JP2003318666A - デジタルオーディオアンプ - Google Patents
デジタルオーディオアンプInfo
- Publication number
- JP2003318666A JP2003318666A JP2002122528A JP2002122528A JP2003318666A JP 2003318666 A JP2003318666 A JP 2003318666A JP 2002122528 A JP2002122528 A JP 2002122528A JP 2002122528 A JP2002122528 A JP 2002122528A JP 2003318666 A JP2003318666 A JP 2003318666A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- circuit
- output
- pulse width
- width modulation
- wave
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Analogue/Digital Conversion (AREA)
- Amplifiers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 低コストでオーディオ帯域で歪率の小さい高
精度のパルス幅変調回路を備えるデジタルオーディオア
ンプを提供する。 【構成】 オーディオ入力信号v1と矩形パルス波v3
とが加算されて入力される積分回路1と、前記積分回路
1の出力v4(オーディオ入力信号V1に比例して電圧
が変化する三角波)を所定の基準電圧Vrefと比較する
コンパレータ回路2と、前記コンパレータ回路2の出力
であるパルス幅変調信号PWM1を前記積分回路1に所
定比率で負帰還させる負帰還ループ3と、を有する構成
のパルス幅変調回路5と、前記コンパレータ回路2の出
力であるパルス幅変調信号PWM1を増幅するパワース
イッチング増幅回路と、増幅されたパルス幅変調信号を
復調するローパスフィルタ回路と、を備える構成のデジ
タルオーディオアンプ。
精度のパルス幅変調回路を備えるデジタルオーディオア
ンプを提供する。 【構成】 オーディオ入力信号v1と矩形パルス波v3
とが加算されて入力される積分回路1と、前記積分回路
1の出力v4(オーディオ入力信号V1に比例して電圧
が変化する三角波)を所定の基準電圧Vrefと比較する
コンパレータ回路2と、前記コンパレータ回路2の出力
であるパルス幅変調信号PWM1を前記積分回路1に所
定比率で負帰還させる負帰還ループ3と、を有する構成
のパルス幅変調回路5と、前記コンパレータ回路2の出
力であるパルス幅変調信号PWM1を増幅するパワース
イッチング増幅回路と、増幅されたパルス幅変調信号を
復調するローパスフィルタ回路と、を備える構成のデジ
タルオーディオアンプ。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オーディオ機器等
に用いられるパルス幅変調(PWM)回路を備えるデジ
タルオーディオアンプに関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、パルス幅変調(PWM;Pulse
Width Modulation)回路としては、図6に示すオペ
アンプの電圧コンパレータ11によるものが最も簡単な
基本回路として公知である。 【0003】図6のオペアンプの電圧コンパレータ11
は、反転入力端子(−)と非反転入力端子(+)にそれ
ぞれ加えた2つの入力電圧を比較(Conpare)し、両者
が僅かな差の電圧であった場合でも常に出力電圧はオン
かオフ状態となるもので、換言すれば開ループ利得で動
作する差動増幅回路である。 【0004】図6において、電圧コンパレータ11の反
転入力端子(−)に変調処理すべきゆっくりと変化する
オーディオ入力信号v1(仮に正弦波とする)が入力さ
れ、非反転入力端子(+)に搬送波として前記オーディ
オ入力信号v1に対して十分に高い所定周波数の三角波
(又は鋸歯状波などの傾斜波)v2が入力されると、電
圧コンパレータ11が両者を比較することにより、その
出力には図7の入力波形及びPWM波形を示すシミュレ
ーション図に示されるように、前記オーディオ入力信号
v1のレベルに対応した幅を有する太線で表示されたパ
ルス列(デジタルビットストリーム)のパルス幅変調信
号(PWM波)12が得られる。 【0005】また、従来のPWM回路を備えるオーディ
オ機器のデジタルオーディオアンプでは、上記のような
電圧コンパレータ11でオーディオ入力信号v1と三角
波v2等の傾斜波とを比較することによりPWM波を出
力として得て、これを交互にオン/オフするスイッチン
グ素子で構成されるパワースイッチング回路で増幅し、
ローパスフィルタ回路を通してオーディオ信号に復調し
てスピーカーを鳴らす構成となっている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】オーディオ機器とし
て、前記オーディオ入力信号v1の変調復調に使用でき
るに十分な高いPWM変換精度を得るには、極めて直線
性の良い三角波(傾斜波)v2を必要とする。さもない
と理想直線から外れて変換された部分は、復調したとき
に歪みやノイズとなって現れるのである。しかしなが
ら、直線性の良い三角波(傾斜波)v2を実現するのは
困難且つ複雑な回路構成となってコスト高となる。 【0007】また、前記従来のデジタルオーディオアン
プについては、チャンネル間の干渉を防止するためにチ
ャンネル毎に別個に三角波(傾斜波)v2を用意する必
要がある。したがって、例えば5.1チャンネルでは6
個の三角波v2を作らなければならず、やはりコスト面
で問題である。 【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、簡単で低コストな回路構成でありながら高精度な
PWM波が得られるパルス幅変調回路及びこの回路方式
を用いたデジタルオーディオアンプを提供するものであ
る。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、オーディオ入
力信号v1と矩形パルス波v3とが加算されて入力され
る積分回路1と、前記積分回路1の出力v4を所定の基
準電圧Vrefと比較するコンパレータ回路2と、前記コ
ンパレータ回路2の出力であるパルス幅変調信号PWM
2を増幅するパワースイッチング増幅回路8と、前記コ
ンパレータ回路2の出力であるパルス幅変調信号PWM
2又は前記パワースイッチング増幅回路8の出力である
増幅されたパルス幅変調信号PWM3を前記積分回路1
に所定比率で負帰還させる負帰還ループ3又は4と、前
記増幅されたパルス幅変調信号PWM3を復調するロー
パスフィルタ回路9と、を備えることを特徴とするデジ
タルオーディオアンプ10又は20を提供することによ
り、上記課題を達成する。 【0010】 【発明の実施の形態】本発明に係るパルス幅変調回路を
備えるデジタルオーディオアンプの実施の形態について
図面に基づいて説明する。 【0011】図1は本発明に係るパルス幅変調回路5の
回路図例である。図2はオーディオ入力信号(正弦波)
v1と積分回路の出力波形v4と出力として表れるPW
M1のシミュレーション波形を示す図である。図3は出
力対歪み率特性の従来例との比較シミュレーション図で
ある。図4は本発明に係る第1のデジタルオーディオア
ンプ10のブロック回路図例であり、図5は本発明に係
る第2のデジタルオーディオアンプ20のブロック回路
図例である。 【0012】図1において、本発明に係るパルス幅変調
回路5は、変調信号波としてのオーディオ入力信号(仮
に正弦波とする)v1が抵抗R1(10KΩ)を介し、
前記オーディオ入力信号v1よりも十分に高い周波数
(例えば400KHz)の矩形パルス波(クロック信
号)v3が抵抗R3(10KΩ)を介して、両者が加算
されて、オペアンプA1(積分器)と前記抵抗R1、R
3とコンデンサC1(270pF)で構成される積分回
路1のオペアンプA1の反転入力端子(−)に入力され
ており、非反転入力端子(+)には基準電圧Vref
(2.5V)が入力されている。 【0013】そして、前記積分回路1の出力v4はコン
パレータ回路2のオペアンプA2(電圧コンパレータ)
の非反転入力端子(+)に入力され、前記基準電圧Vre
fが反転入力端子(−)に入力されて両者が比較されて
基準電圧Vrefより大きければ、“H”、小さければ
“L”を出力するパルス幅変調信号PWM1となって出
力される。 【0014】さらに、出力側である前記パルス幅変調信
号PWM1が前記積分回路1に所定比率で負帰還される
ように抵抗R2(20KΩ)を介して前記積分回路1の
オペアンプA1の反転入力端子(−)に接続された負帰
還ループ3を備える回路構成である。 【0015】上記パルス幅変調回路5では、従来のよう
に三角波v2を予め作る必要がなく、外部クロック信号
等の簡単な矩形波v3を1つ搬送波の入力信号として用
意すれば済む。そして、積分回路1によって矩形波v3
からの三角波の生成とオーディオ入力信号v1による振
幅変調が同時に行われているのであり、その出力波形は
図2の太線波形のようなオーディオ入力信号V1に比例
して電圧が変化する三角波V4となる。これをコンパレ
ータ回路2で水平な太い破線で示した基準電圧Vrefと
比較して出力されることにより、パルス幅変調されたP
WM1波が出力される。さらに、このPWM1波は負帰
還ループ3によって積分回路1のオペアンプA1の反転
入力端子(−)と非反転入力端子(+)の電位差がゼロ
になるように働き、誤差が吸収されて高いPWM変換精
度のパルス幅変調信号波PWM1が得られる。 【0016】全体的なPWM変換精度は、コンデンサC
1、抵抗R1、R2の調整で負帰還量を十分なものとす
ることにより、オーディオ帯域ノイズを発生しない必要
十分なものが得られる(なお、高周波領域では殆ど負帰
還は懸からないが、対象がオーディオ帯域だけなので問
題ない。)。 【0017】上記出力のPWM1波形はローパスフィル
タを通すことによって復調して元のオーディオ入力信号
波形(正弦波形)が得られるが、両者の振幅比率はR2
/R1で与えられる。図3の復調した結果の出力対歪み
率特性(周波数1KHz)の従来PWM回路との比較シ
ミュレーション図から、本発明のPWM回路(実線)が
従来回路(破線)よりも改善されていることが判る。 【0018】次に、図4の回路図に示されるデジタルオ
ーディオアンプ10は、上記パルス幅変調回路5の回路
をそのまま適用したものであり、変調信号波のオーディ
オ入力信号v1と矩形パルス波v3が加算されて入力さ
れる積分回路1と、前記積分回路1の出力v4を所定の
基準電圧Vrefと比較するコンパレータ回路2と、前記
コンパレータ回路2の出力のパルス幅変調信号PWM2
を増幅するパワースイッチング増幅回路8と、前記コン
パレータ回路2の出力のパルス幅変調信号PWM2を前
記積分回路1の入力側に抵抗R2を介して所定比率で負
帰還させる負帰還ループ3と、前記増幅されたパルス幅
変調信号PWM3を復調するインダクタL1とコンデン
サC2からなるローパスフィルタ回路9と、を備える回
路構成である。 【0019】また、図5の回路図に示されるデジタルオ
ーディオアンプ20も、前記パルス幅変調回路5の回路
をほぼそのまま適用したものであるが、負帰還ループと
してパルス幅変調回路5′のコンパレータ回路の出力の
パルス幅変調信号PWM2を負帰還させるのではなく、
前記パワースイッチング増幅回路8の出力の増幅された
パルス幅変調信号PWM3を積分回路の入力側に所定比
率で負帰還させる抵抗R4を介した負帰還ループ4で構
成している点が異なる。即ち、図1の本発明の前記パル
ス幅変調回路5の抵抗R2を削除し、その代わりにスイ
ッチングパワー段の出力から抵抗R4で負帰還をかけた
ものである。この場合のアンプゲインはR4/R1とな
る。 【0020】上記デジタルオーディオアンプ10、20
では、前述したようにパルス幅変調回路として従来のよ
うな高精度の三角波v2は不要であって、精度がさほど
要求されない単純な矩形波パルスv3を外部クロック信
号で与えればよく、また全てのチャンネルで共通に1つ
の矩形波パルスv3を利用できるので、各チャンネルの
同期動作が可能であり、部品点数も減ってコスト面で極
めて優位性がある。 【0021】 【発明の効果】本発明に係るパルス幅変調回路を備える
デジタルオーディオアンプは、上記のように構成されて
いるため、 (1)極めて簡単な構成であるにもかかわらず、負帰還
の効果で回路素子のバラツキが性能に与える影響が殆ど
なく、高精度なパルス幅変調(PWM)回路が実現でき
る。 (2)部品点数が少なく、低コストで実現できる。 (3)オーディオ帯域で歪率の小さい安定した性能のデ
ジタルオーディオアンプが実現できる。
に用いられるパルス幅変調(PWM)回路を備えるデジ
タルオーディオアンプに関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、パルス幅変調(PWM;Pulse
Width Modulation)回路としては、図6に示すオペ
アンプの電圧コンパレータ11によるものが最も簡単な
基本回路として公知である。 【0003】図6のオペアンプの電圧コンパレータ11
は、反転入力端子(−)と非反転入力端子(+)にそれ
ぞれ加えた2つの入力電圧を比較(Conpare)し、両者
が僅かな差の電圧であった場合でも常に出力電圧はオン
かオフ状態となるもので、換言すれば開ループ利得で動
作する差動増幅回路である。 【0004】図6において、電圧コンパレータ11の反
転入力端子(−)に変調処理すべきゆっくりと変化する
オーディオ入力信号v1(仮に正弦波とする)が入力さ
れ、非反転入力端子(+)に搬送波として前記オーディ
オ入力信号v1に対して十分に高い所定周波数の三角波
(又は鋸歯状波などの傾斜波)v2が入力されると、電
圧コンパレータ11が両者を比較することにより、その
出力には図7の入力波形及びPWM波形を示すシミュレ
ーション図に示されるように、前記オーディオ入力信号
v1のレベルに対応した幅を有する太線で表示されたパ
ルス列(デジタルビットストリーム)のパルス幅変調信
号(PWM波)12が得られる。 【0005】また、従来のPWM回路を備えるオーディ
オ機器のデジタルオーディオアンプでは、上記のような
電圧コンパレータ11でオーディオ入力信号v1と三角
波v2等の傾斜波とを比較することによりPWM波を出
力として得て、これを交互にオン/オフするスイッチン
グ素子で構成されるパワースイッチング回路で増幅し、
ローパスフィルタ回路を通してオーディオ信号に復調し
てスピーカーを鳴らす構成となっている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】オーディオ機器とし
て、前記オーディオ入力信号v1の変調復調に使用でき
るに十分な高いPWM変換精度を得るには、極めて直線
性の良い三角波(傾斜波)v2を必要とする。さもない
と理想直線から外れて変換された部分は、復調したとき
に歪みやノイズとなって現れるのである。しかしなが
ら、直線性の良い三角波(傾斜波)v2を実現するのは
困難且つ複雑な回路構成となってコスト高となる。 【0007】また、前記従来のデジタルオーディオアン
プについては、チャンネル間の干渉を防止するためにチ
ャンネル毎に別個に三角波(傾斜波)v2を用意する必
要がある。したがって、例えば5.1チャンネルでは6
個の三角波v2を作らなければならず、やはりコスト面
で問題である。 【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、簡単で低コストな回路構成でありながら高精度な
PWM波が得られるパルス幅変調回路及びこの回路方式
を用いたデジタルオーディオアンプを提供するものであ
る。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、オーディオ入
力信号v1と矩形パルス波v3とが加算されて入力され
る積分回路1と、前記積分回路1の出力v4を所定の基
準電圧Vrefと比較するコンパレータ回路2と、前記コ
ンパレータ回路2の出力であるパルス幅変調信号PWM
2を増幅するパワースイッチング増幅回路8と、前記コ
ンパレータ回路2の出力であるパルス幅変調信号PWM
2又は前記パワースイッチング増幅回路8の出力である
増幅されたパルス幅変調信号PWM3を前記積分回路1
に所定比率で負帰還させる負帰還ループ3又は4と、前
記増幅されたパルス幅変調信号PWM3を復調するロー
パスフィルタ回路9と、を備えることを特徴とするデジ
タルオーディオアンプ10又は20を提供することによ
り、上記課題を達成する。 【0010】 【発明の実施の形態】本発明に係るパルス幅変調回路を
備えるデジタルオーディオアンプの実施の形態について
図面に基づいて説明する。 【0011】図1は本発明に係るパルス幅変調回路5の
回路図例である。図2はオーディオ入力信号(正弦波)
v1と積分回路の出力波形v4と出力として表れるPW
M1のシミュレーション波形を示す図である。図3は出
力対歪み率特性の従来例との比較シミュレーション図で
ある。図4は本発明に係る第1のデジタルオーディオア
ンプ10のブロック回路図例であり、図5は本発明に係
る第2のデジタルオーディオアンプ20のブロック回路
図例である。 【0012】図1において、本発明に係るパルス幅変調
回路5は、変調信号波としてのオーディオ入力信号(仮
に正弦波とする)v1が抵抗R1(10KΩ)を介し、
前記オーディオ入力信号v1よりも十分に高い周波数
(例えば400KHz)の矩形パルス波(クロック信
号)v3が抵抗R3(10KΩ)を介して、両者が加算
されて、オペアンプA1(積分器)と前記抵抗R1、R
3とコンデンサC1(270pF)で構成される積分回
路1のオペアンプA1の反転入力端子(−)に入力され
ており、非反転入力端子(+)には基準電圧Vref
(2.5V)が入力されている。 【0013】そして、前記積分回路1の出力v4はコン
パレータ回路2のオペアンプA2(電圧コンパレータ)
の非反転入力端子(+)に入力され、前記基準電圧Vre
fが反転入力端子(−)に入力されて両者が比較されて
基準電圧Vrefより大きければ、“H”、小さければ
“L”を出力するパルス幅変調信号PWM1となって出
力される。 【0014】さらに、出力側である前記パルス幅変調信
号PWM1が前記積分回路1に所定比率で負帰還される
ように抵抗R2(20KΩ)を介して前記積分回路1の
オペアンプA1の反転入力端子(−)に接続された負帰
還ループ3を備える回路構成である。 【0015】上記パルス幅変調回路5では、従来のよう
に三角波v2を予め作る必要がなく、外部クロック信号
等の簡単な矩形波v3を1つ搬送波の入力信号として用
意すれば済む。そして、積分回路1によって矩形波v3
からの三角波の生成とオーディオ入力信号v1による振
幅変調が同時に行われているのであり、その出力波形は
図2の太線波形のようなオーディオ入力信号V1に比例
して電圧が変化する三角波V4となる。これをコンパレ
ータ回路2で水平な太い破線で示した基準電圧Vrefと
比較して出力されることにより、パルス幅変調されたP
WM1波が出力される。さらに、このPWM1波は負帰
還ループ3によって積分回路1のオペアンプA1の反転
入力端子(−)と非反転入力端子(+)の電位差がゼロ
になるように働き、誤差が吸収されて高いPWM変換精
度のパルス幅変調信号波PWM1が得られる。 【0016】全体的なPWM変換精度は、コンデンサC
1、抵抗R1、R2の調整で負帰還量を十分なものとす
ることにより、オーディオ帯域ノイズを発生しない必要
十分なものが得られる(なお、高周波領域では殆ど負帰
還は懸からないが、対象がオーディオ帯域だけなので問
題ない。)。 【0017】上記出力のPWM1波形はローパスフィル
タを通すことによって復調して元のオーディオ入力信号
波形(正弦波形)が得られるが、両者の振幅比率はR2
/R1で与えられる。図3の復調した結果の出力対歪み
率特性(周波数1KHz)の従来PWM回路との比較シ
ミュレーション図から、本発明のPWM回路(実線)が
従来回路(破線)よりも改善されていることが判る。 【0018】次に、図4の回路図に示されるデジタルオ
ーディオアンプ10は、上記パルス幅変調回路5の回路
をそのまま適用したものであり、変調信号波のオーディ
オ入力信号v1と矩形パルス波v3が加算されて入力さ
れる積分回路1と、前記積分回路1の出力v4を所定の
基準電圧Vrefと比較するコンパレータ回路2と、前記
コンパレータ回路2の出力のパルス幅変調信号PWM2
を増幅するパワースイッチング増幅回路8と、前記コン
パレータ回路2の出力のパルス幅変調信号PWM2を前
記積分回路1の入力側に抵抗R2を介して所定比率で負
帰還させる負帰還ループ3と、前記増幅されたパルス幅
変調信号PWM3を復調するインダクタL1とコンデン
サC2からなるローパスフィルタ回路9と、を備える回
路構成である。 【0019】また、図5の回路図に示されるデジタルオ
ーディオアンプ20も、前記パルス幅変調回路5の回路
をほぼそのまま適用したものであるが、負帰還ループと
してパルス幅変調回路5′のコンパレータ回路の出力の
パルス幅変調信号PWM2を負帰還させるのではなく、
前記パワースイッチング増幅回路8の出力の増幅された
パルス幅変調信号PWM3を積分回路の入力側に所定比
率で負帰還させる抵抗R4を介した負帰還ループ4で構
成している点が異なる。即ち、図1の本発明の前記パル
ス幅変調回路5の抵抗R2を削除し、その代わりにスイ
ッチングパワー段の出力から抵抗R4で負帰還をかけた
ものである。この場合のアンプゲインはR4/R1とな
る。 【0020】上記デジタルオーディオアンプ10、20
では、前述したようにパルス幅変調回路として従来のよ
うな高精度の三角波v2は不要であって、精度がさほど
要求されない単純な矩形波パルスv3を外部クロック信
号で与えればよく、また全てのチャンネルで共通に1つ
の矩形波パルスv3を利用できるので、各チャンネルの
同期動作が可能であり、部品点数も減ってコスト面で極
めて優位性がある。 【0021】 【発明の効果】本発明に係るパルス幅変調回路を備える
デジタルオーディオアンプは、上記のように構成されて
いるため、 (1)極めて簡単な構成であるにもかかわらず、負帰還
の効果で回路素子のバラツキが性能に与える影響が殆ど
なく、高精度なパルス幅変調(PWM)回路が実現でき
る。 (2)部品点数が少なく、低コストで実現できる。 (3)オーディオ帯域で歪率の小さい安定した性能のデ
ジタルオーディオアンプが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパルス幅変調回路5の回路図例で
ある。 【図2】オーディオ入力信号(正弦波)v1と積分回路
の出力波形v4と出力として現れるPWM1のシミュレ
ーション波形を示す図である。 【図3】出力対歪み率特性の従来例との比較シミュレー
ション図である。 【図4】本発明に係る第1のデジタルオーディオアンプ
10のブロック回路図例である。 【図5】本発明に係る第2のデジタルオーディオアンプ
20のブロック回路図例である。 【図6】従来のパルス幅変調回路の基本回路である。 【図7】従来のパルス幅変調回路の入力波形及びPWM
波形を示すシミュレーション図である。 【符号の説明】 1 積分回路 2 コンパレータ回路 3、4 負帰還ループ 5、5′ パルス幅変調回路 8 パワースイッチング増幅回路 9 ローパスフィルタ回路 10、20 デジタルオーディオアンプ 11 電圧コンパレータ 12 パルス幅変調信号(PWM波) v1 オーディオ入力信号 v2 三角波(又は鋸歯状波などの傾斜波) v3 矩形パルス波 v4 積分回路の出力 Vref 基準電圧 PWM1、PWM2、PWM3 パルス幅変調信号
ある。 【図2】オーディオ入力信号(正弦波)v1と積分回路
の出力波形v4と出力として現れるPWM1のシミュレ
ーション波形を示す図である。 【図3】出力対歪み率特性の従来例との比較シミュレー
ション図である。 【図4】本発明に係る第1のデジタルオーディオアンプ
10のブロック回路図例である。 【図5】本発明に係る第2のデジタルオーディオアンプ
20のブロック回路図例である。 【図6】従来のパルス幅変調回路の基本回路である。 【図7】従来のパルス幅変調回路の入力波形及びPWM
波形を示すシミュレーション図である。 【符号の説明】 1 積分回路 2 コンパレータ回路 3、4 負帰還ループ 5、5′ パルス幅変調回路 8 パワースイッチング増幅回路 9 ローパスフィルタ回路 10、20 デジタルオーディオアンプ 11 電圧コンパレータ 12 パルス幅変調信号(PWM波) v1 オーディオ入力信号 v2 三角波(又は鋸歯状波などの傾斜波) v3 矩形パルス波 v4 積分回路の出力 Vref 基準電圧 PWM1、PWM2、PWM3 パルス幅変調信号
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 5J022 AA12 BA01 CB01 CF02 CF03
CF07
5J091 AA02 AA27 CA21 CA87 CA92
FA17 HA25 HA29 HA33 KA00
KA01 KA17 KA31 KA42 KA53
MA13 SA05 TA01 TA02 TA06
UW01
5J092 AA02 AA27 CA21 CA87 CA92
FA17 HA25 HA29 HA33 KA00
KA01 KA17 KA31 KA42 KA53
MA13 SA05 TA01 TA02 TA06
UM06 VL08 VM20
5J500 AA02 AA27 AC21 AC87 AC92
AF17 AH25 AH29 AH33 AK00
AK01 AK17 AK31 AK42 AK53
AM13 AS05 AT01 AT02 AT06
LV08 MU06 WU01
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 オーディオ入力信号と矩形パルスと波が
加算されて入力される積分回路と、前記積分回路の出力
を所定の基準電圧と比較するコンパレータ回路と、前記
コンパレータ回路の出力であるパルス幅変調信号を増幅
するパワースイッチング増幅回路と、前記コンパレータ
回路の出力であるパルス幅変調信号又は前記パワースイ
ッチング増幅回路の出力である増幅されたパルス幅変調
信号を前記積分回路に所定比率で負帰還させる負帰還ル
ープと、前記増幅されたパルス幅変調信号を復調するロ
ーパスフィルタ回路と、を備えることを特徴とするデジ
タルオーディオアンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002122528A JP2003318666A (ja) | 2002-04-24 | 2002-04-24 | デジタルオーディオアンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002122528A JP2003318666A (ja) | 2002-04-24 | 2002-04-24 | デジタルオーディオアンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003318666A true JP2003318666A (ja) | 2003-11-07 |
Family
ID=29538115
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002122528A Pending JP2003318666A (ja) | 2002-04-24 | 2002-04-24 | デジタルオーディオアンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003318666A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100617960B1 (ko) | 2005-02-24 | 2006-08-30 | 삼성전자주식회사 | 자가 발진형 펄스 폭 변조회로 및 펄스 폭 변조 방법 |
JP2006245877A (ja) * | 2005-03-02 | 2006-09-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Pwm変換器 |
JP2009065612A (ja) * | 2007-09-10 | 2009-03-26 | Onkyo Corp | パルス幅変調回路及びそれを用いたスイッチングアンプ |
KR200452455Y1 (ko) * | 2009-09-30 | 2011-03-02 | (주)줄라이세미컨덕터 | 확산 삼각파 발생기 |
CN105281767A (zh) * | 2014-06-04 | 2016-01-27 | 中国科学院半导体研究所 | 算法式模数转换器 |
-
2002
- 2002-04-24 JP JP2002122528A patent/JP2003318666A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100617960B1 (ko) | 2005-02-24 | 2006-08-30 | 삼성전자주식회사 | 자가 발진형 펄스 폭 변조회로 및 펄스 폭 변조 방법 |
JP2006245877A (ja) * | 2005-03-02 | 2006-09-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Pwm変換器 |
JP2009065612A (ja) * | 2007-09-10 | 2009-03-26 | Onkyo Corp | パルス幅変調回路及びそれを用いたスイッチングアンプ |
JP4586836B2 (ja) * | 2007-09-10 | 2010-11-24 | オンキヨー株式会社 | パルス幅変調回路及びそれを用いたスイッチングアンプ |
KR200452455Y1 (ko) * | 2009-09-30 | 2011-03-02 | (주)줄라이세미컨덕터 | 확산 삼각파 발생기 |
CN105281767A (zh) * | 2014-06-04 | 2016-01-27 | 中国科学院半导体研究所 | 算法式模数转换器 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1770855B1 (en) | Class D amplifier | |
EP0590903B1 (en) | Output limiter for class-D BICMOS hearing aid output amplifier | |
JPH0728181B2 (ja) | パルス幅変調増幅回路 | |
JP2003110375A (ja) | 自走式pwm増幅器 | |
JP2003115730A (ja) | Pwm変調回路及び電力増幅回路 | |
US20080042745A1 (en) | Sigma-delta based class d audio power amplifier with high power efficiency | |
CN113016138B (zh) | 被斩断三角波pwm量化器和具有可控的模拟增益和可校准影响特性的多个非理想的增益的量化器的pwm调制器 | |
JPH0320090B2 (ja) | ||
JPS6252963B2 (ja) | ||
JP3820947B2 (ja) | D級増幅器 | |
US7183818B2 (en) | Triangular wave generating circuit adapted to class-D amplifier | |
US6307431B1 (en) | PWM bridge amplifier with input network configurable for analog or digital input not needing a triangular wave generator | |
US6441760B2 (en) | Method and apparatus for digital to analog conversion | |
CN100547911C (zh) | 三态d类放大器 | |
JP2003318666A (ja) | デジタルオーディオアンプ | |
US6937720B2 (en) | xDSL class C-AB driver | |
US7439801B2 (en) | Amplifier circuit with multiple power supplies | |
US7471144B2 (en) | Low distortion class-D amplifier | |
JP2004349830A (ja) | レベルシフト回路 | |
JP2004128750A (ja) | Pwm増幅器 | |
JPH0254695B2 (ja) | ||
WO2006045147A2 (en) | Low distortion class-d amplifier | |
JPH08265059A (ja) | 電力増幅器 | |
JPH0335846B2 (ja) | ||
CN102823128A (zh) | 数字放大器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040930 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060530 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20061003 |