JP4581700B2 - 画像記録装置 - Google Patents

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本発明は、プリンタ機能とスキャナ機能とを併有する縦置き型の画像記録装置に関するものである。
従来より、プリンタ機能とスキャナ機能とを併有する画像記録装置として、多機能装置(MFD:Multi Function Device)と呼ばれるものが知られている。図10は、従来の画像記録装置の外観構成を示すものであるが、図に示すように、画像記録装置90は、下部にプリンタ部91を、上部にスキャナ部92を一体的に備えた多機能装置であり、プリンタ部91は、主に不図示のコンピュータと接続されて、該コンピュータから送信された画像データや文書データに基づいて、記録用紙に画像や文書を記録するものであり、スキャナ部92は、各種原稿の画像データを読み取って画像データに変換し、該画像データをコンピュータ等に出力するものである。
図に示すように、プリンタ部91は、正面に開口93が形成されており、該開口93に露出するようにして給紙トレイ94及び排紙トレイ95が上下2段に設けられている。プリンタ部91の内部には、該給紙トレイ94と排紙トレイ95とを連続させるようにして横向き略U字状の搬送路が形成されており、該搬送路中にインクジェット記録ヘッドを搬送路幅方向に走査させてインク滴を吐出させる記録ユニットが配設されている。このようなプリンタ部91により、給紙トレイ94に収容された記録用紙が、不図示の搬送ローラ等の搬送手段によりプリンタ部91内の搬送路へ給送され、該搬送路中において記録ユニットにより所望の画像が記録された後、排紙トレイ95へ排出されて画像記録が行われる。
また、スキャナ部92は、所謂フラットベッドスキャナとして構成されており、画像記録装置90の天板として開閉自在に設けられた原稿カバー96の下側に、プラテンガラス及び画像読取キャリッジ(不図示)が設けられており、画像読取キャリッジが所定方向に走査されて、プラテンガラス上に載置された原稿の画像を読み取るようになっている。
上記画像記録装置90のプリンタ部91のように、記録面がほぼ水平となる姿勢で記録用紙を給紙トレイ94又は排紙トレイ95で保持するものでは、図に示すように、幅及び奥行きが厚み(高さ)より大きい扁平薄箱状の装置筐体を、厚みの延びる方向が横方向となるように設置する横置き型となる。しかし、横置き型の画像記録装置は設置のための床面積が大きいので、設置スペースを小さくするために、装置筐体の厚みの延びる方向を縦方向とした縦置き型の画像記録装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2003−127484号公報
しかし、プリンタ機能とスキャナ機能とを併有する多機能装置を縦置き型とした場合には、縦置き型の状態でスキャナにより画像読取りを行うことが難しいという問題がある。詳細には、装置を縦置きとすることにより、スキャナのプラテンガラスの読取面が垂直面となるので、横置き型の上記画像記録装置90のように、スキャナ部92において、原稿をプラテンガラス上に載置することができない。したがって、原稿を立位姿勢でプラテンガラスに密着させるように位置せしめて、該原稿を原稿カバーで押さえることとなるが、垂直面のプラテンガラスの所定位置に原稿を位置せしめることは容易ではない。特に、縦置き型の装置を床に設置した場合には、使用者は床近くまで屈み込んで原稿を固定することとなるので、スキャナが使いにくいという問題がある。さらに、原稿をプラテンガラスの所定位置に位置せしめた後、原稿カバーで押さえるまでに、該原稿が滑ったり剥がれ落ちたりする等して所定位置から移動することがあり、原稿を固定する作業が難しいという問題もある。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、プリンタ機能とスキャナ機能とを併有する縦置き型の画像記録装置において、スキャナへの原稿セットを容易にして、スキャナの操作性を向上できる手段を提供することを目的とする。
本発明に係る画像記録装置は、扁平薄箱状のプリンタ筐体内で被記録媒体を搬送し、該被記録媒体に画像を記録するものであって、該プリンタ筐体の厚みの延びる方向を縦方向として設置される縦置き型のプリンタ部と、扁平薄箱状のスキャナ筐体の一面をなす読取面を上記プリンタ筐体の外周面と対向させ、該スキャナ筐体の上端側を開閉可能として、該スキャナ筐体の下端が上記プリンタ筐体に枢着されており、該読取面上の被読取媒体の画像を読取可能なスキャナ部と、を具備し、上記スキャナ筐体は、上記読取面が開放側へ垂直面から所定角度傾斜して、当該スキャナ筐体の上面と上記プリンタ筐体の上面との間に、1枚のシート状の被読取媒体を上方から上記読取面と上記プリンタ筐体の外周面との間に挿入可能な隙間を形成する傾斜姿勢と、上記読取面上に複数枚のシートからなる冊子状の被読取媒体を載置可能な開放姿勢と、に姿勢変化するように開閉可能であって、上記読取面の下端側に幅方向に渡って設けられており、上記傾斜姿勢において上記読取面と上記プリンタ筐体の外周面との隙間を封止して、上記隙間から挿入された被読取媒体と当接するストッパが設けられたものである。読取面が開放側へ垂直面から所定角度傾斜した傾斜姿勢まで、上記スキャナ筐体が開くことにより、該スキャナ筐体の上端とプリンタ筐体の外周面との間に隙間が生じ、該隙間から被読取媒体を挿入して読取面上に位置せしめることができる。また、スキャナ筐体の読取面が開放側へ傾斜しているので、スキャナ筐体の開放側から被読取媒体を斜め下方へ挿入することができる。さらに、該読取面が垂直面から所定角度傾斜しているので、挿入された被読取媒体は自重で読取面に密着する。
また、上記読取面の下端側に被読取媒体を掛止するストッパが設けられているので、傾斜姿勢のスキャナ筐体の隙間から挿入された1枚のシート状の被読取媒体は、自重により読取面に沿って滑り落ち、上記ストッパに掛止されて読取面上の所定の位置に固定される。
また、上記スキャナ部は、開放姿勢で該読取面上の被読取媒体の画像を読取り可能なので、プリンタ部を縦置きの状態でスキャナ筐体を開放して、複数枚のシートからなる冊子状の被読取媒体をスキャナ部で読み取ることができる。
また、本発明は、上記画像記録装置において、上記スキャナ筐体は、上記読取面を上記プリンタ筐体の外周面に閉止する閉姿勢、上記傾斜姿勢及び上記開放姿勢の少なくとも3姿勢に姿勢変化するように開閉可能なものである。これにより、プリンタ部を縦置きの状態のままで、スキャナ部を使用しない場合はスキャナ筐体を閉姿勢として、読取面に塵埃等が付着することが防止できるとともに、画像記録装置の省スペース化を図ることができ、また、使用の際には被読取媒体の厚み等に応じてスキャナ筐体を所望の姿勢として画像読取りを行うことができる。
本発明に係る画像記録装置は、扁平薄箱状のプリンタ筐体内で被記録媒体を搬送し、該被記録媒体に画像を記録するものであって、該プリンタ筐体の厚みの延びる方向を縦方向として設置される縦置き型のプリンタ部と、扁平薄箱状のスキャナ筐体の一面をなす読取面を上記プリンタ筐体の外周面と対向させ、該スキャナ筐体の上端側を開閉可能として、該スキャナ筐体の下端が上記プリンタ筐体に枢着されており、該読取面上の被読取媒体の画像を読取可能なスキャナ部と、を具備し、上記スキャナ筐体は、上記読取面を上記プリンタ筐体の外周面に閉止する閉姿勢と、上記読取面が開放側へ開かれた開放姿勢と、に姿勢変化するように開閉可能であって、上記閉姿勢において、当該スキャナ筐体の上面と上記プリンタ筐体の上面との間に、1枚のシート状の被読取媒体を上方から上記読取面と上記プリンタ筐体の外周面との間に挿入可能な原稿挿入口が設けられたものである
また、本発明は、上記スキャナ部は、上記読取面が水平面となる位置からスキャナ筐体の上端側が下方へ所定角度傾斜した開放姿勢で、該読取面上の被読取媒体の画像を読取り可能なものである。
また、本発明は、上記画像記録装置において、上記スキャナ筐体は、上記プリンタ筐体の正面側に配設されたものである。これにより、スキャナ筐体の傾斜や開閉のために必要なスペースをプリンタ筐体の正面側、すなわち本画像記録装置の正面側に集中させることができる。
このように、本発明に係る画像記録装置によれば、読取面が開放側へ垂直面から所定角度傾斜した傾斜姿勢まで上記スキャナ筐体が開き、本画像記録装置の正面側から、該スキャナ筐体の上端とプリンタ筐体の外周面との間に生じた隙間へ1枚のシート状の被読取媒体を挿入して、容易に読取面上に位置せしめることができるので、操作性がよい。また、挿入された被読取媒体は自重で傾斜した読取面に密着するので、画像読取り精度が高められる。
また、スキャナ筐体の上端から1枚のシート状の被読取媒体を読取面に沿って滑り落とすように挿入すれば、該読取面の下端側に設けられたストッパにより被読取媒体が所定の位置に固定されるので、被読取媒体の位置決めを容易且つ簡便に行うことができ、操作性がよい。
また、プリンタ部を縦置きの状態でスキャナ筐体を開放姿勢まで開くことができるので、画像記録装置の設置面積を省スペースとした状態で複数枚のシートからなる冊子状の被読取媒体の読取りも容易であり、実用性が高い。
また、スキャナ筐体を、閉姿勢、傾斜姿勢及び開放姿勢の任意の姿勢として、スキャナ部を使用しない場合は読取面に塵埃等が付着することを防止するとともに、画像記録装置の省スペース化を図ることができ、また、使用の際には被読取媒体の厚み等に応じてスキャナ筐体を所望の姿勢として画像読取りを行うことができるので、画像記録装置の設置面積を省スペースとした状態のままでスキャナ部の実用性が向上される。
また、上記プリンタ筐体の正面側に配設して、スキャナ筐体の傾斜や開閉のために必要なスペースをプリンタ筐体の正面側、すなわち本画像記録装置の正面側に集中させることにより、背面側に設置以外のスペースが不要となるので、本画像記録装置を壁際等に設置する際の設置スペースを小さくすることができるとともに、装置の操作が正面側に集中するので操作性が向上する。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る複合機1(画像記録装置)の外観構成を示すものである。本複合機1は、背面側にプリンタ部2を、正面側にスキャナ部3を一体的に備えた多機能装置(MFD:Multi Function Device)であり、プリンタ機能とスキャナ機能とを併有するものである。なお、本複合機1に、さらに通信部を設けてファクシミリ機能等を有するものとしてもよい。複合機1は、主に不図示のコンピュータと接続されて、プリンタ部2が、該コンピュータから送信された画像データや文書データに基づいて、記録用紙に画像や文書を記録し、スキャナ部3が、各種原稿の画像データを読み取って画像データに変換し、該画像データをコンピュータ等に出力するものであるが、その他、デジタルカメラと接続されてデジタルカメラから出力される画像データを記録用紙に記録したり、各種記録媒体を装填して、該記録媒体に記録された画像データ等を記録用紙に記録することも可能である。
図に示すように、プリンタ部2のプリンタ筐体20は、その幅W及び高さTが、画像記録が可能な最大幅の記録用紙、例えばA4サイズの記録用紙に対応しており、該記録用紙を収容でき且つ装置内を搬送可能なように、A4サイズより幅W及び高さTが幾分大きいものである。これに対し、奥行きDは、幅W及び高さTのいずれよりも小さく、プリンタ筐体20の全体形状は扁平薄箱状である。本プリンタ部2は、このようなプリンタ筐体20が、厚みの延びる方向、すなわちプリンタ筐体20の側面の長尺方向を縦方向(z軸方向)として設置される縦置き型のものである。このように、プリンタ部2を縦置き型とすることにより、複合機1を設置するための床面積を小さくすることができ、オフィス空間等の省スペース化を図ることができる。
上記プリンタ筐体20の背面側には不図示の記録用紙収容部21が形成されており、また、プリンタ筐体20の上面には排紙口22が開口されている。詳細については後述するが、記録用紙収容部21から排紙口22へは、搬送路23が形成されており、該搬送路23においてインクジェット記録ヘッド24により画像記録が行われた記録用紙が、該排紙口22から排出されるようになっている。
プリンタ筐体20の上面であって上記排紙口22の背面側には、本複合機1を操作するための操作パネル4が配設されている。操作パネル4は各種操作ボタンや液晶表示部から構成されており、複合機1は、該操作パネル4からの操作指示によっても、コンピュータに接続されて該コンピュータからプリンタドライバ又はスキャナドライバを介して送信される指示によっても動作するようになっている。また、プリンタ筐体20の上面は正面側へ向かって下方へ傾斜しており、上記操作パネル4も該傾斜に対応して配設されている。これにより、操作パネル4の各種操作ボタンや液晶表示部が正面側及び上面側のいずれの方向からも視認することができるので、複合機1を卓上又は床上のいずれに設置しても、視認性や操作性がよいという利点がある。
また、プリンタ筐体20の側面には、記録媒体である各種小型メモリカードを装填可能なスロット部5が設けられており、図に示すように、使用しない際には開閉自在の扉により開口が封止されてゴミ等の異物の進入が防止されている。該スロット部5に小型メモリカードを装填して、記録された画像データを読み出して上記操作パネル4の液晶表示部に表示させ、任意の画像をプリンタ部2により記録用紙に記録させることが可能である。
さらに、プリンタ筐体20の側面には、例えばシアン(C)・マゼンダ(M)・イエロー(Y)・ブラック(K)の各色インクのインクカートリッジが装填されるインクカートリッジ格納部6が設けられており、上記スロット部5と同様に、インクカートリッジの交換を行わない場合には、開閉自在の扉により開口が封止されてゴミ等の異物の進入が防止されている。上記スロット部5とインクカートリッジ格納部6との位置関係は任意であるが、図に示すように、インクカートリッジ格納部6の上側にスロット部5を配置することにより、インクカートリッジ格納部6においてインク漏れ等が生じても、小型メモリカードやスロット部5の電子部品が、該インクにより汚染されることがないので好適である。
また、プリンタ筐体20の上部には、上記操作パネル4と干渉しないようにU字状に形成された把手7が、プリンタ筐体20の上面に倒伏又は起立するように揺動可能に設けられている。該把手7は、複合機1を使用する際には、図に示すように、上面から起立する姿勢となって、装置を持ち運ぶ際の持ち手となり、不使用の際には、上面へ倒伏するように揺動されて排紙口22を封止し、ゴミや埃等の異物が装置内に進入することを防止する。このような把手7の揺動は、使用者が手動で行うものであっても、装置の起動と連動してモータ等から駆動力を与え、自動的に揺動させるものであってもよい。
スキャナ部3は、所謂フラットベッドスキャナとして構成されている。図に示すように、スキャナ部3のスキャナ筐体30も、その幅及び高さが、画像読取りが可能な最大原稿、例えばA4サイズの原稿に対応しており、A4サイズより幅及び高さが幾分大きいものである。これに対し、厚み(奥行き)は、幅及び高さのいずれよりも小さく、スキャナ筐体30の全体形状は扁平薄箱状である。スキャナ部3の読取面は、スキャナ筐体30の一面として構成されており、図には表れていないが、上記プリンタ筐体20の正面側の外周面と対向している。また、スキャナ筐体30の下端側は上記プリンタ筐体20に枢着されており、スキャナ筐体30の上端側が正面側へ開閉可能となっている。
このようなスキャナ部3は、使用しない場合には、図に示すように、プリンタ筐体20及びスキャナ筐体30の厚み方向と同方向として装置全体の外形が扁平薄箱状となり、該装置全体の厚みの延びる方向が縦方向となるように設置され、複合機1全体として縦置き型となっている。また、詳細は後述するが、スキャナ部3を使用する際には、スキャナ筐体30の上端部に形成された掴持部31を掴んでスキャナ筐体30を正面側へ傾斜させ、読取面を構成するプラテンガラスに所望の原稿を位置せしめて、該原稿の画像をイメージセンサで読み取るようになっている。
図2は、複合機1の内部構成を示すものである。図に示すように、プリンタ部2は、上記プリンタ筐体20に内包されるようにして、記録用紙収容部21、搬送路23、インクジェット記録ヘッド24、プラテン25、電装部品26、排紙スタック27等を具備する。
記録用紙収容部21は、被記録媒体である記録用紙を貯蔵して搬送路23へ給送するためのものであり、A4サイズ以下の、B5サイズ、はがきサイズ等の各種サイズの記録用紙が収容可能である。詳細には、記録用紙収容部21は、プリンタ筐体20の背面側に凹設された空間を有し、該空間は、プリンタ筐体20の内部に設けられた区画板40と、プリンタ筐体20の背面を構成する蓋41とによって形成されている。蓋41は、図に示すように、装置背面側に傾動可能に設けられており、該蓋41を傾動して記録用紙収容部21を開放し、所望の記録用紙を装填できるようになっている。記録用紙収容部21に収容された複数枚の記録用紙Pは、図に示すように、記録面を装置内部側へ向けた立位姿勢で保持される。
図に示すように、記録用紙収容部21の下部は搬送路23へ続いており、区画板40の下部には、記録用紙収容部21に保持された記録用紙Pを1枚ずつ分離して搬送路23へ供給するための給紙ローラ42が設けられている。該給紙ローラ42は、複数のギアが噛合されてなる不図示の駆動伝達機構により、モータ(不図示)の駆動が伝達されて回転するようになっている。一方、記録用紙収容部21の下部には、該給紙ローラ42に対向するようにして、記録用紙Pの下端部を給紙位置に保持するガイド43が配設されている。該ガイド43は、バネ等(不図示)により給紙ローラ42側へ付勢されて、記録用紙Pを立位姿勢で給紙ローラ42へ圧接するようになっている。したがって、記録用紙Pと圧接した状態で給紙ローラ42が回転することにより、給紙ローラ42との摩擦力により記録用紙Pが下方へ繰り出されて搬送路23へ給送される。
なお、本実施の形態では、記録用紙収容部21をプリンタ筐体20内に設けているが、プリンタ筐体20の外側の背面に沿って設けられたいわゆる給紙カセットとしてもよい。その際、給紙カセットが記録用紙を立位姿勢のまま搬送路23へ給送することとしても、使用の際に給紙カセットを若干傾斜させるようにしてもよい。
搬送路23は、上記記録用紙収容部21の下部から下方へ向かって形成され、プリンタ筐体20の底部付近で反転した後、上方へ延びてプリンタ筐体20の上面に形成された排紙口22へ通じている。したがって、記録用紙収容部21から給送された記録用紙Pは、搬送路23により立位姿勢で下方へ搬送された後、Uターンするように反転して再び立位姿勢となり、上方へ搬送されて排紙口22から排出されることとなる。このように搬送路23を、プリンタ筐体20の厚み方向に沿ったU字状のパスとして、記録用紙Pを立位姿勢で搬送することにより、プリンタ筐体20の厚みを薄くして複合機1を小型化するとともに、複合機1の設置に必要な床面積を小さくすることができる。
搬送路23は、インクジェット記録ヘッド24及びプラテン25が配設されている箇所以外の主な箇所は、所定間隔で対向する外側ガイド面と内側ガイド面とから構成されている。このような外側ガイド面及び内側ガイド面は、例えばガイド部材をプリンタ筐体20内に適宜固定することとしても、外側ガイド面をプリンタ筐体20と一体に形成するようにしてもよい。また、図には示していないが、搬送路23が湾曲している箇所等に、搬送コロを適宜配設すれば、ガイド面に接触する記録用紙Pの搬送が円滑となる。
また、図に示すように、U字状に形成された搬送路23の最下部、すなわち搬送路23がUターンする箇所に、インクジェット記録ヘッド24が設けられている。該インクジェット記録ヘッド24は、搬送路23の内側において、その下面から下方へ向かってインク滴を吐出可能な姿勢で搬送路23の幅方向、すなわち図1のy軸方向に走査可能に配設されている。一方、該インクジェット記録ヘッド24の下方となる搬送路23の外側に、プラテン25が配設されている。
上記インクジェット記録ヘッド24は、プリンタ筐体20内に設置されたインクカートリッジ(不図示)からチューブ等の管路を通じて供給されるシアン(C)・マゼンダ(M)・イエロー(Y)・ブラック(K)の各色インクを吐出しながら走査されることにより、プラテン25上を搬送される記録用紙Pへ画像記録を行うものであり、図には示していないが、搬送路23の内側において、搬送路23の幅方向に延設されたガイド部材に摺動自在に設けられた走査キャリッジに搭載されており、該走査キャリッジがベルト駆動機構等によりガイド部材に沿って摺動されることにより、搬送路23の幅方向を主走査方向として走査可能となっている。インクジェット記録ヘッド24が各インクを吐出する構成は公知のものを採用することができ、例えば各チャネルの側壁を圧電材料で構成して、該圧電材料の変形によりインク滴を吐出させるものを用いればよい。
プラテン25は、搬送路23を搬送される記録用紙Pを、上記インクジェット記録ヘッド24から所定のヘッドギャップの位置に水平に支持するものであり、インクジェット記録ヘッド24の画像記録範囲に渡って記録用紙Pを支持する水平面を有するものである。また、図には示していないが、インクジェット記録ヘッド24の画像記録範囲外となるプラテン25の側方には、インクの増粘防止や異物の除去のためにインクジェット記録ヘッド24がインクの空吐出をする際に、該インクを溜め受けるための廃インクトレイや、インクジェット記録ヘッド24から異物や気泡等を吸引除去するためのパージ機構が適宜設けられている。
上記インクジェット記録ヘッド24の上流側には、搬送路23を搬送されている記録用紙Pを狭持して、プラテン25上へ搬送する一対の搬送ローラ44及び押さえローラ45が設けられている。一方、インクジェット記録ヘッド24の下流側には、記録済みの記録用紙Pを狭持して搬送する一対の搬送ローラ46及び拍車ローラ47が設けられている。該搬送ローラ44,45には、不図示のモータから駆動力が伝達されて、所定の改行幅で間欠駆動するようになっている。
一方、押さえローラ45は搬送ローラ44に所定の押圧力で押圧するように付勢されて回転自在に設けられており、搬送ローラ44との間に記録用紙Pが進入した場合に該記録用紙Pの厚み分だけ退避して該記録用紙Pを搬送ローラ44とともに狭持し、搬送ローラ44の回転力を確実に記録用紙へ伝達するためのものである。拍車ローラ47も搬送ローラ46に対して同様に設けられたものであるが、記録済みの記録用紙Pと圧接するので、記録用紙Pに記録された画像を劣化させないようにローラ面が拍車状に凹凸したものとなっている。
したがって、搬送ローラ44及び押さえローラ45に狭持された記録用紙Pは、所定の改行幅でプラテン25上を間欠して搬送され、その改行毎にインクジェット記録ヘッド24が走査されて、記録用紙Pの先端側から画像記録が行われる。画像記録が行われた記録用紙Pの先端側は、その後、搬送ローラ46及び拍車ローラ47に狭持され、該記録用紙Pは先端側を搬送ローラ46及び拍車ローラ47に、後端側を搬送ローラ44及び押さえローラ45に狭持された状態で所定の改行幅で間欠して搬送され、同様にインクジェット記録ヘッド24により画像記録が行われる。さらに記録用紙Pが搬送されると、記録用紙Pの後端が搬送ローラ44及び押さえローラ45を通過して、これらによる狭持が開放され、搬送ローラ46及び拍車ローラ47により所定の改行幅で間欠して搬送され、同様にインクジェット記録ヘッド24により画像記録が行われる。記録用紙Pの所定領域に画像記録を行った後は、搬送ローラ46が連続的に回転駆動され、搬送ローラ46及び拍車ローラ47により狭持された記録用紙Pは搬送路23を立位姿勢で上方へ搬送される。
搬送路23のさらに下流側には、排紙ローラ48及び押さえローラ49が設けられており、上記搬送ローラ44及び押さえローラ45と同様にして、画像記録が行われた記録用紙Pを狭持して、該記録用紙Pの先端が排紙口22から突出するまで搬送する。該排紙ローラ48及び押さえローラ49の下流側には排紙スタック27が設けられており、画像記録を終えた記録用紙Pは、その先端を排紙口22から突出した立位姿勢で排紙スタック27に貯えられる。
電装部品26は、本複合機1のプリンタ部2及びスキャナ部3の制御のために必要なCPU(Central Processing Unit),ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)や、バス及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等であり、各種センサの情報に応じてモータの回転制御を行ったり、操作パネル4やコンピュータとの送受信を行うものである。
一方、スキャナ部3は、図に示すように、スキャナ筐体30及びプラテンガラス32に内包されるようにして、イメージスキャナ33、ガイドシャフト34、走査キャリッジ35等を具備する。
プラテンガラス32は、画像読取りを行う原稿が密着される透明部材であり、画像読取りを行う原稿の最大サイズ、ここではA4サイズより若干大きい矩形平板状のものである。前述したように、扁平薄箱状のスキャナ筐体30もA4サイズより大きなものであり、プラテンガラス32は、スキャナ筐体30がプリンタ筐体20の外周面と対向する側の面に設けられて読取面32aを構成するとともに、スキャナ筐体30の外周面の一部を構成している。
スキャナ筐体30及びプラテンガラス32により形成される内部空間には、該プラテンガラス32に対向してイメージスキャナ33が設けられている。イメージスキャナ33は所謂CIS(Contact Image Sensor)であり、プラテンガラス32の縦方向(図1のz軸方向)に延設されてプラテンガラス32の幅方向(図1のy軸方向)に走査可能となっている。詳細には、スキャナ筐体30内において幅方向に延設されたガイドシャフト34に、走査キャリッジ35がガイドシャフト34の軸方向へ摺動自在に設けられており、該走査キャリッジ35に上記イメージスキャナ33が搭載されている。該走査キャリッジ35がベルト駆動機構等によってガイドシャフト34に沿って摺動されることにより、イメージスキャナ33がプラテンガラス32の幅方向に走査可能となっている。
また、スキャナ筐体30の下端部の両端付近には、その幅方向を軸方向として軸36がそれぞれ設けられており、該軸36がプリンタ筐体20の軸受け部(不図示)に支持されて、スキャナ筐体30が、軸36を中心としてプリンタ筐体20の正面側へ開閉可能となっている。
なお、プリンタ部2及びスキャナ部3の構成は一例であり、プリンタ部2を所謂インクジェットプリンタからレーザプリンタへ変更することは勿論可能であり、また、スキャナ部3のイメージセンサをCCD(Charge Coupled Device)を用いた縮小光学系のスキャナとすることも可能であるが、一般に、インクジェットプリンタの方がプリンタ部2の小型軽量化が容易であり、また、CCDよりCISの方が焦点深度が浅いので、CISを採用することによりスキャナ部3が薄型化されるので、複合機1を小型化・薄型化するには、これらを採用することが好適である。
以下、本複合機1のスキャナ部3による画像読取り方法について説明する。
本スキャナ部3のスキャナ筐体30は、図2に示したように、プラテンガラス32により構成される読取面32aをプリンタ筐体20の正面側の外周面に閉止する閉姿勢と、該読取面32aが開放側へ垂直面から所定角度だけ傾斜した傾斜姿勢と(図3参照)、該読取面32aが水平面となる位置からスキャナ筐体30の上端側が下方へ所定角度だけ傾斜した開放姿勢と(図4参照)の3姿勢に開閉可能となっている。
スキャナ部3を使用しない場合、すなわち複合機1を使用しない場合やプリンタ部2のみ使用する場合には、図2に示したように、スキャナ部3を閉姿勢とすることにより、縦置きされた複合機1の厚み方向のスペースを小さくして、オフィス空間等の省スペース化を図ることができる。また、プラテンガラス32の読取面32aがプリンタ筐体20の外周面により閉止されるので、該読取面32aに塵埃等が付着することが防止できる。
一方、スキャナ部3を使用する際には、スキャナ筐体30をプリンタ筐体20の正面側へ開くが、スキャナ筐体30はプリンタ筐体20の正面側に配設されているので、スキャナ筐体30を開閉するために必要なスペースはプリンタ筐体20の正面側、すなわち本複合機1の正面側に集中される。したがって、複合機1の背面側には、設置面以外のスペースが不要となるので、本複合機1を壁際等に設置する際に必要な設置スペースを小さくすることができる。
本スキャナ部3を使用する際には、画像読取りを行う原稿(被読取媒体)の厚み等に応じて、上記傾斜姿勢又は開放姿勢のいずれかにスキャナ筐体30を開いて画像読取りを行う。スキャナ筐体30を傾斜姿勢又は開放姿勢のいずれにするかは、原稿の厚みにより決定され、普通紙1枚のように薄い原稿を読み取る場合には傾斜姿勢とし、本や冊子のように分厚い原稿や重い原稿を読み取る場合には開放姿勢とする。なお、スキャナ筐体30を一旦傾斜姿勢として原稿を読取面32aに位置せしめてから閉姿勢とした場合にも、スキャナ部3による画像読取りが可能としてもよい。
図3は、スキャナ筐体30を傾斜姿勢とした状態を示している。使用者は、スキャナ筐体30の掴持部31を掴んで、図2に示した閉姿勢から正面側へスキャナ筐体30を開くと、該スキャナ筐体30は、傾斜姿勢となる角度αで仮固定されて傾斜姿勢となる。このようなスキャナ筐体30の仮固定は、例えば、軸36に径方向に出没可能に付勢されたピンを設け、プリンタ筐体20の軸受け部に該ピンと角度αで係合するピン受け部を形成することにより実現できるが、その他の周知且つ任意の仮固定機構を採用することができる。
これにより、スキャナ筐体30の上端とプリンタ筐体20の外周面との間に隙間Cが生じる。使用者は、複合機1の上方から、隙間Cへ原稿Qを挿入することにより、該原稿Qを傾斜した読取面32a上に位置せしめることができる。読取面32aは開放側、すなわち正面側へ傾斜しているので、使用者は複合機1の正面側から原稿Qの先端を斜め下方へ落とし込むようにして、隙間Cへ原稿Qを挿入すれば、該原稿Qは自重により読取面32aに密着する。
ここで、図4に示すように、上記読取面32aの下端には、幅方向に渡ってストッパ37が設けられている。該ストッパ37は、読取面32aの下端からプリンタ筐体20の外周面へ向かって突出したゴム状弾性部材であり、その上面が読取面32aの幅方向に渡って掛止面をなしている。該ストッパ37は、スキャナ筐体30が閉姿勢の場合には、プリンタ筐体20の外周面に当接して圧縮変形されており、スキャナ筐体30が開くことにより弾性回復し、傾斜姿勢で読取面32aの下端とプリンタ筐体20の外周面との隙間を封止する。
前述したように、隙間Cから挿入された原稿Qは、自重により読取面32aに沿って滑り落ち、図に示すように、原稿Qの先端がストッパ37に当接することにより、該原稿Qが掛止されて、読取面32a上の所定位置に固定される。このようにして、原稿Qが読取面32aの下端を基準として所定位置に固定されるので、使用者は、スキャナ筐体30をプリンタ筐体20との隙間Cを覗き込んで原稿Qの位置決めを行う必要がなく、原稿Qの位置決め作業が容易である。また、該原稿Qは、自重により読取面32aに密着するので、読取面32aと原稿Qとの間に浮き等が生じ難く、イメージスキャナ33による画像読取り精度が向上する。このような傾斜姿勢で、イメージスキャナ33を走査することにより、原稿Qの画像読取りを行う。
なお、傾斜姿勢で読取面32aが垂直面から開放側へ傾斜する角度αは、原稿Qを挿入するための隙間Cの大きさや、縦置きとされた複合機1の安定性等を考慮して設定されるものであり、約2,3°〜10°程度とすることが好適である。
図5は、スキャナ筐体30を開放姿勢とした状態を示している。使用者は、スキャナ筐体30の掴持部31を掴んで、図2に示した閉姿勢又は図3に示した傾斜姿勢から正面側へスキャナ筐体30を開ききると、該スキャナ筐体30は、読取面32aが水平面となる位置からスキャナ筐体30の上端側が下方へ角度βだけ傾斜した開放姿勢となる。開放姿勢では、スキャナ筐体30の上端は床面に接触しているので、傾斜姿勢のような仮固定機構は特に設ける必要はなく任意の構成である。
このような開放姿勢で、本等の厚手の原稿Rを読取面32a上に載置する。厚手の原稿Rは重量もあるが、開放姿勢ではスキャナ筐体30の上端が床面に接触しているので、原稿Rを読取面32a上に載置しても、縦置き型のプリンタ部2が不安定となることはない。また、開放姿勢では、読取面32aが複合機1の正面側を向くように傾斜しているので、複合機1の正面側から原稿Rを読取面32a上の所定位置に位置せしめることが容易である。このような開放姿勢で、イメージスキャナ33を走査することにより、原稿Rの画像読取りを行う。
なお、開放姿勢で読取面32aが水平面から下方へ傾斜する角度βは、複合機1の正面側から原稿Rを読取面32a上に載置する作業性や、開放姿勢における複合機1の安定性、スキャナ筐体30の軸36の位置等を考慮して設定される。また、図には示していないが、開放姿勢や傾斜姿勢で、各種原稿が位置せしめられた読取面32aを遮光するのために、フィルム状のカバーを設けることとしてもよい。
このように、本複合機1によれば、スキャナ筐体30を、閉姿勢、傾斜姿勢及び開放姿勢の任意の姿勢として、スキャナ部3を使用しない場合は読取面32aに塵埃等が付着することを防止するとともに、複合機1の省スペース化を図ることができ、また、使用の際には原稿の厚み等に応じて、複合機1を縦置きとして設置面積を省スペースとした状態のままで、スキャナ筐体30を所望の姿勢として画像読取りを行うことができる。
なお、本実施の形態に係る複合機1では、搬送路23をプリンタ筐体20の厚み方向に沿ったU字状のパスとしたが、本発明において搬送路23のパスの形状はU字状に限定されるものではない。例えば、図6に示すように、インクジェット記録ヘッド24より下流側の搬送路23を、上方へ反転させずに、スキャナ部3の下方へ略側方へ延ばしたL字状のパスとすることもできる。搬送路23をL字状のパスとした場合には、上面に形成された排紙口22に代えて、プリンタ筐体20の正面下部に排紙口28を形成して、画像記録後の記録用紙Pを装置正面側へ排紙することとなる。
このように、搬送路23をL字状のパスとしても、複合機1を扁平薄箱状のプリンタ筐体20を縦置きとした縦置き型とすることができ、また、プリンタ筐体20の厚みを一層薄くして、プリンタ部2を載置するための面積を一層小さくすることが可能である。
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。図7に示すように、第2の実施の形態に係る複合機1Aは、第1の実施の形態に係る複合機1と同様に、背面側にプリンタ部2を、正面側にスキャナ部3Aを一体的に備えた多機能装置であり、プリンタ機能とスキャナ機能とを併有するものである。本複合機1Aは、スキャナ部3Aによる画像読取りの際にスキャナ筐体30Aが複合機1Aの正面側へ開閉する姿勢変化が異なるものであり、プリンタ部2は上記複合機1と同様の構成であり、図において同一符号のものは上記複合機1と同等のものであるので、詳細な説明は省略する。
スキャナ部3Aは、所謂フラットベッドスキャナとして構成されており、図に示すように、スキャナ部3Aのスキャナ筐体30Aは、第1の実施の形態のスキャナ筐体30と同様に、全体形状が扁平薄箱状であって、該スキャナ筐体30Aの下端側がプリンタ筐体20に枢着されることにより、スキャナ筐体30Aの上端側が正面側へ開閉可能となっているが、図に示すように、プリンタ筐体20及びスキャナ筐体30Aの各厚み方向と略同方向として装置全体の外形が扁平薄箱状となった状態で、プリンタ筐体20の上面とスキャナ筐体30Aの上面との境界に原稿挿入口38が形成されている。該原稿挿入口38は、スキャナ筐体30A上面のプリンタ筐体20と対向する側の略中央を、読取可能な最大原稿幅、すなわちA4サイズ幅より若干大きい幅で厚み方向へ凹欠することにより形成されており、該原稿挿入口38により、図に示すように、プリンタ筐体20及びスキャナ筐体30Aの各厚み方向と略同方向となった状態、すなわちスキャナ筐体30Aが閉じられた状態で、プラテンガラス32の読取面32a上に原稿を挿入できるようになっている。
図8に示すように、スキャナ部3Aは、第1の実施の形態のスキャナ部3と同様に、スキャナ筐体30A及びプラテンガラス32に内包されるようにして、イメージスキャナ33、ガイドシャフト34、走査キャリッジ35等を具備するものであり、プラテンガラス32、イメージスキャナ33、ガイドシャフト34、走査キャリッジ35等の第1の実施の形態と同一符号のものは同等のものである。
本スキャナ部3Aのスキャナ筐体30Aは、図に示すように、プラテンガラス32により構成される読取面32aが開放側へ垂直面から所定角度だけ傾斜した傾斜姿勢と、該読取面32aが水平面となる位置からスキャナ筐体30の上端側が下方へ所定角度だけ傾斜した開放姿勢との間で姿勢変化するように開閉可能なものである。
詳細に説明するに、スキャナ部3Aを使用しない場合であっても、スキャナ部3Aにより普通紙1枚のように薄い原稿を読み取る場合であっても、スキャナ筐体30Aは図に示すような傾斜姿勢となっている。本実施の形態では、読取面32aが開放側へ垂直面から所定角度だけ傾斜した傾斜姿勢において、スキャナ筐体30Aはプリンタ筐体20に対して閉じた状態となっているので、スキャナ部3Aを使用しない場合であっても、薄い原稿を読み取る場合であっても、縦置きされた複合機1の厚み方向のスペースを小さくして、オフィス空間等の省スペース化を図ることができる。また、薄い原稿を読み取る場合にスキャナ筐体30Aを開く必要がないので、画像読取のための作業が簡易である。
スキャナ部3Aにより薄い原稿を読み取る際には、使用者は、スキャナ筐体30Aを開くことなく、原稿挿入口38から原稿Qを挿入すればよい。図に示すように、スキャナ筐体30Aがプリンタ筐体20に対して閉じた状態で、プラテンガラス32の読取面32aは、開放側へ垂直面から角度αだけ傾斜した傾斜姿勢となっている。したがって、使用者は、複合機1Aの上方から、原稿挿入口38から原稿Qを挿入することにより、該原稿Qを傾斜した読取面32a上に位置せしめることができる。読取面32aは開放側、すなわち正面側へ傾斜しているので、使用者は複合機1の正面側から原稿Qの先端を斜め下方へ落とし込むようにして、原稿挿入口38へ原稿Qを挿入すれば、該原稿Qは自重により読取面32aに密着する。
また、上記第1の実施の形態と同様に、上記読取面32aの下端には、幅方向に渡ってストッパ37が設けられているので、原稿挿入口38から挿入された原稿Qは、自重により読取面32aに沿って滑り落ち、該原稿Qの先端がストッパ37に当接することにより、該原稿Qが掛止されて、図に示すように、読取面32a上の所定位置に固定される。このようにして、原稿Qが読取面32aの下端を基準として所定位置に固定されるので、使用者は、原稿挿入口38を覗き込んで原稿Qの位置決めを行う必要がなく、原稿Qの位置決め作業が容易である。また、該原稿Qは、自重により読取面32aに密着するので、読取面32aと原稿Qとの間に浮き等が生じ難く、イメージスキャナ33による画像読取り精度が向上する。このような傾斜姿勢で、イメージスキャナ33を走査することにより、原稿Qの画像読取りを行う。
なお、傾斜姿勢で読取面32aが垂直面から開放側へ傾斜する角度αは、原稿Qを挿入するための原稿挿入口38の大きさや、縦置きとされた複合機1の安定性等を考慮して設定されるものであり、約2,3°程度とすることが好適である。
一方、本や冊子のように分厚い原稿や重い原稿を読み取る場合には、上記第1の実施の形態と同様に、スキャナ筐体30Aを開放姿勢とする。スキャナ筐体30Aはプリンタ筐体20の正面側に配設されているので、スキャナ筐体30Aを開閉するために必要なスペースはプリンタ筐体20の正面側、すなわち本複合機1Aの正面側に集中される。したがって、複合機1Aの背面側には、設置面以外のスペースが不要となるので、本複合機1Aを壁際等に設置する際に必要な設置スペースを小さくすることができる。
図9に示すように、使用者は、スキャナ筐体30Aを図に示した傾斜姿勢から正面側へ開ききると、該スキャナ筐体30Aは、読取面32aが水平面となる位置からスキャナ筐体30Aの上端側が下方へ角度βだけ傾斜した開放姿勢となる。開放姿勢では、スキャナ筐体30Aの上端は床面に接触しているので、仮固定機構は特に設ける必要はなく任意の構成である。
このような開放姿勢で、本等の厚手の原稿Rを読取面32a上に載置する。厚手の原稿Rは重量もあるが、開放姿勢ではスキャナ筐体30Aの上端が床面に接触しているので、原稿Rを読取面32a上に載置しても、縦置き型のプリンタ部2が不安定となることはない。また、開放姿勢では、読取面32aが複合機1Aの正面側を向くように傾斜しているので、複合機1の正面側から原稿Rを読取面32a上の所定位置に位置せしめることが容易である。このような開放姿勢で、イメージスキャナ33を走査することにより、原稿Rの画像読取りを行う。
このように、本複合機1Aによれば、スキャナ部3を使用しない場合や薄い原稿を読み取る場合にはスキャナ筐体30Aを傾斜姿勢として、複合機1Aの省スペース化を図ることができるとともに、原稿の読み取り作業を簡易なものとし、また、厚い原稿を読み取る際には、複合機1を縦置きとして設置面積を省スペースとした状態のままで、スキャナ筐体30Aを開放姿勢として画像読取りを行うことができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る複合機1の外観構成を示す斜視図である。 図2は、複合機1の内部構成を示す縦断面図である。 図3は、スキャナ筐体30を傾斜姿勢とした状態を示す縦断面図である。 図4は、ストッパ37近傍の構成を示す拡大断面図である。 図5は、スキャナ筐体30を開放姿勢とした状態を示す縦断面図である。 図6は、複合機1の変形例を示す縦断面図である。 図7は、本発明の第2の実施の形態に係る複合機1Aの外観構成を示す斜視図である。 図8は、複合機1Aの内部構成を示す縦断面図である。 図9は、スキャナ筐体30Aを開放姿勢とした状態を示す縦断面図である。 図10は、従来のインクジェット記録装置90の外観構成を示す斜視図である。
1・・・複合機(画像記録装置)
2・・・プリンタ部
3,3A・・・スキャナ部
20・・・プリンタ筐体
30,30A・・・スキャナ筐体
32a・・・読取面
37・・・ストッパ

Claims (5)

  1. 扁平薄箱状のプリンタ筐体内で被記録媒体を搬送し、該被記録媒体に画像を記録するものであって、該プリンタ筐体の厚みの延びる方向を縦方向として設置される縦置き型のプリンタ部と、
    扁平薄箱状のスキャナ筐体の一面をなす読取面を上記プリンタ筐体の外周面と対向させ、該スキャナ筐体の上端側を開閉可能として、該スキャナ筐体の下端が上記プリンタ筐体に枢着されており、該読取面上の被読取媒体の画像を読取可能なスキャナ部と、を具備し、
    上記スキャナ筐体は、
    上記読取面が開放側へ垂直面から所定角度傾斜して、当該スキャナ筐体の上面と上記プリンタ筐体の上面との間に、1枚のシート状の被読取媒体を上方から上記読取面と上記プリンタ筐体の外周面との間に挿入可能な隙間を形成する傾斜姿勢と、
    上記読取面上に複数枚のシートからなる冊子状の被読取媒体を載置可能な開放姿勢と、に姿勢変化するように開閉可能であって、
    上記読取面の下端側に幅方向に渡って設けられており、上記傾斜姿勢において上記読取面と上記プリンタ筐体の外周面との隙間を封止して、上記隙間から挿入された被読取媒体と当接するストッパが設けられたものである画像記録装置。
  2. 上記スキャナ筐体は、上記読取面を上記プリンタ筐体の外周面に閉止する閉姿勢、上記傾斜姿勢及び上記開放姿勢の少なくとも3姿勢に姿勢変化するように開閉可能なものである請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 扁平薄箱状のプリンタ筐体内で被記録媒体を搬送し、該被記録媒体に画像を記録するものであって、該プリンタ筐体の厚みの延びる方向を縦方向として設置される縦置き型のプリンタ部と、
    扁平薄箱状のスキャナ筐体の一面をなす読取面を上記プリンタ筐体の外周面と対向させ、該スキャナ筐体の上端側を開閉可能として、該スキャナ筐体の下端が上記プリンタ筐体に枢着されており、該読取面上の被読取媒体の画像を読取可能なスキャナ部と、を具備し、
    上記スキャナ筐体は、
    上記読取面を上記プリンタ筐体の外周面に閉止する閉姿勢と、上記読取面が開放側へ開かれた開放姿勢と、に姿勢変化するように開閉可能であって、
    上記閉姿勢において、当該スキャナ筐体の上面と上記プリンタ筐体の上面との間に、1枚のシート状の被読取媒体を上方から上記読取面と上記プリンタ筐体の外周面との間に挿入可能な原稿挿入口が設けられたものである画像記録装置。
  4. 上記スキャナ部は、上記読取面が水平面となる位置からスキャナ筐体の上端側が下方へ所定角度傾斜した開放姿勢で、該読取面上の被読取媒体の画像を読取り可能なものである請求項1から3のいずれかに記載の画像記録装置。
  5. 上記スキャナ筐体は、上記プリンタ筐体の正面側に配設されたものである請求項1から4のいずれかに記載の画像記録装置。
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