JP4584512B2 - ソイルセメント合成羽根付き既製杭 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地盤中に造成されるソイルセメント柱体の中に既製杭本体の外周面にラセン状または円盤状の羽根を有する羽根付き既製杭を挿入して成るソイルセメント合成羽根付き既製杭に係り、特に土質地盤に応じてラセン状または円盤状の羽根の設置間隔を変化させることによって、地盤との間でより大きな摩擦力を発揮させることを目的としたソイルセメント羽根付き既製杭に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、地盤改良によって造成されたソイルセメント柱体の中に、補強部材として鋼管等を挿入し、杭とする工法がある。このような工法の代表的な例としては、特開昭60−238515号公報、特許第2731806号公報がある。以下、これらの公知技術に関して簡単に説明する。
特開昭60−238515号公報は、土質固化ミルクを充填しながら杭埋設孔を掘削し、杭埋設孔の下端部を拡大掘削した後、少なくとも下端部にらせん翼を設けた基礎杭を回転しながら貫入させるものである。さらに、特許第2731806号公報では、地盤とセメントミルク等の固化材を攪拌して削孔内を所定深度までソイルセメント化し、削孔底部を、そこまで注入した固化材よりも固化後の圧縮強度が大きくなる固化材で充満させ、掘削・攪拌ロッドを引き上げて内周面の下部に固化材との付着力を向上させるための突起を有し且つ少なくとも1枚のらせん翼が下端部に設けられている鋼管をソイルセメント化した削孔内に挿入するものである。
【0003】
特開昭60−238515号公報では、底部を拡大させた掘削孔に土質固化ミルクを充填して、下端部にらせん翼を有する基礎杭を回転しながら貫入させるので、拡大掘削するための機構を備える必要があり、通常の地盤改良工法と比較した場合に攪拌混合装置の構造が複雑になるという問題がある。
また、特開昭60−238515公報の第9図に記載されているように、らせん翼の径は掘削孔の径と略同一であり、既製杭の周囲に設けた土質固化ミルクがらせん翼により分断されるため、らせん翼を境界として該らせん翼よりも上方の土質固化ミルクと下方の土質固化ミルクとが夫々独立して挙動し、鋼管との一体性が確保できずに支持力を充分に発揮できない虞がある。
【0004】
また特許第2731806号公報の技術では、ソイルセメント化された地盤内に挿入する鋼管として、内周面の下部に付着力を向上させるための突起を有する特別な鋼管を用いる必要があり、簡単に実施できないという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、土質地盤に応じて羽根の設置間隔を変化させることによって地盤との間に大きな摩擦力を発揮させることを目的としたソイルセメント合成羽根付き既製杭に関する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るソイルセメント合成羽根付き既製杭は、オーガーにて所定深度まで掘削し、次いでセメントミルクを注入しながら地盤とセメントミルクを攪拌混合して造成されるソイルセメント柱体に、既製杭本体の外周面に、ラセン状または円盤状の羽根を有する羽根付き既製杭を挿入して形成されるソイルセメント合成羽根付き既製杭であって、砂質土地盤中に形成されるソイルセメント合成羽根付き既製杭に於けるラセン状または円盤状の羽根の設置間隔をLs、粘性土地盤中に形成されるソイルセメント合成羽根付き既製杭に於けるラセン状または円盤状の羽根の設置間隔をLcとしたとき、Lsが0.3Lc〜0.7Lcであることを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実態の形態】
以下、図により本発明のソイルセメント合成羽根付き既製杭の実施例を説明する。
図1(a)〜(d)は、本発明の一実施例の施工工程の概要を示す地盤断面図である。はじめに、図1(a)に示すように機械式深層混合処理工法によって砂質土地盤1および粘性土地盤2とセメント等の固化材を混合する。混合攪拌装置7は、先端に掘削爪を有し、回転軸の途中に攪拌ロッドおよび改良土の共回り防止装置を有しているものを用いるのが好適である。
【0008】
所定の深度まで混合攪拌を行ったのち、図1(c)に示すように所定位置に複数のラセン状または円盤状の羽根(以下、単に「羽根」という)5を設けた羽根付き既製杭(以下、単に「既製杭」という)3を、ねじり込みにより挿入する。最終的に図1(d)のようなソイルセメント合成羽根付き既製杭(以下、単に「合成杭」という)6が造成される。既製杭3は、一本で用いても良いし、溶接、ネジ継手などの接続手段により複数本接続して継杭として用いても良い。また、杭の挿入は必ずしもねじり込む必要はなく、深層混合処理工法によって造成されるソイルセメント柱体4の粘性が低い場合には押し込みによって挿入することも可能である。
【0009】
また、既製杭3本体は、鋼管杭、コンクリート杭、あるいは外殻鋼管コンクリート杭でも良い。ただし、コンクリート杭の場合はラセン状または円盤状の羽根を接合する為に、該接合部分に鋼製リングを設置する必要がある。
図2は、砂質土地盤1中に形成される合成杭6に於ける羽根5の設置間隔をLs、粘性土地盤2中に形成される合成杭6に於ける羽根5の設置間隔をLcとしたときの、その関係を図示したものである。羽根5の支圧力を増大させ、砂質土地盤1中に造成されるソイルセメント柱体4を有効に活用するためには、Lsは0.3Lc〜0.7Lcの寸法に設定されている。
【0010】
図3は羽根5の設置間隔の違いによる作用を説明する地盤断面図である。図3(a)に示すように、2枚の羽根5の設置間隔を1.0mとした場合と、同図(b)に示すように3枚の羽根5の設置間隔を0.5mとした場合について比較する。同図(a)および(b)に示されている地盤は共に同等のN値の砂質土地盤1であり、またソイルセメント柱体は同等の強度を有している。このとき、同図(b)に示す羽根5の枚数が同図(a)に示す羽根5の枚数より1枚多いことにより支圧面積が大きくなる。従って、同図(b)に示す羽根5に作用する支圧力が同図(a)に示す羽根5に作用する支圧力より増大し、更には砂質土地盤1と合成杭6との間に大きな摩擦力を発揮させることが可能である。
【0011】
図4は、12現場において、造成されたソイルセメント柱体4の強度を各土質地盤毎に整理し、図示したものである。図4(a)は砂質土地盤に造成されたソイルセメント柱体の一軸圧縮強さ(32データ)を、同図(b)は粘性土地盤に造成されたソイルセメント柱体の一軸圧縮強さ(34データ)を整理した結果を示す。本結果におけるソイルセメント柱体4はセメントを200〜300kg/m3の範囲において添加することによって造成された。同図(a)および(b)の結果より、砂質土地盤における一軸圧縮強さは、いずれも1.00N/mm2以上であり、全データの平均一軸圧縮強さは3.27N/mm2であることが確認された。これに対し粘性土地盤における一軸圧縮強さは、いずれも0.69N/mm2以上であり、全データの平均一軸圧縮強さは1.90N/mm2であることが確認された。これらの結果から、各土質地盤の強度を平均一軸圧縮強さより比較すると、砂質土地盤1中に造成されたソイルセメント柱体4は、粘性土地盤2中に造成されたソイルセメント柱体より、約1.7倍大きいことが分かる。
【0012】
従って、砂質土地盤1中に形成される合成杭3に於ける羽根5の設置間隔Lsを、粘性土地盤中に形成される合成杭3に於ける羽根5の設置間隔Lcの0.3〜0.7倍に設定することにより、砂質土地盤1中に造成されたソイルセメント柱体の強度を有効に活用することが可能である。
尚、砂質土地盤1中に形成される合成杭3に於ける羽根5の設置間隔Lsの大きさは、0.5〜1.5m程度で適宜設定することが可能である。Lsが0.3Lc未満であるとラセン状または円盤状の羽根の摩擦力は増加せず、かえって多く設置することにより高価になる。一方、Lsが0.7Lcを超えてしまうと、砂質土地盤1中に造成されたソイルセメント柱体の強度を有効に活用することができない。
【0013】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のソイルセメント合成羽根付き既製杭は、羽根の支圧力が増大し、砂質土地盤に造成されたソイルセメント柱体の強度を有効に活用できるため、地盤との間で大きな摩擦力を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例の施工工程の概要を示す地盤断面図である。
【図2】図2は、砂質土地盤中に形成される合成杭に於ける羽根の設置間隔をLs、粘性土地盤中に形成される合成杭に於ける羽根の設置間隔をLcとしたときの関係の一例を図示した地盤断面図である。
【図3】図3は羽根の設置間隔の違いによる作用を説明する地盤断面図である。(a)は羽根の設置間隔を1.0mとした例、(b)は羽根の設置間隔を0.5mとした例を示す。
【図4】図4はソイルセメント柱体の強度の測定結果を示す図である。(a)は砂質土地盤に造成されたソイルセメント柱体の一軸圧縮強さを、(b)は粘性土地盤に造成されたソイルセメント柱体の一軸圧縮強さを示す。
【符号の説明】
Ls 砂質土地盤中に形成される合成杭に於ける羽根の設置間隔
Lc 粘性土地盤中に形成される合成杭に於ける羽根の設置間隔
1 砂質土地盤
2 粘性土地盤
3 既製杭
4 ソイルセメント柱体
5 羽根
6 合成杭
7 ソイルセメント柱体造成装置
8 フーチング

Claims (1)

  1. オーガーにて所定深度まで掘削し、次いでセメントミルクを注入しながら地盤とセメントミルクを攪拌混合して造成されるソイルセメント柱体に、既製杭本体の外周面に、ラセン状または円盤状の羽根を有する羽根付き既製杭を挿入して形成するソイルセメント合成羽根付き既製杭であって、砂質土地盤中に形成されるソイルセメント合成羽根付き既製杭に於けるラセン状または円盤状の羽根の設置間隔をLs、粘性土地盤中に形成されるソイルセメント合成羽根付き既製杭に於けるラセン状または円盤状の羽根の設置間隔をLcとしたとき、Lsが0.3Lc〜0.7Lcであることを特徴とするソイルセメント合成羽根付き既製杭。
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