JP4586315B2 - 同軸コネクタ及び通信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、同軸コネクタ及び通信装置、特に、携帯電話等の移動用通信装置に組み込まれて信号経路の切り換えを行う同軸コネクタ及び通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、携帯電話等の移動用の通信装置の中には、信号経路を切り換える機能を有する表面実装タイプの同軸コネクタを使ったものがある。このような同軸コネクタとしては、特開平11−265761号公報に記載のものが知られている。図17に示すように、この同軸コネクタ140は、上側樹脂ケース155と下側樹脂ケース156によって、可動接点端子150を位置P3で挟み込み、固定接点端子160を位置P2で挟み込む。なお、同軸コネクタ140は、インサートモールドにより一体成形されたり、上側樹脂ケース155や下側樹脂ケース156に可動接点端子150や固定接点端子160が圧入されたりして固定されるものもある。なお、180は実装用基板、170は実装用はんだ、157は外部端子をそれぞれ示す。
【0003】
図18に示すように、同軸コネクタ140に使用される可動接点端子150は、ばね性を有するように構成された可動接点部材151と、可動接点部材151に連接してコ字状に曲げ加工されたリード部152とを有している。可動接点部材151は、リード部152から両側に延びる腕部151aと、腕部151aの両端部に形成された二つのばね支持部151b,151bと、ばね支持部151b,151b間に跨って腕部151aと平行に延びるばね可動部151cと、ばね可動部151cから突出して形成された接触部151dとを備えている。ばね可動部151cは、ばね支持部151b,151bで両端が支持固定され、中央部が上方に膨らむように円弧状に形成され、この円弧状のばね機構のばね性による付勢力によって、接触部151dが固定接点端子160の接点部材161の下面に当接して固定接点端子160と可動接点端子150が位置P1で接触接続する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、通信装置の小型化に伴い、これに使用されている同軸コネクタ140の小型、低背化も求められている。しかし、従来の同軸コネクタ140は、微小ばね等の使用によりばね機構はすでに小型化されているため、さらなるばね機構の小型化は、設計の難度が高くなる。また、ばね機構に使用する材料が特殊となるので、コストの問題が発生する。また、ばね機構の小型化に伴って、ばね可動部151cに作用する繰り返し応力が相対的に大きくなるので、ばね可動部151cの劣化防止対策が必要となる。
【0005】
また、ばね機構を小型にすると、ばね可動部151cの変位量がわずかになり、同軸コネクタ140に可動接点端子150と固定接点端子160を組み込む際の位置ずれによって、接点不良が発生し易い。
【0006】
そこで、本発明の目的は、良好な接触信頼性を確保しつつ小型化を達成することのできる同軸コネクタ及び通信装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】
前記目的を達成するため、本発明に係る同軸コネクタは、
(a)接点側電極と共通側電極を表面に設けた基板と、
(b)前記接点側電極に電気的に接続した第1固定接点部材と、
(c)前記共通側電極に電気的に接続した第2固定接点部材と、
(d)相手側コンタクトプローブの中心コンタクトが挿通される挿通穴を有し、前記基板に組み付けられた樹脂ケースと、
(e)ばね性を有するアーチ部と、前記アーチ部の一方の端部に設けられかつ前記第1固定接点部材に前記アーチ部のばね力で圧接している接点部と、前記アーチ部の一方の端部に設けられかつ前記相手側コンタクトプローブの中心コンタクトが接触する中心コンタクト接触部と、前記アーチ部の他方の端部に設けられかつ前記第2固定接点部材に電気的に接続された固定部とを有し、前記樹脂ケースに収容された可動接点部材とを備え、
(f)前記相手側コンタクトプローブの装着と共に、前記中心コンタクトが前記可動接点部材の中心コンタクト接触部に接触し、かつ、前記中心コンタクト接触部が前記中心コンタクトの挿通方向に対して略垂直方向に変位することにより、前記接点部が前記アーチ部のばね力に抗して前記第1固定接点部材から解離するように構成されていること、
を特徴とする。第1固定接点部材及び第2固定接点部材はそれぞれピン形状を有していることが好ましい。
【0008】
また、本発明に係る同軸コネクタは、
(g)第1突起部と第2突起部を表面に設け、かつ、前記第1突起部に接点側電極を設けると共に、前記第2突起部に共通側電極を設けた基板と、
(h)相手側コンタクトプローブの中心コンタクトが挿通される挿通穴を有し、前記基板に組み付けられた樹脂ケースと、
(i)ばね性を有するアーチ部と、前記アーチ部の一方の端部に設けられかつ前記第1突起部に前記アーチ部のばね力で圧接している接点部と、前記アーチ部の一方の端部に設けられかつ前記相手側コンタクトプローブの中心コンタクトが接触する中心コンタクト接触部と、前記アーチ部の他方の端部に設けられかつ前記第2突起部に電気的に接続された固定部とを有し、前記樹脂ケースに収容された可動接点部材とを備え、
(j)前記相手側コンタクトプローブの装着と共に、前記中心コンタクトが前記可動接点部材の中心コンタクト接触部に接触し、かつ、前記中心コンタクト接触部が前記中心コンタクトの挿通方向に対して略垂直方向に変位することにより、前記接点部が前記アーチ部のばね力に抗して前記第1突起部から解離するように構成されていること、
を特徴とする。
【0009】
以上の構成により、相手側コンタクトプローブの装着と共に、中心コンタクトが可動接点部材の中心コンタクト接触部に接触し、かつ、中心コンタクト接触部が中心コンタクトの挿通方向に対して略垂直方向に変位することにより、接点部がアーチ部のばね力に抗して第1固定接点部材あるいは第1突起部から解離するように構成されているので、中心コンタクトを中心コンタクト接触部に接触させるだけで信号経路が切り替わる。
【0010】
また、可動接点部材のアーチ部の一方の端部に接点部を設け、アーチ部の他方の端部に固定部を設けることにより、接点部から固定部までの距離を充分長くすることができるので、アーチ部の長さに対して撓み量の割合が小さくなり、アーチ部のばね性が向上し、長寿命化する。
【0011】
また、可動接点部材の接触部と第1固定接点部材あるいは第1突起部の接点が樹脂ケースに収容されているので、接点への異物の進入が防止され、接点の信頼性が向上する。
【0012】
また、樹脂ケースの略円周状の内壁面に位置決め用リブが設けられ、可動接点部材のアーチ部が位置決め用リブに当接されると共に樹脂ケースの内壁面に沿って配置されていることが好ましい。これにより、可動接点部材は樹脂ケースの内壁面と第2固定接点部材あるいは第2突起部で挟持され位置決め用リブと三点支持されるので、可動接点部材の位置決め精度が向上し、接触信頼性が高くなる。
【0013】
また、本発明に係る通信装置は前記同軸コネクタを備えることにより、前述したように長寿命かつ接触信頼性が高くなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る同軸コネクタ及び通信装置の実施の形態について添付の図面を参照して説明する。なお、各実施形態において、同一部品及び同一部分には同じ符号を付し、重複した説明は省略する。
【0015】
[第1実施形態、図1〜図8]
本発明に係る同軸コネクタの一実施形態の分解斜視図を図1に示す。図1に示すように、同軸コネクタ1は、概略、外部端子10と樹脂ケース30と可動接点部材60と接点側ピン(第1固定接点部材)71、共通側ピン(第2固定接点部材)72と基板80とからなる。
【0016】
外部端子10は、概略、筒形状で形成されており、筒部12の上方中央には、相手側コンタクトプローブ100の中心コンタクト101(図7参照)を挿通するための挿通穴13が形成されている。筒部12の下方には、対向する二つの脚部16が延在し、それぞれの両端部には爪部17が形成されている。爪部17は基板80の溝部83と組み合わさるためのものである。二つの脚部16の間には切り欠き部15が対向して形成されている。切り欠き部15は樹脂ケース30の凸部35と係合するためのものである。外部端子10は、導電性を有する材料からなり、プレス等で形成される。
【0017】
樹脂ケース30は、絶縁性材料(例えば、樹脂)からなり、概略、円柱形状を有している。樹脂ケース30の上面の中央には、相手側コンタクトプローブ100の中心コンタクト101を挿通するための挿通穴33が形成されている。図4(A)に示すように、樹脂ケース30の下面32には水平断面形状が略円形状の収容用凹部41と収容用凹部41の周囲に接点側ピン挿入用孔45、共通側ピン挿入用孔46が形成されている。また、収容用凹部41はその内周面42の一部が突起しており、位置決め用リブ43とされる。挿通穴33に接して切り欠き部44が形成されている。また、樹脂ケース30の側面34の下面32側には、対向する二つの凸部35が形成されている。
【0018】
図1に示すように、可動接点部材60は、板ばねとして機能する略半円弧形状のアーチ部61とその一方の端部に設けた接点部63及び中心コンタクト接触部64と、他方の端部に設けられた固定部67とからなる。アーチ部61は、略半円弧形状をしており、板ばねとして機能する。アーチ部61の一方の端部の上部に設けた接点部63は外側に向かって延在している。さらに、アーチ部61の一方の端部の下部からL字状の中心コンタクト接触部64が延在している。中心コンタクト接触部64の先端部にはプローブ誘い込み部65が形成されている。アーチ部61の他方の端部(固定部)67は、U字状に曲げられている。可動接点部材60は、導電性を有する薄板を打ち抜き曲げ加工をして形成されている。
【0019】
接点側ピン71及び共通側ピン72は、それぞれ略円柱形状を有し、その頭部は半球形状を有している。このピン71,72は導電性を有している。
【0020】
基板80は、誘電体材料からなり、概略、直方体形状を有している。基板80の上面81に先端部が露出した状態で、接点側電極91、共通側電極92が基板80内に埋設されている。また、図2に示すように、基板80の下面82の四隅には、それぞれ溝部83が形成されている。下面82には接点側電極パターン93と共通側電極パターン94が形成されている。図3に示すように共通側電極92と共通側電極パターン94は電気的に接続している。また、同様に、接点側電極91と接点側電極パターン93は電気的に接続している(図7参照)。
【0021】
この基板80の上面81、下面82には突起部がないので、基板80の形状を簡素化することができる。これにより、基板80の加工コストを低減することができる。さらに基板80の形状の簡素化により、基板80を成形する金型の構成も簡単にすることができるので、金型の製造コストを抑えることができる。
【0022】
以上の同軸コネクタ1の構成部品は以下のようにして組み立てられる。まず、図4(A)に示すように、樹脂ケース30の収容用凹部41に接点側ピン71、共通側ピン72を組み込む。その後に、可動接点部材60を組み込む。こうして図4(B)に示すように、接点側ピン71を接点側ピン挿入用孔45に、共通側ピン72を共通側ピン挿入用孔46にそれぞれ挿入した樹脂ケース30が得られる。ここで、可動接点部材60は、樹脂ケース30の収容用凹部41内に収容され、固定部67は共通側ピン72に巻き付くように配置され、共通側ピン72と樹脂ケース30の内周面42で挟持される。
【0023】
可動接点部材60は、共通側ピン72と内周面42と位置決め用リブ43とによって三点支持される(図7(B)参照)。この三点支持された可動接点部材60は、アーチ部61のばね性によって生じる弾性力によって、接点部63を接点側ピン71に確実に接触させている。
【0024】
次に、この図4(B)に示す樹脂ケース30(可動接点部材60及びピン71,72を組み込んでいる)を基板80に載置する。図5に、このときの可動接点部材60とピン71,72と基板80の配置関係を示す。さらに外部端子10を樹脂ケース30に被せ、外部端子10の爪部17を基板80の溝部83に係止して、図6に示す同軸コネクタ1を得る。接点側ピン71は基板80の上面81に露出している接点側電極91と電気的に接続し(図1参照)、共通側ピン72は基板80の上面81に露出している共通側電極92と電気的に接続する(図1参照)。こうして、共通側電極パターン94−共通側電極92−共通側ピン72−可動接点部材60−接点側ピン71−接点側電極91−接点側電極パターン93の信号経路が確実に構成されている。図7に示すように、同軸コネクタ1の上方から挿通穴33を覗いても、接点部63及び接点側ピン71は見えない。従って、仮に、挿通穴33から異物が侵入しても接点部63と接点側ピン71にはその異物が付着しないので、同軸コネクタ1の接点の信頼性を保つことができる。
【0025】
次に、図7及び図8を参照して、この同軸コネクタ1の信号経路を切り換える機構の説明をする。図7に示すように、プローブ誘い込み部65は中心コンタクト101の挿通方向に対して傾斜しており、また、中心コンタクト接触部64の下側が基板80の上面81に摺接している。このような同軸コネクタ1に相手側コンタクトプローブ100を嵌合すると、相手側コンタクトプローブ100の中心コンタクト101が外部端子10の挿通穴13及び樹脂ケース30の挿通穴33に挿通し、可動接点部材60のプローブ誘い込み部65に当接する。
【0026】
さらに、中心コンタクト101が押し込まれると、中心コンタクト接触部64は基板80の上面81を摺動する。つまり、中心コンタクト101を挿通することによって、中心コンタクト101の先端部はアーチ部61のばね力に抗して中心コンタクト接触部64を押し、中心コンタクト101の挿通方向に対して垂直方向(図7(A)の左方向)に中心コンタクト接触部64を距離eだけ変位させる。そして、中心コンタクト101の側面は、中心コンタクト接触部64に摺動接続する。
【0027】
そして、図8に示すように、この中心コンタクト接触部64の変位に伴って中心コンタクト接触部64と一体になっている接点部63が接点側ピン71から解離すると同時に、相手側コンタクトプローブ100のプローブ嵌合部102(アースとしても作用し、中心コンタクト101とは絶縁部103で絶縁されている)が外部端子10の筒部12と嵌合する。また、アーチ部61は、可動接点部材60の固定部67を固定端として単純片持ち梁として撓む。こうして、中心コンタクト101−可動接点部材60−共通側ピン72−共通側電極92−共通側電極パターン94の信号経路を形成する。
【0028】
このように、可動接点部材60は、中心コンタクト接触部64が中心コンタクト101の側面に接触しているので、相手側コンタクトプローブ100の中心コンタクト101の挿通方向の挿通量に関係なく、可動接点部材60は最大でも水平方向の距離eだけしか撓まない。さらに、可動接点部材60のアーチ部61は樹脂ケース30の側面34の内側に沿って略周回しているので、アーチ部61の長さを充分に取ることができる。つまり、同軸コネクタ1を小型化しても、プローブ誘い込み部65の水平方向のストロークに対してアーチ部61の長さが大きいので、アーチ部61の歪み量が小さい。従って、疲れによるばね性の劣化が生じにくく、アーチ部61の弾性ばね機能を向上させることができる。
【0029】
相手側コンタクトプローブ100を同軸コネクタ1から外すと、プローブ嵌合部102は外部端子10からはずれると同時に、中心コンタクト101が中心コンタクト接触部64から解離する。そして、アーチ部61に蓄えられている弾性力によって接点部63が接点側ピン71に再び接触し、信号経路が復帰する。
【0030】
以上の同軸コネクタ1は、共通側ピン72、内周面42及び位置決め用リブ43の三点で可動接点部材60を支持しているので、可動接点部材60を確実に樹脂ケース30内に固定することができる。
【0031】
また、接点側ピン71及び共通側ピン72は、可動接点部材60と電気的に接続するだけでなく、可動接点部材60の固定位置決め用のポイントとして兼用される。従って、樹脂ケース30に可動接点部材60及びピン71,72を組み込むときの組み立てばらつきが生じにくいので、接点位置の接触信頼性に影響しない。具体的には、従来の同軸コネクタ140で説明する。この同軸コネクタ140のように、二つの接点部材151,161で接点を構成する場合、それぞれの接点端子150,160の固定位置P2,P3は接点位置P1とは別の位置に設けられるので、上側樹脂ケース155及び下側樹脂ケース156で二つの接点端子150,160を固定するときの位置ずれの影響で接点位置P1のばらつきが生じてしまう。しかしながら、本発明に係る同軸コネクタ1の構造では、接点位置P(図7参照)が、そのまま位置決めポイントとなるので、固定位置に対する接点の相対位置を考慮する必要がなくなる。従って、同軸コネクタ1は、安定した接点を構成することができる。
【0032】
また、中心コンタクト接触部64は、相手側測定プローブの中心コンタクト101の側面に接触するので、中心コンタクト101が挿入される方向に対して垂直方向に所定量しか変位しない。従って、同軸コネクタ1は、安定して信号経路を切り換えることができる。
【0033】
また、基板80の接点側電極91と可動接点部材60の間、及び、共通側電極92と可動接点部材60との間の電気的接続手段として、別体の接点側ピン71や共通側ピン72を使用しているので、基板80の上面81を略平らにすることができる。これにより、基板80の製作コストを抑えることができる。
【0034】
[第2実施形態、図9〜図15]
本第2実施形態では、前記第1実施形態で示したピン71,72の替わりに、図9に示すように、基板80の上面81に設けた接点側突起部(第1突起部)75に接点側電極91aを形成し、共通側突起部(第2突起部)76に共通側電極92aを形成したものである。また、樹脂ケース30の収容用凹部41は、可動接点部材60を収容して防護するために溝形状に形成されている。
【0035】
図9に示すように、同軸コネクタ2は、概略、外部端子10と樹脂ケース30と可動接点部材60と基板80とからなる。
【0036】
外部端子10の筒部12の下方には、対向する二つの脚部16が延在し、その端部は屈曲され爪部17aとされる。
【0037】
樹脂ケース30の上面の中央には、挿通穴33が形成されている。樹脂ケース30の下面32には水平断面形状が略円弧形状の収容用凹部41が形成されている(図14(A)参照)。収容用凹部41の深さd2(図14(A)参照)は、前記第1実施形態の収容用凹部41の深さd1(図7(A)参照)より深くなるように設定されており、可動接点部材60のアーチ部61の幅W(図14(A)参照)よりも大きく設定されている。つまり、収容用凹部41は、基板80に載置すると可動接点部材60の全体を覆う形状を有している。収容用凹部41の外側の内周面42の一部にくさび形状の突起が形成されており、位置決め用リブ43とされる。挿通穴33には、可動接点部材60のプローブ誘い込み部65を収容するための切り欠き部44と、収容用凹部41に連結する連結用溝47が形成されている(図14(A)参照)。また、側面34の下側には対向する二つの凸部35が形成されている。
【0038】
略半円弧形状のアーチ部61の一端は、接点部63とされ、接点部63の下部からL字状の中心コンタクト接触部64が延在されている。中心コンタクト接触部64の先端にはプローブ誘い込み部65が延在されている。アーチ部61の他端は固定部67とされる。
【0039】
基板80は、概略、直方体形状を有している。基板80の上面81上には接点側突起部75及び共通側突起部76が形成され、それぞれの表面には接点側電極91a及び共通側電極92aが形成されている。図11に示すように、共通側電極92aは基板80に形成されたスルーホール内に延在し、共通側電極パターン94と電気的に接続している。また、同様に、接点側電極91aは基板80に形成されたスルーホール内に延在し、接点側電極パターン93と電気的に接続している。また、図10に示すように、溝部83は基板80の下面82の対向する周囲に二つ形成されている。下面82には共通側電極パターン94と接点側電極パターン93が形成されている。
【0040】
以上の同軸コネクタ2の構成部品は以下のようにして組み立てられる。まず、図12(A)に示すように、可動接点部材60を樹脂ケース30に組み込んで、図12(B)に示す樹脂ケース30を得る。このとき、可動接点部材60は、樹脂ケース30の収容用凹部41内に完全に収容され、樹脂ケース30の下面32からは突出していない。
【0041】
そして、可動接点部材60を組み込んだ樹脂ケース30を基板80に載置する。このとき、固定部67は共通側電極92aと内周面42に挟持される。挟持された可動接点部材60は、位置決め用リブ43によって三点支持される(図14(B)参照)。この三点支持された可動接点部材60は、アーチ部61のばね性によって接点部63を接点側電極91aに接触させる。従って、共通側電極パターン94−共通側電極92a−可動接点部材60−接点側電極91a−接点側電極パターン93の信号経路を確実に構成する。
【0042】
次に、外部端子10を被せ、外部端子10の爪部17aを基板80の溝部83に係止して、図13に示す同軸コネクタ2を得る。このとき、可動接点部材60は収容用凹部41内に完全に収容されているので、樹脂ケース30の下面32と基板80の上面81は密着する。図14(A)に示すように、同軸コネクタ2の上方から挿通穴33を覗いたとき、接点側電極91a、接点部63は見えない。さらに、樹脂ケース30の下面32は基板80の上面81に密着し、プローブ誘い込み部65及び中心コンタクト接触部64以外の可動接点部材60は樹脂ケース30に覆われているので、仮に、挿通穴33から異物が侵入しても接点側電極91a及び接点部63には付着しない。従って、同軸コネクタ2の接点の信頼性を保つことができる。
【0043】
次に、図14及び図15を参照して、この同軸コネクタ2の信号経路を切り換える機構の説明をする。図14に示すように、相手側コンタクトプローブ100を同軸コネクタ2に嵌合すると、相手側コンタクトプローブ100の中心コンタクト101が外部端子10の挿通穴13及び樹脂ケース30の挿通穴33に挿通され、中心コンタクト101の挿通方向に対して垂直方向に中心コンタクト接触部64が変位する。そして、図15に示すように、この中心コンタクト接触部64の変位に伴って接点部63が接点側電極91aから解離し、中心コンタクト接触部64が中心コンタクト101の側面と接触接続する。
【0044】
以上の同軸コネクタ2は、前記第1実施形態の同軸コネクタ1と同様の作用効果を奏する。さらに、可動接点部材60を共通側電極92a、内周面42、位置決め用リブ43の三点で支持しているので、可動接点部材60を安定して樹脂ケース30内に固定することができる。
【0045】
また、相手側測定プローブ100の中心コンタクト101が挿入される方向に対して垂直方向に所定量しか可動接点部材60が変位しないので、信号経路を安定して切り換えることができる。
【0046】
[第3実施形態、図16]
第3実施形態は、本発明に係る通信装置を携帯電話に適用した例について説明する。
【0047】
図16は、携帯電話120の高周波回路部の電気回路ブロック図である。図16において、122はアンテナ素子、123はデュプレクサ、125は切換スイッチ、131は送信側アイソレータ、132は送信側増幅器、133は送信側段間用バンドパスフィルタ、134は送信側ミキサ、135は受信側増幅器、136は受信側段間用バンドパスフィルタ、137は受信側ミキサ、138は電圧制御発振器(VCO)、139はローカル用バンドパスフィルタである。
【0048】
ここに、切換スイッチ125として、前記第1実施形態及び第2実施形態の同軸コネクタ1,2を使用することができる。これにより、例えば、セットメーカが携帯電話120の製造工程において、高周波回路部の電気特性をチェックする場合、測定器に接続された測定用プローブ(相手側コンタクトプローブ)100を同軸コネクタ1,2に嵌合させれば、高周波回路部からアンテナ素子122への信号経路を、高周波回路部から測定器への信号経路に切り換えることができる。測定用プローブ100を同軸コネクタ1,2から外すと、再び高周波回路部からアンテナ素子122への信号経路に戻る。そして、この同軸コネクタ1,2を実装することにより、小型で信頼性が高く、かつ、低コストな携帯電話120を実現することができる。
【0049】
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の構成に変更することができる。例えば、同軸コネクタ1,2の構成部品である外部端子10、樹脂ケース30、可動接点部材60、基板80や相手側コンタクトプローブ100の細部の構造は任意である。また、同軸コネクタ1,2は携帯電話以外にも種々の通信装置に組み込むことができる。
【0050】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、相手側コンタクトプローブの装着と共に、中心コンタクトが可動接点部材の中心コンタクト接触部に接触し、かつ、中心コンタクト接触部が中心コンタクトの挿通方向に対して略垂直方向に変位することにより、接点部がアーチ部のばね力に抗して第1固定接点部材あるいは第1突起部から解離するように構成したので、中心コンタクトの挿通量に関わらずアーチ部の一方の端部の変位量を所定量以上に増加しないようにすることができ、弾性劣化しにくいアーチ部を有する同軸コネクタを得ることができる。
【0051】
また、樹脂ケースの略円周状の内壁面に位置決め用リブが設けられ、可動接点部材のアーチ部が位置決め用リブに当接されると共に樹脂ケースの内壁面に沿って配置したので、可動接点部材は樹脂ケースの内壁面と第2固定接点部材あるいは第2突起部で挟持し位置決め用リブと三点支持したので、可動接点部材の位置決め精度を向上させることができ、接点不良の発生を抑えた同軸コネクタを得ることができる。
【0052】
また、本発明に係る通信装置は、前述の特徴を有する同軸コネクタを備えることにより、小型、長寿命かつ高信頼性を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る同軸コネクタの第1実施形態を示す分解斜視図。
【図2】図1に示した基板の底面図。
【図3】図1に示した基板のIII−III断面図。
【図4】図1に示した同軸コネクタの内部を説明するための斜視図。(A)は組み立て前を示す斜視図。(B)は組み立て後の斜視図。
【図5】図1に示した同軸コネクタの別の内部を説明するための斜視図。
【図6】図1に示した同軸コネクタの組み立て完成後の斜視図。
【図7】図6に示した同軸コネクタの使用状態を示す図。(A)は垂直断面図。(B)は平面模式図。
【図8】図7に続く同軸コネクタの使用状態を示す図。(A)は垂直断面図。(B)は平面模式図。
【図9】本発明に係る同軸コネクタの第2実施形態を示す分解斜視図。
【図10】図9に示した基板の底面図。
【図11】図9に示した基板のXI−XI断面図。
【図12】図9に示した同軸コネクタの内部を説明するための斜視図。(A)は組み立て前を示す斜視図。(B)は組み立て後の斜視図。
【図13】図9に示した同軸コネクタの組み立て完成後の斜視図。
【図14】図13に示した同軸コネクタの使用状態を示す図。(A)は垂直断面図。(B)は平面模式図。
【図15】図14に続く同軸コネクタの使用状態を示す図。(A)は垂直断面図。(B)は平面模式図。
【図16】本発明に係る通信装置の一実施形態を示す電気回路ブロック図。
【図17】従来の同軸コネクタの一例の垂直断面図。
【図18】図17に示した従来の同軸コネクタに使用される可動端子及び固定接点部材の構造を示す斜視図。
【符号の説明】
1,2…同軸コネクタ
30…樹脂ケース
33…挿通穴
41…収容用凹部
43…位置決め用リブ
60…可動接点部材
61…アーチ部
63…接点部
64…中心コンタクト接触部
67…固定部
71…接点側ピン(第1固定接点部材)
72…共通側ピン(第2固定接点部材)
75…接点側突起部(第1突起部)
76…共通側突起部(第2突起部)
80…基板
81…基板の上面(表面)
91,91a…接点側電極
92,92a…共通側電極
120…携帯電話(通信装置)

Claims (5)

  1. 接点側電極と共通側電極を表面に設けた基板と、
    前記接点側電極に電気的に接続した第1固定接点部材と、
    前記共通側電極に電気的に接続した第2固定接点部材と、
    相手側コンタクトプローブの中心コンタクトが挿通される挿通穴を有し、前記基板に組み付けられた樹脂ケースと、
    ばね性を有するアーチ部と、前記アーチ部の一方の端部に設けられかつ前記第1固定接点部材に前記アーチ部のばね力で圧接している接点部と、前記アーチ部の一方の端部に設けられかつ前記相手側コンタクトプローブの中心コンタクトが接触する中心コンタクト接触部と、前記アーチ部の他方の端部に設けられかつ前記第2固定接点部材に電気的に接続された固定部とを有し、前記樹脂ケースに収容された可動接点部材とを備え、
    前記相手側コンタクトプローブの装着と共に、前記中心コンタクトが前記可動接点部材の中心コンタクト接触部に接触し、かつ、前記中心コンタクト接触部が前記中心コンタクトの挿通方向に対して略垂直方向に変位することにより、前記接点部が前記アーチ部のばね力に抗して前記第1固定接点部材から解離するように構成されていること、
    を特徴とする同軸コネクタ。
  2. 前記第1固定接点部材及び前記第2固定接点部材がそれぞれピン形状を有していることを特徴とする請求項1に記載の同軸コネクタ。
  3. 第1突起部と第2突起部を表面に設け、かつ、前記第1突起部に接点側電極を設けると共に、前記第2突起部に共通側電極を設けた基板と、
    相手側コンタクトプローブの中心コンタクトが挿通される挿通穴を有し、前記基板に組み付けられた樹脂ケースと、
    ばね性を有するアーチ部と、前記アーチ部の一方の端部に設けられかつ前記第1突起部に前記アーチ部のばね力で圧接している接点部と、前記アーチ部の一方の端部に設けられかつ前記相手側コンタクトプローブの中心コンタクトが接触する中心コンタクト接触部と、前記アーチ部の他方の端部に設けられかつ前記第2突起部に電気的に接続された固定部とを有し、前記樹脂ケースに収容された可動接点部材とを備え、
    前記相手側コンタクトプローブの装着と共に、前記中心コンタクトが前記可動接点部材の中心コンタクト接触部に接触し、かつ、前記中心コンタクト接触部が前記中心コンタクトの挿通方向に対して略垂直方向に変位することにより、前記接点部が前記アーチ部のばね力に抗して前記第1突起部から解離するように構成されていること、
    を特徴とする同軸コネクタ。
  4. 前記樹脂ケースの略円周状の内壁面に位置決め用リブが設けられ、前記可動接点部材のアーチ部が前記位置決め用リブに当接されると共に前記樹脂ケースの内壁面に沿って配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の同軸コネクタ。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の同軸コネクタを備えたことを特徴とする通信装置。
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