JP4582962B2 - 電源網解析方法、電源網解析方法を実行するコンピュータプログラム、記録媒体、及び電源網解析装置 - Google Patents

電源網解析方法、電源網解析方法を実行するコンピュータプログラム、記録媒体、及び電源網解析装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回路装置の電源網解析に関するものであり、特に、大規模半導体集積回路装置の電源網の解析に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体集積回路装置においては、製造プロセスの微細化に伴い搭載可能な回路規模が増大することと相まって、機能の高度化、複雑化が求められている。その結果、半導体集積回路装置に搭載される回路規模は増大の一途を辿っており、動作周波数も高速となってきている。これらの要求に対応するためには、限られた回路配置領域と動作タイミングの中で、益々大きな電源電流を供給することが必要となり、電源配線が個々の回路動作に必要十分な電源の供給を確保することができるか否かの検証が重要となってきている。
【0003】
この検証を行うのが電源網解析である。電源網とは、回路内の電源配線がその配線上に有する抵抗を抵抗要素とし、電流を消費する回路要素を電流源に変換して、その回路要素が接続されている電源配線上の接続ノードに電流源を接続した等価回路のことである。この等価回路を解くことにより、電源配線上で回路要素が接続されている各接続ノードにおける電圧値や、ノード間を接続する抵抗要素を流れる電流値が求められる。こうして求められた電圧値や電流値を検討することにより、各ノードに接続されている回路要素に供給すべき電源電圧値が必要十分であるか否か、個々の電源配線に流れる電流がエレクトロマイグレーション耐性に対して十分に余裕があり長期動作における信頼性を確保できるか否か等を検証することができる。
【0004】
ここで、電源網解析として従来より実施されているいくつかの方法を示す。
第1の方法は、トランジスタなどの基本素子を回路要素として電流源に置き換えて、電源網のネットリストを抽出する方法である。初期の電源網解析において採用された方法である。回路規模の小さな場合に適用して、精度よく電源網解析を行うことができる方法である。
【0005】
第2の方法は、論理ゲート等の基本的な回路単位を回路セルとして纏めて1つの電流源に変換する方法である。回路セルの内部配線については、ネットリストを省略して電源網解析が行えることより、第1の方法より回路規模の大きな電源網解析に適用することが有効な方法である。
【0006】
第3の方法は、第2の方法で定義した回路セルを複数使用して構成した回路ブロックに対して、ネットリストの一部を省略して簡易なネットリストに纏める方法である。第3の方法を使用してネットリストを簡易化する例として、例えば、特開2000―57186号公報では、回路ブロックのレイアウトデータから各電源端子の幅のデータを抽出する工程と、各電源端子の幅のデータに基づいて、各幅の比率を各電源端子における電流消費量の比率に設定する工程とを備えており、これと回路ブロックへの電源電流の総和から各電源端子への電源電流の値を見積もっている。電源端子の幅の他に、各内部配線の面積、各内部配線と各トランジスタとを接続するコンタクトの個数、コンタクトの面積、各内部配線に接続されるトランジスタのゲート幅の総和等、消費電源電流値と相関を有するレイアウト情報に基づき、各電源端子における電流消費量の比率を見積もる方法である。回路ブロックについて、内部配線を省略して各電源端子に電流源を割り付けることでモデル化できるので、ネットリストを簡易化することができる方法である。
【0007】
第4の方法は、回路ブロックの電源端子を残して、回路ブロック内のネットリストをキルヒホッフの法則を用いて圧縮する方法である。第4の方法を使用してネットリストを圧縮する例として、例えば、特開平5―47928号公報では、階層的に設計されて親セル内に子供セルが含まれる集積回路のレイアウトデータから電源配線折れ曲がり点及び接続点であるノード夫々の電圧算出を行う電源配線の電圧算出方法において、該子供セルを除く親セル及び該子供セル夫々のレイアウトデータから夫々の抵抗/電流源網を作成し、該子供セルの抵抗/電流源網をこれと等価でノード数が少ない等価回路網に変換し、該子供セルの等価回路網を該子供セルを除く親セルの抵抗/電流源網に組み込み、外部に接続されるノードに電圧源を設定した抵抗/電流源網の連立一次方程式を解いて子供セルを除く親セルの各ノードの電圧値を求め、該子供セルの抵抗/電流源網の外部に接続されるノードに電圧源を設定した抵抗/電流源網の連立一次方程式を解いて該子供セルの各ノードの電圧値を求めている。子供セルと、子供セルを除く親セルと分けて解くので、連立一時方程式の次元が小さくなり、連立一時方程式を解くに要する時間が短くなるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記第1の方法では、トランジスタ等の基本素子を回路要素として電流源に変換し、電流源が接続されている電源配線のノード間を、電源配線に含まれる抵抗要素に置き換えてネットリストが作成されるので、ネットリストの規模がトランジスタ等の基本素子数に比例して増大してしまう。基本素子数が数万トランジスタ程度が現実的な処理限界であり、近年の大規模集積回路に適用した場合、通常のコンピュータのハードウェア資源を使用すると、解析時間に多大な時間を要することに加え、更に解析によってはメモリ等のハードウェア資源の不足等により解析不可能となってしまうことも考えられ、現実的な時間内に有効に解析を行うことができず問題である。
【0009】
前記第2の方法においても、第1の方法に比して解析できる回路規模は大きくなるとはいえても、近年のシステムLSI等のように、論理ゲート規模が100万ゲート規模のLSIに対しては、現実的なコンピュータハードウェア資源に対して時間的、資源的な制約を受けつつあり、今後の高集積化を考慮すると電源網解析が困難になりつつあり問題である。
【0010】
前記第3の方法では、ネットリストを一部省略して簡易化する回路ブロックにおける各電源端子の幅等のレイアウト情報は、個々の電源端子における消費電源電流値と一定の相関を有するものではある。しかしながら、消費電源電流値は、回路設計により確定するものであり電源端子の幅やトランジスタ等の素子サイズ等のレイアウト情報と相関を有する他、各素子の動作率等にも依存する。一方、電源端子の幅や素子サイズ等は、回路動作を確保できる範囲内で適宜余裕を持ってレイアウトされたり、逆に高集積化の要請から限られた範囲内に限定して配置されるものである。即ち、両者の相関は精度よく一致するものではない。また、簡易化する回路ブロック内の配線を省略して各電源端子に電流源を割り付けることでネットリストを簡易化するので、電源網が一部省略された形となる。従って、電源網解析において、簡易化する回路ブロックの各電源端子に割り付けられる電流消費量の比率を精度よく設定することができず、更に簡易化する回路ブロック内の配線を省略するため電源網も一部省略された形となり解析精度を高くすることができないという問題がある。
【0011】
前記第4の方法では、解析すべき回路規模が大きくなり、子供セルの回路規模も大きくなってしまう場合には、子供セルの圧縮処理に時間を要してしまい問題である。更に、子供セルの回路規模が大きく、親セルと接続される電源端子の数も多い場合には、圧縮しても子供セルのネットリストを十分に簡略化することができないという問題がある。
【0012】
本発明は前記従来技術の問題点を解消するためになされたものであり、大規模回路装置に対して電源網の解析をする際に、ネットリストの一部を圧縮して簡略なネットリストに置き換えて全体のネットリスト規模を縮小して解析を行い、その結果に基づき圧縮する前の部分的なネットリストの解析を行うという階層的な解析処理により、少ないコンピュータハードウェア資源で短時間に電源網解析処理を行うことができる電源網解析方法、電源網解析方法を実行するコンピュータプログラム、記録媒体、及び電源網解析装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に係る電源網解析方法は、設計情報に基づき回路要素を電流源に変換し、物理情報に基づき電源配線に含まれる抵抗要素を算出して、全体ネットリストを抽出する第1ステップと、電源網のうち、電流源を含み抵抗要素が直列に接続されている部分を選定して部分ネットリストを抽出する第2ステップと、部分ネットリストを回路圧縮して圧縮ネットリストを得る第3ステップと、部分ネットリストを圧縮ネットリストに置き換えた上で、全体ネットリストにおける電源供給端子に電圧源を印加して、各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値を求める第4ステップと、各ノードの電圧値のうちから部分ネットリストの両端ノードの電圧値を与えて、部分ネットリストにおける各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値を求める第5ステップとを有することを特徴とする。
【0014】
請求項1の電源網解析方法では、第1ステップにより、設計情報に基づいて回路要素を電流源に変換して、物理情報に基づいて電源配線に含まれる抵抗要素を算出して、全体ネットリストを抽出する。第2ステップにおいて、電源網のうち電流源を含み抵抗要素が直列に接続されている部分を選定して、部分ネットリストを抽出する。第3ステップにより、部分ネットリストを回路圧縮して圧縮ネットリストを得る。第4ステップにより、部分ネットリストを圧縮ネットリストに置き換えて、全体ネットリストの電源供給端子に電圧源を印加して、各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値を求める。第5ステップにより、各ノードの電圧値のうちから部分ネットリストに、両端ノードの電圧値を与えて、部分ネットリストにおける各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値を求める。
【0015】
また、請求項8に係るコンピュータプログラムは、入力される設計情報、及び物理情報に基づき、回路要素を、消費される消費電源電流値を有する電流源に置き換え、電源配線が有する抵抗成分を、所定ノード間を接続する抵抗要素に置き換えて、全体ネットリストを抽出する第1ステップと、電流源を含み抵抗要素が直列に接続されている部分を選定して、全体ネットリストから部分ネットリストを抽出する第2ステップと、部分ネットリストを簡略化した圧縮ネットリストを抽出する第3ステップと、部分ネットリストを圧縮ネットリストに置き換えて、全体ネットリストを解析して、各所定ノードの電圧値及び各抵抗要素を流れる電流値を求める第4ステップと、両端ノードの電圧値を与えて、部分ネットリストにおける各所定ノードの電圧値及び各抵抗要素を流れる電流値を求める第5ステップとを有する電源網解析を実行することを特徴とする。
【0016】
請求項8のコンピュータプログラムでは、第1ステップにより全体ネットリストを抽出し、第2ステップにおいて電流源を含み抵抗要素が直列に接続されている部分を選定して部分ネットリストを抽出し、第3ステップにより部分ネットリストから圧縮ネットリストを抽出し、第4ステップにより部分ネットリストを圧縮ネットリストに置き換えて全体ネットリストの各所定ノードに関する電圧値及び電流値を求め、第5ステップにより部分ネットリストにおける各所定ノードに関する電圧値及び電流値を求める、一連の電源網解析を実行するコンピュータプログラムが記載されている。
【0017】
また、請求項9に係る記録媒体は、回路要素を電流源とし、電源配線を抵抗要素に分割して構成される電源網のネットリストを用いて、電源網の特性解析を行う電源網解析を実行するために、コンピュータが読み取り可能なプログラムが記録された記録媒体において、設計情報に基づき前記回路要素を電流源に変換し、物理情報に基づき電源配線に含まれる抵抗要素を算出して、全体ネットリストを抽出する第1ステップと、電流源を含み抵抗要素が直列に接続されている部分ネットリストを抽出する第2ステップと、部分ネットリストを回路圧縮して圧縮ネットリストを得る第3ステップと、部分ネットリストを圧縮ネットリストに置き換えた上で、全体ネットリストにおける電源供給端子に電圧源を印加して、各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値を求める第4ステップと、部分ネットリストの両端ノードの電圧値を与えて、部分ネットリストにおける各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値を求める第5ステップとを有する電源網解析を実行するために、コンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されていることを特徴とする。
【0018】
請求項9の記録媒体では、第1ステップにより全体ネットリストを抽出し、第2ステップにおいて部分ネットリストを抽出し、第3ステップにより部分ネットリストを回路圧縮して圧縮ネットリストを得、第4ステップにより部分ネットリストを圧縮ネットリストに置き換えて全体ネットリストの各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値を求め、第5ステップにより部分ネットリストにおける各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値を求める一連の電源網解析を実行するために、コンピュータが読み取り可能なプログラム記録している。
【0019】
これにより、部分ネットリストを、回路圧縮した圧縮ネットリストに置き換えて簡略化した全体ネットリストにおける電源網解析を行い、その後、この解析結果に基づき圧縮前の部分ネットリストにおける電源網解析を行うことができる。全体ネットリストの一部を回路圧縮した圧縮ネットリストに置き換えて電源網を階層的に構成することにより、電源網解析を階層的に実施することができる。少ないコンピュータハードウェア資源で短時間に大規模回路の電源網解析処理を行うことができる。
【0020】
また、部分ネットリストの回路圧縮では、キルヒホッフの法則を利用することができるので、圧縮ネットリストにおいてはネットリスト情報が省略されて失われてしまうことはない。従って、部分ネットリストを圧縮ネットリストに置き換えた全体ネットリストの電源網解析においても解析精度が悪化することはない。そしてこの解析結果に基づいて部分ネットリストの電源網解析を行うので、部分ネットリストの解析精度が悪化することもない。解析精度を悪化させることなく、少ないコンピュータハードウェア資源で短時間に大規模回路の電源網解析処理を行うことができる。
【0021】
また、圧縮すべき部分ネットリストとして、電流源を含み抵抗要素が直列に接続されている部分に限定して選定するので、回路圧縮を簡単に行うことができ、圧縮処理に時間を要することはない。更に選択される部分ネットリストは電源端子数が2端子に制限されており、圧縮ネットリストは十分に簡略化されたものとすることができる。圧縮ネットリストに置き換えた全体ネットリストを簡略化することができ、少ないコンピュータハードウェア資源で短時間に大規模回路の電源網解析処理を行うことができる。
【0022】
ここで、コンピュータプログラムは、記録媒体に記録することにより提供することができる他、インターネット等の伝送媒体を介して供給することもできる。
【0023】
また、請求項2に係る電源網解析方法は、請求項1に記載の電源網解析方法において、部分ネットリストを抽出すべき部分は、回路要素と電源配線との物理的な接続関係を含む物理情報から選定されることを特徴とする。
【0024】
請求項2の電源網解析方法では、部分ネットリストを抽出すべき部分の選定は、回路要素と電源配線との物理的な接続関係を含む物理情報に基づいて行われる。
【0025】
これにより、回路要素の配置関係や電源配線の配線状況等を含むレイアウト情報等の物理的な接続関係が解っていれば、電流源と抵抗要素とからなる全体ネットリストから逐一検索することなく、部分ネットリストを抽出すべき該当部分を選定することができ、該当部分の選定を短時間に簡単に行うことができる。
【0026】
また、部分ネットリストとして抽出される、電流源を含み抵抗要素が直列に接続されている部分は、所定の回路機能単位でレイアウトされ回路ブロックとして1つのレイアウト単位として纏められたものを階層的に組み上げていく階層レイアウト設計における回路ブロックとは関係なく抽出される。そのため、部分ネットリストとして抽出できる部分をレイアウト階層に制限されることなく自由に選択することができる。
【0027】
また、請求項3に係る電源網解析方法は、請求項2に記載の電源網解析方法において、部分ネットリストを抽出すべき部分の選定は、第1ステップとは別個独立に行われることを特徴とする。
【0028】
請求項3の電源網解析方法では、部分ネットリストを抽出すべき部分の選定は、全体ネットリストの抽出とは別個独立に行われる。
【0029】
これにより、回路要素の配置関係や電源配線の配線状況等を含むレイアウト情報等の物理的な接続関係が解っているので、全体ネットリストの抽出処理に先立ち予め回路圧縮すべき部分を選定しておいたり、全体ネットリストの抽出処理と並行して選定したり、あるいは全体ネットリストの抽出処理の後に選定を行うこと等、全体ネットリストの抽出ステップの前後に関わりなく自由に選定を行うことができ、効率よく電源網解析処理を行うことができる。
【0030】
また、設計情報とは、回路要素のパラメータ、回路要素間の接続関係を含む回路情報であることが好ましい。また、物理情報とは、回路要素の配置情報や電源配線の配線情報を含むレイアウト情報、及び電源配線の配線種類情報を含むプロセス・デバイス情報であることが好ましい。
【0031】
また、請求項4に係る電源網解析方法は、請求項1または2に記載の電源網解析方法において、部分ネットリストに含まれる電流源は、電流源として表現されている回路要素における平均消費電流値として、一意に定められていることを特徴とする。 また、請求項5に係る電源網解析方法は、請求項1または2に記載の電源網解析方法において、部分ネットリストに含まれる電流源が2つ以上ある場合、電流源は、電流源として表現されている回路要素における平均消費電流値間の比率として、一意に定められていることを特徴とする
【0032】
請求項4の電源網解析方法では、部分ネットリストに含まれる電流源は、回路要素における平均消費電流値として一意に定められる。また、請求項5の電源網解析方法では、部分ネットリストに含まれる電流源は、回路要素における平均消費電流値の比率として一意に定められている。
【0033】
これにより、一意に定まっている電流値や電流値の比率を使用することで、部分ネットリストを回路圧縮する場合、圧縮後の圧縮ネットリストにおける電流源の電流値を簡単に算出することができ、効率よく電源網解析処理を行うことができる。
【0034】
また、請求項6に係る電源網解析方法は、請求項1または2に記載の電源網解析方法において、圧縮ネットリストは、第1の抵抗要素と、第1の抵抗要素の両端ノードに接続される第1、及び第2の電流源とを備え、第1の抵抗要素の両端ノードを、圧縮ネットリストの両端ノードとすることを特徴とする。また、請求項7に係る電源網解析方法は、請求項1または2に記載の電源網解析方法において、圧縮ネットリストは、互いに直列接続される第1、及び第2の抵抗要素と、第1、及び第2の抵抗要素の接続ノードに接続される第1の電流源とを備え、第1の抵抗要素の他端ノード、及び第2の抵抗要素の他端ノードを圧縮ネットリストの両端ノードとすることを特徴とする。
【0035】
請求項6の電源網解析方法では、部分ネットリストを回路圧縮して、第1の抵抗要素と、第1の抵抗要素の両端ノードに接続される第1、及び第2の電流源とを備えて圧縮ネットリストを構成する。また、請求項7の電源網解析方法では、部分ネットリストを回路圧縮して、互いに直列接続される第1、及び第2の抵抗要素と、第1、及び第2の抵抗要素の接続ノードに接続される第1の電流源とを備えて圧縮ネットリストを構成する。
【0036】
これにより、回路圧縮した圧縮ネットリストを、最小構成素子数の電源網モデルとすることにより、部分ネットリストを圧縮ネットリストに置き換えた全体ネットリストを簡略化することができるので、少ないコンピュータハードウェア資源で短時間に大規模回路の電源網解析処理を行うことができる。
【0037】
また、回路圧縮については、請求項6の圧縮ネットリストにおける第1の抵抗要素の抵抗値は、回路圧縮する前の部分ネットリストにおける両端ノード間の抵抗要素の抵抗値を加算した値と同じであり容易に算出することができる。また、請求項7の圧縮ネットリストにおける第1の電流源の電流値は、回路圧縮する前の部分ネットリストに含まれる電流源の電流値を加算した値と同じであり容易に算出することができる。
【0038】
また、請求項10に係る電源網解析装置は、各種の回路情報を設計情報として格納する設計情報記憶手段と、レイアウト情報やプロセス・デバイス情報等を物理情報として格納する物理情報記憶手段と、物理情報から、電流源を含み抵抗要素が直列に接続されている部分を選定する選定手段と、設計情報記憶手段からの設計情報に基づき回路要素を電流源に変換して相互の接続関係を得、物理情報記憶手段からの物理情報に基づき電源配線の抵抗要素を算出すると共に回路要素の配置情報を得て、全体ネットリストを抽出する全体ネット抽出手段と、選定手段により選定された部分を設計情報と物理情報とに基づき部分ネットリストとして抽出する部分ネット抽出手段と、部分ネットリストを回路圧縮して圧縮ネットリストを得るネット圧縮手段と、部分ネットリストを圧縮ネットリストに置き換えて全体ネットリストの各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値を求める第1算出手段と、その結果から部分ネットリストの各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値を求める第2算出手段と、第1及び第2算出手段の結果を確認する確認手段とを備えることを特徴とする。
【0039】
請求項10の電源網解析装置では、選定手段により、物理情報記憶手段からの物理情報に基づいて電源網のうち電流源を含み抵抗要素が直列に接続されている部分を選定すると共に、全体ネット抽出手段により、設計情報記憶手段からの設計情報と物理情報記憶手段からの物理情報に基づき電源網を算出して全体ネットリストを抽出する。そして、部分ネット抽出手段により、選定手段により選定された部分を設計情報と物理情報とに基づき部分ネットリストとして抽出した上で、圧縮手段により、圧縮ネットリストに回路圧縮する。電源網における各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値は、圧縮ネットリストに置き換えた全体ネットリスト部分を第1算出手段により、その結果に基づき部分ネットリスト部分を第2算出手段により、階層的に求める。そのときの結果確認には、確認手段により行う。
【0040】
これにより、各種設計情報を設計情報記憶手段に、各種物理情報を物理情報記憶手段に各々格納しておき、第1、及び第2算出手段が算出する各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値についての算出結果を確認手段で確認しながら、電源網解析を行うことができる。この時の電源網解析は、物理情報に基づき選定した部分ネットリストを回路圧縮した圧縮ネットリストを利用して、全体ネットリストの回路規模を簡略化して解析処理を行う。そして、その解析結果に基づき部分ネットリストの解析処理を更に行う。階層毎に2段階に分解して解析処理を行うことにより、1回の解析処理で扱うネットリストを簡略化することができ、少ないコンピュータハードウェア資源で短時間に大規模回路の電源網解析処理を行うことができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電源網解析方法、電源網解析方法を実行するコンピュータプログラム、記録媒体、及び電源網解析装置について具体化した実施形態を図1乃至図11に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本実施形態における電源網解析装置を示す構成図である。図2は、本実施形態における電源網解析のフローチャートである。図3は、本実施形態における半導体集積回路装置の電源レイアウトを示すパターン図である。図4は、電源網から抽出された全体ネットリストを示す回路図である。図5は、全体ネットリストにおいて選定された回路圧縮対象を示す回路図である。図6は、選定された回路圧縮対象に電流源を割り付け抽出された部分ネットリストを示す回路図である。図7は、部分ネットリストを回路圧縮して求められた圧縮ネットリストの第1具体例を示す回路図である。図8は、部分ネットリストを回路圧縮して求められた圧縮ネットリストの第2具体例を示す回路図である。図9は、部分ネットリストを第1具体例の圧縮ネットリストで置き換えた場合の全体ネットリストを示す回路図である。図10は、図9の全体ネットリストの電源網解析結果を示す回路図である。図11は、部分ネットリストの電源網解析結果を示す回路図である。
【0042】
図1における電源網解析装置1は、中央処理装置(以下、CPUと略記する。
)2を中心にバス8を介して、メモリ3、磁気ディスク装置4、表示装置(以下、CRTと略記する。)5、キーボード6、及び外部記憶媒体駆動装置7が相互に接続されており、更に外部記憶媒体駆動装置7にCDROMや磁気媒体等の外部記憶媒体9が着脱可能に設置される構成である。
【0043】
後述の図2に示す電源網解析のフローを実行するプログラムは、電源網解析装置1内のメモリ3や磁気ディスク装置4に記録されている他、CDROMや磁気媒体等の外部記憶媒体9に記録されている場合に、外部記憶媒体駆動装置7を介してメモリ3、磁気ディスク装置4に記録され、あるいは直接CPU2に転送される。またトランジスタサイズや電流容量の他電源電圧等の回路要素パラメータ及び回路要素間の接続関係等の回路情報に代表される設計情報を格納する設計情報記憶手段D1と、回路要素の配置情報や電源配線の引き回し等の配線情報を含むレイアウト情報及び電源配線の配線幅やシート抵抗等の配線種類情報を含むプロセス・デバイス情報等の物理情報を格納する物理情報記憶手段D2とは、磁気ディスク装置4や、CDROM、磁気媒体等の外部記憶媒体9に記録されており、上記プログラムの処理に従いCPU2からの指令により必要に応じて参照される。そして、図2に示す電源網解析のフローを実行するプログラムに従い、設計情報記憶手段D1と物理情報記憶手段D2とを参照しながら電源網解析された解析結果は、CRT5等の確認手段により確認された上で、修正の必要な場合は、電源配線の配線幅、引き回しルートの変更等をキーボード等からの入力指示に従い行う。修正が必要ない場合には、解析された電源配線は使用を満足するものと判断され、電源配線データは、磁気ディスク装置4、あるいは外部記憶媒体駆動装置7を介してCDROM、磁気媒体等の外部記憶媒体9に記録される。
【0044】
以下、電源網解析のフローについて図2に基づき具体的に説明する。図2は、電源網解析のフローチャートを示している。処理ステップ(以下、Sと略記する。)1では、設計情報記憶手段D1に格納されている設計情報に基づいて、トランジスタや論理ゲートさらには機能ブロック等の回路要素を電流源に変換する。
更に、物理情報記憶手段D2に格納されている回路要素の配置情報や電源配線の引き回し情報及び電源端子位置情報等の物理情報に基づいて電源配線が互いに接続されている点、折れ曲がり点、及び回路要素が接続されている点を電源網におけるノードとし、電源配線の配線幅やシート抵抗等の物理情報に基づいてノード間の抵抗要素の抵抗値を算出して全体ネットリストを抽出する。
【0045】
ここで、電流源に変換する際の回路要素の電流値は平均消費電流値であり、幾つかの算出方法が考えられる。例えば、各回路要素の動作率が既知である場合には、電流値は平均値として一意に求まる場合がある。発振周波数と動作デューティの確定しているクロック信号のドライブ回路等の回路要素において、駆動負荷が確定している場合がこれに該当する。簡単な計算によりこの回路要素が消費する電流値が求まるので、これと同じ電流値が電源配線から供給されるとして、変換された電流源の電流値を決定すればよい。
【0046】
また、各回路要素の動作率が既知であっても、電流値が一意に求まらず、複数の回路要素間の平均消費電流値の比率として確定している場合がある。各々異なる駆動負荷を有する既知の2種類のバスを駆動するラインドライバがある場合に、バスへのアクセス頻度が外部要因により変化する場合がこれに当たる。各々のバスの負荷は既知であるので、両ラインドライバの消費電流の比率は一意に確定するが、アクセス頻度が確定しないと実際の電流値が確定しない。この場合は、電源網解析において外部要因を確定した段階で全体ネットリスト等が確定して電流値が一意に決定することとなる。
【0047】
更に、各回路要素の動作率が不明の場合には、回路シミュレーション等により、平均消費電流値を確定することが必要である。ランダムロジック回路等の動作率が一律に確定しないような回路要素に適用して有効な算出方法である。
【0048】
次に、回路圧縮すべき対象の選定(S2)を行う。全体ネットリストから回路圧縮の対象となる、電流源を含み抵抗要素が直列に接続されている部分を選定する。選定に当たっては、物理情報記憶手段D2に格納されている回路要素の配置情報と電源配線の引き回し情報、及び電源配線の配線幅やシート抵抗等により、該当する部分を簡単に検索することができる。例えば、フロアプランツールにより配置された回路要素に関する配置情報と、自動電源配線ツールによって電源配線に対して付与された電源配線の配線幅やシート抵抗値等の電源配線種類情報とを使用してやれば、全体ネットリストを無作為に検索することなく該当個所を選定することができる。この選定は、回路機能毎に纏められたレイアウトブロック単位で行う必要はなく、物理情報記憶手段D2に格納されている物理情報に基づいて、レイアウト上の該当個所を適宜に選定していけばよい。選定箇所が、レイアウトブロック内の一部分であっても、また複数のレイアウトブロックにまたがって存在していてもよい。更に、該当個所が複数存在する場合、その中から任意の部分を適宜選定することができる。
【0049】
尚、全体ネットリストの抽出(S1)と、回路圧縮すべき対象の選定(S2)は、必ずしもこの順番である必要はなく、全体ネットリストの抽出(S1)に先立ち、予め、回路圧縮すべき対象の選定(S2)を行っておくことも可能である。
【0050】
回路圧縮の対象として選定された部分が有する回路要素に対して、設計情報記憶手段D1に格納されている設計情報に基づき電流源を割り付け、物理情報記憶手段D2に格納されている物理情報に基づき電源配線を抵抗要素に分割して抵抗値を割り付けて部分ネットリストを抽出する(S3)。ここでの抽出方法はS1において全体ネットリストを抽出した方法と同様である。
【0051】
S3において抽出された部分ネットリストは、S4で回路圧縮される。キルヒホッフの法則を適用することにより、簡略な回路モデルに圧縮された圧縮ネットリストが得られる。得られた圧縮ネットリストを、全体ネットリストにおける該当部分ネットリストと置き換えて、全体ネットリストを電源網解析が実行できる程度に簡略化する(S5)。
【0052】
S5により簡略化された全体ネットリストについて、電源網解析を行う(S6)。解析の結果として、各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値が求められる。この段階では、部分ネットリストは、回路圧縮されて簡略化された圧縮ネットリストに置き換えられているので、部分ネットリストについては、両端ノードの電圧値以外は求められていない。
【0053】
部分ネットリストに関して、電源網解析が完了しているか否かを確認した上で(S7)、未解析の部分ネットリストが存在している場合には(S7:NO)、対象部分ネットリストの両端ノードに全体ネットリストの解析で求められた圧縮ネットリストの両端ノードの電圧値を設定して(S8)、再度、電源網解析を行う(S6)。この処理を回路圧縮した部分ネットリストの全て実行した後(S7:YES)、全体ネットリストの全てのノード電圧値及びノード間電流値が求められ、解析が終了する。
【0054】
図2における解析処理のフローを図3の半導体集積回路装置(図3中、Chip)に適用した場合について説明する。図3は、半導体集積回路装置(図3中、Chip)における、回路ブロックA、B、Cと、回路ブロックA、B、C間を接続する電源配線10、及び電源配線10に外部から電源を印加する外部接続端子N1、N6とを模式的に表したレイアウトパターン図である。
【0055】
回路ブロックAは、外部接続端子N1からノードN3への配線経路と、外部接続端子N6からノードN4への配線経路とにより電源配線が接続されている。また、電源配線は、上記配線経路の途中に存する分岐ノードN2、N5から分岐されている。この分岐電源配線は、ノードN7、N10により、互いに向かい合う方向に屈曲されて相互に接続されている。そして、この電源経路中のノードN8から回路ブロックBへ、更にノードN9から回路ブロックCへ電源配線が接続されている。
【0056】
この半導体集積回路装置に関する設計情報、及び物理情報を、各々設計情報記憶手段D1、及び物理情報記憶手段D2に格納しておき、これらの情報に基づいてS1において抽出した全体ネットリストを図4に示す。外部電源接続端子、電源配線の分岐点、折れ曲がり点、及び回路要素との接続点の各々について設定されるノードN1乃至N10と、ノードN1乃至N10間を接続する抵抗要素R11乃至R19が抽出される。ここで、回路ブロックAについては、電源端子N3、N4から消費される電源電流は予め既知の電流値IA1、IA2であるとして抽出が行なわれるものとする。電流値が既知である場合とは、例えば、回路ブロックAが、マクロ回路ブロックとしてライブラリ化されている場合や、クロックジェネレータのように回路動作が動作率等で定義でき各電源端子から消費される電源電流値が一意に定められる場合等がある。
【0057】
図5は、S2における回路圧縮対象の選定を示している。ノードN2から回路ブロックB、Cへ向かいノードN5に至る電源配線の経路が、電流源で表現される回路要素を含み抵抗要素が直列に接続されている圧縮対象20として選定されている。本説明では、電源網の全体ネットリストが比較的単純であるため(図4)、全体ネットリストに基づいて圧縮対象20を選定することができるが、全体ネットリストが更に複雑になった場合等、全体ネットリストから選定箇所を検索するために多大な時間を要する場合には、図3におけるレイアウト図、あるいは物理情報記憶手段D2等から選定することが好ましい。
【0058】
S3により、図6の部分ネットリストが抽出される。圧縮対象20に接続されている回路ブロックB、Cを、電流値IB、ICを有する電流源として置き換え、電源配線の経路を抵抗要素をR15乃至R19に分割して、部分ネットリストが抽出される。本説明では、各電流値、抵抗値について、図6に示すような具体的な値を代入して以下の説明を行なう。
【0059】
S4の処理の結果、得られる圧縮ネットリストを図7、8に示す。図7は第1具体例である。圧縮対象20を第1の抵抗要素Raと、第1の抵抗要素Raの両端ノードに接続される第1、及び第2の電流源IN2、IN5に回路圧縮する方法である。以下、具体的な数字に基づいて圧縮ネットリストを算出する。キルヒホッフの法則を適用すれば、抵抗値は、
Ra=R15+R16+R17+R18+R19
=5Ω+3Ω+12Ω+1Ω+6Ω
=27Ω
となる。また、各中間ノードN7乃至N10に接続される電流源を電流源IA乃至IDとして定義すると、圧縮ネットリストの電流源IN2は、
IN2=(R16+R17+R18+R19)/Ra×IA+(R17+R18+R19)/Ra×IB+(R18+R19)/Ra×IC+R19/Ra×ID
となる。ここで、IA=ID=0により、
IN2=(R17+R18+R19)/Ra×IB+(R18+R19)/Ra×IC
=(19×3+7×5)/27
=3.4A
となる。また、同様に、電流源IN5は、
IN5=R15/Ra×IA+(R15+R16)/Ra×IB+(R15+R16+R17)/Ra×IC+(R15+R16+R17+R18)/Ra×ID
=(R15+R16)/Ra×IB+(R15+R16+R17)/Ra×IC
=(8×3+20×5)/27
=4.6A
となる。従って、図7の第1具体例の圧縮ネットリストでは、Ra=27Ω、IN2=3.4A、IN5=4.6Aとして求められる。
【0060】
図8の第2具体例では、圧縮対象20を第1、及び第2の抵抗要素Rb、Rcと、両抵抗要素の接続ノードに接続される第1の電流源INに回路圧縮する方法である。以下、具体的な数字に基づいて圧縮ネットリストを算出する。キルヒホッフの法則を適用すれば、電流値は、
IN=IB+IC
=3+5
8A
となる。抵抗値は、
Rb=Ra×IN5/IN
=27×4.6/8
=15.5Ω
Rc=Ra×IN2/IN
=27×3.4/8
=11.5Ω
となる。従って、図8の第2具体例の圧縮ネットリストでは、Rb=15.5Ω、Rc=11.5Ω、IN=8Aとして求められる。
【0061】
S5で、圧縮ネットリストを全体ネットリストに適用したネットリストを図9に示す。ここでは、図7に示した第1具体例の圧縮ネットリストで置き換えた場合を示している。図4の全体ネットリストに比して、ノードN2から抵抗要素R15乃至R19を介してノードN5に接続されている部分ネットリストが、1つの抵抗要素Raと2つの電流源IN2、IN5に置き換えられ、全体ネットリストが簡略化されている。
【0062】
図9の全体ネットリストについて、図9に示す具体的数値を適用してS6の電源網解析を行った結果を図10に示す。ここでは、外部接続端子N1、N6に100Vが印加されているものとして解析している。各抵抗要素R11乃至R14、及びRaに流れる電流値を、ノードN1からN6に向かう方向を正として、IR11乃至IR14、及びIRaと定義し、ノードN2、N5の電圧値をVN2、VN5と定義すると、キルヒホッフの法則により、
IR11−3.4−IR12−IRa=0
IR13+IRa−4.6−IR14=0
IR12=3
IR13=−4
VN2=100−5×IR11
VN5=100+3×IR14
VN2−VN5=27×IRa
となる。これらの方程式を解くことにより、図10に示す解析結果が得られる。
【0063】
この解析により部分ネットリストへの接続ノードであるノードN2、N5の電圧値も求めらる。S7乃至S8により、図6に示す部分ネットリストの両端ノードN2、N5にこの電圧値を割り付けることができる。ノードN2に68.9V、ノードN5に73.7Vを印加して図6の部分ネットリストを解析(S6)した結果を図11に示す。部分ネットリストにおける各ノード電圧値が求まり、ここからノード間の電流値も算出することができる。以上により、全体ネットリストにおける全てのノードの電圧値と、ノード間の電流値が求められ、電源網解析が完了する。
【0064】
上記実施形態における電源網解析方法、電源網解析方法を実行するコンピュータプログラム、記録媒体、及び電源網解析装置によれば、S2にて選定した圧縮対象20(図5)から、S3にて部分ネットリストを抽出する(図6)。更にS4にて回路圧縮して圧縮ネットリストを抽出し(図7、8)、S5にて全体ネットリスト(図4)のうちの部分ネットリストと置き換える(図9)。これにより、S6の電源網解析を簡略化した全体ネットリストで行なうことができる。そして、この解析結果に基づき圧縮前の部分ネットリスト(図6)における電源網解析を更に行うことができる。全体ネットリスト(図4)の一部を回路圧縮した圧縮ネットリスト(図7、8)に置き換えて電源網を階層的に構成することにより(図9)、電源網解析を階層的に実施することができる。少ないコンピュータハードウェア資源で短時間に大規模回路の電源網解析処理を行うことができる。
【0065】
また、部分ネットリスト(図6)の回路圧縮では、キルヒホッフの法則を利用することができるので、圧縮ネットリスト(図7、8)においてはネットリスト情報が省略されて失われてしまうことはない。従って、部分ネットリスト(図6)を圧縮ネットリスト(図7、8)に置き換えた全体ネットリスト(図9)の電源網解析においても解析精度が悪化することはない。そしてこの解析結果に基づいて部分ネットリスト(図6)の電源網解析を行うので、部分ネットリスト(図6)の解析精度が悪化することもない。解析精度を悪化させることなく、少ないコンピュータハードウェア資源で短時間に大規模回路の電源網解析処理を行うことができる。
【0066】
また、圧縮すべき部分ネットリストとして、電流源を含み抵抗要素が直列に接続されている部分に限定して圧縮対象20として選択するので、回路圧縮を簡単に行うことができ圧縮処理に時間を要することはない。更に選択される部分ネットリスト(図6)は電源端子数が2端子(ノードN2、N5)に制限されており、圧縮ネットリストを十分に簡略化されたものとすることができる(図7、8)。圧縮ネットリストに置き換えた全体ネットリストを簡略化することができ(図9)、少ないコンピュータハードウェア資源で短時間に大規模回路の電源網解析処理を行うことができる。
【0067】
ここで、この電源網解析を実行するコンピュータプログラムは、記録媒体に記録することにより提供することができる他、インターネット等の伝送媒体を介して供給することもできる。
【0068】
また、回路要素である回路ブロックA、B、Cの配置関係や電源配線10の配線状況等を含むレイアウト情報等の物理的な接続関係が解っているので、圧縮対象20を、電流源と抵抗要素とからなる全体ネットリスト(図4)から逐一検索することなく、圧縮対象20を選定することができ(S2)、この選定を短時間に簡単に行うことができる。
【0069】
また、圧縮対象20は、所定の回路機能単位でレイアウトされ回路ブロックとして1つのレイアウト単位として纏められたものを階層的に組み上げていく階層レイアウト設計における回路ブロックとは関係なく抽出されので、圧縮対象20をレイアウト階層に制限されることなく自由に選定することができる(S2)。
【0070】
また、圧縮対象20の選定は(S2)、全体ネットリスト(図4)の抽出とは別個独立に行われるので、回路ブロックA、B、Cの配置関係や電源配線10の配線状況等を含むレイアウト情報等の物理的な接続関係が解れば、全体ネットリストの抽出処理(S1)に先立ち予め選定しておいたり、全体ネットリストの抽出処理(S1)と並行して選定したり、あるいは全体ネットリストの抽出処理(S1)の後に選定を行うこと等、全体ネットリストの抽出ステップ(S1)の前後に関わりなく自由に選定を行うことができ、効率よく電源網解析処理を行うことができる。
【0071】
また、部分ネットリスト(図6)に含まれる電流源は、回路要素における平均消費電流値として一意に定められ、あるいは平均消費電流値の比率として一意に定められるので、部分ネットリスト(図6)を回路圧縮する場合(S4)、圧縮後の圧縮ネットリスト(図7、8)における電流源の電流値を簡単に算出することができ、効率よく電源網解析処理を行うことができる。
【0072】
また、回路圧縮した圧縮ネットリスト(図7、8)を、最小構成素子数の電源網モデルとすることにより、圧縮ネットリスト(図7、8)に置き換えた全体ネットリストを簡略化することができるので(図9)、少ないコンピュータハードウェア資源で短時間に大規模回路の電源網解析処理を行うことができる。
【0073】
また、各種設計情報を格納する設計情報記憶手段D1と、各種物理情報を格納する物理情報記憶手段D2とを磁気ディスク装置4や、CDROM、磁気媒体等の外部記憶媒体9として備えておくことができる。そして、第1、及び第2算出手段が算出する各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値についての電源網解析の解析結果を、CRT5等の確認手段により確認することができる。この時の電源網解析は、物理情報に基づき選定した部分から抽出した部分ネットリスト(図6)を回路圧縮した圧縮ネットリスト(図7、8)を利用して、全体ネットリストの回路規模を簡略化して(図9)行う。そして、その解析結果に基づき部分ネットリスト(図6)の解析処理を更に行う。階層毎に2段階に分解して解析処理を行うことにより、1回の解析処理で扱うネットリストを簡略化することができる。これらの一連の電源網解析のフローをコンピュータプログラムとして、電源網解析装置1内のメモリ3や磁気ディスク装置4に記録しておく他、記録媒体であるCDROMや磁気媒体等の外部記憶媒体9に記録されている場合に、外部記憶媒体駆動装置7を介してメモリ3、磁気ディスク装置4に記録し、あるいは直接CPU2に転送することにより実行することができる。また、インターネット等の伝送ばいたを介してメモリ3、磁気ディスク装置4に記録し、あるいは直接CPU2に転送することも可能である。
【0074】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、本実施形態においては、圧縮対象が1箇所だけの場合について説明したが、これに限定されることはなく、2箇所以上、適宜選定することができる。
また、解析すべき電源配線についても、1配線について解析する場合を例にとり説明したが、これに限定されることはなく、2種類以上の配線について同様の処理に基づき、順次解析を行うことができることはいうまでもない。
更に、構成回路ブロックについては、3ブロックの場合を例にとり説明したが、これに限定されるものではなく、3ブロック以上の場合にも同様に適用できることは言うまでもない。
また、圧縮対象を回路ブロック単位で構成する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、回路ブロック内の一部、あるいは複数の回路ブロック間にまたがって設定される場合等、回路ブロックの領域に制限されず任意に選定することができる。
【0075】
(付記1) 電源配線により電源を供給される回路要素を電流源とし、前記電源配線を抵抗要素に分割して構成される電源網のネットリストを用いて、前記電源網の特性解析を行う電源網解析方法において、
設計情報に基づき前記回路要素を前記電流源に変換し、物理情報に基づき前記電源配線に含まれる前記抵抗要素を算出して、前記全体ネットリストを抽出する第1ステップと、
前記電源網のうち、前記電流源を含み前記抵抗要素が直列に接続されている部分を選定し、部分ネットリストを抽出する第2ステップと、
前記部分ネットリストを回路圧縮して圧縮ネットリストを得る第3ステップと、
前記部分ネットリストを前記圧縮ネットリストに置き換えた上で、前記全体ネットリストにおける電源供給端子に電圧源を印加して、各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値を求める第4ステップと、
前記部分ネットリストに、前記各ノードの電圧値のうちから前記部分ネットリストの両端ノードの電圧値を与えて、前記部分ネットリストにおける各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値を求める第5ステップとを有することを特徴とする電源網解析方法。
(付記2) 前記部分ネットリストを抽出すべき部分は、前記電源配線に関する前記物理情報から選定されることを特徴とする付記1に記載の電源網解析方法。
(付記3) 前記物理情報は、前記回路要素と前記電源配線との物理的な接続関係を含むことを特徴とする付記2に記載の電源網解析方法。
(付記4) 前記部分ネットリストを抽出すべき部分の選定は、前記第2ステップとは別個独立に行われることを特徴とする付記2に記載の電源網解析方法。
(付記5) 前記設計情報とは、前記回路要素のパラメータ、前記回路要素間の接続関係を含む回路情報であることを特徴とする付記1乃至3の少なくとも何れか1項に記載の電源網解析方法。
(付記6) 前記物理情報とは、前記回路要素の配置情報や前記電源配線の配線情報を含むレイアウト情報、及び前記電源配線の配線種類情報を含むプロセス・デバイス情報であることを特徴とする付記1乃至3の少なくとも何れか1項に記載の電源網解析方法。
(付記7) 前記部分ネットリストに含まれる前記電流源は、該電流源として表現されている前記回路要素における平均消費電流値として、一意に定められていることを特徴とする付記1乃至3の少なくとも何れか1項に記載の電源網解析方法。
(付記8) 前記部分ネットリストに含まれる前記電流源が2つ以上ある場合、前記電流源は、前記電流源として表現されている前記回路要素における平均消費電流値間の比率として、一意に定められていることを特徴とする付記1乃至3の少なくとも何れか1項に記載の電源網解析方法。
(付記9) 前記圧縮ネットリストは、
第1の抵抗要素と、
前記第1の抵抗要素の両端ノードに接続される第1、及び第2の電流源とを備え、
前記第1の抵抗要素の両端ノードを、前記圧縮ネットリストの両端ノードとすることを特徴とする付記1乃至3の少なくとも何れか1項に記載の電源網解析方法。
(付記10) 前記圧縮ネットリストは、
互いに直列接続される第1、及び第2の抵抗要素と、
前記第1、及び第2の抵抗要素の接続ノードに接続される第1の電流源とを備え、
前記第1の抵抗要素の他端ノード、及び前記第2の抵抗要素の他端ノードを前記圧縮ネットリストの両端ノードとすることを特徴とする付記1乃至3の少なくとも何れか1項に記載の電源網解析方法。
(付記11) 電源配線により電源を供給される回路要素を電流源とし、前記電源配線を抵抗要素に分割して構成される電源網のネットリストを用いて、前記電源網の特性解析を行う電源網解析を実行するコンピュータプログラムにおいて、入力される設計情報、及び物理情報に基づき、前記回路要素を、前記回路要素において消費される消費電源電流値を有する前記電流源に置き換え、前記電源配線が有する抵抗成分を、所定ノード間を接続する抵抗要素に置き換えて、前記全体ネットリストを抽出する第1ステップと、
前記電源網のうち、前記電流源を含み前記抵抗要素が直列に接続されている部分を選定して、前記第1ステップにおいて抽出された全体ネットリストから部分ネットリストを抽出する第2ステップと、
前記部分ネットリストを簡略化した圧縮ネットリストを抽出する第3ステップと、
前記部分ネットリストを前記圧縮ネットリストに置き換えた上で、前記全体ネットリストを解析して、前記各所定ノードの電圧値及び前記各抵抗要素を流れる電流値を求める第4ステップと、
前記部分ネットリストに、前記第4ステップで求められた前記部分ネットリストの両端ノードの電圧値を与えて、前記部分ネットリストにおける前記各所定ノードの電圧値及び前記各抵抗要素を流れる電流値を求める第5ステップとを有する電源網解析を実行することを特徴とするコンピュータプログラム。
(付記12) 電源配線により電源を供給される回路要素を電流源とし、前記電源配線を抵抗要素に分割して構成される電源網のネットリストを用いて、前記電源網の特性解析を行う電源網解析を実行するために、コンピュータが読み取り可能なプログラムが記録された記録媒体において、
設計情報に基づき前記回路要素を前記電流源に変換し、物理情報に基づき前記電源配線に含まれる前記抵抗要素を算出して、前記全体ネットリストを抽出する第1ステップと、
前記電源網のうち、前記電流源を含み前記抵抗要素が直列に接続されている部分ネットリストを抽出する第2ステップと、
前記部分ネットリストを回路圧縮して圧縮ネットリストを得る第3ステップと、
前記部分ネットリストを前記圧縮ネットリストに置き換えた上で、前記全体ネットリストにおける電源供給端子に電圧源を印加して、各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値を求める第4ステップと、
前記部分ネットリストに、前記各ノードの電圧値のうちから前記部分ネットリストの両端ノードの電圧値を与えて、前記部分ネットリストにおける各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値を求める第5ステップとを有する電源網解析を実行するために、コンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されていることを特徴とする記録媒体。
(付記13) 電源配線により電源を供給される回路要素を電流源とし、前記電源配線を抵抗要素に分割して構成される電源網のネットリストを用いて、前記電源網の特性解析を行う電源網解析装置において、
前記回路要素のパラメータや前記回路要素間の接続関係を含む回路情報を設計情報として格納する設計情報記憶手段と、
前記回路要素の配置情報や前記電源配線の配線情報を含むレイアウト情報、及び前記電源配線の配線種類情報を含むプロセス・デバイス情報等を物理情報として格納する物理情報記憶手段と、
前記物理情報から、前記電源網のうち前記電流源を含み前記抵抗要素が直列に接続されている部分を選定する選定手段と、
前記設計情報記憶手段に格納されている前記設計情報に基づき前記回路要素を前記電流源に変換すると共に前記回路要素間の接続関係を得、前記物理情報記憶手段に格納されている前記物理情報に基づき前記電源配線に含まれる前記抵抗要素を算出すると共に前記回路要素の配置情報を得て、全体ネットリストを抽出する全体ネット抽出手段と、
前記選定手段により選定された部分を前記設計情報と前記物理情報とに基づき、部分ネットリストとして抽出する部分ネット抽出手段と、
前記部分ネットリストを回路圧縮して圧縮ネットリストを得るネット圧縮手段と、
前記部分ネットリストを前記圧縮ネットリストに置き換えた上で、前記全体ネットリストにおける電源供給端子に電圧源を印加して、各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値を求める第1算出手段と、
前記部分ネットリストに、前記各ノードの電圧値のうちから前記部分ネットリストの両端ノードの電圧値を与えて、前記部分ネットリストにおける各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値を求める第2算出手段と、
前記第1及び第2算出手段の結果を確認する確認手段とを備えることを特徴とする電源網解析装置。
(付記14) 前記部分ネットリストを抽出すべき部分は、前記電源配線に関する前記物理情報から選定されることを特徴とする付記13に記載の電源網解析装置。
(付記15) 前記物理情報は、前記回路要素と前記電源配線との物理的な接続関係を含むことを特徴とする付記14に記載の電源網解析装置。
(付記16) 前記部分ネットリストに含まれる前記電流源は、該電流源として表現されている前記回路要素における平均消費電流値として、一意に定められていることを特徴とする付記13乃至15の少なくとも何れか1項に記載の電源網解析装置。
(付記17) 前記部分ネットリストに含まれる前記電流源が2つ以上ある場合、前記電流源は、前記電流源として表現されている前記回路要素における平均消費電流値間の比率として、一意に定められていることを特徴とする付記13乃至15の少なくとも何れか1項に記載の電源網解析装置。
(付記18) 前記圧縮ネットリストは、
第1の抵抗要素と、
前記第1の抵抗要素の両端ノードに接続される第1、及び第2の電流源とを備え、
前記第1の抵抗要素の両端ノードを、前記圧縮ネットリストの両端ノードとすることを特徴とする付記13乃至15の少なくとも何れか1項に記載の電源網解析装置。
(付記19) 前記圧縮ネットリストは、
互いに直列接続される第1、及び第2の抵抗要素と、
前記第1、及び第2の抵抗要素の接続ノードに接続される第1の電流源とを備え、
前記第1の抵抗要素の他端ノード、及び前記第2の抵抗要素の他端ノードを前記圧縮ネットリストの両端ノードとすることを特徴とする付記13乃至15の少なくとも何れか1項に記載の電源網解析装置。
【0076】
【発明の効果】
本発明によれば、大規模回路装置に対して電源網の解析をする際に、ネットリストの一部を圧縮して簡略なネットリストに置き換えて全体のネットリスト規模を縮小して解析を行い、その結果に基づき圧縮する前の部分的なネットリストの解析を行うという階層的な解析処理により、少ないコンピュータハードウェア資源で短時間に電源網解析処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における電源網解析装置を示す構成図である。
【図2】本実施形態における電源網解析のフローチャートである。
【図3】本実施形態における半導体集積回路装置の電源レイアウトを示すパターン図である。
【図4】電源網から抽出された全体ネットリストを示す回路図である。
【図5】全体ネットリストにおいて選定された回路圧縮対象を示す回路図である。
【図6】選定された回路圧縮対象に電流源を割り付け抽出された部分ネットリストを示す回路図である。
【図7】部分ネットリストを回路圧縮して求められた圧縮ネットリストの第1具体例を示す回路図である。
【図8】部分ネットリストを回路圧縮して求められた圧縮ネットリストの第2具体例を示す回路図である。
【図9】部分ネットリストを第1具体例の圧縮ネットリストで置き換えた場合の全体ネットリストを示す回路図である。
【図10】図9の全体ネットリストの電源網解析結果を示す回路図である。
【図11】部分ネットリストの電源網解析結果を示す回路図である。
【符号の説明】
1 電源網解析装置
2 中央処理装置(CPU)
3 メモリ
4 磁気ディスク装置
5 表示装置(CRT)
6 キーボード
7 外部記憶媒体駆動装置
8 バス
9 外部記憶媒体
10 電源配線
20 圧縮対象
A、B、C 回路ブロック
Chip 半導体集積回路装置
N1、N6 外部接続端子
N2、N5 分岐ノード
N3、N4、N8、N9 回路ブロックへの接続ノード
N7、N10 折れ曲がりノード
R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19抵抗要素
IA1、IA2、IB、IC 電流源
Ra、Rb、Rc 圧縮された抵抗要素
IN2、IN5、IN 圧縮された電流源

Claims (10)

  1. 電源配線により電源を供給される回路要素を電流源とし、前記電源配線を抵抗要素に分割して構成される電源網のネットリストを用いて、前記電源網の特性解析を行う電源網解析方法において、
    設計情報に基づき前記回路要素を前記電流源に変換し、物理情報に基づき前記電源配線に含まれる前記抵抗要素を算出して、前記全体ネットリストを抽出する第1ステップと、
    前記電源網のうち、前記電流源を含み前記抵抗要素が直列に接続されている部分を選定し、部分ネットリストを抽出する第2ステップと、
    前記部分ネットリストを回路圧縮して圧縮ネットリストを得る第3ステップと、
    前記部分ネットリストを前記圧縮ネットリストに置き換えた上で、前記全体ネットリストにおける電源供給端子に電圧源を印加して、各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値を求める第4ステップと、
    前記部分ネットリストに、前記各ノードの電圧値のうちから前記部分ネットリストの両端ノードの電圧値を与えて、前記部分ネットリストにおける各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値を求める第5ステップとを有することを特徴とする電源網解析方法。
  2. 前記部分ネットリストを抽出すべき部分は、前記回路要素と前記電源配線との物理的な接続関係を含む前記物理情報から選定されることを特徴とする請求項1に記載の電源網解析方法。
  3. 前記部分ネットリストを抽出すべき部分の選定は、前記第1ステップとは別個独立に行われることを特徴とする請求項2に記載の電源網解析方法。
  4. 前記部分ネットリストに含まれる前記電流源は、該電流源として表現されている前記回路要素における平均消費電流値として、一意に定められていることを特徴とする請求項1または2に記載の電源網解析方法。
  5. 前記部分ネットリストに含まれる前記電流源が2つ以上ある場合、前記電流源は、前記電流源として表現されている前記回路要素における平均消費電流値間の比率として、一意に定められていることを特徴とする請求項1または2に記載の電源網解析方法。
  6. 前記圧縮ネットリストは、
    第1の抵抗要素と、
    前記第1の抵抗要素の両端ノードに接続される第1、及び第2の電流源とを備え、
    前記第1の抵抗要素の両端ノードを、前記圧縮ネットリストの両端ノードとすることを特徴とする請求項1または2に記載の電源網解析方法。
  7. 前記圧縮ネットリストは、
    互いに直列接続される第1、及び第2の抵抗要素と、
    前記第1、及び第2の抵抗要素の接続ノードに接続される第1の電流源とを備え、
    前記第1の抵抗要素の他端ノード、及び前記第2の抵抗要素の他端ノードを前記圧縮ネットリストの両端ノードとすることを特徴とする請求項1または2に記載の電源網解析方法。
  8. 電源配線により電源を供給される回路要素を電流源とし、前記電源配線を抵抗要素に分割して構成される電源網のネットリストを用いて、前記電源網の特性解析を行う電源網解析を実行するコンピュータプログラムにおいて、
    入力される設計情報、及び物理情報に基づき、前記回路要素を、前記回路要素において消費される消費電源電流値を有する前記電流源に置き換え、前記電源配線が有する抵抗成分を、所定ノード間を接続する抵抗要素に置き換えて、前記全体ネットリストを抽出する第1ステップと、
    前記電源網のうち、前記電流源を含み前記抵抗要素が直列に接続されている部分を選定して、前記第1ステップにおいて抽出された全体ネットリストから部分ネットリストを抽出する第2ステップと、
    前記部分ネットリストを簡略化した圧縮ネットリストを抽出する第3ステップと、
    前記部分ネットリストを前記圧縮ネットリストに置き換えた上で、前記全体ネットリストを解析して、前記各所定ノードの電圧値及び前記各抵抗要素を流れる電流値を求める第4ステップと、
    前記部分ネットリストに、前記第4ステップで求められた前記部分ネットリストの両端ノードの電圧値を与えて、前記部分ネットリストにおける前記各所定ノードの電圧値及び前記各抵抗要素を流れる電流値を求める第5ステップとを有する電源網解析を実行することを特徴とするコンピュータプログラム。
  9. 電源配線により電源を供給される回路要素を電流源とし、前記電源配線を抵抗要素に分割して構成される電源網のネットリストを用いて、前記電源網の特性解析を行う電源網解析を実行するために、コンピュータが読み取り可能なプログラムが記録された記録媒体において、
    設計情報に基づき前記回路要素を前記電流源に変換し、物理情報に基づき前記電源配線に含まれる前記抵抗要素を算出して、前記全体ネットリストを抽出する第1ステップと、
    前記電源網のうち、前記電流源を含み前記抵抗要素が直列に接続されている部分ネットリストを抽出する第2ステップと、
    前記部分ネットリストを回路圧縮して圧縮ネットリストを得る第3ステップと、
    前記部分ネットリストを前記圧縮ネットリストに置き換えた上で、前記全体ネットリストにおける電源供給端子に電圧源を印加して、各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値を求める第4ステップと、
    前記部分ネットリストに、前記各ノードの電圧値のうちから前記部分ネットリストの両端ノードの電圧値を与えて、前記部分ネットリストにおける各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値を求める第5ステップとを有する電源網解析を実行するために、コンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されていることを特徴とする記録媒体。
  10. 電源配線により電源を供給される回路要素を電流源とし、前記電源配線を抵抗要素に分割して構成される電源網のネットリストを用いて、前記電源網の特性解析を行う電源網解析装置において、
    前記回路要素のパラメータや前記回路要素間の接続関係を含む回路情報を設計情報として格納する設計情報記憶手段と、
    前記回路要素の配置情報や前記電源配線の配線情報を含むレイアウト情報、及び前記電源配線の配線種類情報を含むプロセス・デバイス情報等を物理情報として格納する物理情報記憶手段と、
    前記物理情報から、前記電源網のうち前記電流源を含み前記抵抗要素が直列に接続されている部分を選定する選定手段と、
    前記設計情報記憶手段に格納されている前記設計情報に基づき前記回路要素を前記電流源に変換すると共に前記回路要素間の接続関係を得、前記物理情報記憶手段に格納されている前記物理情報に基づき前記電源配線に含まれる前記抵抗要素を算出すると共に前記回路要素の配置情報を得て、全体ネットリストを抽出する全体ネット抽出手段と、
    前記選定手段により選定された部分を前記設計情報と前記物理情報とに基づき、部分ネットリストとして抽出する部分ネット抽出手段と、
    前記部分ネットリストを回路圧縮して圧縮ネットリストを得るネット圧縮手段と、
    前記部分ネットリストを前記圧縮ネットリストに置き換えた上で、前記全体ネットリストにおける電源供給端子に電圧源を印加して、各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値を求める第1算出手段と、
    前記部分ネットリストに、前記各ノードの電圧値のうちから前記部分ネットリストの両端ノードの電圧値を与えて、前記部分ネットリストにおける各ノードの電圧値及び各ノード間の電流値を求める第2算出手段と、
    前記第1及び第2算出手段の結果を確認する確認手段とを備えることを特徴とする電源網解析装置。
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