本発明を実施するための最良の一形態について説明する。
なお、以下の説明において、商品名または特定の画像データフォーマット等をあらわす単語、熟語、または、略語が含まれる場合、それらの単語、熟語、または、略語は、それぞれのメーカまたは団体もしくは個人等の登録商標または商標等である場合がある。これらの登録商標または商標等は、本発明が適用される技術分野において一般的または慣用的に使用されているものであって、当該注釈が省略される場合がある。また、表記の都合上、本来は半角英数記号で表記すべき内容を、全角英数記号で表記している部分もある。
本実施の形態は、コピー機能、ファクシミリ(FAX)機能、プリント機能、スキャナ機能及び入力画像(スキャナ機能による読み取り原稿画像やプリンタあるいはFAX機能により入力された画像)を配信する機能等を複合したいわゆるデジタルカラー複合機に本発明を適用した例を示す。
図1は、本実施の形態のデジタルカラー複合機1を含むシステム構成図である。
図1に示すように、本実施の形態においては、情報処理システムとなるデジタルカラー複合機1に通信ネットワークであるローカルエリアネットワーク(Local Area Network)2を介し、各種の情報処理を実行するサーバコンピュータ3や複数台のクライアントコンピュータ4が接続されたシステムを想定する。サーバコンピュータ3は、例えばFTP,HTTPプロトコルをサポートしたり、WebサーバやDNS(Domain Name Service)サーバの機能を実現するものである。
すなわち、このシステムにおいては、デジタルカラー複合機1が備えている画像入力機能(スキャナ機能)、画像出力機能(プリント機能)及び画像蓄積機能等の画像処理機能を、ローカルエリアネットワーク2上でシェアし得る環境が構築されているものである。
このようなシステムは、通信制御ユニット5を介してインターネット網6に接続され、インターネット網6を介して外部環境とデータ通信可能に構築されている。
通信制御ユニット5としては、ルータ、交換機、モデム、DSLモデム等が一般的であるが、最低限TCP/IP通信が可能であればよい。また、ローカルエリアネットワーク2は有線通信に限るものではなく、無線通信(赤外線や電波等)であってもよい。また、光ファイバーを用いたものであってもよい。
次に、デジタルカラー複合機1について説明する。
ここで、図2はデジタルカラー複合機1を概略的に示す外観斜視図、図3はデジタルカラー複合機1の各部の電気的接続を示すブロック図である。
図2に示すように、デジタルカラー複合機1は、転写紙などの媒体に画像を形成する印刷装置7の上部に、原稿から画像を読み取る画像読み取り装置8を配設した構成とされている。
また、画像読み取り装置8の装置外面には、オペレータに対する表示とオペレータからの機能設定等の各種の入力を許容する操作パネルPが設けられている。
さらに、操作パネルPの下部には、光ディスク、フレキシブルディスクなどの記憶媒体M(図3参照)に記憶されているプログラムコードや画像データ等を読み取る、又は、記憶媒体Mに対してプログラムコードや画像データ等を書き込む装置である外部メディア入出力装置9が、記憶媒体Mの挿入を許容する挿入口を外部に露出させて設けられている。
このようなデジタルカラー複合機1のストラクチャとしては、図3に示すように、画像処理ユニット部Aと情報処理ユニット部Bとに大別されており、印刷装置7及び画像読み取り装置8は画像処理ユニット部Aに属し、操作パネルP及び外部メディア入出力装置9は、各種情報処理を行うコンピュータとなる情報処理ユニット部Bに属している。
まず、画像処理ユニット部Aについて説明する。
印刷装置7及び画像読み取り装置8を備える画像処理ユニット部Aは、画像処理ユニット部Aにおける画像処理全般の制御を行う画像処理制御ユニット10を備えており、この画像処理制御ユニット10には、印刷装置7を制御する印刷制御ユニット11と、画像読み取り装置8を制御する画像読み取り制御ユニット12とが接続されている。
印刷制御ユニット11は、画像処理制御ユニット10の制御に従って印刷装置7に対して画像データを含む印刷指示を出力し、印刷装置7に転写紙などの媒体に画像を形成して出力させる。印刷装置7はフルカラー印刷可能とされており、その印刷方式は、電子写真方式のほか、インクジェット方式、昇華型熱転写方式、銀塩写真方式、直接感熱記録方式、溶融型熱転写方式など、さまざまな方式を用いることができる。
画像読み取り制御ユニット12は、画像処理制御ユニット10の制御により画像読み取り装置8を駆動し、原稿の表面に対するランプ照射の反射光をミラー及びレンズにより受光素子(例えば、CCD(Charge Coupled Device))に集光して読み取り、A/D変換してRGB各8ビットのデジタル画像データを生成する。
このような画像処理制御ユニット10は、メインプロセッサであるCPU(Central Processing Unit;中央処理装置)13と、画像読み取り装置8から読み込んだ画像データを印刷装置7による作像に供すべく一旦格納しておくSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)14と、制御プログラム等を記憶したROM(Read Only Memory)15と、システムログ/システム設定/ログ情報等を記録しておく電源OFF時にもデータの保持が可能なNVRAM16と、をバス接続したマイクロコンピュータ構成とされている。
また、画像処理制御ユニット10には、多量の画像データの蓄積やジョブ履歴等の記憶装置となるHDD(磁気ディスク装置)17、装置内部に設けられた内部ローカルエリアネットワークの集線装置であるHUB19を介して画像処理ユニット部Aをローカルエリアネットワーク2に接続するためのローカルエリアネットワーク制御部18、FAX制御を行うFAX制御ユニット20が接続されている。
このFAX制御ユニット20は、公衆電話網21に通じる構内交換器(PBX)22に接続されており、デジタルカラー複合機1は、公衆電話網21を介して、遠隔のファクシミリ装置と交信することができる。
加えて、画像処理制御ユニット10には、表示制御ユニット23及び操作入力制御ユニット24が接続されている。表示制御ユニット23は、画像処理制御ユニット10のコントロールによって制御パネルインターフェース25に接続された通信ケーブル26を介して情報処理ユニット部Bに対して画像表示制御信号を出力し、情報処理ユニット部Bの操作パネルPに対して画像表示の制御を行う。
また、操作入力制御ユニット24は、情報処理ユニット部Bの操作パネルPからのオペレータによる機能設定や入力操作に応じた入力制御信号を、画像処理制御ユニット10のコントロールによって制御パネルインターフェース25に接続された通信ケーブル26を介して入力する。
すなわち、画像処理ユニット部Aは、情報処理ユニット部Bの操作パネルPを通信ケーブル26を介して直接モニタすることができる構成になっている。
したがって、画像処理ユニット部Aは、従来の画像処理装置が備える画像処理ユニットに対して通信ケーブル26を接続し、情報処理ユニット部Bの操作パネルPを利用するようにしたものである。
すなわち、画像処理ユニット部Aの表示制御ユニット23及び操作入力制御ユニット24は、操作パネルPに接続されているものとして動作している。
このような構成により、画像処理ユニット部Aは、外部(サーバコンピュータ3、クライアントコンピュータ4、ファクシミリ装置等)からの画像情報である印刷データ及びプリント指示するコマンドを解析し、印刷データを出力画像データとして印刷できる状態にビットマップ展開し、印刷モードをコマンドから解析し動作を決定している。その印刷データ及びコマンドをローカルエリアネットワーク制御部18あるいはFAX制御ユニット20を通じて受信し動作する。
また、画像処理ユニット部Aは、SDRAM14やHDD17に記憶されている印刷データ、原稿読み取りりデータ、これらを出力用に処理した出力画像データ、及び、それらを圧縮した圧縮データを外部装置(サーバコンピュータ3、クライアントコンピュータ4、ファクシミリ等)に転送することができる。
さらに、画像処理ユニット部Aは、画像読み取り装置8の読み取りり画像データを画像処理制御ユニット10に転送し、光学系及びデジタル信号への量子化に伴う信号劣化を補正し、該画像データをSDRAM14に書込む。このようにしてSDRAM14に格納された画像データは、印刷制御ユニット11で出力画像データに変換されて、印刷装置7に出力される。
次に、操作パネルPを備える情報処理ユニット部Bについて説明する。
情報処理ユニット部Bは、一般にパーソナルコンピュータといわれるような情報処理装置に用いられる汎用のOS(Operating System)によって制御されるマイクロコンピュータ構成とされている。情報処理ユニット部Bは、メインプロセッサであるCPU31を有しており、このCPU31には、CPU31の作業用領域となるRAMや起動プログラムなどを記憶した読出し専用メモリであるROMで構成されるメモリユニット32と、OSやアプリケーションプログラムを記憶するHDD等の記憶装置34に対するデータの入出力を制御する記憶装置制御ユニット35とが、バス接続されている。
また、CPU31には、情報処理ユニット部Bを、HUB19を介してローカルエリアネットワーク2に接続するための通信インターフェースであるローカルエリアネットワーク制御部33が接続されている。このローカルエリアネットワーク制御部33に割り当てられるネットワークアドレスであるIPアドレスは、前述した画像処理ユニット部Aのローカルエリアネットワーク制御部18に割り当てられるIPアドレスとは異なるものである。
すなわち、本実施の形態のデジタルカラー複合機1には、2つのIPアドレスが割り当てられていることになる。
つまり、画像処理ユニット部Aと情報処理ユニット部Bとはそれぞれローカルエリアネットワーク2に接続されていることになり、画像処理ユニット部Aと情報処理ユニット部Bとの間においてはデータ交換が可能な構成になっている。
なお、デジタルカラー複合機1はHUB19を介してローカルエリアネットワーク2に接続されていることから、見かけ上は、1つのIPアドレスのみが割り当てられているように見える。したがって、美観を損ねることはなく、結線等の取り扱いを容易にすることが可能になっている。
さらに、CPU31には、操作パネルPを制御する表示制御ユニット36及び操作入力制御ユニット37が接続されている。ここで、図4は操作パネルPの構成を示す平面図である。
図4に示すように、操作パネルPは、例えばLCD(液晶表示装置)である表示装置40と、操作入力装置41とで構成されている。操作入力装置41は、表示装置40の表面に積層された超音波弾性波方式等のタッチパネル41aと、複数のキーを有するキーボード41bとで構成されている。
キーボード41bには、画像読み取りの開始を宣言するためのスタートキー、数値入力を行うためのテンキー、読み取った画像データの送信先を設定する読み取り条件設定キー、クリアキー等が設けられている。
すなわち、表示制御ユニット36は、画像表示制御信号を制御パネルインターフェース38を介して表示装置40に出力し、画像表示制御信号に応じた所定事項を表示装置40に表示させる。一方、操作入力制御ユニット37は、操作入力装置41におけるオペレータによる機能設定や入力操作に応じた入力制御信号を、制御パネルインターフェース38を介して受信する。
加えて、CPU31には、画像処理ユニット部Aの制御パネルインターフェース25と通信ケーブル26を介して接続されている制御パネル通信ユニット39が接続されている。
制御パネル通信ユニット39は、画像処理ユニット部Aから出力された画像表示制御信号を受信し、また、操作パネルPからのオペレータによる機能設定や入力操作に応じた入力制御信号を画像処理ユニット部Aに転送する。
なお、詳細は後述するが、制御パネル通信ユニット39で受信した画像処理ユニット部Aからの画像表示制御信号は操作パネルPの表示装置40用にデータ変換処理されてから表示制御ユニット36に出力され、また、操作パネルPからのオペレータによる機能設定や入力操作に応じた入力制御信号は画像処理ユニット部Aでの仕様に応じた形式にデータ変換処理されてから制御パネル通信ユニット39に入力される。
上述したように記憶装置34には、CPU31が実行するOSやアプリケーションプログラムが格納されている。この意味で、記憶装置34は、アプリケーションプログラムを記憶する記憶媒体として機能する。
このデジタルカラー複合機1では、ユーザが電源を投入するとCPU31がメモリユニット32内の起動プログラムを起動させ、記憶装置34よりOSをメモリユニット32内のRAMに読み込み、このOSを起動させる。このようなOSは、ユーザの操作に応じてプログラムを起動したり、情報を読み込んだり、保存を行ったりする。OSのうち代表的なものとしては、Windows(登録商標(以下同様))系等が知られている。また、これらのOS上で走る動作プログラムは、アプリケーションプログラムと呼ばれる。情報処理ユニット部BのOSは、情報処理装置(サーバコンピュータ3やクライアントコンピュータ4等)と同種のOS、すなわち汎用のOS(例えば、Windows等)とされている。
なお、前述したように、本実施の形態のデジタルカラー複合機1には、OS、デバイスドライバや各種アプリケーションプログラム等の各種のプログラムコード(制御プログラム)や画像データ等を記憶した記憶媒体M、すなわち、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM,CD−R,CD−RW,DVD−ROM,DVDRAM,DVD−R,DVD+R,DVD−RW,DVD+RWなど)、光磁気ディスク
(MO)、半導体メディアなどの記憶媒体Mに記憶されているプログラムコードや画像データ等を読み取る、又は記憶媒体Mに対してプログラムコードや画像データ等を書き込む装置であるフレキシブルディスクドライブ装置、光ディスクドライブ装置、MOドライブ装置、メディアドライブ装置等の外部メディア入出力装置9が搭載されている。このような外部メディア入出力装置9は、CPU31にバス接続されている入出力デバイス制御ユニット42により制御される。
したがって、記憶装置34に記憶されているアプリケーションプログラムは、この記憶媒体Mに記録されたアプリケーションプログラムがインストールされたものであってもよい。
このため、記憶媒体Mも、アプリケーションプログラムを記憶する記憶媒体となり得る。さらには、アプリケーションプログラムは、例えばインターネット網6及びローカルエリアネットワーク2を介して外部から取り込まれ、記憶装置34にインストールされてもよい。
また、入出力デバイス制御ユニット42には、USB,IEEE1394,SCSI等の各種インターフェース43も接続されており、各種インターフェース43を介して様々な機器(デジタルカメラ等)が接続可能とされている。
この場合、各種インターフェース43には、指紋情報を入力するための指紋センサFSが接続されている。この指紋センサFSは、例えば、静電容量式の指紋センサ(静電容量式半導体センサ)を利用して、指紋を検出して画像認識し、その認識した画像データに含まれる指紋の特徴点をあらわす情報を指紋情報として検出する周知のものであり、人の指紋情報の検出結果(検出エラーを含む)および検出した指紋情報を、例えば、200ミリ秒間隔で出力するものである。また、この指紋センサFSで人が指を触れるためのセンサ面は、操作入力装置41においては、例えば、テンキー41bの右側の空きスペース等、ユーザが操作しやすい適宜な位置に配設される。
以下では、デジタルカラー複合機1で実行する特徴的な処理について説明する。
デジタルカラー複合機1では、互いに異なる処理を行なう複数の装置、この例では画像処理ユニット部Aと情報処理ユニット部Bがそれぞれ独立して処理を行えるようになっているので、画像処理ユニット部Aで画像読み取りの処理が行われているときに、情報処理ユニット部Bでは電子メールの受信を行なうといった動作が可能である。そして、このような例では、お互いの処理の結果が相互に影響しないので、画像処理ユニット部Aと情報処理ユニット部Bとが独立に動作していても問題はない。
このデジタルカラー複合機1では、これとは別に、情報処理ユニット部Bで動作するプログラムにより画像処理ユニット部Aの各機能を利用し、その結果を処理の対象とすることができる。
たとえば、画像処理ユニット部Aの画像読み取り装置8により読み取った画像文書イメージデータを所定の文字認識ソフトで処理をしてテキスト文書を獲得するという処理を行う場合がある。このような処理を行うために、従来の複合機では、(ア)文字認識ソフトが搭載されている外部のコンピュータ(PCなど)へ処理対象となるデータを送信して当該コンピュータで処理を行うか、または、(イ)画像処理ユニット部Aにおいて、画像処理制御ユニット10で動作する文字認識ソフトを用意しておく必要がある。
この場合の問題点として、(ア)の場合だと、常に外部のコンピュータを用意しておかなければ必要なときに処理ができないということが挙げられる。また、(イ)の場合のように、画像処理制御ユニット10で動作するソフトを用意する場合は、(ウ)画像処理に特化したシステム内で、汎用的なアプリケーションソフトを動作させることは複合機本来の処理能力の低下を招く、(エ)画像処理に特化したシステムでは、ワープロや音声認識といった市販のソフトのほとんどが、オペレーティングシステムの関係で動作しないので、そのため専用にソフト開発が必要になる、といった点が問題となる。
そのような不具合に対して、本デジタルカラー複合機1は、情報処理ユニット部Bでいわゆる市販の汎用のオペレーティングシステム58(図5を参照。たとえば、Windows(登録商標)など)を動作させており、画像処理ユニット部Aの動作に影響されず、上記(ア)(イ)の問題が生じない。ただし、常に両者が互いに独立して動作するのであれば、情報処理ユニット部Bのプログラムにより画像処理ユニット部Aの各機能を利用し、その結果を処理の対象とするという目的は達成できない。そこで、本デジタルカラー複合機1は、図5に示すような処理モジュールの組み合わせによるプログラムを動作させることで、画像処理ユニット部Aの各機能を利用できるようにしている。
ここで、図5の処理モジュールについて説明する。
図5において、画像処理制御システム51のモジュールは複合機本来の機能をデジタルカラー複合機1で実行するための制御を行うプログラムから構成される。デジタルカラー複合機1は、情報処理ユニット部Bからのみネットワーク(ローカルエリアネットワーク2)を介してアクセス可能なネット対応機能モジュール52とのインターフェースを設けている。
ネット対応機能モジュール52は、たとえばスキャン機能、FAX受信機能などのように通常の複合機が標準で備えている機能(画像処理制御システム51で実行)をネットワーク(ローカルエリアネットワーク2)を介して使用可能にするものであり、画像処理ユニット部Aからも利用することはできない。
ネット対応機能モジュール52はネットワークからのアクセスを常時監視しているTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)53が、対応するポート番号の接続要求を検知したときに対応する機能の処理モジュールが起動するようになっている。
例えば、ポート番号1002の接続要求があったときは、FAX受信機能のモジュールが起動する。起動されたモジュールは、接続要求元の処理要求に協働して動作し、必要な応答を返す。
次に、情報処理ユニット部Bのプログラムの特徴について説明をする。例として、キーワード作成アプリケーション54について説明する。
キーワード作成アプリケーション54は、読み込まれた画像データに対して文字認識処理を行い、文字認識結果からキーワードを作成する。情報処理ユニット部Bの全体は、オペレーティングシステム58の管理下で各アプリケーションが動作している。
また、各アプリケーションはオペレーティングシステム58が提供する機能を利用することができる。つまりアプリケーションを実行するプログラムの中で、ソフトウェアの部品であるモジュールとして呼び出して必要な処理を行わせる形式で利用する。例として、TCP/IP制御モジュール59などがある。これはTCP/IP53で接続されている他の端末装置などと通信を行うためにオペレーティングシステム58が標準で有している機能を実行する。
また、他のアプリケーションに利用されるために組み込まれた独立したソフトウェアも利用可能である。たとえば、OCRエンジン57は、画像データから文字認識処理のみ行う。単独では動作しないで、他のソフトウェアの部品(モジュール)として利用される。
このように、情報処理ユニット部B全体ではオペレーティングシステム58の管理下で各アプリケーションが動作することができるので、これらの機能を単独または複数個組み合わせたアプリケーションを開発することができる。
ところが、既存の技術では画像処理ユニット部Aなどの機能をこのような手段で直接利用することはできない。
すなわち、上述したように、デジタルカラー複合機1では、複合機本来の機能を実現するための画像処理ユニット部Aとアプリケーションソフトを実行するための情報処理ユニット部Bを設け、デジタルカラー複合機1の内部でネットワークプロトコル(TCP/IP(符号53))によりネットワーク(ローカルエリアネットワーク2)を介して接続している。
しかしながら、これは物理的な接続が可能になっているだけであり、したがって、画像処理ユニットAと情報処理ユニットBとの間でデータを相互に通信することはできるが、既存の技術を利用しただけでは、情報処理ユニット部Bで動作するアプリケーションソフト内部から画像処理ユニット部Aの機能を利用可能にすることができない。
そこで、情報処理ユニット部Bで動作するアプリケーションソフト内部から画像処理ユニット部Aの機能を利用可能にする手段について説明する。
例えば、キーワード作成アプリケーション54において、文字認識の対象となる画像データは画像処理ユニット部Aで管理されている画像読み取り装置8から読み込まれた画像データである。
ここで、画像読み取り装置8に対して画像読み取りの動作を指示するためには、ポート番号1001番を指定してTCP/IPコネクション要求を画像処理ユニット部Aに対して行う必要がある。また、このときに、処理の内容を示したデータもデータストリームとして同時に送る。ポート番号1001番で指定された機能は、画像読み取り装置8が画像読み取りを行い、その読み取った画像データに任意のファイル名を付けて情報処理ユニット部B側へ転送するというものである。このような処理の内容は予め取り決めておき、それらの機能を個別に利用するためにポート番号を割り当てておく。
このようにしてキーワード作成アプリケーション54から画像処理ユニット部Aの機能を利用することが可能になる。
なお、通信プロトコルに関してはTCP/IPに限定するものではなく、他の方式で行ってもよい。
さて、デジタルカラー複合機1は、基本的には、スキャナ機能、メディアブラウザ機能、文書ブラウザ機能、ページブラウザ機能、画像処理機能、フォーム合成機能、送信/蓄積機能、印刷機能、OCR(Optical Character Recognition;光学的文字認識)機能、検索機能、ファクス(ファクシミリ)機能、メールサーバ機能、Webサーバ機能、定期実行機能、システム監視機能、セキュリティ機能、履歴/状態表示機能、個人設定機能、および、管理者用設定機能等を備えている。
ここで、スキャナ機能では、紙原稿を画像ファイルの形で読み取り、メールやファクス、ファイル送信(Windows共有フォルダー・FTP・Webフォルダー・外部サーバーなど)として送信を行う。また内部へ蓄積することもできる。
また、メディアブラウザ機能では、記憶媒体Mに保存されているファイルを閲覧することができる。また、個人設定でネットワーク上の共有/FTP/Webフォルダーなどを共有(仮想)メディアとして設定することにより、メディアと同様の操作により閲覧することもできる。
また、文書ブラウザ機能では、蓄積されている、一般文書蓄積(一時蓄積)、受信メール(受信メールに添付された画像の蓄積)、受信ファクス(ファクス画像の蓄積)などのファイルのまとまり(文書)を操作/閲覧することができる。また、文書管理の機能があり、文書名の変更、文書の削除などが行える。また、蓄積されている文書は、画像内OCR文字の検索、Webからのダウンロードなども可能とする。
また、ページブラウザ機能では、蓄積の文書内または送信・印刷の(読取・選択)画像確認内などに存在し本体内の画像を表示することができる。画像ファイル送信/蓄積、印刷するための選択機能や、ファイルの各種情報の閲覧や編集なども行える。
また、画像処理機能では、送信/蓄積・印刷前に画像操作を可能とする自動画像処理機能がある。画像の画質補正や回転、減色、切り抜き、白紙除去などを実施することを可能とする。
また、フォーム合成機能では、テキストや画像を貼り付ける背景付き位置情報(フォーム)を選択し、送信/蓄積・印刷前に合成し新たな画像を作成することができる。フォーム作成ツールと連携することで様々なレイアウトの送信画像・印刷物を作成可能とする。
また、送信/蓄積機能では、紙原稿(スキャン)・メディアブラウザ・文書ブラウザ(ページブラウザ)で選択された画像やファイルを、指定した相手先へメール送信やファクス送信・ネットワーク上の共有/FTP/Webフォルダー、外部サーバーへ送信することができる。また、蓄積を行うことにより、画像をOCRし文字列検索することや、Webからダウンロードすることが可能となる。
また、印刷機能では、メディアブラウザ、文書ブラウザ(ページブラウザ)で選択された画像やファイルを、様々なレイアウト(フォーム)を指定し印刷することができる。
また、OCR機能では、紙原稿(スキャン)した画像や受信したファクス画像などを、文字認識(OCR)によりテキストを抽出することができる。テキストを埋め込んだPDFファイル(画像PDF+OCR)を作成して送信/蓄積する機能と、蓄積時のOCRテキスト検索機能、OCRした文字列を宛先/文書名/件名/本文に利用するOCR宛先/文書名/件名/本文機能がある。OCR宛先は、指定領域のOCR文字列が登録宛先と一致するものを宛先とする。OCR文書名/件名/本文は、指定領域のOCR文字列を文書名/件名/本文とする。
また、検索機能では、蓄積されている、または、ネットワーク上に存在する画像/ファイルを、文書名/ファイル名や蓄積日時/変更日時、OCRテキストなどをキーワードとして、内容が一致したファイルを抽出して表示することができる。OCRテキスト検索の対象は、画像をOCRした文字列を対象とする。
また、ファクシミリ機能では、デジタルカラー複合機1が用意する(最高3つの)ファクスポート(ファクシミリ通信ポート;G3−1、G3−2、G4−1)から受信した受信画情報を画像ファイルにし、蓄積/振分け転送(メール転送/ファイル転送)を行う。受信したファクスは初期設定により発信元、受信ポートにより宛先の振分けが可能である。また、紙原稿、メディア、蓄積からの画像ファイルをファクシミリ送信することや受信したメールに添付されている画像を他のファクシミリ装置に転送することもできる。
また、メールサーバー機能では、メール送信する機能、ゲスト/各個人用のメールアドレスを内部に作成して保持(SMTP設定時)し、受信したメールの添付画像を自動印刷、ファクシミリ転送、あるいは、送信/蓄積ワンタッチ動作をし、動作結果メールを送信者に返信する機能を持つ。
ここで、受信メールアドレスはゲスト/個人毎にデフォルトでいくつかの動作組み合わせが用意されており、設定/変更は個人設定内にて行う。
また、1つの外部メールサーバーのメールアドレス(POP受信設定時)を、メールアドレス表示名で振り分けることにより、SMTP設定時と同様の動作をすることもできる。様々なメール環境に対応するために、メール送信については、SMTP認証、および、「POP befoe SMTP」モードに対応し、また、メール受信については、APOPにも対応する。
また、Webサーバー機能では、ゲスト/個人用にそれぞれURLを用意し、内部に蓄積している画像やファイルを閲覧、検索、ダウンロード、アップロード、送信/蓄積、印刷、動作結果の参照、個人/管理者設定の設定をすることができる。また、通信中におけるセキュリティにも考慮しSSLサーバー認証に対応する。
また、定期実行機能では、保存期間を過ぎた蓄積の消去、POPメールの受信、LDAP更新、履歴自動印刷/消去、自動再起動を行うことができる。
また、システム監視機能では、ディスクフル、装置内部に発生した異常やトレイ・ドアオープン情報、紙詰まりなどを検出し、メッセージを促す画面を表示する(サービスコール(SC画面)を含む)。また、ユーザーの使用を監視/制限する課金装置にも対応することができる。
また、セキュリティ機能では、通りがかりのユーザー(ゲストユーザ)や外部ネットワークからの不正な操作からデータを保護するために、操作部ユーザーに対するセキュリティ(個人認証機能・管理者パスワードなど)およびネットワークに対するセキュリティ(メール送信認証、APOP、WebのSSLサーバー認証、アクセス制限など)を行うことができる。
また、履歴/状態表示機能では、メール、ファクシミリ、ファイルの送受信や印刷などの結果が正常であるか、また、実行/終了した日時の確認及び、ジョブのキャンセル実行や実行時エラーの内容確認を行うことができる。
また、個人設定機能では、個人の利用者の利用環境(メールなど宛先登録、画面/操作カスタマイズ、受信メールアドレス設定など)を他人に見られることなく、個人ごとの環境設定を登録することを可能とする。また、設定可能な人数は、1000人である。
また、管理者用設定機能では、ゲストユーザに対する種々の設定機能、各機能を動作させる上で基本となる機能(ネットワーク設定/時間設定/自動再起動時刻)や管理する機能(ユーザ管理、メール環境設定、受信ファクス設定など)の設定を行うことができる。
このような種々の機能を実現するために、デジタルカラー複合機1の情報処理ユニットBには、図6に示すように、1000人分の個人設定情報を登録可能な個人設定情報領域と、ゲスト設定情報およびシステム設定情報を登録するための管理者用設定情報領域が設けられている。
次に、個人設定情報、ゲスト設定情報、および、システム設定情報の具体例について説明する。ここで、ゲスト設定情報の内容は、個人設定情報と基本的には同じなので、個人設定情報の内容と異なる部分のみ注釈的に説明し、それ以外の説明は省略する。なお、この説明における各情報要素の組み合わせ、および、各情報要素の具体的内容等は、一例であり、記載した内容に限られるものではない。また、各情報要素の内容説明において、括弧書きで示される内容は、当該情報要素が取り得る値の一例とその説明(一部)を示している。
個人設定情報は、例えば、図7(a)に示すように、それぞれの個人を識別するための個人情報、個人ごとにメール宛先などを登録するための登録情報、個人ごとに種々の条件設定情報を登録するためのプリセット情報、このデジタルカラー複合機1を使用する際の初期設定等を保存するための個人システム設定情報、および、セキュリティに関する情報を登録するためのセキュリティ情報からなる。
個人情報は、例えば、同図(c)に示すように、「ふりがな」、「名前」、所属部署等をあらわす「所属」、それぞれの個人を識別するための「ユーザID」、認証等で使用する「パスワード」、および、「送信者メールアドレス」からなる。
ここで、「名前」はデジタルカラー複合機1のシステムでユニークな名前のみ設定可能であり、例えば、個人メニューのタイトルなどに使用され、各ユーザーをあらわす文字列となる。
また、「ユーザID」は操作開始時にゲストメニュー(初期設定状態)から個人メニューへ移行する際や、Webの個人メニュー用URL(例:http://ホスト名/「ユーザーID」)や受信メールアドレス(例:print.「ユーザーID」@ホスト名.ドメイン名)などに使用する。
また、「送信者メールアドレス」は、メール送信時のFromフィールドに設定される文字列であり、デフォルトでは、管理者用設定のメール受信プロトコルの設定と連動して自動的に設定される。
例えば、メール受信プロトコルが POPまたはAPOPに設定されている場合には、「(個人情報の)「名前」[sender.ユーザーID]<POPメールアドレス>」がデフォルトの送信者メールアドレスとして設定される。
また、メール受信プロトコルがSMTPの場合には、「(個人情報の)「名前」sender.ユーザーID@ホスト名.ドメイン名」がデフォルトの送信者メールアドレスとして設定される。
ここで、「sender」は受信メールボックスの[01]エラーメールの受信メールアドレスのデフォルト値である(後述)。よってメール送信後、宛先不明でエラーメールが転送されてきた場合は、受信メールボックス内「エラーメール」に蓄積される。
登録情報は、例えば、図8(a)に示すように、電子メールの送信時の宛先として用いられるメール宛先(100件)、ファクシミリ送信時の宛先として用いられるファクス宛先(100件)、グループ宛先(100件)、ファイル送信時の宛先として用いられるファイル宛先(100件)、例えば、電子メールの送信時のSubjectフィールドにセットされる件名または電子メールの本文情報にセットされる内容である件名/本文(100件)、および、文書名またはユーザ名(100件)からなる。
メール宛先は、例えば、同図(b)に示すように、メール宛先を識別するための「名称」、「メールアドレス」、「所属」、および、「送信オプション指定(する、しない)」からなり、「送信オプション指定」が「する」に設定されている場合には、インターネットファクシミリ送信を行うか否かをあらわす「インターネットファクシミリ送信」、SMTPサーバを指定する際の「SMTPサーバアドレス」、メール送信時に認証を行うか否かをあらわす「メール送信認証(する、しない)」、および、「OCR宛先指定(する、しない)」が含まれる。
また、「メール送信認証」が「する」に設定されている場合には、「認証POPサーバアドレス」、「認証ユーザ名」、および、「認証パスワード」が含まれる。
また、「インターネットファクシミリ送信」が「する」に設定されているメール宛先に添付される全てのファイルは、ネットワークファクシミリ用画像(TIFF−F)に変換して送信される。
また、「OCR宛先指定」が「する」に設定されている場合には、OCR不良、またはヒットしない時は登録メールアドレスに送信する。
なお、このメール宛先は、メールサーバーから(LDAPにより)取得したメールアドレスからの登録を行うことも可能である(公開アドレス帳機能を利用)。
ファクス宛先は、例えば、同図(c)に示すように、ファクス宛先を識別するための「名称」、「ファクス番号」、「所属」、および、「送信オプション指定(する、しない)」からなる。
ここで、「名称(個人宛先)」は個人ファクス宛先内で重複した値を登録することができない。
また、「送信オプション指定」が「する」に設定されている場合には、「送信ポート名」および「OCR宛先指定(する、しない)」が含まれる。「OCR宛先指定」が「する」に設定されている場合には、OCR不良、またはヒットしない時は登録メールアドレスに送信する。
グループ宛先は、例えば、同図(d)に示すように、グループ宛先を識別するための「名称」、および、1つ以上のメール宛先名称が登録される「メール名称」からなる。
ここで、「名称(グループ)」は個人グループ宛先内で重複した値を登録することができない。また、1つのグループ内に同じメール宛先を重複して登録することができない。
ファイル宛先は、例えば、同図(e)に示すように、ファイル宛先を識別するための「名称」、ネットワーク上のWindows共有/FTP/HTTP(外部サーバ)フォルダーへファイル送信するような場合に使用するためのネットワークパスの値が登録される「ネットワークパス」、「ログインユーザ名」、「ログインパスワード」、ファイル宛先のホスト装置に作成するサブフォルダ名を登録するための「サブフォルダ名選択」、および、「通信オプション指定(する、しない)」からなる。
また、「通信オプション指定」が「する」に設定されている場合には、「FTP日本語モード(シフトJIS、EUC)」、「FTPデータ転送モード(PORTモード、PASVモード)」、および、「OCR宛先指定」が含まれる。
ここで、「ネットワークパス」は、図9(a)に示したようなネットワークパスの他に、同図(b)に示したようなローカルパスも含まれる。
なお、「外部サーバープラグイン」とは、各種外部サーバーに対して、file、ftp、http(s)のスキームと同様なイメージで、インターフェイスの差を感じる事無く外部サーバーへのファイル送信、共有メディア指定を可能とする機能である。また、「コンパクトフラッシュ」、「スマートメディア」、「SDメモリーカード」、および、「メモリースティック」は、それぞれの提供各社の登録商標等である。
件名/本文は、例えば、図9(c)に示すように、メール送信時の件名として用いる文字列を登録した「件名」、または、メール送信時の本文の文字列を登録した「本文」からなる。
文書名/ユーザ名は、例えば、同図(d)に示すように、蓄積時の文書名として用いる文字列を登録する「文書名」、「OCR(する、しない)」、および、ユーザー名(ファイル送信時は文書名)で使用する定型文字列を登録する「ユーザ名」からなる。
また、「OCR」が「する」に設定されている場合には、OCR不良時は登録文書名を用いる。
プリセット情報は、例えば、図10(a)に示したように、読み取り条件(12個)、画像処理条件(12個)、送信/蓄積条件ワンタッチ(20個)、印刷条件ワンタッチ(20個)、受信メールボックス(12個)、共有メディアアドレス(12個)、および、ファイル送信リンクアドレス(12個)からなる。
ここで、読み取り条件、画像処理条件、ファイル送信リンクアドレスについては操作画面上に表示されるプリセットボタンへの登録内容であり、送信/蓄積条件および印刷条件については操作画面上に表示されるワンタッチボタンへの登録内容であり、受信メールボックス、共有メディアアドレス、および、ファイル送信リンクアドレスは操作画面上に表示されるボタンアイコンへの登録内容である。
そして、それぞれのプリセットボタン、ワンタッチボタン、および、ボタンアイコンが操作されると、それらのプリセットボタン、ワンタッチボタン、および、ボタンアイコンに登録されている内容が、そのときの操作対象となっている動作等に適用されて、その動作等が実行される。
読み取り条件は、例えば、同図(b)に示すように、この読み取り条件をプリセットボタン上で識別するための「名称」、この読み取り条件をプリセットボタン上で簡略画像表示するためのアイコンを指定するための「アイコン」、この読み取り条件を表示する(表示する場合は、表示態様の指定を含む)か否かを指定するための「表示/非表示」、読み取り原稿の種類を指定するための「原稿種類(白黒文字、白黒写真、グレースケール、フルカラー)」、読み取り画質を指定するための「画質(圧縮優先から画質優先まで9段階から選択)」、読み取り解像度を指定するための「解像度(100dpi,200dpi,300dpi,400dpi,600dpi)」、読み取り濃度を指定するための「読み取り濃度(自動濃度または手動濃度7段階のいずれか)」、読み取り原稿上の読み取り範囲を指定するための「読み取りサイズ(自動サイズ検知、定型サイズ、不定形サイズ)」、読み取りサイズで指定された読み取り範囲の枠領域を消去する旨を指定するための「枠消去(する、しない)」、および、両面読み取りを行うか否かを指定するための「両面読み取り」からなる。
ここで、「読み取りサイズ」の値が、「自動サイズ検知」以外の場合には、次の「定型サイズ」または「不定形」にそれぞれ指定された値がセットされる。
画像処理条件は、例えば、図11(a),(b)に示すように、この画像処理条件をプリセットボタン上で識別するための「名称」、この画像処理条件をプリセットボタン上で簡略画像表示するためのアイコンを指定するための「アイコン」、この画像処理条件を表示する(表示する場合は、表示態様の指定を含む)か否かを指定するための「表示/非表示」、画質補正をするか否かを指定するための「画質補正(する、しない)」、画像の回転を行うか否かを指定するための「回転(する、しない)」、減色処理または白黒化処理を行うか否かを指定するための「減色/白黒化(する、しない)」、画像の切り抜き処理を行うか否かを指定するための「切り抜き(する、しない)」、および、白紙の画像を除去する白紙除去処理を行うか否かを指定するための「白紙除去」からなる。
ここで、「画質補正」が「する」に設定されている場合は、画質補正処理を適用するページ番号を指定するための「ページ番号指定」、および、画質補正の内容を設定するための「自動画質補正(自動、手動)」が含まれる。また、「自動画質補正」が「手動」にセットされている場合には、手動で設定された画質補正項目の「明るさ」、「コントラスト」、「あざやかさ」、および、「色合い」が含まれる。
また、「回転」が「する」に設定されている場合は、回転処理を適用するページ番号を指定するための「ページ番号指定」、および、回転方向を指定するための「回転方向」が含まれる。
また、「減色/白黒化」が「する」に設定されている場合は、減色処理または白黒化処理を適用するページ番号を指定するための「ページ番号指定」、減色後の色数を指定するための「色数」、ドロップアウトカラーを指定するための「ドロップアウトカラー(なし、赤、青、緑、有彩色)」、文字だけについて減色処理または白黒化処理を適用するか否かを指定するための「文字だけを減色」、および、減色後の画像の解像度を変更するか否かを指定するための「文字以外の解像度(そのまま、1/2、1/4)」が含まれる。
また、「切り抜き」が「する」に設定されている場合は、切り抜き処理を適用するページ番号を指定するための「ページ番号指定」、切り抜き処理する画像領域を指定するための「切り抜き領域(既存のフォームデータ、読み取り画像または選択画像を領域指定して保存したフォームデータから選択)」、元の画像をどうするかを指定するための「元の画像を(元の画像を残す/残さない、元画像の前に追加、元画像の後に追加)」、および、元の画像を残す場合に元の画像の解像度をどうするか指定するための「元画像の解像度(そのまま、1/2、1/4)」からなる。
また、「白紙除去」が「する」に設定されている場合は、白紙除去処理を適用するページ番号を指定するための「ページ番号指定」が含まれる。
送信/蓄積条件ワンタッチは、例えば、図12(a),(b)に示すように、この送信/蓄積条件をワンタッチボタン上で識別するための「名称」、ワンタッチボタン上に名称を表示する際に適用する文字サイズをしていするための「文字サイズ」、この送信/蓄積条件をワンタッチボタン上で簡略画像表示するためのアイコンを指定するための「アイコン」、この送信/蓄積条件ワンタッチを表示する(表示する場合は、表示態様の指定を含む)か否かを指定するための「表示/非表示」、メール送信時の1つ以上の宛先を登録した「宛先(100件まで)」、メール送信時の件名を登録した「件名」、メール送信時の本文の内容を登録した「本文」、当該文書を蓄積するか否かを指定するとともに当該蓄積文書を公開するか否かを指定する「蓄積(蓄積する/しない、公開する/しない)」、文書蓄積時の文書名を登録した「文書名」、当該蓄積文書を参照する際に適用する認証動作で要求するユーザ名を登録した「ユーザ名」、当該蓄積文書を参照する際に適用する認証動作で要求するパスワードを登録した「パスワード」、文書蓄積時に分割蓄積を行うか否かを指定する「分割蓄積(する(文書のページ数)、しない)」、当該蓄積文書についてサムネイル画像を作成するページ番号および画像の領域を指定するか否かを指定するための「サムネイル指定(する(ページ番号と領域指定)、しない)」、ファイル送信時の宛先を登録した「宛先」、ファイル送信時の文書名を登録した「文書名」、送信オプションを指定するか否かをあらわす「送信オプション指定(する、しない)」、画像作成時の読み取り条件を指定するための「読み取り条件」、画像作成時の画像処理条件を指定するための「画像処理条件」、および、送信/蓄積時のフォームを指定するか否かをあらわす「送信/蓄積フォーム指定(する(フォームデータから選択)、しない)」からなる。
また、「送信オプション指定」が「する」に設定されている場合は、ファイル形式を変更するか否かを指定するための「ファイル形式(変更しない,画像ファイル,画像PDF,画像PDF+OCR)」、および、リンク送信を適用するか否かをあらわす「リンク送信(する、しない)」が含まれる。
また、「リンク送信」が「する」に設定されている場合には、さらに、リンク形式の種別を指定するための「リンク形式(文書蓄積リンク、ファイル送信リンク(ファイル送信リンクアドレスから選択))」、サムネイル画像を送信するか否かをあらわす「サムネイル送信(する、しない)」、送信ファイルを集約するか否かをあらわす「ファイルを集約(する、しない)」が含まれる。なお、「ファイルを集約」が「する」に設定されている場合には、メール送信またはファイル送信時に、送信するファイルを所定の符号化圧縮方式を適用してすべて圧縮する。
また、「送信/蓄積フォーム指定」が「する」に設定されている場合には、ファイル名称をフォーム合成するか否かをあらわす「ファイル名称(する、しない)」、ファイル日付をフォーム合成するか否かをあらわす「ファイル日付(する、しない)」、および、個人名をフォーム合成するか否かをあらわす「個人名(する、しない)」が含まれる。
印刷条件ワンタッチは、例えば、図13に示すように、この印刷条件をワンタッチボタン上で識別するための「名称」、ワンタッチボタン上に名称を表示する際に適用する文字サイズをしていするための「文字サイズ」、この印刷条件をワンタッチボタン上で簡略画像表示するためのアイコンを指定するための「アイコン」、この印刷条件ワンタッチを表示する(表示する場合は、表示態様の指定を含む)か否かを指定するための「表示/非表示」、印刷形式を指定するための「印刷形式(レイアウト印刷、リピート印刷)」、カラー形式を指定するための「カラー形式(フルカラー、白黒、2色(黒マゼンダ、黒シアン))」、印刷時に画質優先とするか速度優先とするかを指定するための「画質優先/速度優先(画質優先、速度優先)」、両面印刷をするか否かを指定するための「両面印刷(する(左右ひらき、上下ひらき)、しない)」、印刷後の仕分け処理を指定するための「ソート/スタック(ソート、スタック)」、印刷後のパンチ処理を指定するための「パンチ(する(左2つ、上2つ、右2つ)、しない)」、印刷後のステープル処理を指定するための「ステープル(する(左上、右上、中央(中とじ)、左2つ、上2つ、右2つ)、しない)」、印刷用紙を指定するための「用紙選択(自動用紙選択、選択可能用紙サイズから選択)」、印刷時の画像処理条件を指定するための「画像処理条件」、および、印刷フォームを指定するための「フォーム指定(する(フォームデータから選択)、しない)」からなる。
また、「印刷フォーム指定」が「する」に設定されている場合には、ファイル名称をフォーム合成するか否かをあらわす「ファイル名称(する、しない)」、ファイル日付をフォーム合成するか否かをあらわす「ファイル日付(する、しない)」、および、個人名をフォーム合成するか否かをあらわす「個人名(する、しない)」が含まれる。
ここで、「印刷形式」が「リピート印刷」の場合には、フォームの差込画像に同一画像が使用される。また、「パンチ」については、フィニッシャー未装着時は「する」を選択することができず、また、穴の数はフィニッシャーに依存する。また、「ステープル」については、2枚以上時のみ有効で、フィニッシャ未装着時は選択することができず、また、中とじはフィニッシャに依存する。また、「用紙選択」については、印刷詳細設定画面で選択中の用紙サイズをワンタッチボタンに登録する。
受信メールボックスは、例えば、図14(a)に示すように、この受信メールボックスを識別するための「名称」、この受信メールボックスを簡略画像表示するためのアイコンを指定するための「アイコン」、この受信メールボックスを使うアカウント名を登録するための「アカウント名」、蓄積メールボックス(後述)についてのみ「する」が設定される「送信/蓄積」、ファクスメールボックス(後述)についてのみ「する」が設定される「ファクス送信」、印刷メールボックス(後述)についてのみ「する」が設定される「印刷」、エラーメールボックス(後述)には「しない」が固定的に設定され、ファクスメールボックスと印刷メールボックスについては「する」が設定され、他のメールボックスについては選択値が設定される「送付状フォーム指定(する、しない)」、エラーメールボックスについては「しない」が固定的に設定され、他のメールボックスについては選択値が設定される「結果メール返信(する、しない)」、および、蓄積メールボックスについてのみ「する」が設定され、他のメールボックスには「しない」が設定される「受信ファクス転送先に設定」からなる。
ここで、「名称」は、システムデフォルトで、[01]〜[04]の受信メールボックスには、それぞれ同図(b)に示すように、エラーメール(エラーメールボックス;電子メールの配送エラー通知等のエラーメールを受信するためのもの)、ファクスメール(ファクスメールボックス;このメールボックスの受信メールは、ファクス転送用メールとして取り扱われる)、印刷メール(印刷メールボックス;このメールボックスの受信メールは、印刷用メールとして取り扱われる。すなわち、受信メールの内容(添付ファイルを含む)が印刷出力される)、および、蓄積メール(蓄積メールボックス;このメールボックスの受信メールは、蓄積用メールとして取り扱われる。すなわち、受信メールの内容(添付ファイルを含む)は蓄積される)が設定されている。また、残りの[05]〜[12]の受信メールボックスについては、システムデフォルト値は「空」であり、ユーザが任意に設定することができる。
また、「アカウント名」は、システムデフォルトで、[01]〜[04]の受信メールボックスには、当該受信ボックスの機能が明確に分かるように、それぞれ同図(b)に示すように、「sender」、「fax」、「print」、および、「store」が設定されている。また、残りの[05]〜[12]の受信メールボックスについては、システムデフォルト値は「空」であり、ユーザが任意に設定することができる。
また、「アカウント名」は、個人設定毎に各受信メールボックスにユニークな文字列が必要である。そして、メールドレスは「”表示名”<アカウント名=パラメータ.ユーザID@識別名.ホスト名.ドメイン名>」となる。ここで、パラメータは、ファクス送信では電話番号、印刷では部数(省略すると1部)、ファイル送信では使用しない。実際に使用可能なSMTP/POP受信メールアドレスは、設定/蓄積画面ボタン上で表記される。
また、「送信/蓄積」については、送信/蓄積条件ワンタッチで送信/蓄積フォーム指定可能であり、この場合の蓄積は「一般文書」への蓄積となる。また、「受信メール」には非公開/文書名は件名/パスワードなしで常時蓄積する。
また、「ファクス送信」については、Toメールアドレスのパラメータから取り出したファクス宛先を、指定されている送信/蓄積条件プリセットのメール宛先の中に自動的に追加する。
また、「印刷」については、印刷条件ワンタッチボタンを用いて印刷フォーム指定することができる。
また、「送付状フォーム指定」については、メールヘッダ、メール本文差込可能フォームから選択する。「する」場合、メールヘッダ/本文だけにこのフォームを適用する。また、「しない」の場合、基本設定のテキストファイル書式に従う。メール添付のテキストファイルは常に基本設定に従う。
また、「結果メール返信」については、出力結果をメール返信するかどうかの設定である。ここで、本実施例の場合には、出力画像はWeb閲覧可能なので添付ファイルは常に無しとする。
また、「受信ファクス転送先に設定」は、12個の受信メールボックスの中で一つだけ「する」に設定可能である。そして、受信ファクス時に転送設定されているユーザーに画像が転送される。
共有メディアアドレスは、例えば、図14(d)に示すように、この共有メディアアドレスを識別するための「名称」、この共有メディアアドレスを簡略画像表示するためのアイコンを指定するための「アイコン」、この共有メディアアドレスを表示する(表示する場合は、表示態様の指定を含む)か否かを指定するための「表示/非表示」、登録情報の「ファイル宛先」から選択されるアドレス値が保存される「共有メディアアドレス」、および、表示する際のファイルの並び順を規定するための「ファイル並び順(選択なし、名称昇順、名称降順、日時昇順、日時降順、サイズ昇順、サイズ降順)」からなる。
また、「ファイル並び順」が「選択なし」の場合は、メディア側の物理的な並びで表示する。例えば、デジタルカメラの場合、通常は撮影した順番、ファイル名称の昇順となり、外部サーバーの場合はその外部サーバーの取り決めに従い、例えば、更新日時降順となる。この場合は、新しいファイルが上に表示される。
ファイル送信リンクアドレスは、例えば、図14(e)に示すように、このファイル送信リンクアドレスを識別するための「名称」、このファイル送信リンクアドレスを簡略画像表示するためのアイコンを指定するための「アイコン」、このファイル送信リンクアドレスを表示する(表示する場合は、表示態様の指定を含む)か否かを指定するための「表示/非表示」、ファイルの送信先アドレス(アップロード時アドレス)を指定するための「ファイル送信先」、当該送信したファイルを他のユーザが取得する際に指定するリンクアドレスを指定する「送信リンクアドレス」、および、自動的にファイルを消去する旨を指定する「自動消去設定(する(保管期間1日〜180日)、しない)」からなる。
個人システム設定情報は、例えば、図15(a)に示すように、基本設定、表示設定、読み取り設定、通信設定、蓄積設定、印刷設定、および、OCR設定の7つのカテゴリからなる。
基本設定は、例えば、図15(b)に示すように、無操作状態が継続した際に個人メニューを自動的に終了する設定を行うための「個人メニューを自動終了(する(10秒〜999秒)、しない)」(個人設定情報のみ)、無操作状態が継続した際にゲストメニューの入力値を自動的にクリアする設定を行うための「オートクリア時間設定(する(10秒〜999秒)、しない)」(ゲスト設定情報のみ)、ユーザの操作終了後にメイン画面に復帰するか否かを指定するための「操作終了後メイン画面に復帰(する、しない)」、キー入力または画面タッチ音を鳴動するか否かを指定する「キー入力/画面タッチ音設定(する、しない)」、メール送信時にメール件名を自動的に入力するか否かを指定するための「メール件名自動入力(する(登録件名から選択)、しない)」、メール送信時にメール本文を自動的に入力するか否かを指定するための「メール本文自動入力(する(登録件名から選択)、しない)」、画像データをTIFFフォーマットの画像へ変換する際の圧縮方式を指定するための「TIFF画像へ変換時の圧縮設定(無圧縮、MH、MR、MMR方式)」、画像データをJPEGフォーマットの画像へ変換する際の画質設定を指定するための「JPEG画像へ変換時の圧縮設定(9段階のいずれかの値)」、および、画像データをPNGフォーマットの画像へ変換する際の最大色数を指定するための「PNG画像へ変換時の最大色数(2/4/8/16/32/64/128/256色)」からなる。
表示設定は、例えば、図16に示すように、画面に表示するキーボードの表示色を設定するための「キー表示色設定」、画面に表示するキーボードのキー配列の優先値を指定するための「優先キーボード配列(QWERTY型、ABC型)」、日本語入力方式の優先値を指定するための「優先日本語入力(ローマ字、かな)」、画像選択時の表示態様の優先値を指定するための「優先画像選択表示形式(サムネイル、一覧表示)」、メイン画面に表示するテキストの種類を指定するための「メイン画面テキスト」、メイン画面に表示するテキストのサイズを指定するための「文字サイズ」、「紙文書」、「メディア文書」、および、「蓄積文書」の3つのメイン画面についての「文字サイズ」、「名称」、「アイコン」、「表示/非表示(する(並び順入れ換え)、しない)」、「背景色指定(する(Webセーフカラー216色から選択)、しない)」、「背景画像指定(する(画像選択)、しない)」、および、「表示方法(並べて表示、拡大して表示)」、送信/蓄積画面で優先的に表示する画面を指定するための「優先送信/蓄積画面(ワンタッチ画面、詳細設定画面)」、印刷画面で優先的に表示するための「優先印刷画面(ワンタッチ画面、詳細設定画面)」、「メール送信」、「文書蓄積」、および、「ファイル送信」の3つの送信/蓄積タブについての「表示/非表示(する(並び順入れ換え)、しない)」および「優先設定」、「メール宛先」、「ファクス宛先」、「グループ宛先」、および、「公開アドレス帳」の4つの宛先選択タブについての「表示/非表示(する(並び順入れ換え)、しない)」および「優先設定」、および、CALS−XML分類タグ名の「大分類」、「中分類」、および、「小分類」からなる。
読み取り設定は、例えば、図17(a)に示すように、白黒二値圧縮処理についての設定を示す「白黒二値圧縮設定(無圧縮、MR、MH、MMR方式)」、および、圧板原稿待ち時間の設定をあらわす「圧板原稿待ち時間設定(する(60秒〜999秒)、しない)」からなる。
また、通信設定は、例えば、図17(b)に示すように、優先送信オプションについての「ファイル形式(変更しない,画像ファイル ,PDF,画像PDF+OCR)」および「リンク送信(する(下記)、しない)」(メール宛先にのみ有効)、「ファイルを集約(する、しない)」、および、「優先送信/蓄積フォーム(既定フォーム)」からなる。
また、「リンク送信」の内容が「する」の場合、「リンク形式(文書蓄積リンク、ファイル送信リンク(ファイル送信リンクアドレスから選択))」、および、「サムネイル送信」(サムネイルは常に画像PDFで送信する)が含まれる。また、有線送信オプションについては、送信/蓄積条件プリセットで送信形式が指定されていない場合に有効となる。
また、「優先送信/蓄積フォーム」は、送信/蓄積条件ワンタッチボタンで送信/蓄積フォームが指定されていない場合に使用され、「ファイル名称(する、しない)」、「ファイル日付(する、しない)」、および、「個人名(する、しない)」が含まれる。
蓄積設定は、例えば、図17(c)に示すように、優先蓄積オプションとしての「分割蓄積(する(分割毎のページ数)、しない)」および「サムネイル指定(する(ページ番号と領域指定))」、「蓄積時OCR(する、しない)」、蓄積実行時に同時にコピーする場所を設定するバックアップ設定としての「ファイル送信先1(プライマリ送信先)」および「ファイル送信先2(セカンダリ送信先)」からなる。
ここで、「蓄積時OCR」が「する」に設定されている場合には、一般文書のみ蓄積時にOCRする。
印刷設定は、例えば、図18に示すように、「優先印刷形式(レイアウト印刷、リピート印刷)」、「優先印刷カラー(フルカラ-、白黒、黒・シアン、黒・マゼンダ)」、「優先給紙トレイ(自動用紙選択、トレイ1、トレイ2、トレイ3、大量給紙、手差し(用紙サイズ、用紙種類))」、「用紙サイズ(「優先給紙トレイ」が「手差し」の場合)」、「用紙種類(「優先給紙トレイ」が「手差し」の場合)」、「優先印刷フォーム(既定フォーム)」、カラー印刷調整としての「明るさ(−50%〜+50%)」、「コントラスト(−50%〜+50%)」、「あざやかさ(−50%〜+50%)」、「赤バランス(−50%〜+50%)」、「緑バランス(−50%〜+50%)」、および、「青バランス(−50%〜+50%)」からなる。
また、「優先印刷フォーム」でフォームデータが選択されている場合は、「ファイル名称(する、しない)」、「ファイル日付(する、しない)」、および、「個人名(する、しない)」が含まれる。
OCR設定は、例えば、図18(b)に示すように、「OCR認識方向(自動、横書き、縦書き、縦書き/横書き、横書き1段組、縦書き1段組)」、「OCR認識言語(自動、日本語、英語)」、「OCR認識原稿(自動、文章、表)」、および、「OCR認識最大文字サイズ(6pt(ポイント;文字サイズの単位)〜64pt)」からなる。
セキュリティは、例えば、図19(a)に示すように、ネットワークアクセス制限、メール送信認証、アクセス権設定からなる。
ネットワークアクセス制限は、図19(b)に示すように、20個の「HTTPアクセス制限(する(HTTPアクセス制限設定;IPアドレス)、しない)」、および、20個の「SMTP/POPアクセス制限(する(SMTP/POPアクセス制限設定)、しない)」からなる。
また、「HTTPアクセス制限」、および、「SMTP/POPアクセス制限」の内容がそれぞれ「しない」になっている場合には、「HTTPアクセス制限」、および、「SMTP/POPアクセス制限」については、管理者設定内容が適用される。
メール送信認証は、例えば、図19(c)に示すように、個人毎の認証情報を設定するか否かを指定するための「メール送信認証(する、しない)」と、この「メール送信認証」が「する」に設定されている場合には、「認証方式(SMTP認証、POP認証)」、「認証サーバアドレス(POP認証時のみ)」、「認証ユーザ名(SMTP/POP認証時のユーザ名)」、および、「認証パスワード(SMTP/POP認証時のパスワード)」を含む。
アクセス権設定は、例えば、図19(d)に示すように、「権限区分(管理者、 一般ユーザー)」、「機能制限(する、しない)」、「ファイル送信(許可、不許可)」、「フルカラー印刷(許可、不許可)」、および、「管理者用ユーザコード」からなる。
また、「機能制限」が「する」に設定されている場合には、「コピー(許可、不許可)」、「ドキュメントボックス(許可、不許可)」、「ファクス(許可、不許可)」、「プリンタ(許可、不許可)」、「スキャナ(許可、不許可)」、「メール送信」、「文書蓄積」、および、「自動消去設定(許可、不許可)」が含まれる。
また、「文書蓄積」が「許可」の場合、「個人あたりの容量指定(する(0.1GB〜99.9GB)、しない)」、および、「蓄積文書パスワード自動入力(する、しない)」が含まれる。
また、「自動消去設定」が「許可」の場合、「一般文書(する(保管期間1日〜180日)、しない)」、「受信メール(する(保管期間1日〜180日)、しない)」、および、「未送信トレイ(する(保管期間1日〜180日)、しない)」が含まれる。
システム設定情報は、例えば、図20(a)に示すように、ネットワーク設定、メール設定、ファクス設定、ファイル送受信設定、および、システム管理の5つのカテゴリからなる。
ネットワーク設定は、図20(b),(c)に示すように、「ホスト名」、「ドメイン名」、「IPアドレス」、「サブネットマスク」、「ゲートウェイアドレス」、「DNSサーバアドレス1(プライマリDNSサーバのIPアドレス)」、「DNSサーバアドレス2(セカンダリDNSサーバのIPアドレス)」、「プロキシサーバ設定(する、しない)」、「SSL(Secure Sockets Layer)暗号化(する、しない)」、「ポート番号設定(する、しない)」、「プリンタIPアドレス」、「LAN(イーサネット)速度(自動設定/10Mbps固定全二重/100Mbps固定全二重/10Mbps半二重/100Mbps半二重)」、および、「物理アドレス(MACアドレス)」からなる。
また、「プロキシサーバ設定」が「する」の場合、「プロキシサーバアドレス」、「プロキシサーバポート番号」、「プロキシ未使用アドレス」、「ユーザ名」、および、「パスワード」が含まれる。
また、「SSL暗号化」が「する」の場合、「ISO国コード」、「都道府県名」、「市区町村」、「会社名/組織名」、「部署名/組織名 所属名」、「サーバ名(初期値は「ホスト名」)」、「管理者メールアドレス」、および、「有効期限」が含まれる。
また、「ポート番号設定」が「する」の場合、「SMTP送信(初期値は25)」、「SMTP受信(初期値は25;0〜65535)」、「POP(初期値は110;0〜65535)」、「FTP(初期値は21;0〜65535)」、「HTTP(初期値は80;0〜65535)」、「HTTPS(初期値は443;0〜65535)」、および、「LDAP(初期値は389;0〜65535)」が含まれる。
なお、「SMTP送信」のポート番号が「0」に設定された場合、SMTP送信機能を使うことができなくなる。
メール設定は、例えば、図21(a),(b)に示すように、「SMTPサーバIPアドレス」、「メール受信プロトコル(SMTP、POP3、APOP)」、「POPメールアドレス」、「POPサーバアドレス」、「POPアカウント名」、「POPパスワード」、「POPメール受信間隔」、「POPメール規定転送先(ゲスト設定情報の受信メールアドレス)」、「公開アドレス帳を使用(する、しない)」、「メール送信認証(する、しない)」、「送信サイズ制限(する、しない)」、「送信間隔(0〜99秒)」、「再送信間隔(1〜99分)」、および、「再送信回数(0〜99回)」からなる。
また、「公開アドレス帳を使用」が「する」の場合、「LDAPサーバアドレス1」、「識別名」、「LDAPサーバアドレス2」、「識別名」、および、「公開アドレス帳を自動更新(する(10分単位)、しない)」が含まれる。
また、「メール送信認証」が「する」の場合、「認証方式(SMTP認証、POP認証)」、「認証POPサーバアドレス」、「認証ユーザ名」、および「認証パスワード」が含まれる。
また、「送信サイズ制限」が「する」の場合、「最大サイズ(1〜20MB)」および「メール分割(する(分割数2〜99)、しない)」が含まれる。
ファクス設定は、受信時の転送振分け(メール/ファイル転送先)機能の設定に適用されるものであり、例えば、図22(a)に示すように、「受信ファクス転送(する、しない)」、1000件分の「発信元(CSI/RTI)転送(する、しない)」、「送信ファクス外線発信番号設定」、および、「送信ファクスポート設定」からなる。
また、「発信元(CSI/RTI)転送」の1件分の内容には、「発信元(CSI/RTI)」、「メール転送先(ゲスト設定情報の「メール/グループ宛先」「登録ユーザー」から選択)」、および、「ファイル転送先(ゲスト設定の「ファイル宛先」から選択)」が含まれる。
ここで、「メール転送先」には100件まで登録可能であり、「ファイル転送先」には4件まで登録可能である。
ファイル送受信設定は、図22(b)に示すように、「再送信間隔(60〜999秒)」、「再送信回数(0〜99回)」、「FTP日本語コード(シフトJIS、EUC)」、および、「FTPデータ転送モード(PORTモード、PASVモード)」からなる。
システム管理は、例えば、図23(a)に示すように、蓄積文書、履歴管理、セキュリティ、および、日時設定の4つのカテゴリからなる。
蓄積文書は、例えば、図23(b)に示すように、自動消去設定に関する「一般文書(する(保管期間1〜180日)、しない)」、「受信メール(保管期間1〜180日)、しない)」、「受信ファクス(保管期間1〜180日)、しない)」、および、「未送信トレイ(保管期間1〜180日)、しない)」、また、「自動消去時刻(消去時刻0:00〜23:50)」、および、「個人あたりの容量制限(する(0.1GB〜99.9GB)、しない)」からなる。
履歴管理は、例えば、図23(c)に示すように、「履歴を自動消去(する(消去時刻0:00〜23:50)、しない)」、「履歴保管期間(1〜180日)」、および、「管理レポートを自動印刷(する(印刷時刻0:00〜23:50)、しない)」からなる。
セキュリティは、図23(d)に示すように、「管理者用設定パスワード」、「自動再起動(する(再起動時刻0:00〜23:50)、しない)」、ゲストメニュー制限について「ゲストメニュー禁止(する、しない)」、「新規個人登録禁止(する、しない)」、「宛先直接入力禁止(する、しない)」、また、ゲストの蓄積文書パスワード保護について「一般文書(する、しない)」、「受信メール(する、しない)」、「受信ファクス(する、しない)」、および、「未送信トレイ(する、しない)」、また、ネットワークアクセス制限について「HTTPアクセス制限(する(HTTPアクセス制限設定)、しない)」、および、「SMTP/POPアクセス制限(する(SMTP/POPアクセス制限設定)、しない)」からなる。
ここで、ゲストの蓄積文書パスワード保護については、本体画面またはWebブラウザから入る場合に管理者用設定パスワードを使用する設定であり、Webブラウザのユーザー名はゲスト設定の識別名である。
日時設定は、例えば、図23(e)に示すように、「日付設定(現在日付;2003〜2099年、1〜12月、1〜31日)」および「日時設定(現在時刻;0〜23時、0〜59分、0〜59秒)」からなる。
また、認証を要求したい通信の場合、例えば、相手先がこのデジタルカラー複合機1と同機種であって、人間以外でない場合、電子メールを用いてファイル取得のためのURLをリンク情報として通知した場合に、デジタルカラー複合機1では、ファイル取得時にアクセスするFTPサーバ(ファイルサーバ)へログオンすることができずに、ファイル取得が失敗するという事態を生じる。
このような事態を回避するためには、電子メールを用いて通知するリンク情報に、対象のFTPサーバへログオンする際のユーザIDとパスワードを含ませればよいが、そのような電子メールは暗号化されていない状態で送信されるため、セキュリティ上好ましくない。
そこで、本実施例では、このような事態に対処することができるようにするために、親展リンクを導入する。
すなわち、デジタルカラー複合機1は、図24(a)に示すような複数の親展リンク情報を記憶した親展リンク情報テーブルを備えている。また、それぞれの親展リンク情報は、同図(b)に示すように、「宛先名称」、「ユーザID」、「パスワード」、「スキーマ」、および、「ネットワークアドレス」からなる。
通常、頻繁に親展リンクをやりとりする装置間では、共通する親展リンク情報を備え、送信側は、送信する電子メールの本文情報に、例えば、「ネットアークアドレス/ファイル名」を含ませることで、使用する親展リンク情報を指定する。
この場合、電子メールの受信側では、受信した電子メールに含まれる「ネットワークアドレス」をキーとして親展リンク情報テーブルを検索することで、目的の親展リンク情報を抽出することができる。
そして、受信側は、親展リンク情報に登録されている「スキーマ」および「ネットワークアドレス」を用いて、目的のファイルを取得するためにFTPサーバ(ファイルサーバ)へアクセスし、FTPサーバより認証要求された場合には、ユーザIDとパスワードを用いて、認証に応じる。
このようにして、当該FTPサーバへログインした後には、目的の「ファイル名」を検索し、当該検索して抽出したファイルを、FTPサーバより取得する。
ところで、本実施例においては、各ユーザのログイン履歴を保存するために、図24(a)に示したようなユーザログイン履歴情報テーブルを保存している。このユーザログイン履歴情報テーブルに保存されるユーザログイン履歴情報は、同図(b)に示すように、当該ユーザのユーザ名(プロジェクト名(後述)を含む)、当該ユーザがログインした最終日時、および、ログイン回数からなる。
また、本実施例では、指紋認証のために、同図(c)に示すような個人指紋情報テーブルをm個(例えば、m=100)備えた指紋情報テーブルを保存している。また、それぞれの個人指紋情報テーブルは、同図(d)に示すように、ユーザ名またはプロジェクト名をあらわすユーザ名/プロジェクト名、および、1つ以上10個までの指紋データからなる。
ここで、指紋データとしては、指紋センサFSから出力される指紋情報の内容をそのまま保存する。また、指紋データは、当該個人指紋情報テーブルがユーザ個人のものである場合には、当該ユーザが登録した1〜10本の指についてそれぞれ登録される。また、当該個人指紋情報テーブルが1つのプロジェクトのものである場合には、当該プロジェクトに所属する1〜10人のユーザが登録した1〜10本の指の指紋データが登録される。
また、本実施例では、指紋センサFSとして、静電容量式の指紋センサを用いているので、センサ面に付着した指紋汗腺からの汗等が原因となる残留指紋が検出されて、指紋センサFSがエラー検出する場合がある。このような残留指紋による指紋センサFSのエラー検出は、通常、1,2回連続した後に、解消する。
一方、指紋センサFSから出力されるエラー検出は、この残留指紋が原因となる場合のみならず、人が指紋センサFSのセンサ面に触れた場合でも、種々の理由により発生することがある(発生理由については、周知であるので省略する)。この場合による指紋センサFSのエラー検出は、エラー検出の原因が残っている限り、連続して発生する。
そこで、指紋センサFSから出力れるエラー検出が、残留指紋が原因であるのか、それ以外の事象が原因であるのかを判断する必要がある。このために、本実施例では、図24(e)に示すように、残留指紋エラー回数EKを設定保存して、指紋センサFSのエラー検出原因が残留指紋であるのか、それ以外であるのかを判定するようにしている。
さて、以上の構成で、本実施例では、ユーザが指紋センサFSのセンサ面をタッチ操作し、指紋センサFSから指紋情報が検出されると、即、認証処理を開始し、指紋認証により、ユーザの確認が取れた場合には、ユーザの個人メニューを表示して、当該登録ユーザがこのデジタルカラー複合機1を使用できるようにする。
このようにすることで、ユーザは、例えば、ユーザIDやパスワードを入力する手間がなく、デジタルカラー複合機1を利用することができるので、非常に便利である。
ここで、この指紋認証を行う場合、通常、指紋情報テーブルに登録されている各個人指紋情報テーブルについて、それぞれの個人指紋情報テーブルに登録されている指紋データの全数と、指紋センサFSから得られた指紋情報を、順次検査(全数検査)するのであるが、ログインするユーザによっては、認証処理が完了するまで非常に長い時間がかかる場合がある。
このような事態を解消するために、本実施例では、ユーザログイン履歴情報に基づいて、ユーザの認証優先順位を設定し、その認証優先順位の高位のユーザから、指紋データの照合を行うようにしている。
この認証優先順位の設定方法は、例えば、ユーザログイン履歴情報の最新ログイン日時を新しい値から古い値の方向に並べた日時順位と、ユーザログイン履歴情報のログイン回数の多いものから少ないものの方向に並べた回数順位を形成し、その日時順位と回数順位に基づいて、認証優先順位を決定する。
このとき、日時順位の重み付けを大きく、回数順位の重み付けを小さく設定すると、より良い結果が得られることが多い。例えば、(重み付け順位)=((日時順位)×KA+(回数順位)×KB);(ただし、KA>KB))として、重み付け順位を算出し、その重み付け順位が最も小さい値のものが、最も認証優先順位の高いものとなるように設定する。
このようにして、ユーザの認証優先順位を設定することで、より早い段階で、ログインしたユーザを特定することができることとなる。
一方、このような認証優先順位に従った認証処理を行った場合、かなり以前にログインしたユーザ、あるいは、新たにログインしたユーザについては、認証処理が終了するまでにかなり待たせることとなる。
そこで、指紋認証処理を開始してから、例えば、3秒以上を経過した場合には、指紋認証処理を打ち切り、ログイン画面を表示して、ユーザIDおよびパスワードの入力を要求し、入力されたユーザIDおよびパスワードを用いて認証処理を行う。
このようにすることで、頻繁に利用するユーザとあまり利用しないユーザのそれぞれについて、適切な認証方法を適用することができ、ユーザの使い勝手を向上することができる。
なお、指紋認証処理を打ち切る時間は、3秒よりも大きくすることもできる。一般的には、3秒以上待たされると、ユーザは不当に待たされたと感じると言われているので、3秒程度に設定することが好ましい。待機ダイアログ等を表示して、ユーザに待機要求できるのであれば、4秒以上に設定することができる場合もある。
図26は、本実施例にかかるユーザ認証処理の一例を示している。
まず、指紋センサFSがデータを出力することを監視しており(判断101のNOループ)、指紋センサFSからデータが出力されて、判断101の結果がYESになるときには、エラー検出であったかどうかを調べる(判断102)。
判断102の結果がYESになるときには、エラー検出が、残留指紋エラー回数EKで定めた回数だけ連続したかどうかを調べ(判断103)、判断103の結果がNOになるときには、判断101へ戻る。
また、判断103の結果がYESになるときには、指紋センサFSにエラーが発生したことを表示して(処理104)、このときの処理をエラー終了する。
一方、指紋センサFSより有意なデータが出力された場合で、判断102の結果がNOになるときには、上述した方法に従って、ユーザログイン履歴情報テーブルの内容に基づいて、重み付け順位を算出し、その重み付け順位をまとめたユーザ重み付けテーブルを作成する(処理105)。このユーザ重み付けテーブルは、優先順位と、ユーザ名とを組にして、優先順位の昇順(小さいものから大きいものへ向けた順序)に並べたものである。そして、指紋認証処理を打ち切る時間を規定するためのタイマ(例えば、3秒間経過後タイムアウトする)をスタートする(処理106)。
そして、ユーザ重み付けテーブルに従って、優先順位のより高いユーザを一人選択し(処理107)、その選択した判定対象となるユーザの個人指紋情報テーブルから1つ指紋データを選択し(処理108)、処理108で選択した指紋データと、指紋センサFSより入力した指紋情報とを照合する指紋照合処理を行う(処理109)。
この指紋照合処理で、指紋が一致したと判断されたかどうかを調べ(判断110)、判断110の結果がYESになるときには、ユーザ認証結果がOKとなり(処理111)、次の処理へと移行する。例えば、あらかじめ登録されている個人メニューを表示し、それ以降の処理を行う。
また、判断110の結果がNOになるときには、処理106で開始したタイマがタイムアウトしているかどうかを調べる(判断112)。判断112の結果がYESになるときには、ユーザ認証画面を表示して、ユーザに対してユーザIDおよびパスワードの入力を要求し(処理113)、それ以降の処理を実行する。
また、判断112の結果がNOになるときには、選択したユーザの個人指紋情報テーブルの全ての指紋データについて照合が終了したかどうかを調べ(判断114)、判断114の結果がNOになるときには、処理108へ戻り、次の指紋データについての照合動作を行う。
また、判断114の結果がYESになるときには、ユーザ重み付けテーブルに登録されているユーザが他にあるかどうかを調べ(判断115)、判断115の結果がYESになるときには、処理107へ戻り、ユーザ重み付けテーブルに登録されている次に優先順位の高いユーザを選択して、それ以降の処理を繰り返し実行する。
また、判断115の結果がNOになるときには、全ての登録ユーザについて、全ての指紋データの照合が終了したにもかかわらず、ユーザ認証が終了しなかったので、認証エラー画面を表示する(処理116)。
次いで、新たに指紋を登録することを要求(指示)する指紋登録要求画面を表示し(処理117)、この指紋登録要求画面に対して、ユーザが指紋登録をする旨を指定するかどうかを調べ(判断118)、判断118の結果がYESになるときには、所定の指紋登録処理を実行して(処理119)、このときの動作を終了する。
また、指紋登録要求画面に対して、ユーザが指紋登録をしない旨を指定した場合で、判断118の結果がNOになるときには、このときのログイン処理をエラー終了する。
なお、指紋センサFSの種類としては、上述した実施例における静電容量式(静電容量式半導体センサ)のものに限らず、それ以外の種類のものを適用することができる。例えば、光学式センサ、表面突起不規則反射方式、あるいは、感圧式のものを適用することもできる。