JP4579932B2 - タイヤをふくらますための混合ガスの使用方法 - Google Patents

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Description

この発明は特に車両のタイヤをふくらますのに適した気体の組成物に関する。
より具体的には、本発明は性能の観点およびタイヤの全体の寿命の向上を達成するため、車両のタイヤをふくらますために用いるように設計された気体の組成物に関する。
本発明は、不燃性ガス製造のための工業領域、特にタイヤの膨張のための混合ガスの製造に適用できる。
正しい作動圧力に達するまで、バルブを通じてタイヤの内室に吹き込まれる圧縮空気で車両のタイヤがふくらまされることは公知である。
また、特に夏の長いドライブ旅行の場合、または、スポーツ車両での競争のような極端な状況の場合、タイヤは、オーバーヒートおよび圧力が増加する傾向があることは公知である。タイヤの熱気は、酸化およびオゾン分解現象のためにタイヤの構造を傷める傾向がある。
これらの現象は、道路またはトラック上の特定の距離を進んだ後、機械的なおよび熱‐酸性ストレスの結果としてタイヤの寿命の相当な制限を有して、性能の急落を経験し、タイヤに危険かつ制御不能な影響を生じる。
特に、標準長さのトラックテストの結果によれば、圧縮空気によって通常ふくらまされる車両タイヤは、減速および必要な頻繁なギアチェンジを継続して第6または第7ラップ後、性能の急落を伝統的に経験することが発見された。
空気でふくらんだタイヤの性能におけるこの制限を克服するため、混合ガスの使用が試され、一連のガスが様々な特性に基づいて選ばれた。
しかしながら、これらのガスまたは混合物の使用は、評価できる結果に導かず、これらの窒素、ヘリウムまたはアルゴン・ベースの気体の混合物で伝統的にふくらまされるタイヤ、およびトラック・スポーツ車両のタイヤもまた、性能の急落を経験し、特定の数ラップ後、短時間後に交換する必要があることが発見された。
実際には、それを超えるとタイヤが「粉砕する」レース用のいくつかのタイヤの臨界温度は、130°Cである。換言すれば、アスファルト表面に通常消耗される部分は、加圧された室から分離される。
この周知の技術を有するタイヤの構造は、2つの段階において実行される:1番目は圧力室で、2番目はアスファルトで消耗されるゴム混合物である。
2つの部分が重畳され、かつ、加硫処理を受ける場合、小さい気泡は、2つの部分の間で阻止されて残ることができ、130°Cを超える温度の増加は、必然的に爆発するブリスターを最終的に形成するように容積を増加させる。

本発明は、車両のタイヤをふくらますために用いることができる気体の混合物または組成物を提供し、したがって、温度を制御することにより、性能およびタイヤの全体の寿命の観点における向上を得て、上記に記載した不都合を除去、または、少なくとも減少させるものを提案する。
本発明はまた、容易に生じられ、したがって経済的にそれを都合が良く作成する気体の組成物の提供を提案する。
これは、車両タイヤの膨張のための気体の組成物によって達成され、主請求項に記載される特徴を有する。
従属クレームは、発明の都合が良い実施例を記載する。
発明の気体の組成物は、第1の基本機能である高い熱伝達能力を示す。これは、それゆえに、回転の間、ゴムタイヤからホイールリムへ効果的に熱を伝導することが可能である混合ガスである。
特にアルミニウムまたはマグネシウムから作成される場合、ホイールリムはタイヤの過熱を妨げるように熱を外側の空気と交換するラジエータとして作用する。
高い熱伝達能力のおかげで、タイヤの温度が低く保たれ、圧力が一定であるので、この気体の組成物によってふくらまされるタイヤは、それらの寿命の観点から優秀な結果を達成する。これは、酸化およびオゾン分解によるダメージを最小化し、したがって、機械的および熱‐酸性ストレスを受けさせられるタイヤの寿命を延長する。
本発明のこれらのガスおよび混合物は、その使用が、速度がより増加すると熱交換がより効果的である結果を達成することを可能にする気体の構成要素に基づく。
発明の混合物は、様々な割合の一連のハイドロフルオロカーボンからなる。
都合が良い実施例によれば、これらのハイドロフルオロカーボンは、ペンタフルオロエタン、トリフルオロエタンおよびテトラフルオロエタンで構成されている。
発明の特に都合が良い実施例によれば、基本的混合物は、
ペンタフルオロエタン HFC 125 44%
トリフルオロエタンHFC 143 A 52%
テトラフルオロエタンHFC 134 A 4%からなる。
これらの構成要素の混合物は、HFCR404 Aと呼ばれているベース要素を得ることを可能にする。
発明の他の都合が良い実施例によると、この気体の混合物は、特定の割合の二酸化炭素と結合されることができる。
この場合、多数の気体の組合せは、可能である;しかしながら、実験は、以下の組成物に従って得られた混合物の特定の有効性を証明した:
CO 50%
HFC 125 22%
HFC 143 A 26%
HFC 134 A 2%
多数の利点が発明の混合物を用いて得ることができる。
まず、この混合物によってふくらまされるタイヤは一定の性能を有し、性能の急落は発生しない(グラフ1)。性能の特定の低下は、しかしながら検出されるが、より段階的であり、とりわけ約11または12ラップ後に発生する。
モーターサイクルに適合するタイヤにおける発明の混合物の使用は、前タイヤ上のすべてで感じる振動現象(チャタリング効果)を減少して圧力を多少一定に保つ。
ショックアブソーバーの下の回転量は、通常15-18Hzの妨害周波数を有し、一方でこの混合物で達成される一定の圧力がそれを7-9Hzに下げて、この効果を弱めることを可能にする。(重ねられた遠隔測定システムからのデータ)。
作用温度もまた、臨界閾値以下にとどまる。本発明による混合物が使われる場合、タイヤの温度は決して120°Cを越えて増えない。いくつかのレース用のタイヤの臨界温度が、それを超えるとタイヤが粉々になる、すなわち、アスファルト上で通常消耗する部分が加圧された室から分離される130°Cであることを考えれば、これはきわめて重要な事実である。
発明の新規な混合物は、温度を吸収し、伝導によって温度を伝達かつ消すようなガスの組合せの高熱透過係数を利用することにより、タイヤの温度を“低く”保って、それをラジエータとして作用するホイールリムに伝達する。
発明の新規な混合物を用いて、タイヤはより少ない摩耗を受け、シェービングは空気でふくらませたタイヤのそれらと比較して4倍小さく、レース後、混合物でふくらませたタイヤは、空気でふくらませたタイヤと比較して半分の重量を失う。
発明の混合物の使用のおかげで、“グリップ”および競争車のための必然的なラップタイムを改良し、他のタイヤ・メーカーに関してチームに良好な性能を保証するよりなめらかなタイヤの製造が可能である。
本発明の一実施例の説明
車両のタイヤをふくらますのに用いるために適切な発明の気体の組成物は、ハイドロフルオロカーボンの混合物から構成されている。
特に、特に都合が良い実施例によれば、この組成物は、HFC R404Aと名付けられる基本的な構成要素であって、
‐ペンタフルオロエタンHFC 125 44%
‐トリフルオロエタンHFC 143A 52%
‐テトラフルオロエタンHFC 134A 4%からなる。
都合よく、この気体の混合物の使用は、以下の好適な組成物によって、二酸化炭素の特定の割合と結合されることができる:
CO 50%
HFC 125 22%
HFC 143A 26%
HFC 134A 2%
基本的に、得られた気体の混合物は、ハイドロフルオロカーボン、および、高い熱伝達率を有することと同様に寒熱を蓄えるそれらの高い能力によって特徴付けられるより一般のガスから構成される。
混合物の達成された効果は、ふくらんだタイヤのより一定の温度、および、より一定の圧力とよりなめらかな混合物とを使用する可能性に主に関し、従って、よりよいトラック性能を提供する。
まず、図1の線図で分かるように、この混合物によってふくらまされるタイヤは、急落することなしに一定の性能を有する。
この線図が示すように、性能の特定の低下が注目されたが、これはより緩やかであり、とりわけ、それは約11または12ラップ後に発生する。
下の表は、様々な混合ガスによってふくらまされ、温度に対する人工の環境、および、数分で測定されるテスト時間に基づいた圧力検査を受けさせたタイヤの動作と関連したデータを示す。
後部タイヤの方がより多く温度の問題にさらされるので、テストは後部タイヤだけに実行された。
テストの間、タイヤは特定の速度で一定の期間の間回転させられ;速度はそれからタイヤが破裂するまで、加速された。
テストはしたがって、25°Cの周囲温度で、かつ加速させて、162kgの荷重を有して表面上でタイヤを回転させることによって実行された。最初の20分間は115kmphで実行し、および、その後10分ずつの間隔で230から300kmph以上まで速度を増加させて実行された。
表の第1の縦列は、2つの後部タイヤにおいて使用される様々な混合物を示す。
第2の縦列は、60分のテスト後のタイヤの温度を示し、第3の縦列は、60分後のタイヤ圧を示す。
第4の縦列は、タイヤが破裂する場合の温度数値を示し、第5の縦列は、その後にタイヤが破裂する時間を示し、一方で第6の最後の縦列は、破裂時のバールでの圧力を示す。
示されるように、最高の性能を与える混合物は、50%の404および50%のCOから構成される第7および第11行目に示されるものである。
この高性能混合物を用いて測定された結果は、タイヤ破裂まで最も長い時間を示した。すなわち、他のすべての数値より高い103および117分である。
テスト期間の終わりに、高性能混合物は22.1%までに性能を増加させることを可能にし、非常に高速度でタイヤが破裂した。この結果は、新規な混合物の基本的特徴により温度を下げ、膨張値で圧力を維持することにより達成された。

Figure 0004579932

最も適切な混合物が発見されるならば、タイヤは、混合物がエラストマ、またはその構成要素にいかなる形であれ損害を与えることができたかどうかをチェックするために分析される。
エラストマおよびその主構成要素の完璧な完全性は確認され、固体の高解像度NMRスペクトロスコピーのおかげで、様々なガスおよび混合物で膨張された様々なサンプルは比較された。
これらのテストは、高性能混合物でふくらまされたサンプルが、酸化およびオゾン分解のためのダメージを最小化し、かつ、機械的および熱‐酸性ストレスを受けさせられるタイヤの寿命を延長して最高の結果を与えることを確認した。
発明の混合ガスは、室内部のより安定した状況のため、寿命、回転の静けさおよびより低い燃費に関してよりよい性能を有し、混合物が完全に不活性であるので、すべて安全に飛行機、トラック、関節でつながれたトラック、バス、車または他の車両のタイヤにおいて使用されることができる。特に重い車両では、このことは、タイヤに引火した場合、その破裂および高温の結果として、ガスが火を消すことを意味する。
示されるように、この混合ガスは、この混合物によってふくらまされるタイヤが一定の性能を与え、従来の性能の急落が発生しないという事実と関連してとりわけそれらを含み、上記したすべての結果の達成を可能にする。
発明は、好適な実施例に関して以上に記載される。
本発明は、技術的な同等物の枠組みの範囲内で多数のバリエーションの余地があることはいずれにせよ明らかである。
発明の他の特徴および効果は、同封された図面の助けを借りて、拘束されない例として与えられる続く本発明の一実施例の説明を読み込むことで明らかになる。
空気および混合ガスでの膨張の2つの状況における標準の長さのトラックに適用されるラップに関して、タイヤの性能を表わすグラフである。

Claims (3)

  1. タイヤをふくらますための混合ガスの使用方法であって、
    金属リムに取り付けられたタイヤを備えること、
    二酸化炭素0〜50%およびハイドロフルオロカーボン混合物100〜50%を含有する混合ガスでタイヤをふくらませること、
    前記タイヤを荷重下で回転させること、
    を含み、前記ハイドロフルオロカーボン混合物は、ペンタフルオロエタン、トリフルオロエタン、テトラフルオロエタンのうちのいずれか一つ以上から成ることを特徴とする、タイヤをふくらますための混合ガスの使用方法。
  2. 前記ハイドロフルオロカーボン混合物の組成は、ペンタフルオロエタン44%、トリフルオロエタン52%、テトラフルオロエタン4%であることを特徴とする請求項1記載のタイヤをふくらますための混合ガスの使用方法
  3. 前記混合ガスは二酸化炭素50%、ペンタフルオロエタン22%、トリフルオロエタン26%、テトラフルオロエタン2%から成ることを特徴とする請求項1記載のタイヤをふくらますための混合ガスの使用方法
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