JP4572588B2 - 紫外線励起発光素子用蛍光体 - Google Patents
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M1M2M2 3O6 ・・・(I)
で示される化合物に付活剤が含有されてなる蛍光体である。式(I)のM1は2価の金属元素であり、Ca、SrおよびBaからなる群より選ばれる2種以上またはSrまたはBaであり、M1がCaの場合は紫外線励起によって高い輝度を示す蛍光体とはならない。式(I)のM2は2価の金属元素であり、MgおよびZnからなる群より選ばれる1種以上である。式(I)のM3は4価の金属元素であり、SiおよびGeからなる群より選ばれる1種類以上である。付活剤としては、EuおよびMnからなる群より選ばれる1種以上を含有する。
(M1 1-aEua)M2M3 2O6 ・・・(II)
(式中のM1、M2およびM3は前記と同じ意味を有する。)で表される化合物からなる蛍光体がより好ましい。ここで、式(II)において、aは0.1以下である方がより輝度が高くなる可能性があり好ましい。ただし、aが0の場合は付活剤のEuが含まれないので蛍光体とはならない。
Ca1-b-cSrbEucMgSi2O6 ・・・(III)
で示される化合物からなる蛍光体がさらに好ましい。ここで、式(III)において、bは0.05以上0.4以下の範囲、cは0を超え0.1以下の範囲である方が輝度が高くなる可能性があり、好ましい。さらに、bは0.2以上0.4以下の範囲、cは0.003を超え0.05以下の範囲である方がより輝度が高くなる可能性があるのでより好ましい。
本発明の蛍光体は、次のようにして製造することができるが、製造方法はこれに限られるものではない。本発明の蛍光体は、焼成により、式(I)で示される化合物に付活剤としてEuおよびMnからなる群より選ばれる1種以上を含有させてなる蛍光体となる金属化合物混合物を焼成することにより製造することができる。すなわち、対応する金属元素を含む化合物を所定の組成となるように秤量し、混合した後に焼成することにより製造することができる。例えば、好ましい組成の一つである組成式Ca0.692Sr0.296Eu0.012MgSi2O6で表される化合物からなる蛍光体は、CaCO3、SrCO3、Eu2O3、MgO、SiO2を、モル比がCa:Sr:Eu:Mg:Si=0.692:0.296:0.012:1:2となるように秤量し、混合した後に焼成することにより製造することができる。
炭酸カルシウム(宇部マテリアルズ(株)製、CaCO3)、酸化ユーロピウム(信越化学(株)製、Eu2O3)、炭酸マグネシウム(協和化学(株)製、MgCO3)、酸化ケイ素SiO2(日本アエロジル(株)製、SiO2)各原料をCaCO3:Eu2O3:MgCO3:SiO2のモル比が0.992:0.004:1:2になるように秤量し、混合した後、2体積%H2含有N2雰囲気中で1200℃の温度で2時間保持して焼成した。焼成は3回行った。このようにして組成式がCa0.992Eu0.008MgSi2O6で表される化合物からなる蛍光体を得た。得られた蛍光体の走査型電子顕微鏡による写真から平均粒径をインターセプト法により測定した結果、0.4μmであった。この蛍光体を波長254nmの水銀輝線の紫外線により励起すると、青色の発光を示した。得られた輝度を100とし、以下の実施例における蛍光体の輝度は相対輝度により示した。
炭酸カルシウム(宇部マテリアルズ(株)製、CaCO3)、炭酸ストロンチウム(和光純薬工業(株)製、SrCO3)、酸化ユーロピウム(信越化学(株)製、Eu2O3)、炭酸マグネシウム(協和化学(株)製、MgCO3)、酸化ケイ素SiO2(日本アエロジル(株)製、SiO2)各原料をCaCO3:SrCO3:Eu2O3:MgCO3:SiO2のモル比が0.932:0.06:0.004:1:2になるように秤量し、混合した後、2体積%H2含有N2雰囲気中で1180℃の温度で2時間保持して焼成した。焼成は3回行った。このようにして組成式がCa0.932Sr0.06Eu0.008MgSi2O6で表される化合物からなる蛍光体を得た。
炭酸カルシウム(宇部マテリアルズ(株)製、CaCO3)、炭酸ストロンチウム(和光純薬工業(株)製、SrCO3)、酸化ユーロピウム(信越化学(株)製、Eu2O3)、炭酸マグネシウム(協和化学(株)製、MgCO3)、酸化ケイ素SiO2(日本アエロジル(株)製、SiO2)各原料をCaCO3:SrCO3:Eu2O3:MgCO3:SiO2のモル比が0.892:0.10:0.004:1:2になるように秤量し、混合した後、2体積%H2含有N2雰囲気中で1200℃の温度で2時間保持して焼成した。焼成は3回行った。このようにして組成式がCa0.892Sr0.1Eu0.008MgSi2O6で表される化合物からなる蛍光体を得た。得られた蛍光体の走査型電子顕微鏡による写真から平均粒径をインターセプト法により測定した結果、0.8μmであった。
炭酸カルシウム(宇部マテリアルズ(株)製、CaCO3)、炭酸ストロンチウム(和光純薬工業(株)製、SrCO3)、酸化ユーロピウム(信越化学(株)製、Eu2O3)、炭酸マグネシウム(協和化学(株)製、MgCO3)、酸化ケイ素(日本アエロジル(株)製、SiO2)各原料をCaCO3:SrCO3:Eu2O3:MgCO3:SiO2のモル比が0.792:0.2:0.004:1:2になるように秤量し、混合した後、2体積%H2含有N2雰囲気中で1180℃の温度で2時間保持して焼成した。焼成は3回行った。このようにして組成式がCa0.792Sr0.2Eu0.008MgSi2O6で表される化合物からなる蛍光体を得た。
炭酸カルシウム(宇部マテリアルズ(株)製、CaCO3)、炭酸ストロンチウム(和光純薬工業(株)製、SrCO3)、酸化ユーロピウム(信越化学(株)製、Eu2O3)、炭酸マグネシウム(協和化学(株)製、MgCO3)、酸化ケイ素(日本アエロジル(株)製、SiO2)各原料をCaCO3:SrCO3:Eu2O3:MgCO3:SiO2のモル比が0.692:0.3:0.004:1:2になるように秤量し、混合した後、2体積%H2含有N2雰囲気中で1180℃の温度で2時間保持して焼成した。焼成は3回行った。このようにして組成式がCa0.692Sr0.3Eu0.008MgSi2O6で表される化合物からなる蛍光体を得た。
炭酸カルシウム(宇部マテリアルズ(株)製、CaCO3)、炭酸ストロンチウム(和光純薬工業(株)製、SrCO3)、酸化ユーロピウム(信越化学(株)製、Eu2O3)、炭酸マグネシウム(協和化学(株)製、MgCO3)、酸化ケイ素(日本アエロジル(株)製、SiO2)各原料をCaCO3:SrCO3:Eu2O3:MgCO3:SiO2のモル比が0.692:0.296:0.006:1:2になるように秤量し、混合した後、2体積%H2含有N2雰囲気中で1180℃の温度で2時間保持して焼成した。焼成は3回行った。このようにして組成式がCa0.692Sr0.296Eu0.012MgSi2O6で表される化合物からなる蛍光体を得た。
炭酸カルシウム(宇部マテリアルズ(株)製、CaCO3)、炭酸ストロンチウム(和光純薬工業(株)製、SrCO3)、フッ化ユーロピウム(和光純薬工業(株)製、EuF3)、炭酸マグネシウム(協和化学(株)製、MgCO3)、酸化ケイ素(日本アエロジル(株)製、SiO2)各原料をCaCO3:SrCO3:EuF3:MgCO3:SiO2のモル比が0.92:0.05:0.03:1:2になるように秤量し、混合した後、2体積%H2含有N2雰囲気中で1200℃の温度で2時間保持して焼成した。焼成は2回行った。このようにして組成式がCa0.92Sr0.05Eu0.03MgSi2O6で表される化合物からなる蛍光体を得た。得られた蛍光体の走査型電子顕微鏡による写真から平均粒径をインターセプト法により測定した結果、3μmであった。
炭酸カルシウム(宇部マテリアルズ(株)製、CaCO3)、炭酸ストロンチウム(和光純薬工業(株)製、SrCO3)、酸化ユーロピウム(信越化学(株)製、Eu2O3)、炭酸マグネシウム(協和化学(株)製、MgCO3)、酸化ケイ素SiO2(日本アエロジル(株)製、SiO2)各原料をCaCO3:SrCO3:Eu2O3:MgCO3:SiO2のモル比が0.892:0.10:0.004:1:2になるように秤量し、混合した後、さらに塩化アンモニウム(和光純薬工業株式会社製、NH4Cl)を前記金属化合物の混合物との合計量に対して5重量%になるように秤取し、混合した。得られた混合物を大気中で1100℃で2時間保持して焼成した後、さらに2体積%H2含有N2雰囲気中で1180℃の温度で2時間保持して焼成した。このようにして組成式がCa0.892Sr0.1Eu0.008MgSi2O6で表される化合物からなる蛍光体を得た。得られた蛍光体の走査型電子顕微鏡による写真から平均粒径をインターセプト法により測定した結果、1.0μmであった。
炭酸カルシウム(宇部マテリアルズ(株)製、CaCO3)、炭酸ストロンチウム(和光純薬工業(株)製、SrCO3)、酸化ユーロピウム(信越化学(株)製、Eu2O3)、炭酸マグネシウム(協和化学(株)製、MgCO3)、酸化ケイ素SiO2(日本アエロジル(株)製、SiO2)各原料をCaCO3:SrCO3:Eu2O3:MgCO3:SiO2のモル比が0.892:0.10:0.004:1:2になるように秤量し、混合した後、さらに塩化アンモニウム(和光純薬工業株式会社製、NH4Cl)を前記金属化合物の混合物との合計量に対して5重量%になるように秤取し、混合した。得られた混合物を大気中で1180℃で2時間保持して焼成した後、さらに2体積%H2含有N2雰囲気中で1180℃の温度で2時間保持して焼成した。このようにして組成式がCa0.892Sr0.1Eu0.008MgSi2O6で表される化合物からなる蛍光体を得た。得られた蛍光体の走査型電子顕微鏡による写真から平均粒径をインターセプト法により測定した結果、1.6μmであった。
炭酸カルシウム(宇部マテリアルズ(株)製、CaCO3)、炭酸ストロンチウム(和光純薬工業(株)製、SrCO3)、酸化ユーロピウム(信越化学(株)製、Eu2O3)、炭酸マグネシウム(協和化学(株)製、MgCO3)、酸化ケイ素SiO2(日本アエロジル(株)製、SiO2)各原料をCaCO3:SrCO3:Eu2O3:MgCO3:SiO2のモル比が0.892:0.10:0.004:1:2になるように秤量し、混合した後、さらに塩化アンモニウム(和光純薬工業株式会社製、NH4Cl)を前記金属化合物の混合物との合計量に対して5重量%になるように秤取し、混合した。得られた混合物を大気中で600℃で6時間保持して焼成した後、さらに2体積%H2含有N2雰囲気中で1180℃の温度で2時間保持して焼成した。このようにして組成式がCa0.892Sr0.1Eu0.008MgSi2O6で表される化合物からなる蛍光体を得た。得られた蛍光体の走査型電子顕微鏡による写真から平均粒径をインターセプト法により測定した結果、2.0μmであった。
Claims (3)
- 式Ca 1-b-c Sr b Eu c MgSi 2 O 6 (bは0.2以上0.4以下、cは0を超え0.1以下である。)で表される化合物からなることを特徴とする波長が200nmより長く、400nmより短い紫外線励起発光素子用の蛍光体。
- 請求項1記載の紫外線励起発光素子用の蛍光体であって、ディオプサイド(Diopside、透輝石)と同じ結晶構造を有する蛍光体。
- 請求項1または2に記載の蛍光体を用いてなることを特徴とする紫外線励起発光素子。
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