JP4574239B2 - 投影装置 - Google Patents

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Description

この発明は投影装置に関する
照明光束を、偏光ビームスプリッタを介して反射型ライトバルブに照明し、反射型ライトバルブにより偏光変調された画像情報光を、偏光分離素子を介して結像光学系へ導光し、結像光学系により投影結像させる投影装置が実用化されている。
偏光ビームスプリッタは一般的にプリズム状のものが用いられるが、近来、ワイヤグリッド(所謂「金線格子」)を用いた偏光分離素子や反射型偏光分離フィルム(MRPB)を偏光ビームスプリッタとして用いる投影装置も知られている(特許文献1、2)。
ワイヤグリッドを用いた偏光分離素子は「平行平板状の基板に形成された微細な凹凸形状の凹部に極く細い金線を配設したもの」であり、ある厚みを持った平行平板状の透明基板が必要である。上記MRPBはフィルム状であるがその厚さは、使用波長によるが、特許文献2に開示されたものでは169μm〜196μm(略0.2mm)の厚さがある。
これらの偏光分離素子は、偏光状態に応じて光を透過させ、あるいは反射するので、この性質を利用して「光源から反射型ライトバルブへ向かう照明光の光路」と、「反射型ライトバルブにより偏光変調されて結像光学系へ向かう画像情報光の光路」との分離が行われる。このような光路分離方式では、偏光分離素子は「画像情報光の光路に対して傾けて配置」されることになる。
従来から知られた「プリズム状の偏光ビームスプリッタ」は、プリズム内に保持された偏光分離膜が画像情報光の光路に対して45度に傾くが、この場合、偏光分離膜はその厚さを実質上無視できるので偏光分離幕の厚さに起因する問題は生じない。
しかしながら、上記MRPBやワイヤグリッドを用いた偏光分離素子はその厚さ(MRPBの場合で0.2mm程度、ワイヤグリッドを用いた偏光分離素子の場合で基板厚:1〜数mm程度)は無視できず、これら偏光分離素子を画像情報光の光路に対して傾けて設けると、素子の厚みのために非点収差が発生し、投影画像の像質劣化の原因となる。
上記非点収差の発生を、図8を参照して説明する。
図8(a)において、符号81は結像光学系である「投影レンズ」、符号82は平行平板状の「偏光分離素子」を示す。図8の左側の遠方にあるスクリーン上の1点(説明の簡単のために結像光学系81の光軸上にある点とする)から発した光束を光線追跡したときの情況が、図8(a)に示されている。上記光束は投影レンズ81を透過すると図中に示す「集光点」に集光する集光光束となる。
この集光光束の集光位置(集光点)は、理想的には上記「スクリーン上の1点」と結像関係で結ばれた反射型ライトバルブ上の画素位置である。図8(a)には上記集光光束を光軸光線L0と、周辺光束LU、LLの3本の光線で表している。
平行平板状の偏光分離素子82は、光軸光線L0の光路に対して例えば角:θ0だけ傾いている。このとき偏光分離素子82の厚みをd、屈折率をnとすると、光軸光線L0の偏光分離素子82への入射角はθとなり、偏光分離素子82による屈折の作用で、偏光分離素子82を透過した光軸光線Lの光路は、
ΔD=d{1−(1/n)}sinθ
だけずれる。
周辺光線LU、LLの偏光分離素子82への入射角をθ、θとすると、図8(a)から明らかなように、θ<θ<θである。このことから、偏光分離素子82を透過した後の各光線の「光路のずれ」は、周辺光束LUとLLとで互いに異なり、偏光分離素子透過後、周辺光線LU、LLは光軸光線Lに対して非対称となる。
このため、これら光線は本来なら「集光点」で1点に集光すべきであるが、「集束部近傍」を拡大する図8(b)に示すように、周辺光線LU、LLと光軸光線L0とは1点で交わらない。
このことは「光線の進行を逆」に考えた場合、反射型ライトバルブの1つの画素から出た光束は偏光分離素子82による非点収差のためスクリーン上の1点に集光せず「画素像がぼやける」ことになる。従って、平行平板状の偏光分離素子82による非点収差は「投影画像の解像度」を低下させる原因となる。
MRPBは従来の誘電体多層膜に比して「入射角度を大きくとっても偏光分離特性が高く、投射性能の1つであるコントラスト性能を極めて良好にできる」という大きなメリットを有しているが、その厚さが「数分の1mm程度」と大きいため、発生する非点収差を無視できず、やはり平行平板状の偏光分離素子に特有の上記問題を招来する。
特許文献2には、MRPBの厚みに起因する「光軸光線の光路ずれ」を補正する方法として、図9に示す如きものが記載されている。
偏光分離素子であるMRPB91は、フィルムの厚み:0.2mm、屈折率:1.55のもので直角プリズム92に接合され、(図示されない)投影レンズの光軸に対して45度傾けて設けられる。従って、光軸光線L0に対するMRPB91の「実効的な膜厚」は、0.2/sin45°=0.2×1.4142=0.28284mmである。
MRPB91の直角プリズム92との接合面とは逆の側の面には、MRPB91の媒質の屈折率より大きい屈折率:1.92を持つ厚さ:4mm前後の平行平板93が接合され、この平行平板93に直角プリズム94が接合されている。直角プリズム92、94の材質の屈折率は共に1.85である。
このような光学素子に対し、既存の光線追跡プログラムによって光線の状態を描いてみると、図示のように、光軸光線L0に対しては、高屈折率の平行平板93により「MRPB透過後の光路のずれ」が補正されている。しかしながら、周辺光線LU、LLの交点は、図示の如く光軸光線上からずれる。即ち、光軸光線L0の光路のずれは補正されても、非点収差自体は補正されない。
米国特許第6447120号明細書 US2003/0048423公開公報
この発明は、画像情報光の光軸光線に対して傾けて配置される平行平板状の偏光分離素子を使用する投影装置において、偏光分離素子に起因して発生する非点収差を有効に軽減もしくは補正することを課題とする。
この発明の投影装置は「照明光束を、平行平板状の偏光分離素子を介して反射型ライトバルブに照明し、反射型ライトバルブにより偏光変調された画像情報光を上記偏光分離素子を介して結像光学系へ導光し、結像光学系により投影結像させる投影装置」である。
「平行平板状の偏光分離素子」は、例示すれば上述のワイヤグリッドを用いた偏光分離素子や反射型偏光分離フィルム(MRPB)等である。偏光分離素子が「平行平板状」であるとは、偏光分離素子の両面が、偏光状態によって光を分離する面状部分(例えば、金線格子が配設された面状部分など)と平行であることを意味する。
「反射型ライトバルブ」は、例示すれば反射型液晶パネル等であり、画素配列により画像情報が表示され、画像情報に応じて「反射光の偏光面を入射光の偏光面に対して旋回」させる。このように画像情報に応じて入射光の偏光面を旋回させることが「偏光変調」であり、画像情報に応じて偏光変調された光束が「画像情報光」である。
請求項1記載の投影装置は以下のごとき特徴を有する。
即ち、非点収差補正素子を有する。
「非点収差補正素子」は、画像情報光の光軸光線(画像情報光を結像投影する結像光学系の光軸に対応する光線)が偏光分離素子に対して傾いていることに起因して発生する非点収差を補正する素子であって、画像情報光の光路上に配置される。
非点収差補正素子は、画像情報光の光路上場において、偏光分離素子と結像光学系との間に配置される。
また、変更分離素子は第1の透明媒質と直角プリズムとにより挟持され、この直角プリズムと第2の透明媒質とにより、非点収差補正素子が挟持される。
非点収差補正素子は「透明な平行平板状」であって、「画像情報光の光軸光線に直交する仮想的な平面に関して、偏光分離素子と逆向きに傾けて配置」される。
非点収差補正素子の「画像情報光の光軸光線に直交する仮想的な平面に対する傾き角」は「非点収差を良好に軽減もしくは補正する」ように設定される。
例えば、上記仮想的な平面に対して、偏光分離素子と対称的になるように傾けることは有効であるが、これに限らず、種々の傾き角が許容される。
例えば、偏光分離素子の厚さより薄い補正素子の場合、傾き角度を逆向きに大きくし、補正量を調整することができる。また、偏光分離素子の厚さより厚い補正素子の場合、傾き角度は小さめにし、補正量を調整すればよい。
また、厚みが同じでも、偏光分離素子の屈折率より、補正素子の屈折率が低い場合は、傾き角度を逆向きに大きくし、補正量を調整することができる。また、偏光分離素子の屈折率より、補正素子の屈折率が高い場合は、傾き角度を小さくし、補正量を調整することができる。
上記請求項1記載の投影装置に用いられる非点収差補正素子は「屈折率および厚さが、偏光分離素子の媒質の屈折率および厚さと実質的に等しい」ものであること(請求項2)もできるし、「光学的厚さ(屈折率と機械的な厚さとの積)が、偏光分離素子の媒質の光学的厚さと実質的に等しい」ものであること(請求項3)もできる。
請求項1〜3の任意の1に記載の投影装置において用いられる平行平板状の偏光分離素子は「透明基板上に形成された金線格子によって機能する偏光子(前述の「ワイヤグリッドを利用した偏光分離素子」)」であること(請求項4)もできるし、「複数の複屈折層を積層した偏光分離素子」であることもできる(請求項5)。請求項5における「複数の複屈折層を積層した偏光分離素子」には、前述の「反射型偏光分離フィルム(MRPB)」が含まれるほか、「平行平板状の透明基板の片面に、従来の多層膜による偏光分離膜を形成したもの」や「多層膜による偏光分離膜を1対の透明平行平板により挟持したもの」等が含まれる。
請求項1〜5の任意の1に記載の投影装置においては「第1および第2の透明媒質と、直角プリズムとが同一の硝材で形成されている」ことができ(請求項6)、この場合、第1および第2の透明媒質が共に、直角プリズム状であることができ(請求項7)、さらに、偏光分離素子および非点収差補正素子が、これらを挟持する第1および第2の透明媒質と直角プリズムと共に一体化されていることができる(請求項8)
請求項1〜8の任意の1に記載の投影装置において用いられる非点収差補正素子は「偏光選択性を持つ偏光子の機能を有する」ことが好ましい(請求項9)。
上記の結像光学系はレンズ系として構成することも、結像ミラー系として構成することもでき、レンズとミラーとの複合系として構成することもできる。
上述の如く、この発明によれば、平行平板状の偏光分離素子を有する投影装置が「非点収差補正素子」を有するので、平行平板状の偏光分離素子が、画像情報光の光軸光線に対して傾けて配置されることに起因して発生する非点収差を有効に軽減もしくは補正することができ、上記非点収差による投影画像の像質劣化を有効に改善できる。
以下、実施の形態を説明する。
実施の形態の説明に先立って、光分離素子と非点収差補正素子について説明する。
図1(a)は、投影装置における結像光学系と偏光分離素子と、非点収差補正素子の部分を示している。
「結像光学系」は投影レンズ13である。偏光分離素子11は平行平板状であって、投影レンズ13の光軸に直交する面に対して傾き角:θをもって傾けられている。
非点収差補正素子12も平行平板状であって、投影レンズ13の光軸に対して傾き角:θをもって傾けられているが、非点収差補正素子12の傾きは、偏光分離素子11の傾きとは逆である。即ち、非点収差補正素子12は、画像情報光の光軸光線(投影レンズ13の光軸に対応する光線)L0に直交する仮想的な平面に関して、偏光分離素子11と逆向きに傾けて配置される。図1の実施の形態では、偏光分離素子11と非点収差補正素子12とは「傾き方は互いに逆」であるが、傾き角:θは同じであるので「画像情報光の光軸光線L0に直交する仮想的な平面に関して互いに対称的に傾く」ことになる。
「反射型液晶パネル」等である反射型ライトバルブ(図示されず)は、図1(a)において、鎖線10で示す平面(この平面10は、投影レンズ13の光軸に直交する)に画像表示面を合致させて配置される。
図示されない光源側からの照明光束LFは、その偏光状態が偏光分離素子11に対してS偏光となるように偏光状態を調整され、図の如く偏光分離素子11の下方から照射され、偏光分離素子11により反射されて「図示されない反射型ライトバルブ」を照明する。
反射型ライトバルブに画像情報が印加されると、反射光束は「偏光変調」されて画像情報光となり、偏光分離素子11と非点収差補正素子12を透過して投影レンズ13に入射し、投影レンズ13の結像作用により投影画像を図示されないスクリーン上に結像する。
即ち、図1(a)に示す投影装置は、照明光束LFを、平行平板状の偏光分離素子11を介して反射型ライトバルブ(図示されず)に照明し、反射型ライトバルブにより偏光変調された画像情報光を、偏光分離素子11を介して結像光学系13へ導光し、結像光学系13により投影結像させる投影装置において、画像情報光の光軸光線が偏光分離素子11に対して傾いていることに起因して発生する非点収差を補正する非点収差補正素子12を画像情報光の光路上に有し、非点収差補正素子12は透明な平行平板状であって、画像情報光の光軸光線に直交する仮想的な平面に関して、偏光分離素子11と逆向きに傾けて配置される投影装置である
図1において、偏光分離素子11は「ワイヤグリッドを用いた偏光分離素子」であり、非点収差補正素子12は、偏光分離素子11の透明基板と同一材料で同一厚さのものを用いた。また、図1(a)に示す傾き角:θは45度である。
結像状態における結像光線を逆追跡した。即ち、スクリーン側(図1(a)の左方)からの光線(理想的には反射型ライトバルブの画像表示面上に結像する)を逆追跡したところ、図1(b)に示すように、光軸光線L0、周辺光線LU、LLが反射型ライトバルブの画像表示面10位置において1点に集光した。即ち、偏光分離素子11において発生する非点収差は非点収差補正素子12により完全に補正された。
偏光分離素子11としては上述の「ワイヤグリッドを用いた偏光分離素子」のほかにも、透明基板に誘電体多層膜による偏光分離膜を形成したもの(MRPBもこのカテゴリに含まれる)を用いることが出来ることは言うまでもない。
また、上の例では、偏光分離素子11、非点収差補正素子12の傾き角:θを45度としたが、傾き角:θは45度以外の角であることもでき、また、偏光分離素子11と非点収差補正素子12とで傾き角が異なっても良い。
このように、極めて簡素な構成の非点収差補正素子を用いることにより、偏光分離素子に起因して発生する非点収差を補正でき、より高解像度の投影画像を得ることができる。
図2は投影装置の「別形態」の特徴部分を図1(a)に倣って示している。繁雑を避けるため、混同の虞れが無いと思われるものについては、図1におけると同一の符号を付した。
図2の形態が図1のものと異なるのは、非点収差補正素子12Aが用いられている点である。非点収差補正素子12Aは「その光学的厚さが、偏光分離素子11の媒質の光学的厚さと実質的に等しい」ものである
即ち、偏光分離素子11に用いた基板の屈折率をn1、機械的厚さをT1とすると、偏光分離素子11の光学的厚さは「n1・T1」である。非点収差補正素子12Aの媒質の屈折率をn2、厚さをT2とするとき、その光学的厚さは「n2・T2」であり、この光学的厚さ「n2・T2」が偏光分離素子11の光学的厚さ「n1・T1」に等しく設定されている。
結像光線を図1の形態と同様にスクリーン側(図2の左方)から逆追跡した結果、図2に示すように、光軸光線L0、周辺光線LU、LLは、反射型ライトバルブの画像表示面10位置において1点に集光した。即ち、偏光分離素子11において発生する非点収差は非点収差補正素子12Aにより完全に補正された。
このような非点収差補正素子12Aを用いると、非点収差補正素子の硝材(媒質)を選択する上で自由度が向上する。また、色収差補正等、光学系の一部として設計パラメータに含めることができるので光学系の性能向上を図るための設計の自由度を向上できる。
上に説明した実施の形態において、偏光分離素子11として「ワイヤグリッドを用いた偏光分離素子」を用いたが、ワイヤグリッドを用いた偏光分離素子には以下のごとき利点がある。
即ち、誘電体多層膜を用いる偏光分離素子の場合、誘電体多層膜に対して45度以外の斜め方向から入射する光束(所謂「スキュー光」)は、若干傾いた偏光となって反射される。この光束が反射型ライトバルブで偏光変調され、再び偏光分離素子を透過すると「本来は黒として表示されるべき画素」からの光の偏光状態はS偏光であるが、偏光分離素子を透過した画像情報光にP偏光成分が含まれることとなり、結果として、光の漏れが発生して投影画像のコントラストの低下を招く。
ワイヤグリッドを用いる偏光分離素子を用いると、ワイヤグリッドがクリーナとして機能し、上記「黒として表示されるべき画素からの反射光」を遮断するので、照明光にスキュー光が含まれていても「コントラストの高い投影画像」を実現することができる。
図1、図2の形態において、偏光分離素子11としてはまた「複数の複屈折層を積層した偏光分離素子(「積層型偏光分離素子」)」を用いることができる
積層型偏光分離素子としては従来から知られた「有機多層膜を用いたもの」等を挙げることができる。有機多層膜は数百μmと膜厚が大きく、透過光路中に斜めに設置されると非点収差の発生が避けられないが、この発明で用いる非点収差補正素子を用いることで、非点収差による解像度の劣化を有効に軽減もしくは防止することができる。
図3は、他の形態を要部のみ示している。繁雑を避けるため、混同の虞がないと思われるものについては図1におけると同一の符号を用いた。
図3の形態においては、平板状の偏光分離素子11は直角プリズム状の透明媒質31Aと31Bとにより挟持されてキューブプリズム状とされ、非点収差補正素子12も、直角プリズム状の透明媒質41Aと41Bとにより挟持されてキューブプリズム状となっている
このような構成は、偏光分離素子11、非点収差補正素子12が共に、機械的厚さの小さいものの場合に有効である。例えば、偏光分離素子11が「厚膜フィルム状の有機多層膜」やMRPBであるような場合である。非点収差補正素子12は、偏光分離素子11の媒質と実質的に同じ屈折率を持ち、実質的に同じ厚さを持つものである。偏光分離素子11と非点収差補正素子12との位置関係は、光軸光線L0に直交する仮想的な平面に関して互いに対称的であり、上記仮想的平面に対する傾き角の大きさは互いに等しい。
透明媒質31A、31Bは同一材料、透明媒質41A、41Bも同一材料であるが、これら全てが同一材料であること、即ち、これらは同一の屈折率を持つことが好ましい。透明媒質31A、31B、41A、41Bはガラス材料等で形成できる。
この形態の場合にも、前述した「結像光線の逆追跡」の結果、図の如く、光軸光線L0、周辺光線LU、LLは、反射型ライトバルブの画像表示面10位置において1点に集光した。即ち、偏光分離素子11において発生する非点収差は非点収差補正素子12により完全に補正された。
図4は、さらに他の形態を要部のみ示している。繁雑を避けるため、混同の虞がないと思われるものについては図2、図3におけると同一の符号を用いた。
図4の実施の形態においては、平板状の偏光分離素子11は直角プリズム状の透明媒質31Aと31Bとにより挟持されてキューブプリズム状とされ、非点収差補正素子12Aも、直角プリズム状の透明媒質42Aと42Bとにより挟持されてキューブプリズム状となっている
この実施の形態においても、偏光分離素子11、非点収差補正素子12は共に機械的厚さの小さいもの、例えば、偏光分離素子11が膜厚フィルム状の有機多層膜やMRPBであるような場合である。非点収差補正素子12Aはその光学的厚さ(屈折率:n2×機械的厚さ:T2)が、偏光分離素子11の光学的厚さ(屈折率:n1×機械的厚さ:T1)に等しく設定されたものであり、これら偏光分離素子11と非点収差補正素子12Aとの位置関係は、光軸光線L0に直交する仮想的な平面に関して互いに対称的であり、上記仮想的平面に対する傾き角の大きさは互いに等しい。
透明媒質31A、31Bは同一材料、透明媒質42A、42Bも同一材料であるが、これら全てが同一材料であること、即ち、これらは同一の屈折率を持つことが好ましい。透明媒質31A、31B、42A、42Bはガラス材料等で形成できる。
この形態の場合にも、前述した「結像光線の逆追跡」の結果、図の如く、光軸光線L0、周辺光線LU、LLは、反射型ライトバルブの画像表示面10位置において1点に集光した。即ち、偏光分離素子11において発生する非点収差は非点収差補正素子12Aにより完全に補正された。
偏光分離素子が有機多層膜等である場合、それ自体では平面度を出しにくいが、図3や図4の形態のようにすることは、平面度保持の点で大変有利となり、非点収差補正により投影画像の解像度劣化を防ぐことができる。
図5は、この発明の実施の1形態を示すものであり、混同の虞がないと思われるものについては図3におけると同一の符号を付した。
この実施の形態では、図3の形態における直角プリズム状の透明媒質31Aと41Aとが1個の直角プリズム40として一体化されている。従って、偏光分離素子11は透明媒質31Bと透明媒質(直角プリズム)40とにより挟持され、非点収差補正素子12は透明媒質41Bと透明媒質(直角プリズム)40とにより挟持される。偏光分離素子11と非点収差補正素子12との位置関係は、光軸光線L0に直交する仮想的な平面に関して互いに対称的で、仮想的平面に対する傾き角の大きさ(=45度)は互いに等しい。
また、透明媒質31B、40、41Bは同じ材質で同一の屈折率を有する。また、偏光分離素子11および非点収差補正素子12が、これらを挟持する同一の硝材31B、40、41Bと共に一体化されている
このように、偏光分離素子11および非点収差補正素子12が、これらを挟持する透明媒質31B、40、41Bと共に一体化されることにより、偏光分離素子11と非点収差補正素子12の位置関係を高精度に保つことができ、組み付け性が良い。また、界面も減らすことができるので界面反射による光量ロスが少なく、光利用効率的にも有利である。
図6は、実施の他の形態を示す。混同の虞がないと思われるものについては図4におけると同一の符号を付した。
この実施の形態では、図4の形態における直角プリズム状の透明媒質31Aと42Aとが1個の直角プリズム40Aとして一体化されている。従って、偏光分離素子11は透明媒質31Bと透明媒質(直角プリズム)40とにより挟持され、非点収差補正素子12Aは透明媒質42Bと透明媒質(直角プリズム)40とにより挟持される。偏光分離素子11と非点収差補正素子12Aとの位置関係は、光軸光線L0に直交する仮想的な平面に関して互いに対称的で、仮想的平面に対する傾き角の大きさは互いに等しい。
また、透明媒質31B、40A、42Bは同じ材質で同一の屈折率を有する。また、偏光分離素子11および非点収差補正素子12Aが、これらを挟持する同一の硝材31B、40A、42Bと共に一体化されている。
このように、偏光分離素子11および非点収差補正素子12Aが、これらを挟持する透明媒質31B、40A、42Bと共に一体化されることにより、偏光分離素子11と非点収差補正素子12Aの位置関係を高精度に保つことができ、組み付け性が良い。また、界面も減らすことができるので界面反射による光量ロスが少なく、光利用効率的にも有利である。透明媒質31A、31B、41A、41B、42A、42B、40、40Aとしては前述の如く通常の光学ガラスを用いることができ、これらを直角プリズム状に形成し、そのプリズム面に偏光分離素子11、非点収差補正素子12、12Aを張り付けて挟持するようにすればよい。
図1〜図6に示した形態において、偏光分離素子と非点収差補正素子の位置を画像情報光の光軸上で入れ替え、非点収差補正素子が反射型ライトバルブ側に位置するようにすることも参考例として考えられる。
上に説明した実施の各形態において、非点収差補正素子12、12Aは「偏光分離素子11を透過する偏光方向のみを優先的に透過させる偏光子」とすることが好ましい(請求項9)。このような構成により、平行平板状の偏光分離素子の偏光分離特性において「その消光比が多少低い場合」においても、従来は偏光分離素子と別体で配置していた偏光子の機能を非点収差補正素子に組み入れることで「より高コントラストな作像装置」を実現することができる。
図7は、図5に要部を示した投影装置における「作像装置」の部分を示す説明図である。
作像装置は、偏光分離素子11と非点収差補正素子12と、反射型ライトバルブ100とを有する。符号13は、図1、図2におけると同じく「結像光学系」としての投影レンズを示す。反射型ライトバルブは反射型液晶パネルである。
図示されない光源としては、ハロゲンランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ、超高圧水銀ランプなどが用いることができる。効率よく照度を得られるように、光源から放射される光をリフレクターで反射集光させてもよい。偏光特性を利用した作像系では、照明光は「偏光が揃っている」方がより効率的であり、偏光を揃えるという目的のために所謂「偏光変換器」を用いてもよい。
偏光変換器は、従来から知られた「偏光分離素子アレイと波長板を組み合わせた偏光変換器」などで構成され、光源からの光を効率よく「所定方向の偏光方向」に効率よく変換する。必要に応じて「偏光分離素子アレイピッチに合わせたレンズアレイ」と組み合わせた構成とすることもできる。偏光度をより向上させて「より高いコントラスト性能」を実現するには、「入射光の偏光変換器の後に直線偏光子を挿入」すればよい。
光源からの光を「反射型液晶パネル100へ効率よく照明するための光学系」として用いられる照明用集光素子は、インテグレータと呼ばれるフライアイレンズの組み合わせで「反射型ライトバルブ100に照射される光の照度ムラを低減させる集光素子」を用いることもできるし、「コンデンサーレンズと組み合わせて光を反射型ライトバルブへ効率よく導く集光素子」を用いることもできる。光源として「高出力レーザ光源」等の偏光性の高いものを用いる場合には上記偏光変換器は省略することもできる。
このようにして光源からの光の直線偏光性を高めた照明光を、図8に示すように、透明媒体31Bを介して偏光分離素子11へS偏光として入射させ、反射された光で、反射型ライトバルブ(反射型液晶パネル)100を照射する。反射型ライトバルブ100に画像情報を印加して照明光を偏光変調して反射させ、このようにして得られる画像情報光を偏光分離素子11、非点収差補正素子12を介して投影レンズ13に導光し、スクリーン等の表示媒体上に投影像を結像させる。
非点収差補正素子12により画像情報光の非点収差が有効に補正されるので、解像度の高い良好な投影像を実現できる。
投影装置の1形態の要部を示す図である。 投影装置の別形態の要部を示す図である。 投影装置の他の形態の要部を示す図である。 投影装置の他の形態の要部を示す図である。 投影装置の実施の1形態の要部を示す図である。 投影装置の実施の他の形態の要部を示す図である。 投影装置の実施の他の形態の要部を示す図である。 平行平板状の偏光分離素子による非点収差の発生を説明するための図である。 従来技術を説明するための図である。
符号の説明
11 偏光分離素子
12 非点収差補正素子
13 結像光学系である投影レンズ

Claims (9)

  1. 照明光束を、平行平板状の偏光分離素子を介して反射型ライトバルブに照明し、上記反射型ライトバルブにより偏光変調された画像情報光を上記偏光分離素子を介して結像光学系へ導光し、上記結像光学系により投影結像させる投影装置において、
    上記偏光分離素子は、第1の透明媒質と直角プリズムとにより挟持され、
    上記画像情報光の光軸光線が偏光分離素子に対して傾いていることに起因して発生する非点収差を補正する非点収差補正素子を、画像情報光の光路上に有し、
    上記非点収差補正素子は、透明な平行平板状であって、上記直角プリズムと第2の透明媒質とにより挟持されて、上記偏光分離素子と上記結像光学系の間に配置され、上記画像情報光の光軸光線に直交する仮想的な平面に関して、上記偏光分離素子と逆向きに傾けて配置されることを特徴とする投影装置。
  2. 請求項1記載の投影装置において、
    非点収差補正素子の屈折率および厚さが、偏光分離素子の媒質の屈折率および厚さと実質的に等しいことを特徴とする投影装置。
  3. 請求項1記載の投影装置において、
    非点収差補正素子の光学的厚さが、偏光分離素子の媒質の光学的厚さと実質的に等しいことを特徴とする投影装置。
  4. 請求項1〜3の任意の1に記載の投影装置において、
    偏光分離素子が、透明基板上に形成された金線格子によって機能する偏光子であることを特徴とする投影装置。
  5. 請求項1〜3の任意の1に記載の投影装置において、
    偏光分離素子が、複数の複屈折層を積層した偏光分離素子であることを特徴とする投影装置。
  6. 請求項1〜5の任意の1に記載の投影装置において、
    第1および第2の透明媒質と、直角プリズムとが同一の硝材で形成されていることを特徴とする投影装置。
  7. 請求項6記載の投影装置において、
    第1および第2の透明媒質が共に、直角プリズム状であることを特徴とする投影装置。
  8. 請求項7記載の投影装置において、
    偏光分離素子および非点収差補正素子が、これらを挟持する第1および第2の透明媒質と直角プリズムと共に一体化されていることを特徴とする投影装置。
  9. 請求項1〜8の任意の1に記載の投影装置において、
    非点収差補正素子が、偏光選択性を持つ偏光子の機能を有することを特徴とする投影装置。
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