JP4576706B2 - 液体遮断弁装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料タンク等の密封容器内の気体を排出可能とするフロート弁を備えた液体遮断弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体遮断弁装置としての燃料蒸気排出装置は、ガソリンや軽油等を燃料とするエンジンを備えた自動車等における燃料タンク内の燃料蒸気(以下、空気及び気化した燃料の混合気体をも含むものとして用いる)を制御する燃料蒸気流出制御系に備えられている。
【0003】
自動車の燃料タンク及び燃料蒸気流出制御系を含む燃料供給部は、重要保安部品として衝突時の燃料漏れ、車両の走行による振動や環境温度の変化による燃料タンク内部で発生する燃料蒸気の圧力制御等に関する安全規制、また燃料蒸気が大気中に放出されることを防ぐ公害規制等の法規制の適用を受けるもので、また、安全性の見地からも車両が傾斜したり旋回した場合にも燃料が漏れないよう様々な点において考慮される必要がある。
【0004】
図9は従来技術の燃料蒸気排出装置を示す断面図である。燃料蒸気排出装置は、燃料タンクの上部に配置され、給油時の過給油を防止するものである。
【0005】
図において、燃料蒸気排出装置101は、フロート弁102を備えた構成であり、キャニスタへ導通する排出ポート103の下向きに開口した下端部の弁座としてのバルブシート部104をフロート105上部が塞ぐことにより排出ポート103の開閉状態を制御可能としている。
【0006】
なお、図9においては、フロート弁102の作動を説明するために、軸A−Aより左側はフロート弁102が閉弁状態(満タン)であり、右側はフロート弁102が開弁状態である。
【0007】
燃料蒸気排出装置101のフロート弁102は、液面上昇時及び傾斜・転倒時にフロート105が浮動してバルブシート部104を塞いで閉弁し、燃料が燃料タンクから漏出することを防止可能としている。
【0008】
このような構成の燃料蒸気排出装置101を用いることで、給油時に満タン状態となった場合に、液面上昇によりフロート弁102が閉弁し、燃料タンクの内圧を一時的に上昇させ、給油ガンの挿入された液体供給部としての給油管内の液面を上昇させて給油ガンのオートストップ機能を作動させている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような燃料蒸気排出装置101では、フロート弁102における給油時の液面上昇に伴う閉弁動作においては、フロート弁102が開弁状態から閉弁状態へ一気に移行するので、燃料タンク内圧が急激に上昇し、給油管内の液面を過剰に上昇させてしまう。
【0010】
このため、一時的に給油管内の液面が給油口に近づき過ぎて燃料が給油口から漏れ出るおそれがある。
【0011】
また、給油時に満タンに近づき、一旦、フロート弁102が閉弁してしまうと、キャニスタへの導通路が塞がれた状態となって燃料タンクの内圧を逃がせなくなり、給油管内の液面も上昇した状態で維持される。
【0012】
このため、燃料タンクがさらに給油可能な状態であっても、さらなる給油(注ぎ足し給油)ができないものであった。
【0013】
さらに、給油時の圧力損失を下げる必要性からバルブシート部104は大きな開口に設けられているため、フロート弁102が閉弁した時のフロート105の張り付き力(圧力×受圧面積)は大きくなる。
【0014】
このため、閉弁時のフロート105の張付き力がフロート105の自重による開弁力よりも大きくなると、フロート105がバルブシート部104を塞いだ状態で固着してしまうおそれがある。
【0015】
本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、液体供給部の液面が過剰に上昇することを防止すると共に、注ぎ足し給油が可能で、さらにフロート弁の良好な開閉が可能な液体遮断弁装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明にあっては、
液体を収容する密封容器の上部に設けられ前記密封容器内の気体を排出可能とする液体遮断弁装置であって、
排出ポートが設けられたチャンバ室と、仕切り壁を介して前記チャンバ室の下方に設けられるフロート室と、を有するケース部材と、
前記密封容器内に供給される液体の液面位置に応じて前記フロート室内を移動するフロートと、液面位置の上昇に応じて前記フロートが所定位置に上昇すると、弁体としての前記フロート上部の突起と弁座としての前記仕切り壁を貫通するバルブシート部とにより、該バルブシート部を介して前記密封容器内の気体を排出する排出経路を閉弁する開閉弁と、を有するフロート弁と、
を備えた液体遮断弁装置において、
前記ケース部材は、前記仕切り壁を貫通する筒部を有し、前記フロート弁が閉弁する第1排出経路と並列して前記筒部を介して前記密封容器内の気体を排出する第2排出経路を形成し、
前記フロート弁は、前記フロートの外周よりも外側で前記フロートに対して所定範囲内で移動可能に接続され、前記フロート弁の閉弁に先立ち前記密封容器内から第2排出経路を移動する気体の流れ又は圧力を付勢力として浮き上がることにより、前記フロートとは独立して移動する浮き上がり機構を有し、該浮き上がり機構が所定位置に浮き上がると弁座としての前記筒部の下端部と前記浮き上がり機構の弁体とにより第2排出経路を閉弁する浮き上がり弁を備えたことを特徴とする。
【0017】
したがって、密封容器内の液面が所定の高さ以上に上昇するとフロート弁が閉弁することになるが、浮き上がり弁によってフロート弁の閉弁に先立ち第2排出経路を閉弁し、密封容器内からの気体の排出がフロート弁の開弁している第1排出経路だけとなって気体の排出流量を絞ることができ、フロート弁の閉弁前に徐々に密封容器内の圧力を高めることが可能となり、フロート弁が一気に閉弁することによる急激な圧力変化と過剰圧力を抑制することができる。
【0018】
このように、密封容器内部の圧力変化勾配を緩やかにすることで、密封容器に備えられている液体供給部(給油管)の液面上昇を緩やかにすることができ、液体供給部の液面が過剰に上昇することを防止する。
【0019】
また、浮き上がり弁の閉弁による密封容器内部の圧力上昇に伴い、液体供給手段(給油ガン)のオートストップ機能が作動する程に液体供給部(給油管)の液面が上昇しても、給油が一旦停止されれば燃料蒸気の排出も徐々になくなることから浮き上がり弁も再度開弁して、密封容器内部の圧力が下降し、液体供給部(給油管)の液面が下降するので、フロート弁が閉弁する密封容器の最大許容量までの注ぎ足し液体供給(注ぎ足し給油)ができる。
【0020】
さらに、液体供給時の密封容器内からの気体の排出をフロート弁の開弁している第1排出経路及び浮き上がり弁の開弁している第2排出経路で行うことから、液体供給時の圧力損失を下げるためにフロート弁の弁座の開口だけを大きく設ける必要がないため、フロート弁の弁座の開口を小さくして閉弁時のフロートの張り付き力(圧力×受圧面積)を小さくでき、フロート弁はフロートの自重で確実に開弁することができ、フロート弁の良好な開閉ができる。
【0021】
ここで、浮き上がり機構とフロート間には連結手段、又はバネ等による弾性付勢手段が無く、浮き上がり機構はフロートとは独立して移動することにより、気体の移動に伴い浮き上がり機構にかかる圧力(吸引圧力)がフロートに伝達されてしまうことが抑えられるので、フロート弁の閉弁間近で不安定な状態(ちょっとしたきっかけにより閉弁してしまう状態)のフロートの挙動に影響を与えることが抑制され、フロート弁が一気に閉弁することによる急激な圧力変化と過剰圧力を抑制することができる。
【0022】
また、浮き上がり機構はフロートに対して移動可能に接続されており、閉弁した浮き上がり弁が張り付いた場合にも、液体の液面の低下によるフロートの落下に伴うフロートの自重で強制的に引き戻すことができる。
【0024】
これにより、フロートに浮き上がり機構を接続するための構造がフロートに形成されていても、成形時の成形材料の充填不足による欠肉、亀裂又はわれかけが生じ難く、精度のよい高品質なフロートを作成することができる。
【0025】
前記浮き上がり機構の弁体は、前記フロート弁の閉弁時に前記フロートの押し付けを吸収することが好適である。
【0026】
これにより、浮き上がり弁がフロート弁の閉弁に先立ち閉弁した後にフロート弁が閉弁する際に、浮き上がり機構がフロートによってさらに上方に押し付けられる場合に、浮き上がり機構の弁体がフロートの押し付けを吸収して浮き上がり弁は良好な閉弁ができる。
【0027】
このため、装置の組み立て完成時に、フロート弁の閉弁に先立ち閉弁した浮き上がり弁の閉弁位置では、フロート弁の閉弁の際に浮き上がり機構をフロートによってさらに上方に押し付けてしまうような相互関係が生じていても、装置は良好に作動することができる。
【0028】
よって、装置の組み立て完成時の誤差許容量が増大するので、フロートや浮き上がり機構の構成部品についての製造時に精度があまり要求されず、容易に生産できる。
【0029】
前記フロート弁が閉弁する弁座の開口は、前記浮き上がり弁が閉弁する弁座の開口よりも小さいことが好適である。
【0030】
これにより、閉弁時のフロートの張り付き力(圧力×受圧面積)を小さくでき、フロート弁はフロートの自重で確実に開弁することができ、フロート弁の良好な開閉ができる。
【0031】
前記浮き上がり機構は、前記密封容器内から第2排出経路を移動する気体の流れ又は圧力を付勢力として受ける水平羽根部を備えたことが好適である。
【0032】
これにより、第2排出経路を移動する気体の流れ又は圧力を付勢力として浮き上がり機構が浮き上がり易くなり、フロート弁の閉弁に先立ち確実に先行して浮き上がり弁が閉弁する。
【0033】
また、水平羽根部を配置する高さ位置を変更することで、浮き上がり機構が浮き上がる時点を調整できる(高い程先行して浮き上がる)。
【0034】
前記浮き上がり機構は、前記密封容器内から第2排出経路を移動する気体の流れ又は圧力を付勢力として受ける受圧部と、該受圧部の上側に突出し下向きに凹んで前記受圧部の下面に開口した凹部と、前記受圧部の上面に設けられ、装置内壁をガイド面として摺動するガイド部材と、を備えると共に、
前記浮き上がり機構と前記フロートとを接続する接続機構は、前記凹部内側に設けられたストッパと、該ストッパによって前記凹部内に留められる頂部を有する前記フロートから上方に延びる突起と、を備えたことが好適である。
【0035】
これにより、浮き上がり機構の凹部は下向きに凹んでおり、凹部内側で浮き上がり機構が気体の流れ又は圧力の付勢力を受ける受圧面積を拡大するので、浮き上がり機構が付勢力を受けて移動し易くなる。また、凹部に液体が留まることがなく浮き上がり機構の重量変化がないので、付勢力により移動する浮き上がり機構の応答特性が一定に安定する。さらに、凹部は開口部以外を封止されており、気体の漏れはなく、良好な閉弁ができる。
【0036】
また、浮き上がり機構はガイド部材により移動可能に支持されて移動時の姿勢が安定し、浮き上がり機構をより安定して作動させることが可能となる。
【0037】
さらに、浮き上がり機構の下向きに凹んだ凹部内に接続機構を設けているので、接続機構が液体に接触することがなく、接続機構に液体に含まれるダスト等が付着することが防止でき、浮き上がり機構は接続機構を介してフロートと独立した移動をスムーズに行うことができる。
【0038】
そして、接続機構によって浮き上がり機構はフロートに対して独立して所定範囲で上下移動可能となる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0040】
以下に実施の形態における液体遮断弁装置としての燃料蒸気排出装置を説明する。燃料蒸気排出装置は従来と同様な燃料蒸気流出制御系に備えられている。燃料蒸気流出制御系については従来技術で説明したので、ここでは省略する。
【0041】
図1〜図4は実施の形態に係る燃料蒸気排出装置の構成を説明する図である。
また、図5は図4の実施の形態に係る燃料蒸気排出装置の要部を説明する図である。
【0042】
燃料蒸気排出装置1はケース部材2で囲まれている。ケース部材2の内部下側はフロート3を収容するフロート室4となっている。
【0043】
フロート3はケース部材2の下端部に取り付けられているキャップ5の連通孔5a(及びフロート室4上部の通気孔2a)等からフロート室4内部に流入する液体としての燃料により浮力を発生し、図の上方へと移動する。
【0044】
このフロート3の上部には、中心にフロート弁の弁体としての突起3aが設けられている。
【0045】
一方、フロート室4の上壁である仕切り壁6には、このフロート3の突起3aに対応するフロート弁の弁座としての環状のバルブシート部6aが設けられている。
【0046】
このように、突起3aとバルブシート部6aにより開閉弁を構成し、開閉弁とフロート3とを合わせてフロート弁7が構成されている。
【0047】
ここで、本実施の形態では、突起3aとバルブシート部6aは、フロート3の中心軸に沿って設けられている。このため、フロート弁7の構造が簡素化し、閉弁も良好に行える。
【0048】
また、フロート3内にはスプリング8があり、フロート3の浮力を調整するための付勢手段として機能する。このスプリング8はフロート3の自重よりも小さい荷重でフロート3を常時付勢しているが、正立時には浮力が働かない限りフロート3を押し上げて、フロート弁7を閉弁することはない。
【0049】
さらに、フロート3の上部には、フロート3本体の外周よりも外側にはみ出して、上方に向かって突出する第2突起3bが設けられている。
【0050】
この第2突起3bは、頂部3b1及び根元の大径部3b3が中間の小径部3b2よりも大径となっている(詳細は図5参照)。
【0051】
このような突起3a及び第2突起3bが設けられたフロート3は、突起3a及び第2突起3bを離し、特に第2突起3b(フィン付き傘機構9を接続するための構造)をフロート3の外周よりも外側に設けたので、成形歪みが抑えられ、成形時の成形材料の充填不足による欠肉、亀裂又はわれかけが生じ難く、精度のよい高品質なフロート3を作成することができる。よって、突起3a及び第2突起3bも精度を出して形成することができる。
【0052】
なお、本実施の形態では、第2突起3bをフロート3の外周よりも外側に設けたが、装置構成上このような場合に限られるものではない。
【0053】
そして、フロート3の第2突起3bには、浮き上がり機構としてのフィン付き傘機構9が接続されている。
【0054】
このフィン付き傘機構9は、受圧部となるフランジ状に拡がる流量規制部10と、仕切り壁6に設けられた筒部6bの内壁に摺動する流量規制部10の上面に設けられたガイド部材としてのフィン11(本実施の形態では4枚)と、フロート3に形成された第2突起3bを留めて収容するように流量規制部10の上面に円柱形状に突出して下向きに凹み流量規制部10の下面に開口する凹部12と、流量規制部10上のフィン付き傘弁の弁体としてのパッキン13と、を備えている。
【0055】
流量規制部10は、円盤状であり、下面は外側から中心に向かって約10度で下側に向かって傾斜したテーパ面であり、フロート室4の周壁面上部に設けられた通気孔2aから筒部6bに向かって燃料蒸気が通過する際の流れ及び圧力を付勢力として受け、付勢力がフィン付き傘機構9の重さを超えた場合に上方に移動する。
【0056】
フィン11は、フロート3が最下位置に位置していても筒部6bの内壁に摺動してガイドされる長さであり、また、筒部6bの内壁との張り付き防止と燃料蒸気の排出をスムーズに行うように、剛性を確保しつつ軽量化と張り付きを防止するのに適した寸法に設けられる。なお、フィン11の形状は、筒部6bの内壁に摺動できれば、本実施の形態のような台形に限らず、矩形、三角形、あるいはフィン形状ではなく棒状や環状とすることも可能であり、枚数も適宜変更可能である。
【0057】
流量規制部10の外縁は、フィン11(複数)よりも外側に突出しており、浮き上がり弁の弁座としての筒部6bの下端部6cに、流量規制部10が上方に移動した際に、流量規制部10の上面に設けられたパッキン13が当接する。
【0058】
このように、流量規制部10上のパッキン13と筒部6bの下端部6cにより浮き上がり弁の開閉弁を構成し、これとフィン付き傘機構9とを合わせて浮き上がり弁としてのフィン付き傘弁14が構成されている。
【0059】
なお、筒部6bの下端部6cの開口は、バルブシート部6aの開口よりも大きく設けられている。
【0060】
凹部12は、流量規制部10の上部の中心に設けられており、フロート3の第2突起3bが挿入されている。この凹部12の開口部12aの径は、図5に示すように、凹部12内径よりも小径となっており、第2突起3bの頂部3b1を凹部12内に留めるストッパの役目を果たし、凹部12の開口部12aは第2突起3bの小径部3b2の範囲が移動可能である。
【0061】
このため、凹部12が所定の(上下方向)範囲で移動可能となったことに伴い、フィン付き傘機構9をフロート3に対して所定の(上下方向)範囲で移動可能となるように接続されている。即ち、凹部12と第2突起3bとでフィン付き傘機構9をフロート3に対して移動可能に接続する接続機構15を構成している。
【0062】
そして、この接続機構15自体は凹部12内に設けられているので、接続機構15が燃料に接触することがなく、接続機構15に燃料に含まれるダスト等が付着することが防止でき、フィン付き傘機構9は接続機構15を介してフロート3と独立した移動を常にスムーズに行うことができる。
【0063】
ところで、ケース部材2の仕切り壁6には、バルブシート部6a及び筒部6bだけが設けられており、バルブシート部6a又は筒部6bを通過しないと、フロート室4の上部のチャンバ室16に通じることができないようになっている。
【0064】
即ち、バルブシート部6a及び筒部6bを用いて、排出経路は、フロート室4から分岐して並列した2路(バルブシート部6a及び筒部6b)となり、チャンバ室16で再び合流するようになっている。本実施の形態では、バルブシート部6a側が第1排出経路であり、筒部6b側が第2排出経路である。
【0065】
チャンバ室16は、フロート室4の上部に設けられ、ケース部材2と仕切り壁6とアッパーキャップ17とによって所定の空間に仕切られている。
【0066】
このチャンバ室16内で、筒部6bはアッパーキャップ17に近づくまで上方に鉛直に延びて形成されている。このため、燃料タンクが傾斜した時等において筒部6bに燃料が浸入した場合に、筒部6bで一定量の燃料を留め、燃料がチャンバ室16へ浸入して排出経路へ流出することを防止している。
【0067】
また、チャンバ室16内には、排出ポート18(キャニスタへ導通)がケース部材2の側壁に開口して設けられている。
【0068】
以上のような燃料蒸気排出装置1は、燃料タンクからの燃料蒸気を排出する排出経路に介在し、給油時等に燃料タンク内の燃料蒸気を排出させる役割を果たしている。
【0069】
即ち、フロート3が燃料の浮力を受けずに下方に位置しており、給油時等で燃料タンクの内部圧力が上昇した時には、燃料蒸気は開弁状態にあるフロート弁7及びフィン付き傘弁14を介して、即ちバルブシート部6a及び筒部6bを通過してチャンバ室16に流入し、チャンバ室16から排出ポート18へと流出可能となる。
【0070】
次に、燃料蒸気排出装置1の給油時における作動を説明する。
【0071】
図1は、給油初期段階(液面が未だに燃料蒸気排出装置1が設けられた位置よりも低い場合)であり、フロート3は液面が低いことからフロート室4の下方に位置している。また、フィン付き傘機構9も作動せず、フロート3の第2突起3bの小径部3b2下方で根元の大径部3b3に当接支持されてフロート3と一体的に移動する。この図1の状態では、バルブシート部6a及び筒部6bが共に給油性に支障のない十分に開放された流路が確保され、燃料タンク内の圧力損失を下げて燃料蒸気を速やかに排出する。
【0072】
図2は、給油が進み、液面Aの満タン付近になりフロート3が浮力を得てフロート弁7が閉弁間近となった状態である。フロート3の上昇に伴いフィン付き傘機構9も上昇して筒部6bの下端部6cに近づいている。
【0073】
図3は、図2の状態から液面Bとなり、筒部6b中(即ち、第2排気経路)を排出される燃料蒸気の流れ及び流量規制部10の下面に燃料蒸気が入り込むことで発生する差圧により、流量規制部10が付勢力を受け、フィン付き傘機構9は燃料蒸気の排出方向(図3において上方)へと流量規制部10が移動し、パッキン13が筒部6bの下端部6cに当接した状態である。
【0074】
このフィン付き傘機構9の移動の際には、フィン11が筒部6bの内壁に沿って摺動するので、フィン付き傘機構9は姿勢を保持され傾かない。また、パッキン13が筒部6bの下端部6cに当接後は、燃料蒸気はバルブシート部6aを疎通するので、燃料蒸気の排出が図1の状態から比して絞られる。
【0075】
このように、フィン付き傘機構9が移動しフィン付き傘弁14が閉弁すると、バルブシート部6a中(即ち、第1排気経路)だけでの排気となり、燃料蒸気の排出量が絞られることになる。
【0076】
すると、絞りがなされることにより、フロート弁7の閉弁前に徐々に燃料タンク内部の圧力を高めることが可能となり、フロート弁7が一気に閉弁することによる急激な圧力変化と過剰圧力を抑制することができる。
【0077】
このように、燃料タンク内部の圧力変化勾配を緩やかにすることで、燃料タンクに備えられている給油管の液面上昇を緩やかにすることができ、給油管の液面が過剰に上昇することを防止する。よって、一時的に給油管内の液面が給油口に近づき過ぎて燃料が給油口から漏れ出ることはない。
【0078】
フィン付き傘機構9はフロート3とは独立して移動することにより、燃料蒸気の排出に伴いフィン付き傘機構9にかかる圧力(吸引圧力)がフロート3に伝達されてしまうことが抑えられる。
【0079】
このため、フロート弁7の閉弁間近で不安定な状態(ちょっとしたきっかけにより閉弁してしまう状態)のフロート3の挙動に影響を与えることが抑制され、フロート弁7が一気に閉弁することによる急激な圧力変化と過剰圧力を抑制することができる。
【0080】
そして、燃料タンク内部の圧力が昇圧し、一旦給油ガンのオートストップが作動して給油が停止されると、燃料蒸気の排出も徐々になくなることからフィン付き傘機構9の筒部6bの下端部6cへの付勢力もなくなり、フィン付き傘機構9は落下して筒部6bを開放する状態へと戻す。
【0081】
図3の状態では、燃料の供給に伴う燃料蒸気の排出は絞られた排出流量で可能であり、注ぎ足し給油を行うことは可能である。
【0082】
注ぎ足し給油において、給油速度を速めると、フィン付き傘機構9が反応して燃料タンク内部の圧力上昇が即座におこり、給油ガンのオートストップも機能するが、給油速度を低下させて少量ずつ燃料を給油すると、フィン付き傘機構9の反応は鈍くなる。
【0083】
図4は、液面Cとなり、完全に閉弁したフロート弁7及びフィン付き傘弁14の状態を示す図であり、図3の状態から注ぎ足し給油を継続すると、この図4のようにフロート弁7及びフィン付き傘弁14は完全に閉弁状態となる。即ち、フロート弁7が閉弁する燃料タンクの最大許容量までの注ぎ足し給油ができる。
【0084】
また、図4の満タン状態から燃料が消費されて液面位置が下がると、浮力によって液面に浮くフロート3が自然と下がってくる。この時、バルブシート部6aの開口が小さいため、閉弁時のフロート3の張り付き力(圧力×受圧面積)を小さくでき、フロート弁7はフロート3の自重で確実に開弁することができ、フロート弁7の良好な開閉ができる。よって、フロート3がバルブシート部6aを塞いだ状態で固着してしまうことはない。
【0085】
そして、フロート弁7が開弁すると、燃料タンク内部とチャンバ室16内が同圧となり、フィン付き傘機構9も筒部6bの下端部6cから落下してフィン付き傘弁14も開弁する。
【0086】
尚、フィン付き傘機構9が筒部6bの下端部6cに張り付く場合があるが、フロート3の落下時に凹部12の中に留まる第2突起3bの頂部3b1が凹部12の開口部12aのストッパに引っ掛かって、フロート3の自重でフィン付き傘機構9が落下するので、その張り付きは解消する。
【0087】
なお、図3のパッキン13が筒部6bの下端部6cに当接するフィン付き傘機構9が、図4のフロート弁7が閉弁した際に、フロート3によってさらに上方に押し付けられることがあり、このような場合にフィン付き傘弁14のシール不良が生じることがある。
【0088】
そこで、図6に示すように、このような相互関係が生じていても、フロート3の押し付けを吸収する構成とすることもある。
【0089】
図6は、筒部6bの下端部6cに当接するパッキン13の背後に流量規制部10上面との間に隙間Sを設ける構成としている。図6(a)ではパッキン13の配置位置自体を流量規制部10上面から離しており、図6(b)ではパッキン13が途中で流量規制部10上面から離れる形状としている。
【0090】
そして、図6(a),(b)の右側の図のように、隙間Sをつぶすパッキン13の変形が許容され、フロート3の押し付けを許容してパッキン13が筒部6bの下端部6cに確実に当接する。これにより、フィン付き傘弁14の良好な閉弁ができる。
【0091】
このため、燃料蒸気排出装置1の組み立て完成時に、このような相互関係が生じていても、図6のような構成とすることで、燃料蒸気排出装置1は良好に作動することができる。
【0092】
よって、燃料蒸気排出装置1の組み立て完成時の誤差許容量が増大するので、フロート3やフィン付き傘機構9の構成部品についての製造時に精度があまり要求されず、容易に生産できる。
【0093】
また、フィン付き傘機構9はフロート弁7の閉弁に先行して浮き上がってフィン付き傘弁14が確実に閉弁する必要があるので、図7に示すように、フィン付き傘機構9に水平羽根部19を設けることもできる。
【0094】
水平羽根部19は、流量規制部10と同様に、筒部6bに向かって燃料蒸気が通過する際の流れ及び圧力を付勢力として受ける。
【0095】
図8を用いて水平羽根部19の作動を説明する。
【0096】
図8(a)は、液面が低いことから筒部6bへの十分な流路が形成されている状態である。
【0097】
図8(b)は、液面が高くなり、フロート3の位置が高くなることに伴いフィン付き傘機構9も上昇して筒部6bの下端部6cに近づいている状態である。この時、筒部6bへの流路が狭められ、筒部6b中(即ち、第2排気経路)を排出される燃料蒸気の流れ及び水平羽根部19の下面に燃料蒸気が入り込むことで発生する差圧により、流量規制部10と共に水平羽根部19が付勢力を受け、フィン付き傘機構9が浮き上がり易くなる。
【0098】
図8(c)は、フィン付き傘機構9が移動し、パッキン13が筒部6bの下端部6cに当接した状態である。
【0099】
このように、筒部6bを移動する燃料蒸気の流れ又は圧力を付勢力としてフィン付き傘機構9が浮き上がり易くなり、フロート弁7の閉弁に先立ち確実に先行してフィン付き傘弁14が閉弁する。
【0100】
また、水平羽根部19を配置する高さ位置を変更することで、フィン付き傘機構9が浮き上がる時点を調整できる(高い程先行して浮き上がる)。このような調整は、従来では、フロート3やケース部材2を新造して調整する必要があったが、その必要がなくなり、調整を容易に行うことができる。
【0101】
【発明の効果】
上記のように説明された本発明にあっては、フロート弁が閉弁する第1排出経路とは異なる第2排出経路上に、フロートに対して所定範囲内で移動可能に接続され、フロート弁の閉弁に先立ち密封容器内から第2排出経路を移動する気体の流れ又は圧力を付勢力として浮き上がることにより、フロートとは独立して移動する浮き上がり機構を有し、浮き上がり機構が所定位置に浮き上がると第2排出経路を閉弁する浮き上がり弁を備えたことで、密封容器内の液面が所定の高さ以上に上昇するとフロート弁が閉弁することになるが、浮き上がり弁によってフロート弁の閉弁に先立ち第2排出経路を閉弁し、密封容器内からの気体の排出がフロート弁の開弁している第1排出経路だけとなって気体の排出流量を絞ることができ、フロート弁の閉弁前に徐々に密封容器内の圧力を高めることが可能となり、フロート弁が一気に閉弁することによる急激な圧力変化と過剰圧力を抑制することができる。
【0102】
このように、密封容器内部の圧力変化勾配を緩やかにすることで、密封容器に備えられている液体供給部(給油管)の液面上昇を緩やかにすることができ、液体供給部の液面が過剰に上昇することを防止する。
【0103】
また、浮き上がり弁の閉弁による密封容器内部の圧力上昇に伴い、液体供給手段(給油ガン)のオートストップ機能が作動する程に液体供給部(給油管)の液面が上昇しても、給油が一旦停止されれば燃料蒸気の排出も徐々になくなることから浮き上がり弁も再度開弁して、密封容器内部の圧力が下降し、液体供給部(給油管)の液面が下降するので、フロート弁が閉弁する密封容器の最大許容量までの注ぎ足し液体供給(注ぎ足し給油)ができる。
【0104】
さらに、液体供給時の密封容器内からの気体の排出を浮き上がり弁の大きく開弁している第2排出経路で行うことから、フロート弁の弁座の開口を小さくして閉弁時のフロートの張り付き力(圧力×受圧面積)を小さくでき、フロート弁はフロートの自重で確実に開弁することができ、フロート弁の良好な開閉ができる。
【0105】
浮き上がり機構は、フロートの外周よりも外側でフロートに接続されたことで、フロートに浮き上がり機構を接続するための構造がフロートに形成されていても、成形時の成形材料の充填不足による欠肉、亀裂又はわれかけが生じ難く、精度のよい高品質なフロートを作成することができる。
【0106】
浮き上がり機構は、フロート弁の閉弁時にフロートの押し付けを吸収する弁体を備えたことで、浮き上がり弁がフロート弁の閉弁に先立ち閉弁した後にフロート弁が閉弁する際に、浮き上がり機構がフロートによってさらに上方に押し付けられる場合に、浮き上がり機構の弁体がフロートの押し付けを吸収して浮き上がり弁は良好な閉弁ができる。
【0107】
このため、装置の組み立て完成時に、フロート弁の閉弁に先立ち閉弁した浮き上がり弁の閉弁位置では、フロート弁の閉弁の際に浮き上がり機構をフロートによってさらに上方に押し付けてしまうような相互関係が生じていても、装置は良好に作動することができる。
【0108】
よって、装置の組み立て完成時の誤差許容量が増大するので、フロートや浮き上がり機構の構成部品についての製造時に精度があまり要求されず、容易に生産できる。
【0109】
フロート弁が閉弁する弁座の開口は、浮き上がり弁が閉弁する弁座の開口よりも小さいことで、閉弁時のフロートの張り付き力(圧力×受圧面積)を小さくでき、フロート弁はフロートの自重で確実に開弁することができ、フロート弁の良好な開閉ができる。
【0110】
浮き上がり機構は、密封容器内から第2排出経路を移動する気体の流れ又は圧力を付勢力として受ける水平羽根部を備えたことで、第2排出経路を移動する気体の流れ又は圧力を付勢力として浮き上がり機構が浮き上がり易くなり、フロート弁の閉弁に先立ち確実に先行して浮き上がり弁が閉弁する。
【0111】
また、水平羽根部を配置する高さ位置を変更することで、浮き上がり機構が浮き上がる時点を調整できる(高い程先行して浮き上がる)。
【0112】
浮き上がり機構は、密封容器内から第2排出経路を移動する気体の流れ又は圧力を付勢力として受ける受圧部と、受圧部の上側に突出し下向きに凹んで受圧部の下面に開口した凹部と、受圧部の上面に設けられ、装置内壁をガイド面として摺動するガイド部材と、を備えると共に、浮き上がり機構とフロートとを接続する接続機構は、凹部内側に設けられたストッパと、ストッパによって凹部内に留められる頂部を有するフロートから上方に延びる突起と、を備えたことで、浮き上がり機構の凹部は下向きに凹んでおり、凹部内側で浮き上がり機構が気体の流れ又は圧力の付勢力を受ける受圧面積を拡大するので、浮き上がり機構が付勢力を受けて移動し易くなる。また、凹部に液体が留まることがなく浮き上がり機構の重量変化がないので、付勢力により移動する浮き上がり機構の応答特性が一定に安定する。さらに、凹部は開口部以外を封止されており、気体の漏れはなく、良好な閉弁ができる。
【0113】
また、浮き上がり機構はガイド部材により移動可能に支持されて移動時の姿勢が安定し、浮き上がり機構をより安定して作動させることが可能となる。
【0114】
さらに、浮き上がり機構の下向きに凹んだ凹部内に接続機構を設けているので、接続機構が液体に接触することがなく、接続機構に液体に含まれるダスト等が付着することが防止でき、浮き上がり機構は接続機構を介してフロートと独立した移動をスムーズに行うことができる。
【0115】
そして、接続機構によって浮き上がり機構はフロートに対して独立して所定範囲で上下移動可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る燃料蒸気排出装置を示す概略図である。
【図2】実施の形態に係る燃料蒸気排出装置を示す概略断面図である。
【図3】実施の形態に係る燃料蒸気排出装置を示す概略断面図である。
【図4】実施の形態に係る燃料蒸気排出装置を示す概略断面図である。
【図5】実施の形態に係る燃料蒸気排出装置の要部を示す拡大断面図である。
【図6】実施の形態の他の例に係るフィン付き傘バルブのパッキンを示す拡大断面図である。
【図7】実施の形態の他の例に係るフィン付き傘バルブを示す図である。
【図8】実施の形態の他の例に係るフィン付き傘バルブの作動を示す説明図である。
【図9】従来技術の燃料蒸気排出装置を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 燃料蒸気排出装置
2 ケース部材
2a 通気孔
2b 突起
3 フロート
3a 突起
3b 第2突起
3b1 頂部
3b2 小径部
3b3 大径部
4 フロート室
5 キャップ
5a 連通孔
6 仕切り壁
6a バルブシート部
6b 筒部
6c 下端部
7 フロート弁
8 スプリング
9 傘機構
10 流量規制部
11 フィン
12 凹部
12a 開口部
13 パッキン
14 傘弁
15 接続機構
16 チャンバ室
17 アッパーキャップ
18 排出ポート
19 水平羽根部
Claims (5)
- 液体を収容する密封容器の上部に設けられ前記密封容器内の気体を排出可能とする液体遮断弁装置であって、
排出ポートが設けられたチャンバ室と、仕切り壁を介して前記チャンバ室の下方に設けられるフロート室と、を有するケース部材と、
前記密封容器内に供給される液体の液面位置に応じて前記フロート室内を移動するフロートと、液面位置の上昇に応じて前記フロートが所定位置に上昇すると、弁体としての前記フロート上部の突起と弁座としての前記仕切り壁を貫通するバルブシート部とにより、該バルブシート部を介して前記密封容器内の気体を排出する排出経路を閉弁する開閉弁と、を有するフロート弁と、
を備えた液体遮断弁装置において、
前記ケース部材は、前記仕切り壁を貫通する筒部を有し、前記フロート弁が閉弁する第1排出経路と並列して前記筒部を介して前記密封容器内の気体を排出する第2排出経路を形成し、
前記フロート弁は、前記フロートの外周よりも外側で前記フロートに対して所定範囲内で移動可能に接続され、前記フロート弁の閉弁に先立ち前記密封容器内から第2排出経路を移動する気体の流れ又は圧力を付勢力として浮き上がることにより、前記フロートとは独立して移動する浮き上がり機構を有し、該浮き上がり機構が所定位置に浮き上がると弁座としての前記筒部の下端部と前記浮き上がり機構の弁体とにより第2排出経路を閉弁する浮き上がり弁を備えたことを特徴とする液体遮断弁装置。 - 前記浮き上がり機構の弁体は、前記フロート弁の閉弁時に前記フロートの押し付けを吸収することを特徴とする請求項1に記載の液体遮断弁装置。
- 前記フロート弁が閉弁する弁座の開口は、前記浮き上がり弁が閉弁する弁座の開口よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載の液体遮断弁装置。
- 前記浮き上がり機構は、前記密封容器内から第2排出経路を移動する気体の流れ又は圧力を付勢力として受ける水平羽根部を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の液体遮断弁装置。
- 前記浮き上がり機構は、
前記密封容器内から第2排出経路を移動する気体の流れ又は圧力を付勢力として受ける受圧部と、
該受圧部の上側に突出し下向きに凹んで前記受圧部の下面に開口した凹部と、
前記受圧部の上面に設けられ、装置内壁をガイド面として摺動するガイド部材と、
を備えると共に、
前記浮き上がり機構と前記フロートとを接続する接続機構は、
前記凹部内側に設けられたストッパと、
該ストッパによって前記凹部内に留められる頂部を有する前記フロートから上方に延びる突起と、
を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の液体遮断弁装置。
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