JP4578233B2 - 複合固体高分子電解質膜 - Google Patents
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Description
固体高分子電解質型燃料電池の基本構成は、固体高分子電解質膜とその両面に接合された一対のガス拡散電極からなっており、一方の電極に水素、他方に酸素を供給し、両電極間を外部負荷回路に接続することによって発電を起こすものである。より具体的には、水素側電極でプロトンと電子が生成され、プロトンは、イオン交換膜の内部を移動して酸素側電極に達した後、酸素と反応して水を生成する。一方、水素側電極から導線を伝って流れ出した電子は、外部負荷回路において電気エネルギーが取り出された後、さらに導線を伝って酸素側電極に達し、前記水生成反応の進行に寄与する。
固体高分子電解質型燃料電池に使用される固体高分子電解質膜の材質としては、高い化学的安定性を有することからフッ素系イオン交換樹脂が広く用いられており、中でも、主鎖がパーフルオロカーボンで、側鎖末端にスルホン酸基を有するデュポン社製の「ナフィオン(登録商標)」が広く用いられている。こうしたフッ素系イオン交換樹脂は、固体高分子電解質材料として概ねバランスのとれた特性を有するが、当該電池の実用化が進むにつれて、更なる物性の改善、耐久性の向上が要求されるようになってきた。
このような問題に対して、機械強度を向上させ、寸法変化を抑制することで耐久性を向上させる方法として、固体高分子電解質膜に種々の補強材を含有させる技術が開示されている。
の技術には補強材が存在することによってみかけの交換容量が低下し、イオン伝導性が大きく低下するという問題点を有していた。
また、特許文献2には、固体高分子電解質膜中に非導電性のピラー粒子を含有させる技術が開示されているが、寸法変化の抑制という点において不十分である。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)プロトン交換基を有するパーフルオロカーボン重合体を含有する固体高分子電解質中に、酸化アルミニウムおよびこれらの水和物、酸化ケイ素、酸化チタン、炭化ケイ素、窒化ケイ素、チタン酸カリウム、ホウ酸アルミニウム、酸化亜鉛、塩基性マグネシウム、マグネシウム、ホウ酸マグネシウム、二ホウ化チタン、グラファイト、硫酸マグネシウムのうちのいずれか、またはそれらの複合材料からなり、その平均粒子長さが0.1μm以上500μm以下、アスペクト比が30以上200以下である針状の結晶物を含有し、且つクラスター異方性指数が0.07〜0.20であることを特徴とする複合固体高分子電解質膜。
(2)該結晶物がウィスカーであることを特徴とする(1)に記載の複合固体高分子電解質膜。
(3)固体高分子電解質がプロトン交換基を有するパーフルオロカーボン重合体(a)と、塩基性重合体(b)を含有し、(a)の含有率((a)/((a)+(b))×100)が50.00〜99.999質量%、該(b)の含有率((b)/((a)+(b))×100)が0.001〜50.00質量%であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の複合固体高分子電解質膜。
本発明の複合固体高分子電解質膜は、クラスター異方性指数が0.03〜0.30であるという特徴を持つ。
(クラスター異方性指数)
一般に固体高分子電解質膜に対し小角X線散乱測定を行うとq=1.5−2.5nm-1付近にピーク、もしくはショルダーが得られることが例えば非特許文献(Fujimura,M et al,Macromolecules,1981,14,p1309)に記されている。なお、qは以下の式で定義される。
q= 4πsinθ/ λ (式−1)
θはブラッグ角、λは入射X線の波長である。このピーク、もしくはショルダーは膜中に存在する数nm程度のクラスター構造の分布に由来している。従って、小角X線散乱をその散乱ベクトルが電解質膜面の法線ベクトルと平行になる方向、および垂直にとなる方向から測定すれば電解質膜面に垂直方向、及び電解質膜の面内方向におけるクラスターの空間分布に関する情報を得ることができる。ここでは、散乱ベクトルが電解質膜面の法線ベクトルと平行、および垂直にとなるように測定した小角X線散乱強度分布をそれぞれIn(q),It(q)と呼ぶ。In(q),It(q)から前記クラスター由来のピークをピーク分離により抜き出し、その散乱極大におけるqをそれぞれqmn、qmtと定義
した時、クラスター構造の異方性の指標としてクラスター異方性指数を以下のように定義する。
クラスター異方性指数=qmn/qmt−1 (式−2)
このクラスター異方性指数が大きいほどクラスター構造の相関長が膜面方向に長く、膜厚方向に短い異方性構造をとっていることを示している。なお測定は、試料を23℃、相対湿度50%の雰囲気下で行う。以下、この条件をドライ条件と呼ぶ。
針状の結晶物は、本発明の複合固体高分子電解質膜を電解質として備えた燃料電池を運転した際に、膜内で安定に存在できるものであればよい。
(ウィスカー)
ウィスカーは「ひげ結晶」とも言われ、「断面積が8×10−5in2以下で、長さが断面の平均直径の10倍以上の大きさをもつ単結晶」と定義する。これらについては、たとえば「機能性フィラー総覧」(フィラー研究会編、テクノネット社2000)に詳しい。
(形状)
結晶物の平均粒子長さは、0.1μm以上500μm以下であり、好ましくは0.5μm以上300μm以下、より好ましくは1μm以上100μm以下である。平均粒子長さが0.1μm未満の場合は、アスペクト比が小さくなりやすいため、補強効果が付与できなくなる。一方、平均粒子長さが500μmを超える場合は、二次凝集が起こりやすい。また、アスペクト比に関しては、10以上200以下であり、好ましくは20以上150以下、より好ましくは30以上100以下である。アスペクト比が10未満の場合、粒子の厚みが相対的に厚くなり、多くの結晶物またはウィスカーを充填することができなくなる。一方、アスペクト比が200より高い場合は、粒子の厚みが相対的に薄くなり、破損しやすくなることから、十分な補強効果を付与できなくなる。ここでいうアスペクト比とは、粒子の厚みと粒子中最も径の長い部分の長さ(長径)との比であり、一般的には電子顕微鏡観察により求めることができる。
ウィスカーの分類としては、成長(合成)技術から、成長(合成)機構から、化学組成などいろいろな方法で分類されるが、大きく別けて金属系ウィスカーと非金属ウィスカー(金属酸化物、炭化物、窒化物など)に分類することができる。高いイオン伝導性、固体高分子電解質膜の耐久性を考慮すると、親水性を有し、かつスルホン酸基などのプロトン交換基が存在する雰囲気下でも耐食性を示すものが好ましい。本発明においては、酸化アルミニウムおよびこれらの水和物、酸化ケイ素、酸化チタン、炭化ケイ素、窒化ケイ素、チタン酸カリウム、ホウ酸アルミニウム、酸化亜鉛、塩基性マグネシウム、マグネシウム、ホウ酸マグネシウム、二ホウ化チタン、グラファイト、硫酸マグネシウムのうちのいずれか、およびそれらの複合材料などが好適に使用することができる。これらの中でも酸化アルミニウムおよびこれらの水和物、酸化ケイ素、酸化チタン、炭化ケイ素、窒化ケイ素、チタン酸カリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸マグネシウム、二ホウ化チタン、グラファイトが特に好適に使用することができる。
組成物中の結晶物の含有率は特に限定されないが、0.001質量%以上50.000質量%以下であり、好ましくは0.005質量%以上40.000質量%以下、より好ましくは0.010質量%以上35.000質量%以下、最も好ましくは0.100質量%以上30.000質量%以下である。結晶物の含有率を上記の範囲に設定することにより、良好なイオン伝導性を維持した複合固体高分子電解質膜を得ることができる。
(分散状態)
さらに、固体高分子電解質内の結晶物の分散状態としては、膜面方向に対して平行、かつ、均一に分散させることが好ましい。膜面方向に対して平行に分散させることにより、寸法安定性に優れた複合固体高分子電解質膜を得ることができる。さらに、結晶物を均一に分散させることにより、イオン伝導性を安定して維持した複合固体高分子電解質膜を得ることができる。そのためには、結晶物の分散液中での分散状態が重要であり、二次凝集を解砕して一次粒子に微粒化させることが必要である。攪拌技術としては、一般的に知られている方法であればいずれも好適に用いることができる。
なお、この結晶物には、シランカップリング剤処理などの表面処理が施されていてもよい。これにより、固体高分子電解質との密着性を向上させることができる。
該複合固体高分子膜の寸法安定性等が優れている理由は以下のように推定される。
従来の固体高分子電解質膜では一般に含水により膜厚方向だけでなく、膜面方向にも膨潤するものが多かった。これは従来膜ではクラスター構造が等方的に近い形状を持っていたため含水により等方的に膨潤するためである。一方、延伸配向させたり、結晶物を含有する等して、クラスター異方性指数が0.03〜0.30、好ましくは0.05〜0.25、より好ましくは0.07〜0.20、さらにより好ましくは0.10〜0.15である複合固体高分子膜ではドライ状態において膜面方向のクラスターが膜厚方向に比べ著しく引き伸ばされた状態で拘束されている。
これはクラスター構造が拘束されるためと考えられる。このような構造をもった膜が含水すると、すでに引き伸ばされている膜面方向にはあまり膨潤せず、主に膜厚方向に膨潤することになる。その結果、優れた寸法変化(定義については後述)特性を期待できる。
こうしたクラスター構造の異方性を持たせるには、異方性が大きい結晶物を含有させることが特に好ましい。針状の結晶物またはウィスカーは1次元構造というきわめて異方性の大きな構造をとっているため非常に有利である。板状、燐片状結晶物についても異方性は存在するが、2次元構造をとるため異方性の次元が下がってしまう。従って、すべての板状、燐片状結晶物が優れた寸法変化特性を発揮するとは限らず、特定の形状、サイズを持つもののみが優れた寸法変化特性を示す。また、粒状結晶物についてはさらに異方性の次元が下がるため優れた寸法変化特性をもつ結晶物は限定される。
以下に本発明で用いられる固体高分子電解質の例を示すが、固体高分子電解質はこれに限定されるものではない。
プロトン交換基を有するパーフルオロカーボン重合体は具体的には、下記化学式(1)で表される。
中でも、下記化学式(2)又は化学式(3)で表されるパーフルオロカーボン重合体が好ましい。
上記のようなパーフルオロカーボン重合体は、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン等のパーフルオロオレフィンや、パーフルオロアルキルビニルエーテル等のコモノマーに由来する単位をさらに含む共重合体であってもよい。
次に添加剤としての塩基性重合体について説明する。
窒素含有脂肪族塩基性重合体の例としては、ポリエチレンイミンが挙げられる。窒素含有芳香族塩基性重合体の例としては、ポリアニリン、及び複素環式化合物であるポリベンズイミダゾール、ポリピリジン、ポリピリミジン、ポリビニルピリジン、ポリイミダゾール、ポリピロリジン、ポリビニルイミダゾール等が挙げられる。この中でもポリベンズイミダゾールは耐熱性が高いことから特に好ましい。
ここで各R1はそれぞれ独立に水素原子、アルキル、フェニル、又はピリジルである。
また、上記式中、xは、10以上1.0×107以下の数である。
以上のようなポリベンズイミダゾールの中でも、下記化学式(7)で表されるポリ[2、2’−(m−フェニレン)−5,5’−ビベンゾイミダゾール]が特に好ましい。
塩基性重合体(b)の含有率は、上記のように成分(a)と成分(b)の合計質量に対して0.001〜50.000質量%であり、好ましくは0.005〜20.000質量%、より好ましくは0.010〜10.000質量%、さらに好ましくは0.100〜5.000質量%、最も好ましくは0.100〜2.000質量%である。塩基性重合体(b)の含有率を上記の範囲(0.001〜50.000質量%)に設定することにより、良好なプロトン伝導度を維持したまま、高耐久性を有する複合高分子固体電解質膜を得ることができる。
本発明の複合固体高分子電解質膜の繰り返し乾湿寸法変化の振幅には限定はないが、0%以上15%以下、好ましくは0%以上10%以下、より好ましくは0%以上8%以下、最も好ましくは0%以上5%以下である。なお、ここでいう乾湿寸法変化の振幅とは、23℃50RH%で1時間放置した時の寸法を基準として、このサンプルを80℃水中で1時間放置し膨潤させた時の寸法変化と、前記膨潤させた時の寸法を基準として、このサンプルをさらに23℃50RH%で1時間放置し乾燥させた時の寸法変化との差のことをいう。寸法とは、固体高分子電解質膜の膜面方向の長さのことであり、面内の2つの主軸方向(縦方向、横方向と呼ぶ)共に上記範囲を満たすことが好ましい。
本発明の複合固体高分子電解質膜の当量重量EW(プロトン交換基1当量あたりのプロトン交換膜の乾燥質量グラム数)には限定はないが、250以上2000以下が好ましく、より好ましくは250以上1800以下、最も好ましくは400以上1500以下である。より低いEW、つまりプロトン交換容量の大きいプロトン伝導性ポリマーを用いることにより、高温低加湿条件下においても優れたプロトン伝導性を示し、燃料電池に用いた場合、運転時に高い出力を得ることができる。
本発明の複合固体高分子電解質膜の厚みには限定はないが、1μm以上500μm以下であることが好ましく、より好ましくは2μm以上100μm以下、最も好ましくは5μm以上50μm以下である。膜厚が1μm未満の場合は、水素と酸素の直接反応のような不都合が発生しやすく、そして燃料電池製造時の取り扱い時や燃料電池運転中の差圧・歪み等によって膜の損傷等も発生しやすい。一方、膜厚が500μmを越えると、イオン透過性が低くなるため、固体高分子電解質膜として十分な性能を発揮することができない。
本発明の複合固体高分子電解質膜の80℃水中における水平イオン伝導度には限定はないが、0.05S/cm以上であり、好ましくは0.06S/cm以上、より好ましくは0.07S/cm以上、さらに好ましくは0.08S/cm以上、最も好ましくは0.09S/cm以上である。水平イオン伝導度が0.05S/cm未満の場合は、燃料電池用固体高分子電解質膜として使用する場合に内部抵抗が上昇する。
以下に本発明の複合高分子固体電解質膜の製造例を示すが、製造法はこれに限定されるものではない。上記の電解質組成物であるプロトン交換基を有するパーフルオロカーボン重合体(a)と塩基性重合体(b)が水、アルコール類等のプロトン溶媒や、DMF(ジメチルホルムアミド)、DMAc(ジメチルアセトアミド)、DMSO(ジメチルスルホキサイド)、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)等の極性非プロトン溶媒、或いは、その混合溶媒に溶解あるいは分散した混合液(以下イオン交換樹脂含有含浸液と呼ぶ)に結晶物の分散液を添加、分散させる、また逆に結晶物の分散液にイオン交換樹脂含有含浸液を添加、混合して、キャスト溶液が得られる。
このようにして得られた複合固体高分子電解質膜は、引き続き熱処理されることが望ましい。熱処理により結晶物と高分子固体電解質が強固に接着され、その結果機械的強度が安定化される。熱処理温度は、好ましくは120℃以上300℃以下、更に好ましくは140℃以上である250℃以下、最も好ましくは160℃以上230℃以下である。熱処理温度が低いと結晶物と電解質組成物間の密着力が確保できず好ましくない。一方、熱処理温度が高いと電解質組成物が変質する可能性があり好ましくない。熱処理の時間は、熱処理温度にもよるが、好ましくは5分以上3時間以下、更に好ましくは10分以上2時間以下である。
本発明の高分子電解質においては、膜厚方向の断面の15μm×15μmの領域を透過型電子顕微鏡(以下、「TEM」と称する)で観察したときに電解質組成物を構成するパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマーと塩基性重合体が海/島構造を示す。ここで言う海/島構造とは、染色処理を施さずに電子顕微鏡観察を行った時の電子顕微鏡像に黒い島粒子が海(連続相)に分散した状態のことを指す。島粒子の形状は、円形、楕円形、多角形、不定形など、特に限定されない。
海/島構造において、黒い島粒子のコントラストは主に塩基性重合体(b)に起因し、白色の海(連続相)の部分は主にパーフルオロカーボン重合体(a)に起因する。このような海/島構造を有することは、塩基性重合体(b)を主体とする部分がパーフルオロカーボン重合体(a)を主体とする部分に均一に微分散していることを表しており、より高い耐久性を得ることができる。0.01〜10μmの範囲にあるものが9割未満の場合には塩基性重合体(b)を主体とする部分がパーフルオロカーボン重合体(a)を主体とする部分に対する分散性が不良であり、この場合には塩基性重合体(b)を添加した効果が得にくい。このような場合にはパーフルオロカーボン重合体と塩基性重合体が溶解あるいは分散した混合液を100℃程度の加熱下で撹拌を徹底することにより分散性が改善される。
上記のようにパーフルオロカーボン重合体(a)と塩基性重合体(b)が化学結合しているかどうかは、例えばフーリエ変換赤外分光光度計(Fourier−Transform Infrared Spectrome−ter)(以下、「FT−IR」と称する)により確認することができる。つまり、パーフルオロカーボン重合体(a)と塩基性重合体(b)からなる複合固体高分子電解質膜のFT−IR測定を行った時に、パーフルオロカーボン重合体(a)と塩基性重合体(b)のいずれか以外に由来する吸収ピークが観察されれば、化学結合していると判断できる。例えば、上記式(2)で表されるパーフルオロカーボン重合体と上記式(6)で表されるポリ[(2,2’−(m−フェニレン)−5,5’−ビベンゾイミダゾール)(以下、PBIと称する)とからなる本発明の複合固体高分子電解質膜の場合には、FT−IR測定を行うと、1460cm−1、1565cm−1、1635cm−1付近に吸収ピークが観察され、化学結合が存在することがわかる。
本発明の複合固体高分子電解質膜を固体高分子電解質型燃料電池に用いる場合、アノードとカソード2種類の電極触媒層が膜の両側に接合された膜電極接合体(以下、MEAと略称する)として使用される。電極触媒層のさらに外側に一対のガス拡散層を対向するように接合したものもMEAと呼ぶ。
電極触媒層は、触媒金属の微粒子とこれを担持した導電剤とから構成され、必要に応じて撥水剤が含まれる。電極に使用される触媒としては、水素の酸化反応および酸素による還元反応を促進する金属であれば限定されず、白金、金、銀、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、鉄、コバルト、ニッケル、クロム、タングステン、マンガン、バナジウム、これらの合金等が挙げられ、その中では、主として白金が用いられる。
導電剤としては、電子伝導性物質であればいずれでもよく、例えば、各種金属、炭素材料等を挙げることができる。炭素材料としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック、活性炭、黒鉛等が挙げられ、これらは、単独又は複数種を混合して使用される。
MEAの作製方法としては、例えば、次のような方法が行われる。まず、イオン交換樹脂をアルコールと水の混合溶液に溶解したものに、電極物質となる白金担持カーボンを分散させてペースト状にする。これをポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シートに一定量塗布して乾燥させる。次に、PTFEシートの塗布面を向かい合わせにして、その間にイオン交換膜を挟み込み、100℃〜200℃で熱プレスにより転写接合してMEAを得ることができる。
前記以外の方法としては、電極触媒を固体高分子電解質膜に直接塗布して触媒層を形成する方法、スプレー等を用いて固体高分子電解質膜に直接噴霧して触媒層を形成する方法等も用いることができる。
上記で得られたMEA、場合によってはMEAを介して一対のガス拡散電極が対向した構造のものは、さらに集電体(バイポーラプレート)、バッキングプレート等の一般的な固体高分子電解質形燃料電池に用いる構成成分と組み合わせて固体高分子形燃料電池を構成する。
バイポーラプレートは、その表面に燃料や酸化剤等のガスを流すための溝を形成させたグラファイトまたは樹脂との複合材料、金属製のプレート等のことであり、電子を外部負荷回路へ伝達する他に、燃料や酸化剤を電極触媒近傍に供給する流路としての機能を持っている。こうしたバイポーラプレートの間にMEAを挿入して複数積み重ねることにより、燃料電池燃料電池を作成することができる。
燃料電池の運転は、最終的に一方の電極に水素を、他方の電極に酸素または空気を供給することによって行われる。燃料電池の作動温度は高温であるほど触媒活性が上がるために好ましい。通常は、水分管理が容易な50〜80℃で作動させることが多いが、80℃〜150℃で作動させることもある。酸素や水素の供給圧力は、高いほど燃料電池出力が高まるため好ましいが、膜の破損等によって両者が接触する確率も増加するため、適当な圧力範囲に調整することが好ましい。
本発明の複合固体高分子電解質膜は、クロルアルカリ、水電解、ハロゲン化水素酸電解、食塩電解、酸素濃縮器、湿度センサー、ガスセンサー等に用いることも可能である。
本発明において用いられる特性の評価方法は次のとおりである。
(膜厚)
固体高分子電解質膜を23℃、50RH%の恒温室で1時間以上放置した後、膜厚計(東洋精機製作所:B−1)を用いて測定した。
(当量重量)
イオン交換基の対イオンがプロトンの固体高分子電解質膜およそ2〜20cm2を、25℃、飽和NaCl水溶液30mlに浸漬し、攪拌しながら30分間放置した。次いで、飽和NaCl水溶液中のプロトンをフェノールフタレインを指示薬として0.01N水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和滴定する。中和後、得られたイオン交換基の対イオンがナトリウムイオンの固体高分子電解質膜を純水ですすいだ後、真空乾燥して秤量した。中和に要した水酸化ナトリウムの物質量をM(mmol)、イオン交換基の対イオンがナトリウムイオンの固体高分子電解質膜の重量をW(mg)とし、下記式より当量重量EW(g/eq)を求めた。
EW=(W/M)−22
固体高分子電解質膜を80℃の水中に1時間以上浸漬した後、幅1cmの短冊状に切り出し、膜厚Tを測定した。これを直径0.5mmの電極線を1cm間隔で平行に6本配置した伝導度測定セルに装着した。このセルを80℃のイオン交換水中に入れ30分以上保持したあと、交流インピーダンス法により周波数10kHzにおける実数成分の抵抗値Rを測定し、電極間距離と抵抗から単位長さ当たりの抵抗値を測定した。これより、以下の式を用いて80℃における水平イオン伝導度σ(S/cm)を求めた。
σ:イオン伝導度(S/cm)
R:単位長さ当たりの抵抗値(Ω/cm)
T:膜厚(cm)
W:膜幅(cm)
プロトン交換基の対イオンがプロトンの固体高分子電解質膜を23℃・50%の恒温室で1時間以上放置したあと、任意のサイズに切り出し、初期の寸法(縦方向の長さA(cm)、横方向の長さB(cm))を測定した。そのサンプルを80℃熱水に1時間浸漬させ、膨潤時の寸法(縦方向の長さC(cm)、横方向の長さD(cm))を測定し、下記式を用いて80℃での縦方向、横方向それぞれの膨潤寸法変化率を求め、その平均を膨潤寸法変化率ΔW(%)とした。
ΔW縦=((C−A)/A)×100
ΔW横=((D−B)/B)×100
ΔW=(ΔW縦+ΔW横)/2
ΔK縦=((E−A)/A)×100
ΔK横=((F−B)/B)×100
ΔK=(ΔK縦+ΔK横)/2
これらより、以下の式を用いて繰り返し乾湿寸法変化の振幅ΔH(%)を求めた。
ΔH=ΔW−ΔK
固体高分子電解質膜から幅4mm、高さ7mmの短冊状試料を切り出し、これを30枚以上重ねたスタックを作製した。このスタックの長辺の両端をエポキシ接着剤で固め、膜断面方向の厚みが幅0.5mmになるようにスタックを切断した。これに対し膜断面方向からX線を入射し小角X線散乱を得た。X線散乱装置にはリガク電機製CMF付ナノスケール小角X線散乱装置(46kV・60mA)を用い、検出器には2次元検出器であるイメージングプレートを用いた。試料温度23℃、相対湿度50%で測定を行った。こうして得られた小角X線散乱パターンに対して試料膜の法線ベクトル方向と垂直を方位角0°とした時、−15°から15°、ならびに75°から105°の範囲でセクタ平均を求め、それぞれをIt(q),In(q)とした。In(q),It(q)からクラスター構造に由来する散乱をピーク分離により抜き出しその極大値、qmn、qmtを求めることで式−2よりクラスター異方性指数を求めた。
プロトン交換基を有するパーフルオロカーボン重合体の前駆体ポリマーとして、テトラフルオロエチレンとCF2=CFO(CF2)2−SO2Fとのパーフルオロカーボン重合体を製造した。この前駆体ポリマーを、水酸化カリウム(15質量%)とジメチルスルホキシド(30質量%)を溶解した水溶液中に、60℃で4時間接触させて、加水分解処理を行った。その後、60℃水中に4時間浸漬した。次に60℃の2N塩酸水溶液に3時間浸漬した後、イオン交換水で水洗、乾燥して、プロトン交換基を有するパーフルオロカーボン重合体であるパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマー(EW:710、MI:3.0)を得た。
一方、ベーマイト(河合石灰工業(株)社製、BMI(商標登録))を蒸留水を分散媒として薄膜旋回型高速ミキサー(特殊機化(株)社製)で分散させ、BMI:水=3.0:97.0(質量%)の組成の分散液Eを調整した。
次に、20.16gのポリマー溶液Aの中に、攪拌しながら分散液Eを10.01g、徐々に滴下混合して、均一な混合溶液とした。この混合溶液を用いて、キャスト法により膜を作製し、ホットプレート上にて60℃1時間および80℃1時間の熱処理を行い、溶媒を除去した。その後、180℃で1時間加熱処理を行った。
次に、この膜を室温の2N塩酸にて洗浄後、蒸留水で洗浄し、本発明の複合固体高分子電解質膜を得た。得られた膜厚は27μm、ウィスカー含有量は25質量%であった。
プロトン交換基を有するパーフルオロカーボン重合体の前駆体ポリマーとして、テトラフルオロエチレンとCF2=CFO(CF2)2−SO2Fとのパーフルオロカーボン重合体を製造した。この前駆体ポリマーを、水酸化カリウム(15質量%)とジメチルスルホキシド(30質量%)を溶解した水溶液中に、60℃で4時間接触させて、加水分解処理を行った。その後、60℃水中に4時間浸漬した。次に60℃の2N塩酸水溶液に3時間浸漬した後、イオン交換水で水洗、乾燥して、プロトン交換基を有するパーフルオロカーボン重合体であるパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマー(EW:710、MI:3.0)を得た。
このポリマー溶液Aにジメチルアセトアミド(以下、DMACと称する)を添加し、120℃で1時間還流した後、エバポレーターで減圧濃縮を行って、パーフルオロカーボンスルホン酸ポリマー:DMAC=1.5:98.5(質量%)の組成のポリマー溶液Bを得た。
一方、化学式(7)で示され、重量平均分子量が27000であるポリベンズイミダゾール(シグマアルドリッチジャパン(株)社製、以下、PBIと称する)をDMACとともにオートクレーブ中に入れて密閉し、200℃まで昇温して5時間保持した。その後、オートクレーブを自然冷却して、PBI:DMAC=10.0:90.0(質量%)の組成のポリマー溶液を得た。さらに、このポリマー溶液をDMACで10倍に希釈して、PBI:DMAC=1.0:99.0(質量%)の組成のポリマー溶液Dを作製した。
次に、14.00gのポリマー溶液Bの中に、攪拌しながら2.28gのポリマー溶液Dを徐々滴下混合して、均一な混合溶液とした。次いで、攪拌しながらさらにポリマー溶液Cを9.52g、徐々に滴下混合して、均一な混合溶液とした。さらに、攪拌しながら分散液Eを14.88g、徐々に滴下混合して、均一な混合溶液とした。この混合溶液を用いて、キャスト法により膜を作製し、ホットプレート上にて60℃1時間および80℃1時間の熱処理を行い、溶媒を除去した。その後、180℃で1時間加熱処理を行った。
次に、この膜を室温の2N塩酸にて洗浄後、蒸留水で洗浄し、本発明の複合固体高分子電解質膜を得た。得られた膜厚は42μm、PBI含有量は1.5質量%、ウィスカー含有量は25質量%であった。
実施例2で使用したものと同じ溶液を用いて、PBI含有量、ウィスカー含有量を変更した膜を以下のように製造した。
14.00gのポリマー溶液Bの中に、攪拌しながら2.28gのポリマー溶液Dを徐
々滴下混合して、均一な混合溶液とした。次いで、攪拌しながらさらにポリマー溶液Cを14.00g、徐々に滴下混合して、均一な混合溶液とした。さらに、攪拌しながら分散液Eを10.12g、徐々に滴下混合して、均一な混合溶液とした。この混合溶液を用いて、キャスト法により膜を作製し、ホットプレート上にて60℃1時間および80℃1時間の熱処理を行い、溶媒を除去した。その後、180℃で1時間加熱処理を行った。
次に、この膜を室温の2N塩酸にて洗浄後、蒸留水で洗浄し、本発明の複合固体高分子電解質膜を得た。電解質膜を得た。得られた膜厚は30μm、PBI含有量は3.0質量%ウィスカー含有量は13質量%であった。
ベーマイト(河合石灰工業(株)社製、BMB(商標登録)、粒状、アスペクト比2)を蒸留水を分散媒として薄膜旋回型高速ミキサー(特殊機化(株)社製)で分散させ、BMBI:水=3.0:97.0(質量%)の組成の分散液Fを調整した。
次に、14.00gのポリマー溶液Bの中に、攪拌しながら2.28gのポリマー溶液Dを徐々滴下混合して、均一な混合溶液とした。次いで、攪拌しながらさらにポリマー溶液Cを9.52g、徐々に滴下混合して、均一な混合溶液とした。さらに、攪拌しながら分散液Eを14.88g、徐々に滴下混合して、均一な混合溶液とした。この混合溶液を用いて、キャスト法により膜を作製し、ホットプレート上にて60℃1時間および80℃1時間の熱処理を行い、溶媒を除去した。その後、180℃で1時間加熱処理を行った。
次に、この膜を室温の2N塩酸にて洗浄後、蒸留水で洗浄し、本発明の複合固体高分子電解質膜を得た。得られた膜厚は31μm、PBI含有量は1.5質量%、粒状フィラー含有量は22質量%であった。
実施例1で使用したものと同じポリマー溶液Aを用いて、キャスト法により膜を作製し、ホットプレート上にて60℃1時間および80℃1時間の熱処理を行い、溶媒を除去した。その後、180℃で1時間加熱処理を行った。
次に、この膜を室温の2N塩酸にて洗浄後、蒸留水で洗浄し、パーフルオロカーボンスルホン酸固体高分子電解質膜を得た。得られた膜厚は49μmであった。
実施例1〜3および比較例1〜2で得られた固体高分子電解質膜について、諸物性の測定を行った。その結果を表1に示す。
Claims (3)
- プロトン交換基を有するパーフルオロカーボン重合体を含有する固体高分子電解質中に、酸化アルミニウムおよびこれらの水和物、酸化ケイ素、酸化チタン、炭化ケイ素、窒化ケイ素、チタン酸カリウム、ホウ酸アルミニウム、酸化亜鉛、塩基性マグネシウム、マグネシウム、ホウ酸マグネシウム、二ホウ化チタン、グラファイト、硫酸マグネシウムのうちのいずれか、またはそれらの複合材料からなり、その平均粒子長さが0.1μm以上500μm以下、アスペクト比が30以上200以下である針状の結晶物を含有し、且つクラスター異方性指数が0.07〜0.20であることを特徴とする複合固体高分子電解質膜。
- 該結晶物がウィスカーであることを特徴とする請求項1に記載の複合固体高分子電解質膜。
- 固体高分子電解質がプロトン交換基を有するパーフルオロカーボン重合体(a)と、塩基性重合体(b)を含有し、(a)の含有率((a)/((a)+(b))×100)が50.00〜99.999質量%、該(b)の含有率((b)/((a)+(b))×100)が0.001〜50.00質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の複合固体高分子電解質膜。
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