JP4574752B2 - テレビ視聴者特性を作成するための方法および装置 - Google Patents

Description

発明の背景
技術分野
本発明は、テレビ番組とテレビ視聴者へのテレビ番組ガイド情報表示に関する。より詳細には、本発明は、スクリーン上の番組リストを作りかつ視聴者の過去の視聴行動に基づいた番組選択を行うための方法および装置に関する。
関連技術の説明
テレビの視聴は一般的な行動であり、かつ、利用可能なテレビチャンネルの数は、テレビ放送の黎明期以来、実質的に増えてきており、これにより、視聴者に著しく増大した番組選択を提供している。番組ガイドは、視聴者の重要なツールとなってきており、かつ実際に、効率的に所望の番組を決めるのに不可欠である。
新聞に供給されているような紙面のガイドは数多くあるが、多くの欠点を有している。これらの欠点については、出版後にあり得る番組変更に対応できないことや、読者の前に示された情報において、番組間の視覚的区別がもしあるとしても僅かしかなされていないことが挙げられる。利用可能な番組の一部にしか関心がない読者でも、所望の番組を決めるために全体のリストを探さざるを得ない。
より最近では、電子番組ガイド（“ＥＰＧ”）として知られる、紙面ガイドに代わるものが発展してきた。ＥＰＧは、テレビ番組リストを直接視聴者のテレビスクリーン上に提供し、一般的に、時代遅れのガイドに依存する可能性をなくす。その理由は、ＥＰＧプロバイダにより番組リストをリアルタイムに更新することができるためである。１９９４年１０月４日にYoungの名で発行された米国特許第５，３５３，１２１号明細書は、ちょうどこのようなＥＰＧを開示しており、この明細書中では、情報が視聴者のテレビスクリーン上に表示されている。
これらの公知のＥＰＧは、スクリーン上の番組リストを提供するだけでなく、このような番組が番組ガイドのリストに挙げられていれば、手動でチャンネルを変更する代わりに遠隔制御を介してＥＰＧと対話することにより、視聴者が所望の番組に合わせることを可能にする。ＥＰＧは、通常は、グリッドフォーマットでテレビリストを示し、かつ、選択するためのカーソルまたはポインタ上で視聴者の制御を可能にしている。このようなグリッドについては、一方の軸が時刻を表しかつ他方の軸が番組チャンネルを表すような方法で構成してもよい。このようなグリッドは、通常は、チャンネル番号の数値順、またはプログラミングソースのアルファベット順、または他の識別子のような順次的な方法で番組チャンネルを示している。
公知のＥＰＧは、他の情報ソースに頼ることなく利用可能なテレビ番組を識別するという便利さを視聴者に与えているが、欠点はまだ存在する。例えば、他の番組よりもスポーツ番組が大好きな視聴者は、関心のあるスポーツ競技を含む番組を見つけ出すために、利用可能な番組のグリッド全体をなおも探さなくてはならない。さらに、テレビやテレビスケジューリングシステムの中には、視聴者があるチャンネルを“好みの”チャンネルとして予め指定することを可能にしているものもあるが、所定のテレビ受信者のうちの全ての視聴者が同じ好みのチャンネルを好むわけではなく、さらにある任意の視聴者の好みも時間とともに変化することがあり、これにより、この特徴の有効性を低下させている。さらに、公知のＥＰＧは、番組の種類だけでなく視聴時間にも基づいた親の締め出し機能（parental lock-out feature）のような、特定のチャンネルまたは特定のテレビ番組のカテゴリーが視聴される時間の長さを制限するための手段を提供していない。さらに、公知のＥＰＧは、視聴者の過去のテレビ視聴行動に基づいて、インターネットから関心のある情報を識別しかつ提供するための手段を提供していない。
発明の概要
関連技術の上述の不都合点を考慮して、本発明の目的は、視聴者の視聴行動を監視し、かつ、視聴者の好みのチャンネルだけでなく視聴者の好みの番組のカテゴリーを判断し、かつ、視聴者の視聴の好みにしたがって電子番組ガイド（“ＥＰＧ”）または他の適切なガイドシステムの表示を構成するための方法および装置を提供することである。
本発明によれば、テレビ視聴行動を監視しかつ視聴者の好みを判断するための新たな方法および装置が提供されている。この新たな方法および装置については例示的に用いてもよく、これにより、視聴者の視聴の好みにしたがってテレビのスクリーン上で電子番組ガイド情報が構成されかつ表示され、かつ、あるテレビ番組が視聴される時間の長さが規制されて、視聴者の選択を容易にするための好ましいプログラムオプションを介して自動的に切り替わり、または、インターネットからの関心のある情報が識別されかつ提供される。
本発明の典型例において、視聴者の好ましい状態を記憶するために視聴者の特性（profile）を確立するための手段を備えた、視聴行動を監視するための装置が提供される。前記装置は、さらに、視聴状態の継続時間を計算するための、かつ、この視聴状態が視聴者特性リストに含まれているかどうかを判断して、もし視聴者特性リストに含まれている場合には、視聴状態の継続時間を該状態用の総計視聴者特性カウンタに追加するための手段を含む。前記視聴状態が視聴者特性リストに含まれていない場合には、この新たな装置は、視聴状態と該視聴状態の継続時間とを同様に追加する。
前記視聴者特性リストが満杯の場合には、前記装置は、最も好ましくない視聴状態をリストから除去して新たな視聴状態のための場所を空ける。しかしながら、所定の長さよりも大きな視聴状態のみが視聴者特性リスト内に含まれるように考慮される。
本発明の他の特徴において、視聴者の好ましい番組カテゴリーが決定される。本発明のこの特徴において、各々の視聴状態の継続時間は、テレビ番組の所定数のカテゴリー数に分割され、かつ、このようなカテゴリーの各々に対応するカテゴリー時間視聴カウンタに追加される。
図面の簡潔な説明
本発明の特徴および利点については、以下の詳細な説明を参照してより理解されることになる。この説明については、添付図面と結びつけて読まれるべきである。
図１は、視聴者の仮定的な短期間の視聴行動を表している。
図２は、長期間の視聴用の視聴者特性により記憶され得る情報を示す視聴者特性の配列を表している。
図３は、視聴者特性配列を管理するための好ましいアルゴリズムを実行するフローチャートである。
図４は、電子番組ガイドにより表示されたテレビ番組のリストである。
図５は、背景画面に示された１次的テレビ番組を有する電子番組ミニガイドである。
発明の詳細な説明
当業者には、ここに開示された方法および構成がより広範な応用に容易に適合可能であることが認識されるが、以下の本発明の実施形態ついては、電子番組ガイド（“ＥＰＧ”）と一般的なテレビ視聴とを背景にして説明する。
テレビ視聴環境は、通常は、テレビ、視聴者インタフェース、視聴者インタフェース遠隔制御装置、および１人または２人以上の視聴者を包含している。視聴者インタフェースは、従来技術において公知であり、かつ一般に、テレビ上に搭載された（set-top）ユニットの形式で見られる。この視聴者インタフェースは、しばしば、テレビと、ケーブルや衛星のようなテレビ番組／放送ソースとの間に置かれて接続されている。この視聴者インタフェースは、種々の放送ソースからのテレビ番組やテレビ番組ガイド情報の形式の入力を受信する。さらに、この視聴者インタフェースは、テレビ番組の復号化や符号化のようなさらなる機能を実行することもできる。
本発明を説明する目的のために、前記視聴者インタフェースは、さらにＥＰＧを備える。しかしながら、当業者には、ＥＰＧが、テレビ内の場合を含み、または視聴者インタフェースに接続された対話式テレビネットワークの一部として、種々の方法で実行されることが理解される。適切なＥＰＧの例が、発明の名称を“Electronic Program Guide with Enhanced Presentation”とする、１９９５年１１月１３日に出願された米国特許第０８／５５６，６２４号明細書に開示されている。この明細書については、本明細書中に参照用に組み込まれている。
さらに、前記視聴者インタフェースは、遠隔制御装置からテレビチャンネルを変更するような視聴者コマンドを受け入れるための手段を備えている。しかしながら、この遠隔制御装置は、視聴者が視聴者インタフェースおよび／またはＥＰＧにコマンドを入力できる１つの手段に過ぎない。例えば、視聴者は、視聴者インタフェースに直接コマンドを入力できる。
本発明によれば、視聴者特性は、視聴者の視聴行動を監視して視聴者の好みのチャンネルや、視聴者はこれらのチャンネル上で好むテレビ番組の種類またはカテゴリーを判断する上述のテレビ視聴環境において用いるために供給される。本発明の前記視聴者特性は、従来技術に比べて幾つかの利点を有している。記憶された情報によって、視聴者特性は遠隔制御可能なＥＰＧと結びついて動作することになり、かつ、視聴者の好みのチャンネル中を自動的に、または視聴者の好みの番組カテゴリーを現在示しているチャンネル中を巡回するように指示される。さらに、視聴者特性により得られた情報については、テレビ番組ガイド情報に関するＥＰＧの表示を設定するために用いることができ、これにより、視聴者の好みのチャンネルおよび／または番組カテゴリーに関する情報へのより迅速なアクセスが提供される。さらに、視聴者特性は多数の視聴者の特性を記憶できるので、設定された番組リストは視聴者に特有のものとなることができる。さらに、この視聴者特性については、特定のチャンネルまたは番組カテゴリーをを閉鎖するために、またはこのようなチャンネルあるいは番組が視聴される時間の長さを制限するために用いることができる。さらに、この視聴者特性については、インターネットから関心のある情報を識別しかつ提供するために用いることもできる。
前記視聴者特性については、ソフトウェアにおいて実行してもよく、かつＥＰＧのように、対話式テレビネットワークまたはソフトウェアをロードするための他の手段を介して視聴者インターネットへダウンロードしてもよい。他の典型的な実施形態において、この視聴者特性については、視聴者インターネット内の常駐ソフトウェアとして実行してもよい。
視聴行動を監視する一方で、前記視聴者特性は、ある任意のチャンネルを視聴する短い継続時間を些細なものとして考慮する。このような短い視聴継続時間は、例えば、視聴者が、かなりの視聴時間の間、ある任意のチャンネル上に停止することなく多数のチャンネル中を巡回することから生じる。些細な視聴時間を無視することにより、視聴者特性は視聴者の本当の関心事に集中し、かつ、多数の短い典型的ではない視聴継続時間が視聴者の本当の好みに関するデータを歪める（skew）のを防ぐことができる。これにより、この視聴者特性は、ある視聴単位よりも長い重要な視聴時間のみを考慮する。当業者には、ある視聴単位により表された継続時間を変動させることができることが理解されるが（例えば、１分、５分、１０分など）、例示的に、また本発明を説明するという目的のために、ある視聴単位については１５分の継続時間として定義する。したがって、ある視聴単位、すなわち１５分よりも長い視聴継続時間のみが、視聴者の好みのテレビ番組カテゴリーと好みのチャンネルとを判断する場合に考慮される。
前述の事柄により、図１は、視聴者特性によりフィルタリングされかつ記憶される前の、視聴者の実際の視聴行動を仮定的に表している。チャンネル１００は、表示された時間１０２の間に視聴者により視聴されるテレビチャンネルである。各々の視聴時間１０４は、視聴されるチャンネルと経過時間とを反映している。１人の視聴者の仮定的な視聴行動と関連して述べられているが、当業者には、本発明が１人の視聴者に対して用いられるように制限されるものではないことが分かる。視聴者特性は、本明細書中に開示されているように、多数の視聴者の好みの情報を、単独または電子番組ガイドを関連してのいずれかで、監視しかつ記憶できる。
図２は、視聴者の仮定的な拡張視聴者履歴の結果として、視聴者特性により記憶手段に記憶された視聴者特性配列２００を示している。視聴者特性配列２００については、２次元配列またはリンクされたリストのような多数の形式のデータ記憶装置のうちの１つとして具現化できることが分かる。視聴者特性配列２００は、少なくとも１つの視聴単位に関して視聴されたテレビチャンネルを表すエントリー２０２を有している。より明確には、視聴者特性配列２００におけるエントリー２０２は、任意の所定時刻において、その時刻における視聴者の好みに関する視聴者特性による決定を表す。
視聴者特性が視聴者の視聴行動を監視しかつデータを集める間の時間は、視聴者特性集計期間と称される。視聴者特性集計期間は、新たな視聴者特性が作成されたときに常に開始される。この視聴者特性集計期間については、例えば、視聴者が実質的かつ急に視聴の好みを変えた場合に、視聴者コマンドに応答して例示的に再初期化してもよく、または適切な時間間隔（例えば１ヶ月または１年）をおいて自動的に再初期化してもよい。しかしながら、この視聴者特性集計期間は、再初期化に基づいて終了する。
各々のエントリー２０２は、関連した全視聴単位カウンタ２０４と、１つまたは２つ以上の個々のカテゴリー、すなわちサブカテゴリーの視聴単位カウンタ２０６とを有している。視聴者の視聴者特性集計期間の間、エントリー２０２の全視聴カウンタ２０４は、視聴者がエントリー２０２により表された対応チャンネルを視聴した視聴単位の総数を表している。サブカテゴリー視聴単位カウンタ２０６は、視聴者がエントリー２０２の対応チャンネル上の関連カテゴリー２０８の番組を視聴した視聴者特性集計期間中の視聴単位の数を表す。カテゴリー２０８は、考えられる種々の形式のテレビ番組を表している。各々のカテゴリー２０８内には、１つまたは２つ以上のサブカテゴリーが存在してもよい。例えば、映画カテゴリーの下にはアドベンチャー、コメディ、サイエンスフィクションなどのサブカテゴリーが存在してもよい。カテゴリー２０８の他にサブカテゴリーをも監視することにより、視聴者特性は、視聴の視聴行動に関するいっそう正確な情報を提供することができる。
配列２００内の生じ得るエントリー２０２の数については制限してもよい。本発明のある実施形態においては、この制限は、利用可能なテレビチャンネルの百分率、例えば１０％に設定されている。本発明のさらに他の実施形態においては、エントリー２０２の数は、例えば８に設定された数値的境界を有している。しかしながら、当業者には、配列２００におけるエントリー２０２の数を制限するための任意の適切な手段を用いてもよいことが分かる。
１つまたは複数のチャンネル１００が視聴者特性エントリー２０２（すなわち、視聴者特性集計期間中の２つ以上の視聴単位）となるのに好適でありかつ視聴者特性配列２００が既に満杯である場合には、以下に図３と関連して説明する新たな方法がこの矛盾を解決するために提供される。しかし、実際には、視聴者は、制限した好みのチャンネル数（視聴者特性エントリー２０２の数における制限よりより少ない）に集中する傾向がある。
視聴者特性配列の管理
視聴者特性配列２００は、２つ以上の視聴単位や既に視聴者特性配列２００には含まれていない新たなテレビチャンネルに対して、視聴者の目的としてのエントリー２０２により自動的に占められる。しかしながら、視聴者特性は視聴者の現在の好みのチャンネルを監視しているので、視聴者特性配列２００が完全に占められた場合には、古いエントリーを新たな好みのチャンネルに置き換える何らかの方法が存在する必要がある。図３は、視聴者特性が視聴者特性配列２００を管理する好都合な方法を表している。図３に表された方法は、視聴者特性エントリー２０２を捨てて新たなチャンネル用の場所を空けるために、重みづけされたＬＲＵ（least recently used）アルゴリズムを利用する。図３に表されたこのＬＲＵアルゴリズムについては、本発明の典型例として本明細書中に説明しているが、当業者には、視聴行動を監視してかつ視聴者の好みを判断してなおかつ本発明の範囲内に収まるように、他の類似のアルゴリズムを用いてもよいことが分かる。
以下に、図３を参照すると、テレビ視聴者がチャンネルを視聴し始めると、視聴者特性タイマーが段階３００において開始される。視聴者が違うチャンネルに合わせると（段階３０２）、視聴者特性は、タイマーを検査してどの程度の時間が経過したのかを判断する（段階３０４）。１つの視聴単位より少ない時間しか経過していないことをタイマーが示す場合には、何の作用も生じず、かつ、視聴者特性は単にタイマーをリスタートさせる（段階３００）。しかしながら、１つまたは２つ以上の視聴単位が経過したことをタイマーが示す場合には、視聴者特性は、視聴されたチャンネルがすでに視聴者特性配列２００内に存在するかどうかを、段階３０６において判断する。視聴されたチャンネルがすでに視聴者特性配列２００内のエントリー２０２であれば、エントリー２０２の視聴単位カウンタ２０４，２０６は、１つまたは２つ以上の視聴単位だけインクリメントされる（段階３０８）、かつ、視聴者特性は新たなチャンネル用にタイマーをリスタートさせる（段階３００）。
視聴されたチャンネルがすでに視聴者特性配列２００内のエントリー２０２でなければ、視聴者特性は新たなエントリー２０２のための視聴者特性配列２００内の空き場所を捜す（段階３１０）。配列２００内に空き場所があれば、視聴者特性は全ての既存のエントリー２０２を１つ下の位置へ移動させ（段階３１２）、配列２００の最上部に新たなエントリー２０２を挿入し、かつ、新たなチャンネル用にタイマーをリスタートさせる（段階３００）。視聴者特性配列２００の最上部に新たなエントリー２０２を配置することにより、最も最近に視聴されたエントリーが配列２００の最上部に配置されることが明白となる。
視聴者特性配列２００内に新たなエントリー２０２用の空き場所がなければ、新たなエントリー２０２は、既存のエントリーに取って代わる必要がある。視聴者特性は、配列における底部のエントリーにおいてスタートし（段階３１４）、かつ、そのエントリー２０２に対する全視聴単位カウンタ２０４を１だけデクリメントし（段階３１６）、かつ、そのエントリーに対するカウンタ２０４がゼロに到達したかどうかを検査する（段階３１８）（サブカテゴリー視聴単位カウンタ２０６はデクリメントされない）。カウンタ２０４がゼロに到達した場合には、視聴者特性は、全てのエントリー２０２を１つ下の位置へ移動させ（段階３２０）、かつ、配列２００の最上部に新たなエントリー２０２を挿入する。さらに、このことは、この新たな方法が、最も最近に視聴されたエントリー２０２に対する視聴者の好みに関してどのように重みづけされているのかを示している。しかしながら、段階３１６において底部エントリーに対する全視聴単位カウンタ２０４をデクリメントすることが該カウンタ２０４をゼロまで低下させない場合には、視聴者特性は、視聴者特性配列２００から除去するのに十分に古いエントリー２０２を捜し続ける必要がある。
したがって、視聴者特性は、視聴者特性が既に配列２００の最上部に存在しない限り、視聴者特性配列２００内のより高位の新たなエントリー２０２まで移動する（段階３２２，３２４）。次に、この視聴者特性は、次のより高位のエントリー２０２に対する全視聴カウンタ２０４をデクリメントし（段階３１６）、かつ、検査する（段階３１８）。この視聴者特性は、配列２００内の全てのエントリー２０２を訪れるかまたは特定のエントリーに対する全視聴単位カウンタ２０４をゼロまでデクリメントするまで、このように続行される（段階３２２，３２４，３１６，３１８）。この視聴者特性が任意のエントリー２０２に対する全視聴単位カウンタ２０４をゼロまでデクリメントせずに視聴者特性配列２００全体を通過する場合には、視聴者特性は、視聴者特性配列２００新たなエントリー２０２を追加する試みを放棄する（段階３２６）。
こうして、視聴者特性配列２００が作成され、この場合に、エントリー２０２の順番は、どのチャンネルが最も最近に視聴されたのかを示し、その一方で、対応カウンタ２０４，２０６は、配列２００内の種々のチャンネルを訪れる長さおよび頻度を示す。
本発明のさらに他の典型的な実施形態において、１サイクルのみ実行する（すなわち、新たなエントリー２０２を配列に追加するために視聴者特性配列２００内の各々のエントリー２０２を１度訪れる）代わりに、視聴者特性は、配列２００を介して多数のサイクルを行ってもよく、この場合に、サイクル数は、新たなエントリー２０２により表されたチャンネルが視聴してきた視聴単位に依存してもよい。この代替実施形態は、視聴者特性集計期間中に対応するチャンネルが視聴されてきた時間の長さに基づいて、既存のエントリー２０２の適切さに対して、生じ得る新たなエントリー２０２の適切さが重みづけされることを可能にする。このことは、例えば、生じ得る新たなエントリー２０２がかなりの間（すなわち幾つかの視聴単位の間）視聴され、その一方で、現在のエントリー２０２の全視聴単位カウンタ２０４がはるかに短い（例えば、２視聴単位）場合に役立つ。したがって、この代替実施形態は、よく視聴される新たなエントリー２０２が取るに足らないものとして任意に削除されないことを確実にする。
この代替実施形態において、新たなエントリー２０２が段階３０４において識別されるときに、新たなエントリー視聴単位カウンタ（図示せず）が初期化され、かつ、新たなチャンネル２０２により表されるチャンネルが視聴してきた視聴単位の数に等しく設定される。次に、視聴者特性が視聴者特性配列２００を循環する度に（段階３１４〜３２４）、新たなエントリー視聴単位カウンタは１ずつデクリメントされる。配列２００内の任意のエントリー２０２に対する全視聴単位カウンタ２０４がゼロまでデクリメントされる前に前記新たなエントリー視聴単位カウンタがゼロまでデクリメントされた場合に、配列２００に新たなエントリー２０２を追加する試みは段階３２６において放棄される。しかしながら、前記新たなエントリー視聴単位カウンタがゼロまでデクリメントされる前に段階３１６，３１８において配列２００内の任意のエントリー２０２に対する全視聴単位カウンタ２０４がゼロまでデクリメントされた場合に、視聴者特性は、段階３２０において、配列２００に新たなエントリー２０２を追加する。
本発明のさらに他の実施形態において、視聴者特性配列２００を介したある失敗サイクルの後に（段階３１４〜３２６、ただし段階３２０を除く）、視聴者特性は、単に、追加されるエントリーの視聴単位カウンタよりも低位の視聴単位カウンタを有する最も古いエントリー２０２が存在すれば、それを除去し、これにより、より高位の新たなエントリー視聴単位カウンタを有する新たなエントリー２０２のための空き場所が設けられる。この代替実施形態は、多数のサイクルにおいて、他の全ての既存のエントリーの対するカウンタをデクリメントすることを避けており、かつこれにより、追加されるべき今後のエントリーと比較した場合のこれらのエントリーの重要性を弱めている（de-emphasizing）。
視聴者特性配列の利用
図４は、通常の電子番組ガイドディスプレイ４００が、本発明の新たな視聴者特性を用いずにどのように現れるのかを示している。ディスプレイ４００は、利用可能なテレビチャンネルを表す行部４０４と時刻を表す列部４０６とを有するテーブル４０２からなっている。利用可能なチャンネルが行部４０４に現れる順番は、チャンネル名のアルファベット順である。図４において、例えばＳＣＩ−ＦＩまたはＶＨ−Ｉチャンネルを視聴することを好む視聴者が、自分の好みのチャンネル上で何が提供されているのかを知るためにテーブル４０２全体をスクロールする必要があることが分かる。
本発明によれば、視聴者の好みのチャンネルおよび／または番組カテゴリーに関する情報へのより迅速なアクセスを提供するようにディスプレイ４００を設定するために、視聴者特性により得られた情報をＥＰＧにより用いることができる。したがって、行部４０４については、好みのチャンネルまたは好みの番組カテゴリーがテーブル４０２の最上部に表示されるような視聴者特性にしたがって、ＥＰＧにより構成されてもよく、また、視聴者が容易に選択することができる。
図５は、電子番組ガイドのディスプレイ５００という他の実施形態を示している。図５に示されるように、チャンネルについては、あるチャンネル５０６がカーソルを介して選択された状態で、１次テレビディスプレイ５０４上に重ねて、一度に行部５０２に整列させてもよい。図４のＥＰＧのように、チャンネルは、チャンネル名のアルファベット順にリストに載せられている。チャンネル５０６上で現在選択されているテレビ番組は、チャンネル５０６の下方にある情報ボックス５０８において識別される。視聴者インタフェース遠隔制御装置を用いて、視聴者は、１次テレビディスプレイ５０４を視聴しながら各々のチャンネル５０６を調べることができる。
図５のＥＰＧは、視聴者の好みにより行部５０２に個々のチャンネルを構成するために、本発明の視聴者特性と関連して動作することができる。さらに、本発明の視聴者特性については、視聴者の好みのチャンネルまたは視聴者の好みの番組カテゴリーを現在示しているチャンネルを自動的に巡回するように、ＥＰＧにより用いられてもよい。したがって、図５のＥＰＧと関連した本発明の視聴者特性は、視聴者特性配列２００内の現在のエントリー２０２により表されたテレビチャンネルによって視聴者がさらに介入することなく、視聴者により初期化された（viewer-initiated）自動的に巡回するためのコマンドを受信しかつ実行することができる。これにより、視聴者が、遠隔制御装置を１度キーオンして視聴者の好みのチャンネル上で現在上映されている番組または視聴者の好みのカテゴリー内の番組を見て、さらに、もう１度キーオンしてこれらの好みのチャンネルのうちの１つを巡回することを中止することが可能となる。当業者には、巡回されている好みのチャンネルの視聴がテレビのディスプレイ全体を占有する必要がないことが分かる。したがって、例えば図５に示されているように、視聴者がなおも１次テレビディスプレイ５０４を視聴している間に、カーソルが自動的に視聴者の好みのチャンネルを進むことができる。しかしながら、本発明の視聴者特性についてもまた、ＥＰＧがテレビスクリーン上に表示されない状態で、１次ディスプレイ５０４における好みのチャンネルを進むように用いられてもよい。
さらに、本発明の新たな方法および装置は、特定のチャンネルまたは番組カテゴリーを監視するように、またはこのような番組が視聴される時間の長さを制限するように用いられてもよい。従来技術において既知である親の締め出し機能に関する改善について、本発明は、時間パラメータに基づいてあるチャンネルを監視することを可能にし、これにより、ある視聴チャンネルおよび／またはカテゴリーの視聴を、時間毎の一式の視聴単位に制限することが可能となる。
したがって、例えば、１週間につき４時間のスポーツイベントしか視聴できないように視聴者を制限することができる。いったん、配列２００の視聴単位カウンタが４時間のスポーツイベントが蓄積されたことを示すと、視聴者は、その特定の週の間、さらなるスポーツイベントを視聴することを禁止される。この新たな監視機能は、特に、視聴され得る番組カテゴリーとこのようなカテゴリーの視聴時間とを制限したがっている、小さな子供を持つ親に都合がよい。
本発明のさらに他の典型例において、視聴者特性配列２００に記憶された情報は、関心のある放送会社にとって利用可能にされる。放送会社は、ある個人や共同体に対して、ある種類の番組およびコマーシャルの的をより的確に絞り込むために前記情報を用いる。
さらに、視聴者特性配列２００については、視聴者がまだ視聴していないが視聴者が関心を持ちそうな内容を含むチャンネルを識別するために用いることができる。したがって、例えば、視聴者特性から、特定の視聴者が映画を視聴することを楽しむと判断された場合には、視聴者は、その視聴者が普段視聴していないチャンネル上で映画が上映されている場合に通知してもらえる。これらのチャンネルは、周期的に自動的に識別されてもよく、または視聴者の要求に基づいて提供されてもよい。
同様に、視聴者特性配列２００については、World Wide Webを含むインターネットからの情報を識別しかつ視聴者に提供するために用いることができる。この視聴者特性の利用は、パーソナルコンピュータの配送モデル（delivery model）とテレビとが対話範囲の反対側の端部にある際に非常に都合がよい。より詳細には、パーソナルコンピュータは、ユーザーがコンピュータを立ち上げて適切なコマンドを入力するまで何もしないので、“プル（pull）”モデル媒体である。各々のユーザーコマンドは、冗長な対話を生じさせるが、長さに関わらず、ユーザーは、情報の進行および表示を制御する。単に接続されているだけで、ユーザーは、パーソナルコンピュータまたはインターネットから情報を“引っ張り出す”。
パーソナルコンピュータとは異なり、テレビは、テレビ放送がコンピュータにおいて押し出されるので、“プッシュ（push）”モデル媒体である。チャンネルを変更したりまたは要求に応じてビデオを購入する能力を除いて、視聴者は放送会社からの情報の流れを制御しない。この“プッシュ”モデルは、驚嘆が聴衆の注意を引くカギである娯楽産業において望ましい。
したがって、視聴者特性配列２００を介して視聴習慣の跡を保持することは、パーソナルコンピュータという、対話式の“プッシュ”モデルに依存せずに、テレビおよびインターネットの特徴を結びつける助けとなる。本明細書中で説明したように、視聴者特性は、最も最近に視聴され、また、最も頻繁に視聴されたチャンネル、番組カテゴリー、および各々の視聴者に関する番組サブカテゴリーを編集したものである。この視聴者特性情報については、例えば、特定の視聴者にとって関心があり得るインターネットから情報を捜してかつ“引っ張り出す”ための公知のインターネットサーチエンジンと関連して用いることができる。次に、捜し出された情報については、対話式のテレビモデルによって視聴者に“押し出されて”もよい。
インターネットから引っ張り出された情報については、種々のフォーマット形式で視聴者に表示されてもよい。例えば、テレビスクリーン上の小さなアイコンが、何か関心を引くものが利用可能になったときにいつでも控えめに現れることができる。あるいはまた、インターネット上で利用可能なさらなる情報についての些細な情報を与える、スクリーン上を動くバナーが現れることもできる。
本発明の種々の実施形態について説明してきた。この説明は、例を通して提供されたものあって制限的なものではない。したがって、以下に述べられる請求項の範囲から逸脱することなく、ここに説明された本発明に対する変形がなされることが、当業者には明白である。

Claims (18)

1. 視聴の好みを判断するためにテレビ視聴行動を監視することによってプログラムセレクションを調整するための方法であって、
   多数の好みの視聴状態を記憶するための視聴者特性リスト（２００）を確立する段階であって、各視聴状態（２０２）は、所定の継続時間の間に前記視聴者によって視聴されるテレビチャンネルの視聴状態である、段階と、
   第１の視聴状態が前記視聴者特性リスト（２００）に含まれているかどうかを判断する段階と
   前記第１の視聴状態が前記視聴者特性リスト（２００）に含まれない場合、前記第１の視聴状態を前記視聴者特性リスト（２００）に追加する段階と
   を具備し、
   前記方法は、
   前記第１の視聴状態の継続時間を計算する段階と、
   前記第１の視聴状態の前記継続時間を、前記視聴者特性リスト（２００）内の前記第１の視聴状態に対する全視聴時間カウンタに追加する段階と
   をさらに具備することを特徴とする方法。
2. 前記第１の視聴状態が前記視聴者特性リスト（２００）に追加されることになるときに前記視聴者特性リスト（２００）が満杯の場合に、最も好みでない視聴状態を前記視聴者特性リスト（２００）から除去する段階（３２０）をさらに具備することを特徴とする請求項１に記載の方法。
3. 前記第１の視聴状態の前記継続時間を所定の時間単位と比較する段階（３０４）と、
   前記継続時間が前記所定の時間単位を超過した場合のみに、前記第１の視聴状態の前記継続時間を前記視聴者特性リスト（２００）に追加する段階（３０４）と
   をさらに具備することを特徴とする請求項１に記載の方法。
4. 前記第１の視聴状態の前記継続時間を、テレビ番組の多数のカテゴリーに対応する多数のカテゴリー継続時間に分割する段階と、
   前記第１の視聴状態が前記視聴者特性リスト（２００）に存在する場合に、前記第１の視聴状態の前記カテゴリー継続時間を、前記視聴者特性リスト（２００）における多数の対応するカテゴリー視聴時間カウンタ（２０６）に追加する段階と
   をさらに具備することを特徴とする請求項１に記載の方法。
5. 前記第１の視聴状態の前記継続時間を決定する前記段階が、
   前記第１の視聴状態の開始時刻を記憶する段階と、
   第２の視聴状態の前記開始時刻を記憶する段階と、
   前記第２の視聴状態の開始時刻から前記第１の視聴状態の開始時刻を減算することにより、前記第１の視聴状態に対する前記継続時間を決定する段階と
   を具備することを特徴とする請求項１から４の何れかに記載の方法。
6. 前記第１の視聴状態の前記継続時間を決定する前記段階が、
   前記第１の視聴状態の開始時刻にタイマー作動を開始する段階（３００）と、
   前記タイマーにしたがって、前記第１の視聴状態の前記継続時間を決定する段階（３００）と
   を具備することを特徴とする請求項１から４の何れかに記載の方法。
7. 番組ガイド情報（４０２、５００）をテレビのスクリーン（４００、５０４）上に表示する段階をさらに具備し、
   前記番組ガイド情報（４０２、５００）は、前記視聴者特性リスト（２００）に含まれる、前記視聴者の少なくとも１つの好みの視聴状態に従って構成されることを特徴とする請求項１から６の何れかに記載の方法。
8. 視聴の好みを判断するためにテレビ視聴行動を監視するための装置であって、
   多数の好みの視聴状態を記憶するための視聴者特性リスト（２００）を確立する手段であって、各視聴状態（２０２）は、所定の継続時間の間に前記視聴者によって視聴されるテレビチャンネルの視聴状態である、手段と、
   前記第１の視聴状態が前記視聴者特性リスト（２００）に含まれているかどうかを判断するための手段と、
   前記第１の視聴状態が前記視聴者特性リスト（２００）に含まれていない場合に、前記第１の視聴状態を前記視聴者特性リスト（２００）に追加するための手段と
   を具備し、
   前記装置は、
   第１の視聴状態の前記継続時間を計算するための手段と、
   前記第１の視聴状態の前記継続時間を、前記視聴者特性リスト（２００）内の全視聴時間カウンタに追加するための手段と
   をさらに具備することを特徴とする装置。
9. 前記第１の視聴状態が前記視聴者特性リスト（２００）に追加されることになるときに前記視聴者特性リスト（２００）が満杯の場合に、最も好みでない視聴状態を前記視聴者特性リスト（２００）から除去するための手段をさらに具備することを特徴とする請求項８に記載の装置。
10. 前記第１の視聴状態の継続時間を、所定の時間単位と比較するための手段と、
    前記継続時間が前記所定の時間単位を超過した場合のみに、前記第１の視聴状態の前記継続時間を前記視聴者特性リスト（２００）に追加するための手段と
    をさらに具備することを特徴とする請求項８から９の何れかに記載の装置。
11. 前記第１の視聴状態の前記継続時間を、テレビ番組の多数のカテゴリー（２０８）に対応する多数のカテゴリー継続時間に分割するための手段と、
    前記第１の視聴状態が前記視聴者特性リスト（２００）に存在する場合に、前記第１の視聴状態の前記カテゴリー継続時間を、前記視聴者特性リスト（２００）における多数の対応するカテゴリー視聴時間カウンタ（２０６）に追加するための手段と
    をさらに具備することを特徴とする請求項８から１０の何れかに記載の装置。
12. 前記視聴状態は、視聴されたチャンネルを識別する情報を含み、前記視聴者特性リスト（２００）は、前記視聴者の好みのチャンネル（２０２）を含むことを特徴とする請求項８から１１の何れかに記載の装置。
13. 番組ガイド情報（４０２、５００）をテレビのスクリーン（４００、５０４）上に表示する手段をさらに具備し、
    前記番組ガイド情報（４０２、５００）は、前記視聴者の前記好みのチャンネル（２０２）に従って構成されることを特徴とする請求項８から１２の何れかに記載の装置。
14. 番組ガイド情報（４０２、５００）をテレビのスクリーン（４００、５０２）上に表示する手段をさらに具備し、
    前記番組ガイド情報（４０２、５００）は、前記視聴者特性リスト（２００）に含まれる、前記視聴者の少なくとも１つの好みの視聴状態に従って構成されることを特徴とする請求項８から１２の何れかに記載の装置。
15. 視聴時間が規制されるべきテレビ視聴状態を識別するための手段と、
    前記識別された視聴状態に対する視聴可能時間を特定するための手段と、
    前記識別された状態の視聴が、前記特定された視聴時間を越えるのを防ぐための手段と
    をさらに具備することを特徴とする請求項８から１４の何れかに記載の装置。
16. 前記装置は、
    前記視聴者の少なくとも１つの好みの視聴状態に従ってインターネットから情報を取得する手段と、
    テレビのスクリーン上に情報を引続き表示する手段と
    をさらに具備することを特徴とする請求項８から１５の何れかに記載の装置。
17. 少なくとも１部分の前記装置は、テレビに連結するよう適合されたセットトップユニットであることを特徴とする請求項８から１６の何れかに記載の装置。
18. 請求項１から７の何れかに記載の方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。

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