JP4578030B2 - シート搬送装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置において用紙を搬送するシート搬送装置、およびその搬送装置を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コピー、プリンタといった画像形成装置は、一般的に用紙の収納部を備えていて、収納部には画像形成用の用紙の束が収納されている。収納された用紙は、束から一枚ずつ分離され、画像の形成部まで搬送される。このために画像形成装置は、用紙のシート搬送装置を備えている。
【0003】
従来のシート搬送装置について、以下に説明する。図14は、従来のシート搬送装置の基本的な構成を説明するための図である。図示したシート搬送装置は、用紙束から用紙Sを一枚ずつ分離するゴムローラ141を備えている。ゴムローラ141は、用紙束の最上面にある用紙Sに圧接しながら矢線Aの方向に回転する。用紙Sは、ゴムローラ141との間に生じた摩擦力によって用紙束から離れ、矢線Bの方向に搬送される。このとき、用紙Sの自重が無視できれば、ゴムローラ141と用紙Sとの間の摩擦係数を用紙同士の摩擦係数よりも大きく設定することにより、用紙Sの搬送を確実にすることができる。
【0004】
また、シート搬送装置は、用紙束の一番上にある用紙だけを搬送するため、2枚目以降の用紙をシート束にとどめておく必要がある。一番上にある用紙と以降の用紙とを分離する構成としては、用紙束を収納するトレイの内部に分離ツメを設けコーナーツメ分離方式、ゴムローラと共に用紙をさばいて分離するフリクションパッド方式、用紙を用紙束から分離するためのローラを追加するFRR分離方式が挙げられる。コーナーツメ分離方式の構成は、例えば、特開2000−255801号公報に記載されていて、フリクションパッド方式の構成は、例えば、実公平7−009862号公報に記載されている。また、FRR分離方式の構成は、例えば、特開平7−315608号公報に記載されている。
【0005】
また、従来のシート搬送装置には、例えば図15に示すように、ゴムローラを用いないものもある。図15は、特開平11−255356号公報に記載されたシート搬送装置であり、吸盤や吸着パッドといった吸引力発生機構151を、駆動機構と組み合わせて用いている。駆動機構は、吸引力発生機構151を矢線C、矢線Dの方向に駆動して用紙Sを用紙束から分離して搬送している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のシート搬送装置は、いずれもゴムローラと用紙との間に発生する摩擦力によって用紙を用紙束から分離して搬送している。最上面にある用紙だけを搬送するためには、用紙間の摩擦力を高めることなくゴムローラと用紙との間の摩擦力を高める必要がある。
【0007】
ゴムローラと用紙との間の摩擦力だけを高める、つまりゴムローラ、用紙間の摩擦係数を高める方法としては、ゴムローラの材質に硬度の低い材料を用いる、あるいはゴムローラ表面を研磨して粗くすることが考えられる。ただし、このような方法は、ゴムローラを磨耗させることになり、耐久性の点で不利であるとい欠点がある。
【0008】
また、ゴムローラと用紙との間には微小な規模のすべり(スリップ)が発生する。このため、ゴムローラの回転量と用紙の搬送量とにずれが生じ、シート搬送装置における用紙の搬送量の正確な予想がし難い場合があった。搬送量を正確に予想できないことは、シート搬送装置制御の精度を高める点で不利であるという欠点があった。
【0009】
さらに、吸着機構を用いるシート搬送装置は、吸着機構のほか、吸着機構を上下および搬送方向に駆動する駆動機構が必要とする。このため、シート搬送装置の構成が複雑化する点、さらに複雑化することによってコストが高まる点でゴムローラを用いたシート搬送装置よりも不利である。
【0010】
本発明は上述の問題点を解決するために成されたものであり、ゴムローラの耐久性を低下させることなく、確実に用紙を用紙束から分離すると共に搬送でき、しかも構成が複雑化することがないシート搬送装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に記載の発明にかかるシート搬送装置は、画像形成装置においてシートを搬送するシート搬送装置であって、内部に少なくとも一ヶ所の空洞部分を持つゴムローラを有し前記ゴムローラは記シート圧接される位置にあって、前記空洞部分と外部とを連通する空気口と、前記シートに圧接されない位置にあって、外部から前記空洞部分への空気流入を防ぐと共に前記空洞部分から外部へ空気を流出させる第1の空気弁と、を備えることを特徴とする。
【0012】
この請求項1に記載の発明によれば、ゴムローラの内部に少なくとも一ヶ所の空洞部分を設け、このゴムローラは、シートと圧接されると共に空洞部分と外部とを連通する空気口と、前記シートに圧接されない位置にあって、外部から空洞部分への空気流入を防ぐと共に空洞部分から外部へ空気を流出させる第1の空気弁とを設けることができる。このため、空洞部分にシートが圧接されて変形されたときに第1の空気弁から空気が流出し、変形の度合いが軽減されたときに空洞部分を負圧にすることができる。
【0013】
請求項2に記載の発明にかかるシート搬送装置は、前記空気口が、前記空洞部分から外部への空気流出を防ぐと共に外部から前記空洞部分へ空気を流入させる第2の空気弁でなることを特徴とする。
【0014】
この請求項2に記載の発明によれば、空洞部分が負圧になったのちに再度変形した場合にも第1の空気口から空気が流出することがなく、空洞部分の吸引力を維持することができる。
【0015】
請求項3に記載の発明にかかるシート搬送装置は、前記空気口が、前記ゴムローラの表面に対する凹面に形成されることを特徴とする。
【0016】
この請求項3に記載の発明によれば、空気口を、ゴムローラの表面に対する凹面に形成することによって空気口がシートに直接圧接されることを避けることができる。
【0017】
請求項4に記載の発明にかかるシート搬送装置は、前記空気口は、前記ゴムローラの回転軸断面内における前記空洞部分の回転角中央が前記シートに圧接されるよりも後に前記シートに圧接される位置に設けられることを特徴とする。
【0018】
この請求項4に記載の発明によれば、空洞部分内の空気が充分外部に流出した状態で空気口をシートに圧接させることができる。
【0019】
請求項5に記載の発明にかかるシート搬送装置は、前記ゴムローラが、表面ゴム部材と、該表面部材の内部にある内部ゴム部材とでなり、前記内部ゴム部材の弾性係数が、前記表面ゴム部材の弾性係数よりも小さいことを特徴とする。
【0020】
この請求項5に記載の発明によれば、ゴムローラ表面の弾性を維持しつつ空洞部分の空気を圧縮しやすくすることができる。
【0021】
請求項6に記載の発明にかかるシート搬送装置は、前記空洞部分に多孔質部材を充填することを特徴とする。
【0022】
この請求項6に記載の発明によれば、空洞部分を変形させて内部の空気を圧縮しながら空洞部分の弾性力変化を抑えることができる。
【0023】
請求項7に記載の発明にかかるシート搬送装置は、前記第1の空気弁が、前記ゴムローラの外部に流出する空気を、搬送される用紙に向かう方向と異なる方向に向けるガイド部材を備えることを特徴とする。
【0024】
この請求項7に記載の発明によれば、第1の空気弁によってゴムローラの外部に流出される空気が、次のタイミングで行われる空気の流出を妨げることをなくすことができる。
【0025】
請求項8に記載の発明にかかるシート搬送装置は、さらに、前記ゴムローラを前記シートの最上面に対して接触/離間させるローラ接離手段を備えることを特徴とする。
【0026】
この請求項8に記載の発明によれば、シートをシートの束から分離して他の搬送のためのローラに受け渡すことができる。
【0027】
請求項9に記載の発明にかかる画像形成装置は、請求項1〜8のいずれか一つに記載された搬送装置を備えたことを特徴とする。
【0028】
この請求項9に記載の発明によれば、請求項1〜8のいずれか一つに記載された搬送装置を用いて画像形成装置を構成することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる好適な実施の形態である実施形態1〜7を詳細に説明する。
【0030】
(実施の形態1)
図1、図2は、実施形態1のシート搬送装置のゴムローラ1を説明するための図であって、図1はゴムローラ1の斜視図、図2は、矢線Aの方向に回転するゴムローラ1のを回転軸に垂直な面で切った状態を示す断面図である。ゴムローラ1は、内部に空洞部分12を持っている。そして、空洞部分12と外部とを連通する空気口13と、空洞部分12にあって、外部から空洞部分12への空気流入を防ぐと共に空洞部分12から外部へ空気を流出させる空気弁14を備えている。なお、シートは、OHPやコピー用紙といった種類のものが考えられるが、本発明の実施の形態では、いずれもシートを画像が形成される用紙とするものとする。
【0031】
ローラ1は、矢線Aの方向に回転して用紙Sを矢線Eの方向に分離する。この際のローラ1の動作を、図3を用いて説明する。図3(a)のように、ゴムローラ1は、用紙Sに圧接しながら矢線Aの方向に回転する。(a)に示した状態では、空洞部分12の外壁(ゴムローラにおいて空洞部分12がある象限のゴムローラ表面)15は用紙Sと圧接しておらず、変形していない。このため、空洞部分12の内部の圧力も変化していない。
【0032】
ローラ1が回転することにより、空気口13および外壁15が用紙Sと圧接する(図3(b))。このとき、外壁15が変形し、空洞部分12が圧縮されて空洞部分12’になる。空洞部分12’の気圧は空洞部分12よりも高まり、空洞部分12にあった空気が空気弁14から流出する。
【0033】
ゴムローラ1が回転すると、やがて外壁15の変形量が小さくなる。このため、空洞部分12’内の空気が負圧になって用紙Sに対する吸引力が発生する。用紙Sは、発生した吸引力によってゴムローラ1に吸着される。そして、用紙束から分離され、矢線Eの方向にスリップすることなく搬送される。実施の形態1においてゴムローラ1が発生する吸着力は、従来のシート搬送装置において用紙との間に搬送に充分な摩擦係数を持つゴムローラの搬送力に匹敵する。
【0034】
さらにゴムローラ1が回転すると、矢線E方向の惰性と、ゴムローラ1の半径に依存する曲率分離の作用が吸引力にまさり、用紙Sがゴムローラ1から剥がれる。この結果、用紙Sは、用紙束から分離されて矢線Eに示す方向に一定の距離搬送される。
【0035】
また、上記した実施の形態1の構成において、空気口13を、空洞部分12’から外部への空気流出を防ぐと共に外部から空気を流入させる空気弁として構成することもできる。空気口13を空気弁とした場合、空気弁14から空気が流出する場合にも空気口13からの空気流出がない。また、用紙Sがゴムローラ1に吸着された後、さらに空洞部分12’が圧縮された場合にも空気口13から空気が流出しないため、吸引力を維持することができる。したがって、空気口13を空気弁とした場合、用紙Sは、用紙束から分離された後、より確実に矢線Eに示す方向に一定の距離搬送される。
【0036】
さらに、実施の形態1のシート搬送装置は、ゴムローラが1つの空洞部分12を備え、空気口13と空気弁14とを2個ずつ備えている。しかし、空洞部分、空気口、空気弁の個数は実施の形態に限定されるものでなく、いくつ設けてもよい。空洞部分を複数設け、各空洞部分にそれぞれ空気口と空気弁とを設けた場合、搬送方向に長い用紙をスリップなく、高い搬送力で搬送することができる。
【0037】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2のシート搬送装置を説明する。図4は、実施の形態2のシート搬送装置のゴムローラ41を説明するための図である。なお、図4に示した構成において、図1に示した構成と同様の構成については同様の符号を付し、説明を一部略すものとする。
【0038】
実施の形態2のゴムローラ41は、空洞部分12を備え、空洞部分12の外壁15に2箇所の空気弁14と、空気口13とを備えている。実施の形態2の空気口13は、図4に示したように、ゴムローラ41の外壁15(表面)に対する凹面42に形成されている。
【0039】
実施の形態2の構成によれば、空気口13が用紙Sに直接圧接することがない。このため、空気口13における目詰まりなどがなく、吸引力が低下することがない。このため、シート搬送装置の信頼性を高めることができる。
【0040】
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3のシート搬送装置を説明する。図5は、実施の形態3のシート搬送装置のゴムローラ51を説明するための図である。なお、図5に示した構成において、図1に示した構成と同様の構成については同様の符号を付し、説明を一部略すものとする。
【0041】
実施の形態3のゴムローラ51は、空洞部分12を備え、空洞部分12の外壁15に2箇所の空気弁14と、空気口13とを備えている。実施の形態3の空気口13は、図5に示したように、空洞部分12があるゴムローラ象限における回転方向の破線52で示す中央よりも下流に設けられている。
【0042】
すなわち、ゴムローラ51が回転する際、空洞部分12から流出する空気量は、空洞部分12’の圧縮量が最大になったときに最大になる。このとき、実施の形態3のゴムローラ51によれば、空気の流出量が最大に近い状態ではじめて用紙Sに圧接する。このため、さらにゴムローラ51が回転して空洞部分の圧縮量が低下したときに空洞部分12’が負圧になったとき、より大きな負圧が発生する。そして、この負圧に見合う大きな吸引力によって用紙Sがゴムローラ51に吸着される。
【0043】
以上述べた実施の形態3によれば、ゴムローラ51が、より大きな吸引力で用紙Sを吸着でき、確実に用紙Sを搬送することができるシート搬送装置を提供することができるという効果を奏する。
【0044】
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4のシート搬送装置を説明する。図6は、実施の形態4のシート搬送装置のゴムローラ61を説明するための図である。なお、図6に示した構成において、図1に示した構成と同様の構成については同様の符号を付し、説明を一部略すものとする。
【0045】
実施の形態4のゴムローラ61は、空洞部分12を備え、空洞部分12の外壁15に2箇所の空気弁14と、空気口13とを備えている。ゴムローラ61は、表面ゴム部材61aと、表面ゴム部材61aの内部にある内部ゴム部材61bとで構成されている。そして、内部ゴム部材61bは、表面ゴム部材61aの弾性係数よりも小さい弾性係数を持っている。
【0046】
実施の形態4によれば、ゴムローラ61をより変形しやすいものにすることができる。このため、空洞部分12にある空気をより効果的に圧縮し、高い吸引力を得ることができる。しかも、ゴムローラ表面の弾性係数が低くなることを防ぎ、用紙Sに圧接された場合にもゴムローラ61表面の外壁15の形状を維持することができ、用紙Sとの密着性が低下することを防ぐことができる。
【0047】
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5のシート搬送装置を説明する。図7は、実施の形態5のシート搬送装置のゴムローラ71を説明するための図である。なお、図7に示した構成において、図1に示した構成と同様の構成については同様の符号を付し、説明を一部略すものとする。
【0048】
実施の形態5のゴムローラ71は、空洞部分12を備え、空洞部分12の外壁15に2箇所の空気弁14と、空気口13とを備えている。そして、実施の形態4の空洞部分12には、スポンジ状の多孔質部材62が充填されている。実施の形態5によれば、ゴムローラ71における空洞部分12および空洞部分12周辺の弾性の変化が先に述べた実施の形態4の構成よりも小さくなる。そして、ゴムローラ71の外壁15の形状がより確実に維持される。
【0049】
(実施の形態6)
次に、本発明の実施の形態6のシート搬送装置を説明する。図8は、実施の形態6のシート搬送装置のゴムローラ81を説明するための図である。なお、図8に示した構成において、図1に示した構成と同様の構成については同様の符号を付し、説明を一部略すものとする。
【0050】
実施の形態6のゴムローラ81は、空洞部分12を備え、空洞部分12の外壁15に2箇所の空気弁14と、空気口13とを備えている。そして、空気弁14が、ゴムローラ81の外部に流出する空気を、搬送される用紙Sに向かう方向と異なる方向に向けるガイド82を備えている。
【0051】
すなわち、空気弁14から流出した空気が用紙Sに向かうと、用紙Sに当たった空気が反射されて再び空気弁14方向に向かい、空気弁14からの連続的な空気流出を妨げることがある。実施の形態6によれば、連続した空気流出が妨げられることがなく、連続的、かつ確実に用紙Sを搬送することができる。
【0052】
(実施の形態7)
次に、本発明の実施の形態7のシート搬送装置を説明する。図9は、実施の形態7のシート搬送装置のゴムローラ91を説明するための図である。なお、図9に示した構成において、図1に示した構成と同様の構成については同様の符号を付し、説明を一部略すものとする。
【0053】
実施の形態7のゴムローラ91は、空洞部分12を備え、空洞部分12の外壁15に2箇所の空気弁14と、空気口13とを備えている。そして、さらに、ゴムローラ91を上下する上下駆動部92を備えている。上下駆動部92は、図示を省略するが、例えば、支点を固定したアーム部材にバネと電磁ソレノイドとを付加することによって実現することができる。
【0054】
上下駆動部92は、ゴムローラ91が下方に向かうように駆動してゴムローラ91を用紙束S’の上面に圧接させる。用紙束S’に圧接したゴムローラ91は、回転して用紙束S’の最上部にある用紙Sを吸着する。このとき、上下駆動部92がゴムローラ91を上昇させることによって用紙Sが用紙束S’から分離する。そして、さらにゴムローラ91が回転することにより、用紙Sは、矢線Eの方向の惰性とゴムローラ91の半径に依存する曲率分離性とによってゴムローラ91から剥がれて矢線Eの方向に搬送される。
【0055】
実施の形態7の構成では、搬送された用紙Sは、例えば、図示しない駆動ゴムローラや駆動ゴムローラに従動するゴムローラ対からなる中継ローラに送り出される。このような実施の形態7によれば、シート搬送装置から用紙Sを連続的に給紙することができる。
【0056】
次に、以上述べた実施の形態1〜7のシート搬送装置のゴムローラを適用できるシート搬送装置について説明する。図10は、図14で説明した基本的な構成に加え、コーナー分離ツメを備えたシート搬送装置を説明するための図である。
図10のシート搬送装置において、コーナー分離ツメ102は、用紙束の収納部であるトレイ103の用紙搬送方向の両コーナーに設けられている。ゴムローラ101が用紙Sに圧接しながら矢線Aの方向に回転すると、用紙Sがゴムローラ101との間に生じる摩擦力によって矢線Eの方向の力を受ける。
【0057】
このとき、用紙Sの端部がコーナー分離ツメ102に拘束されることによって用紙Sがたわみ、用紙Sだけが用紙束から離れる。用紙Sは、さらにゴムローラ101によって矢線E方向の力を受けることによって端部がコーナー分離ツメ102から外れ、たわみの反力で用紙束から分離して矢線Eの方向に押し出される。
【0058】
図11は、フリクションパッド方式を採用したシート搬送装置を説明するための図である。図11に示した構成は、シート束が片側をスプリング114によって支持された状態でトレイ113に収納されている。そして、支持された側の端部がパッド112に突き当てられていて、用紙束のうちの数枚がゴムローラ111とパッド112との間に入り込んでいる。ゴムローラ111が矢線Aの方向に回転すると、ゴムローラ111とパッド112との間にある数枚の用紙が捌かれて最上面にある用紙Sだけが矢線Fの方向に搬送される。このとき、用紙Sの下面にある用紙はゴムローラ111とパッド112との間、あるいはトレイ113の内部にとどまるから、用紙Sだけが用紙束から分離される。
【0059】
図12は、FRR分離方式を採用したシート搬送装置を説明するための図である。図12に示した構成は、トレイ122に収納された用紙束の最上部にある用紙Sにピックアップローラとなるゴムローラ121bを圧接して回転させる。このとき、用紙束から用紙Sが分離されてゴムローラ121aとゴムローラ121cとの間に搬送される。そして、ゴムローラ121aが矢線Aの方向に回転し、ゴムローラ121cが矢線Aの方向と反対の方向(矢線A’として示す)に回転する。このため、用紙Sが矢線Eの方向に搬送され、用紙Sの下にある用紙は、トレイ122の方向に押し返される。
【0060】
本発明の実施の形態1〜7で述べたシート搬送装置のゴムローラは、図10に示したゴムローラ101、図11で説明したゴムローラ111、図12で説明したゴムローラ121aのいずれとしても構成することができる。
【0061】
図13は、本発明の実施の形態1〜7で述べたシート搬送装置が適用される画像形成装置を示す図である。図13で示した画像形成装置は、手差し給紙部141や、複数の多段給紙部132として動作するシート搬送装置を備えている。本発明の実施の形態1〜7で述べたシート搬送装置は、例えば、給紙部141、多段給紙部132のシート搬送装置として適用され、画像形成装置を構成することができる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明は、空洞部分にシートが圧接されて変形されたときに第1の空気弁から空気が流出し、変形の度合いが軽減されたときに空洞部分を負圧にすることができるため、ゴムローラを回転することによってゴムローラにシートを吸着することができる。このため、ゴムローラの耐久性を低下させることなく、確実に用紙を用紙束から分離すると共に搬送でき、しかも構成が複雑化することもないシート搬送装置を提供することができるという効果を奏する。
【0063】
請求項2に記載の発明は、空洞部分の吸引力を維持することができるので、より確実にシートを搬送できるシート搬送装置を提供することができるという効果を奏する。
【0064】
請求項3に記載の発明は、空気口がシートに直接圧接されることを避け、空気口の目詰まりを防ぐことによって搬送の信頼性がより高いシート搬送装置を提供することができるという効果を奏する。
【0065】
請求項4に記載の発明は、空洞部分内の空気が充分外部に流出した状態で空気口をシートに圧接させることによってゴムローラにより高い吸着力を付与することができる。
【0066】
請求項5に記載の発明は、ゴムローラに吸着力を付与しながらゴムローラ表面とシートとの密着性をも維持することができる。
【0067】
請求項6に記載の発明は、ゴムローラに吸着力を付与しながらゴムローラ表面とシートとの密着性の低下を防ぐことができる。
【0068】
請求項7に記載の発明は、連続して起る空洞部分からの空気流出が円滑になされ、より確実にシートを搬送できるシート搬送装置を提供することができるという効果を奏する。
【0069】
請求項8に記載の発明は、シートをシートの束から分離して他の搬送のためのローラに受け渡すことができ、シート搬送装置の適用範囲を広げることができるという効果を奏する。
【0070】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一つに記載された搬送装置を用いた画像形成装置を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1のシート搬送装置のゴムローラを説明するための図である。
【図2】実施の形態1のシート搬送装置のゴムローラを説明するための他の図である。
【図3】実施の形態1のシート搬送装置の動作を説明するための図である。
【図4】実施の形態2のシート搬送装置のゴムローラを説明するための図である。
【図5】実施の形態3のシート搬送装置のゴムローラを説明するための図である。
【図6】実施の形態4のシート搬送装置のゴムローラを説明するための図である。
【図7】実施の形態5のシート搬送装置のゴムローラを説明するための図である。
【図8】実施の形態6のシート搬送装置のゴムローラを説明するための図である。
【図9】実施の形態7のシート搬送装置のゴムローラを説明するための図である。
【図10】コーナー分離ツメを備えたシート搬送装置を説明するための図である。
【図11】フリクションパッド方式を採用したシート搬送装置を説明するための図である。
【図12】FRR分離方式を採用したシート搬送装置を説明するための図である。
【図13】本発明の実施の形態1〜7で述べたシート搬送装置が適用される画像形成装置を示す図である。
【図14】従来のシート搬送装置の基本的な構成を説明するための図である。
【図15】従来のシート搬送装置の基本的な他の構成を説明するための図である。
【符号の説明】
1,41,61,71,81,91,101,111,121a,121b,121c ゴムローラ
12,12’ 空洞部分
13 空気口
14 空気弁
15 外壁
42 凹面
61a 表面ゴム部材
61b 内部ゴム部材
62 多孔質部材
82 ガイド
92 上下駆動部
102 コーナー分離ツメ
103,113,122 トレイ
112 パッド
114 スプリング
132 多段給紙部

Claims (9)

  1. 画像形成装置においてシートを搬送するシート搬送装置であって、
    内部に少なくとも一ヶ所の空洞部分を持つゴムローラを有し
    前記ゴムローラは
    記シート圧接される位置にあって、前記空洞部分と外部とを連通する空気口と、
    前記シートに圧接されない位置にあって、外部から前記空洞部分への空気流入を防ぐと共に前記空洞部分から外部へ空気を流出させる第1の空気弁と、
    を備えることを特徴とするシート搬送装置。
  2. 前記空気口が、前記空洞部分から外部への空気流出を防ぐと共に外部から前記空洞部分へ空気を流入させる第2の空気弁でなることを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
  3. 前記空気口は、前記ゴムローラの表面に対する凹面に形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のシート搬送装置。
  4. 前記空気口は、前記ゴムローラの回転軸断面内における前記空洞部分の回転角中央が前記シートに圧接されるよりも後に前記シートに圧接される位置に設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のシート搬送装置。
  5. 前記ゴムローラが、表面ゴム部材と、該表面部材の内部にある内部ゴム部材とでなり、前記内部ゴム部材の弾性係数が、前記表面ゴム部材の弾性係数よりも小さいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のシート搬送装置。
  6. 前記空洞部分に多孔質部材を充填することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のシート搬送装置。
  7. 前記第1の空気弁は、前記ゴムローラの外部に流出する空気を、搬送される用紙に向かう方向と異なる方向に向けるガイド部材を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載のシート搬送装置。
  8. さらに、前記ゴムローラを前記シートの最上面に対して接触/離間させるローラ接離手段を備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載のシート搬送装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか一つに記載された搬送装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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