JP4572224B2 - クレーンの振れ止め制御方法および振れ止め制御システム - Google Patents

クレーンの振れ止め制御方法および振れ止め制御システム Download PDF

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Description

本発明は、クレーンの旋回時に生ずる吊荷の振れを止める振れ止め制御方法および振れ止め制御システムに関する。
ワイヤにより吊荷を吊り下げた状態でクレーンを旋回させると振子運動により吊荷に振れが生じ、特に、大型のタワークレーンをダム工事で用いる場合、旋回半径や吊長は大きく設定されることが多いために前記振れの度合いも大きなものとなり、旋回終了時点でこの振れを抑えるクレーン操作は、オペレータにとって熟練した技術を要する。
この問題を課題とした従来技術の一例として特許文献1が挙げられる。特許文献1に記載の技術は、同文献の段落[0007]に記載されるように、加速開始時のワイヤの吊り長さに基づく振子運動の周期と、加速終了時のワイヤの吊り長さに基づく振子運動の周期との平均値の略整数倍の時間の間、ブームを加速しながら旋回させ、加速終了後は等速で移動させることにより、ワイヤの上支点と吊荷とを等速で移動させて吊荷の振れを抑制し、段落[0009]に記載されるように、減速開始時のワイヤの吊り長さに基づく振子運動の周期と、減速終了時のワイヤの吊り長さに基づく振子運動の周期との平均値の略整数倍の時間の間、ブームを減速しながら旋回させ、減速終了後に停止させることにより、吊荷を振れることなく目的地点に停止させるものである。
特許第3241591号公報
クレーンを旋回させると吊荷には遠心力が作用するため、吊荷の振れは円周方向の振れに半径方向の振れが合成されたものとなり、吊荷は略楕円状の軌跡を描いて移動する。
しかしながら、前記特許文献1の技術は、吊荷に作用する遠心力、つまり半径方向の振れの問題は考慮しておらず、円周方向の速度変化即ち加速度のみに着目してなされた技術であり、クレーンが旋回して吊荷に半径方向の振れが生じた場合には、特許文献1の技術では目的地点で所定の振れの抑制効果が期待できないおそれがある。
本発明はこのような問題を解決するために創作されたものであり、半径方向の振れも考慮され、旋回終了地点における吊荷の振れの抑制効果に優れたクレーンの振れ止め制御方法および振れ止め制御システムを提供することを目的としている。
本発明は、前記課題を解決するため、ジブを旋回させてワイヤで吊った吊荷を運搬するクレーンにおいて、ジブを旋回半径一定として加速区間、等速区間、減速区間の順で旋回させ、加速区間および減速区間の運転時間を、互いに同一の時間であって、吊荷の振子運動の周期Toの略整数倍に設定するとともに、加速区間の終了時点から、遠心力により生じる吊荷の半径方向の振動で最初の最大振れ変位になるまでの時間差を「(Δ/2)・To」として、等速区間の運転時間を「(n+Δ)・To」(n:0以上の整数)に設定することにより、停止地点における吊荷の振れを止めることを特徴とするクレーンの振れ止め制御方法とした。
また本発明は、ジブを旋回させてワイヤで吊った吊荷を運搬するクレーンにおいて、ジブを旋回半径一定として加速区間、等速区間、減速区間の順で旋回させ、加速区間および減速区間の運転時間を、互いに同一の時間であって、吊荷の振子運動の周期Toの略整数倍に設定するとともに、加速区間の終了時点から、遠心力により生じる吊荷の半径方向の振動で最初の最大振れ変位になるまでの時間差を「(Δ/2)・To」として、等速区間の運転時間を「(n+Δ)・To」(n:0以上の整数)に設定する演算部を有することを特徴とするクレーンの振れ止め制御システムとした。
以上の振れ止め制御方法および振れ止め制御システムによれば、加速区間および減速区間の運転時間を吊荷の振子運動の周期Toの略整数倍に設定することで、先ず円周方向の振れが抑制される。
また、加速時の遠心力により吊荷には半径方向の振動が発生し、加速区間の終了時点での半径方向変位と、等速区間において最初に訪れる半径方向外側の最大振れ幅の半径方向変位との間に時間差(Δ/2)・Toが発生する。そこで、等速区間の運転時間として、加速区間が終了した直後の時間差(Δ/2)・Toと、これと対称的に設けた減速区間の開始直前の時間差(Δ/2)・Toとを加えた時間差Δ・Toを最小とし、これに適宜に周期Toの略整数倍を加えた時間、すなわちtp=(n+Δ)・Toに設定する。減速区間の加速度は加速区間のそれと同一に設定されるから、減速区間の間に時間差(Δ/2)・Toの分の振れが打ち消され、吊荷が停止したときに半径方向の振れが抑えられる。
本発明によれば、旋回終了地点における吊荷の振れの抑制効果に優れ、クレーンの運搬サイクルタイムの短縮化が図れる。
以下、本発明をダム工事におけるタワークレーンに適用した形態について説明する。図1、図2は共にダム周辺をコンクリート打設する際のタワークレーンおよび付帯設備の配置例を示しており、図1は側面図、図2は平面図である。先ず、タワークレーン3の動作の概略を説明すると、バンカ線1上をトランスファーカ2により運ばれる生コンクリートは、タワークレーン3のジブ4の先端からワイヤ5を介して吊り下げられたバケット6(吊荷)に移載される。
移載完了後、ワイヤ5を数メートル等、所定量巻き上げてバケット6を上昇させ、これをA地点とする。このバケット6の上昇位置を一定とし、つまりワイヤ5の長さを一定とし、A地点を旋回開始地点としてジブ4を旋回させ、ダム堤体7の上方に位置するB地点を旋回終了地点とする。A地点からB地点までの旋回半径Rは一定である。なお、図1では施工初期段階のダム堤体7を実線で示しており、次第に形成されていく様を仮想線で示している。
そして、例えばB地点からワイヤ5を巻き下げてバケット6を降下させ、ダム堤体7のコンクリート打設現場に設けたホッパ8に生コンクリートを移載する。ホッパ8への移載完了後は以上の動作と逆となり、ワイヤ5を巻き上げ、空となったバケット6をB地点からA地点まで移動させ、ワイヤ5を巻き下げてバケット6をトランスファーカ2からの移載箇所まで降下させる。以上のタワークレーン3の動作サイクルにおいて、本発明は、旋回終了直後のB地点およびA地点におけるバケット6の振れを抑制することを目的とするものである。
図3は本発明に係る振れ止め制御システムの構成ブロック図であり、振れ止め制御システムは、以下に記す各検出手段、演算部17、出力制御部18を備える。
「ジブ4の起伏角度φ、旋回半径Rの検出手段」
ジブ4の起伏角度φを検出するセンサとして、ジブ4の根元に磁気スケール等からなる角度検出器11が取り付けられ、その出力信号は演算部17に出力される。演算部17では、予め入力されたジブ4の長さと角度検出器11の出力信号とからジブ4の旋回半径Rが求められる。
「ジブ4の旋回角度θの検出手段」
ジブ4の旋回角度θを検出するセンサとして、ジブ4の旋回用電動機20のピニオンギヤーをカウントするセンサ等からなる角度検出器12が取り付けられ、その出力信号は演算部17に出力される。
「ジブ4の旋回速度Vの検出手段」
ジブ4の旋回速度Vを検出するセンサとして、ジブ4の旋回用電動機20にタコジェネレータ等からなる速度検出器13が取り付けられ、その出力信号は演算部17に出力される。
「ワイヤ5の巻き上げ・巻き下げ速度の検出手段」
ワイヤ5の巻き上げ・巻き下げ速度を検出するセンサとして、ワイヤ5の巻き取り用電動機21にタコジェネレータ等からなる速度検出器15が取り付けられ、その出力信号は演算部17に出力される。
「ワイヤ5の巻き上げ・巻き下げ距離の検出手段」
ワイヤ5の巻き上げ・巻き下げ距離を検出するセンサとして、ワイヤ5の巻き取り用電動機21又は巻上げ・下げドラムに磁気スケール等からなる距離検出器16が取り付けられ、その出力信号は演算部17に出力される。
「演算部17、出力制御部18」
演算部17はCPUから構成され、後記する各演算処理を行う。出力制御部18は、演算部17の演算結果に基づき、各電動機に制御信号を出力する。
次いで、加速時の遠心力によりバケット6には半径方向の振動が発生するが、バケット6がA地点からB地点に到達したときにこの振動が抑制される理由について説明する。図4はA地点からB地点までのジブ4の旋回周速度の変化を示すグラフであり、縦軸が速度、横軸が時間である。ジブ4のA地点からB地点までの移動区間は、加速区間と等速区間と減速区間の3つに分けられる。前記特許文献1では、加速区間、減速区間の時間をそれぞれ吊荷の振子運動の周期の略整数倍として決定し、等速区間における、旋回時間、旋回速度の値は任意(例えば同文献の段落[0022]に記載されているようにクレーンの最大旋回角速度にする等)であるのに対し、本発明では、等速区間における旋回速度Vo、等速運転時間tpを以下の方法で求める。
ジブ4の先端の旋回半径(バケット6の旋回半径)Rは式(1)により求められる。
R=L・cosφ …式(1)
L:ジブ4の長さ
φ:ジブ4の起伏角度
バケット6の振子運動の固有角速度ωは、
ω=(g/H)1/2 …式(2)
g:重力加速度
H:ジブ4の先端からバケット6までの距離(振子長さ)
により求められ、バケット6の振子運動の周期Toは式(3)により求められる。
To=2π/ω …式(3)
バケット6の円周方向の振れをなくすため、加速区間、減速区間の運転時間はそれぞれ振子運動の周期Toの略整数倍とし、ここでは式(3)で求めた1周期のToを加速区間、減速区間の運転時間とする。なお、加速区間、減速区間の運転時間を振子運動の周期Toの略整数倍とすることで円周方向の振れが抑制されることは、例えば特許文献1にも記載されているように公知であるから、ここではその具体的な説明は省略する。
次いで、ジブ4の先端の旋回速度Voを式(4)により求める。
Vo=S/{(n+Δ)・To+To} …式(4)
S:A地点からB地点までのジブ4の先端の円周移動距離
n:0以上の整数
Δ:時間差係数
nを変化させて、Vo≦Va(旋回用電動機20の最大旋回速度)の範囲で最適となる一定速度となる旋回速度Voを決定する。通常は、タワークレーン3のサイクルタイムの短縮化の点から、Va以下で最大となる旋回速度Voに設定する。
旋回速度Voが決定されることにより、加速区間、減速区間の加速度aは、
a=Vo/To …式(5)
で求められる。
等速運転時間tpは、
tp=(n+Δ)・To …式(6)
で求められる。
以上により、ジブ4の全旋回時間ttは、
tt=tp+2To …式(7)
として決定される。
以下、時間差係数Δについて説明する。
バケット6に関する加速時の運動方程式は式(8)、式(9)となる。
Figure 0004572224
式(8)の一般解は、x=a(cosωt−1)/ωとなり、したがって、円周方向速度は、dx/dt=−(a・sinωt)/ωとなる。ωは振子運動の固有角速度である。これを用いて式(9)を解くことにより、加速終了時の半径方向振れ変位yt=Toと半径方向速度(dy/dt)t=Toは、それぞれ式(10)、式(11)で与えられる。
Figure 0004572224
次に、これらの値を用いて等速区間開始時における半径方向の振動の時間差係数Δ/2を求める。時間差係数Δ/2はΔに関する式(12)から求めることができる。また、半径方向の振動の振幅Aは式(13)で与えられる。
Figure 0004572224
以上の式(12)、(13)から、等速運転時間tpに関する前記式(6)が求められる。
図5は、バケット6がA地点からB地点まで移動する際の、半径方向の振動変化を示すグラフであり、縦軸が半径方向振れ変位、横軸が時間である。また、図6は、バケット6がA地点からB地点まで移動する際の、半径方向の振動変化を示す平面説明図である。図5および図6から、バケット6は、Vo/(Rω)を中心に振幅Aで振動しており、加速区間の終了するTo経過時の変位yは半径方向外側の最大振れ幅の変位とはならず、時間差(Δ/2)・Toだけ半径方向内側寄りに位置していることが分かる。つまり、時間差(Δ/2)・Toとは、加速区間の終了時点から、遠心力により生じる吊荷の半径方向の振動で最初の最大振れ変位になるまでの時間差をいう。したがって、この時間差(Δ/2)・Toが存在するため、等速区間の運転時間を単に振子運動の周期Toの略整数倍に設定しただけでは、B地点で半径方向の振れは収まらない。
これに対して、本発明では、等速区間の運転時間を、加速区間が終了した直後の時間差(Δ/2)・Toと、これを打ち消すために対称的に設けた減速区間の開始直前の時間差(Δ/2)・Toとを加えた時間差Δ・Toを最小とし、これに適宜に周期Toの略整数倍を加えた時間、すなわちtp=(n+Δ)・Toに設定する。減速区間の加速度は加速区間のそれと同一に設定されているから、減速区間の間に時間差(Δ/2)・Toの分の振れが打ち消されることになり、B地点でバケット6が停止したときに半径方向の振れは発生しない。なお、図5、図6では、n=3とした場合を示している。
以下、本発明を適用したタワークレーン3の動作を説明する。先ず、タワークレーン3を自動運転させるにあたり、打設位置の決定等を手動で行う準備操作について説明する。
タワークレーン3を任意の位置から運転開始状態とする場合、図1において、ジブ4の旋回動作とジブ4の起伏動作およびワイヤ5の巻き下げ動作をオペレータが手動で操作し、ホッパ8が位置するC地点までバケット6を移動させる。このC地点が旋回角度θの基準位置およびジブ4の起伏角度φの基準位置となる。そして、ジブ4の起伏角度φはそのままで、ジブ4をトランスファーカ2からの移載箇所の上方まで旋回させ、一旦ワイヤ5を下げてバケット6をトランスファーカ2からの移載箇所に位置させる。
この間にジブ4の旋回した角度が角度検出器12により検出され、演算部17において旋回角度θが算出される。また、ジブ4の起伏角度φは角度検出器11により検出され、演算部17において、前記式(1)に基づいて旋回半径Rが算出される。以降、式(2)〜式(13)を用いて説明した手順により、演算部17において、式(3)の加速区間、減速区間の時間To(Toの略整数倍であってもよい)、式(4)の等速の旋回速度Vo、式(5)の加速区間、減速区間の加速度a、式(6)の等速運転時間tp、式(7)の全旋回時間ttが算出され、図4に示した速度グラフが決定される。
次いで、タワークレーン3の自動運転の動作について説明する。
「(1)バンカ線1上におけるワイヤ5の巻き上げ」
トランスファーカ2からバケット6へ生コンクリートを移載完了した旨の信号を受け、オペレータが本発明に係る振れ止め制御システムを作動させると、距離検出器16から出力信号が出力され、演算部17の演算処理の基づいて、バケット6がA地点に位置するまでワイヤ5が巻き上げられる。
「(2)ジブ4の旋回(往路)」
バケット6がA地点に達するのと前後して、演算部17では式(2)〜式(13)に基づいた演算処理がなされ、先ず、Toの時間をかけて旋回速度Voまで加速するように出力制御部18が旋回用電動機20を制御する。そして、速度検出器13の出力信号が演算部17で監視され、旋回速度Voとなった時点で出力制御部18は旋回速度Voを維持するように旋回用電動機20を制御する。加速区間の時間は振子の周期To(若しくは周期Toの略整数倍)であるため、旋回速度Voに達した時点でバケット6の円周方向の振れは取り除かれる。
旋回速度Voに達した時点から、式(6)で求めた等速運転時間tp経過後、加速区間と同じ加速度で減速してB地点で停止するように、つまりToの時間をかけてB地点で停止するように出力制御部18が旋回用電動機20を制御する。等速運転時間tpは(n+Δ)Toに設定されているので、B地点でバケット6は楕円運動が発生することなく停止する。これにより、タワークレーン3の運搬サイクルタイムの短縮化が図れる。
「(3)ホッパ8上におけるワイヤ5の巻き下げ」
B地点で停止後、演算部17より出力制御部18にワイヤ5の巻き下げ指令が出され、出力制御部18の制御により巻き取り用電動機21がワイヤ5を下げる。速度検出器15、距離検出器16等の出力信号が監視され、バケット6がC地点に達したら巻き取り用電動機21を停止させる。
「(4)生コンクリートの放出」
バケット6内の生コンクリートはホッパ8に自動放出され、放出完了の信号がオペレータに伝達される。
「(5)ホッパ8上におけるワイヤ5の巻き上げ」
生コンクリートの放出完了の信号を受け、オペレータが振れ止め制御システムを作動させると、演算部17より出力制御部18にワイヤ5の巻き上げ指令が出され、出力制御部18の制御により巻き取り用電動機21がワイヤ5を巻き上げる。速度検出器15、距離検出器16等の出力信号が監視され、バケット6がB地点に達したら巻き取り用電動機21を停止させる。
「(6)ジブ4の旋回(復路)」
ジブ4の先端からバケット6までの距離Hは往路と変わらないので、往路のときと同様に、Toの時間をかけて旋回速度Voまで加速するように出力制御部18が旋回用電動機20を制御する。そして、速度検出器13の出力信号が演算部17で監視され、旋回速度Voとなった時点で出力制御部18は旋回速度Voを維持するように旋回用電動機20を制御する。旋回速度Voに達した時点でバケット6の円周方向の振れは取り除かれる。
旋回速度Voに達した時点から、式(6)で求めた等速運転時間tp経過後、加速区間と同じ加速度で減速してA地点で停止するように、つまりToの時間をかけてA地点で停止するように出力制御部18が旋回用電動機20を制御する。A地点でバケット6は楕円運動が発生することなく停止する。
「(7)ワイヤ5の巻き下げ、生コンクリートの積み込み」
バケット6がA地点に到着すると、演算部17より出力制御部18にワイヤ5の巻き下げ指令が出され、出力制御部18の制御により巻き取り用電動機21がワイヤ5を下げる。速度検出器15、距離検出器16等の出力信号が監視され、バケット6がトランスファーカ2からの移載箇所に位置したら巻き取り用電動機21を停止させる。トランスファーカ2はバケット6を自動的に検知して生コンクリートを投入する。そして、トランスファーカ2からバケット6へ生コンクリートを移載完了した旨の信号がオペレータに送信される。以降は(1)〜(7)の手順を繰り返す。
なお、旋回開始地点であるA地点、旋回終了地点であるB地点、旋回中心等の位置の決定については、例えば3次元座標データを直接コンピュータに入力する方式にすることもできる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。説明した形態では、旋回中のワイヤ5の長さを一定としたため、円周方向の振れ止めとして設定する加速区間、減速区間の時間を振子運動の周期Toの略整数倍とした。しかし、たとえば、特許文献1に記載されているように、加速区間、減速区間でそれぞれワイヤを巻き上げ、巻き下げる場合、加速区間においては、加速開始時のワイヤの吊長さに基づく吊荷の振子運動の周期と加速終了時のワイヤの吊長さに基づく吊荷の振子運動の周期との平均値の略整数倍とし、減速区間においては、減速開始時のワイヤの吊長さに基づく吊荷の振子運動の周期と減速終了時のワイヤの吊長さに基づく吊荷の振子運動の周期との平均値の略整数倍とするものとし、本発明では、このような周期の平均値の略整数倍も、「振子運動の周期Toの略整数倍」として包含するものとする。
ダム周辺をコンクリート打設する際のタワークレーンおよび付帯設備の配置例を示す側面図である。 ダム周辺をコンクリート打設する際のタワークレーンおよび付帯設備の配置例を示す平面図である。 本発明に係る振れ止め制御システムの構成ブロック図である。 ジブの旋回周速度の変化を示すグラフである。 吊荷の半径方向の振動変化を示すグラフである。 吊荷の半径方向の振動変化を示す平面説明図である。
符号の説明
1 バンカ線
2 トランスファーカ
3 タワークレーン
4 ジブ
5 ワイヤ
6 バケット(吊荷)

Claims (2)

  1. ジブを旋回させてワイヤで吊った吊荷を運搬するクレーンにおいて、
    ジブを旋回半径一定として加速区間、等速区間、減速区間の順で旋回させ、
    加速区間および減速区間の運転時間を、互いに同一の時間であって、吊荷の振子運動の周期Toの略整数倍に設定するとともに、
    加速区間の終了時点から、遠心力により生じる吊荷の半径方向の振動で最初の最大振れ変位になるまでの時間差を「(Δ/2)・To」として、等速区間の運転時間を「(n+Δ)・To」(n:0以上の整数)に設定することにより、
    停止地点における吊荷の振れを止めることを特徴とするクレーンの振れ止め制御方法。
  2. ジブを旋回させてワイヤで吊った吊荷を運搬するクレーンにおいて、
    ジブを旋回半径一定として加速区間、等速区間、減速区間の順で旋回させ、
    加速区間および減速区間の運転時間を、互いに同一の時間であって、吊荷の振子運動の周期Toの略整数倍に設定するとともに、
    加速区間の終了時点から、遠心力により生じる吊荷の半径方向の振動で最初の最大振れ変位になるまでの時間差を「(Δ/2)・To」として、等速区間の運転時間を「(n+Δ)・To」(n:0以上の整数)に設定する演算部を有することを特徴とするクレーンの振れ止め制御システム。
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