JP4583508B2 - ダイヤモンドバック状の内部ジオメトリを有する鋳造用ノズルおよび変化する有効流出角を有する複数パート鋳造用ノズルならびにこれを通る液体金属の流動方法 - Google Patents
ダイヤモンドバック状の内部ジオメトリを有する鋳造用ノズルおよび変化する有効流出角を有する複数パート鋳造用ノズルならびにこれを通る液体金属の流動方法 Download PDFInfo
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Description
発明の分野
本発明は、鋳造用または浸漬流入ノズルに関し、より詳細には、鋳造用ノズルを通る液体金属の鋳型への導入に関連する流体挙動を向上させる鋳造用または浸漬流入ノズルに関する。
関連技術の説明
たとえば、厚さ50〜60mm、幅975〜1625mmの鋼(たとえば、スラブ)の連続鋳造において、鋳造用または浸漬流入ノズルがしばしば利用される。鋳造用ノズルは、液体鋼が鋳型に流れ込む際にこれを収容し、液体金属を浸漬して鋳型に導入する。
鋳造用ノズルは、一般に、1個の流入口を一端に、他端またはその近くに1個または2個の流出口を有する管である。流入口領域と流出口領域の間にある鋳造用ノズルの内孔は、単に円筒状の軸対称管断面であることが多い。
鋳造用ノズルは、典型的には、幅25〜40mmと長さ150〜250mmの出口寸法を有する。ノズルの流出口領域は、単に管断面の開口端部であってもよい。ノズルは、反対向きの出口ポートを2個、閉じた管端部のあるノズルの側壁に具えている。反対向きの出口ポートは、垂直軸に対して10〜90°の見掛け角(apparent angle)で溶鋼を偏流する。ノズル流入口は、液体金属源と接続される。連続鋳造プロセスにおいて液体金属源は、タンディッシュと呼ばれる。
鋳造用ノズルを使用する目的は、
(1)液体金属を空気に曝露せずに、液体金属をタンディッシュから鋳型へと送ること、
(2)冷却(heat extraction)および凝固シェル形成を均一にするように、鋳型において液体金属を一様に分布すること、
(3)特にメニスカスにおいて過度に乱れることなく、液体金属を鋳型に静かかつ滑らかに搬送し、それによって良好な潤滑を可能にし、表面偏向形成のポテンシャルを最小限にすることである。
タンディッシュから鋳造用ノズルへの液体金属の流量は、各種の方法で制御することができる。流量を制御するより一般的な2つの方法は、(1)ストッパーロッドを用いるものと、(2)スライドゲート弁を用いるものである。いずれの例においても、ノズルは、タンディッシュストッパーロッドまたはタンディッシュスライドゲートと嵌まり合う必要があり、鋳造用ノズルの流入口領域におけるノズルの内孔は、通常、円筒形であり、アールを付けてもテーパを付けてもよい。
従来、先行技術の鋳造用ノズルは、鋳型内の液体鋼において適切に浸漬されて物理的な保全性を維持する場合に上述の第1の目的を達成する。
しかしながら、先行技術のノズルは、上述した第2および第3の目的を完全には達成しない。たとえば、図19および図20には、端部が閉じた先行技術の2ポート鋳造用ノズルの典型的なデザインを示す。このノズルは、流出流を2本の対向する出口に分流しようとする。この種のノズルが有する第1の問題点は、孔における流れの加速化および流出口の使用可能エリアを完全には活用できていない頑丈な出口の形成である。第2の問題点は、ノズルの下部領域における突然の流れの再配向による噴出振動および不安定な成形流れパターンである。これらの問題により、鋳型における一様な流れ分布ができなくなり、過度の乱流をもたらす。
図20には、分流器端部が尖った先行技術の2ポート鋳造用ノズルの代替的なデザインを示す。尖った分流器は、流出噴流の安定性を向上させようとする。しかしながら、このデザインは、図18のデザインが遭遇したものと同じ問題に直面する。いずれの場合においても、孔に沿ってノズルの出口ポート領域方向に進む液体金属の慣性力が非常に大きいため、ポートの頂部において流れがはく離せずに出口ポートを満たすように偏向することができない可能性がある。したがって、流出噴流は不安定になり、振動を生み出し、乱流をもたらす。
さらに、見掛け偏向角は達成されない。実際の偏向角は、いくらか小さくなる。さらに、出口ポートにおける流れプロフィールは非常に不均一であり、ポートの上部において流速が小さく、ポートの下部近くでは流速が大きい。これらのノズルは、メニスカス、または潤滑の目的で成形フラックス(mold flux)または成形パウダー(mold powder)で被覆された溶鋼面において比較的大きな定常波を生成する。さらに、これらのノズルは、一方の溶融端部に隣接するメニスカスが交互に上昇降下し、他方の溶融端部に隣接するメニスカスが交互に降下上昇する振動を定常波において生成する。先行技術のノズルは、また、表面渦も間欠的に生成する。これらの影響は、すべて、スチールスラブの本体において成形フラックスのエントレインメントを引き起こし、その品質を低下させる傾向がある。定常波の振動により、メニスカスにおいて、またはその近くにおいて鋳型を介して不安定な熱伝達(heat transfer)が生じる。この影響は、スチールシェル形成の均一性、すなわち成形パウダーの潤滑に有害に作用し、成形銅において応力を生じる。これらの影響は、鋳造速度が増大するほどますます深刻になり、その結果、所望の品質の鋼を製造するために鋳造速度を制限する必要が生じる。
次に図17を参照すると、欧州出願第0403808号に記載のものと同様のノズル30が示されている。当該技術において公知のように、溶鋼は、タンディッシュから弁またはストッパーロッドを通って円形入口管断面30bに流れ込む。ノズル30は、円形から矩形の主遷移34を含む。ノズルは、垂直軸に対してプラスマイナス90°の見掛け角で2本のストリームを配向する平板分流器32をさらに含む。しかしながら、実際、偏向角は、プラスマイナス45°にすぎない。さらに、出口ポート46および48における流速は一様ではない。遷移34の右側に広がる側壁34C近くでは、ポート48からの流速は、ベクトル627によって示すように比較的小さい。ポート48からの最大流速は、ベクトル622によって示すように分流器32に非常に近いところで発生する。摩擦により、分流器32近くの流速は、ベクトル621によって示すようにわずかに小さい。出口ポート48からの不均一な流れは、乱流を起こす。さらに、ポート46および48からの流れは、20〜60秒間でプラスマイナス20°の低周波数振動を呈する。ポート46において、最大流速は、ポート48からのベクトル622に対応するベクトル602によって示される。ベクトル602は2極間で振動し、その一方が、垂直軸から65°だけ変位されたベクトル602aであり、他方が、垂直軸から25°だけ変位されたベクトル602bである。
図17aにおいて示すように、ポート46および48からの流れは、互いに対して90°の状態となりがちのため、ポート46からの出力が、垂直軸から65°偏向したベクトル602aによって表されるとき、ポート48からの出力は、垂直軸から25°偏向したベクトル622aによって表される。図17aにおいて示された振動の一極において、鋳型54の左端部のメニスカスM1がかなり上昇し、一方、右側の鋳型端におけるメニスカスM2はわずかに上昇するにすぎない。わかりやすくする目的で、効果をかなり強調して示してきた。一般に、メニスカスの最低レベルは、ノズル30近くにおいて発生する。1分あたり3トンの鋳造速度において、メニスカスは、一般に、高さが18〜30mmの定常波を呈する。図示された振動の極において、左側の鋳型端には、大きく浅い時計回りの循環C1があり、右側の鋳型端には、これより小さく深い反時計回りの循環C2がある。
図17aおよび図17bにおいて示すように、ノズル30近くには、鋳型の幅を増加してノズルを収容する、典型的には厚さ19mmの耐火壁の成形バルジ領域Bがある。図17aにおいて図示された振動の極には、左から右にバルジ領域への大きな表面流F1がノズル30の前後にある。また、右から左にバルジ領域へ向かう小さな表面流F2もある。ノズル30の右側近くにある成形バルジ領域のメニスカスにおいては、表面渦Vが間欠的に発生する。ポート46および48における非常に不均一な速度分布、メニスカスにおける大きな定常波、定常波における振動、および表面渦は、いずれも成形パウダーまたは成形フラックスのエントレインメントを引き起こして鋳造鋼の品質を低下させる傾向がある。さらに、スチールシェル形成は、不安定かつ不均一である。潤滑に悪影響を及ぼし、メニスカスにおけるまたはその近くの成形銅において応力を発生させる。これらの作用は、すべて、鋳造の高速化により悪影響を受ける。かかる従来技術のノズルでは、鋳造速度を減少する必要がある。
ここで図17を再び参照して、分流器は、前端が156°の角度の丸みを付けた三角形状の楔32cを交互に備え、その両辺は、最初のドイツ出願第DE3709188号において示されるように水平軸から12°の角度で配置され、プラスマイナス78°の見掛けの偏向角を与える。しかしながら、実際の偏向角は、ふたたび約プラスマイナス45°であって、ノズルは、従来と同様の不具合を呈する。
次に図18を参照して、ノズル30は、見掛けの偏向角が10〜22°とされる次のドイツ出願第DE4142447号において示されるものと同様である。入口管30bからの流れは、その広がった側壁34cおよび34fおよび三角形状の分流器32によって画定されるようにプラスマイナス20°の見掛け偏向角を有するものとして示される主遷移34に流入する。分流器32を省略する場合には、出口ポート46および48近くで発生した流れの等価ポテンシャル(equipotential)は、50で示される。等価ポテンシャル50は、管30bの軸S近くの中央領域において曲率がゼロであり、ノズルの左右両側面34cおよび34fとの直角交わりにおいて最大曲率を呈する。中心の流れの大部分は、ごくわずかな偏向を呈しており、両辺近くの流れのみがプラスマイナス20°の偏向を呈する。分流器をなくすと、ポート46および48における平均偏向は、プラスマイナス20°の見掛け偏向の1/4を下回り、おそらく1/5すなわち20%となる。
ここで壁摩擦を無視すると、64aは、ノズルの左側34f近くの流れを表す結合ベクトルおよび流線であり、66aは、ノズルの右側34c近くの流れを表す結合ベクトルおよび流線である。流線の初期点および方向は、ベクトルの初期点および方向に相当し、流線の長さは、ベクトル長に相当する。流線64aおよび66aは、言うまでもなく、鋳型における流体とノズル30から由来する流体の間の乱流へ消えていく。短い分流器32が挿し込まれると、二次元流れにおける切頭体として実質的に作用する。本体近くのベクトル流線64および66は、ベクトル流線64aおよび66aより高速である。流線64および66は、言うまでもなく、分流器32の低圧伴流下流へと消えていく。この低圧伴流は、分流器32近くの流れを下向きに回転させる。後者のドイツ出願は、三角形状の分流器32が主遷移34の長さのわずか21%しかないことを示している。これは、見掛け偏向近くの何れにおいても実現するのに十分ではなく、主遷移34の長さを対応して大きくしたはるかに長い三角形状の分流器を必要とする。十分な横方向の偏向がないため、溶鋼は鋳型に突っ込みがちである。このことは、鋳型端部におけるメニスカスの高さの増加分ではなく、ノズル前後にあるバルジにおけるメニスカスの降下時の増加分だけ定常波の振幅を増大させ、そこでは、ここからの流れがかかるバルジからの流体を巻き込んで負圧を生成する。
先行技術のノズルは、分流器によって与えられるように、ストリーム間の正圧によってストリームを偏向しようとする。
ノズル製造時の不測事態(vagaries)、分流の流体上流に減速または拡散を設けられなかったり、ポート46および48から発する流れにおける低周波数振動により、流れの中心流線は、通常、図18の三角形状分流器32の点に当たることはない。その代わり、よどみ点は、通常、分流器32の一側または他方にある。たとえば、よどみ点が分流器32の左側にある場合、分流器32の右側では、流れの層流はく離が発生する。はく離「気泡」は、分流器32の右側で流れの傾き偏向を減少させるとともに、ポート48からの流れにおいてさらに乱流を招く。
発明の概要
このように、本発明の目的は、鋳造用ノズルを通る液体金属の鋳型への導入に関連する流体挙動を向上させる鋳造用ノズルを提供することである。
別の目的は、ノズル内を流れる流動金属の慣性力を分割し、ノズルの内孔において流れを別個の独立したストリームに複数段階で分流することによって良好に制御する鋳造用ノズルを提供することである。
さらに別の目的は、フローはく離の緩和、ひいては乱流の減少、流出噴流の安定化、および独立ストリームについて所望の偏向角を達成することになる鋳造用ノズルを提供することである。
また、鋳造用ノズルを通って進む液体金属の流れを拡散または減速することにより、ノズルからの流出噴流を安定化するように流れの慣性力を低減するための鋳造用ノズルを提供することも目的である。
別の目的は、出口ポートにおける速度分布をより一様にするために、曲線状の末端曲げ部により、ストリームの外側部分に付加された負圧によってストリームの偏向を部分的に達成する鋳造用ノズルを提供することである。
さらに別の目的は、壁摩擦を無視して遷移を通して速度分布を通常一様にした状態で、軸対称の流れを収容する円形断面から、厚みがこの円形断面の寸法より小さく、幅が円形断面の寸法よりも大きい平面対称の流れを収容する長形断面への主遷移を有する鋳造用ノズルを提供することである。
さらに別の目的は、主遷移内において偏流の効率を高めるために、主遷移が六角形断面である鋳造用ノズルを提供することである。
さらに別の目的は、両ポートからの流速を低減するとともに乱流を減少するために入口管と出口ポートの間に拡散を有する鋳造用ノズルを提供することである。
さらに別の目的は、両ポートからの流れの速度を低減するとともに両ポートにおける流線の速度の安定化および速度の均一性を向上するための断面の主遷移内の流れを拡散および減速する鋳造用ノズルを提供することである。
さらに別の目的は、流れのはく離を行うことなく、よどみ点における変動を可能にするために、丸みを付けた先端を設けた分流器を有する鋳造用ノズルを提供することである。
さらに別の目的は、バルジ状または王冠状の鋳型内において使用可能な空間をより有効に利用するとともに、改良された流れパターンをここで促進する鋳造用ノズルを提供することである。
さらに別の目的は、複数ファセットの内部ジオメトリを備えた孔を有し、鋳造用ノズルの縁部よりも中心軸近くにおいて孔の内部断面積をより大きくした鋳造用ノズルを提供することである。
さらに別の目的は、流れ特性を低下することなく、広範囲にわたる有用な動作上の流量処理量(operational flow throughput)を達成する鋳造用ノズルを提供することである。
さらに別の目的は、上部出口ポートから吐出した外側ストリームの有効流出角が鋳造用ノズルを通る液体金属の処理量を基準に変動するように、外側ストリームと中央ストリームの間で分流された流量を調整するそらせ板を設けた鋳造用ノズルを提供することである。
さらに別の目的は、鋳造用ノズルを通る液体金属の処理量の増加にともなって上部出口ポートから流出した外側ストリームの有効流出角が増加するように、外側ストリームと中央ストリームの間で分流された流れを調整するそらせ板を設けた鋳造用ノズルを提供することである。
本発明の上記およびその他の目的は、鋳造用ノズルを通って液体金属を流動する方法および装置が、少なくとも1個の入口ポートと、少なくとも1個の上部出口ポートと、少なくとも1個の下部出口ポートを有する長形孔を含む点において達成されることがわかっている。上部出口ポート近くにはそらせ板が配設され、上部出口ポートを通って流れる少なくとも1本の外側ストリームと、そらせ板を越えて下部出口ポート方向に流れる中央ストリームに、孔を通る液体金属の流れを分流する。そらせ板は、上部出口ポートから排出した外側ストリームの有効流出角が鋳造用ノズルを通る液体金属の流量処理量に基づいて変化するように、外側ストリームと中央ストリームの間で分流された液体金属の割合を割り当てるように適合される。
好ましくは、外側ストリームの有効流出角は、流量処理量の増加にともなって増加する。
好適な実施形態において、そらせ板は、鋳造用ノズルを通る流体の総流量の約15〜45%、最も好ましくは25〜40%が外側ストリームに割り当てられるとともに、ノズルを通る流体の総流量の約55〜85%、最も好ましくは60〜75%が中央ストリームに割り当てられるように適合される。
好適な実施形態において、上部出口ポートの理論上の流出角は、水平軸から下向きに約0〜25°、最も好ましくは約7〜10°である。
また、鋳造用ノズルは、中心軸と、少なくとも1個の入口ポートと、少なくとも1個の出口ポートを含んでもよく、鋳造用ノズルの孔は、孔の縁部近くよりも中心軸近くにおいてより大きい横方向断面積を前記孔に提供するための拡大部を含む。
好適な実施形態において、拡大部は、少なくとも2個の曲げファセットを含み、それぞれが、中心軸と略平行かつこれと交わる平面上の点から孔の下縁に向かって伸長する。好適な実施形態において、曲げファセットは、頂縁部と中心縁部を含み、頂縁部の少なくとも2個が互いに隣接して、入口ポートに向かって略尖った頂点を形成する。好ましくは、各曲げファセットの中心縁部は、水平断面において曲げファセットの頂縁部よりも鋳造用ノズルの長さ方向の水平軸から離れている。
本発明の上記およびその他の目的は、1個の入口ポートおよび少なくとも2個の出口ポートを有する長形孔を含む鋳造用ノズルを通る液体金属を流し込む方法および装置において達成されることが見出されている。一方の出口ポート近くには第1のそらせ板が配置され、他方の出口ポート近くには第2のそらせ板が配置される。
これらのそらせ板は、液体金属の流れを2本の外側ストリームと中央ストリームに分流し、2本の外側ストリームを略反対の向きに偏向する。そらせ板の下流に配置された分流器は、中央ストリームを2本の内側ストリームに分流し、そらせ板と協働して、2本の外側ストリームが偏向される略同一方向に2本の内側ストリームを偏向する。
好ましくは、外側および内側ストリームは、これらのストリームが少なくとも1個の出口ポートから流出する前後に再合流する。
好適な実施形態において、そらせ板は、垂直軸から約20〜90°の偏向角で外側ストリームを偏向する。好ましくは、そらせ板は、垂直軸から約30°の角度で外側ストリームを偏向する。
好適な実施形態において、そらせ板は、2本の外側ストリームが偏向された方向と別の方向で2本の内側ストリームを偏向する。好ましくは、そらせ板は、垂直軸から約45°の角度で2本の外側ストリームを偏向し、垂直軸から約30°の角度で2本の内側ストリームを偏向する。
本発明の他の特徴および目的は、以下の発明の説明から添付図面を参照して明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
当該明細書の一部を形成するとともに、これと関連して解釈されるはずである添付図面において、同様の参照符号は、各種図面において同様の部分を示すために使用される。
図1は、拡散した状態の六角形の小角で広がる主遷移およびわずかな曲げ末端を有する第1鋳造用ノズルの第2図の線1−1で切断して後ろ向きに見た軸方向断面図である。
図1aは、先端部が丸みを帯びた好ましい分流器を後ろ向きに見た一部断面図である。
図1bは、減速し拡散した状態の主遷移を有し、かつ出口流体が偏向した鋳造用ノズルの別の実施形態の第2b図の線1b−1bで切断した別の軸方向断面図である。
図2は、図1の線2−2で切断して右側から見た軸方向断面図である。
図2aは、図1bの線2a−2aで切断された軸方向断面図である。
図3は、下方向に見た、図1および図2の平面3−3で切断された横断面図である。
図3aは、図1bおよび図2aの平面3a−3aで切断された横断面図である。
図4は、下方向に見た、図1および図2の平面4−4で切断された横断面図である。
図4aは、図1bおよび図2aの平面4a−4aで切断された横断面図である。
図5は、下方向に見た、図1および図2の平面5−5で切断された横断面図である。
図5aは、図1bおよび図2aの平面5a−5aで切断された横断面図である。
図6は、下方向に見た、図1および図2の平面6−6で切断された横断面図である。
図6aは、下方向に見た、図1および図2の平面6−6で切断された別の横断面図である。
図6bは、下方向に見た、図13および図14ならびに図15および図16の平面6−6で切断された横断面図である。
図6cは、図1bおよび図2aの平面6a−6aで切断された横断面図である。
図7は、連続面積が円形から矩形への遷移、拡散した状態の六角形の小角で広がる主遷移およびわずかな曲げ末端を有する第2鋳造用ノズルを後ろ向きに見た軸方向断面図である。
図8は、図7のノズルの右側を見た軸方向断面図である。
図9は、わずかに拡散した状態で円形から正方形への遷移、流れ面積が一定の六角形の中間傾斜で広がる主遷移および少しの曲げ末端を有する第3鋳造用ノズルを後ろ向きに見た軸方向断面図である。
図10は、図9のノズルの右側を見た軸方向断面図である。
図11は、全体的に非常に拡散した状態で円形から正方形および正方形から矩形への遷移、および流れ面積が減少する六角形の高角で広がる主遷移を提供するとともに曲げ末端を全く提供しない第4鋳造用ノズルを後ろ向きに見た軸方向断面図である。
図12は、図11のノズルの右側を見た軸方向断面図である。
図13は、図1のものと同様であるがただし矩形の主遷移を有する第5鋳造用ノズルを後ろ向きに見た軸方向断面図である。
図14は、図13のノズルの右側を見た軸方向断面図である。
図15は、拡散した状態の矩形の小角で広がる主遷移、この主遷移において微小な偏流および大きな曲げ末端を有する第6鋳造用ノズルを後ろ向きに見た軸方向断面図である。
図16は、図15のノズルの右側を見た軸方向断面図である。
図17は、従来技術のノズルを後ろ向きに見た軸方向断面図である。
図17aは、図17のノズルによって生成された成形流れパターンを示す、後ろ向きに見た断面図である。
図17bは、図17のノズルによって生成された表面流れパターンを示す、下方向に見た、メニスカスの曲面における横断面図である。
図18は、別の従来技術のノズルを後ろ向きに見た軸方向断面図である。
図19は、別の従来技術のノズルの軸方向断面図である。
図20は、図19の従来技術のノズルの部分側面断面図である。
図21は、別の従来技術のノズルの軸方向断面図である。
図22は、図21の従来技術のノズルの矢印Aにおける俯瞰図である。
図23は、本発明の鋳造用ノズルの代替的な実施形態の軸方向断面図を示す。
図24は、図23の線A−Aで切断された図23の横断面図を示す。
図25は、図23の線B−Bで切断された図23の横断面図を示す。
図26は、図23の鋳造用ノズルの部分側面軸方向断面図を示す。
図27は、図23の鋳造用ノズルの側面軸方向断面図を示す。
図28は、本発明の鋳造用ノズルの代替的な実施形態の軸方向断面図を示す。
図29は、図28の鋳造用ノズルの側面軸方向断面図を示す。
図30は、本発明の鋳造用ノズルの代替的な実施形態の軸方向断面図を示す。
図30Aは、図30の線A−Aで切断された図30の横断面図を示す。
図30Bは、図30の線B−Bで切断された図30の横断面図を示す。
図30Cは、図30の線C−Cで切断された図30の横断面図を示す。
図30Dは、図30の線D−Dで切断された図30の横断面図を示す。
図30EEは、矢印EEから見た、図30の鋳造用ノズルの出口ポートの部分平面図である。
図31は、図30の鋳造用ノズルの側面軸方向断面図を示す。
図32は、本発明の鋳造用ノズルの代替的な実施形態の軸方向断面図を示す。
図32Aは、図32の線A−Aで切断された図32の横断面図を示す。
図32Bは、図32の線B−Bで切断された図32の横断面図を示す。
図32Cは、図32の線C−Cで切断された図32の横断面図を示す。
図32Dは、図32の線D−Dで切断された図32の横断面図を示す。
図32Eは、図32の線E−Eで切断された図32の横断面図を示す。
図33は、図32の鋳造用ノズルの側面軸方向断面図を示す。
図34Aは、図32の鋳造用ノズルの軸方向断面図を示し、低処理量のフローにおいて、流出噴射の有効流出角を示す。
図34Bは、図32の鋳造用ノズルの軸方向断面図を示し、中間処理量のフローにおいて、流出噴射の有効流出角を示す。
図34Cは、図32の鋳造用ノズルの軸方向断面図を示し、高処理量のフローにおいて、流出噴射の有効流出角を示す。
図35は、本発明の鋳造用ノズルの代替的な実施形態の軸方向断面図を示す。
図35Aは、図35の線A−Aで切断された図35の横断面図を示す。
図35Bは、図35の線B−Bで切断された図35の横断面図を示す。
図35Cは、図35の線C−Cで切断された図35の横断面図を示す。
図35Dは、図35の線D−Dで切断された図35の横断面図を示す。
図35Eは、図35の線E−Eで切断された図35の横断面図を示す。
図35QQは、矢印QQから見た、図35の鋳造用ノズルの上部出口ポートの部分平面図である。
図35RRは、矢印RRから見た、図35の鋳造用ノズルの下部出口ポートの部分平面図である。
図36は、図35の鋳造用ノズルの側面軸方向断面図を示す。
好適な実施形態の説明
次に図1bおよび図2aを参照して、鋳造用ノズルは、全般的に参照符号30によって示される。ノズルの上端は、図1bおよび図2aに示すように、下方向に伸長する円管または孔30bにおいて終る流入ノズル30aを含む。管断面30bの軸は、ノズルの軸Sとして想定される。管断面30bは、平面3a−3aにおいて終り、図3aからわかるように円形断面である。次に、流れは、全般的に参照符号34によって示され、好ましくは4個の壁34aから34dを有する主遷移に流入する。側壁34aおよび34bは、それぞれ垂直軸から傾斜して広がる。正面壁34cおよび34dは、後方壁34aおよび34bによって収束する。遷移エリア34は、平面対称であればいずれの形状または断面積であってもよく、図3a、図4a、図5a、図6cを参照して、遷移エリア34が平面対称な略円形断面積から略長形断面積に変更する限りにおいて、壁数(6個の壁のうち4個)を有する形状または本明細書中に記載された断面積に限定される必要がないことは、当業者に理解されるはずである。
二次元円錐ディフューザにおいて、流れを流れ始めにはく離することにより夥しい圧力損失を回避するために、錘面の夾角(included angle)を約8°に限定することが慣例である。これに対応して、一方の対の向かい合った壁が平行する一次元矩形ディフューザにおいて、他方の対の向かい合った壁は、せいぜい16°、すなわち、一方の壁の軸からプラス8°、反対の壁の軸からマイナス8°の夾角で広がるはずである。たとえば、図1bの拡散する主遷移34において、正面壁について2.65°の平均収束および側壁について5.2°の広がりにより、側壁において、8°の上限を下回るほぼ10.4−5.3=5.1°の等価一次元広がりが得られる。
図4a、図5aおよび図6cは、それぞれ平面3a−3aの下に配置された、図1bおよび図2aの平面4a−4a、平面5a−5a、平面6c−6cでそれぞれ切断された横断面図である。図4aは、半径の大きい4個の凸状コーナーを示し、図5aは、半径が中程の4個の凸状コーナーを示し、図6cは、半径の小さい4個の凸状コーナーを示す。
分流器32は、遷移の下に配設され、これにより2本の軸35および37を作り出す。分流器の夾角は、通常、流出口壁38および39の広がり角(divergence angle)に相当する。
平面3a−3aにおける面積は、角度を付けた2個の流出口35および37の面積より大きいため、流出口35および37からの流れは、円管断面30bにおける流れよりも流速が小さい。このように平均流速が減少したことにより、鋳型に流入するノズルからの流体が引き起こした乱流は減少する。
総偏向は、主遷移34において生成された偏向と、流出口壁38および39の広がりによって設けられた偏向の和である。約30°の総偏向角は、幅が975〜1625mmまたは38〜64インチ、厚さが50〜60mmの薄いスチールスラブの連続鋳造に最適であることが見出されている。最適な偏向角は、スラブの幅および成形バルジBの長さ、幅および深さにある程度依存する。典型的には、バルジは、長さが800〜1100mm、幅が150〜200mmそして深さが700〜800mmとすることができる。
次に図1および図2を参照して、代替の鋳造用ノズルは、参照符号30によって全般的に示される。ノズルの上端は、図1および図2に示すように、下向きに伸長する、内径76mmの円管30b内で終わる流入ノズル30aを含む。管断面30bの軸は、ノズルの軸Sとして想定される。管断面30bは、平面3−3において終り、図3からわかるように円形断面であって、面積が4536mm2である。次に、流れは、全般的に参照符号34によって示され、好ましくは6個の壁34aから34fを有する主遷移に流入する。側壁34cおよび34fは、それぞれ垂直軸から好ましくは10°の角度で広がる。正面壁34dおよび34eは、後方壁34aおよび34bのように、互いに小角で配設される。これについては詳細を後述する。正面壁34dおよび34eは、後方壁34aおよび34bとともに、それぞれ垂直軸からほぼ3.8°の平均角で収束する。
二次元円錐ディフューザにおいて、流れを流れ始めにはく離することにより夥しい圧力損失を回避するために、錘面の夾角を約8°に限定することが慣例である。これに対応して、一方の対の向かい合った壁が平行する一次元矩形ディフューザにおいて、他方の対の向かい合った壁は、せいぜい16°、すなわち、一方の壁の軸からプラス8°、反対の壁の軸からマイナス8°の夾角で広がるはずである。図1の拡散する主遷移34において、正面壁および後方壁について3.8°の平均収束により、側壁において、8°の上限を下回るほぼ10−3.8=6.2°の等価一次元広がりが得られる。
図4、図5および図6は、それぞれ平面3−3から100mm、200mmおよび351.6mm下に配置された、図1および図2の平面4−4、平面5−5、平面6−6でそれぞれ切断された横断面図である。正面壁34eと34dの間の夾角は、後方壁34aと34bの間の夾角と同様に、180°をいくらか下回る。図4は、半径が大きい4個の凸状コーナーを示し、図5は、半径が中程の4個の凸状コーナーを示し、図6は、半径が小さい4個の凸状コーナーを示す。後方壁34aと34bの交わりには、正面壁34dと34eの交わりと同様に丸みすなわちアールを付けてもよい。流路の長さは、図4において111.3mm、図5において146.5mm、図6において200mmである。
あるいは、図6aに示すように、平面6−6による横断面は、半径が実質的にゼロの4個の凸状コーナーを有してもよい。正面壁34eおよび34dならびに後方壁34aおよび34bは、その交わる線に沿って、平面6−6から17.6mm下向きに分流器32の先端部32aまで伸長する。このため、水平軸に対してプラスマイナス10°の角度でそれぞれ配設された2個の流出口35および37が作成される。遷移34が平面6−6において鋭角の凸状コーナーを有することを想定すると、図6aにおいて示すように、角度を付けた流出口は、それぞれ矩形となり傾斜長さが101.5mm、幅が28.4mmであって総面積が5776mm2となる。
角度を付けた2個の流出口35および37の面積に対する平面3−3における面積比は、π/4=0.785であり、流出口35および37からの流れは、円管断面30bにおいて流速の78.5%を有する。このように平均流速が減少したことにより、鋳型に流入するノズルからの流体が引き起こした乱流は減少する。流出口35および37からの流れは、それぞれ湾曲矩形管断面38および40に流入する。主遷移34における流れは、側壁34cおよび34f近くにおいて流体速度がより大きく、また軸近くにおいてより低速の2本のストリームへと実質的に分流されることが順次示される。このことは、主遷移34における2つの反対方向における流れの角度がプラスマイナス10°に漸近することを暗示する。湾曲矩形管38および40は、流れをさらに20°の角度に曲げる。湾曲部は、線39および41において終わる。下流は、それぞれ直矩形管断面42および44であり、曲げ部38および40から発した速度分布をほぼ一様にする。ポート46および48は、各直線部42および44の流出口である。各曲げ部38および40の内壁38aおよび40aは、曲率半径がいくらかあり、好ましくは、外壁38bおよび40bの半分よりもはるかに大きいことが望ましい。内壁38aおよび40aは、半径100mmであってもよく、外壁38bおよび40bは、半径が201.5mmとなる。壁38bおよび40bは、夾角が20°の鋭い先端部を有する分流器32によって画定される。また、分流器32は、直矩形断面42および44の壁42bおよび44bもまた画定する。
内壁38aおよび40a近くは、低圧ひいては高速であり、外壁38bおよび40b近くは、高圧ひいては低速であることが理解されよう。なお、湾曲部38および40におけるこの速度プロフィールは、図17および図18の従来技術のノズルと相反することに注目すべきである。直線部42および44により、曲げ部38および40の内壁38aおよび40a近くは高速低圧の流れが可能となり、低速および高圧を壁42aおよび44aに沿って相当距離拡散する。
総偏向は、プラスマイナス30°であり、主遷移34内部で生じた10°と、湾曲管断面38および40によって提供される20°で構成される。この総偏向角は、幅が975〜1625mm、すなわち38〜64インチのスチールスラブの連続鋳造にほぼ最適であることが見出されている。最適な偏向角は、スラブの幅および成形バルジBの長さ、幅および深さにある程度依存する。典型的には、バルジは、長さが800〜1100mm、幅が150〜200mmそして深さが700〜800mmとすることができる。平面6−6による断面は、図6に示されるものである場合、管断面38,40,42および44は、もはや完璧な矩形ではあり得ないが一般的にかろうじてそうであると理解されるであろうことは言うまでもない。図6において、側壁34cおよび34fは、直線部分のない略半円であり得ることがさらに理解されよう。後方壁34aおよび34bの交わりは、図面をよりわかりやすくするために、線に沿うように非常に鋭角であることを示してきた。図2において、340bおよび340dは、図6aのように四角形の凸状コーナーを想定したときの正面壁34bおよび後方壁34dのそれぞれとの側壁34cの交わりを表す。しかしながら、4個の凸状コーナーが丸みを帯びているため、平面6−6の上流、線340bおよび340dが見えなくなる。後方壁34aおよび34bは、互いに反対にねじれ、このねじれは、平面3−3においてゼロであり、平面6−6においてほぼ最大となる。正面壁34dおよび34eも同様にねじれる。壁38aおよび42aならびに壁40aおよび44aは、主遷移34の対応側壁34fおよび34cが広がって延在していると考えることができる。
次に図1aを参照すると、丸みを付けた先端を設けた分流器32が拡大して示されている。湾曲した壁38bおよび40bには、それぞれ5mmだけ小さくなった半径、たとえば201.5mmから196.5mmに縮小された半径が設けられている。このことは、例では、10mm以上の肉厚部を生成し、この内部において、層流はく離を生成することなく所望の範囲のよどみ点を収容するために十分な曲率半径の丸みを付けた先端部を形成する。分流器32の先端部32bは、長軸の半分が垂直の半楕円であってもよい。好ましくは、先端部32bは、たとえば、最大肉厚部の30%の翼弦位置の前方がNACA0024対称翼形断面等の翼状の輪郭を有する。これに対応して、流出口35および37の幅は、1.5mm〜29.9mmだけ大きくして、5776mm2の流出面積を維持してもよい。
次に図7および図8を参照して、ノズルの円管断面30bの上部は、切開して示される。平面3−3において、断面は円形である。平面16−16は、平面3−3の50mm下にある。横断面は長さ76mm幅59.7mmの矩形であるため、総面積はここでも4536mm2となる。平面3−3と平面16−16の間にある円形から矩形の遷移52は、流れの拡散が発生しないことから比較的短くてもよい。遷移52は、高さ25mmの矩形管54と接続され、平面17−17において終わり、ここで完全に矩形の拡散する主遷移34に流入する前に遷移52からの流れを平衡状態に保つ。主遷移34は、ここでも平面17−17と平面6−6の間で高さが351.6mmあり、横断面は図6aに示すように完全な六角形であり得る。側壁34cおよび34fは、垂直軸から10°の角度で広がり、正面壁および後方壁は、この場合、垂直軸から約2.6°の中間角度で収束する。等価一次元ディフューザ壁角は、ここでは、通常使用される最大8°を下回るほぼ10−2.6=7.4°になる。矩形管断面54は、必要であれば、遷移52が主遷移34と直接結合されるように省略してもよい。平面6−6において、長さは、ここでも200mmであり、壁34cおよび34f近くの幅もまた28.4mmである。ノズルの中心線において、幅は、いくらか大きい。平面4−4および平面5−5による横断面は、図4および図5に示すものと同様であるが、ただし、4個の凸状コーナーは丸くなく鋭い。後方壁34aおよび34bならびに正面壁34dおよび34eは、平面6−6から17.6mm下の点において分流器32の先端部32aと出合う線に沿って交わる。角度を付けた矩形流出口35および37は、ここでも傾斜長が101.5mm、幅が28.4mmそれぞれあり、総流出面積が5776mm2となる。正面壁34bおよび後方壁34dの捩りは、図8において明確に見られる。
図1および図2のように図7および図8において、遷移34の流出口35および37からの流れは、それぞれの流れが垂直軸に対してさらに20°で折れ曲がった矩形の折れ曲がり断面38および40をそれぞれ通過し、次いで直矩形平衡断面42および44をそれぞれ通過する。断面42および44からの流れは、総偏向がここでも垂直軸からプラスマイナス30°である。分流器32の先端部は、ここでも20°の夾角を有する。分流器32が、図1aのように丸みを付けた先端部および半楕円または翼状の輪郭である先端部(32b)を有することがここでも好ましい。
次に図9および図10を参照して、平面3−3および平面19−19の間には、拡散した状態の円形から矩形への遷移56がある。平面19−19における面積は、762=5776mm2である。平面3−3と平面19−19の間の距離は75mmであり、これは、軸に対して壁が3.5°の角度を形成し、壁間の総夾角が7.0°である円錐形状のディフューザと等価である。遷移34の側壁34cおよび34fは、それぞれ垂直軸から20°の角度で広がり、一方、後方壁34a〜34bおよび正面壁34d〜34eは、水平軸に対して20°の角度で配設された一対の矩形流出口35および37を提供するように収束する。平面20−20は、平面19−19の156.6mm下にある。この平面において、壁34cと34fの間の長さは190mmである。後方壁34a〜34bと正面壁34d〜34eとが交わる線は、平面20−20から34.6mm下に分流器32の先端部32aまで伸長する。角度を付けた2個の矩形流出口35および37は、それぞれ傾斜長さが101.1mm、幅が28.6mmであり、平面19−19における遷移の流入面積と同じ5776mm2の流出面積が得られる。遷移34内部には正味の拡散がない。流出口35および37には、矩形折れ曲がり断面38および40が配設され、この場合、さらに10°それぞれの流れを偏向する。分流器32の先端部は、夾角が40°である。折れ曲がり断面38および40は、直矩形断面42および44にそれぞれ続く。ここでも、断面38および40の内壁38aおよび40aは、半径が、外壁38bおよび40bの201.1mmの半径のほぼ半分の100mmであってもよい。総偏向は、ここでもプラスマイナス30°である。好ましくは、分流器32には、壁38bおよび40bの半径を縮小するとともに、必要であれば、これに対応して流出口35および37の幅を大きくすることによって、丸みを付けた先端部と、半楕円または翼状の輪郭の先端部(32b)が設けられる。
次に図11および図12を参照して、平面3−3において、横断面はここでも円形である。また、平面19−19において、横断面は正方形である。平面3−3と平面19−19の間には、拡散した状態の円形から正方形への遷移56がある。ここでも、平面3−3と平面19−19の間の距離を75mmにすることによってディフューザ56におけるはく離を未然に防ぐ。平面19−19における面積は、ここでも762=5776mm2である。平面19−19と平面21−21の間には、正方形から矩形への一次元ディフューザがある。平面21−21において、長さは、(4/π)76=96.8mm、幅が76mmで、面積7354mm2が得られる。ディフューザ58の高さもまた75mmであり、その側壁は垂直軸から7.5°の角度で広がっている。主遷移34において、側壁34cおよび34fのそれぞれの開きは、ここでは、垂直軸から30°である。このような大きな角度で流れのはく離を避けるためには、遷移34は、流出口35および37の面積が流入平面21−21におけるものを下回る順圧力勾配を提供する。平面21−21から67.8mm下にある平面22−22において、壁34cと34fの間の長さは175mmである。角度を付けた流出口35および37は、それぞれ傾斜長が101.0mm、幅が28.6mmであり、5776mm2の流出面積が得られる。後方壁34a〜34bと正面壁34d〜34eと交わる線は、平面22−22から50.5mm下で分流器32の先端部32aまで伸長する。遷移34の流出口35および37には、2個の直矩形断面42および44が配設される。断面42および44は、遷移34において偏向の損失を回復するためにいくぶん長形である。ここには、介在する折れ曲がり断面38および40がなく、ここでも偏向は、主遷移34によって提供されるようにほぼプラスマイナス30°である。分流器32は、先端の夾角が60°の三角形状の楔である。好ましくは、分流器32には、壁42aおよび42bを移動し、これにより分流器32のベース部の長さを増加することによって、丸みを付けた先端と、半楕円または翼状の輪郭の先端部(32b)が設けられる。ディフューザ58における圧力の上昇は、摩擦を無視すると、主遷移34において発生した圧力降下と等しい。流出口35および37の幅を大きくすることによって、流速をさらに減少させながら、遷移34において順圧力勾配を達成することもできる。
図11において、52は、主遷移34の流出口35および37近くの流れの等価ポテンシャルを表す。なお、等価ポテンシャル52は、壁34cおよび34fに対して直角に延設し、ここで曲率はゼロであることに注目すべきである。等価ポテンシャル52は、遷移34の中心に漸近するのにともなって、曲率はますます大きくなり、軸Sに対応する遷移34の中心において最大になる。したがって、遷移の六角形の横断面は、遷移34それ自体において流れ流線の折れ曲がりを与える。六角形の主遷移の平均偏向効率は、2/3を上回り、側壁によって生成された見掛け偏向のおそらく3/4すなわち75%である。
図1〜図2および図7〜図8において、主遷移における10°からの2.5°の損失は、曲げおよび直断面においてほぼ完全に取り戻される。図9〜図10において、主遷移における20°からの5°の損失は、曲げおよび直断面においてほぼ取り戻される。図11〜図12において、主遷移における30°からの7.5°の損失は長形直断面において大部分が取り戻される。
次に図13および図14を参照して、主遷移34には、後方壁が34ab、正面壁が34deのわずか4個の壁のみが設けられた、図1および図2の変形が示される。平面6−6における横断面は、図6bに示すように略矩形であってもよい。あるいは、横断面は、半径ゼロの鋭角のコーナーを有してもよい。あるいは、側壁34cおよび34fは、図17bに示すように、直線部分のない半円形の横断面であってもよい。平面4−4および平面5−5における横断面は、通常、図4および図5に示すように、ただし後方壁34aおよび34bが正面壁34eおよび34dのように同一線上にあることは言うまでもない。流出口35および37は、ともに平面6−6にある。線35aは、折れ曲がり断面38に対して角度のある流入口を表し、線37aは、折れ曲がり断面40に対して角度を付けた流入口を表す。分流器32は、夾角20°の鋭角の先端部を有する。遷移34の左側および右側部分における流れの偏向は、側壁34cおよび34fの角度10°のおそらく20%、すなわちプラスマイナス2°の平均偏向である。折れ曲がり断面38および40の角度を付けた流入口35aおよび37aは、流れが遷移34内においてすでに10°偏向されていると仮定する。折れ曲がり断面38および40に加えて、続く直断面42および44は、遷移34内における偏向の8°の損失の大部分を取り戻すであろうが、ポート46および48からの偏向はプラスマイナス30°もあることは期待できない。分流器32は、図1aのように、丸みを付けた先端部と、半楕円または翼状の輪郭である先端部(32b)を有することが好ましい。
次に図15および図16を参照して、図1および図2に示したものと同様の別のノズルが示される。遷移34は、ここでも、後方壁が34ab、正面壁が34deのわずか4個の壁のみを有する。平面6−6における横断面は、図6bに示すように丸みを付けたコーナーを有するか、あるいはコーナーが鋭角の矩形であってもよい。平面4−4および平面5−5における横断面は、通常、図4および図5に示すように、ただし後方壁34a〜34bが正面壁34d〜34eのように同一線上にある。流出口35および37は、ともに平面6−6にある。本発明の実施形態において、流出口35〜37における偏向角は、0°であると想定される。折れ曲がり断面38および40は、それぞれ30°でそれぞれの流れを偏向する。この場合、分流器32が鋭角の先端部を有しているとすると、自ずと夾角が0°の尖点になり、この構成では非実用的となる。したがって、壁38bおよび40bは、分流器32の先端部が丸みを帯びるとともに先端部(32b)が半楕円または好ましくは翼状の輪郭となるように半径が小さくなっている。総偏向は、折れ曲がり断面38および40によって単独で提供されるようにプラスマイナス30°である。直断面42および44の出口ポート46および48は、水平軸から30°を下回る角度で配設され、これが垂直軸からの偏流である。
壁42aおよび44aは、壁42bおよび44bよりいくらか長い。壁42aおよび44a近くの圧力勾配は逆であるため、拡散のためにより長い長さが与えられる。図15〜図16の直断面42および44は、図1〜図2,図7〜図8,図9〜図10および図13〜図14において使用されてもよい。また、かかる直断面を図11〜図12において使用してもよいが、利点はさほどないであろう。なお、折れ曲がり断面38および40の当初三分の一について、壁38aおよび40aは、対応する側壁34fおよび34cよりも小さい見掛け偏向を提供することに注目すべきである。しかしながら、この下流では、広がった壁38aおよび40aならびに広がった壁42aおよび44aが、対応する側壁34fおよび34cよりも大きな見掛け偏向を提供する。
組立てられ首尾よく検査された図13および図14と同様の初期設計において、側壁34cおよび34fは、それぞれ垂直軸から広がり角5.2°を有し、後方壁34abおよび正面壁34deは、それぞれ垂直軸から2.65°の角度で収束する。平面3−3において、流れ横断面は直径76mmの円形である。平面4−4において、流れ横断面は、4個のコーナーについて、半径が28.5mmの長さ95.5mm、幅66.5mmであった。平面5−5において、横断面は、コーナーについて、半径が19mmの長さ115mm、幅57.5mmであった。平面5−5から151.6mmの代わりに150mm下に配置された平面6−6において、横断面は、コーナーについて、半径が5mmの長さ144mm、幅43.5mmであり、流れ面積は6243mm2であった。折れ曲がり断面38および40は省略した。直断面40および42の壁42aおよび44aは、平面6−6において各側壁34fおよび34cと交わった。壁42および44aは、ここでも垂直軸から30°で広がり、平面6−6から95mm下方向に7番目の水平面まで延設された。60°の夾角を有する三角形状の分流器32の鋭い先端は、(図11に示すように)この7番目の面に配置された。分流器のベースは、7番目の面から110mm下に延在した。出口ポート46および48は、それぞれ110mmの傾斜長さを有する。ポート46および48の頂部は、メニスカスから少なくとも150mm下に浸漬されるべきことが見出された。スラブの幅が1384mmの、1秒あたり3.3トンの鋳造速度において、定常波の高さは7〜12mmしかなく、メニスカスにおいて表面渦は形成されず、幅が1200mmを下回る鋳型では振動は見られない。これを上回る鋳型幅では、生じる振動は最小であった。このように大きな鋳型幅では振動が最小であることは、極端に末端が急偏向したこと、さらに分流器32の鋭い先端の下流で流れがはく離することによる、壁42aおよび44aにおける流れはく離に起因することがある。この初期設計において、正面壁34abおよび後方壁34deの2.65°の収束が長形の直断面42および44において連続された。したがって、これらの断面は、半径コーナー5mmの矩形ではなく、その代わりやや台形であり、出口ポート46および48の頂部は幅が35mm、出口ポート46および48の底部は幅が24.5mmであった。やや台形の断面は、略矩形であると考えられる。
次に図23〜図29を参照して、本発明の代替の実施形態が示される。これらの鋳造用ノズルは、本発明の鋳造用ノズルと同様であるが、ただし、そらせ板100〜106を含み、別個のストリームに分流してこれらのストリームをノズルの内部において独立して偏向する複数段階を具体化する。しかしながら、そらせ板は、本発明のノズルと併用する必要はないが、そらせ板100〜106を利用して、別個のストリームに分流してこれらのストリームをノズルの内部において独立して偏向する複数段階を具体化する限り、従来技術の鋳造用または浸漬流入ノズルのいずれと併用できることは、当業者によって理解されるはずである。
図23〜図27について、本発明の鋳造用ノズル30、たとえば、遷移断面34を有する鋳造用ノズルが示される。この遷移断面では、流れを拡散または減速し、これによりノズル30から流出する流れの慣性力を減退するようにその断面内において軸方向対称から平面対称へと遷移する。金属フローが遷移断面34に沿って進むと、その後、ノズル30内部またはその内側に配置されたそらせ板100,102に出合う。好ましくは、そらせ板は、そらせ板100,102の上縁101,103が出口ポート46,48のそれぞれ上流となるように配置すべきである。そらせ板100,102の下縁105,107は、出口ポート46,48の上流に配置されることが好ましいが、下縁105,107は、出口ポート46,48のそれぞれ下流に配置してもそうでなくてもよい。
そらせ板100,102は、複数段階においてノズル30を通って流れる液体金属を拡散する機能を奏する。そらせ板は、まず、流れを3本の別個のストリーム108,110および112に分流する。ストリーム108,112は、外側ストリームと考えられ、ストリーム114は中央ストリームと考えられる。そらせ板100,102は、それぞれ上面114,116と、それぞれ下面118,120を含む。そらせ板100,102により、2本の外側ストリーム108,112は、そらせ板の上面114,116によって反対方向に独立して偏向される。そらせ板100,102は、垂直軸から約20〜90°、好ましくは30°の偏向角を提供するように構成され、配置されるべきである。中央ストリーム114は、そらせ板の下面118,120から分岐することによって拡散される。次いで中央ストリーム114は、外側ストリーム108,112が偏向される角度と一致する角度、たとえば、垂直軸から20〜90°、好ましくは30°で反対側に偏向される2本の内側ストリーム122,124に分流器32によって分流される。
2本の内側ストリーム122,124は、外側ストリーム108,112が偏向される角度と一致する角度で反対側に偏向されるため、外側ストリーム108,112は、溶融した金属のストリームがノズル30から流出する前にノズル30内で内側ストリーム122,124、すなわちその一致するストリームとそれぞれ再合流され、鋳型へと吐出される。
外側ストリーム108,112をノズル30内で内側ストリーム122,124とそれぞれ再合流するのには別の理由がある。別の理由とは、そらせ板100,102の下縁105,107が出口ポート46,48の上流にある場合、すなわち、出口ポート46,48まで完全に伸長していない場合、外側ストリーム108,112は、これらのストリームがノズル30から流出する前に内側ストリーム122,124からこれ以上物理的にはく離されることはない。
図28〜図29には、本発明の鋳造用ノズル30の代替的な実施形態を示す。本実施形態において、そらせ板104,106の下縁126,128ではなく上縁130,132が、出口ポート46,48の上流に配設される。これは、外側ストリーム108,112と内側ストリーム122,124をノズル30内において完全にはく離している。さらに、本実施形態において、外側ストリーム108,112および内側ストリーム122,124の偏向角は一致しない。この結果、外側ストリーム108,112と内側ストリーム122,124は、ノズル30内において再合流しない。
好ましくは、そらせ板104,106および分流器32は、外側ストリーム108,112が垂直軸から約45°偏向されるとともに、内側ストリーム122,124が垂直軸から約30°偏向されるように構成され、配置される。所望の鋳型流れ分布に基づいて、本実施形態は、外側および内側ストリームの偏向角の調整をそれぞれ可能にする。
次に図30および図31を参照して、本発明の別の代替的な実施形態が示される。2個の出口ポート146,148を有し、本発明の他の鋳造用ノズルの実施形態と同様の二またに分岐した鋳造用ノズル140が設けられる。しかしながら、図30および図31の鋳造用ノズル140は、ファセットのまたは「ダイヤモンドバック状の」内部ジオメトリを含み、ノズルの中心軸または中心線CLにおいて縁部よりも大きな内部断面積をノズルに与えている。
鋳造用ノズル140の遷移断面134の底部または流出端近くにおいて、2個の角度の付けられた隣接する縁部142が、鋳造用ノズル140の内側の幅広い面のそれぞれの中心から出口ポート146および148の頂部に向かって下方向に伸長する。縁部142は、好ましくは、流入口141に向かって上向きに尖った頂点143を断面B−Bと断面C−Cの間に形成し、内部曲げファセット144aと144bの頂縁部で構成される。これらの曲げファセット144aと144bは、ノズル140のダイヤモンドバック状の内部ジオメトリを有する。これらは、中心縁部143aにおいて収束し、中心縁部143aから出口ポート146,148に向かって外側にテーパ状になっている。
頂縁部142は、出口ポート146および148の流出角にほぼ一致することが好ましく、これにより出口ポート146および148の理論上の流出角に対して偏流または液体金属の流れの曲げを促進する。出口ポート146および148の流出角は、水平軸から下方向に約45〜80°とすべきである。好ましくは、流出角は、水平軸から下方向に約60°とすべきである。
頂縁部142を出口ポート146および148の流出角と一致することにより、出口ポートの頂部において流れのはく離を最小化するとともに、流れが出口ポートに漸近するにつれて側壁縁からのはく離を最小化する。さらに、図30,図30Cおよび図30Dにおいて最も顕著に見られるように、曲げファセット144aおよび144bは、同一水平横断面における頂縁部142よりも中心縁部143aにおいて長さ方向の軸LAから遠い。この結果、鋳造用ノズルの中心軸近くに、縁部における内部横断面積よりも大きな内部横断面積が与えられる。
図30EEにおいて示すように、ダイヤモンドバック状の内部ジオメトリにより、出口ポート146および148は、ポートの底部では頂部に比べてより幅広となり、すなわち、この場合には分流器149近くにおいてより幅広となる。この結果、ダイヤモンドバック状のポート構造は、出口ポート146および148の領域において、必然的にノズル140内の流れの動的圧力分布と一致し、これによりさらに安定した流出噴流をもたらす。
次に図32〜図34を参照して、本発明の別の代替的な実施形態が示される。図32〜図34の鋳造用ノズル150は、本発明の他の鋳造用ノズルの実施形態と同様である。ただし、鋳造用ノズル150は、上部および下部出口ポート153および155間にそれぞれ分布された流量を調整して、鋳造用ノズル150を通る液体金属の流量処理量に基づいて上部出口ポート153から流出する上部流出噴流の有効流出角の変動をもたらすように構成される。
図32および図33において示すように、鋳造用ノズル150は、好ましくは、上述した本発明の鋳造用ノズルの実施形態において記載したように分流の複数段階を具体化する。鋳造用ノズル150は、そらせ板156を含み、側壁160の下面160aおよびそらせ板156の頂部面156aとともに、上部出口ポート153へと続く上部流出路152を画定する。
鋳造用ノズル150は、鋳造用ノズル150の中心線CLにほぼ沿って、またノズルを通る流れの方向におけるそらせ板156の下流に配設された下部分流器158を随時含んでもよい。下部分流器158により、そらせ板156の底部面156bおよび下部分流器158の頂部面158aは、下部出口ポート155に続く下部流出路154を画定する。
側壁160、そらせ板156および分流器158は、上部出口ポートの理論上の流出角が上部出口ポートの理論上の流出角から少なくとも約15°広がるように構成されることが好ましい。側壁160およびそらせ板156は、好ましくは、理論上の流出角が水平軸から下方向に約0〜25°、最も好ましくは約7〜10°の上部出口ポート153を提供する。そらせ板156および下部分流器158は、好ましくは、理論上の流出角が水平軸から下方向に約45〜80°、最も好ましくは約60〜70°の下部出口ポート155を提供する。
鋳造用ノズル150が分流器158を含まない場合、鋳造用ノズル150は、そらせ板156の底部面156bによって画定された図示されない下部出口ポート155を1個のみ含むことになる。下部出口ポート155の場合、約45〜90°の理論上の流出角を有する。
次に図32〜図34を参照して、実際、そらせ板156は、まず孔151を通る液体金属の流れを3本の別個のストリーム、すなわち、2本の外側ストリームと1本の中央ストリームに分流する。2本の外側ストリームは、上部出口ポート153によって水平軸から下方向に約0〜25°の理論上の流出角に、さらに中心線CLから反対の向きに偏向される。これらの外側ストリームは、鋳型への上部流出噴流として上部出口ポート153から吐出される。
なお、中央ストリームは、孔151を通って、さらにそらせ板156の間を下方向に進む。この中央ストリームは、さらに、下部分流器158によって、そらせ板156の底部面156bおよび下部分流器158の頂部面158aの曲率に応じてノズル150の中心線CLから反対に偏向された2本の内側ストリームに分流される。
そらせ板156の頂部面156aの曲率またはとがりまたはそらせ板156それ自体のとがりは、水平軸から約0〜25°(約7〜10°が好ましい)の上部出口ポート153の理論上の流出角に2本の外側ストリームを案内するのに十分であるべきである。さらに、頂部面156aの曲率または勾配を含む側壁下面160aおよびそらせ板156の構成またはとがりは、上部出口ポート153に対する上部流出路152の横断面積を略一定に維持するのに十分とすべきである。
そらせ板156の底部面156bおよび分流器158の頂部面158aの曲率またはとがりは、水平軸から下方向に約45〜80°(約60〜70°が好ましい)の下部出口ポート155の理論上の流出角に2本の内側ストリームを案内するのに十分とすべきである。これは、上部出口ポート153の約7〜10°の好適な理論上の流出角から有意に広がっている。
そらせ板156の先端156cが先端156cのすぐ上にある鋳造用ノズル孔の横断面と関連して配置されるため(たとえば、図32E)、外側ストリームと中央ストリームの間で分流される流量の理論上の割合が決定される。好ましくは、そらせ板156は、流れの対称分流を生成する(すなわち、上部出口ポート153を通る外側ストリームのそれぞれにおける等価な流れ)ように配設される。
好ましくは、総流量の割合は、外側ストリームよりも中央ストリームに対してより多く割り当てられる。特に、鋳造用ノズル150を通る総流量の約15〜45%、好ましくは約25〜40%が上部出口ポート153の2本の外側ストリームと関連づけられるとともに、総流量の残りの55〜85%、好ましくは約60〜75%が、下部出口ポート155を通る2本の内側ストリーム(または、鋳造用ノズル150が下部分流器158を含まない場合、下部出口ポート155を通る1本の中央ストリーム)として吐出される中央ストリームと関連づけられるように、鋳造用ノズル150を構成し、そらせ板156の先端156cを先端156cのすぐ上にある鋳造用ノズル孔の横断面と関連して配置することは有利である。上述したように下部出口ポート155が上部出口ポート153より多くの流量を有するように上部出口ポート153と下部出口ポート155の間の流量を調整することによってもまた、上部出口ポート153を流出した流れの有効流出角は、総流量処理量により影響される。
図34A〜図34Cには、流量処理量の関数として、上部および下部出口ポートを通る流出噴流の有効流出角の変動を示す。図34A〜図34Cには、鋳造用ノズル150を通る流出噴流の有効流出角を低、中間および高流量処理量でそれぞれ示す。たとえば、低流量処理量では、約1.5〜2トン/分以下であり、中間流量処理量では、約2〜3トン/分、高流量処理量では、約3トン/分以上である。
図34Aに示される低流量処理量では、矢印162で表される上部出口ポート153を流出する流出噴流は、矢印164で表される下部流出噴流と無関係であり、実質的に上部出口ポート153の理論上の流出角となる(好ましくは、水平軸から約7〜10°)。
流量処理量が図34Bおよび図34Cに示すように増加すると、上部流出噴流162は、下部出口ポート155を流出する下部流出噴流164と関連づけられたより大きな運動量だけ鋳造用ノズル150の中心線CL方向に下方向に引っ張られる。これにより、上部流出噴流162の有効流出角は、流量処理量の増加にともない、理論上の流出角から大きくなる(水平軸から下方向により大きな角)。上部流出噴流162の有効流出角もまた、流量処理量の増加にともなって、下部流出噴流の流出角からの広がりが小さくなる。
流量処理量が図34Bおよび図34Cに示すように増加すると、下部出口ポート155から流出する下部流出噴流164もまたわずかに変動する。下部流出噴流164は、鋳造用ノズル150の中心線CLからわずかに上方向に引っ張られる。したがって、下部流出噴流164の有効流出角は、流量処理量の増加にともなって、理論上の流出角からわずかに減少する(水平軸から下方向により小さな角)。
本発明の目的では、低、中間および高流量処理量の正確な値は特に重要でないことがわかるはずである。値に関係なく、上部流出噴流の有効流出角は、入力流の増加にともなって理論上の流出角から大きくなる(水平軸から下方向により大きな角)ことのみ必要である。
流量処理量により上部流出噴流162の有効流出角が変動することは、非常に有益である。低流量処理量では、高温の到来液体金属を鋳型における流体のメニスカス領域に均一に搬送して、適正に潤滑するよう成形パウダーに対する熱伝達を適正に促進することが望ましい。低流量処理量では、上部流出噴流162の有効流出角が浅いことにより本目的が実現される。これに対して、高流量処理量では、流出噴流によって鋳型に搬送される混合エネルギーがはるかに大きい。したがって、鋳型において流体の過度の乱れおよび/またはメニスカスの攪乱のためにポテンシャルが実質的に増加する。高流量処理量では、上部流出噴流162の有効流出角がより急勾配、すなわちより下向きになり、上記の乱れまたはメニスカスの攪乱が減少する。これにより、図32〜図34の鋳造用ノズル150は、鋳造用ノズル150を通る流量処理量の実質的な範囲において、鋳型における液体金属の搬送および適正な分布を高める。
次に図35および図36を参照して、本発明の別の代替的な実施形態を示す。図35および図36に示す鋳造用ノズル170は、図30〜図31の鋳造用ノズル140と図32〜図34の鋳造用ノズル150の特徴を併せ持つ。
図30〜図31の複数ファセットのダイヤモンドバック状の内部ジオメトリの鋳造用ノズル140は、鋳造用ノズル170に組み込まれて、曲げファセット174の頂縁部172を下部出口ポート176の理論上の流出角、すなわち、水平軸から下方向に約45〜80°(約60〜70°が好ましい)と一致させる。このように、そらせ板178の間を流れる中央ストリームの近傍には、曲げファセット174が一般に設けられる。ダイヤモンドバック状の内部ジオメトリにより、そらせ板178の底部面178aに沿って流れをはく離することなく、下部出口ポート176の流出角の方向に中央ストリームをより滑らかに曲げ、分離させる。図35RRに示すように、下部出口ポート176は、好ましくは、頂部においてよりも底部に向かって最も幅広になる、すなわち、分流器180近くではより幅広となる。図35QQに示すように、上部出口ポート182は、好ましくは、底部においてよりも頂部に向かって幅広になる、すなわち、側壁184の下面184a近くにおいて最も幅広となる。
さらに、図32〜図34の鋳造用ノズル150のように、鋳造用ノズル170を通る流れは、そらせ板178によって、上部出口ポート182および下部出口ポート176を通って排出される流れストリームに分流されることが好ましく、鋳造用ノズル170を通る流れを調整して、流量処理量に基づいて上部出口ポートから流出するストリームの有効流出角を変化させることが好ましい。
上部出口ポート182の有効流出角は、図34A〜図34Cにおいて示すように鋳造用ノズル150と同様に変化する。しかしながら、鋳造用ノズル170の複数ファセットのダイヤモンドバック状の内部ジオメトリの結果、鋳造用ノズル170は、鋳造用ノズル150と比較して、鋳型における揺れおよび乱れのために、高流量処理量で有効流出角をあまり変化させずに下部出口ポート176からより円滑な流出噴流をもたらし、メニスカス変動をより安定して制御する。
さらに、鋳造用ノズル170の複数ファセットのダイヤモンドバック状の内部ジオメトリは、上部出口ポート182に比べて下部出口ポート176から流量の大部分をさらに効率よく調整することに寄与している。ダイヤモンドバック状の内部ジオメトリは、総流量の約15〜45%、好ましくは約25〜40%が上部出口ポート182から流出し、一方、総流量の約55〜85%、好ましくは約60〜75%が下部出口ポート176、または鋳造用ノズル170が分流器180を含まない場合には1個の出口ポート176から流出するように構成されることが好ましい。
本発明の目的のうち少なくともいくつかをすでに達成していることが明らかであろう。入口管と出口ポートの間に流速の拡散および減速を与えることによって、ポートからの流速は減退し、ポートの長さおよび幅に沿った速度分布は略均一になり、鋳型における正常波振動は減少する。反対に配向された2本のストリームの偏向は、軸対称から平面対称への遷移から下に配設された分流器を提供することによって実現される。遷移における流れを拡散および減速することによって、安定した均一の出口流体の流速を提供しながら、垂直軸からプラスマイナス30°程度のストリームの総偏向を達成することができる。
さらに、反対に配向された2本のストリームの偏向は、ストリームの外側部分において負圧を提供することによって部分的に実現することができる。これらの負圧は、主遷移の下流で側壁の広がり角を増加することによって部分的に生成される。内側半径が外側半径のいくらかの真分数である曲線状の断面によって、偏向が得られる。主遷移それ自体における流れの偏向は、180°を下回る夾角で交わる正面壁と後方壁の各対を有する六角形横断面を遷移に設けることによって達成することができる。分流器には、製造時、あるいはわずかな流れ振動によるよどみ点における不測事態が、いくらか下流に延びた先端において流れのはく離を引き起こさないように、曲率半径を十分に取った丸みの付いた先端を設けている。
図23〜図28の鋳造用ノズルは、液体金属を鋳造用ノズルを通って鋳型に導入することに関連する流体挙動を向上させる。従来技術のノズルでは、ノズルの内孔を流れる液体金属の慣性力が大きいため、出口ポートの領域において流れはく離をもたらし、その見掛けの偏流角を達成することのない高速かつ不安定で乱れた流出噴流を引き起こした。
図23〜図28の鋳造用ノズルにおいて、ノズルの孔において別個の独立したストリームに流れを分流することによって、慣性力が分割され、複数段階で良好に制御することができる。この結果、流れはく離が緩和され、ひいては乱流が減少するとともに、流出噴流を安定化して所望の偏向角を実現する。
さらに、図28〜図29の鋳造用ノズルは、外側および内側ストリームの独立した偏向角を達成する性能を提供する。これらの鋳造用ノズルは、鋳型が限定されたジオメトリである場合の成形プロセスに特に適する。これらの場合、液体金属をより拡散して分布することが望ましい。
図30〜図31の鋳造用ノズルにおいて、複数ファセットの内部ジオメトリが組み込まれ、ノズルの孔は、縁部よりもノズルの中心線において厚くなり、ダイヤモンドバック状の内部ジオメトリを作り出す。この結果、細長い面の側壁縁を取り巻くノズルの外部寸法を増大することなく、開口したエリアを鋳造用ノズルの孔によりデザインすることができる。したがって、ノズルは、ノズルの内孔において流れ減速、流れ拡散および流れ安定性を改良し、これにより、静かかつ滑らかに鋳型に液体金属を搬送できるようになる。さらに、鋳造用ノズルが、鋳型内の使用可能な空間をより良好に利用してそこでの流れパターンを適切に促進することから、ダイヤモンドバック状のジオメトリは、鋳型が広い面の中程でより厚くなり細長い側壁面において狭まったバルジ状または王冠状の鋳型に特に適する。
図32〜図34の複数ポート鋳造用ノズルにおいて、液体金属の鋳型への搬送、およびそこでの液体金属の分布は、鋳造用ノズルを通る総流量処理量の有用な広範囲にわたって改良される。複数ポート鋳造用ノズルの上部および下部出口ポート間に分布された流量を適切に調整し、さらに上部および下部ポートの理論上の流出角を少なくとも約15°はく離することによって、上部出口ポートの有効流出角は、鋳造用ノズルの処理量における加減によって有益に変化する。かかる変動の結果、鋳型において滑らかで静かなメニスカスが、成形パウダーに適切な熱伝達を低流量処理量で行い、しかも高流量処理量ではメニスカスの安定性を促進する。したがって、従来技術の鋳造用ノズルと比較して、流れ特性を低下することなく、有用な操作用流量処理量を広範囲にわたって達成することができる。
図35および図36の鋳造用ノズルにおいて、上部出口ポートの有効流出角は、図32〜図34の鋳造用ノズルと同様に流量処理量にともない有利に変化し、図30〜図31の鋳造用ノズルと同様のダイヤモンドバック状の複数ファセットの内部ジオメトリを併せ持って、図35および図36の鋳造用ノズルは、有効流出角をあまり変化させることなく下部出口ポートから滑らかな流出噴流が生じ、鋳型においてメニスカス変動をより安定して制御する。
ある特定の特徴および準組み合わせ(subcombination)が有用であり、準組み合わせの他の特徴を参照せずに利用してもよいことが理解されよう。このことは、本発明の請求の範囲によって考えられ、またその範囲に属する。したがって、本発明は、図示および説明された具体的な詳細に限定されないことが理解されるはずである。
Claims (48)
- 中心軸と、少なくとも1個の入口ポートと、少なくとも1個の出口ポートとを有する長孔部であって、
前記中心軸を含む部分であって、当該長孔部の縁部近傍に対して横断面積がより広い拡大部分を有する長孔部
を備え、
前記拡大部分は、前記中心軸に対して略平行に形成された少なくとも2個の曲げファセットを含み、
前記それぞれの曲げファセットは、前記中心軸と交わる平面上の点から当該長孔部の下方の縁部に向かって伸長する
ことを特徴とする液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。 - 前記少なくとも1個の出口ポートを2個の出口ポートに分流するとともに、前記孔を通る液体金属の流れを、前記2個の出口ポートを通って前記ノズルから流出する2本のストリームに分流する分流器をさらに備える、請求の範囲第1項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。
- 各曲げファセットは頂縁部を含む、請求の範囲第2項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。
- 前記頂縁部の少なくとも2個は、互いに隣接し、前記少なくとも1個の入口ポートに向かって略尖った頂点を形成する、請求の範囲第3項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。
- 前記曲げファセットは中心縁部において隣接する、請求の範囲第4項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。
- 各曲げファセットの前記中心縁部は、水平断面において前記曲げファセットの頂縁部よりも前記鋳造用ノズルの長さ方向の水平軸からさらに離れている、請求の範囲第5項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。
- 前記各頂縁部は、前記出口ポートに向かって、前記出口ポートの流出角と略一致する角度で伸長する、請求の範囲第3項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。
- 各出口ポートの前記流出角は水平軸から下方向に約45〜80°である、請求の範囲第7項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。
- 各出口ポートの前記流出角は水平軸から下方向に約60〜70°である、請求の範囲第7項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。
- 前記少なくとも1個の出口ポートは、頂部と底部とを有し、前記出口ポートは、前記頂部よりも前記底部においてより幅広である、請求の範囲第1項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。
- 少なくとも1個の入口ポートと、少なくとも1個の第1出口ポートとを有する長孔部と、
前記第1出口ポート近くに配置され、液体金属の流れを少なくとも2本の別個のストリームに分流する少なくとも1個のそらせ板と、
少なくとも1個の出口ポート近くに配置される分流器と
を備える液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。 - 前記液体金属の少なくとも一部を前記ノズルから流出させるための第2出口ポートを少なくとも1個と、
前記第2出口ポート近くに配置された第2そらせ板と、
をさらに備え、
前記そらせ板が液体金属の流れを2本の外側ストリームと1本の中央ストリームに分流する、請求の範囲第11項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。 - 前記そらせ板は上面および下面を含み、前記上面が略反対の向きに前記外側ストリームを偏向する、請求の範囲第12項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。
- 前記分流器は、前記中央ストリームを2本の内側ストリームに分流し、前記分流器と前記下面は、前記2本の外側ストリームが偏向される略同一方向に前記2本の内側ストリームを偏向する、請求の範囲第13項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。
- 前記外側および内側ストリームは、前記ストリームが前記出口ポートの少なくとも1個から流出する前に再合流する、請求の範囲第14項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。
- 前記外側および内側ストリームは、前記ストリームが前記出口ポートの少なくとも1個から流出した後に再合流する、請求の範囲第14項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。
- 前記そらせ板は略末広の下面を含み、前記下面が前記中央ストリームを拡散する、請求の範囲第13項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。
- 前記分流器は、前記拡散された流れを2本の内側ストリームに分流し、前記分流器と前記下面は、前記2本の外側ストリームが偏向される方向と別の方向に前記2本の内側ストリームを偏向する、請求の範囲第17項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。
- 前記上面は、垂直軸から約20〜90度の偏向角で前記外側ストリームを偏向する、請求の範囲第13項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。
- 前記上面は、垂直軸から約30度の角度で前記外側ストリームを偏向する、請求の範囲第19項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。
- 前記そらせ板は、前記2本の外側ストリームを垂直軸から約45度の角度で偏向し、前記2本の内側ストリームを垂直軸から約30度の角度で偏向する、請求の範囲第19項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。
- 前記長孔部は、
略軸対称の第1の流れ横断面積を有する流入口管断面と、
前記流入口管断面と流体導通した拡散用遷移断面において、前記遷移断面における前記ノズルの流れ横断面積を前記第1流れ横断面積から前記第1流れ横断面積よりも流れ横断面積が大きい略長形の第2流れ横断面積に略連続的に変化するとともに、前記遷移断面における前記ノズルの対称を略軸対称から略平面対称に略連続的に変化するように適合され構成される遷移断面と、を含み、
前記少なくとも第1および第2出口ポートは、前記遷移断面と流体導通する、請求の範囲第12項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。 - 前記ノズルは2個の上部出口ポートを含み、
前記ノズルは、2個のそらせ板を含み、各上部出口ポートの近くにそらせ板が1個配置され、前記長孔部を通る液体金属の流れを、前記上部出口ポートのそれぞれを通って流れる2本の外側ストリームと、前記分流器に向かって流れる中央ストリームとに分流し、
前記分流器は、前記中央ストリームの流路に配置され、少なくとも2個の下部出口ポートを作り出し、前記鋳造用ノズルから一方の下部出口ポートを通ってそれぞれ流出する少なくとも2本の内側ストリームに前記中央ストリームを分流し、
前記そらせ板は、前記上部出口ポートを通って流出した前記外側ストリームの有効流出角が、前記鋳造用ノズルを通る液体金属の流量処理量に基づいて変化するように、前記外側ストリームと前記中央ストリームとに分流される液体金属の割合を割り当てるように適合される、請求の範囲第12項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。 - 前記外側ストリームの有効流出角は、流量処理量の増加に伴って増加する、請求の範囲第23項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。
- 前記上部出口ポートから流出する前記外側ストリームは、流量処理量の増加にともなって、前記下部出口ポートから流出する前記内側ストリーム方向に引っ張られる、請求の範囲第23項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。
- 前記下部出口ポートから流出する前記内側ストリームは、流量処理量の増加にともなって、前記上部出口ポートから流出する前記外側ストリーム方向に引っ張られる、請求の範囲第23項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。
- 前記長孔部を囲む少なくとも1個の側壁をさらに備え、各側壁の下面と、対応するそらせ板の上面との間に各上部出口ポートが配置され、
前記少なくとも1個の側壁の下部および前記各そらせ板の上面は、(i)各上部出口ポートに続く上部出口チャンネルにおいて、各上部出口チャンネルの横断面積が前記チャンネルの長さを通して略均一である上部出口チャンネルと、(ii)前記上部出口ポートから流出する前記外側ストリームのそれぞれについて水平軸からの理論上の流出角と、を提供する、請求の範囲第23項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。 - 前記上部出口ポートからの前記外側ストリームの有効流出角は、流量処理量の増加にともなって増加することによって、理論上の流出角から広がり、
前記下部出口ポートは、前記下部出口ポートから流出する前記内側ストリームのそれぞれについて水平軸からの理論上の流出角を提供するように適合され、前記内側ストリームの有効流出角は、流量処理量の増加にともなって、水平軸に向かって減少し、
前記上部出口ポートの前記理論上の流出角は、前記下部出口ポートの理論上の流出角から少なくとも約15°広がる、請求の範囲第27項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。 - 前記上部出口ポートの理論上の流出角は、水平軸から下方向に約0〜25°、または水平軸から下方向に約7〜10°であり、
前記下部出口ポートの理論上の流出角は、水平軸から下方向に約45〜80°、または水平軸から下方向に約60〜70°である、請求の範囲第28項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。 - 前記そらせ板は、(i)前記鋳造用ノズルを通る流体の総流量の約15〜45%が前記外側ストリームに割り当てられるとともに、前記ノズルを通る流体の総流量の約55〜85%が前記中央ストリームに割り当てられるように、(ii)前記鋳造用ノズルを通る流体の総流量の約25〜40%が前記外側ストリームに割り当てられるとともに、前記ノズルを通る流体の総流量の約60〜75%が前記中央ストリームに割り当てられるように、または(iii)前記外側ストリームのそれぞれに割り当てられる前記液体金属の割合は略等しくなるように、適合される、請求の範囲第23項に記載の液体金属を通過させて流し込む鋳造用ノズル。
- 鋳造用ノズルを介して液体金属を流出する方法であって、
液体金属を前記鋳造用ノズルに流し込むステップと、
前記鋳造用ノズルから流出する液体金属の流れを少なくとも1本の外側ストリームと1本の中央ストリームに分流するステップと、
前記外側ストリームと前記中央ストリームの間で分流された液体金属の割合を所定の割合に割り当て、前記鋳造用ノズルを通る液体金属の流量処理量に基づいて、前記外側ストリームの有効流出角を変化させるステップと、
を含む、方法。 - 前記液体金属の流れは、2本の外側ストリームと1本の中央ストリームに分流され、前記中央ストリームは、少なくとも2本の内側ストリームに分流される、請求の範囲第31項に記載の方法。
- 前記外側ストリームの有効流出角は、流量処理量の増加にともなって増加する、請求の範囲第32項に記載の方法。
- (i)前記外側ストリームは、流量処理量の増加にともなって前記内側ストリーム方向に引っ張られ、または(ii)前記内側ストリームは、流量処理量の増加にともなって前記外側ストリーム方向に引っ張られる、請求の範囲第33項に記載の方法。
- 前記外側ストリームを略反対の向きに偏向するステップをさらに含む、請求の範囲第34項に記載の方法。
- 前記中央ストリームを拡散するステップをさらに含む、請求の範囲第35項に記載の方法。
- 前記2本の外側ストリームが偏向される略同一半径方向に前記2本の内側ストリームを偏向するステップをさらに含む、請求の範囲第36項に記載の方法。
- 前記外側ストリームは理論上の流出角において偏向され、前記外側ストリームの有効流出角は、流量処理量の増加にともなって増加することによって理論上の流出角から広がり、
前記内側ストリームは理論上の流出角において偏向される、請求の範囲第34項に記載の方法。 - 前記外側ストリームの理論上の流出角は、(i)水平軸から下方向に約0〜25°、または(ii)水平軸から下方向に約7〜10°であり、
前記内側ストリームの理論上の流出角は、(i)水平軸から下方向に約45〜80°、または(ii)水平軸から下方向に約60〜70°である、請求の範囲第38項に記載の方法。 - 前記外側ストリームの理論上の流出角は、前記内側ストリームの理論上の流出角から少なくとも約15°広がる、請求の範囲第38項に記載の方法。
- 前記内側ストリームの有効流出角は、流量処理量の増加にともなって水平軸方向に減少する、請求の範囲第40項に記載の方法。
- 前記鋳造用ノズルを通る流体の総流量の約15〜45%は、前記外側ストリームに割り当てられ、前記ノズルを通る流体の総流量の約55〜85%は、前記中央ストリームに割り当てられ、または
前記鋳造用ノズルを通る流体の総流量の約25〜40%は、前記外側ストリームに割り当てられ、前記ノズルを通る流体の総流量の約60〜75%は、前記中央ストリームに割り当てられ、または
前記外側ストリームのそれぞれに割り当てられる前記液体金属の割合は略等しい、請求の範囲第32項に記載の方法。 - 鋳造用ノズルを介して液体金属を流出する方法であって、
入口ポートと、少なくとも1個の出口ポートとを有する長形孔を通って液体金属を流し込むステップと、
前記液体金属の流れを2本の外側ストリームと1本の中央ストリームに分流するステップと、
前記2本の外側ストリームを略反対の向きに偏向するステップと、
前記中央ストリームを2本の内側ストリームに分流するステップと、
前記2本の外側ストリームが偏向される略同一方向に前記2本の内側ストリームを偏向するステップと、
を含む、方法。 - 前記外側および内側ストリームは、前記ストリームが前記出口ポートの少なくとも一方から流出する前に再合流するステップをさらに含む、請求の範囲第43項に記載の方法。
- 前記外側および内側ストリームは、前記ストリームが前記出口ポートの少なくとも一方から流出した後に再合流するステップをさらに含む、請求の範囲第43項に記載の方法。
- 前記2本の内側ストリームは、前記2本の外側ストリームが偏向される方向と別の方向に偏向される、請求の範囲第43項に記載の方法。
- 前記外側ストリームを垂直軸から約20〜90度の偏向角で偏向するステップ、または前記外側ストリームを垂直軸から約30度の角度で偏向するステップをさらに含む、請求の範囲第43項に記載の方法。
- 前記2本の外側ストリームを垂直軸から約45度の角度で偏向し、前記2本の内側ストリームを垂直軸から約30度の角度で偏向するステップをさらに含む、請求の範囲第46項に記載の方法。
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