JP4582067B2 - 形状予測装置と形状予測方法とそのためのコンピュータプログラム - Google Patents

形状予測装置と形状予測方法とそのためのコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、内部応力の発生している粗材を切削して製造される製造物の3次元形状を予測する装置に関する。
製品形状や製造条件の仕様を決定するためにCAE(コンピュータ援用エンジニアリング)が利用されている。CAEでは、製品の各種の条件を設定し、その条件をコンピュータ等に入力することで、その製品の形状や特性を予測する。近年では、切削加工の分野においてもCAEが利用されている。すなわち、切削加工により製造される製造物の3次元形状を、CAEにより予測する。
このような形状予測装置は、粗材の形状を複数の微小要素によりモデル化した3次元形状データを入力する手段と、切削加工時の切削条件を入力する手段と、入力された粗材の3次元形状データと切削条件を用いてその切削条件による切削加工後の粗材の3次元形状データを算出するシミュレーション手段を有している。
この形状予測装置では、シミュレーション手段が、入力された粗材の3次元形状データと入力された切削条件(例えば、工具の形状、工具の動き(工具の回転数、工具の移動経路等)、治具の形状等)に基づいて、切削加工時の状態(例えば、切削範囲、粗材及び工具及び治具の変形、工具及び粗材に発生する熱等)をシミュレーションする。このシミュレーションによって、入力された切削条件による切削加工後の粗材の3次元形状データが算出される。
なお、特許文献1には、シミュレーションによって切削加工時の切削条件を最適化する装置が開示されている。
特開2001−225243号公報
上述の形状予測装置によれば、粗材を切削して製造される製造物の形状を予測することができる。しかしながら、実際の切削加工では粗材が内部応力を有している場合があり、このような場合、粗材を切削すると粗材中の内部応力が解放される。このように粗材中の内部応力が解放されると、それに伴って粗材が変形する。したがって、上述の形状予測装置では、粗材が内部応力を有している場合、製造物の形状を正確に予測することができないという問題があった。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、粗材を切削して製造される製造物の形状をより正確に予測することができる形状予測装置を提供することを目的とする。
本発明の形状予測装置は、内部応力の発生している粗材を切削して製造される製造物の3次元形状を予測する。この形状予測装置は、粗材の形状を複数の微小要素によりモデル化した3次元形状データを入力する手段と、粗材の各微小要素に発生している内部応力を入力する手段と、切削加工時の切削条件を入力する手段と、入力された粗材の3次元形状データと切削条件を用いて、その切削条件で粗材を切削加工したときの切削範囲を算出するとともに粗材の各微小要素に発生する切削加工後の切削応力を算出する第1シミュレーション手段と、算出された切削範囲を用いて粗材の3次元形状データを修正する手段と、修正された3次元形状データと入力された内部応力と算出された切削応力を用いて、内部応力と切削応力が作用するときの切削加工後の粗材の3次元形状データを算出する第2シミュレーション手段とを有している。
本明細書が開示する他の形態の形状予測装置は、粗材の形状を複数の微小要素によりモデル化した3次元形状データを入力する手段と、粗材の各微小要素に発生している内部応力を入力する手段と、切削加工時の切削条件を入力する手段と、入力された粗材の3次元形状データと切削条件を用いて、その切削条件で粗材を切削加工したときの切削範囲を算出する第1シミュレーション手段と、算出された切削範囲を用いて粗材の3次元形状データを修正する手段と、修正された3次元形状データと入力された内部応力を用いて、内部応力が作用するときの切削加工後の粗材の3次元形状データを算出する第2シミュレーション手段とを有している。
この形状予測装置では、第1シミュレーション手段が切削加工時の粗材の切削範囲を算出する。修正手段は、算出された切削範囲を用いて粗材の3次元形状データを修正する。この修正によって、粗材の3次元形状データは、内部応力が作用しないときの(すなわち、切削加工による粗材中の内部応力の解放に伴う粗材の変形を考慮していない状態での)切削加工後の粗材の形状を示すデータとなる。粗材の3次元形状データが修正されると、第2シミュレーション手段が、修正された3次元形状データと入力された内部応力を用いて、内部応力が作用するときの(すなわち、切削加工による粗材中の内部応力の解放に伴う粗材の変形を考慮した状態での)切削加工後の粗材の3次元形状データを算出する。したがって、この形状予測装置によれば、粗材を切削して製造される製造物の形状をより正確に予測することができる。
上述の他の形態の形状予測装置は、第1シミュレーション手段は、切削範囲とともに粗材の各微小要素に発生する切削加工後の切削応力を算出し、第2シミュレーション手段は、修正された3次元形状データと入力された内部応力と算出された切削応力を用いて、内部応力と切削応力が作用するときの切削加工後の粗材の3次元形状データを算出することが好ましい。
この形状予測装置では、第1シミュレーション手段が、切削加工後の切削応力(すなわち、切削加工を実施することによって切削加工後の粗材に残留する内部応力)を算出し、第2シミュレーション手段は、内部応力と切削応力が作用するときの切削加工後の粗材の3次元形状データを算出する。したがって、この形状予測装置によれば、さらに正確に製造物の形状を予測することができる。
また、本発明は、内部応力を有する粗材をn回の切削加工により切削して製造される製造物の3次元形状を予測する装置を提供する。
この形状予測装置は、粗材の形状を複数の微小要素によりモデル化した3次元形状データを入力する手段と、粗材の各微小要素に発生している内部応力を入力する手段と、n回の切削加工のそれぞれについて切削加工時の切削条件を入力する手段と、粗材の3次元形状データと切削加工時の切削条件を用いて、その切削条件で粗材を切削加工したときの切削範囲を算出するとともに粗材の各微小要素に発生する切削加工後の切削応力を算出する第3シミュレーション手段と、算出された切削範囲を用いて粗材の3次元形状データを修正する手段と、修正された3次元形状データと入力された内部応力と算出された切削応力を用いて、内部応力と切削応力が作用するときの切削加工後の粗材の3次元形状データを算出する第4シミュレーション手段と、を有しており、第1回目の切削加工について、入力された3次元形状データと入力された第1回目の切削条件を用いて前記第3シミュレーション手段、修正手段及び第4シミュレーション手段を実行して第1回目の切削加工後の粗材の3次元形状データを算出し、以下、第n回目の切削加工まで順に、前回の切削加工後の粗材の3次元形状データと今回の切削条件を用いて前記第3シミュレーション手段、修正手段及び第4シミュレーション手段を実行して今回の切削加工後の粗材の3次元形状データを算出することで、n回目の切削加工後の粗材の3次元形状データを算出する。
本明細書は、他の形態の形状予測装置として、内部応力を有する粗材をn回の切削加工により切削して製造される製造物の3次元形状を予測する装置を提供する。
この形状予測装置は、粗材の形状を複数の微小要素によりモデル化した3次元形状データを入力する手段と、粗材の各微小要素に発生している内部応力を入力する手段と、n回の切削加工のそれぞれについて切削加工時の切削条件を入力する手段と、粗材の3次元形状データと切削加工時の切削条件を用いて、その切削条件で粗材を切削加工したときの切削範囲を算出する第3シミュレーション手段と、算出された切削範囲を用いて粗材の3次元形状データを修正する手段と、修正された3次元形状データと入力された内部応力を用いて、内部応力が作用するときの切削加工後の粗材の3次元形状データを算出する第4シミュレーション手段とを有している。そして、第1回目の切削加工について、入力された3次元形状データと入力された第1回目の切削条件を用いて前記第3シミュレーション手段、修正手段及び第4シミュレーション手段を実行して第1回目の切削加工後の粗材の3次元形状データを算出し、以下、第n回目の切削加工まで順に、前回の切削加工後の粗材の3次元形状データと今回の切削条件を用いて前記第3シミュレーション手段、修正手段及び第4シミュレーション手段を実行して今回の切削加工後の粗材の3次元形状データを算出することで、n回目の切削加工後の粗材の3次元形状データを算出する。
この形状予測装置によれば、n回の切削加工により切削して製造される製造物の3次元形状を正確に予測することができる。
また、本発明は、キャビティ内に溶融した原料を充填して冷却固化することで1次成形体を成形し、この1次成形体を切削加工により切削して製造される製造物の3次元形状を予測する装置を提供する。
この形状予測装置は、キャビティの形状を示す3次元形状データを入力する手段と、1次成形体の成形条件を入力する手段と、入力されたキャビティの3次元形状データと成形条件を用いて、その形状のキャビティによりその成形条件で成形したときの1次成形体の形状を複数の微小要素によりモデル化した3次元形状データを算出するとともに、1次成形体の各微小要素に発生する内部応力を算出する第5シミュレーション手段と、切削加工時の切削条件を入力する手段と、算出された1次成形体の3次元形状データと入力された切削条件を用いて、その切削条件で1次成形体を切削加工したときの切削範囲を算出するとともに粗材の各微小要素に発生する切削加工後の切削応力を算出する第6シミュレーション手段と、算出された切削範囲を用いて第5シミュレーション手段で算出された3次元形状データを修正する手段と、修正された3次元形状データと第1シミュレーション手段で算出された内部応力と第6シミュレーション手段で算出された切削応力を用いて、内部応力と切削応力が作用するときの切削加工後の1次成形体の3次元形状データを算出する第7シミュレーション手段とを有する。
本明細書は、他の形態の形状予測装置として、キャビティ内に溶融した原料を充填して冷却固化することで1次成形体を成形し、この1次成形体を切削加工により切削して製造される製造物の3次元形状を予測する装置を提供する。
この形状予測装置は、キャビティの形状を示す3次元形状データを入力する手段と、1次成形体の成形条件を入力する手段と、入力されたキャビティの3次元形状データと成形条件を用いて、その形状のキャビティによりその成形条件で成形したときの1次成形体の形状を複数の微小要素によりモデル化した3次元形状データを算出するとともに、1次成形体の各微小要素に発生する内部応力を算出する第5シミュレーション手段と、切削加工時の切削条件を入力する手段と、算出された1次成形体の3次元形状データと入力された切削条件を用いて、その切削条件で1次成形体を切削加工したときの切削範囲を算出する第6シミュレーション手段と、算出された切削範囲を用いて第5シミュレーション手段で算出された3次元形状データを修正する手段と、修正された3次元形状データと第1シミュレーション手段で算出された内部応力を用いて、内部応力が作用するときの切削加工後の1次成形体の3次元形状データを算出する第7シミュレーション手段とを有している。
この形状予測装置では、第5シミュレーション手段が1次成形体中に発生する内部応力を算出し、第7シミュレーション手段がその内部応力が作用するときの切削加工後の1次成形体の3次元形状データを算出する。したがって、成形加工により1次成形体を成形し、その1次成形体を切削加工により切削して製造される製造物の形状を正確に予測することができる。
また、本発明は、内部応力の発生している粗材を切削して製造される製造物の3次元形状を予測する方法を提供する。この形状予測方法は、粗材の形状を複数の微小要素によりモデル化した3次元形状データを入力する工程と、粗材の各微小要素に発生している内部応力を入力する工程と、切削加工時の切削条件を入力する工程と、入力された粗材の3次元形状データと切削条件を用いて、その切削条件で粗材を切削加工したときの切削範囲を算出するとともに粗材の各微小要素に発生する切削加工後の切削応力を算出する工程と、算出された切削範囲を用いて粗材の3次元形状データを修正する工程と、修正された3次元形状データと入力された内部応力と算出された切削応力を用いて、内部応力と切削応力が作用するときの切削加工後の粗材の3次元形状データを算出する工程を有する。
本明細書は、他の形態の形状予測方法として、内部応力の発生している粗材を切削して製造される製造物の3次元形状を予測することができる形状予測方法を提供する。
この形状予測方法は、粗材の形状を複数の微小要素によりモデル化した3次元形状データを入力する工程と、粗材の各微小要素に発生している内部応力を入力する工程と、切削加工時の切削条件を入力する工程と、入力された粗材の3次元形状データと切削条件を用いて、その切削条件で粗材を切削加工したときの切削範囲を算出する工程と、算出された切削範囲を用いて粗材の3次元形状データを修正する工程と、修正された3次元形状データと入力された内部応力を用いて、内部応力が作用するときの切削加工後の粗材の3次元形状データを算出する工程とを有している。
この形状予測方法によれば、粗材を切削して製造される製造物の形状をより正確に予測することができる。
また、本発明は、内部応力の発生している粗材を切削して製造される製造物の3次元形状を予測するためのコンピュータプログラムを提供する。このコンピュータプログラムは、粗材の形状を複数の微小要素によりモデル化した3次元形状データを記憶する工程と、粗材の各微小要素に発生している内部応力を記憶する工程と、切削加工時の切削条件を記憶する工程と、記憶した粗材の3次元形状データと切削条件を用いて、その切削条件で粗材を切削加工したときの切削範囲を算出するとともに粗材の各微小要素に発生する切削加工後の切削応力を算出する工程と、算出された切削範囲を用いて粗材の3次元形状データを修正する工程と、修正された3次元形状データと記憶した内部応力と算出された切削応力を用いて、内部応力と切削応力が作用するときの切削加工後の粗材の3次元形状データを算出する工程とをコンピュータに実行させる。
本明細書は、他の形態のコンピュータプログラムとして、内部応力の発生している粗材を切削して製造される製造物の3次元形状を予測するためのコンピュータプログラムを提供する。
このコンピュータプログラムは、粗材の形状を複数の微小要素によりモデル化した3次元形状データを記憶する工程と、粗材の各微小要素に発生している内部応力を記憶する工程と、切削加工時の切削条件を記憶する工程と、記憶した粗材の3次元形状データと切削条件を用いて、その切削条件で粗材を切削加工したときの切削範囲を算出する工程と、算出された切削範囲を用いて粗材の3次元形状データを修正する工程と、修正された3次元形状データと記憶した内部応力を用いて、内部応力が作用するときの切削加工後の粗材の3次元形状データを算出する工程とをコンピュータに実行させる。
このコンピュータプログラムによれば、コンピュータに、粗材を切削して製造される製造物の形状をより正確に算出させることができる。
下記に詳細に説明する実施例の主要な特徴を最初に列記する。
(形態1)形状予測装置は、キャビティ内に溶融した原料を充填して冷却固化することで鋳物を鋳造し、この鋳物をn回の切削加工により切削して製造される製造物の3次元形状を予測する。
(形態2)形状予測装置は、キャビティの形状を示す3次元形状データを入力する手段と、1次成形体の成形条件を入力する手段と、鋳造工程をシミュレートする第1シミュレーション手段と、切削加工時の切削条件を入力する手段と、切削工程をシミュレートする第2シミュレーション手段と、3次元形状データを修正する修正手段と、応力による変形をシミュレートする第3シミュレーション手段を有している。
(形態3)第1シミュレーション手段は、入力されたキャビティの3次元形状データと鋳造条件を用いて、その形状のキャビティによりその鋳造条件で鋳造したときの鋳物の形状を複数の微小要素によりモデル化した3次元形状データを算出するとともに、鋳物の各微小要素に発生する内部応力を算出する。
(形態4)第2シミュレーション手段は、鋳物の3次元形状データと入力された切削条件を用いて、その切削条件で鋳物を切削加工したときの切削範囲を算出するとともに、鋳物の各微小要素に発生する切削加工後の切削応力を算出する。
(形態5)修正手段は、算出された切削範囲を用いて第1シミュレーション手段で算出された3次元形状データを修正する。
(形態6)第3シミュレーション手段は、修正された3次元形状データと第1シミュレーション手段で算出された内部応力と第2シミュレーション手段で算出された切削応力を用いて、内部応力と切削応力が作用するときの切削加工後の鋳物の3次元形状データを算出する。
(形態7)形状予測装置は、第1回目の切削加工について、入力された3次元形状データと入力された第1回目の切削条件を用いて前記第1シミュレーション手段、修正手段及び第2シミュレーション手段を実行して第1回目の切削加工後の鋳物の3次元形状データを算出し、以下、第n回目の切削加工まで順に、前回の切削加工後の鋳物の3次元形状データと今回の切削条件を用いて前記第1シミュレーション手段、修正手段及び第2シミュレーション手段を実行して今回の切削加工後の鋳物の3次元形状データを算出することで、n回目の切削加工後の鋳物の3次元形状データを算出する。
本発明の一実施例に係る形状予測装置10について図面を参照しながら説明する。図1に示す形状予測装置10は、鋳物を鋳造し、その鋳物を切削して製造される製品の3次元形状を予測する。図1に示すように、形状予測装置10は、演算装置20、記憶装置30、表示装置40、マウス42、キーボード44によって構成されている。
表示装置40は演算装置20と接続されており、演算装置20から入力される信号に従って、画像を表示する。
マウス42は、入力スイッチと、入力ローラを備えた入力装置である。マウス42は、演算装置20と接続されている。入力スイッチが操作され、またはマウス42が机上で移動されて入力ローラが動かされることによって、マウス42から演算装置20に指令値が入力される。
キーボード44は、多数の入力スイッチを備えた入力装置である。キーボード44は、演算装置20と接続されており、各入力スイッチが操作されることによって演算装置20に指令値が入力される。
記憶装置30はハードディスク等によって構成されており、演算装置20と接続されている。図1に示すように、記憶装置30は、3D−CADプログラム50、鋳造シミュレーションプログラム52、切削シミュレーションプログラム54、形状修正プログラム55、応力変形シミュレーションプログラム56、製品形状予測プログラム58を記憶している。また、記憶装置30は、演算装置20から入力されるデータを記憶する。また、記憶装置30は、演算装置20から入力される指令値に応じて、記憶しているデータを演算装置20に入力する。
演算装置20は、CPU、ROM、RAM等を備えたマイクロプロセッサによって構成されている。演算装置20は、記憶装置30、表示装置40、マウス42、キーボード44と接続されている。演算装置20は、マウス42及びキーボード44から入力される指令値に従って、種々の演算を実行し、演算結果を表示装置40に表示させる。また、演算装置20は、記憶装置30が記憶しているデータを読み出し、読み出したデータを利用して演算を実行する。また、演算装置20は、データを記憶装置30に記憶させる。
演算装置20は、記憶装置30の3D−CADプログラム50を実行することによって、3D−CADデータ作成部22として機能し、物体の3次元形状を表す3D−CADデータを作成する。
また、演算装置20は、記憶装置30の製品形状予測プログラム58を実行することによって、鋳造シミュレーション部24、切削シミュレーション部26、形状修正部27、応力変形シミュレーション部28として機能する。これによって、演算装置20は、鋳造加工及び切削加工により製造される製品の形状を示す3次元形状データを算出する。
次に、形状予測装置10が、鋳造加工及び切削加工により製造される製品(本実施例では、自動車のエンジンブロック)の3次元形状データを算出する処理について説明する。
製品の3次元形状データを算出する際には、事前に鋳造加工時に使用するキャビティの形状を示す3D−CADデータ(以下では、キャビティ形状データ60という)を作成しておく。キャビティ形状データ60は、演算装置20により3D−CADプログラム50を実行し、マウス42及びキーボード44を操作することによって作成する。作成したキャビティ形状データ60は、記憶装置30に記憶させておく。なお、キャビティ形状データ60は、形状予測装置10と接続されたCAD装置によって作成され、このCAD装置から形状予測装置10に入力されるようにしてもよい。
製品の3次元形状データの算出は、演算装置20が記憶装置30の製品形状予測プログラム58を実行することによって行われる。製品形状予測プログラム58を実行すると、演算装置20は図2のフローチャートを実行する。演算装置20は、まず、記憶装置30から鋳造シミュレーションプログラム52を読み出して実行する。これによって、演算装置20は、鋳造シミュレーションを開始する。
ステップS2では、演算装置20は、表示装置40に3D−CADデータの指定を求めるメッセージを表示させる。オペレータがマウス42及びキーボード44を操作し、事前に作成したキャビティ形状データ60を指定すると、演算装置20は、記憶装置30から指定されたキャビティ形状データ60を読み出す。すると、図3に示すように、表示装置40にキャビティ形状データ60が示す3次元形状が表示される。
キャビティ形状データ60を読み込むと、演算装置20は、表示装置40に鋳造条件の入力を求めるメッセージを表示させる。オペレータがマウス42及びキーボード44を操作することで鋳造条件が演算装置20に入力される(ステップS4)。
すなわち、演算装置20は、まず、キャビティを除いた鋳型の形状(例えば、鋳型の外形、湯道の形状(湯道の経路、注湯口の位置及び形状、ゲートの位置及び形状等)等)の指定を求めるメッセージを表示させる。オペレータがマウス42及びキーボード44を操作して鋳型の形状を指定すると、演算装置20は鋳型の形状を示す3次元形状データ(以下では、鋳型形状データ62という)を作成する。すると、図4に示すように、表示装置40に鋳型形状データ62が示す3次元形状が表示される。
鋳型形状データ62を作成すると、演算装置20は、表示装置40に鋳型の形状を除く他の鋳造条件の指定を求めるメッセージを表示させる。オペレータがマウス42及びキーボード44を操作することで、他の鋳造条件が演算装置20に入力される。他の鋳造条件としては、鋳物(溶湯)の材質(例えば、鉄、アルミ等(鋳物の材質を指定することで、その材質の物性(比熱、密度、熱伝導率、固液共存域の固相率変化、粘性、固相線温度、液相線温度、凝固潜熱等)が演算装置20によって記憶装置30内のデータベースから読み出される))、鋳型の材質、注湯条件(注湯温度、注湯速度)等を入力する。
鋳造条件が入力されると、演算装置20は、図4の鋳型形状データ62と、入力された鋳造条件に基づいて、鋳造時のシミュレーションを実行する(ステップS8)。
すなわち、演算装置20は、図4の鋳型形状データ62を、多数のソリッド要素(立体形状の微小要素)にメッシュ化する。これによって鋳型形状データ62は、多数のソリッド要素によってモデル化された3次元形状データとなる。そして、各ソリッド要素に鋳型の物性(ステップS6で入力された鋳型の材質に対応する物性)を示すパラメータを付与する。次に、演算装置20は、鋳型形状データ62とステップS6で入力された溶湯の材質及び注湯条件に基づいて、鋳型形状データ62が示す鋳型内に指定した注湯条件にしたがって溶湯を流し込んで鋳造するときのシミュレーションを実行する。すなわち、鋳型内での溶湯の流れ、鋳型内の温度分布、凝固等により鋳物(溶湯)中に発生する内部応力、その内部応力による鋳物(溶湯)の変形等を有限要素法によりシミュレーションする。これによって、鋳型形状データ62が示す鋳型を用いて、指定した鋳造条件で鋳造される鋳物の形状を示す3次元形状データ(以下では、鋳物形状データAという)が算出される。鋳物形状データAは、鋳造時の種々の要素(内部応力による鋳物の歪等)をシミュレーションして算出されているので、キャビティ形状データ60とは若干異なる形状を示すデータとなる。鋳物形状データAは、多数のソリッド要素によってモデル化された3次元形状データとして算出され、各ソリッド要素には鋳物の物性を示すパラメータが付与される。また、各ソリッド要素には、鋳物の各ソリッド要素に対応する箇所に発生する内部応力(すなわち、鋳造後に鋳物中に残留する応力)の予測値が付与される。
なお、このような鋳造シミュレーションを実行する鋳造シミュレーションプログラム52として、TOPCAST(株式会社トヨタコミュニケーションシステム製)、ABAQUS(ABAQUS,Ink.製)等を用いることができる。
鋳物形状データAを算出すると、演算装置20は、記憶装置30から切削シミュレーションプログラム54を読み出し、実行する。これによって、演算装置20は、切削シミュレーションを開始する。
ステップS12では、演算装置20は、ステップS8で算出した鋳物形状データAに基づいて、切削シミュレーション用の鋳物形状データBを作成する。鋳物形状データBは、鋳物形状データAと同一形状を示すように作成される。また、鋳物形状データBは、メッシュ化され、多数のソリッド要素によりモデル化された形状データとなる。このとき、鋳物形状データBは、各ソリッド要素が切削シミュレーションに適した形状となるようにメッシュ化されるので、各ソリッド要素は鋳物形状データAとは異なる形状となる。また、鋳物形状データBには、鋳物形状データAとは異なり、各ソリッド要素に鋳物の物性を示すパラメータ及び内部応力の予測値が付与されない。したがって、鋳物形状データBは、形状のみを示すデータとなる。
鋳物形状データBを作成すると、演算装置20は、表示装置40に切削条件の指定を求めるメッセージを表示させる。オペレータがマウス42及びキーボード44を操作することで、演算装置20に切削条件が入力される(ステップS14)。切削条件としては、鋳物の材質(ここでは、鋳造シミュレーション時に指定した鋳物の材質と同じ材質を指定する。鋳物の材質を指定することで、その材質の物性(密度、硬度、弾性率、膨張係数、比熱、熱伝導率等)が演算装置20によって記憶装置30内のデータベースから読み出される)、切削工具の形状、切削工具の材質、鋳物を固定する治具の形状、治具の材質、鋳物と切削工具と治具の切削開始時の配置、切削工具の動き(回転速度、移動経路、切り込み量等)等を入力する。
切削条件が入力されると、演算装置20は、入力された鋳物の材質に応じて、鋳物形状データBの各ソリッド要素に、鋳物の物性を示すパラメータを付与する。また、演算装置20は、入力された切削工具の形状に基づいて、切削工具の形状を示す切削工具形状データ64を作成する。切削工具形状データ64は、多数のソリッド要素によってモデル化され、各ソリッド要素には切削工具の物性を示すパラメータが付与される。また、演算装置20は、入力された治具の形状に基づいて、治具の形状を示す治具形状データ66を作成する。治具形状データ66は、多数のソリッド要素によってモデル化され、各ソリッド要素には治具の物性を示すパラメータが付与される。そして、演算装置20は、入力された切削条件(鋳物と切削工具と治具の切削開始時の配置)に応じて、鋳物形状データB、切削工具形状データ64、治具形状データ66の相対位置を規定した、切削配置データを作成する(ステップS16)。演算装置20は、切削配置データを作成すると、図5に示すように、切削配置データによって規定された鋳物(鋳物形状データB)と切削工具(切削工具形状データ64)と治具(治具形状データ66)の配置を表示装置40に表示させる。
切削配置データを作成すると、演算装置20は、ステップS14で入力された切削条件(切削工具の動き)に基づいて、切削時のシミュレーションを実行する(ステップS18)。
すなわち、演算装置20は、切削配置データが示す配置から切削工具を入力された回転速度で回転させ、入力された切り込み量及び移動経路で移動させたときの切削シミュレーションを実行する(図6参照)。切削シミュレーションでは、切削による切削工具及び鋳物及び治具の変形(反り、ビビリ(振動))、切削により発生する熱、切削によって鋳物に発生する内部応力、その内部応力によって鋳物に発生する歪等を有限要素法によりシミュレーションする。これによって、鋳物形状データBが示す鋳物を入力した切削条件で切削したときの切削範囲X(図7参照)及び切削後の鋳物の形状を示す3次元形状データ(以下では、鋳物形状データCという)が算出される。鋳物形状データCは、多数のソリッド要素によりモデル化された形状データとして算出される。また、鋳物形状データCの各ソリッド要素には、切削後の鋳物の各ソリッド要素に対応する箇所に発生する切削応力(切削加工により切削後の鋳物中に残留する応力)の予測値が付与される。
なお、このような切削シミュレーションを実行する切削シミュレーションプログラム54としては、DEFORM(Scientific Forming Technologies Corporation製)、Advant Edge(Third Wave Systems製)等を用いることができる。
演算装置20は、切削範囲X及び鋳物形状データCを算出すると、記憶装置30から形状修正プログラム55を読み出し、実行する。これによって、演算装置20は、切削範囲Xの形状に基づいて鋳物形状データAの形状を修正する(ステップS20)。すなわち、演算装置20は、鋳物形状データAのソリッド要素のうち切削範囲Xに対応するソリッド要素を除去する。これによって、鋳物形状データAは、鋳物形状データCと略同一形状に修正される。また、演算装置20は、鋳物形状データCの各ソリッド要素に付与されている切削応力の予測値を、鋳物形状データAのソリッド要素に付与する。上述したように、鋳物形状データAの各ソリッド要素の形状と鋳物形状データB(すなわち、鋳物形状データC)の各ソリッド要素の形状は異なるので、鋳物形状データCの各ソリッド要素に付与されている切削応力は所定の演算方法によって鋳物形状データAの各ソリッド要素に分配して付与される。そして、鋳物形状データAの各ソリッド要素に付与された切削応力の予測値と、内部応力の予測値から鋳物の各ソリッド要素に対応する箇所に発生する残留応力(すなわち、鋳造及び切削により鋳物中に残留する応力)の予測値を算出する。これによって、鋳物形状データCと同一形状を示し、各ソリッド要素に残留応力の予測値が付与された鋳物形状データDが算出される。
鋳物形状データDを算出すると、演算装置20は、記憶装置30から応力変形シミュレーションプログラム56を読み出し、実行する。これによって、演算装置20は、応力変形シミュレーションを開始する。
ステップS22では、演算装置20は、鋳物形状データDの各ソリッド要素の残留応力の予測値に基づいて、鋳物形状データDが示す鋳物の残留応力による変形をシミュレーションする(ステップS22)。
すなわち、実際の切削加工では、鋳物を切削することにより鋳物中の残留応力が解放され、鋳物が変形する。したがって、演算装置20は、鋳物形状データDが示す鋳物の残留応力の解放と、その残留応力の解放による変形をシミュレーションする。これによって、鋳物形状データDが示す鋳物の変形後の形状を示す鋳物形状データEが算出される。鋳物形状データEは、各ソリッド要素に、変形後の鋳物の残留応力の予測値が付与された3次元形状データとなる。
なお、このような応力による変形をシミュレーションする応力変形シミュレーションプログラム56として、ABAQUS(ABAQUS,Ink.製)等を用いることができる。
鋳物形状データEを算出すると、演算装置20は、表示装置40に鋳物形状データEが示す形状の鋳物をさらに切削するシミュレーションを実行するか否かの選択を求めるメッセージを表示させる。オペレータがマウス42及びキーボード44を操作することで、鋳物をさらに切削加工するシミュレーションを実行するか否かが選択される(ステップS24)。
オペレータが鋳物をさらに切削加工するシミュレーションを実行しないことを選択すると(ステップS24でNO)、演算装置20は、処理を終了する。したがって、鋳物形状データEが、指定した鋳造条件で鋳造した鋳物を指定した切削条件で切削して製造される製造物の形状を予測する3次元形状データとなる。
オペレータが鋳物をさらに切削加工するシミュレーションを実行することを選択すると(ステップS24でYES)、再度ステップS12〜ステップS24の処理が実行される。
2回目以降のステップS12では、演算装置20は、直前のステップS22で算出した鋳物形状データEと同一形状を示す鋳物形状データBを作成する。
また、2回目以降のステップS20では、演算装置20は、直前のステップS22で算出された鋳物形状データEから領域Xに対応する領域を除去し、切削応力の予測値をその鋳物形状データEの各ソリッド要素に付与することで、鋳物形状データDを算出する。
したがって、2回目以降のステップS12〜ステップS24では、前回のステップS22で算出された鋳物形状データEが示す形状の鋳物をさらに切削した鋳物の形状を示す鋳物形状データEが算出される。すなわち、演算装置20は、複数回の切削加工により切削した鋳物の形状を示す鋳物形状データEを算出する。したがって、その鋳物形状データEが、指定した鋳造条件で鋳造した鋳物を複数回の切削加工により切削して製造される製造物の形状を予測する3次元形状データとなる。
以上に説明したように、本実施例の形状予測装置10では、演算装置20は残留応力が作用しないときの(すなわち、切削加工による鋳物中の残留応力の解放に伴う鋳物の変形を考慮していない状態での)切削加工後の鋳物形状データDを算出する。そして、鋳物形状データDと各ソリッド要素に付与された残留応力を用いて、残留応力が作用するときの(すなわち、切削加工による鋳物中の残留応力の解放に伴う鋳物の変形を考慮した状態での)鋳物形状データEを算出する。したがって、この形状予測装置10によれば、鋳物を切削して製造される製造物の形状を正確に予測することができる。
また、上述の形状予測装置10では、演算装置20が、鋳物形状データCの各ソリッド要素の切削応力の予測値を鋳物形状データAの各ソリッド要素に付与する。そして、鋳物形状データAの各ソリッド要素に付与された切削応力の予測値と、内部応力の予測値から鋳物の各ソリッド要素に対応する箇所に発生する残留応力(すなわち、鋳造及び切削により鋳物中に残留する応力)の予測値を算出する。そして、算出した各残留応力の予測値に基づいて、残留応力が作用するときの鋳物形状データEを算出する。したがって、この形状予測装置10によれば、さらに正確に製造物の形状を予測することができる。
また上述の形状予測装置10では、演算装置20は切削シミュレーションプログラム54と応力変形シミュレーションプログラム56を繰り返し実行することができる。したがって、鋳物を複数回の切削加工により切削して製造される製造物の3次元形状を正確に予測することができる。
また、上述の形状予測装置10では、演算装置20が、入力されたキャビティ形状データ60と鋳造条件を用いて、その形状のキャビティによりその鋳造条件で鋳造したときの鋳物の形状を示す鋳物形状データAを算出し、その鋳物形状データAに基づいて切削シミュレーションを実行する。したがって、鋳造により鋳物を製造し、その鋳物を切削加工により切削して製造される製造物の3次元形状を正確に予測することができる。
なお、上述した形状予測装置10では、鋳造シミュレーションにより各ソリッド要素に内部応力の予測値が付与された鋳物形状データAを算出した。しかし、鋳物の形状及び鋳物中の内部応力の分布が既知である場合には、鋳造シミュレーションを実行せず、その鋳物の形状及び内部応力分布を示すデータを形状予測装置10に入力し、そのデータに基づいて切削シミュレーション及び応力変形シミュレーションを実行してもよい。
また、上述した形状予測装置10では、鋳物を切削加工して製造される製造物の形状を予測した。しかし、形状予測装置によって、他の製造方法により製造される製造物の形状を予測してもよい。例えば、プレス加工により製造されるプレス成形品を切削加工して製造される製造物の形状を予測する場合には、プレス加工時のプレス条件、プレス加工する板材の3次元形状に基づいてプレス加工のシミュレーションを実行し、その板材をプレス条件にしたがってプレス加工したプレス成形品の形状及び内部応力分布を算出する。そして、算出されたプレス成形品の形状及び内部応力分布を形状予測装置に入力して切削シミュレーション及び応力変形シミュレーションを実行する。これによって、プレス成形品を切削して製造される製造物の形状を正確に予測することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
形状予測装置10のブロック図。 製品形状予測時の演算装置20の処理を示すフローチャート。 キャビティ形状データ60が示すキャビティの形状を示す図。 鋳型形状データ62が示す鋳型の形状を示す図。 切削配置データが規定する切削工具及び鋳物及び治具の配置を示す図。 切削シミュレーションの説明図。 切削シミュレーション後の鋳物形状データBの説明図。
符号の説明
10:形状予測装置
20:演算装置
22:3D−CADデータ作成部
24:鋳造シミュレーション部
26:切削シミュレーション部
27:形状修正部
28:応力変形シミュレーション部
30:記憶装置
40:表示装置
42:マウス
44:キーボード
50:3D−CADプログラム
52:鋳造シミュレーションプログラム
54:切削シミュレーションプログラム
55:形状修正プログラム
56:応力変形シミュレーションプログラム
58:製品形状予測プログラム
60:キャビティ形状データ
62:鋳型形状データ
64:切削工具形状データ
66:治具形状データ

Claims (5)

  1. 内部応力の発生している粗材を切削して製造される製造物の3次元形状を予測する装置であって、
    粗材の形状を複数の微小要素によりモデル化した3次元形状データを入力する手段と、
    粗材の各微小要素に発生している内部応力を入力する手段と、
    切削加工時の切削条件を入力する手段と、
    入力された粗材の3次元形状データと切削条件を用いて、その切削条件で粗材を切削加工したときの切削範囲を算出するとともに粗材の各微小要素に発生する切削加工後の切削応力を算出する第1シミュレーション手段と、
    算出された切削範囲を用いて粗材の3次元形状データを修正する手段と、
    修正された3次元形状データと入力された内部応力と算出された切削応力を用いて、内部応力と切削応力が作用するときの切削加工後の粗材の3次元形状データを算出する第2シミュレーション手段と、
    を有する形状予測装置。
  2. 内部応力を有する粗材をn回の切削加工により切削して製造される製造物の3次元形状を予測する装置であって、
    粗材の形状を複数の微小要素によりモデル化した3次元形状データを入力する手段と、
    粗材の各微小要素に発生している内部応力を入力する手段と、
    n回の切削加工のそれぞれについて切削加工時の切削条件を入力する手段と、
    粗材の3次元形状データと切削加工時の切削条件を用いて、その切削条件で粗材を切削加工したときの切削範囲を算出するとともに粗材の各微小要素に発生する切削加工後の切削応力を算出する第3シミュレーション手段と、
    算出された切削範囲を用いて粗材の3次元形状データを修正する手段と、
    修正された3次元形状データと入力された内部応力と算出された切削応力を用いて、内部応力と切削応力が作用するときの切削加工後の粗材の3次元形状データを算出する第4シミュレーション手段と、を有しており、
    第1回目の切削加工について、入力された3次元形状データと入力された第1回目の切削条件を用いて前記第3シミュレーション手段、修正手段及び第4シミュレーション手段を実行して第1回目の切削加工後の粗材の3次元形状データを算出し、以下、第n回目の切削加工まで順に、前回の切削加工後の粗材の3次元形状データと今回の切削条件を用いて前記第3シミュレーション手段、修正手段及び第4シミュレーション手段を実行して今回の切削加工後の粗材の3次元形状データを算出することで、n回目の切削加工後の粗材の3次元形状データを算出することを特徴とする形状予測装置。
  3. キャビティ内に溶融した原料を充填して冷却固化することで1次成形体を成形し、この1次成形体を切削加工により切削して製造される製造物の3次元形状を予測する装置であって、
    キャビティの形状を示す3次元形状データを入力する手段と、
    1次成形体の成形条件を入力する手段と、
    入力されたキャビティの3次元形状データと成形条件を用いて、その形状のキャビティによりその成形条件で成形したときの1次成形体の形状を複数の微小要素によりモデル化した3次元形状データを算出するとともに、1次成形体の各微小要素に発生する内部応力を算出する第5シミュレーション手段と、
    切削加工時の切削条件を入力する手段と、
    算出された1次成形体の3次元形状データと入力された切削条件を用いて、その切削条件で1次成形体を切削加工したときの切削範囲を算出するとともに粗材の各微小要素に発生する切削加工後の切削応力を算出する第6シミュレーション手段と、
    算出された切削範囲を用いて第5シミュレーション手段で算出された3次元形状データを修正する手段と、
    修正された3次元形状データと第1シミュレーション手段で算出された内部応力と第6シミュレーション手段で算出された切削応力を用いて、内部応力と切削応力が作用するときの切削加工後の1次成形体の3次元形状データを算出する第7シミュレーション手段と、
    を有する形状予測装置。
  4. 内部応力の発生している粗材を切削して製造される製造物の3次元形状を予測する方法であって、
    粗材の形状を複数の微小要素によりモデル化した3次元形状データを入力する工程と、
    粗材の各微小要素に発生している内部応力を入力する工程と、
    切削加工時の切削条件を入力する工程と、
    入力された粗材の3次元形状データと切削条件を用いて、その切削条件で粗材を切削加工したときの切削範囲を算出するとともに粗材の各微小要素に発生する切削加工後の切削応力を算出する工程と、
    算出された切削範囲を用いて粗材の3次元形状データを修正する工程と、
    修正された3次元形状データと入力された内部応力と算出された切削応力を用いて、内部応力と切削応力が作用するときの切削加工後の粗材の3次元形状データを算出する工程と、
    を有する形状予測方法。
  5. 内部応力の発生している粗材を切削して製造される製造物の3次元形状を予測するためのコンピュータプログラムであって、
    粗材の形状を複数の微小要素によりモデル化した3次元形状データを記憶する工程と、
    粗材の各微小要素に発生している内部応力を記憶する工程と、
    切削加工時の切削条件を記憶する工程と、
    記憶した粗材の3次元形状データと切削条件を用いて、その切削条件で粗材を切削加工したときの切削範囲を算出するとともに粗材の各微小要素に発生する切削加工後の切削応力を算出する工程と、
    算出された切削範囲を用いて粗材の3次元形状データを修正する工程と、
    修正された3次元形状データと記憶した内部応力と算出された切削応力を用いて、内部応力と切削応力が作用するときの切削加工後の粗材の3次元形状データを算出する工程と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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