JP4513237B2 - 同軸コネクタ及び通信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、同軸コネクタ及び通信装置、特に、携帯電話等の移動用の通信装置に組み込まれて信号経路の切換えを行う同軸コネクタ及び通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、携帯電話などの移動用の通信装置の中には、信号経路を切り換える機能を有する表面実装タイプの同軸コネクタを使ったものがある。この同軸コネクタは、通常、樹脂ケースと固定接点部材及びばね性を有する可動接点部材とがインサートモールドにより一体成形されている。
【0003】
このような同軸コネクタとしては、特開平11−265761号公報に記載のものが知られている。図18に示すように、この従来の同軸コネクタに使用される可動接点端子150は、ばね可動機能を有するように構成された可動接点部材151と、可動接点部材151に連接してコ字状に曲げ加工されたリード部152とを有している。可動接点部材151はリード部152から両側に延びる腕部151aと、腕部151aの両端部に形成された2つのばね支持部151b,151bと、ばね支持部151b,151b間に跨って腕部151aと平行に延びるばね可動部151cと、ばね可動部151cから突出して形成された接触部151dを備えている。ばね可動部151cはばね支持部151b,151bで両端が支持固定され、中央部が上方に膨らむように円弧状に形成され、この円弧状のばね機構のばね性による付勢力によって、接触部151dが固定接点端子140の接触部141の下面に当接して固定接点端子140と可動接点端子150が接触接続する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、通信装置の小型化に伴い、これに使用されている同軸コネクタの小型、低背化も求められている。しかし、従来の同軸コネクタは、微小ばね等の使用によりばね機構はすでに小型化されているため、さらなるばね機構の小型化は、設計の難度が高くなる。また、ばね機構に使用する材料が特殊となるので、コストの問題が発生する。また、ばね機構の小型化に伴って、ばね可動部151cに作用する繰り返し応力が相対的に大きくなるので、ばね可動部151cの劣化防止対策が必要となる。
【0005】
また、ばね機構を小型にすると、ばね可動部151cの変位量がわずかになり、同軸コネクタに可動接点端子150と固定接点端子140を組み込む際の位置ずれによって、接点不良が発生し易い。
【0006】
そこで、本発明の目的は、良好な接触信頼性を確保しつつ小型化を達成することのできる同軸コネクタ及び通信装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】
前記目的を達成するため、本発明に係る同軸コネクタは、
(a)相手側コンタクトプローブの中心電極が挿入される開口部を設けた外部部材と、
(b)前記外部部材に取り付けられ、共通電極及び接離電極を表面に設けた固定部材と、
(c)前記固定部材の表面上を摺動可能で、前記共通電極と前記接離電極とを電気的に接続する信号電極を前記固定部材との摺接面上に設けると共に、前記信号電極に電気的に接続された測定電極を外周面に設けた可動部材と、
(d)前記可動部材を位置決めするための可動部材収容部を設け、前記可動部材を前記外部部材の開口部側へ付勢すると共に、前記可動部材を前記固定部材に圧接させる弾性部材とを備え、
(e)前記相手側コンタクトプローブの装着の際に、前記中心電極が前記可動部材の測定電極に接すると共に、前記弾性部材の弾性力に抗して前記可動部材を、前記外部部材の開口部側とは反対の方向に押して前記固定部材の表面上を摺動させ、前記可動部材の信号電極を前記固定部材の接離電極から電気的に解離させるようにしたこと、
を特徴とする。
【0008】
以上の構成により、相手側コンタクトプローブの非装着時には、弾性部材の弾性力によって、可動部材を外部部材の開口部側へ付勢すると共に可動部材を固定部材に圧接させて、可動部材の信号電極を固定部材の共通電極及び接離電極に電気的に接続する。従って、共通電極から接離電極への信号経路が維持される。そして、相手側コンタクトプローブの装着の際には、中心電極が可動部材の測定電極に接すると共に、弾性部材の弾性力に抗して可動部材を、外部部材の開口部側とは反対の方向に押して固定部材の表面上を摺動させ、可動部材の信号電極を固定部材の接離電極から電気的に解離する。従って、共通電極から相手側コンタクトプローブの中心電極への信号経路に切り換わる。
【0009】
また、固定部材の表面に可動部材が、前記相手側コンタクトプローブの非装着時及び装着時において前記固定部材に対する平行状態を保持するための第1ダミー電極をさらに設け、かつ、第1ダミー電極に常に摺動接触する第2ダミー電極を可動部材の摺接面上にさらに設けることが好ましい。これにより、可動部材と固定部材とが略平行に保たれ、共通電極及び接離電極と信号電極の接触面が安定する。
【0010】
また、本発明に係る通信装置は、前述の特徴を有する同軸コネクタを備えることにより、小型化及び低コスト化を図るとともに、信頼性を高くすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る同軸コネクタ及び通信装置の実施の形態について添付の図面を参照して説明する。
【0012】
[第1実施形態、図1〜図16]
本発明に係る同軸コネクタの一実施形態の分解斜視図を図1に示す。同軸コネクタ1は、外部部材10と弾性部材30と可動部材50と固定部材70とから構成されている。
【0013】
図1に示すように、外部部材10は、例えば、鉄やケイ素鋼等からなる板材を打ち抜き、曲げ加工した後、表面に銅や銀をめっきしたものである。
【0014】
図2に示すように、外部部材10は、上部11と左右の側部12が一体的に形成されている。上部11の中央に平面視が矩形状の上面窓部15が形成され、側部12に平面視が矩形状の側面窓部16が形成されている。それぞれの側部12からは開口側係止部13と固定部材係止部17が延在している(図2(B)参照)。固定部材係止部17は後述する固定部材70の係止用凹部75と係止する(図12参照)。二つの開口側係止部13の間は幅寸法W1を有する開口部18とされる(図2(A)参照)。また、上部11からは固定側係止部14が延在している(図2(C)参照)。対向する側部12の内寸法W3は、後述する固定部材70の幅寸法と略同じに設定され、開口側係止部13と固定側係止部14との間の内寸法L3は固定部材70の長さL3と略同じに設定されている。外部部材10は、相手側コンタクトプローブ90(図9参照)と嵌合して、アースとしても機能する。
【0015】
図3に示すように、弾性部材30は、略矩形状を有し、底面32には矩形状の可動部材収容部34が形成されている。この可動部材収容部34の深さ寸法t(図1参照)は、可動部材50の厚み寸法t(図1参照)と略同じに設定され、左側の側面33が開放されている。可動部材収容部34の奥行き、つまり開放側の側面33と可動部材収容部34の右側の内部側面35との間の距離L1は、二点鎖線で示す可動部材50の長さ寸法L2より距離Sだけ短く設定されている。後に詳細に説明するように、可動部材50を可動部材収容部34内に収容したときに、内部側面35を圧縮して生じる弾性力を利用するためである。弾性部材30の材料としては、ゴムやシリコン等の弾性を有するものが採用される。
【0016】
図4(A)に示すように、可動部材50は、平面視が幅寸法W2、長さ寸法L2の略矩形状を有している。可動部材50の上面51の中央には引出し電極61が形成されている。また、図4(B)に示すように、可動部材50の底面52の右寄りの位置に信号電極63が形成され、底面52の左寄りの位置に第2ダミー電極65が形成されている。図5に示すように、引出し電極61の一方の端部は、可動部材50の左側(外部部材10の開口部18側)の側面53に延在し測定電極62とされる。測定電極62は、相手側コンタクトプローブ90の装着時に、中央の相手側コンタクトプローブ90の中心電極96(図9参照)と接触するものである。引出し電極61の他方の端部は、可動部材50の中央内部に形成された連結電極64を介して信号電極63と電気的に接続している。従って、電極61〜64は互いに電気的に接続しているが、第2ダミー電極65は電極61〜64と電気的に接続していない。
【0017】
図6(A)に示すように、固定部材70は、平面視が幅寸法W3、長さ寸法L3の略矩形状を有している。固定部材70の上面71の右寄りの位置に、接離電極81と共通電極84が形成され、上面71の左寄りの位置に第1ダミー電極89が形成されている。図6(B)に示すように、固定部材70の底面72の右寄りの位置に接離電極81及び共通電極84のそれぞれの引出し電極83,86が略平行に形成され、底面72の左寄りの位置に、アース電極87が形成されている。また、底面72の対向する辺に二つづつ係止用凹部75が形成されている。図7に示すように、接離電極81は連結電極82を介して引出し電極83と電気的に接続している。また、図8に示すように、共通電極84は連結電極85を介して引出し電極86と電気的に接続している。従って、電極81〜83及び電極84〜86はそれぞれ電気的に接続しているが、アース電極87と第1ダミー電極89は、電極81〜86のいずれにも電気的に接続していない。
【0018】
ここで、可動部材50及び固定部材70は、絶縁性を有するセラミック又は樹脂を用いて形成される。特に、可動部材50や固定部材70を、誘電体材料で構成することにより、高周波信号の測定に適した同軸コネクタ1が得られる。また、電極62,63,65,81,84,89は銅、銀等からなり、その表面を、ニッケルを下地に、金や銀で表面処理される。これらの電極62,63,65,81,84,89が摺れ合って生じる摩耗や相手側コンタクトプローブ90の中心電極96が摺れ合って生じる摩耗を抑えることができる。なお、信号電極63と第2ダミー電極65は同じ方法で形成されるので、信号電極63と第2ダミー電極65の厚みは同じになる。また、接離電極81と共通電極84と第1ダミー電極89も同じ方法で形成されるので、接離電極81と共通電極84と第1ダミー電極89の厚みも同じになる。
【0019】
図9に示すように、相手側コンタクトプローブ90は上部91と左右の側部92と背部94と固定部93とから構成されている。上部91の中央には窓部97が形成されており、その窓部97には同軸コネクタ1の外部部材10の上面窓部15と係止するための爪部97aが形成されている。二つの側部92(内のりの幅寸法W3)からはそれぞれ横押さえ部98が延在し、その横押さえ部98の先端内側には外部部材10の側面窓部16と係止するための凸部98aが成形されている。背部94の中央には幅寸法W1のコネクタ接触部95と中心電極96が内側に向かって凸形状に形成されている。
【0020】
なお、上部91、側部92、固定部93のそれぞれの先端部には、同軸コネクタ1に嵌合し易くするための誘い込み部(上誘い込み部91a、横誘い込み部92a、下誘い込み部93a)が延在している。
【0021】
以上の構成部品を以下の手順で組み立てる。先ず、図10に示すように、可動部材50の底面52と固定部材70の上面71を向かい合わせ、開口部18側の側面53と開口部18側の側面73が揃うように、可動部材50と固定部材70を重ね合わせる。このとき、信号電極63が接離電極81及び共通電極84と接触し、第2ダミー電極65が第1ダミー電極89と接触する。電極63,65と電極81,84,89の厚みは全て略同じであるので、可動部材50と固定部材70は略平行に配置され、接離電極81及び共通電極84と信号電極63が接触する接触面が安定する。
【0022】
第2ダミー電極65と第1ダミー電極89が接触することにより、可動部材50は固定部材70上に三点支持され、可動部材50と固定部材70が略平行に維持される。従って、可動部材50の信号電極63と固定部材70の接離電極81及び共通電極84とはバランス良く接続する。
【0023】
次に、弾性部材30を可動部材50に覆い被せるようにして取り付け、さらに外部部材10に組み込む。そして、固定部材係止部17を外部部材10の内側に折り曲げて係止用凹部75に係止する(図12(B)及び(D)参照)。こうして、図11〜図13に示すような同軸コネクタ1が得られる。
【0024】
この同軸コネクタ1は、図12及び図13に示すように、弾性部材30の上面31を外部部材10の上部11の下面に押し当てており、かつ、固定部材係止部17を折り曲げて係止用凹部75に係止したので、垂直方向に弾性部材30の弾性力が生じる。この垂直方向の弾性力によって、可動部材50の信号電極63と固定部材70の電極81,84とを確実に接触させることができる。さらに、第2ダミー電極65と第1ダミー電極89の接触によって、可動部材50と固定部材70を平行に維持することができるので、信号電極63と電極81,84の電気的接触の安定性をさらに向上させることができる。
【0025】
なお、本第1実施形態では、接離電極81及び共通電極84を固定部材70の右寄りの位置に、第1ダミー電極89を固定部材70の左寄りの位置にそれぞれ配置して、可動部材50と固定部材70が略平行に維持するとして説明したが、このような配置位置に限定されるものではなく、可動部材50を固定部材70に対して平行に維持できる範囲で任意に配置することができる。例えば、図6(A)において、第1ダミー電極89を固定部材70の上寄りの位置に、接離電極81及び共通電極84を固定部材70の下寄りの位置に配置してもよい。
【0026】
こうして、相手側コンタクトプローブ90の非装着時には、引出し電極83−連結電極82−接離電極81−信号電極63−共通電極84−連結電極85−引出し電極86の信号経路を形成する。
【0027】
また、可動部材50を弾性部材30の可動部材収容部34内に納めたので、弾性部材30の内部側面35が寸法Sだけ圧縮され水平方向の弾性力が生じる(図3参照)。この水平方向の弾性力によって、可動部材50を確実に開口部18側へ付勢して開口側係止部13に当接させたので、可動部材50の位置決めを確実にすることができ、上述の引出し電極83から引出し電極86までの信号経路を確実に維持することができる。なお、図12(C)に示すように、開口部18側の側面33と反対の方向に弾性部材30が飛び出ないように固定側係止部14が蓋をしている。
【0028】
次に、図14〜図16を参照して、この同軸コネクタ1の信号経路を切換える機構の説明をする。
【0029】
図14に示すように、同軸コネクタ1に相手側コンタクトプローブ90を装着する。このとき、誘い込み部(上誘い込み部91a、横誘い込み部92a、下誘い込み部93a)によって、相手側コンタクトプローブ90を同軸コネクタ1に容易に装着することができる。そして、図15に示すように、相手側コンタクトプローブ90の中心電極96が外部部材10の開口部18から挿入され、測定電極62と電気的に接触し、コネクタ接触部95が可動部材50の側面53と接触して、可動部材50を弾性部材30の弾性力(付勢力)に逆らって開口部18と反対側の内部側面35側に距離δだけ押し込む。こうして、可動部材50が固定部材70上を摺動移動する。
【0030】
相手側コンタクトプローブ90は、固定部93が固定部材70の底面72に係止し、横押さえ部98の凸部98aが外部部材10の側面窓部16にそれぞれ係止し、爪部97aが上面窓部15に確実に係止するので、同軸コネクタ1は相手側コンタクトプローブ90から外れない。
【0031】
図16に示すように、相手側コンタクトプローブ90の装着により、可動部材50が距離δだけ内部側面35側にスライドしたので、信号電極63が接離電極81から解離して信号経路が切断される。こうして、相手側コンタクトプローブ90の装着時には、中心電極96−測定電極62−引出し電極61−連結電極64−信号電極63−共通電極84−連結電極85−引出し電極86の信号経路を形成する。
【0032】
相手側コンタクトプローブ90を同軸コネクタ1から外すと、弾性部材30の内部側面35に蓄えられていた弾性力によって再び可動部材50が開口部18側に摺動移動し、信号経路を復帰させる。
【0033】
以上の構成からなる同軸コネクタ1は、可動部材50及び固定部材70に電極61〜63,65及び電極81,84,89を直接形成し、可動部材50及び固定部材70と電極61〜63,65,81,84,89とが完全に固定されるので、従来の同軸コネクタで生じていた可動接点端子150と固定接点端子140を組み込む際の位置ずれによる接点不良の発生を低減することができる。
【0034】
また、可動部材50と固定部材70を重ね合わせて信号電極63を接離電極81及び共通電極84に接触させる構造にしているので、同軸コネクタ1内部の信号経路を簡単に構成することができる。
【0035】
また、弾性部材30の弾性力を利用して信号電極63を接離電極81及び共通電極84に接触させているので、従来の同軸コネクタの可動接点端子150のように金属でばね機構を構成する必要がない。さらに、弾性部材30の弾性力を利用して可動部材50を摺動移動させる構造を有しているので、従来の同軸コネクタのようにばね機構のばね可動部151cを繰り返し変位させる構造より、信頼性を高くすることができる。
【0036】
また、可動部材50の摺動移動によって、可動部材50の信号電極63と固定部材70の接離電極81及び共通電極84の接触面は、弾性接触しながら摺動するので、この摺動によって、仮に、接触面に酸化皮膜が形成されたり、微小付着物等があったりしても、これを除去することができ、接触信頼性を向上させることができる。
【0037】
[第2実施形態、図17]
本第2実施形態では、本発明に係る通信装置を携帯電話に適用した例について説明する。
【0038】
図17は、携帯電話120の高周波回路部の電気回路ブロック図である。図17において、122はアンテナ素子、123はデュプレクサ、125は切換スイッチ、131は送信側アイソレータ、132は送信側増幅器、133は送信側段間用バンドパスフィルタ、134は送信側ミキサ、135は受信側増幅器、136は受信側段間用バンドパスフィルタ、137は受信側ミキサ、138は電圧制御発振器(VCO)、139はローカル用バンドパスフィルタである。
【0039】
ここに、切換スイッチ125として、前記第1実施形態の同軸コネクタ1を使用することができる。これにより、例えば、セットメーカが携帯電話120の製造工程において、高周波回路部の電気的特性をチェックする場合、測定器に接続された測定用プローブ(相手側コンタクトプローブ)90を同軸コネクタ1に嵌合させれば、高周波回路部からアンテナ素子122への信号経路を、高周波回路部から測定器への信号経路に切換えることができる。測定用プローブ90を同軸コネクタ1から外すと、再び高周波回路部からアンテナ素子122への信号経路に戻る。そして、この同軸コネクタ1を実装することにより、小型で信頼性が高く、かつ、低コストな携帯電話120を実現することができる。
【0040】
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の構成に変更することができる。例えば、同軸コネクタ1の構成部品である外部部材10、弾性部材30、可動部材50、固定部材70や相手側コンタクトプローブ90の細部の構造は任意である。また、同軸コネクタ1は携帯電話以外にも種々の通信装置に組み込むことができる。
【0041】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、同軸コネクタは、測定電極及び信号電極を可動部材に直接形成し、かつ、接離電極及び共通電極を固定部材に直接形成したので、可動部材及び固定部材と測定電極、信号電極、接離電極及び共通電極とが完全に固定される。従って、従来の同軸コネクタで生じていた端子を組み込む際の位置ずれによる接点不良の発生を低減することができる。
【0042】
また、可動部材と固定部材を重ね合わせて信号電極を接離電極及び共通電極に摺動接触させる構造にしているので、同軸コネクタ内部の信号経路を簡単に構成することができる。
【0043】
また、弾性部材の弾性力を利用して信号電極を接離電極及び共通電極に接触させているので、従来の同軸コネクタの端子のように金属でばね機構を構成する必要がない。さらに、弾性部材の弾性力を利用して可動部材を摺動移動させる構造を有しているので、従来の同軸コネクタのようにばね部を繰り返し変位させる構造より、信頼性を高くすることができる。
【0044】
また、可動部材の摺動移動によって、可動部材の信号電極と固定部材の接離電極及び共通電極の接触面は、弾性接触しながら摺動するので、この摺動によって、仮に、接触面に酸化皮膜が形成されたり、微小付着物等があったりしても、これを除去することができ、接触信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る同軸コネクタの一実施形態の分解斜視図。
【図2】図1に示した外部部材の外観図。(A)は開口部側の正面図、(B)は側面図、(C)は背面図を示す。
【図3】図1に示した弾性部材の底面図。
【図4】図1に示した可動部材の外観図。(A)は上面図、(B)は底面図。
【図5】図4に示した可動部材のV−V断面図。
【図6】図1に示した固定部材の外観図。(A)は上面図、(B)は底面図。
【図7】図6に示した固定部材のVII−VII断面図。
【図8】図6に示した固定部材のVIII−VIII断面図。
【図9】図11に示した同軸コネクタに接続する相手側コンタクトプローブの外観図。(A)は上面図、(B)は側面図、(C)は同軸コネクタの挿入側からの正面図。
【図10】図1に示した同軸コネクタの電極の接続状態を説明するための模式図。
【図11】図1に示した同軸コネクタの組み立て完成後の外観図。
【図12】図11に示した同軸コネクタの外観図。(A)は開口部側の正面図、(B)は側面図、(C)は背面図、(D)は底面図。
【図13】図11に示した同軸コネクタのXIII−XIII断面図。
【図14】図11に示した同軸コネクタに図9に示した相手側コンタクトプローブを装着したときの外観図。(A)は上面図、(B)は側面図、(C)は背面図。
【図15】図14に示した同軸コネクタのXV−XV断面図。
【図16】図14に示した同軸コネクタに相手側コンタクトプローブの装着時の電極の接続状態を説明するための模式図。
【図17】本発明に係る通信装置の一実施形態を示す電気回路ブロック図。
【図18】従来の同軸コネクタに使用される可動端子及び固定接点部材の構造を示す斜視図。
【符号の説明】
1…同軸コネクタ
10…外部部材
18…開口部
30…弾性部材
34…可動部材収容部
50…可動部材
52…底面(摺接面)
53…側面(外周面)
62…測定電極
63…信号電極
65…第2ダミー電極
70…固定部材
71…上面(表面)
81…接離電極
84…共通電極
89…第1ダミー電極
120…携帯電話(通信装置)
Claims (3)
- 相手側コンタクトプローブの中心電極が挿入される開口部を設けた外部部材と、
前記外部部材に取り付けられ、共通電極及び接離電極を表面に設けた固定部材と、
前記固定部材の表面上を摺動可能で、前記共通電極と前記接離電極とを電気的に接続する信号電極を前記固定部材との摺接面上に設けると共に、前記信号電極に電気的に接続された測定電極を外周面に設けた可動部材と、
前記可動部材を位置決めするための可動部材収容部を設け、前記可動部材を前記外部部材の開口部側へ付勢すると共に、前記可動部材を前記固定部材に圧接させる弾性部材とを備え、
前記相手側コンタクトプローブの装着の際に、前記中心電極が前記可動部材の測定電極に接すると共に、前記弾性部材の弾性力に抗して前記可動部材を、前記外部部材の開口部側とは反対の方向に押して前記固定部材の表面上を摺動させ、前記可動部材の信号電極を前記固定部材の接離電極から電気的に解離させるようにしたこと、
を特徴とする同軸コネクタ。 - 前記固定部材の表面に前記可動部材が、前記相手側コンタクトプローブの非装着時及び装着時において前記固定部材に対する平行状態を保持するための第1ダミー電極をさらに設け、かつ、前記第1ダミー電極に常に摺動接触する第2ダミー電極を前記可動部材の摺接面上にさらに設けたことを特徴とする請求項1に記載の同軸コネクタ。
- 請求項1又は請求項2に記載の同軸コネクタを備えたことを特徴とする通信装置。
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