JP4582808B2 - 排水処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排水が貯留される槽本体を有する排水処理装置に関する。
従来、この種の排水処理装置である汚泥消化槽は、排水が貯留される槽本体内に、円筒状の筒状体としてのドラフトチューブが取り付けられている。そして、この槽本体内の排水を均一に攪拌することを目的として、ドラフトチューブに上部分岐管や下部分岐管を接続させて、この槽本体内を良好な攪拌状態にする構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、この種の排水処理装置としては、排水が貯留される消化タンク内にドラフトチューブが取り付けられ、このドラフトチューブ内に下向流を形成させるスクリュが取り付けられている。さらに、このスクリュを回転させる回転軸には、消化タンク内に貯留されている排水の水面域に形成されるスカム層を吐出させる上部スクリュが取り付けられている。また、回転軸の上部スクリュより上側には、この上部スクリュにて吐出させた汚泥を周辺のスカム層に撒き散らすためのディスクが取り付けられている。
そして、上部スクリュでドラフトチューブ内の排水の流れを上向流にし、この排水の水面域のスカム層を汚泥として吐出させ、この吐出された汚泥をディスクで撒き散らす。そして、このディスクで撒き散らした汚泥で、排水の水面に形成されるスカム層を柔らかくしてから、回転軸の回転方向を逆転させて、排水の水面の柔らかくなったスカム層をスクリュにてドラフトチューブ内に吸い込ませて破砕して、タンク内に攪拌させる構成が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平8−33900号公報 特開平7−96298号公報
しかしながら、上記排水処理装置では、上部スクリュで排水の水面域のスカム層を汚泥として吐出させ、この吐出された汚泥をディスクで撒き散らしている。このため、このディスクで撒き散らした汚泥を、排水の水面の中心部からタンクの内壁縁までの広範囲に亘って飛散させることが容易ではないから、排水の水面域に形成されるスカム層を水面全体に亘って均等に柔らかくすることが容易ではないという問題を有している。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、排水をより広範囲に飛散できる排水処理装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の排水処理装置は、排水が貯留される槽本体と、軸方向を上下方向に沿わせた状態で前記槽本体内に配設された筒状体と、この筒状体内に設けられこの筒状体の周方向に沿った回転にてこの筒状体内の排水を上方に流動させて前記槽本体内の排水の水面より上方に跳ね上げさせる流動手段と、この流動手段にて流動されて前記槽本体内の排水の水面より上方に跳ね上がった排水を飛散させる凹曲面状の飛散部を有し、上下方向に回動可能に前記流動手段に取り付けられた飛散手段とを具備したものである。
請求項2記載の排水処理装置は、請求項1記載の排水処理装置において、飛散手段は、筒状体の回転速度に応じて上下方向の回動角度が調整可能であるものである。
請求項3記載の排水処理装置は、請求項1または2記載の排水処理装置において、流動手段は、筒状体の周方向に沿った回転でこの筒状体内の排水を下方に流動可能で、槽本体は、この槽本体の底部側に設けられ前記流動手段にて下方に流動された前記筒状体内の排水を前記槽本体内へ拡散させる拡散部を有しているものである。
請求項4記載の排水処理装置は、請求項3記載の排水処理装置において、拡散部は、槽本体の底部側の周面部を下方に向けて縮径させた逆錐面状に形成されているものである。
請求項1記載の排水処理装置によれば、筒状体の回転に伴う遠心力に応じて飛散手段が上下方向に回動するから、この筒状体の回転の調整によって、槽本体内の排水の水面より上方に跳ね上がった排水の飛散手段の飛散部による飛散をより広範囲にできる。
請求項2記載の排水処理装置によれば、筒状体の回転速度に応じて飛散手段の上下方向の回動角度を調整できるから、この筒状体の回転速度の調整によって、飛散手段の飛散部による排水の飛散をより広範囲にできる。
請求項3記載の排水処理装置によれば、筒状体の回転によって筒状体内の排水を流動手段にて下方に流動させることにより、この排水がタンク本体の底部側に設けた拡散部によって槽本体内で拡散されるので、この槽本体内の排水を効率よく拡散できる。
請求項4記載の排水処理装置によれば、槽本体の拡散部を、この槽本体の底部側の周面部を下方に向けて縮径させた逆錐面状に形成したことにより、この槽本体内の排水を簡単な構成で効率よく拡散できる。
以下、本発明の排水処理装置の第1の実施の形態の構成を図1ないし図4を参照して説明する。
図1および図3において、1は排水処理装置としての嫌気性消化槽である。この嫌気性消化槽1は、いわゆる生ごみなどの有機性廃棄物を原料とした高濃度かつ高粘度のメタン発酵槽液である排水としての有機廃液Wが図示しない流入口を介して外部から流入され、この有機廃液W中の有機物を嫌気性処理およびメタン発酵させるメタン発酵槽である。すなわち、この嫌気性消化槽1は、この嫌気性消化槽1内に貯留される有機廃液Wの液面Lに層状に発生する浮遊性異物としてのスカム類Sを破砕するとともに、この嫌気性消化槽1内に沈降する沈降性異物としての沈砂類Tの蓄積を防止させるものである。
具体的に、この嫌気性消化槽1は、内部が中空な有底円筒状の槽本体としてのタンク本体2を備えている。このタンク本体2は、このタンク本体2の軸方向を上下方向に沿わせつつ、上方を開口させた状態で設置されている。さらに、このタンク本体2は、円筒状の内周面3を有する胴体部4を有している。この胴体部4の上側には、上方に向けて徐々に縮径したテーパ状である錐面状の内周面5を有する縮径部6が同心状かつ一体的に取り付けられている。そして、この縮径部6の上側は、円盤状の蓋体7にて閉塞されている。
さらに、タンク本体2の胴体部4の下側には、下方に向けて徐々に縮径したテーパ状である逆錐面状の周面部としての内周面8を有する逆錐部である拡散部9が同心状かつ一体的に取り付けられている。この拡散部9は、タンク本体2の底部12側に設けられている。そして、この拡散部9の内周面8は、図1に示すように、水平方向に対する外側の傾斜角度θが、例えば40゜以上50゜以下となるように形成されている。言い換えると、この拡散部9の内周面8の傾斜角度θは、タンク本体2の底部12に蓄積する沈砂類Tの局所的な流動化に適した形状となるような角度に調整されている。
また、この拡散部9の下側には、凹弧面状の曲面である内面11を有する円錐頂部としての底部12が同心状かつ一体的に取り付けられている。この底部12は、タンク本体2の拡散部9の下側を閉塞している。さらに、この底部12の内面11は、タンク本体2の軸方向に沿って上方から下方へと流動する有機廃液Wを、この軸方向に対する径方向に向けてほぼ均等に拡散させて、タンク本体2内の有機廃液Wを均等に拡散させることが可能な凹弧面状に形成されている。
一方、このタンク本体2内の中心部には、上下方向に軸方向を沿わせた状態で円筒状の水流筒としての筒状体であるドラフトチューブ13が設置されている。このドラフトチューブ13は、このドラフトチューブ13の軸方向の一端側である上端側を、タンク本体2の胴体部4の上端側より若干下側に位置させた状態で、このタンク本体2内に設置されている。さらに、このドラフトチューブ13は、このドラフトチューブ13の軸方向の他端側である下端側を、タンク本体2の胴体部4の下端側より下方に突出させた状態で、このタンク本体2内に設置されている。
そして、このドラフトチューブ13は、このドラフトチューブ13の下端部をタンク本体2の底部12の内面11より上方に位置させた状態で、このタンク本体2の胴体部4の内周面3に対して同心状に設置されている。この結果、このドラフトチューブ13は、このドラフトチューブ13内に有機廃液Wを流動させることによって、タンク本体2内に上下方向の対流を全体に亘って発生させて、このタンク本体2内に貯留されている有機廃液Wを均一に拡散させる。さらに、このドラフトチューブ13の上端部には、このドラフトチューブ13の上端部をテーパ状に拡開させた形状の傾斜面部14が同心状に一体的に設けられている。
また、このドラフトチューブ13内の上端側には、このドラフトチューブ13内の有機廃液を流動させる流動手段としてのインペラであるスクリュ15が回転可能に取り付けられている。このスクリュ15は、このスクリュ15の軸方向に向けて螺旋状に巻回したスクリュ羽根形状に形成されている。さらに、このスクリュ15は、ドラフトチューブ13の周方向に沿って回転可能に取り付けられており、このスクリュ15の回転によってドラフトチューブ13内の有機廃液Wを流動させる。具体的に、このスクリュ15は、このスクリュ15を順方向、例えば上面視右回りに回転させる正転Aの場合に、ドラフトチューブ13内の有機廃液Wを上方に向けて流動させる。
さらに、このスクリュ15は、このスクリュ15を逆方向、例えば上面視左回りに回転させる逆転Bの場合に、ドラフトチューブ13内の有機廃液Wを下方に向けて流動させて攪拌させる。すなわち、このスクリュ15は、ドラフトチューブ13内の有機廃液Wを下方に向けて流動させて、このドラフトチューブ13内で攪拌させる攪拌手段としての攪拌機でもある。具体的に、このスクリュ15は、下方から上方に向けて上面視右回りに螺旋状に巻回したスクリュ羽根形状に形成されている。
また、このスクリュ15の上側の回転中心には、上下方向に沿った軸方向を有する攪拌軸としてのシャフトである断面円形棒状の回転主軸16の下端部が接続されている。この回転主軸16は、この回転主軸16の周方向への回転によってスクリュ15を回転させる支軸であって、ドラフトチューブ13の内周面に対して同心状に設置されている。さらに、この回転主軸16の上端側は、タンク本体2の蓋体7を貫通して上方に突出している。そして、この回転主軸16の上端部には、この回転主軸16を回転させる駆動手段としてのモータ17が取り付けられている。このモータ17は、このモータ17による回転主軸16の回転方向の変更によって、スクリュ15の回転方向を変化できるように構成されている。
ここで、この回転主軸16の外周面には、この回転主軸16の正転Aにてドラフトチューブ13内の有機廃液Wを上向流方向に流動させることによって、タンク本体2内の有機廃液Wの液面Lから跳ね上がった槽内消化液である有機廃液Wをタンク本体2の径方向に向けて飛散させ、このタンク本体2の有機廃液Wの液面L全体に発生するスカム類Sに散水して、硬化したスカム類Sの湿潤や硬化を防止させるために、このスカム類Sを柔らかくして破砕させる飛散手段である飛散機構21が取り付けられている。
この飛散機構21は、タンク本体2内に貯留されている有機廃液Wの液面Lより上方である気相部に位置するように回転主軸16に取り付けられている。具体的に、この飛散機構21は、図2および図4に示すように、回転主軸16の外周面に取り付けられた上面視細長矩形状の支持体22を備えている。この支持体22は、この支持体22の長手方向を回転主軸16の径方向に沿わせた状態で取り付けられおり、この回転主軸16の周方向に向けて等間隔、この回転主軸16の外周面の4分の1ずつ、あるいは8分の1ずつ離間させた位置のそれぞれに取り付けられている。
そして、これら支持体22それぞれの長手方向の中央部には、略スプーン形状であるとともに略柄杓形状の掻き飛し部23が上下方向に向けて回動可能に取り付けられている。これら掻き飛し部23は、曲面羽根形状に形成された飛散部としての羽根付棒であって、回転主軸16の回転によって作用する遠心力や、この回転に伴う揚力に応じて上下方向に向けて垂直に回動可能となるようにピン20にて軸支されて取り付けられている。さらに、これら掻き飛し部23は、断面円形棒状の支持部24を備えており、この支持部24の長手方向の一端である基端側が、支持体22に回動可能に連結されて固定されている。そして、これら掻き飛し部23の長手方向の他端である先端部には、一側面に凹弧面状の湾曲面25が設けられた羽根形状の羽根部26が一体的に取り付けられている。
ここで、これら掻き飛し部23の羽根部26は、回転主軸16の回転を停止させた状態で、これら掻き飛し部23それぞれの羽根部26が回転主軸16の外周面と向い合い、この回転主軸16の回転に伴う遠心力や揚力の作用によって、この回転主軸16の外周面から遠ざかる方向に移動する側に取り付けられている。言い換えると、これら各掻き飛し部23は、回転主軸16の回転に伴う遠心力や揚力を作用させない状態で、これら各掻き飛し部23の支持部24の長手方向である軸方向が回転主軸16の軸方向に対して平行で、これら各掻き飛し部23の羽根部26の湾曲面25が回転主軸16の外周面に対向するように取り付けられている。
さらに、これら掻き飛し部23の羽根部26の湾曲面25は、タンク本体2内の有機廃液Wの液面Lより上方に跳ね上がった槽内消化液である有機廃液Wを、このタンク本体2内の有機廃液Wの液面Lの中心部から外側縁までに亘って全体的に均一に掻き飛ばして、このタンク本体2内の有機廃液Wの液面Lの外側に向けてより効率良く均一に飛散でき、この有機廃液Wの液面Lの中心位置である近距離からタンク本体2の内側縁である遠距離までに亘った全体に、タンク本体2内の有機廃液Wを飛散できるような湾曲面形状に形成されている。すなわち、これら掻き飛し部23は、これら掻き飛し部23の羽根部26の湾曲面25にてタンク本体2内の有機廃液Wの液面Lより上方に跳ね上がった有機廃液Wを効率よく飛散できるように、これら掻き飛し部23の羽根部26の湾曲面25側の端面が、回転主軸16の正転A上流側に向けて所定の角度、例えば30゜ほど傾斜させた状態で取り付けられている。
また、これら湾曲面25は、回転主軸16の回転数の調整、すなわち可変によって掻き飛し部23に作用する遠心力や揚力の変化による掻き飛し部23の支持部24の回動角度の変化によって、これら湾曲面25に有機廃液Wが衝突する位置および傾斜角度が調整でき、これら湾曲面25に衝突して跳ね返された有機廃液Wの飛散方向および飛散角度が調整されて、この有機廃液Wをより広範囲かつ均一に飛散できるような湾曲形状に形成されている。すなわち、これら掻き飛し部23は、タンク本体2内に貯留されている有機廃液Wの液面Lより上方に跳ね上がった有機廃液Wを、遠くもしくは広角に飛散させて、この液面L上の硬化したスカム類Sを湿潤あるいは硬化防止させ、この液面L全体のスカム類Sを破砕および攪拌するものである。
そして、各飛散機構21の支持体22が取り付けられている位置より上方の回転主軸16の外周面には、これら飛散機構21の掻き飛し部23にて飛散させた有機廃液Wの上方への飛散である、この有機廃液Wのしぶき防止する上方飛散防止手段としてのディスク板27が取り付けられている。このディスク板27は、外側から内側に向かうに連れて下方に突出したテーパ状の下面を有する略円盤状に形成されており、このディスク板27の中心部に回転主軸16が同心状に挿通された状態で、この回転主軸16に固定されている。さらに、このディスク板27は、飛散機構21の掻き飛し部23を回動させて、これら掻き飛し部23の軸方向を水平方向に沿わせた状態で、これら掻き飛し部23の羽根部26の基端部までの外径寸法に等しい外径寸法を有している。
ここで、タンク本体2内のドラフトチューブ13は、スクリュ15の逆転Bの方向への連続的または間欠的な回転によってドラフトチューブ13内の有機廃液Wに流速を与えて可変的な下向流とし、飛散機構21による有機廃液Wの飛散にて軟らかくなったスカム類Sをタンク本体2内の有機廃液Wとともにドラフトチューブ13内へと巻き込ませて破砕させてから、このドラフトチューブ13内の有機廃液Wとともに下端部から排出させて、タンク本体2の下部から上方へと攪拌させる。このとき、このドラフトチューブ13は、このドラフトチューブ13内のスクリュ15の逆転Bの時の回転速度を調整して、このドラフトチューブ13内の有機廃液Wの流動量を調整することによって、タンク本体2の底部12の内面11近傍に旋回流を発生させ、この底部12の内面11や拡散部9の内周面8に蓄積した沈砂類Tを効率よく流動化させる。
さらに、このタンク本体2の底部12の内面11は、ドラフトチューブ13の下端部から排出される有機廃液Wの下降流により生じた流束が、この底部12の内面11全体に衝突する程度の大きさに形成されている。そして、このタンク本体2の底部12の内面11への有機廃液Wの衝突による、この底部12の内面11上に蓄積した沈砂類Tの流動によって、このタンク本体2の拡散部9の内周面8上に蓄積した沈砂類Tが、この拡散部9の内周面8に沿って底部12側へと滑り込んでいき、この拡散部9の内周面8に蓄積する沈砂類Tの連続的な移動が可能となって流動化される。
一方、タンク本体2の下側の拡散部9には、スクリュ15の逆転Bの方向への回転によって、ドラフトチューブ13の下端部からタンク本体2内へと排出され、このタンク本体2の底部12の内面11に衝突して流動した沈砂類Tなどの異物を、このタンク本体2内から槽外へ排出させる異物引抜手段としての細長円筒状の排出管31が取り付けられている。この排出管31は、タンク本体2の拡散部9の高さ方向の略中間部からこのタンク本体2内へと挿入され、このタンク本体2の拡散部9の内周面8に沿って下方へ屈曲され、この拡散部9の内周面8の下端側から、この拡散部9の幅寸法の約4分の1ほど上方の位置まで突出した状態で取り付けられたパイプ体である。
そして、この排出管31は、タンク本体2内にて嫌気性処理された有機廃液Wをタンク本体2内から流出させて排出させる流出管である。
さらに、この排出管31は、スクリュ15の回転によってドラフトチューブ13の下端部から排出される有機廃液Wがタンク本体2の底部12の内面11に衝突して、このタンク本体2の拡散部9の内周面8に沿って上方に流動される有機廃液Wの流れによる押し上げによって、このタンク本体2の底部12の内面11や拡散部9の内周面8上に堆積しこの拡散部9の内周面8近傍で循環される沈砂類Tを連続的あるいは間欠的に効率良く外部へと排出させて、このタンク本体2の底部12の内面11や拡散部9の内周面8上への沈砂類Tの蓄積を防止させるものである。
ここで、このタンク本体2の底部12の内面11および拡散部9の内周面8は、このタンク本体2内のドラフトチューブ13の下端部から排出されて底部12の内面11へ衝突する有機廃液Wを、このタンク本体2の拡散部9の内周面8の傾斜によって局所的に上方に向けて流動させる。そして、この拡散部9の内周面8に沿った有機廃液Wの流動によって、この拡散部9の内周面8の下端部や底部12の内面11などに沈降している沈砂類Tを、この拡散部9の内周面8に沿って底部12の内面11から拡散部9の内周面8に向けて局所的に径方向に沿って流動させ、この沈砂類Tをタンク本体2の中央部であるドラフトチューブ13の下端側の外周面に沿って下方に向けて局所的に流動させる。
次に、上記第1の実施の形態の排水処理装置の作用について説明する。
まず、嫌気性消化槽1のタンク本体2内に貯溜されている有機廃液Wの液面L上の全体に、図2に示すように、スカム類Sが発生して層状に堆積してしまった場合には、このスカム類Sが固まる前の状態で、タンク本体2内の有機廃液Wの液面Lを所定の位置Lまで上昇させてから、ドラフトチューブ13内の有機廃液Wが上方に流動するように、モータ17にて回転主軸16を正転A駆動させる。
このとき、図1および図2に示すように、この回転主軸16の回転速度を調整して、この回転主軸16に取り付けられているスクリュ15の正転Aによって、ドラフトチューブ13内の有機廃液Wが上方に向けて流動されて、この有機廃液Wがタンク本体2内の有機廃液Wの液面Lより上方に跳ね上げられる。
さらに、このスクリュ15の正転Aよって、タンク本体2内の有機廃液Wの液面Lの全体に亘って略均等に、このタンク本体2の中央部で有機廃液Wが上方に流動し外周部で下方に流動する対流が形成される。
さらに、回転主軸16の回転に伴って生じる遠心力によって、この回転主軸16に取り付けられている各飛散機構21それぞれの掻き飛し部23が上方に向けて回転して所定の角度ほど開いた状態で回転する。
そして、これら各飛散機構21それぞれの掻き飛し部23の回転主軸16に伴う回転によって、これら掻き飛し部23の湾曲面25にてタンク本体2の有機廃液Wの液面Lより上方に跳ね上がった消化液である有機廃液Wが掻き飛ばされて、この掻き飛ばされた有機廃液Wがタンク本体2内の有機廃液Wの液面L上の全面に飛散されて散水される。
この結果、これら各飛散機構21にて飛散された有機廃液Wによって、タンク本体2内の有機廃液Wの液面L上に堆積しているスカム類Sが湿潤されて軟らかくされて破砕しやすくさせるとともに、このスカム類Sの硬化が防止される。
このとき、この回転主軸16の回転数を可変して調整することによって、各飛散機構21それぞれの掻き飛し部23の開閉角度および回転速度が調整されるとともに、スクリュ15の回転速度が調整される。
このことから、このスクリュ15の回転によるタンク本体2内の有機廃液Wの液面Lより上方への有機廃液Wの噴水速度、すなわち跳ね上がり程度を調整できるので、タンク本体2内の有機廃液Wの液面L全体に亘って跳ね上がった有機廃液Wが各飛散機構21にてより遠くかつ広角に飛散され、この有機廃液Wが液面Lのタンク本体2の中心位置からタンク本体2の胴体部4の内周面3までに亘った全体に均一に飛散されるように、この回転主軸16の回転数を調整する。
さらに、この回転主軸16に取り付けられているディスク板27によって、タンク本体2内中央部での有機廃液Wの過剰な跳ね上がりや、この有機廃液Wの跳ね上がり時のしぶきが受けられて防止される。
この後、タンク本体2内の有機廃液W上に堆積したスカム類Sが、この有機廃液Wの液面L上の全体に亘って軟らかくなった場合には、図4に示すように、タンク本体2内の有機廃液Wの液面Lを所定の位置Lより下方の所定の位置Lまで降下させてから、モータ17の回転駆動を反転させて、スクリュ15の回転方向を逆転Bさせ、ドラフトチューブ13内の有機廃液Wを下方へ流動させる。
このとき、図3および図4に示すように、この有機廃液Wの中央部での下方への流動によって、この有機廃液Wの液面Lのスカム類Sがドラフトチューブ13内の有機廃液W中に引きずり込まれ、このスカム類Sを有機廃液Wに巻き込ませながらドラフトチューブ13内へと流動させ、この有機廃液Wとともに巻き込んだスカム類Sをドラフトチューブ13内で破砕させる。
そして、このドラフトチューブ13内でのスカム類Sの破砕によって、この破砕されたスカム類Sがドラフトチューブ13内の有機廃液W中にスクリュ15にて攪拌されて混合されてから、このドラフトチューブ13の下端部からタンク本体2内へと排出されて吐出された後に、このタンク本体2内の底部12の内面11の中央部に衝突することによって、ドラフトチューブ13を中心としてタンク本体2内の下層から上層へと流動化されて攪拌される。
さらに、このドラフトチューブ13の下端部からタンク本体2内へと排出されて吐出される有機廃液Wの下向流が、このタンク本体2内の底部12の内面11の中央部に衝突することによって、このタンク本体2内の底部12の内面11に堆積している沈砂類Tが、この底部12の内面11から拡散部9の内周面8に沿ってすくい上げられて上方に巻き上げられ流動されるように、スクリュ15の回転数を調整する。
このとき、このタンク本体2の拡散部9の内周面8に沿って上方に流動した沈砂類Tは、タンク本体2内の中央部に流動した際に、ドラフトチューブ13の下端部から排出されて吐出される有機廃液Wの下向流によって下方へ押し流される。
このことから、このタンク本体2内の拡散部9の下端側の一定の層の高さの極所的な部分において、この沈砂類Tが拡散部9の内周面8に沿って下方へすべり込んでドーナツ状に旋回される旋回流Cが形成されて流動化状態とさせて、この沈砂類Tの入れ替わり現象を生じさせる。
そして、この沈砂類Tの拡散部9の内周面8に沿った旋回流Cによって、タンク本体2の底部12の内面11に沈砂類Tが残らなくなる。また、このタンク本体2の拡散部9の内周面8の下端側の沈砂類Tが流動されることで、この拡散部9の内周面8の上端側に堆積している沈砂類Tが自重にてすべり落ちて、この拡散部9の内周面8での沈砂類Tの旋回流Cとともに流動化され、この拡散部9の内周面8での沈砂類Tの蓄積が防止される。
このとき、スクリュ15の回転数を連続的あるいは間欠的に調整して、このスクリュ15によるドラフトチューブ13内の有機廃液Wの流速を連続的あるいは間欠的に変化させることによって、タンク本体2の拡散部9の内周面8にて沈砂類Tを極所的に流動化させて、この沈砂類Tの拡散部9の内周面8の下端側での極所的な蓄積を防止させる。
この状態で、タンク本体2の排出管31を開動作させ、このタンク本体2で旋回して循環する沈砂類Tを連続的または間欠的にタンク本体2の外部へと引き抜いて排出させる。
上述したように、上記第1の実施の形態によれば、モータ17を駆動して回転主軸16を正転A駆動させて、この回転主軸16に取り付けられているスクリュ15を正転Aさせることにより、ドラフトチューブ13内の有機廃液Wがタンク本体2内の有機廃液Wの液面Lより上方に跳ね上げられる。さらに、この回転主軸16に取り付けられている各飛散機構21が、この回転主軸16の回転によって生じる遠心力あるいは揚力によって上方に回転して、これら飛散機構21の掻き飛し部23にてタンク本体2内の有機廃液Wの液面L上に跳ね上がった有機廃液Wをすくうようにして飛散させる構成とした。
この結果、モータ17による回転主軸16の回転数を調整して、この回転主軸16の回転速度を調整することによって、この回転主軸16の回転に伴うスクリュ15による有機廃液Wの跳ね上げ程度を調整できると同時に、この回転主軸16の回転に伴う各飛散機構21の掻き飛し部23の上方への回動角度、すなわち開閉度を調整できることから、これら各飛散機構21の掻き飛し部23それぞれの湾曲面25への有機廃液Wの衝突位置を調整することによって、この有機廃液Wの飛散程度を調整できる。
したがって、このモータ17による回転主軸16の正転Aの方向への回転数の調整によって、タンク本体2内の有機廃液Wの液面L上の中心位置から外側縁までの全面に亘って広範囲かつより遠くに、この有機廃液Wを均等に飛散できる。このため、このタンク本体2内に貯留されている有機廃液Wの液面L上の全面に有機廃液Wを飛散させることによって、この有機廃液Wの液面L上に形成されるスカム類Sを湿潤および軟らかくできる。よって、このスカム類Sの有機廃液Wの液面Lでの堆積を全面に亘って防止できるとともに、この有機廃液Wの液面L上でのスカム類Sの硬化を防止できる。
このとき、このスカム類Sは、タンク本体2の胴体部4の中心部から最も遠い内周面3付近に溜まって硬化してしまう場合が多い。このため、モータ17による回転主軸16の回転数を調整して、タンク本体2の胴体部4の内周面3付近に有機廃液Wを飛散させる。この結果、このタンク本体2の胴体部4の内周面3付近に溜まるスカム類Sを湿潤および軟らかくでき、このタンク本体2内の有機廃液Wの液面L上に有機廃液Wが飛散されないデッドスペースが形成されなくなるから、このタンク本体2内の有機廃液Wの液面L上へのスカム類Sの堆積および硬化を効率良く防止できる。
また、この有機廃液Wの液面L上のスカム類Sに有機廃液Wを飛散させて軟らかくした状態で、モータ17の回転駆動を反転させてスクリュ15の回転方向を逆転Bさせ、ドラフトチューブ13内の有機廃液Wを下方へ流動させる。そして、この有機廃液Wの液面Lのスカム類Sをドラフトチューブ13内の有機廃液W中に引きずり込ませて、このスカム類Sをドラフトチューブ13内で破砕される構成とした。
さらに、このドラフトチューブ13で破砕されたスカム類Sは、スクリュ15の回転によって有機廃液W中に攪拌されて混合されるので、このドラフトチューブ13から吐出される有機廃液W中には、スカム類Sが攪拌混合されて溶け込んだ状態となる。したがって、このスカム類Sがタンク本体2内の有機廃液W中や、この有機廃液Wの液面Lなどに堆積しにくくできるので、このタンク本体2内の有機廃液W中および、この有機廃液Wの液面L上へのスカム類Sの堆積を効率良く防止できる。
また、このドラフトチューブ13の下端部から吐出された有機廃液Wは、タンク本体2の底部12の内面11に衝突することによって、このタンク本体2内の拡散部9の内周面8に沿って略均等に流動化されて拡散されるから、このタンク本体2内の有機廃液Wを効率良く拡散できる。
さらに、タンク本体2の拡散部9の内周面8を下方に向けて徐々に縮径したテーパ状である逆錐面状とし、この内周面8の傾斜角度をタンク本体2の底部12に蓄積する沈砂類Tの局所的な流動化に適した形状、例えば40゜以上50゜以下とした。この結果、ドラフトチューブ13の下端部から吐出されてタンク本体2内の底部12の内面11の中央部に衝突した有機廃液Wによって、この有機廃液Wが流動化される。そして、この有機廃液Wの流動化によって、このタンク本体2内の底部12の内面11に堆積している沈砂類Tが、この底部12の内面11から拡散部9の内周面8に沿って上方に巻き上げられる。
この後、このタンク本体2の拡散部9の内周面8に沿って巻き上げられた沈砂類Tが、タンク本体2内の中央部に流動した際に、ドラフトチューブ13の下端部から吐出される有機廃液Wの下向流にて下方へ押し流されて、このタンク本体2内の拡散部9の内周面8の下端側の極所的な部分に旋回流Cが形成され、この沈砂類Tの入れ替わり現象が生じる。
この結果、タンク本体2内の拡散部9の内周面8の下端側の極所的な部分での旋回流Cによる沈砂類Tの入れ替わり現象によって、タンク本体2の底部12の内面11に沈砂類Tを残らなくでき、拡散部9の内周面8の上端側に堆積している沈砂類Tが自重によってすべり落ちることから、この拡散部9の内周面8での沈砂類Tの蓄積を防止できる。
そして、この沈砂類Tの入れ替わり現象が生じている状態で、タンク本体2の排出管31を開動作させることにより、このタンク本体2内で旋回している沈砂類Tを連続的あるいは間欠的にタンク本体2外へと引き抜いて排出できるから、このタンク本体2内に堆積などするおそれがある沈砂類Tの排出を簡単な構成で効率良くできる。よって、従来のようにタンク本体2内の底部12を浚渫あるいは清掃などする方法で、このタンク本体2内に堆積する沈砂類Tを除去する必要を無くすことができる。
すなわち、従来の嫌気性消化槽1においては、スカム類Sの蓄積による滞留日数や発酵日数の低下を防止することから、タンク本体2内を定期的に浚渫あるいは清掃などする必要が不可欠であったが、上述のようにタンク本体2内で極所的に流動化させた有機廃液Wとともに沈砂類Tを排出管31から引き出して排出させることにより、このタンク本体2内の浚渫や清掃などの頻度を減少もしくは不要にできるとともに、この沈砂類Tが減ることによりタンク本体2に取り付けられている図示しない種々の機器などの消耗度を減少できるから、嫌気性消化槽1の維持管理を容易にできる。
なお、上記第1の実施の形態では、各飛散機構21の掻き飛し部23それぞれの基端部を支持体22に対してピン20にて回動可能に軸支させたが、図5に示す第2の実施の形態のように、これら各飛散機構21の掻き飛し部23の基端部を支持体22に対して回動可能に嵌合保持させる構成とすることもできる。この場合、これら各飛散機構21それぞれの掻き飛し部23の基端部には、球状に膨らまされたフリーボール部としての球状部41が形成されている。
そして、支持体22は、回転主軸16に一体的に取り付けられており、これら支持体22の先端部は、掻き飛し部23それぞれの球状部41が回動可能に嵌合保持される内径寸法を有する円柱状のパイプ体42の基端側の開口部43に嵌合されて後接続されている。これらパイプ体42は、弾性を有する軸付棒であって、各掻き飛し部23それぞれの球状部41の外径寸法より若干小さな内径寸法を有している。さらに、これらパイプ体42の先端側の開口部44には、各掻き飛し部23の球状部41が上下方向に回動可能となるように嵌合保持されて、いわゆるフリージョイント構造とされている。
この結果、回転主軸16を正転Aさせることによって生じる遠心力や揚力によって、各掻き飛し部23のそれぞれがパイプ体42の弾性に抗して上下方向に回動し、この回転主軸16の回転速度の調整によって、各掻き飛し部23それぞれによる有機廃液Wの飛散程度を調整できるから、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、図6に示す第3の実施の形態のように、パイプ体42の先端側の開口部44を、掻き飛し部23の球状部41の外径寸法より小さく、これら掻き飛し部23の中間部の外径寸法より大きい内径寸法に縮径させて、この縮径した先端側の開口部44にて掻き飛し部23の球状部41を回動可能に保持する構成とすることもできる。この場合も、回転主軸16の回転速度の調整によって、各掻き飛し部23それぞれによる有機廃液Wの飛散程度を調整できるから、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、図7に示す第4の実施の形態のように、パイプ体42の先端側の開口部44を、上下方向に沿った長手方向を有する長孔状にし、この開口部44にて掻き飛し部23の球状部41を回動可能に保持する構成とすることもできる。この開口部44は、掻き飛し部23の球状部41の外径寸法より小さく、これら掻き飛し部23の中間部の外径寸法より大きい幅寸法を有するとともに、この掻き飛し部23の回動角度を規制しない程度の長手寸法を有している。この場合も、回転主軸16の回転速度の調整によって、各掻き飛し部23それぞれによる有機廃液Wの飛散程度を調整できるから、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、図8に示す第5の実施の形態のように、図示しない吊り上げ装置を回転主軸16に取り付け、これら吊り上げ装置にて吊り上げられて長さが調整されるワイヤ45の先端部を各掻き飛し部23の先端部に接続させて吊り上げ支持し、これらワイヤ45の長さを吊り上げ装置にて調整することによって、各掻き飛し部23の回動角度を調整する構成とすることもできる。この場合、この吊り上げ装置によるワイヤ45の長さ調整によって各掻き飛し部23の回動角度を調整でき、これら各掻き飛し部23それぞれによる有機廃液Wの飛散程度を調整できるから、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
そして、これらワイヤ45にて各掻き飛し部23を吊り上げる構成としたことにより、これら掻き飛し部23を水平位置より上方に回動させることが可能となるので、これら掻き飛し部23による有機廃液Wの飛散距離をより長くできるとともに、この有機廃液Wの飛散範囲をより広範囲にできる。
また、図9に示す第6の実施の形態のように、各掻き飛し部23それぞれの羽根部26の湾曲面25側の端面を、回転主軸16の正転Aの方向に向けて所定の角度、例えば45゜ほど傾斜させ状態に、これら掻き飛し部23をひねった状態で取り付けることもできる。この場合、回転主軸16の回転速度の調整によって、各掻き飛し部23による有機廃液Wの飛散程度を調整できるから、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、これら各掻き飛し部23それぞれの羽根部26の湾曲面25側の端面を、回転主軸16の正転Aの方向に向けて所定の角度ほど傾けたことにより、これら掻き飛し部23の羽根部26の湾曲面25で、タンク本体2内の有機廃液Wの液面L上に跳ね上がった有機廃液Wをより遠くかつ広範囲に飛散できるから、このタンク本体2内の有機廃液Wの液面L上の全面でのスカム類Sの堆積および硬化をより効率良く防止できる。
よって、これら各掻き飛し部23それぞれの羽根部26の湾曲面26側の端面の傾斜角度としては、回転主軸16の正転Aの方向に向けて、例えば30゜以上45゜以下の角度ほど傾けることが好ましい。
なお、上記各実施の形態では、タンク本体2内の有機廃液Wの液面Lより上方に跳ね上がった有機廃液Wを、回転主軸16の回転によって掻き飛し部23にて掻き飛ばして飛散させる構成としたが、有機廃液Wの液面L上に層状に形成されたスカム類Sを、これら掻き飛し部23の湾曲面25にて直接攪拌させる構成とすることもできる。
また、回転主軸16の外周面に計4個の飛散機構21を取り付けたが、これら飛散機構21を回転主軸16の外周面に、例えば8個などの複数個ほど取り付けても良い。そして、これら飛散機構21の掻き飛し部23の支持部24の形状としては、直線状以外の曲がった形状や、螺旋状に巻回した形状、L字状に屈曲した形状などであっても対応させて用いることができる。
そして、これら飛散機構21それぞれの掻き飛し部23の湾曲面25の形状としては、これら掻き飛し部23の先端側に向かうに連れて徐々に曲率半径が大きくなる放物線状などの円弧面以外の形状であってもよい。このとき、これら湾曲面25の形状を、掻き飛し部23の先端側に向かうに連れて徐々に曲率半径が大きくなる放物線状にすることによって、これら掻き飛し部23の回動角度に比例させて有機廃液Wの飛散距離を長くできるから、この有機廃液Wの飛散範囲をより広範囲にできる。
さらに、スクリュ15の形状を、軸方向に向けて螺旋状に巻回したスクリュ羽根形状としたが、このスクリュ15の回転にてドラフトチューブ13内の有機廃液Wを流動できる構成であれば、例えばプロペラ状やその他の形状のスクリュ15であってもよい。
そして、略円筒状ではなく、例えば四角筒状のタンク本体2とし、このタンク本体2の拡散部9の内周面8を下方に向けて縮んだ逆四角錐面状にすることもできる。また、モータ17の可動を連続的あるいは間欠的にするなどして、タンク本体2内の沈砂類Tを流動化させる構成とすることもできる。
さらに、複数種の比重の異なる沈砂類Tなどの沈降性異物を、複数の極所的な流動化層となるようにタンク本体2内で流動化させて、これら複数種の沈降性異物を分別して取り出せる構成とすることもできる。
また、回転主軸16を逆転Bさせたときに、この回転主軸16に取り付けられている各飛散機構21に作用する空気抵抗や図示しないストッパ機構などによって、これら各飛散機構21それぞれの掻き飛し部23が上方に回動しない構成とすることもできる。
すなわち、回転主軸16の正転Aの時に各掻き飛し部23が遠心力等で開き、この回転主軸16の逆転Bの時に飛散機構21の掻き飛し部23に作用する空気抵抗を利用して、これら掻き飛し部23がたたまれた状態が保持され、この回転主軸16の停止時に自重にて掻き飛し部23がたたまれた状態が保持される構成とすることもできる。
本発明の第1の実施の排水処理装置を示す説明図である。 同上排水処理装置の飛散手段による排水の飛散状態を示す説明図である。 同上排水処理装置にて槽本体の底部側の排水を流動させる状態を示す説明図である。 同上排水処理装置にて槽本体の底部側の排水を流動させている状態での飛散手段を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態の排水処理装置の飛散手段を示す説明図である。 本発明の第3の実施の形態の排水処理装置の飛散手段の一部を示す説明図である。 本発明の第4の実施の形態の排水処理装置の飛散手段の一部を示す説明図である。 本発明の第5の実施の形態の排水処理装置の一部を示す説明図である。 本発明の第6の実施の形態の排水処理装置の一部を示す説明図である。
符号の説明
1 排水処理装置としての嫌気性消化槽
2 槽本体としてのタンク本体
8 周面部としての内周面
9 拡散部
12 底部
13 筒状体としてのドラフトチューブ
15 流動手段としてのスクリュ
21 飛散手段としての飛散機構
23 飛散部としての掻き飛し部
W 排水としての有機廃液

Claims (4)

  1. 排水が貯留される槽本体と、
    軸方向を上下方向に沿わせた状態で前記槽本体内に配設された筒状体と、
    この筒状体内に設けられこの筒状体の周方向に沿った回転にてこの筒状体内の排水を上方に流動させて前記槽本体内の排水の水面より上方に跳ね上げさせる流動手段と、
    この流動手段にて流動されて前記槽本体内の排水の水面より上方に跳ね上がった排水を飛散させる凹曲面状の飛散部を有し、上下方向に回動可能に前記流動手段に取り付けられた飛散手段と
    を具備したことを特徴とした排水処理装置。
  2. 飛散手段は、筒状体の回転速度に応じて上下方向の回動角度が調整可能である
    ことを特徴とした請求項1記載の排水処理装置。
  3. 流動手段は、筒状体の周方向に沿った回転でこの筒状体内の排水を下方に流動可能で、
    槽本体は、この槽本体の底部側に設けられ前記流動手段にて下方に流動された前記筒状体内の排水を前記槽本体内へ拡散させる拡散部を有している
    ことを特徴とした請求項1または2記載の排水処理装置。
  4. 拡散部は、槽本体の底部側の周面部を下方に向けて縮径させた逆錐面状に形成されている
    ことを特徴とした請求項3記載の排水処理装置。
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