JP5950815B2 - 鋳物部材の形状予測方法及び形状予測装置並びに鋳物部材の加工方法及び加工装置 - Google Patents

鋳物部材の形状予測方法及び形状予測装置並びに鋳物部材の加工方法及び加工装置 Download PDF

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本発明は、マシニングセンター等の数値制御により被加工物を加工する工作機械において、加工条件を制御する機構をもつ鋳物部材の加工装置及び加工方法における鋳物部材の形状予測方法及び形状予測装置並びに鋳物部材の加工方法及び加工装置に関するものである。
従来の加工装置、例えば、マシニングセンター等では、加工後の製品の形状に関するデータを入力し、被加工物を加工後の形状のデータに基づいて加工し、加工製品を得ることができる。
通常、加工後の製品形状データに基づいて、オペレータ等が手動で加工条件を設定し、製品形状データに対して一定量の取り代がある被加工物の形状データを入力することで加工作業を自動化したものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、被加工物の形状を3次元で測定し、被加工物の形状を3次元データとして持つことで、工具経路と被加工物の干渉を計算し、適正な加工条件を設定するものがある。
特開2006−68901号公報(第1頁、第6頁、図1) 特開2006−139506号公報(第1頁、図1)
一般に、加工装置においては、加工時間の短縮を図り、かつ、工具の破損等を発生させず工具の長寿命化を実現するために、被加工物に設けられている加工代(取り代)に応じて加工条件を選定し、また、被加工物の形状によって最適な工具経路を設定することが要求される。
また、被加工物の仕上げを予定する部分には必要かつ十分な取り代をつけることが必要である。
被加工物が、例えば、鋳物部材である場合、鋳物部材は複雑な形状であることが一般的であり、また、その製造方法が溶湯の凝固によって成形するプロセスであることから、鋳物部材の各位置ごとに凝固するまでの時間や凝固後の冷却時間が変化するため、凝固収縮及び熱収縮の影響によって鋳物部材が変形する。
鋳物部材が変形することで、実際の鋳物部材の形状が変わる。鋳物部材の形状が変化するため、加工時における鋳物部材の取り代が変化する。このとき、鋳物部材の形状が、取り代が減る方向に変化し、その変化量が設定されていた取り代を超えると鋳肌が加工面に残り、黒皮残りが発生する。
その黒皮残り発生の危険をさけるために取り代が厚めに設定されることが多く、加工時間の長時間化につながっている。
上記特許文献1のような従来の自動化された加工装置では、鋳物部材のような被加工物を加工する場合、取り代を過大に評価し、取り代を厚めに設定することが必要になる。
このように、取り代が増える方向に変化すると、切込み量が増えるため、加工品質に影響を与え、工具破損等につながるという問題がある。
また、取り代が増えることによって、通常より加工パスを増やす必要が発生する等加工時間の長時間化につながるという問題がある。
また、上記特許文献2のように、被加工物の形状を3次元で測定する方法では、測定に長時間を要し、高価な装置を必要とするという問題がある。
この発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、工具の破損等を発生させず加工終了までの時間を短縮できる鋳物部材の形状予測方法及び形状予測装置並びに鋳物部材の加工方法及び加工装置を得るものである。
この発明に係る鋳物部材の形状予測方法は、鋳型における主型の見切り面の位置から鋳物部材端までの距離によって抜け勾配を計算し、上記鋳型に中子を使用する場合、上記中子によって抜け勾配が付く場合は、上記中子の抜け勾配量を求め、上記主型の抜け勾配量と上記中子の抜け勾配量とを合わせて上記鋳物部材の形状データを修正する第1の工程、
上記鋳型に溶湯が鋳込まれるときの鋳造条件のデータ及び鋳造時の形状データから鋳造時の上記溶湯の流れと上記溶湯の冷却状態を数値解析して上記溶湯の温度分布を求め、上記溶湯の温度分布を初期条件として、上記鋳型の熱物性値に基づき伝熱解析し、上記伝熱解析によって求めた冷却過程における上記鋳物部材の温度分布と冷却勾配を用いて、上記冷却過程における上記鋳物部材の収縮がもとで発生する応力を求めることにより、冷却後の上記鋳物部材の変形量を求める第2の工程、
上記見切り面の位置及び上記中子の位置及び形状からバリ発生位置を求め、押湯を使用する位置、湯道の形状及びエアベント等から切断位置を求め、冷し金を使用する位置及びその形状から冷し金を設置する位置を求め、求めたバリ発生位置、切断位置及び冷し金位置を加工することによって、上記鋳物部材が設計上の形状から変化する形状データを求める第3の工程からなり
上記第1の工程で求めた修正された上記鋳物部材の形状データ、上記第2の工程で求めた上記鋳物部材の変形量及び上記第3の工程で求めた設計上の形状から変化する上記位置と形状データを合わせて上記鋳物部材の最終的な形状を求める鋳物部材の形状予測方法であって、
第3の工程において、バリ量および切断量に基づく上記バリ発生位置および上記切断位置における形状データの修正に、過去の鋳物部材のデータを含む経験的な値を用いることによって設定するものである。
この発明に係わる鋳物部材の加工方法は、上記鋳物部材の形状予測方法で求めた最終的な形状データに基づき、最適な工具経路、切削速度、送り量及び上記最終的な鋳物部材の各位置における取り代等の加工条件を決定し、上記決定された加工条件により加工機を制御するものである。
本発明に係わる鋳物部材の形状予測装置は、鋳造条件のデータ及び鋳型の形状データが入力されている方案データ格納部、
上記形状データに基づき上記鋳型における主型の見切り面の位置から鋳物部材端までの距離によって抜け勾配を計算し、上記鋳型に中子を使用する場合、上記中子によって抜き勾配が付く場合は、上記中子の抜き勾配量を求め、上記主型の抜き勾配量と上記中子の抜き勾配量とを合わせて上記鋳物部材の形状データを修正する抜き勾配計算部、
上記鋳造条件のデータに基づき上記鋳型に溶湯が鋳込まれるときの鋳造条件のデータ及び鋳造時の形状データから鋳造時の上記溶湯の流れと上記溶湯の冷却状態を数値解析して上記溶湯の温度分布を求め、上記溶湯の温度分布を初期条件として、上記鋳型の熱物性値に基づき伝熱解析する冷却速度計算部、
上記伝熱解析によって求めた冷却過程における上記鋳物部材の温度分布と冷却勾配を用いて、上記冷却過程における上記鋳物部材の収縮がもとで発生する応力を求めることにより、冷却後の上記鋳物部材の変形量を求める変形量計算部、
上記形状データの見切り面の位置及び中子の位置及び形状からバリ発生位置を求めるバリ発生位置計算部、
上記形状データの押湯を使用する位置、湯道の形状及びエアベント等から切断位置を求める切断位置計算部、
上記形状データの冷し金を使用する位置及びその形状から冷し金を設置する位置を求める冷し金位置計算部、
上記求めたバリ発生位置、切断位置及び冷し金位置を加工した際に、上記鋳物部材が設計上の形状から変化する形状データを求める図面形状ずれ位置計算部、
上記抜き勾配計算部で修正され形状データ、上記変形量計算部が求めた変形量、及び図面形状ずれ位置計算部が求めた形状データを合わせて最終的な鋳物部材の形状を求める鋳物部材形状予測部を備えた鋳物部材の形状予測装置であって、上記図面形状ずれ位置計算部は、バリ量および切断量に基づくバリ発生位置および上記切断位置における形状データの修正に、過去の鋳物部材のデータを含む経験的な値を用いることによって設定するものである。
この発明に係る鋳物部材の加工装置は、上記鋳物部材の形状予測装置で求めた最終的な鋳物部材の形状データに基づき、最適な工具経路、切削速度、送り量及び上記最終的な鋳物部材の各位置における取り代等の加工条件を決定し、上記決定された加工条件により加工機を制御するものである。
本発明に係る鋳物部材の形状予測方法及び形状予測装置は、上記のように構成されているため、被加工物である鋳物部材の形状を従来よりも短時間で求めることができる。
本発明の鋳物部材加工装置及び加工方法は、上記のように構成されているため、工具経路を実際の鋳物部材の形状に合わせて設定でき、さらに工具経路に沿って取り代の変動量をあらかじめ把握できるので、送り量と切削速度を使用する工具によって最適な条件に設定できることで工具の寿命を延ばすとともに短時間で被加工物である鋳物部材を加工することができる。
本発明に係る鋳物部材の加工装置の実施の形態1を示すブロック図である。 実施の形態1におけるマシニングセンター等の加工機2の概略構成図である。 実施の形態1の加工制御装置における処理のフローチャートである。 実施の形態1の抜き勾配計算部における処理のフローチャートである。 実施の形態1の変形量計算部における処理のフローチャートである。 実施の形態1の図面形状ずれ計算部における処理のフローチャートである。
実施の形態1.
鋳造の方案データには、鋳造条件のデータと鋳造時の形状データが含まれる。
鋳造条件のデータには、鋳型の種類、溶解材料及び注湯温度など鋳造時に必要な情報が含まれており、形状データには、鋳型の抜き勾配、溶湯を注湯する位置、主型の合わせ面の位置、中子を使用する位置及び中子の形状及び中子の材質、冷し金を使用する位置及びその形状、並びに押湯を使用する位置、湯道の形状及びエアベント等の鋳造時の形状に関するデータが含まれている。
鋳物部材を製造するための鋳型の多くは、鋳型を破損または変形させないように鋳型から模型を抜き取るために抜き勾配が設けられており、その傾きが鋳物部材にそのまま転写されるが、この抜き勾配は図面上には表示されない。
また、実際に鋳込んだ鋳物部材には、主型上下の合わせ面といった境目にバリが発生し、中子などの入れ子を使った場合、中子の位置、形状、抜き方向によってはバリが発生する。バリは通常グラインダ等の研磨加工によって除去されるが、この加工が入ることが、得られる鋳物部材の変形の原因になる。
バリと同様に堰や押湯などの製品に溶湯を供給するための部分は鋳造後に切断し表面を仕上げることによって除去されるが、この加工が入ることが、得られる鋳物部材の変形の原因となる。さらに、鋳造時に冷し金など鋳型以外のものを設置していた場合、あるいはケレンなど製品中に異物を一緒に鋳込む場合も得られる鋳物部材の変形の原因となる。
本発明は、上記鋳造条件のデータ及び上記鋳造時の形状データを含めた方案データに基づき、最終的に得られる鋳物部材の形状を短時間で予測し、工具経路を予測した鋳物部材の形状に合わせて設定できるようにし、さらに、工具経路に沿って取り代の変動量を把握し、送り量と切削速度を、使用する工具によって最適な条件に設定できるようにすることで、工具の寿命を延ばすとともに、被加工物である鋳物部材の加工終了までの時間を短くすることができるようにするものである。
図1は、本発明に係る鋳物部材の加工装置の実施の形態1を示すブロック図である。図2は、本実施の形態1におけるマシニングセンター等の加工機の概略構成図である。図3は、本実施の形態1の加工制御装置における処理のフローチャートである。図4は、本実施の形態1の抜き勾配計算部における処理のフローチャートである。図5は、本実施の形態1の変形量計算部における処理のフローチャートである。図6は、本実施の形態1の図面形状ずれ位置計算部における処理のフローチャートである。
図1に示したように、本発明に係る鋳物部材の加工装置は、鋳物部材の加工条件を求め、この加工条件により加工機2を制御する加工制御装置1を備えている。
加工制御装置1は、鋳造の方案データが入力されている方案データ格納部3、方案データ格納部3の鋳造条件のデータから鋳造時の冷却状態を解析し、伝熱解析をする冷却速度計算部4、冷却速度計算部4で求めた解析結果から鋳造後の変形量を求める変形量計算部5、方案データ格納部3の形状データから抜き勾配量を求める抜き勾配計算部6、方案データ格納部3の形状データからバリが発生する可能性がある位置を求めるバリ発生位置計算部7、方案データ格納部3の形状データから切断位置を求める切断位置計算部8、方案データ格納部3の形状データから冷し金を設置する位置及び冷し金の形状を求める冷し金位置計算部9、バリ発生位置計算部7、切断位置計算部8及び冷し金位置計算部9が求めた結果から、鋳物部材の形状が設計上の形状からずれる位置及び各位置における形状の変化を求める図面形状ずれ位置計算部10、抜き勾配計算部6と変形量計算部5と図面形状ずれ位置計算部10が求めた結果を合わせて最終的な鋳物部材の修正された形状データを予測する鋳物部材形状予測部11を含めた鋳物部材形状予測装置を備える。さらに、この鋳物部材形状予測装置によって求められた修正された最終的な形状データに基づき工具経路、切削速度、送り量及び最終的な鋳物部材各部での取り代等の加工条件を決定する加工条件決定部12を備えている。
抜き勾配計算部6は、方案データ格納部3の形状データの主型の合わせ面位置から鋳物部材端までの距離、鋳型からの鋳物部材の抜き方向、さらに、中子の設置場所、中子の形状及びその材質等から抜き勾配量を求める。
バリ発生位置計算部7は、形状データの主型の合わせ面位置、中子の位置及び中子の形状等からバリが発生する可能性がある位置を求める。
切断位置計算部8は、方案データ格納部3の形状データの押湯を使用する位置、湯道の形状及びエアベント等から切断位置とその位置を求める。
冷し金位置計算部9は、方案データ格納部3の形状データの冷し金を使用する位置及びその形状等から冷し金を設置する位置を求める。
図面形状ずれ位置計算部10は、バリ発生位置計算部7で求めたバリ発生位置、切断位置計算部8で求めた切断位置、切断位置計算部8で求めた切断位置及び冷し金位置計算部9で求めた冷し金位置から、鋳物部材の形状がバリの除去加工切断加工によって、設計上の形状から変化する形状を求める。
そして、鋳物部材形状予測部11は、抜き勾配計算部6、変形量計算部5及び図面形状ずれ位置計算部10が求めた結果を合わせて、予測される鋳物部材の最終的な形状を求める。
加工条件決定部12は、鋳物部材形状予測部11で求めた予測される最終的な形状に基づき、工具経路、切削速度、送り量及び最終的な鋳物部材の各位置における取り代等の加工条件を決定し、マシニングセンター等の加工機2は、加工条件決定部12で決定された加工条件で制御される。
図2に示したように、加工機2は、工具21が主軸22に取り付けられ、主軸駆動部23によって回転駆動されるとともに、X軸方向の送り移動が行われる。一方、テーブル24が加工機ベッド25のY軸方向(紙面と垂直な方向)及びZ軸方向に移動することで、テーブル24に固定された鋳物部材26の加工位置に工具21が来るようになっている。
図3に示したように、鋳物部材26を加工するときに、加工する工具21の工具経路や加工条件を決定するために、方案データの形状データから鋳物部材26の抜き勾配量を求める(S100)。次に、鋳物部材26の熱収縮による変形量を計算する(S110)。次に、仕上位置の計算を行い、仕上位置と形状変形量を求め、修正された形状データを求める(S120)。次に、鋳物部材26の修正された形状データに基づき、被加工物である鋳物部材26の形状データ作成を行い(S130)、予測される最終的な鋳物部材26の形状データが求められる。次に、求めた最終的な形状データに基づき最適な工具経路や切削速度、送り量などが加工条件決定部12で決定される(S140)。
S100の抜き勾配量を求めるでは、抜き勾配計算部6が、図4に示したように、鋳型の主型の合わせ面である見切り面の位置を読み込み(S121)、見切り面から鋳物部材26端までの距離によって抜き勾配を計算する(S122)。さらに、鋳型に中子といった入れ子を使用する場合、中子の位置、中子の形状及び抜き方向によって抜き勾配が付く場合があり、抜き勾配計算部6で中子の抜き勾配量を求める(S123)。主型の抜き勾配量と中子の抜き勾配量を合わせて被加工物である鋳物部材26の形状データを修正する(S124)。
S110の変形量の計算では、冷却速度計算部4が、図5に示したように、鋳物部材26が鋳造されるときの鋳造条件のデータ及び鋳造時の形状などの形状データを入力(鋳造方案の入力)し(S111)、鋳造時の溶湯の流れと溶湯の冷却状態を数値解析する(S112)。これは、方案データ格納部3から溶湯の流入口や溶湯が流れる経路、押湯やガス抜き及び冷し金などが設置されるのであれば、それらの位置及び形状を入力し流体解析して鋳造時において溶湯が鋳型の中に充填していくときの流速と温度を解析することで鋳型に溶湯が充填される時の溶湯の温度分布を求めるものである。この温度分布を初期条件として、鋳型に充填した溶湯が冷却し凝固する過程を溶湯と鋳型の熱物性値に基づき伝熱解析する(S113)。次に、変形量計算部5が、伝熱解析によって求められた冷却過程における鋳物部材26の温度分布と冷却勾配を用いて、冷却過程における鋳物部材26の収縮がもとで発生する応力を求めることにより、熱変形解析をして冷却後の鋳物部材26の変形状態を求める(S114)、この計算により得られる被加工物である鋳物部材26の形状データにより、鋳物部材26の形状が図面上の形状から変化する変形量を求める(S115)。
仕上げ位置の計算(S120)では、図6に示したように、製品形状が変化する可能性のある位置をバリ発生位置計算部7、切断位置計算部8、冷し金位置計算部9へ入力する(S131)。バリ発生位置計算部7、切断位置計算部8及び冷し金位置計算部9の計算結果に基づき、バリ量の付与、切断量の付与がなされ(S132)、図面ずれ位置計算部10が、バリ量及び切断量に基づき、形状が修正される位置における加工の際に変化する形状を、過去の鋳物部材のデータを含む経験的な値を用いることによって設定し、鋳物部材26の修正された形状データを求める(S133)。
S130の形状データ作成では、鋳物部材形状予測部11が、抜き勾配計算部6で求めた形状データ、変形量計算部5で求めた変形量、及び図面ずれ位置計算部10で求めた形状データを合わせることによって被加工物である鋳物部材26の予測される最終的な形状を求める。
S140の加工条件決定では、加工条件決定部12が、求められた予測される最終的な形状データに基づき、最適な工具経路、切削速度、送り量及び最終的な鋳物部材の各位置における取り代等の加工条件を決定する。
加工制御装置1は、決定された加工条件を加工機2に送ることにより加工機2を制御し鋳物部材26を加工する。
本実施の形態1によれば、予測される最終的な鋳物部材26の形状を短時間で、かつ、安価な装置で求めることができる。
また、工具経路をこの鋳物部材26のこの予測される最終的な鋳物部材26の形状に合わせて設定でき、さらに、工具経路に沿って取り代の変動量があらかじめ判明するため送り量と切削速度を、使用する工具21によって最適な条件に設定できることで工具21の寿命を延ばすことができるとともに短時間で被加工物である鋳物部材26を加工することができる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
本発明に係る鋳物部材の形状予測方法及び形状予測装置並びに鋳物部材の加工方法及び加工装置は、種々の鋳物の効率的な仕上げ加工を自動的に行う加工に有効に利用することができる。
1 加工制御装置、2 加工機、3 方案データ格納部、4 冷却速度計算部、
5 変形量計算部、6 抜き勾配計算部、7 バリ発生位置計算部、
8 切断位置計算部、9 冷し金位置計算部、10 図面形状ずれ位置計算部、
11 鋳物部材形状予測部、12 加工条件決定部、21 工具、22 主軸、
23 主軸駆動部、24 テーブル、25 加工機ベッド、26 鋳物部材。

Claims (4)

  1. 鋳型における主型の見切り面の位置から鋳物部材端までの距離によって抜け勾配を計算し、上記鋳型に中子を使用する場合、上記中子によって抜け勾配が付く場合は、上記中子の抜け勾配量を求め、上記主型の抜け勾配量と上記中子の抜け勾配量とを合わせて上記鋳物部材の形状データを修正する第1の工程、
    上記鋳型に溶湯が鋳込まれるときの鋳造条件のデータ及び鋳造時の形状データから鋳造時の上記溶湯の流れと上記溶湯の冷却状態を数値解析して上記溶湯の温度分布を求め、上記溶湯の温度分布を初期条件として、上記鋳型の熱物性値に基づき伝熱解析し、上記伝熱解析によって求めた冷却過程における上記鋳物部材の温度分布と冷却勾配を用いて、上記冷却過程における上記鋳物部材の収縮がもとで発生する応力を求めることにより、冷却後の上記鋳物部材の変形量を求める第2の工程、
    上記見切り面の位置及び上記中子の位置及び形状からバリ発生位置を求め、押湯を使用する位置、湯道の形状及びエアベント等から切断位置を求め、冷し金を使用する位置及びその形状から冷し金を設置する位置を求め、求めたバリ発生位置、切断位置及び冷し金位置を加工することによって、上記鋳物部材が設計上の形状から変化する形状データを求める第3の工程からなり
    上記第1の工程で求めた修正された上記鋳物部材の形状データ、上記第2の工程で求めた上記鋳物部材の変形量及び上記第3の工程で求めた設計上の形状から変化する上記位置と形状データを合わせて上記鋳物部材の最終的な形状を求める鋳物部材の形状予測方法であって、
    上記第3の工程において、バリ量および切断量に基づく上記バリ発生位置および上記切断位置における上記形状データの修正に、過去の鋳物部材のデータを含む経験的な値を用いることによって設定することを特徴とする形状予測方法。
  2. 請求項1の上記鋳物部材の形状予測方法で求めた最終的な形状データに基づき、最適な工具経路、切削速度、送り量及び上記最終的な鋳物部材の各位置における取り代等の加工条件を決定し、上記決定された加工条件により加工機を制御することを特徴とする鋳物部材の加工方法。
  3. 鋳造条件のデータ及び鋳型の形状データが入力されている方案データ格納部、
    上記形状データに基づき上記鋳型における主型の見切り面の位置から鋳物部材端までの距離によって抜け勾配を計算し、上記鋳型に中子を使用する場合、上記中子によって抜き勾配が付く場合は、上記中子の抜き勾配量を求め、上記主型の抜き勾配量と上記中子の抜き勾配量とを合わせて上記鋳物部材の形状データを修正する抜き勾配計算部、
    上記鋳造条件のデータに基づき上記鋳型に溶湯が鋳込まれるときの鋳造条件のデータ及び鋳造時の形状データから鋳造時の上記溶湯の流れと上記溶湯の冷却状態を数値解析して上記溶湯の温度分布を求め、上記溶湯の温度分布を初期条件として、上記鋳型の熱物性値に基づき伝熱解析する冷却速度計算部、
    上記伝熱解析によって求めた冷却過程における上記鋳物部材の温度分布と冷却勾配を用いて、上記冷却過程における上記鋳物部材の収縮がもとで発生する応力を求めることにより、冷却後の上記鋳物部材の変形量を求める変形量計算部、
    上記形状データの見切り面の位置及び中子の位置及び形状からバリ発生位置を求めるバリ発生位置計算部、
    上記形状データの押湯を使用する位置、湯道の形状及びエアベント等から切断位置を求める切断位置計算部、
    上記形状データの冷し金を使用する位置及びその形状から冷し金を設置する位置を求める冷し金位置計算部、
    上記求めたバリ発生位置、切断位置及び冷し金位置を加工した際に、上記鋳物部材が設計上の形状から変化する形状データを求める図面形状ずれ位置計算部、
    上記抜き勾配計算部で修正され形状データ、上記変形量計算部が求めた変形量、及び図面形状ずれ位置計算部が求めた形状データを合わせて最終的な鋳物部材の形状を求める鋳物部材形状予測部を備えた鋳物部材の形状予測装置であって、上記図面形状ずれ位置計算部は、バリ量および切断量に基づく上記バリ発生位置および上記切断位置における上記形状データの修正に、過去の鋳物部材のデータを含む経験的な値を用いることによって設定することを特徴とする鋳物部材の形状予測装置。
  4. 請求項3の上記鋳物部材の形状予測装置で求めた最終的な鋳物部材の形状データに基づき、最適な工具経路、切削速度、送り量及び上記最終的な鋳物部材の各位置における取り代等の加工条件を決定し、上記決定された加工条件により加工機を制御することを特徴とする鋳物部材の加工装置。
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