JP2004031087A - スイッチ付同軸コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】組立作業を容易にした小型のスイッチ付同軸コネクタを提供する。
【解決手段】レセプタクル1のハウジング2の下面にはプラグ挿入口5と連通する端子収納部3が開口する。固定端子板40は、端子収納部3の一端部に設けた嵌合溝にプラグ70の挿入方向と反対方向(下側)から圧入される固定片43と、固定片43の上側縁から端子収納部3の上壁に沿って延出する固定接点支持片44とを有し、固定接点支持片44の先端に固定接点41を設けてある。可動端子板20は、端子収納部3の他端部に設けた嵌合溝に下側から圧入される固定片23と、固定片23の上側縁に固定端が連結され端子収納部3内に突出する自由端が略U字状に折り返された可動ばね片26とを有し、可動ばね片26の折り返し部27に可動接点21を設け、可動接点21よりも自由端側にプラグ70の中心導体72と接離自在に接触するプラグ接点25を設けてある。
【選択図】 図1
【解決手段】レセプタクル1のハウジング2の下面にはプラグ挿入口5と連通する端子収納部3が開口する。固定端子板40は、端子収納部3の一端部に設けた嵌合溝にプラグ70の挿入方向と反対方向(下側)から圧入される固定片43と、固定片43の上側縁から端子収納部3の上壁に沿って延出する固定接点支持片44とを有し、固定接点支持片44の先端に固定接点41を設けてある。可動端子板20は、端子収納部3の他端部に設けた嵌合溝に下側から圧入される固定片23と、固定片23の上側縁に固定端が連結され端子収納部3内に突出する自由端が略U字状に折り返された可動ばね片26とを有し、可動ばね片26の折り返し部27に可動接点21を設け、可動接点21よりも自由端側にプラグ70の中心導体72と接離自在に接触するプラグ接点25を設けてある。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイッチ付同軸コネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のスイッチ付同軸コネクタとしては、図15〜図18に示すような構造を有するレセプタクル1とプラグ70とで構成されるものが従来より提案されている(特願2001−401537参照)。
【0003】
このスイッチ付同軸コネクタを構成するレセプタクル1は、基台2a’及びプラグ接続部2b’からなるハウジング2と、可動端子板20と、固定端子板40と、アース端子50とで構成され、プラグ70を接続することで、内部に設けられたスイッチ機構によって可動端子板20の接続を固定端子板40からプラグ70の中心導体72へ切り換えるように構成されている。
【0004】
このようなレセプタクル1は、例えば携帯電話機やPHS端末などの移動体通信端末に用いられ、常時は付属のアンテナに接続されている送受信回路を、出荷前の検査時などに検査装置側に切り換え接続するという目的で、通信端末の回路基板に実装されている。
【0005】
このレセプタクル1は、移動体通信端末などの小型の無線機器に用いられることが多いため、装置全体を小型化するために、可能な限り小型化することが要求されている。
【0006】
このような小型化の要求に対して、上記出願で提案されたレセプタクル1では、可動端子板20と固定端子板40とをプラグ70の挿入方向と略直交する方向からハウジング2に取り付けて、可動端子板20の自由端側の先端部を折り返し、この折り返し部27を固定接点41に対してプラグ挿入口と反対側に対向配置させている。そして、折り返し部27に固定接点41と接離自在に接触する可動接点21を設けるとともに、折り返し部27よりも自由端よりの部位に中心導体72と接離自在に接触するプラグ接点25を設けることで、可動接点21と固定端との間にプラグ接点25を設けた場合に比べて有効ばね長を長くしており、その分だけ可動端子板20を小型にできるので、コネクタ全体の小型化を図ることができる。
【0007】
ここで、レセプタクル1にプラグ70が接続されていない場合は、可動端子板20の弾性によって可動接点21が固定接点41に弾接し、可動端子板20と固定端子板40とが電気的に接続されている。一方、レセプタクル1にプラグ70が接続された場合は、中心導体72で可動端子板20の自由端側が押圧されることにより、可動接点21と固定接点41とが開離し、可動端子板20がプラグ70の中心導体72に電気的に接続され、信号経路が固定端子板40からプラグ70の中心導体72に切り換えられるのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したスイッチ付同軸コネクタのレセプタクル1では、可動端子板20と固定端子板40とをハウジング2に対してプラグ70の挿入方向と略直交する方向から圧入固定しているが、両端子板20,40をハウジング2に取り付けた状態では可動接点21が固定接点41に対して図15中下側に配置されて、両接点21,41が弾接しているため、固定端子板40を圧入する際に固定端子板40の先端で可動端子板20を下向きに押しながら圧入しなければならず、組立作業が非常にやりにくかった。
【0009】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、組立作業を容易にした小型のスイッチ付同軸コネクタを提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、同軸線路の電気的接続に用いられるプラグ及びレセプタクルからなり、プラグの接続状態に応じて開閉するスイッチ機構をレセプタクルに設けたスイッチ付き同軸コネクタであって、レセプタクルは、導電性の良好な金属材料により形成されプラグの外周導体に電気的に接続される略円筒状のアース端子と、略円柱状であって周面にアース端子が配置されるとともに軸方向の端面にプラグの中心導体が挿入されるプラグ挿入口が開口したプラグ接続部、及び、プラグ挿入口に連通する端子収納部を具備した合成樹脂製のハウジングと、固定接点を有し該固定接点を端子収納部内に配置するようにしてハウジングに取り付けられる固定端子板と、ハウジングに嵌合固定される嵌合固定片、該嵌合固定片に固定端側が連結され端子収納部内に突出する自由端側が略U字状に折り返され、その折り返し部を固定接点に対してプラグ挿入口と反対側に対向配置させた可動ばね片、該可動ばね片の折り返し部に設けられ固定接点と接離自在に接触する可動接点、及び可動ばね片における折り返し部よりも自由端よりの部位に設けられ中心導体と接離自在に接触するプラグ接点を具備した可動端子板とを備え、嵌合固定片をハウジングに対してプラグの挿入方向と反対方向から挿入して嵌合固定したことを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、固定端子板は、固定接点が設けられた固定接点支持片、ハウジングの実装面に配置されて実装基板に半田付けされる端子片、固定接点支持片と端子片との間を連結する連結片からなり、固定接点支持片及び連結片の少なくとも一部をハウジングにインサート成形したことを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明では、請求項2の発明において、固定接点支持片は、連結片との連結部位からプラグの挿入方向と略直交する方向に延出するように形成されたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
(実施形態1)
本発明の実施形態1を図1〜図6に基づいて説明する。尚、以下の説明では特に断りがなければ、図1に示す向きにおいて上下左右の方向を規定する。
【0015】
本実施形態のスイッチ付同軸コネクタは同軸線路の電気的接続に用いられるものであり、レセプタクル1とプラグ70とで構成される。
【0016】
先ずプラグ70の構成について説明する。プラグ70は、図1に示すように丸棒状の中心導体(所謂プラグピン)72と、中心導体72を支持する略円柱状の絶縁体73と、絶縁体73の外周に沿って配置された中心導体72と同心の外周導体71とで構成される。
【0017】
次にレセプタクル1の構成について詳細に説明する。このレセプタクル1は、ハウジング2と、可動端子板20と、固定端子板40と、アース端子50とで構成される。
【0018】
ハウジング2は例えばLCPなどの絶縁性を有する合成樹脂により、略直方体状の基台2aの上面に、略円柱状のプラグ接続部2bを突設したような形状に形成されており、基台2aの下面を凹設することによってプラグ接続部2bの中心を通って左右方向の両側面付近まで達する端子収納部3を形成している。端子収納部3の左右方向における中央部は上面側に開放されており、その上部はプラグ70の中心導体72が挿入されるプラグ挿入口5となっている。また、端子収納部3の左右方向における両端部には、左右方向と直交する方向の両側壁に基台2aの下面側に開放された嵌合溝8がそれぞれ形成されている。また、基台2aの左右方向と直交する方向の両側面には上下方向に沿って凹溝11が形成されており、各凹溝11の両端面にはアース端子50に設けた係止突起53と係止する係止溝12が形成されている。さらに、プラグ接続部2bの上面をすり鉢状に凹設することによって、プラグ挿入口5の周壁にプラグ70の中心導体72を案内するための傾斜面61を形成している。
【0019】
固定端子板40は導電性の良好な金属材料(例えば銅或いは黄銅など)の帯板に曲げ加工を施して形成され、端子収納部3の右端に設けた嵌合溝8にプラグ挿入方向と反対方向から圧入される固定片43と、固定片43の上側縁から固定片43と略直交する方向に突出し端子収納部3の上壁に沿って配設される固定接点支持片44と、固定片43の下側縁から固定接点支持片44の突出方向と反対方向に突出し基台2aの下面に沿って配設される端子片42と、固定接点支持片44の先端部の下面に設けられた固定接点41とを有し、固定片43の両側縁には嵌合溝8に嵌合固定するための突起43aが一対ずつ設けられている。すなわち、固定端子板40は、固定片43と、固定片43の上側縁から連続一体に延設された固定接点支持片44と、固定片43の下側縁から連続一体に延設された端子片42とで略Z字状(クランク状)に形成されている。
【0020】
可動端子板20は弾性を有する金属材料(例えばリン青銅或いはベリリウム銅など)の帯板に曲げ加工を施すことによって形成され、端子収納部3の左端に設けた嵌合溝8にプラグ挿入方向と反対方向から圧入される固定片(嵌合固定片)23と、固定片23の上側縁に固定端側が連続一体に連結された可動ばね片26と、固定片23の下側縁から連続一体に延設され基台2aの下面に沿って配設される端子片22とを有し、固定片23の両側縁には嵌合溝8に嵌合固定するための突起23aが一対ずつ設けられている。
【0021】
また、可動ばね片26は固定片23の上側縁から斜め下向きに延設され、その先端側(自由端側)に略V字状に折り曲げられた折曲部30を形成して先端を上側に突出させ、さらにその先端部を略U字状に折り返した折り返し部27を形成し、折り返し部27よりも自由端側をクランク状に折り曲げてクランク曲げ部29を形成したような形状に形成されている。そして、折り返し部27の上部を、固定接点41に対してプラグ挿入口5と反対側に対向配置させており、固定接点41との対向部位に固定接点41と接離自在に接触する可動接点21を設けるとともに、クランク曲げ部29の先端側(自由端側)にはプラグ70の中心導体72と接離自在に接触するプラグ接点25を設けてある。
【0022】
また、プラグ70の外周導体71と接触するアース端子50は、導電性の良好な金属材料(例えば銅或いは黄銅など)の板金を打ち抜き、曲げ加工を施すことによって形成されており、略円筒状のシェル本体51を有し、シェル本体51の中心軸を挟んで対向する部位にはシェル本体51の下側縁から、先端部が外側に向かって突出する断面L形の脚片52,52を延設してあり、各脚片52の両側縁には基台2aの係止溝12と係止する係止突起53が一対ずつ突設されている。
【0023】
このレセプタクル1を組み立てる際は、先ず端子収納部3の右端に設けた嵌合溝8に固定端子板40の固定片43を下側から圧入することによって、固定端子板40をハウジング2に圧入固定するとともに、端子収納部3の左端に設けた嵌合溝8に可動端子板20の固定片23を下側から圧入することによって、固定端子板40をハウジング2に圧入固定する。次に、ハウジング2の上側からアース端子50の両脚片52,52を基台2aの両側面に設けた係止溝12,12に圧入することによって、アース端子50をハウジング2に圧入固定し、レセプタクル1の組み立てが完了する。
【0024】
そして、このレセプタクル1にプラグ70が接続されていない状態では、図1に示すように、可動ばね片26の弾性によって可動接点21が固定接点41に弾接しており、固定端子板40は可動端子板20に電気的に接続され、固定端子板40と可動端子板20との間で信号が伝達される。ここで、アース端子50は実装基板のアースラインに接続されている。
【0025】
一方、このレセプタクル1にプラグ70を接続した状態では、図2に示すように、中心導体72が可動ばね片26のプラグ接点25と当接し、中心導体72によって可動ばね片26の自由端が下側に押圧されて、可動ばね片26の可動接点21が固定接点41から開離する。この時、可動端子板20が中心導体72に電気的に接続されて、信号経路が固定端子板40から中心導体72に切り換えられるので、固定端子板40と中心導体72との間で信号が伝達される。すなわち、可動端子板20と固定端子板40とでスイッチ機構が構成される。また、この時同時にプラグ70の外周導体71がアース端子50のシェル本体51の外周面と接触し、外周導体71がアース端子50に電気的に接続されるので、このレセプタクル1が実装された実装基板と外部機器のグランドを共通にできる。なお、プラグ70の外周導体71の先端面がハウジング2のプラグ突き当て面6と当接することによって、それ以上プラグ70が挿入されないようになっている。
【0026】
その後、プラグ70をレセプタクル1から引き抜くと、可動ばね片26を下向きに押す力が無くなり、可動ばね片26の弾性によって可動ばね片26が初期位置に復帰し、可動端子板20の可動接点21が固定端子板40の固定接点41に再び弾接して、固定端子板40と可動端子板20との間で信号が伝達される。
【0027】
上述のように本実施形態では固定端子板40をハウジング2に固定した後に、可動端子板20をハウジング2に対して下側(プラグ挿入方向と反対方向)から圧入しているため、従来のレセプタクルのように可動端子板20の自由端を下向きに押しながら、固定端子板40を圧入する必要がなくなり、組立作業を容易に行うことができる。
【0028】
また、可動ばね片26は、固定片23との連結部位(固定端)から連続一体に延設された先端側を略U字状に折り返して形成されており、その折り返し部27に可動接点21を設けるとともに、可動接点21よりも自由端側にプラグ接点25を設けているので、可動接点21と固定端との間にプラグ接点25を設けた場合に比べて、有効ばね長(可動ばね片26における固定端からプラグ接点25までの距離)を長くとることができるから、可動ばね片26が塑性変形するのを防止でき、且つ、有効ばね長を従来のレセプタクルと同程度にするのであれば、その分だけ可動ばね片26の大きさを小型にでき、コネクタ全体の小型化が図れる。
【0029】
(実施形態2)
本発明の実施形態2を図7〜図11に基づいて説明する。尚、基本的な構成は実施形態1と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略し、本実施形態の特徴となる部分のみを説明する。
【0030】
実施形態1のレセプタクル1では固定端子板40をハウジング2に圧入固定しているのに対して、本実施形態では固定端子板40を、図11に示すように断面略S字状の連結片45と、連結片45の一端部から連続一体に延出して端子収納部3の上壁に沿って配設され、先端部の下面に固定接点41が形成された固定接点支持片44と、連結片45の他端部から連続一体に延出して基台2aの下面に沿って配設される端子片42とで構成し、連結片45をハウジング2にインサート成形することで、固定端子板40をハウジング2に固定している。尚、図中の46は、インサート成形時に固定端子板40を両側から金型で支持するためにハウジング2を貫通して設けられた孔である。
【0031】
このように、本実施形態のレセプタクル1では、固定接点支持片44と端子片42との間を連結する連結片45を断面略S字状に形成し、この連結片45をハウジング2にインサート成形しているので、部品数を減らして組立の手間を少なくできるという利点がある。
【0032】
また、連結片45の周りをインサート成形部13で囲んでいるので、実装基板に端子片42を半田付けする際に、固定端子板40の表面を伝って、フラックスが端子収納部3内に進入し、可動接点21や固定接点41に付着するのを防止することができる。尚、本実施形態のレセプタクル1では連結片45のみをハウジング2にインサート成形しているが、固定接点支持片44と連結片45の少なくとも一部をハウジング2にインサート成形すれば良い。
【0033】
(実施形態3)
本発明の実施形態3を図12〜図14に基づいて説明する。尚、基本的な構成は実施形態1と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略し、本実施形態の特徴となる部分のみを説明する。
【0034】
実施形態1のレセプタクル1では固定端子板40をハウジング2に圧入固定しているのに対して、本実施形態では固定端子板40を、図14に示すように一端部の下面に固定接点41が形成され端子収納部3の上壁に沿って配設される固定接点支持片44と、固定接点支持片44の他端部の一側縁から連続一体に延設された断面L字状の連結片47と、連結片47の先端縁から側方に突出し基台2aの下面に沿って配設される端子片42とで構成し、固定接点支持片44及び連結片47の一部をハウジング2にインサート成形することで、固定端子板40をハウジング2に固定している。尚、図中の46は、インサート成形時に固定端子板40を両側から金型で支持するためにハウジング2を貫通して設けられた孔である。
【0035】
このように、本実施形態のレセプタクル1では、固定接点支持片44及び連結片47の一部をハウジング2にインサート成形しているので、実施形態2と同様に部品数を減らして組立の手間を少なくできる。
【0036】
また、固定端子板40の固定接点支持片44をプラグ70の挿入方向と略直交する方向に延出形成して、この固定接点支持片44と連結片47の一部をハウジング2にインサート成形しているので、実施形態2に比べてハウジング2にインサート成形される部分を長くでき、実装基板に端子片42を半田付けする際に、固定端子板40の表面を伝って、フラックスが端子収納部3内に進入し、可動接点21や固定接点41に付着するのをさらに防止することができる。
【0037】
【発明の効果】
上述のように、請求項1の発明は、同軸線路の電気的接続に用いられるプラグ及びレセプタクルからなり、プラグの接続状態に応じて開閉するスイッチ機構をレセプタクルに設けたスイッチ付き同軸コネクタであって、レセプタクルは、導電性の良好な金属材料により形成されプラグの外周導体に電気的に接続される略円筒状のアース端子と、略円柱状であって周面にアース端子が配置されるとともに軸方向の端面にプラグの中心導体が挿入されるプラグ挿入口が開口したプラグ接続部、及び、プラグ挿入口に連通する端子収納部を具備した合成樹脂製のハウジングと、固定接点を有し該固定接点を端子収納部内に配置するようにしてハウジングに取り付けられる固定端子板と、ハウジングに嵌合固定される嵌合固定片、該嵌合固定片に固定端側が連結され端子収納部内に突出する自由端側が略U字状に折り返され、その折り返し部を固定接点に対してプラグ挿入口と反対側に対向配置させた可動ばね片、該可動ばね片の折り返し部に設けられ固定接点と接離自在に接触する可動接点、及び可動ばね片における折り返し部よりも自由端よりの部位に設けられ中心導体と接離自在に接触するプラグ接点を具備した可動端子板とを備え、嵌合固定片をハウジングに対してプラグの挿入方向と反対方向から挿入して嵌合固定したことを特徴とし、固定端子板と可動端子板とをハウジングに取り付けた状態では、可動端子板は固定端子板に対してプラグ挿入口と反対側に配置され、両端子板は弾接しているので、従来のように可動端子板と固定端子板とをプラグの挿入方向と略直交する方向から挿入する場合は、固定端子板で可動端子板をプラグ挿入口と反対側(すなわち組込方向と直交する方向)に押しながら組み込む必要があるが、可動端子板は、嵌合固定片をプラグの挿入方向と反対方向から挿入することによって、ハウジングに固定されるので、可動端子板を圧入方向に押し込むだけで組み込むことことができ、組立作業が容易な小型のスイッチ付同軸コネクタを実現できるという効果がある。
【0038】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、固定端子板は、固定接点が設けられた固定接点支持片、ハウジングの実装面に配置されて実装基板に半田付けされる端子片、固定接点支持片と端子片との間を連結する連結片からなり、固定接点支持片及び連結片の少なくとも一部をハウジングにインサート成形したことを特徴とし、請求項1の発明の効果に加え、固定接点支持片及び連結片の少なくとも一部をハウジングにインサート成形することで、固定端子板とハウジングとを一体化しているので、部品数を減らして組立の手間を少なくできるという効果がある。さらに、固定端子板のインサート成形された部位の周りは樹脂で覆われているので、端子片を実装基板に半田付けする際に、固定端子板の表面を伝ってフラックスが端子収納部内に進入し、可動接点や固定接点に付着するのを防止できるという効果もある。
【0039】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、固定接点支持片は、連結片との連結部位からプラグの挿入方向と略直交する方向に延出するように形成されたことを特徴とし、請求項2の発明の効果に加え、固定接点支持片を、連結片との連結部位からプラグの挿入方向と略直交する方向に延出させているので、固定接点と端子片との間の距離を長くとることができ、端子片を実装基板に半田付けする際に、固定端子板の表面を伝ってフラックスが端子収納部内に進入し、可動接点や固定接点に付着するのをより確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1のレセプタクルにプラグを接続する前の状態の側断面図である。
【図2】同上のレセプタクルにプラグを接続した状態の側断面図である。
【図3】同上のレセプタクルを上側から見た分解斜視図である。
【図4】同上のレセプタクルを下側から見た分解斜視図である。
【図5】同上のレセプタクルに用いる可動端子板の斜視図である。
【図6】同上のレセプタクルに用いる固定端子板の斜視図である。
【図7】実施形態2のレセプタクルにプラグを接続する前の状態の側断面図である。
【図8】同上のレセプタクルにプラグを接続した状態の側断面図である。
【図9】同上のレセプタクルを上側から見た分解斜視図である。
【図10】同上のレセプタクルを下側から見た分解斜視図である。
【図11】同上のレセプタクルに用いる固定端子板の斜視図である。
【図12】実施形態3のレセプタクルを上側から見た分解斜視図である。
【図13】同上のレセプタクルを下側から見た分解斜視図である。
【図14】同上のレセプタクルに用いる固定端子板の斜視図である。
【図15】従来のスイッチ付同軸コネクタのレセプタクルにプラグを接続する前の状態の側断面図である。
【図16】同上のレセプタクルにプラグを接続した状態の側断面図である。
【図17】同上のレセプタクルを上側から見た分解斜視図である。
【図18】同上のレセプタクルを下側から見た分解斜視図である。
【符号の説明】
1 レセプタクル
2 ハウジング
3 端子収納部
5 プラグ挿入口
20 可動端子板
21 可動接点
23 固定片
25 プラグ接点
26 可動ばね片
27 折り返し部
40 固定端子板
41 固定接点
43 固定片
44 固定接点支持片
70 プラグ
72 中心導体
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイッチ付同軸コネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のスイッチ付同軸コネクタとしては、図15〜図18に示すような構造を有するレセプタクル1とプラグ70とで構成されるものが従来より提案されている(特願2001−401537参照)。
【0003】
このスイッチ付同軸コネクタを構成するレセプタクル1は、基台2a’及びプラグ接続部2b’からなるハウジング2と、可動端子板20と、固定端子板40と、アース端子50とで構成され、プラグ70を接続することで、内部に設けられたスイッチ機構によって可動端子板20の接続を固定端子板40からプラグ70の中心導体72へ切り換えるように構成されている。
【0004】
このようなレセプタクル1は、例えば携帯電話機やPHS端末などの移動体通信端末に用いられ、常時は付属のアンテナに接続されている送受信回路を、出荷前の検査時などに検査装置側に切り換え接続するという目的で、通信端末の回路基板に実装されている。
【0005】
このレセプタクル1は、移動体通信端末などの小型の無線機器に用いられることが多いため、装置全体を小型化するために、可能な限り小型化することが要求されている。
【0006】
このような小型化の要求に対して、上記出願で提案されたレセプタクル1では、可動端子板20と固定端子板40とをプラグ70の挿入方向と略直交する方向からハウジング2に取り付けて、可動端子板20の自由端側の先端部を折り返し、この折り返し部27を固定接点41に対してプラグ挿入口と反対側に対向配置させている。そして、折り返し部27に固定接点41と接離自在に接触する可動接点21を設けるとともに、折り返し部27よりも自由端よりの部位に中心導体72と接離自在に接触するプラグ接点25を設けることで、可動接点21と固定端との間にプラグ接点25を設けた場合に比べて有効ばね長を長くしており、その分だけ可動端子板20を小型にできるので、コネクタ全体の小型化を図ることができる。
【0007】
ここで、レセプタクル1にプラグ70が接続されていない場合は、可動端子板20の弾性によって可動接点21が固定接点41に弾接し、可動端子板20と固定端子板40とが電気的に接続されている。一方、レセプタクル1にプラグ70が接続された場合は、中心導体72で可動端子板20の自由端側が押圧されることにより、可動接点21と固定接点41とが開離し、可動端子板20がプラグ70の中心導体72に電気的に接続され、信号経路が固定端子板40からプラグ70の中心導体72に切り換えられるのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したスイッチ付同軸コネクタのレセプタクル1では、可動端子板20と固定端子板40とをハウジング2に対してプラグ70の挿入方向と略直交する方向から圧入固定しているが、両端子板20,40をハウジング2に取り付けた状態では可動接点21が固定接点41に対して図15中下側に配置されて、両接点21,41が弾接しているため、固定端子板40を圧入する際に固定端子板40の先端で可動端子板20を下向きに押しながら圧入しなければならず、組立作業が非常にやりにくかった。
【0009】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、組立作業を容易にした小型のスイッチ付同軸コネクタを提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、同軸線路の電気的接続に用いられるプラグ及びレセプタクルからなり、プラグの接続状態に応じて開閉するスイッチ機構をレセプタクルに設けたスイッチ付き同軸コネクタであって、レセプタクルは、導電性の良好な金属材料により形成されプラグの外周導体に電気的に接続される略円筒状のアース端子と、略円柱状であって周面にアース端子が配置されるとともに軸方向の端面にプラグの中心導体が挿入されるプラグ挿入口が開口したプラグ接続部、及び、プラグ挿入口に連通する端子収納部を具備した合成樹脂製のハウジングと、固定接点を有し該固定接点を端子収納部内に配置するようにしてハウジングに取り付けられる固定端子板と、ハウジングに嵌合固定される嵌合固定片、該嵌合固定片に固定端側が連結され端子収納部内に突出する自由端側が略U字状に折り返され、その折り返し部を固定接点に対してプラグ挿入口と反対側に対向配置させた可動ばね片、該可動ばね片の折り返し部に設けられ固定接点と接離自在に接触する可動接点、及び可動ばね片における折り返し部よりも自由端よりの部位に設けられ中心導体と接離自在に接触するプラグ接点を具備した可動端子板とを備え、嵌合固定片をハウジングに対してプラグの挿入方向と反対方向から挿入して嵌合固定したことを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、固定端子板は、固定接点が設けられた固定接点支持片、ハウジングの実装面に配置されて実装基板に半田付けされる端子片、固定接点支持片と端子片との間を連結する連結片からなり、固定接点支持片及び連結片の少なくとも一部をハウジングにインサート成形したことを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明では、請求項2の発明において、固定接点支持片は、連結片との連結部位からプラグの挿入方向と略直交する方向に延出するように形成されたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
(実施形態1)
本発明の実施形態1を図1〜図6に基づいて説明する。尚、以下の説明では特に断りがなければ、図1に示す向きにおいて上下左右の方向を規定する。
【0015】
本実施形態のスイッチ付同軸コネクタは同軸線路の電気的接続に用いられるものであり、レセプタクル1とプラグ70とで構成される。
【0016】
先ずプラグ70の構成について説明する。プラグ70は、図1に示すように丸棒状の中心導体(所謂プラグピン)72と、中心導体72を支持する略円柱状の絶縁体73と、絶縁体73の外周に沿って配置された中心導体72と同心の外周導体71とで構成される。
【0017】
次にレセプタクル1の構成について詳細に説明する。このレセプタクル1は、ハウジング2と、可動端子板20と、固定端子板40と、アース端子50とで構成される。
【0018】
ハウジング2は例えばLCPなどの絶縁性を有する合成樹脂により、略直方体状の基台2aの上面に、略円柱状のプラグ接続部2bを突設したような形状に形成されており、基台2aの下面を凹設することによってプラグ接続部2bの中心を通って左右方向の両側面付近まで達する端子収納部3を形成している。端子収納部3の左右方向における中央部は上面側に開放されており、その上部はプラグ70の中心導体72が挿入されるプラグ挿入口5となっている。また、端子収納部3の左右方向における両端部には、左右方向と直交する方向の両側壁に基台2aの下面側に開放された嵌合溝8がそれぞれ形成されている。また、基台2aの左右方向と直交する方向の両側面には上下方向に沿って凹溝11が形成されており、各凹溝11の両端面にはアース端子50に設けた係止突起53と係止する係止溝12が形成されている。さらに、プラグ接続部2bの上面をすり鉢状に凹設することによって、プラグ挿入口5の周壁にプラグ70の中心導体72を案内するための傾斜面61を形成している。
【0019】
固定端子板40は導電性の良好な金属材料(例えば銅或いは黄銅など)の帯板に曲げ加工を施して形成され、端子収納部3の右端に設けた嵌合溝8にプラグ挿入方向と反対方向から圧入される固定片43と、固定片43の上側縁から固定片43と略直交する方向に突出し端子収納部3の上壁に沿って配設される固定接点支持片44と、固定片43の下側縁から固定接点支持片44の突出方向と反対方向に突出し基台2aの下面に沿って配設される端子片42と、固定接点支持片44の先端部の下面に設けられた固定接点41とを有し、固定片43の両側縁には嵌合溝8に嵌合固定するための突起43aが一対ずつ設けられている。すなわち、固定端子板40は、固定片43と、固定片43の上側縁から連続一体に延設された固定接点支持片44と、固定片43の下側縁から連続一体に延設された端子片42とで略Z字状(クランク状)に形成されている。
【0020】
可動端子板20は弾性を有する金属材料(例えばリン青銅或いはベリリウム銅など)の帯板に曲げ加工を施すことによって形成され、端子収納部3の左端に設けた嵌合溝8にプラグ挿入方向と反対方向から圧入される固定片(嵌合固定片)23と、固定片23の上側縁に固定端側が連続一体に連結された可動ばね片26と、固定片23の下側縁から連続一体に延設され基台2aの下面に沿って配設される端子片22とを有し、固定片23の両側縁には嵌合溝8に嵌合固定するための突起23aが一対ずつ設けられている。
【0021】
また、可動ばね片26は固定片23の上側縁から斜め下向きに延設され、その先端側(自由端側)に略V字状に折り曲げられた折曲部30を形成して先端を上側に突出させ、さらにその先端部を略U字状に折り返した折り返し部27を形成し、折り返し部27よりも自由端側をクランク状に折り曲げてクランク曲げ部29を形成したような形状に形成されている。そして、折り返し部27の上部を、固定接点41に対してプラグ挿入口5と反対側に対向配置させており、固定接点41との対向部位に固定接点41と接離自在に接触する可動接点21を設けるとともに、クランク曲げ部29の先端側(自由端側)にはプラグ70の中心導体72と接離自在に接触するプラグ接点25を設けてある。
【0022】
また、プラグ70の外周導体71と接触するアース端子50は、導電性の良好な金属材料(例えば銅或いは黄銅など)の板金を打ち抜き、曲げ加工を施すことによって形成されており、略円筒状のシェル本体51を有し、シェル本体51の中心軸を挟んで対向する部位にはシェル本体51の下側縁から、先端部が外側に向かって突出する断面L形の脚片52,52を延設してあり、各脚片52の両側縁には基台2aの係止溝12と係止する係止突起53が一対ずつ突設されている。
【0023】
このレセプタクル1を組み立てる際は、先ず端子収納部3の右端に設けた嵌合溝8に固定端子板40の固定片43を下側から圧入することによって、固定端子板40をハウジング2に圧入固定するとともに、端子収納部3の左端に設けた嵌合溝8に可動端子板20の固定片23を下側から圧入することによって、固定端子板40をハウジング2に圧入固定する。次に、ハウジング2の上側からアース端子50の両脚片52,52を基台2aの両側面に設けた係止溝12,12に圧入することによって、アース端子50をハウジング2に圧入固定し、レセプタクル1の組み立てが完了する。
【0024】
そして、このレセプタクル1にプラグ70が接続されていない状態では、図1に示すように、可動ばね片26の弾性によって可動接点21が固定接点41に弾接しており、固定端子板40は可動端子板20に電気的に接続され、固定端子板40と可動端子板20との間で信号が伝達される。ここで、アース端子50は実装基板のアースラインに接続されている。
【0025】
一方、このレセプタクル1にプラグ70を接続した状態では、図2に示すように、中心導体72が可動ばね片26のプラグ接点25と当接し、中心導体72によって可動ばね片26の自由端が下側に押圧されて、可動ばね片26の可動接点21が固定接点41から開離する。この時、可動端子板20が中心導体72に電気的に接続されて、信号経路が固定端子板40から中心導体72に切り換えられるので、固定端子板40と中心導体72との間で信号が伝達される。すなわち、可動端子板20と固定端子板40とでスイッチ機構が構成される。また、この時同時にプラグ70の外周導体71がアース端子50のシェル本体51の外周面と接触し、外周導体71がアース端子50に電気的に接続されるので、このレセプタクル1が実装された実装基板と外部機器のグランドを共通にできる。なお、プラグ70の外周導体71の先端面がハウジング2のプラグ突き当て面6と当接することによって、それ以上プラグ70が挿入されないようになっている。
【0026】
その後、プラグ70をレセプタクル1から引き抜くと、可動ばね片26を下向きに押す力が無くなり、可動ばね片26の弾性によって可動ばね片26が初期位置に復帰し、可動端子板20の可動接点21が固定端子板40の固定接点41に再び弾接して、固定端子板40と可動端子板20との間で信号が伝達される。
【0027】
上述のように本実施形態では固定端子板40をハウジング2に固定した後に、可動端子板20をハウジング2に対して下側(プラグ挿入方向と反対方向)から圧入しているため、従来のレセプタクルのように可動端子板20の自由端を下向きに押しながら、固定端子板40を圧入する必要がなくなり、組立作業を容易に行うことができる。
【0028】
また、可動ばね片26は、固定片23との連結部位(固定端)から連続一体に延設された先端側を略U字状に折り返して形成されており、その折り返し部27に可動接点21を設けるとともに、可動接点21よりも自由端側にプラグ接点25を設けているので、可動接点21と固定端との間にプラグ接点25を設けた場合に比べて、有効ばね長(可動ばね片26における固定端からプラグ接点25までの距離)を長くとることができるから、可動ばね片26が塑性変形するのを防止でき、且つ、有効ばね長を従来のレセプタクルと同程度にするのであれば、その分だけ可動ばね片26の大きさを小型にでき、コネクタ全体の小型化が図れる。
【0029】
(実施形態2)
本発明の実施形態2を図7〜図11に基づいて説明する。尚、基本的な構成は実施形態1と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略し、本実施形態の特徴となる部分のみを説明する。
【0030】
実施形態1のレセプタクル1では固定端子板40をハウジング2に圧入固定しているのに対して、本実施形態では固定端子板40を、図11に示すように断面略S字状の連結片45と、連結片45の一端部から連続一体に延出して端子収納部3の上壁に沿って配設され、先端部の下面に固定接点41が形成された固定接点支持片44と、連結片45の他端部から連続一体に延出して基台2aの下面に沿って配設される端子片42とで構成し、連結片45をハウジング2にインサート成形することで、固定端子板40をハウジング2に固定している。尚、図中の46は、インサート成形時に固定端子板40を両側から金型で支持するためにハウジング2を貫通して設けられた孔である。
【0031】
このように、本実施形態のレセプタクル1では、固定接点支持片44と端子片42との間を連結する連結片45を断面略S字状に形成し、この連結片45をハウジング2にインサート成形しているので、部品数を減らして組立の手間を少なくできるという利点がある。
【0032】
また、連結片45の周りをインサート成形部13で囲んでいるので、実装基板に端子片42を半田付けする際に、固定端子板40の表面を伝って、フラックスが端子収納部3内に進入し、可動接点21や固定接点41に付着するのを防止することができる。尚、本実施形態のレセプタクル1では連結片45のみをハウジング2にインサート成形しているが、固定接点支持片44と連結片45の少なくとも一部をハウジング2にインサート成形すれば良い。
【0033】
(実施形態3)
本発明の実施形態3を図12〜図14に基づいて説明する。尚、基本的な構成は実施形態1と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略し、本実施形態の特徴となる部分のみを説明する。
【0034】
実施形態1のレセプタクル1では固定端子板40をハウジング2に圧入固定しているのに対して、本実施形態では固定端子板40を、図14に示すように一端部の下面に固定接点41が形成され端子収納部3の上壁に沿って配設される固定接点支持片44と、固定接点支持片44の他端部の一側縁から連続一体に延設された断面L字状の連結片47と、連結片47の先端縁から側方に突出し基台2aの下面に沿って配設される端子片42とで構成し、固定接点支持片44及び連結片47の一部をハウジング2にインサート成形することで、固定端子板40をハウジング2に固定している。尚、図中の46は、インサート成形時に固定端子板40を両側から金型で支持するためにハウジング2を貫通して設けられた孔である。
【0035】
このように、本実施形態のレセプタクル1では、固定接点支持片44及び連結片47の一部をハウジング2にインサート成形しているので、実施形態2と同様に部品数を減らして組立の手間を少なくできる。
【0036】
また、固定端子板40の固定接点支持片44をプラグ70の挿入方向と略直交する方向に延出形成して、この固定接点支持片44と連結片47の一部をハウジング2にインサート成形しているので、実施形態2に比べてハウジング2にインサート成形される部分を長くでき、実装基板に端子片42を半田付けする際に、固定端子板40の表面を伝って、フラックスが端子収納部3内に進入し、可動接点21や固定接点41に付着するのをさらに防止することができる。
【0037】
【発明の効果】
上述のように、請求項1の発明は、同軸線路の電気的接続に用いられるプラグ及びレセプタクルからなり、プラグの接続状態に応じて開閉するスイッチ機構をレセプタクルに設けたスイッチ付き同軸コネクタであって、レセプタクルは、導電性の良好な金属材料により形成されプラグの外周導体に電気的に接続される略円筒状のアース端子と、略円柱状であって周面にアース端子が配置されるとともに軸方向の端面にプラグの中心導体が挿入されるプラグ挿入口が開口したプラグ接続部、及び、プラグ挿入口に連通する端子収納部を具備した合成樹脂製のハウジングと、固定接点を有し該固定接点を端子収納部内に配置するようにしてハウジングに取り付けられる固定端子板と、ハウジングに嵌合固定される嵌合固定片、該嵌合固定片に固定端側が連結され端子収納部内に突出する自由端側が略U字状に折り返され、その折り返し部を固定接点に対してプラグ挿入口と反対側に対向配置させた可動ばね片、該可動ばね片の折り返し部に設けられ固定接点と接離自在に接触する可動接点、及び可動ばね片における折り返し部よりも自由端よりの部位に設けられ中心導体と接離自在に接触するプラグ接点を具備した可動端子板とを備え、嵌合固定片をハウジングに対してプラグの挿入方向と反対方向から挿入して嵌合固定したことを特徴とし、固定端子板と可動端子板とをハウジングに取り付けた状態では、可動端子板は固定端子板に対してプラグ挿入口と反対側に配置され、両端子板は弾接しているので、従来のように可動端子板と固定端子板とをプラグの挿入方向と略直交する方向から挿入する場合は、固定端子板で可動端子板をプラグ挿入口と反対側(すなわち組込方向と直交する方向)に押しながら組み込む必要があるが、可動端子板は、嵌合固定片をプラグの挿入方向と反対方向から挿入することによって、ハウジングに固定されるので、可動端子板を圧入方向に押し込むだけで組み込むことことができ、組立作業が容易な小型のスイッチ付同軸コネクタを実現できるという効果がある。
【0038】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、固定端子板は、固定接点が設けられた固定接点支持片、ハウジングの実装面に配置されて実装基板に半田付けされる端子片、固定接点支持片と端子片との間を連結する連結片からなり、固定接点支持片及び連結片の少なくとも一部をハウジングにインサート成形したことを特徴とし、請求項1の発明の効果に加え、固定接点支持片及び連結片の少なくとも一部をハウジングにインサート成形することで、固定端子板とハウジングとを一体化しているので、部品数を減らして組立の手間を少なくできるという効果がある。さらに、固定端子板のインサート成形された部位の周りは樹脂で覆われているので、端子片を実装基板に半田付けする際に、固定端子板の表面を伝ってフラックスが端子収納部内に進入し、可動接点や固定接点に付着するのを防止できるという効果もある。
【0039】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、固定接点支持片は、連結片との連結部位からプラグの挿入方向と略直交する方向に延出するように形成されたことを特徴とし、請求項2の発明の効果に加え、固定接点支持片を、連結片との連結部位からプラグの挿入方向と略直交する方向に延出させているので、固定接点と端子片との間の距離を長くとることができ、端子片を実装基板に半田付けする際に、固定端子板の表面を伝ってフラックスが端子収納部内に進入し、可動接点や固定接点に付着するのをより確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1のレセプタクルにプラグを接続する前の状態の側断面図である。
【図2】同上のレセプタクルにプラグを接続した状態の側断面図である。
【図3】同上のレセプタクルを上側から見た分解斜視図である。
【図4】同上のレセプタクルを下側から見た分解斜視図である。
【図5】同上のレセプタクルに用いる可動端子板の斜視図である。
【図6】同上のレセプタクルに用いる固定端子板の斜視図である。
【図7】実施形態2のレセプタクルにプラグを接続する前の状態の側断面図である。
【図8】同上のレセプタクルにプラグを接続した状態の側断面図である。
【図9】同上のレセプタクルを上側から見た分解斜視図である。
【図10】同上のレセプタクルを下側から見た分解斜視図である。
【図11】同上のレセプタクルに用いる固定端子板の斜視図である。
【図12】実施形態3のレセプタクルを上側から見た分解斜視図である。
【図13】同上のレセプタクルを下側から見た分解斜視図である。
【図14】同上のレセプタクルに用いる固定端子板の斜視図である。
【図15】従来のスイッチ付同軸コネクタのレセプタクルにプラグを接続する前の状態の側断面図である。
【図16】同上のレセプタクルにプラグを接続した状態の側断面図である。
【図17】同上のレセプタクルを上側から見た分解斜視図である。
【図18】同上のレセプタクルを下側から見た分解斜視図である。
【符号の説明】
1 レセプタクル
2 ハウジング
3 端子収納部
5 プラグ挿入口
20 可動端子板
21 可動接点
23 固定片
25 プラグ接点
26 可動ばね片
27 折り返し部
40 固定端子板
41 固定接点
43 固定片
44 固定接点支持片
70 プラグ
72 中心導体
Claims (3)
- 同軸線路の電気的接続に用いられるプラグ及びレセプタクルからなり、プラグの接続状態に応じて開閉するスイッチ機構をレセプタクルに設けたスイッチ付き同軸コネクタであって、レセプタクルは、導電性の良好な金属材料により形成されプラグの外周導体に電気的に接続される略円筒状のアース端子と、略円柱状であって周面にアース端子が配置されるとともに軸方向の端面にプラグの中心導体が挿入されるプラグ挿入口が開口したプラグ接続部、及び、プラグ挿入口に連通する端子収納部を具備した合成樹脂製のハウジングと、固定接点を有し該固定接点を端子収納部内に配置するようにしてハウジングに取り付けられる固定端子板と、ハウジングに嵌合固定される嵌合固定片、該嵌合固定片に固定端側が連結され端子収納部内に突出する自由端側が略U字状に折り返され、その折り返し部を固定接点に対してプラグ挿入口と反対側に対向配置させた可動ばね片、該可動ばね片の折り返し部に設けられ固定接点と接離自在に接触する可動接点、及び可動ばね片における折り返し部よりも自由端よりの部位に設けられ前記中心導体と接離自在に接触するプラグ接点を具備した可動端子板とを備え、前記嵌合固定片をハウジングに対してプラグの挿入方向と反対方向から挿入して嵌合固定したことを特徴とするスイッチ付同軸コネクタ。
- 前記固定端子板は、固定接点が設けられた固定接点支持片、ハウジングの実装面に配置されて実装基板に半田付けされる端子片、固定接点支持片と端子片との間を連結する連結片からなり、固定接点支持片及び連結片の少なくとも一部を前記ハウジングにインサート成形したことを特徴とする請求項1記載のスイッチ付同軸コネクタ。
- 前記固定接点支持片は、連結片との連結部位から前記プラグの挿入方向と略直交する方向に延出するように形成されたことを特徴とする請求項2記載のスイッチ付同軸コネクタ。
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