JPH11205500A - 画像読み取り装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像読み取り装置において、画像読取りユニ
ットが装置本体に対して回動自在に設けられている場合
に、画像読取りユニットを回動させた状態から元の状態
に容易に戻すことができるようにする。 【解決手段】 画像読取りユニット４は、本体ケースの
左右のサイドカバーの間に回動自在に支持されると共
に、同ユニット４の側面壁にサイドカバー３の内側縁３
ａに摺接するリブ２３が設けられ、リブ２３は同ユニッ
ト４の回動姿勢に拘らず常時サイドカバーの内側縁３ａ
に摺接状態にある。これにより、同ユニット４を回動さ
せた状態から元に戻す時に、同ユニット４がサイドカバ
ーの内側縁３ａに引っ掛かることがなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、イメージスキャ
ナ、ファクシミリ、コピー機等に適用される画像読み取
り装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の画像読み取り装置におい
ては、原稿画像を読み取る読み取りユニット（スキャナ
部）が装置本体に対して固定されている。このような画
像読み取り装置に、読み取った画像等を記録用紙に記録
する記録部を併設する場合などに、装置全体の形状を小
型化するには、記録部の上方にスキャナ部の一部が被さ
るような関係に配置される場合がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な構成を採用した場合、記録部の記録ヘッドでのインク
交換や搬送通路での記録用紙のジャム処理のために、記
録部の上方を開放する必要性がある。そこで、スキャナ
部を両側面で装置本体に対して回動自在に軸支する構成
が考えられる。この場合、スキャナ部を装置本体の左右
のサイドカバーの間に回動可能に設ける構成を取ること
になるが、スキャナ部を回動した時に、スキャナ部の一
端部が左右のサイドカバーより上方に突出し、その後、
スキャナ部を元に戻そうとした時に、両側面のエッジ部
が左右のサイドカバーの内側縁に引っ掛かって元に戻し
難いといった問題がある。特に、左右のサイドカバーが
内方に押されている状態では、スキャナ部が完全に閉ま
らない。

【０００４】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、画像読取りユニットが装置本体
に対して回動自在に設けられている場合に、画像読取り
ユニットを回動させた状態から元の状態に容易に戻すこ
とができるようにした画像読み取り装置を提供すること
を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項１の発明は、原稿画像を読み取る画像読取りユ
ニットが装置本体に対して回動自在に設けられている画
像読み取り装置であって、画像読取りユニットは、本体
ケースの左右サイドカバーの間に回動自在に支持される
と共に、同ユニットの側面壁に左右サイドカバーの内側
縁に摺接するリブが設けられ、リブは、同ユニットの回
動姿勢に拘らず常時左右サイドカバーの内側縁に摺接状
態にあるものである。この構成においては、画像読取り
ユニットを回動させた時に、同ユニットの回動姿勢に拘
らず同ユニットの側面壁のリブは左右サイドカバーの内
側縁に常時摺接状態にある。このため、画像読取りユニ
ットを回動させた状態から元に戻す時に、同ユニットの
エッジ部が左右サイドカバーの内側縁に引っ掛かること
がなくなる。

【０００６】また、請求項２の発明は、上記請求項１に
記載の画像読み取り装置において、画像を記録媒体に記
録する記録部をさらに備え、画像読取りユニットは、記
録部の上方の一部に被さるように配置され、同ユニット
の支持軸の回りに前傾姿勢に回動自在であり、前傾姿勢
に回動した時に記録部の上方が開放されるものである。
この構成においては、画像読取りユニットと記録部とが
一部上下に重なり合った形態となり、両者を省スペース
に本体内に組み込むことができる。しかも、そうした場
合に、画像読取りユニットを回動させることにより、必
要に応じて記録部における記録媒体の搬送通路を開放す
ることができる。

【０００７】また、請求項３の発明は、上記請求項２に
記載の画像読み取り装置において、画像読取りユニット
を支持軸の回りに前傾姿勢に回動させた時に、同ユニッ
トの後端部が左右サイドカバーよりも上方に突出し、前
記リブは同ユニットの側面壁の支持軸側に形成されてい
るものである。この構成においては、画像読取りユニッ
トを回動した時に、その後端部が左右サイドカバーより
も上方に突出するが、同ユニットの側面壁の支持軸側に
形成されているリブが左右サイドカバーの内側縁に摺接
しているので、同ユニットの回動状態から元に戻す時
に、リブの高さ分だけ同ユニットの後端部側の側面壁と
左右サイドカバーの内側縁との間に隙間があることにな
るので、同ユニットの後端部が左右サイドカバーの内側
縁に引っ掛かることが防止される。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施形
態を図面を参照して説明する。図１は、画像読み取り装
置の一実施形態であるスキャナが搭載された多機能装置
の外観図である。この多機能装置１は、ファクシミリ機
能、プリンタ機能、コピー機能、スキャナ機能等の各種
機能を備えている。

【０００９】この多機能装置１の本体は箱体状に形成さ
れ、その左右両側面は、化粧ケースである左右のサイド
カバー２，３により覆われている。これらサイドカバー
２，３は、図示しない本体フレームに取り付けられる。
サイドカバー２，３の間には、図示しない原稿の画像を
読み取る画像読取りユニット４が装置本体に対して軸部
２２（支持軸）の回りに回動自在に支持されている。ま
た、装置本体内には、画像を記録紙（記録媒体）に記録
するための記録部５（図２参照）が内蔵され、画像読取
りユニット４は記録部５の一部に被さるように上下重な
り合って配置されており、これにより省スペース化を図
っている。装置本体の後部には、記録紙を積層収納する
ための記録紙カセット６が装着されている。

【００１０】画像読取りユニット４の上面には、キー操
作部及びＬＣＤディスプレイでなる表示部を有する操作
パネル７が配置されている。この画像読取りユニット４
の後部には、ファクシミリ機能時に相手ファクシミリ装
置に送信されるファクシミリ原稿や、コピー機能時に複
写されるコピー原稿が積層載置可能な原稿載置部９が設
けられている。装置本体前面には原稿排出部１０が設け
られ、この原稿排出部１０には原稿排紙トレー１２が装
着されている。また、原稿排出部１０の下方には記録紙
排出部１３が設けられ、この記録紙排出部１３には記録
紙排紙トレー１４が装着されている。画像読取りユニッ
ト４の側面壁には、左右のサイドカバー２，３の内側縁
２ａ，３ａ（図３参照）に摺接する線状の突起（ピッチ
ブロック）でなるリブ２３が設けられ、このリブ２３は
同ユニット４の回動姿勢に拘らず、常時サイドカバー
２，３の内側縁２ａ，３ａに摺接状態にある。

【００１１】図２は多機能装置１の断面図、図３は多機
能装置１の平面図である。以下、構成要素各部を説明す
る。原稿読取りユニット４はスキャナ１５を備え、この
スキャナ１５は、原稿載置部９に載置された読み取り原
稿を搬送する搬送通路１６に臨んだ、ＣＣＤ等でなるイ
メージセンサ１７を有する。搬送通路１６には、原稿を
分離・給送する分離ローラ１８、原稿を搬送する給紙ロ
ーラ１９、読み取り後の原稿を原稿排出部１０に排出す
る排紙ローラ２０等が配置されている。原稿読取りユニ
ット４は、金属材等で成る本体フレーム側板２１に軸部
２２により軸支され、前傾姿勢に回動可能とされてお
り、これにより必要に応じて記録部５の上方を開放する
ことができるようにしている。

【００１２】記録部５はインク液滴を噴射するインクジ
ェットプリンタの記録ヘッド２５を備え、この記録ヘッ
ド２５はキャリッジ２６上にインクカートリッジ２７と
共に搭載される。キャリッジ２６は、キャリッジ軸２８
に案内されて、図示しない駆動機構により記録動作時に
走差移動される。

【００１３】記録紙カセット６は、カセットケース３
１、前蓋３２、記録紙がセットされスプリングにより付
勢された圧板３３、給紙ローラ３４等から構成されてい
る。この記録紙カセット６にセットされた記録紙Ｐが、
給紙ローラ３４により搬送通路３５に分離・給送され
る。搬送通路３５に臨んで、給紙ローラ３６、記録ヘッ
ド２５に対向するプラテン３７、記録後の記録紙Ｐを記
録紙排出部１３に排出する排紙ローラ３８等が配置され
ている。なお、各種ローラ等を駆動する駆動機構は図示
を省略している。

【００１４】画像読取りユニット４の軸部２２は中空円
筒状であり、同ユニット４の左右のケース側面壁にケー
スと一体的に形成されている。この軸部２２を本体フレ
ーム側板２１に設けた穴に貫通させることで同ユニット
４を軸支させ、回転自在としている。上記のように原稿
読取りユニット４の左右端縁にリブ２３が形成されてい
ることにより、左右のサイドカバー２，３の内側縁２
ａ，３ａと原稿読取りユニット４との間には間隙ｔが存
在する。また、サイドカバー２の側面には電話機のハン
ドセット受け５０が取り付けられている。

【００１５】図４、図５は、画像読取りユニット４の側
面壁に設けられたリブ２３の構成を示す側面図である。
ここでは、一方のサイドカバー３の内側縁３ａに摺接す
るリブ２３を示している。図５に示すように、画像読取
りユニット４を軸部２２の回りに前傾姿勢に回動させた
時に、画像読取りユニット４の後端部が左右のサイドカ
バー２，３よりも上方に突出した状態になるが、その状
態でもリブ２３は内側縁２ａ，３ａに摺接状態にある。
しかも、リブ２３は、画像読取りユニット４の側面壁の
軸部２２側のみに形成されており、同ユニット４の後端
部側には形成されていない。これにより、リブ２３の高
さ分だけ同ユニット４の後端部側の側面壁とサイドカバ
ー２，３の内側縁２ａ，３ａとの間に隙間ｔが存在する
ので、画像読取りユニット４の回動状態から元に戻す時
（すなわち図５の状態から図４の状態とする時）に、同
ユニット４のエッジ部や後端部が左右のサイドカバー
２，３の内側縁２ａ，３ａに引っ掛かることがないよう
にしている。

【００１６】上記実施形態による多機能装置１の作用に
ついて詳細に説明する。この多機能装置１において、フ
ァクシミリ送信機能時には画像読取りユニット４により
ファクシミリ原稿の読み取りを行い、ファクシミリ受信
機能時には記録部５により受信画像を記録紙Ｐに記録
し、コピー機能時には画像読取りユニット４により複写
原稿の読み取りを行うと共に記録部５により読み取り画
像を記録紙Ｐに記録する。さらには、図示していない外
部装置から伝送された画像データを記録部５により記録
紙Ｐに記録する機能をも持つ。また、装置１は、画像読
取りユニット４と記録部５とが一部上下に重なり合うよ
うな形態となり省スペース・小型化が図られており、し
かも、画像読取りユニット４を軸部２２の回りに回動さ
せることにより、記録部５の上方を開放することがで
き、記録部５のメンテナンス、インク交換や搬送通路３
５でのジャム処理等を容易に行うことができる。

【００１７】また、画像読取りユニット４の側面壁の軸
部２２側に設けられたリブ２３は、常時サイドカバー
２，３の内側縁２ａ，３ａと摺接状態にあり、しかも、
リブ２３の高さ分だけ同ユニット４の後端部側の側面壁
とサイドカバー２，３の内側縁２ａ，３ａとの間には隙
間があるので、たとえ、サイドカバー２，３が側方から
押されて撓んでいても、画像読取りユニット４を回動状
態から元に戻す時に、同ユニット４のエッジ部や後端部
が左右のサイドカバー２，３の内側縁２ａ，３ａに引っ
掛かることなく、同ユニット４を閉じることができる。
なお、リブ２３は、内側縁２ａ，３ａとの摺接部で相対
的にエッジ作用が起きないような連続形態とすることが
望ましい。

【００１８】なお、本発明は上記実施形態の構成に限ら
れず種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態で
は、本発明をファクシミリ機能やコピー機能等を持つ多
機能装置１に適用したものを示したが、少なくとも、画
像読み取りユニット４が回動可能に設けられたスキャナ
等の単機能装置に適用しても構わない。

【００１９】

【発明の効果】以上のように請求項１の発明によれば、
画像読取りユニットが装置本体に対して回動自在な構成
にあって、画像読取りユニットの回動姿勢に拘らず同ユ
ニットの側面壁に設けたリブが左右のサイドカバーの内
側縁に常時摺接状態にあるので、画像読取りユニットを
回動させた状態から元に戻す時に、同ユニットがサイド
カバーの内側縁に引っ掛かることがなくなり、同ユニッ
トを回動させた状態から元の状態に容易に戻すことがで
きる。

【００２０】また、請求項２の発明によれば、画像読取
りユニットと記録部とが一部上下に重なり合った形態と
なり、両者を省スペースに本体内に組み込むことができ
る。しかも、そうした場合に、画像読取りユニットを回
動させることにより、必要に応じて記録部における記録
媒体の搬送通路を開放することができ、ジャム処理等の
作業を容易に行うことができる。

【００２１】また、請求項３の発明によれば、画像読取
りユニットを回動した時に、その後端部がサイドカバー
よりも上方に突出しても、同ユニットのリブがサイドカ
バーの内側縁に摺接しており、リブの高さ分だけ同ユニ
ットの後端部側の側面壁とサイドカバーの内側縁との間
に隙間があるので、同ユニットを回動状態から元に戻す
時に、同ユニットの後端部がサイドカバーの内側縁に引
っ掛かることが防止される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の画像読み取り装置の一実施形態による
多機能装置の外観図である。

【図２】多機能装置の断面図である。

【図３】多機能装置の平面図である。

【図４】画像読取りユニットを閉じた状態での同ユニッ
トに設けたリブの構成を示す側面図である。

【図５】画像読取りユニットを回動させた状態を示す側
面図である。

【符号の説明】

２，３ サイドカバー ２ａ，３ａ 内側縁 ４ 画像読取りユニット ５ 記録部 ２２ 軸部（支持軸） ２３ リブ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 原稿画像を読み取る画像読取りユニット
   が装置本体に対して回動自在に設けられている画像読み
   取り装置であって、 前記画像読取りユニットは、本体ケースの左右サイドカ
   バーの間に回動自在に支持されると共に、同ユニットの
   側面壁に前記左右サイドカバーの内側縁に摺接するリブ
   が設けられ、 前記リブは、同ユニットの回動姿勢に拘らず常時前記左
   右サイドカバーの内側縁に摺接状態にあることを特徴と
   する画像読み取り装置。
2. 【請求項２】 画像を記録媒体に記録する記録部をさら
   に備え、 前記画像読取りユニットは、前記記録部の上方の一部に
   被さるように配置され、同ユニットの支持軸の回りに前
   傾姿勢に回動自在であり、前傾姿勢に回動した時に前記
   記録部の上方が開放されることを特徴とする請求項１に
   記載の画像読み取り装置。
3. 【請求項３】 前記画像読取りユニットを支持軸の回り
   に前傾姿勢に回動させた時に、同ユニットの後端部が前
   記左右サイドカバーよりも上方に突出し、前記リブは同
   ユニットの側面壁の支持軸側に形成されていることを特
   徴とする請求項２に記載の画像読み取り装置。