JPS5946654B2 - 撹拌機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は攪拌機に関し、さらに詳しくは、汚泥の消化
槽に設置される攪拌機に関する。

従来、この種の撹拌機としては、撹拌翼を液中に懸垂し
たものや、レーキ状攪拌機等であつて、槽内の液全体を
直接攪拌するものが多かつたが、この場合所要動力が大
きい上に、回転部に紐状物、ビニル類、紙、布等が巻付
き、保守管理に多大な労力を要した。

これらを改善したものとして、第１図、第２図に示すよ
うに、槽内に垂直にドラフト・チューブ１が設けられ、
シャフト２の先端に取付けられたスクリュー３がドラフ
ト・チューブ１内に配され、スクリュー３の上方にてシ
ャフトにスプラッシュ・ディスク４または整流板５が取
付けられたものがある。これらは、プロペラ３の回転に
よつて汚泥がドラフト・チューブ１内を上方または下方
に送られ、上方から出た汚泥がスプラッシュ・ディスク
４または整流板５によつて外方に方向変換されて一部飛
散せられ、スカムを湿潤、軟化するものである。軟化ス
カムはスクリュー３の逆回転によつて、ドラフト・チュ
ーブ１内に吸込まれて槽底部に送られる。こうしてスカ
ムが液面に蓄積しないようになされている。しかし従来
の攪拌機では汚泥の飛散が十分でなくて、槽の周壁付近
のスカムは崩れないで残ることが多く、そのためドラフ
ト・チューブ１へのスカムの吸込みが不完全であつて、
スカムの液面蓄積を防止できず、また撹拌効果も満足す
べきものとはいえなかつた。この発明は、上記実情に鑑
みてなされたもので、攪拌動力を増すことなく汚泥の飛
散量を増大させて、スカムを十分に湿潤、軟化し、ドラ
フト・チユーブヘのスカムの吸込みを完全に行なつてス
カムの液面蓄積を確実に防止することができるとともに
、攪拌効果も大巾に向上することのできる攪拌機を提供
することを目的とする。

この目的の達成のために、この発明による攪拌機におい
ては、シャフトと同軸回転または差動回転するスプラッ
シュ・ディスクの下面に中心部から周縁部に１または複
数の液飛散用の案内羽根または案内凹溝が設けてある。

以下、この発明を図示の実施例により具体的に説明する
。

第３図、第４図において、汚泥液面よりやや上方にてシ
ャフト１２に取付けられたスプラッシュ・ディスク１４
の下面に、中心部から周縁部に液飛散用の複数の案内羽
根１６が設けられている。

これら案内羽根１６は中心部から外側に向うにつれて回
転後方に湾曲している。案内羽根１６の基端はシャフト
孔の囲りのカラー部１７に連なつている。攪拌機の他の
構成部材は、第１図に示す従来のものと同じである。す
なわち、シヤフト１２の下端にスクリユ一１３が取付け
られ、これがドラフト・チユーブ１１内に配されている
。そしてスクリユ一１３およびスプラツシユ・デイスク
１４は、槽頂壁に据付けられた回転部の作動によつて正
逆に回転せられる。スプラツシユ・デイスク１４はシヤ
フト１２と同軸回転または差動回転するようになされて
いる。なお、案内羽根は１本であつてもよい。第５図、
第６図はこの発明の他の実施例を示す。

同図においては、スプラツシユ・デイスク２４の下面に
、中心部から周縁部に液飛散用の案内凹溝２６が設けら
れている。このスプラツシユ・ディスク２４は厚肉の平
板状のものであつて、案内凹溝２６はデイスク中心部を
含みかつ周端面に至つている。なお、案内凹溝は、第６
図のもののほか、第７図に示すように、中心部から外側
に向うにつれて回転後方に湾曲した案内凹溝３６でもよ
い。またスプラツシユ・デイスクは、上記平板状のもの
のほか、第８図に示すように、逆円錐台状のスプラツシ
ユ・デイスク３４でもよく、この場合も中心部を含みか
つ周端面に至る案内凹溝４６が設けられている。なお、
案内凹溝は複数設けられてもよい。上記構成の撹拌機に
おいて、第３〜８図上に示す矢印Ａの方向にスクリユ一
１３を回転させると、汚泥はドラフト・チユーブ１１内
を上方に送られ、同チユーブ１１から出て液面上に盛上
がり、回転するスプラツシユ・デイスク１４，２４，３
４の下面に当たる。

そうすると、汚泥は案内羽根１６または案内凹溝２６，
３６，４６によつて案内されて、遠心力によつて外方に
遠方まで飛散せられる。その結果、液面上に特に槽の周
壁付近に多く蓄積しているスカムが、飛散汚泥によつて
湿潤、軟化せられる。この場合、液面上の蓄積スカムを
飛散汚泥で常時解叩する必要はなく、解叩力が強力なも
のであれば、間欠的なものでよい。また液面に落下する
飛散汚泥を液面上の一箇所に集中させ、ついで漸次落下
位置を変更して液面全域に及ぼすために、案内羽根また
は案内凹溝の数を少なくしたり、スプラツシユ・デイス
クがシヤフトに対して差動回転するように、デイスク回
転の調整手段を設けてもよい。こうしてスカムを軟化し
た後、スクリユ一１３を矢印Ａの逆方向に回転させると
、軟化せられたスカムは汚泥とともにドラフト・チユー
ブ１１内に吸込まれて、スクリユ一１３により破砕され
て、ドラフト・チユーブ１１の下端から槽底部に送り出
される。

こうして汚泥全体が効率よく撹拌される。この発明によ
る攪拌機は、以上のとおりで、シヤフトと同軸回転また
は差動回転するスプラツシユ・デイスクの下面に、中心
部から周縁部に１または複数の液飛散用の案内羽根また
は案内凹溝が設けられたものであるので、スクリユ一の
正回転によつてドラフト・チユーブ内を上昇して同ディ
スクの下面に当つた汚泥を、案内羽根または案内凹溝に
よつて大量にかつ遠方に飛散することができる。

その結果飛散汚泥によつて液面上のスカムが軟化せられ
、スクリユ一の逆回転によって軟化スカムがドラフト・
チユーブ内に吸込まれてスクリユ一によつて破砕される
。こうしてスカムの液面蓄積を確実に防止することがで
きるとともに、撹拌効果を大巾に向上することができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は従来の攪拌機の縦断面図、第３図はこ
の発明の実施例を示す攪拌機の要部縦断面図、第４図は
第３図上の−線に沿う断面図、第５図は他の実施例を示
す攪拌機の要部縦断面図、第６図は第５図上の一線に沿
う断面図、第７図は凹溝の変形例を示す第６図相当の断
面図、第８図は凹溝の変形例を示す第５図相当の断面図
である。 １１・・・・・・ドラフト・チユーブ、１２・・・・・
・シヤフト、１３・・・・・・スクリユ一 １４，２４
，３４・・・・・・スプラツシユ・デイスク、１６・・
・・・・案内羽根、２６，３６，４６・・・・・・案内
凹溝。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ シャフトと同軸回転または差動回転するスプラッシ
   ュ・ディスクの下面に、中心部から周縁部に１または複
   数の液飛散用の案内羽根または案内凹溝が設けられてい
   る攪拌機。