)だけ充放電動作がずれている点で異なる。
すなわち、第1積分回路C1では第1期間T1において充電が開始され、第2期間T2において放電が行われるが、第2積分回路C2では第1期間T1において放電が行われる。すなわち、第2積分回路C2では、第1期間T1において第2切換信号φ2がローレベルであるので、第2スイッチSW2がオフ動作し、第4スイッチSW4がオン動作することにより、第1期間T1の半周期前の期間T0において充電された電荷が放電用バイアス電流源16に流れ、一定の放電量で放電される(図5(d)のA’点波形参照)。
第2積分回路C2では、第2期間T2において第2スイッチSW2がオン動作することにより、電流電圧変換回路12からの電流(Ic+Δi)が第2スイッチSW2を介して供給されて充電される。
そして、第2期間T2から第3期間T3に移行したとき、制御信号φaがハイレベルとなるので、第7スイッチSW7がオン動作し、所定電圧Vmが第2比較回路20に入力される。したがって、第2比較回路20においては、入力電圧が第1閾値VHを上回っていない場合であったとしても、第7スイッチSW7がオン動作することによる所定電圧Vmが強制的に入力されるので、その出力がハイレベルからローレベルに変化する(C’点波形参照)。
次いで、第3期間T3において第2スイッチSW2がオフ動作し、第4スイッチSW4がオン動作することにより、第2積分回路C2が放電され、第2積分回路C2の充電電圧が第2閾値VLを下回ると、リセット信号によって第10スイッチSW10がオン動作して、第2積分回路C2の充電電圧が一気に放電される。
また、信号出力回路23の第2NOR回路23bには、第1切換信号φ1と第2比較回路20の出力とが入力されるが、第2NOR回路23bの出力は、ローレベルを維持する(図5(h)のE’点波形参照)。したがって、OR回路21cの出力(図4(i)のF点波形参照)は、第1NOR回路23aの出力としてのハイレベルがそのままパルス幅変調信号PWMoutとして出力される。
このように、本実施形態では、第1及び第2比較回路19,20にヒステリシス特性を有するシュミット回路が採用されており、第1及び第2積分回路C1,C2が充電されたが、第1及び第2比較回路19,20の入力電圧が第1閾値VHを上回らないことがあっても、制御信号φaがハイレベルの所定期間に第5及び第6スイッチSW5,SW6がオン動作して所定電圧Vmを第1及び第2比較回路19,20に入力するので、第1及び第2比較回路19,20の出力は、必ずレベルが反転される。したがって、第1及び第2比較回路19,20にヒステリシス特性を有するシュミット回路が採用されたときでも、適切なパルス幅変調信号PWMoutを出力することができるパルス幅変調回路1を提供することができる。
なお、上記実施形態では、制御信号φa,φbはデッドタイム生成回路12からの出力信号に基づいて制御信号生成回路13によって生成されたが、これに限らず、例えば他の制御信号生成回路が採用されてもよい。
もちろん、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではなく、第1及び第2実施形態に示した回路構成は一例であり、同等の機能を有するものであれば、種々の回路を適用することができる。
本願発明に係るパルス幅変調回路が適用されるスイッチングアンプを示す構成図である。 図1に示すパルス幅変調回路の一実施例を表すブロック回路図である。 各信号の電圧波形を示すタイミングチャートである。 各信号の電圧波形を示すタイミングチャートであり、主に第1積分回路における充放電動作を示す図である。 各信号の電圧波形を示すタイミングチャートであり、主に第2積分回路における充放電動作を示す図である。 従来のパルス幅変調回路が適用されるスイッチングアンプを示す構成図である。 従来のパルス幅変調回路を示す回路図である。 従来のパルス幅変調回路における各信号の電圧波形を示すタイミングチャートである。 ヒステリシス特性を有さない比較回路の入出力信号を説明するための図である。 ヒステリシス特性を有する比較回路の入出力信号を説明するための図である。 従来のパルス幅変調回路における各信号の電圧波形を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1 パルス幅変調回路
2 スイッチング回路
3 ローパスフィルタ回路
4 第1電源
5 第2電源
11 クロック生成回路
12 デッドタイム生成回路
13 制御信号生成回路
14 オーディオ信号電流源
15 充電用バイアス電流源
16 放電用バイアス電流源
17 第1レベルシフト回路
18 第2レベルシフト回路
19 第1比較回路
20 第2比較回路
21 第1リセット回路
22 第2リセット回路
23 信号出力回路
C1 第1積分回路
C2 第2積分回路
S オーディオ信号
Ic 充電用バイアス電流
Id 放電用バイアス電流
SW1〜SW10 第1ないし第10スイッチ
T1 第1期間
T2 第2期間
T3 第3期間
φ1 第1切換信号
φ2 第2切換信号
φa,φb 制御信号

Claims (5)

  1. 入力信号に基づく電流に基づいて所定のクロック信号の半周期である第1期間において第1積分手段を充電させるとともに、前記入力信号に基づく電流に基づいて前記第1期間とは半周期ずれた前記第1期間に続く第2期間において前記第1積分手段とは異なる第2積分手段を充電させる充電制御手段と、
    一定のバイアス電流に基づいて前記第2期間において前記第1積分手段で蓄積された充電電圧を放電させるとともに、前記バイアス電流に基づいて前記第2期間とは半周期ずれた前記第2期間に続く第3期間において前記第2積分手段で蓄積された充電電圧を放電させる放電制御手段と、
    前記第1積分手段の充電電圧と所定の閾値電圧とを比較することにより、前記第2期間が開始されてからの前記第1積分手段の充電電圧変化時間を検出するヒステリシス特性を有する第1比較手段と、
    前記第2積分手段の充電電圧と所定の閾値電圧とを比較することにより、前記第3期間が開始されてからの前記第2積分手段の充電電圧変化時間を検出するヒステリシス特性を有する第2比較手段と、
    前記第1積分手段の充電電圧を所定期間、所定の電圧レベルまで強制的にレベルシフトする第1レベルシフト手段と、
    前記第2積分手段の充電電圧を所定期間、所定の電圧レベルまで強制的にレベルシフトする第2レベルシフト手段と、
    前記第1比較手段及び前記第2比較手段から前記クロック信号の半周期ごとに交互に繰り返し出力される時間に基づいて、当該時間のパルス幅を有するパルス信号を生成するパルス信号生成手段と、
    を備えることを特徴とするパルス幅変調回路。
  2. 前記クロック信号を発生させるクロック発生手段と、
    前記クロック発生手段から発生される前記クロック信号の、反転時における遅延時間を抑制するためのデッドタイムを生成するデッドタイム生成手段と、をさらに備え、
    前記第1レベルシフト手段は、
    前記デッドタイム生成手段の出力に基づいて前記第1積分手段の充電電圧を所定期間レベルシフトするものであり、
    前記第2レベルシフト手段は、
    前記デッドタイム生成手段の出力に基づいて前記第2積分手段の充電電圧を所定期間レベルシフトするものである、請求項1に記載のパルス幅変調回路。
  3. 前記第1レベルシフト手段は、
    通常時に前記第1積分手段の充電電圧の前記第1比較手段への供給を許可する第1スイッチ素子と、前記第1スイッチ素子と排他的にオン、オフ動作され、前記第1比較手段に前記所定の電圧レベルの電圧を供給する第2スイッチ素子とによって構成されており、
    前記第2レベルシフト手段は、
    通常時に前記第2積分手段の充電電圧の前記第2検出手段への供給を許可する第3スイッチ素子と、前記第3スイッチ素子と排他的にオン、オフ動作され、前記第2検出手段に前記所定の電圧レベルの電圧を供給する第4スイッチ素子とによって構成されている、請求項1又は2に記載のパルス幅変調回路。
  4. 前記積分制御手段は、
    前記入力信号に基づく電圧を電流に変換する電圧電流変換手段を含み、
    前記電圧電流変換手段によって変換された電流に基づいて前記第1期間において前記第1積分手段を充電させるとともに、前記電圧電流変換手段によって変換された電流に基づいて前記第2期間において前記第2積分手段を充電させる、請求項1ないし3のいずれかに記載のパルス幅変調回路。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のパルス幅変調回路と、
    所定の電源電圧を出力する電圧源と、
    前記パルス幅変調回路から出力される変調信号に基づいて、前記電圧源から供給される所定の電源電圧をスイッチングするスイッチング回路と、
    を備えたことを特徴とする、スイッチングアンプ。
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