JP4584497B2 - トレー入り冷凍餃子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、輸送中や取扱中にトレー内で個々の餃子が移動して見栄えを悪くすることなく、かつ調理に際しても取扱い易いようにしたトレー入り冷凍餃子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、冷凍餃子はトレーなどの容器の中に複数個が個々に並べて配置された状態で袋詰めして市販されている。しかしながら、トレーなどの容器に個別に配置されて袋詰めされた冷凍餃子は、輸送中や取扱中に容器内で個別に収納されている位置から飛び出してしまい、商品陳列に際し配列が乱れた冷凍餃子を一個ずつ修復する作業が必要とされていた。
【0003】
また、調理に際しても開封して容器から取出した餃子を一個ずつ加熱されたフライパンに並べて蒸し焼きにされていた。そのために、フライパンに最初に置いた餃子と最後においたものとでは焼き時間に微妙な差異が生じることから、それによって焼き具合や焼き色に差が生じ、これを均一に焼き上げるには熟練を要していた。
【0004】
さらに、餃子の料理では、餃子の周りにバリを立たせて良好な食感を得るように、蒸し焼き中の餃子に小麦粉を溶いた液をフライパンに加えることが知られているが、こうしてバリを餃子の周りに上手に作ることはかなりの熟練を要することであった。
【0005】
一方、冷凍餃子の焼き面を平らにして良好な食感を得ることができる方法として、餃子用のトレーが提案されている(特開平11−56313号公報)。このトレーは、とろみ液を収容するとろみ収容部と、このとろみ収容部上に形成され個々の餃子をその焼き面が上記とろみ液凹部に収容されたとろみ液と接触するように収納する個体収容部とを有するものである。このトレーにとろみ液と共に収容されて冷凍された餃子は、餃子の焼き面に凍結状態のとろみ液が付着した状態で取出すことができる。この凍結状態のとろみ液が付着された焼き面を熱した鉄板上に載置し、加熱することにより容易に上述した焼き面が平らでパリッとした良好な食感が得られる餃子を得ることができるのである。そして、この方法では、上記とろみ収納部を拡大することにより、一食分の餃子を凍結状態のとろみ液により一体化して、一食分をまとめて鉄板に載置できるという利点を有するものである。
【0006】
しかしながら、このようなトレーは餃子が個々にはまり込むように形成され、さらにとろみ収納部を設けなければならないことから特殊形状のトレーを形成する必要があるため、コスト高をもたらし、その点で実用上支障のあるものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、輸送中や取扱中に個々の冷凍餃子がトレー上でバラバラにならないようにして、商品陳列における手直しの手間を無くし、さらに調理に際しても加熱したフライパンに必要な個数の餃子を一度に載せて調理を簡単にでき、これにより餃子の焼き時間を一定として均一の焼き色に仕上げることが可能であり、そして調理された餃子は、その周りにバリを立たせて良好な食感を得ることができるトレー入り冷凍餃子を提供することを主目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載するように、トレーと、上記トレー底面上に焼き面がトレー底面側となるようにして配置された複数の餃子と、少なくとも水および穀物粉を有し、上記トレー底面を全面にわたって満たすことにより上記複数の餃子の側面を囲うように配された連結材とを有し、これらを冷凍することにより冷凍された連結材により上記複数の餃子がトレー底面上で互いに連結され固定されていることを特徴とするトレー入り冷凍餃子を提供する。
【0009】
本発明のトレー入り冷凍餃子は、トレー上の複数の餃子が冷凍された連結材により連結されて固定されていることから、輸送中や取扱中に個々の冷凍された餃子がバラバラになることがない。また、冷凍された餃子が連結材により連結されているため、必要な個数に切り分けることにより、フライパン上に必要な個数の餃子を一度に載せて調理することができ、これにより調理が容易でありかつ餃子の焼き時間を一定として均一な焼き色に仕上げることができる。さらに、餃子の焼き面周囲の側面には、少なくとも水および穀物粉を有する連結材が付着していることから、フライパン上にこの冷凍された餃子を載置し、調理して得られる焼き餃子は、周りにバリを立たせた良好な食感を有するものとすることができる。
【0010】
上記請求項1に記載された発明においては、請求項2に記載するように、上記冷凍された状態の連結材の平均肉厚が3mm〜7mmの範囲内であり、かつ上記連結材中の水:穀物粉の重量比が、9:1〜7:3の範囲内であることことが好ましい。この範囲内とすることにより、個々の餃子の連結材による連結度が適度であり、取扱が容易であると共に調理された餃子におけるバリのでき易さや食感が良好であるという利点を有する。
【0011】
上記請求項1または請求項2に記載された発明においては、請求項3に記載するように、上記穀物粉が、小麦粉であることが好ましい。バリのできやすさや調理された餃子の食感を考慮すると、小麦粉が最も好ましいからである。
【0012】
上記請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載された発明においては、請求項4に記載するように、上記連結材に、さらに澱粉が含有されていることが好ましい。種々の澱粉を添加することにより、調理された餃子の食感を変化させることができ、食感に特色を持たせることができるからである。
【0013】
上記請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の発明においては、請求項5に記載するように、上記トレーが、底面が平坦なトレーであることが好ましい。本発明において連結材は餃子の側面全周にわたって配置され、これが凍結することにより個々の餃子を連結するものである。したがって、トレーの底面は特に特殊な形状とする必要はなく、汎用されている平底のトレーを用いることができる。このため、コスト面で有利であるといえる。また、このようなトレーを用いることにより、例えば異なる形状の冷凍餃子を同一のトレー内に収容できる等の利点を有する。
【0014】
さらに、上記請求項5に記載された発明においては、請求項6に記載するように、上記トレーの底面には、上記複数の餃子の列を区切る位置にリブが形成されていることが好ましい。このように、トレー底面にリブが形成されていることにより、餃子を連結する凍結した連結材の肉厚を一部薄くすることができる。これにより、例えば一食分の餃子を調理するために連結された餃子を取り分ける作業が容易となるからである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。図1は、本発明のトレー入り冷凍餃子の一例を示すものであり、平底のトレー1の底面に、複数の餃子2が五個ずつ4列配置され、さらにトレー1の底面には全面にわたって凍結した連結材3が配されている。上記餃子2は、図2に示すように焼き面4、すなわち鉄板により加熱して調理する際に、鉄板側に配される面をトレー1の底面側に向くように配置される。上記連結材3は、図2に示すように、上記焼き面4に隣接する側面全周を囲うように配置されている。トレー1の底面には、五個の餃子の列の間を区切るようにリブ5が形成されている。
【0016】
このようなトレー入り餃子は凍結されているので、連結材3は固化している。したがって、この連結材3により側面全周を囲われている餃子2は、この連結材3により完全に位置決めされ固定されている。したがって、輸送時や取扱時に餃子2が移動してしまい、商品棚に陳列時に再度餃子2の位置を合わせるといった手間が生じることはない。また、連結材は後述するように所定の処方でかつ所定の肉厚を有するものであり、かつトレー1にはリブ5が形成されていることから、調理時に容易に一列、すなわち五個の餃子2毎にリブ5の位置で割って用いることができる。したがって、容易に一食分、すなわち五個の餃子2を一度に加熱した鉄板上に載置することが可能であるので、調理の手間が省けると共に一度に焼き時間を一定とすることができることから焼き色を均一化することができる。
【0017】
さらに、このように一列の餃子2は連結材5と共に鉄板上に載置される。この際、連結材5は後述するような所定の量で水と小麦粉が混合したものであるので、焼き面4の回りにバリを立たせることが可能であり、かつ良好な食感を餃子2に対して付与することができるという効果を奏する。
【0018】
上記図1および図2にその一例が示される本発明のトレー入り冷凍餃子について、以下詳細に説明する。説明に際して、まずその構成、すなわちトレー、餃子および連結材についてそれぞれ説明した後、本発明のトレー入り冷凍餃子の製造方法、さらには冷凍餃子の調理方法について順次説明する。
【0019】
(各構成について)
1.トレー
本発明に用いられるトレーは、一般に冷凍食品に用いられるトレーであれば特に限定されるものではなく、ポリプロピレン等の合成樹脂やパルプ繊維等を所定形状に形成したものが用いられる。
【0020】
このトレーの形状としては、個々の餃子が収容される位置に凹部が形成されたものであってもよいが、本発明においては底面が平坦なトレーを用いることが好ましい。このような平底のトレーは汎用性があることから、安価に入手することが可能であり、コスト面で利点を有するからである。
【0021】
また、底面が平坦なトレーを用いることにより、収容する餃子に対して自由度が大きくなるといった利点を有する。すなわち、例えば、大きさの異なる冷凍餃子をトレー内に収容しようとすると、個々の餃子が収容される位置に凹部が形成されているようなトレーを用いる場合は、餃子の大きさに応じたトレーをそれぞれ用意する必要があり、コスト面で問題となる可能性があるが、底面が平坦なトレーを用いる場合は、餃子の置き方を工夫することにより、同一のトレーを用いて種々の大きさの餃子を収容することが可能である。また、例えば、大中小といった大きさの異なる餃子を同一のトレー内に収容することも可能となる。
【0022】
このようなトレーには、図1に示すように、一列の餃子を容易に取り扱えるようにリブを設けることが好ましい。このようにトレーにリブを設けることにより、後述する冷凍された連結材の肉厚をリブの部分のみ薄くすることが可能となり、連結材を切断する際の起点とすることができるからである。
【0023】
本発明に用いられるトレーにおけるリブの位置は、特に限定されるものではなく、例えば個々の餃子毎に切断できるように個々の餃子の周囲を囲うように横方向および縦方向に形成してもよいが、一般的には一食分の餃子、例えば五個もしくは六個の餃子が一列で連結材により連結された状態で切断できる位置に形成される。よって、本発明においては、リブはトレー上に載置された餃子の列を区切る位置に形成されることが好ましいといえる。
【0024】
2.餃子
本発明でいう餃子とは、一般的に餃子と称されるものの他、種々の具を餃子用の皮で包んだもので、焼き面を加熱された鉄板上の載置されて調理されるものであれば特に限定されるものではない。また、この餃子は、生のものであっても蒸し加熱を行った後のものであってもよいが、殺菌等の関係で蒸し加熱を行った後のものが好適に用いられる。
【0025】
また、本発明のトレー入り冷凍餃子においては、上記餃子の焼き面がトレー底面側となるように配置される。一般に餃子の形状は、図2に示すように、一面のみ平坦な部分が形成される。この平坦な部分は調理に際して鉄板面に接するように鉄板上に載置されて調理されるものであるので、本発明においては、この面を焼き面と称することとし、トレー上ではこの焼き面がトレー底面側となるように配置される。
【0026】
なお、本発明における餃子とは、図1および図2に示す形状を有するものに限定されるものではなく、少なくとも一つの焼き面を有するものであればいかなる形状の餃子であってもよい。例えば、略球形で、底面が平坦、すなわち底面が焼き面で上端がひねられているいわゆるチョボ型のものであってもよい。
【0027】
3.連結材
本発明のトレー入り冷凍餃子の特徴は、トレー上に焼き面がトレー底面側となるように載置された餃子の側面全周を囲うように連結材が配置され冷凍されているところにある。
【0028】
本発明において、連結材はトレー底面を全面にわたって満たされ、冷凍されることによりトレー上に載置された上記餃子の側面を囲うように配置され、これにより餃子をトレー上に固定するものである。なお、トレー底面に凹凸を有するトレーが用いられている場合においては、少なくともトレー底面上に載置された餃子の側面を囲うように連結材が配置され、かつこの連結材により複数の餃子が連結されている状態であれば、連結材がトレー底面全面にわたって満たされた状態であることとする。
【0029】
本発明に用いられる連結材は、少なくとも水および穀物粉を有するものである。ここで、穀物粉とは、具体的には、小麦粉、米粉、とうもろこし粉、大麦粉、そば粉、馬鈴薯粉、大豆粉、小豆粉、ひえ粉、栗粉、きび粉等を挙げることができるが、本発明においては、バリのできやすさや得られる食感の観点から、小麦粉もしくは米粉が好ましく、特に小麦粉が好適に用いられる。
【0030】
本発明に用いられる連結材は、二つの機能を有するものである。第1の機能は、餃子をトレー上に固定し、また複数の餃子を連結させる機能である。すなわち、連結材を用いて餃子の側面全周を囲い凍結させることにより、輸送中および取扱中における餃子の移動を阻止し、商品棚に陳列された際に移動した餃子の位置を直す手間が無く、さらに複数の餃子を連結させることから調理に際して一食分の餃子を一度に加熱された鉄板上に載置できる機能である。第2の機能は、調理された餃子に対して、餃子周囲にバリを立たせ、かつ餃子の食感を向上させる機能である。
【0031】
このように、本発明に用いられる連結材は二つの機能を同時に満足する必要性があることから、冷凍された状態の連結材の平均肉厚が好ましくは3mm〜7mmの範囲内、特に3mm〜5mmの範囲内であることが好ましく、この際の水:穀物粉の配合比率が、重量比で9:1〜7:3の範囲内であることが好ましく、特に9:1〜8:2の範囲内であることが好ましい。
【0032】
上記範囲より肉厚が厚い場合は、強度が上がることから連結された餃子を分割する際に分割が困難になるといった問題が生じると共に、多くの連結材が餃子の調理時に存在することになるため、食感の面で問題が生じる可能性があることから好ましくない。一方、上記範囲より肉厚が薄い場合は、餃子間を連結する強度が低すぎることから、輸送中もしくは取扱中に破損してしまい、餃子を連結しかつ固定する機能を発揮できないという問題があり、また餃子の調理時に投入される連結材の量が少量となるため、バリが十分に立たなかったり、食感を向上させることができないといった問題を生じる。なお、ここで冷凍された状態の連結材の平均肉厚とは、冷凍された状態での連結材の肉厚をなるべく餃子もしくはトレーの周囲から離れた位置で複数回測定し、それらを平均した肉厚を示すものである。
【0033】
一方、連結材中の水と穀物粉との組成比が上記範囲より水の量が多い場合は、連結度が悪い傾向にあり、またバリのでき具合が悪くなるため好ましくなく、上記範囲より水の量が少ない場合は、ぱりっとした食感が失われる傾向にあることから好ましくない。
【0034】
本発明においては、さらに上記連結材に澱粉を添加してもよい。澱粉を添加することにより食感を変化させることが可能であり、また澱粉の種類によって食感に特色を持たせることが可能だからである。本発明において用いることができる澱粉の種類としては、例えば、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、コーン澱粉、および緑豆澱粉等を挙げることができる。
【0035】
4.その他
本発明のトレー入り冷凍餃子は、通常包装袋内に収納されて流通される。この包装袋内には、本発明のトレー入り冷凍餃子の他、餃子のたれ等が封入されていてもよい。
【0036】
(トレー入り冷凍餃子の製造方法)
本発明のトレー入り冷凍餃子の製造方法としては、例えば平底のトレーを準備し、このトレーの底部に上述した連結材を投入する。次いで連結材が投入されたトレー上に餃子をその焼き面が底面側となるように配置し、この状態でこれを蒸し加熱し、その後冷凍室で冷凍する方法を挙げることができる。この際の連結材の投入量は、冷凍室での冷凍後での連結材の肉厚が上述した範囲内となるような量とされることが好ましい。なお、上記蒸し加熱は必須ではないが、殺菌の面で行うことが好ましいといえる。
【0037】
一方、他の製造方法としては、トレー上に餃子をまず焼き面を下にして配置した後、餃子間に連結材を流し込み、この状態で冷凍する方法、もしくは蒸し加熱を行った後冷凍する方法を挙げることができる。
【0038】
(トレー入り冷凍餃子の調理方法)
本発明のトレー入り冷凍餃子の調理方法は、まずトレーから冷凍餃子を取り出し、連結材を切断して必要な個数の餃子が連結材により連結したものを得る。この際、トレーにリブが形成されている場合は、この切断が容易となる。
【0039】
このように連結材で連結された餃子の調理は従来の調理法により調理することができる。すなわち、加熱したテフロン(登録商標)フライパン等の鉄板上にトレーから取り出した連結材により連結された餃子を載置し、適量の水を加えて蓋をして蒸し焼きにする。そして、蓋をとって焼き目付けを行い、フライパンから取り出すことにより調理済みの餃子を得ることができるのである。
【0040】
本発明においては、上述したように、調理前に餃子が連結材により連結されていることから、フライパン上に餃子を載置する作業が容易であるという利点を有するものであり、かつ餃子が連結材と共にフライパン上で調理されるので、焼き面の周囲にバリが生じ、かつパリッとした食感を付与することができるのである。
【0041】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0042】
【実施例】
以下、実施例を参照して、本発明をさらに具体的に説明する。
【0043】
(実施例1)
予め水対小麦粉を95:5の重量比で混合して得た連結材を調製した。別に用意した平底トレーの底面上に図1に示すものと同様にして生餃子を五個ずつ4列で計20個ならべ、これに上記連結材を冷凍時の餃子間の平均肉厚が3mmとなる量で流し込み、これをそのまま冷凍し、平底トレー上で全ての餃子が連結材で固定されたトレー入り冷凍餃子を得た。
【0044】
次に、このトレー入り冷凍餃子から、餃子を取り出し調理した。焼成は、予め温めたフライパン上に一体となった餃子10個を連結材で連結された状態のままで一度に並べ、これに90gの水を加えて蓋をして蒸し焼き6分を行い、その後蓋を取ってさらに2分間焼き目付けを行い、調理済み餃子を得た。
【0045】
評価は以下のようにして行った。すなわち、餃子同士の連結度、フライパンへ載置する場合等の焼き易さ、バリのでき具合、食感(パリパリ感)をパネラー10名で5段階評価(1:悪い、2:やや悪い、3:良い、4:やや良い、5:かなり良い)により評価した。結果を表1に示す。
【0046】
(実施例2〜5)
連結材中の水と小麦粉の重量比を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてトレー入り冷凍餃子を調製し、これを調理した後、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
【0047】
(比較例1)
連結材を用いなかった以外は実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
Figure 0004584497
【0049】
比較例1は、連結材を用いていないので、餃子同士の連結度、餃子をフライパンに載置する際の焼き易さ、バリのでき具合については、いずれも良好な評価は得られなかった。これに対して、実施例2〜5は餃子同士の連結度において好結果となり、連結度と食感等の項目を含め総合的に優れていたのは実施例2〜4であった。
【0050】
(実施例6〜10)
餃子を凍結前に蒸し加熱を行い、連結材中の水と小麦粉との重量比を表2に示すようにした以外は実施例1と同様にしてトレー入り冷凍餃子を製造し、評価した。結果を表2にまとめる。
【0051】
【表2】
Figure 0004584497
【0052】
実施例7〜10はいずれも餃子同士の連結度が良好であり、連結度と食感等の項目を含めて総合的に優れていたのは実施例7〜9であった。
【0053】
(実施例11)
上記実施例7に示す連結材100重量部に対して、5重量部の澱粉を添加した配合を用いた以外は、実施例1と同様にしてトレー入り冷凍餃子を製造した。澱粉については、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、コーン澱粉、および緑豆澱粉を用いた。実施例1と同様にして調理した後、バリのでき具合と食感具合について評価した。結果を表3にまとめる。
【0054】
【表3】
Figure 0004584497
【0055】
表3に示すように、澱粉の種類によりバリのでき具合に差は見られなかったが、食感に変化が見られた。したがって、食感に特色を持たせたい場合は澱粉の添加および種類の選択が効果的であることが分かった。
【0056】
(実施例12〜16)
実施例7に示す連結材の厚みを変化させた以外は、実施例7と同様にしてトレー入り餃子を作成し、評価項目として割り易さを追加した以外は実施例1と同様にして評価した。結果を表4にまとめる。
【0057】
【表4】
Figure 0004584497
【0058】
比較例1に示すように、連結材がないものは、フライパンへ置く場合の焼き易さ、バリのでき具合などはいずれも良好な値は得られなかった。これに対して、実施例15〜16の場合は、餃子同士の連結強度は非常に良いが、フライパンで焼成するために必要数を分割する場合において、連結材の厚さが厚すぎることから、簡単には割れず、扱いづらい結果となった。また、焼成したものに関しても、バリが大きく、厚くできる為、見た目の美しさも悪く感じられる。食感においても、バリ感が低下した。
【0059】
実施例13〜14においては、ハンドリングもよく、適度な厚さである為、分割も楽であった。更には、焼成時において、適度なバリ及び食感を有しており、総合的に良好である結果となった。
【0060】
(実施例17〜21)
実施例8に示す連結材の厚みを変化させた以外は、実施例8と同様にしてトレー入り餃子を作成し、評価項目として割り易さを追加した以外は実施例1と同様にして評価した。結果を表5にまとめる。
【0061】
【表5】
Figure 0004584497
【0062】
上述した実施例12〜16に示す例と同様に、厚さ3mmの実施例18および厚さ5mmの実施例19が適度なハンドリング性を持ち、さらには焼成時においても、良好な食感を有していた。
【0063】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明のトレー入り冷凍餃子は、トレー上の複数の餃子が冷凍された連結材により連結されて固定されていることから、輸送中や取扱中に個々の冷凍された餃子がバラバラになることがない。また、冷凍された餃子が連結材により連結されているため、必要な個数に切り分けることにより、フライパン上に必要な個数の餃子を一度に載せて調理することができ、これにより調理が容易でありかつ餃子の焼き時間を一定として均一な焼き色に仕上げることができる。さらに、餃子の焼き面周囲の側面には、少なくとも水および穀物粉を有する連結材が付着していることから、フライパン上にこの冷凍された餃子を載置し、調理して得られる焼き餃子は、周りにバリを立たせた良好な食感を有するものとすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトレー入り冷凍餃子の一例を示す斜視図である。
【図2】図1に示すトレー入り冷凍餃子の断面図である。
【符号の説明】
1 … トレー
2 … 餃子
3 … 連結材
4 … 焼き面
5 … リブ

Claims (6)

  1. トレーと、前記トレー底面上に焼き面がトレー底面側となるようにして配置された複数の餃子と、少なくとも水および穀物粉を有し、前記トレー底面を全面にわたって満たすことにより前記複数の餃子の側面を囲うように配された連結材とを有し、これらを冷凍することにより冷凍された連結材により前記複数の餃子がトレー底面上で互いに連結され固定されていることを特徴とするトレー入り冷凍餃子。
  2. 前記冷凍された状態の連結材の平均肉厚が3mm〜7mmの範囲内であり、かつ前記連結材中の水:穀物粉の重量比が、9:1〜7:3の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のトレー入り冷凍餃子。
  3. 前記穀物粉が、小麦粉であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトレー入り冷凍餃子。
  4. 前記連結材に、さらに澱粉が含有されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のトレー入り冷凍餃子。
  5. 前記トレーが、底面が平坦なトレーであることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のトレー入り冷凍餃子。
  6. 前記トレーの底面には、前記複数の餃子の列を区切る位置にリブが形成されていることを特徴とする請求項5記載のトレー入り冷凍餃子。
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