JP4570815B2 - 発色組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は発色組成物、特に屈折率差により発色する発色組成物の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来液状の組成物に着色を施す場合には顔料もしくは染料を用いてきた。
また、それ以外の方法で発色を得る方法としては、2相の屈折率差を利用して発色を得る方法が報告されている。すなわち、Francisらが1952年にJ.PHYS.CHEM.に「クロマティックエマルション」として発表している現象である。これは界面活性剤を添加した液相/液相分散乳化系において油層と水相の屈折率差が非常に小さい時にオーロラ様の美しい発色が得られるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし従来のように顔料で着色する場合にはその色は強く出て色味がはっきりするものの、顔料の屈折率と分散媒との屈折率差が大きいため濁りやすく透明な顔料入り分散液を提供することは困難であった。また、顔料の比重は大きいものが多く、沈降しやすいため再分散性が問題となる場合がある。
【0004】
また、染料で着色する場合においては、色味の調整がしやすく、透明感を演出することができるものの、その溶液を使用した場合に皮膚や衣服などへ染着する等の問題があった。また、染料の種類によっては安全上問題があり、使用制限を加えられるものもある。
さらに顔料や染料、特に有機染料は耐候性に問題があり、日光下あるいは強光の下で退色を生じることが多い。
【0005】
また、前記した2相の屈折率差を利用して発色を得る方法においては、ここで用いられている油相、水相ともに液相であり、このような液相/液相系の場合、乳化により粒子を形成しているため凝集・合一等で乳化系が壊れると発色せず、安定に発色を維持する事は難しい。
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は顔料や染料を用いずに安定な発色が得られる発色組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明者らが鋭意検討を行った結果、液相とシリカ粉末の屈折率差を極僅かな差に調整する事により発色することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明にかかる発色組成物は液相及び平均粒子径が0.1μm〜200μmであるシリカ粉末を含む固相からなる粉末分散液で、前記液相がn1なる屈折率を有し、前記シリカがn2なる屈折率を有し、それらが下式(1)
|n1−n2|<0.05 …(1)
の関係を満足させることにより、液相と固相の界面での屈折率差により発色することを特徴とする。
【0007】
また、前記発色組成物において、液相が油分、油脂、ワックス、アルコール、水から選ばれる一種または二種以上であることが好適である。
また、前記発色組成物において、前記液相を固形又は半固形に固めた組成物であって、組成物を1mmのガラス板を挟んで光路長を1mmに設定したガラス板に充填し冷却固化させたものを25℃にて1時間放置した後、分光光度計で550nmでの透過率(%T)を測定した場合の透過率が20%T以上であることが好適である。
また、前記発色組成物において、シリカ粉末の形状が球状であることが好適である
また、前記発色組成物において、シリカ粉末の配合量が組成物全量に対して0.01〜60質量%であることが好適である。
また、前記発色組成物をスキンケア製品、メーキャップ製品、フレグランス製品、皮膚あるいは毛髪洗浄用製品、エナメル除去用製品として用いることが好適である。
また、前記発色組成物をその外観色の美しさを特徴として展示用製品として用いることが好適である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。
本発明にかかる発色組成物は、液相とシリカ粉末の屈折率差を極僅かな差に調整することにより発色し、透明感ある色彩が得られる。さらに屈折率差を微妙に変えることでその色を変化させ得る。
すなわち該組成物を外部光に透かしてみた時の光の色を透過光、透過光以外の組成物全体の色を散乱光とした時、液相の屈折率n1とシリカ粉末の屈折率n2について、n1−n2の値を正から負へ下式(1)の範囲内で変化させると透過光と散乱光は、ほぼ補色の関係を保ちつつその色が変化する。
|n1−n2|<0.05 …(1)
さらにこの現象をより明確にするためには式(1)の関係を
|n1−n2|<0.02
にすることが好適であり、
|n1−n2| <0.01にすることがさらに好適である。
液相とシリカ粉末の屈折率差は液相の構成成分の配合量で微妙に調節することができる。また、組成物の温度を変化させることにより色を変化させることも可能である。
【0009】
本発明にかかる発色組成物に用いられる液相としては、油分、油脂、ワックス、アルコール、水、に代表される非極性物質、極性物質のいずれでも可能であり、これらを組合わせてもあるいは単独で用いてもよい。さらに水、アルコールを用いる場合は水溶性物質を溶解させてもよく、油分、油脂、ワックスを用いる場合はこれらに溶解可能な成分を添加してもよい。
なお、本発明の効果を明確に発揮するためには、白色光を光路長10mmの液相に通した時の透過率が80%以上であることが好適である。
ワックス、油脂を用いる場合はその発色を損なわない範囲で、液相を固めてゲル状あるいは液晶相にすることも可能であり、液相を透明な固形・半固形にした発色組成物の提供も可能である。ここでいう、発色を損なわずに液相を透明な固形・半固形にした発色組成物とは、組成物を1mmのガラス板を挟んで光路長を1mmに設定したガラス板に充填し冷却固化させたものを25℃にて1時間放置した後、分光光度計で550nmでの透過率(%T)を測定した結果、透過率が20%T以上を満足させるものである。好ましくは%Tが25%以上であり、さらに好ましくは30%以上であり、この関係を満足するならば発色し、且つ透明な固形・半固形の組成物を提供することができる。
【0010】
また、固相として高屈折率あるいは低屈折率の粉末を用いた場合、液相との屈折率の関係が前記式(1)を満たすことが困難となるので、本発明組成物の効果を発揮させるという観点からは、固相の粉末の屈折率としては
1.30 < n2 < 2.0
が望ましく、さらに望ましくは
1.30 < n2 < 1.60
が望ましい。シリカは、屈折率が約1.45〜1.50であり、化粧品用に用いられている主な油分・油脂・ワックス・アルコール等の屈折率の範囲(1.30〜1.55)から考えてこれら液体を組み合わせることにより容易に式(1)の範囲に合せることが出来ることから、本発明に使用する粉末として好ましい。
【0011】
球状シリカ粉末は使用性改善を目的に使われている粉末の中でも滑りの良い粉末として知られており、そのさらさら感は特長のある使用感触として長く化粧品用原料として用いられている。化粧品用粉末原料の伸展性を示す物性として良く用いられる動摩擦係数は、球状シリカの場合0.28と小さく、伸展性の良い粉末として知られるタルク(0.28〜0.30)とほぼ同じ値であり、使用性向上剤として用いられる球状ナイロン(0.33)に比べても小さいことから滑りの良い粉末であることが分かる。また、無機の粉末であるので耐溶剤性に優れ様々な基剤と組み合わせることが可能である。なお、シリカ粉末はその特性を大きく変えない範囲で表面処理を行なっても良い。
【0012】
また、本発明にかかる発色組成物の固相に用いられるシリカ粉末の形状としては、その発色機構が固相と液相の界面によるものであり、発色機構が均一で連続した境界で起こる時に最も本発明にかかる組成物の効果が発揮されることから、球状であることが好ましい。よって最も好ましい形状としては真球状であり、好ましくは球状であるが、一般に連続面があることにより機能が発揮されることから必ずしも真球状であることが常に要求されるものではなく、球状でないもの、すなわち破砕状もしくは不定形の粉末であっても球状の粉末に比すればその機能は弱くなるものの充分にその機能は発揮される。
【0013】
また、シリカ粉末の粒子径としては本発明組成物の効果の発揮および組成物の使用感触の点から、0.1〜200μmであることが好適であり、0.5〜100μmであることがより好適であり、1〜50μmであることがさらに好適である。すなわち粒子径が極端に小さい場合は発色が充分でなく、粒子径が大きくなると光の散乱・反射等の影響を受けて虹彩色が発揮されず、また使用感触の面からも粉末の大きさから来るざらつき感やきしみ感が出てくるため化粧品用組成物として用いる場合に好ましくない。
【0014】
また、シリカ粉末の配合量は組成物全量に対して0.01〜60質量%の範囲であることが本発明にかかる組成物の効果の発揮および組成物の使用感触の点から好ましい。配合量が少ないと虹彩色の発色が充分でなく、逆に配合量が多いと組成物全体が濁って虹彩色の発色が見えづらくなる。配合量としては0.1%〜40質量%がより好適であり、1%〜10質量%がさらに好適である。
【0015】
前記した本発明にかかる発色組成物の液相に用いられる油分としては、化粧料に通常配合される液状油であれば特に限定されず、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルポリシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンポリシロキサンなどの環状ポリシロキサン等のシリコーン油や、イソパラフィン系炭化水素油に代表される炭化水素油等が挙げられる。
【0016】
また、本発明にかかる発色組成物の液相に用いられる油脂、ワックスその他の油性成分として、例えばアボガド油、ツバキ油、月見草油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等の液体油脂;カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム硬化油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等の固体油脂;ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イポタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、等のロウ類;流動パラフィン、オゾケライト、スクワレン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素油等が挙げられ、前記液状油分と共に前記液相成分として用いられる。
【0017】
また、本発明にかかる発色組成物に用いられる液相として高級脂肪酸、高級アルコール、合成エステル油を含むことも可能である。高級脂肪酸としては、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン(ベヘニン)酸、オレイン酸、12−ヒドロキジステアリン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA )、ドコサヘキサエン酸(DHA )等が挙げられる。
【0018】
また、高級アルコールとしては、例えばラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等の直鎖アルコール;モノステアリルグリセリルエーテル(バチルアルコール)、2 −デシルテトラデカノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の分岐鎖アルコール等が挙げられる。
【0019】
また、合成エステル油としては、例えばミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2 −エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N −アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2 −へプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2 −エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2 −エチルヘキサン酸ペンタンエリスリトール、トリ−2 −エチルヘキサン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2 −エチルヘキサノエート、2 −エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2 −ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸2 −へプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N −ラウロイル−L −グルタミン酸−2 −オクチルドデシル、アジピン酸ジ−2 −ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバチン酸ジ−2 −エチルヘキシル、ミリスチン酸2 −ヘキシルデシル、パルミチン酸2 −ヘキシルデシル、アジピン酸2 −ヘキシルデシル、セバチン酸ジイソプロピル、コハク酸2 −エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
【0020】
なお、上記した油分のなかで常温固体のものに関しては必要に応じて加熱溶解して用いる。
また、本発明にかかる組成物の効果を発揮させるという観点からは、前記した油分のなかでも特に、炭化水素油、シリコーン油を選択して配合することが好ましい。
【0021】
さらに、本発明組成物中には、前記した諸成分に加えて、本発明の所期の効果を損なわない限り、一般的に化粧料において汎用されている、他の成分を、必要に応じて配合することができる。このような成分としては、例えば3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム等のシリコーン化合物;ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル−12−ヒドロキジステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、d 1 −ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等の保湿剤等が挙げられる。
【0022】
また、紫外線吸収剤を本発明組成物中に配合することも可能である。このような紫外線吸収剤としては、例えばパラアミノ安息香酸(以下PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N ,N −ジプロポキシPABAエチルエステル、N ,N −ジエトキシPABAエチルエステル、N ,N −ジメチルPABAエチルエステル、N ,N −ジメチルPABAブチルエステル等のパラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤;ホモメンチル−N −アセチルアントラニレート等のアントラニル酸系紫外線吸収剤;アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p −イソプロパノールフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤;オクチルシンナメート、エチル−4 −イソプロピルシンナメート、メチル−2 ,5 −ジイソプロピルシンナメート、エチル−2 ,4 −ジイソプロピルシンナメート、メチル−2 ,4 −ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p −メトキシシンナメート、イソプロピル−p −メトキシシンナメート、イソアミル−p −メトキシシンナメート、オクチル−p −メトキシシンナメート(2 −エチルヘキシル−p −メトキシシンナメート)、2 −エトキシエチル−p −メトキシシンナメート、シクロヘキシル−p −メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2 −エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、グリセリルモノ−2 −エチルヘキサノイル−ジパラメトキシシンナメート、3 ,4 ,5 −トリメトキシ桂皮酸3 −メチル−4 −〔メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルコプチル等の桂皮酸系紫外線吸収剤;2 ,4 −ジヒドロキシベンゾフェノン、2 ,2'−ジヒドロキシ−4 −メトキシベンゾフェノン、2 ,2'−ジヒドロキシ−4 ,4'−ジメトキシベンゾフェノン、2 ,2',4 ,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2 −ヒドロキシ−4 −メトキシベンゾフェノン、2 −ヒドロキシ−4 −メトキシ−4'−メチルベンゾフェノン、2 −ヒドロキシ−4 メトキシベンゾフェノン−5 −スルホン酸塩、4 −フェニルベンゾフェノン、2 −エチルヘキシル−4'−フェニル−ベンゾフェノン−2 −カルボキシレート、ヒドロキシ−4 −n −オクトキシベンゾフェノン、4 −ヒドロキシ−3 −カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;3 −(4'−メチルベンジリデン)−d ,1−カンファー、3 −ベンジリデン−d ,1−カンファー、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチルエステル、2 −フェニル−5 −メチルベンゾキサゾール、2 ,2'−ヒドロキシ−5 −メチルフェニルベンゾトリアゾール、2 −(2'−ヒドロキシ−5'−t −オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2 −(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニルベンゾトリアゾール、ジベンサラジン、ジアニソイルメタン、4 −メトキシ−4'−t −ブチルジベンゾイルメタン、5 −(3 ,3 −ジメチル−2 −ノルボルニリデン)−3 −ペンタン−2 −オン等の紫外線吸収剤等が挙げられる。
【0023】
また、例えば、増粘等の目的で、本発明の効果を損なわない限り(例えば、過配合による不利益が現れない限度で)、天然高分子、半合成高分子、合成高分子、無機の水溶性高分子、増粘剤を本発明にかかる組成物に配合することができる。天然高分子としては、例えばアラアビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンナン、クインスシード(マルメロ)、アルケコロイド(カッソウエキス)、グリチルリチン酸等の植物系高分子;キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルガン、ブルラン等の微生物系高分子;コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子等が挙げられる。
【0024】
また、半合成高分子としては、例えばカルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC )、結晶セルロース、セルロース等のセルロース系高分子;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子等が挙げられる。
【0025】
また、合成高分子としては、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー(カーボポール)等のビニル系高分子;ポリエチレングリコール2000、4000、6000等のポリオキシエチレン系高分子;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体共重合系高分子;ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子;ポリエチレンイミン、カテオンポリマー等が挙げられる。
【0026】
また、無機の水溶性高分子としては、例えばベントナイト、ケイ酸AlMg(ビーガム)、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等を配合することができる。
【0027】
また、増粘剤としては、例えばアラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラキン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、CMC 、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、PVA 、PVM 、PVP 、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト等が挙げられる。
【0028】
さらに、本発明の効果と併せて、組成物をより魅力的に見せる目的のために、本発明の本来の機能を損なわない範囲で通常化粧品に用いられる粉末あるいはその他の粉末を配合することができる。このような粉末としては、例えばカオリン、セリサイト、タルク、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、珪ソウ土、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、硫酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属炎、ヒドロキシアパタイト、ゼオライト、窒化ホウ素、セラミックスパウダー、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、リチア雲母、バーミキュライト、酸化チタン、チタン酸バリウム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、オキシ塩化ビスマス、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、弗化カルシウム、弗化マグネシウム等の無機粉末;ポリアミド樹脂パウダー(例えばナイロンパウダー)、ポリエチレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ウレタン樹脂パウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリ四弗化エチレンパウダー、ジスチレンベンゼンポリマーパウダー、エポキシパウダー、ポリアクリルパウダー、ポリメタクリル酸メチルパウダー、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、シリコーンパウダー、シリコーンパウダー、微結晶性セルロースパウダー等の有機高分子粉体無機粉末;金属箔、樹脂積層末、金属蒸着樹脂粉末、樹脂被覆金属箔等のラメ剤あるいはグリッター類等が挙げられる。
【0029】
また、例えば着色等の目的で、以下の粉末成分を本発明の効果を損なわない限り(例えば、過配合による不利益が現れない限度で)、本発明組成物に配合することができる。このような粉末成分としては、例えば赤色201 号、赤色202 号、赤色204 号、赤色205 号、赤色220 号、赤色226 号、赤色228 号、赤色405 号、橙色203 号、橙色204 号、黄色205 号、黄色401 号、青色404 号などの有機顔料、赤色3 号、赤色104 号、赤色106 号、赤色227 号、赤色230 号、赤色401 号、赤色505 号、橙色205 号、黄色4 号、黄色5 号、黄色202 号、黄色203 号、緑色3 号、青色1 号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料;クロロフィル、β−カロチン等の天然色素等が挙げられる。
【0030】
さらに、本発明にかかる組成物を化粧料として用いる場合、必要に応じて、糖類、アミノ酸、pH調整剤、金属封鎖剤、酸化防止剤、香料、防腐剤、消炎剤、美白剤、動植物の抽出物、皮膚賦活剤、血行促進剤、抗脂漏剤、その他の各種薬剤等を配合することができる。
【0031】
また、本発明を適用可能な化粧料の製品形態としては、例えば、化粧水、乳液、クリーム等のスキンケア製品をはじめとして、ボディシャンプー、スクラブ洗浄料等の洗浄・浴剤用ボディー化粧料;乳液、クリーム等のトリートメント用ボディー化粧料;パウダー、コロン等のフレグランス用化粧料;サンスクリーン、アフターサンローション等のサンケア用ボディー化粧料;インセクトリペラー、モスキートスクリーン等の虫よけ用ボディー化粧料、メーキャップ化粧料、皮膚あるいは毛髪洗浄用製品またはエナメル除去用製品等を挙げることができ、身体における適用範囲は、顔面を含めた全身に及ぶ。
【0032】
また、本発明を適用可能な化粧料の剤形としては、前記のように例示した、所望する製品形態に応じて、適宜選択することが可能であり、特に、限定されるものではない。例えば、軟膏、クリーム、乳液、化粧水、粉末分散タイプ化粧料等のあらゆる剤形を、本発明化粧料の剤形として選択することができる。
【0033】
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、この実施例により、本発明の技術的範囲が限定されるものではない。また、本実施例における配合量は、特に断わらない限り、配合する対象全体に対する配合成分の質量%で表す。
【0034】
1.本発明にかかる組成物の発色および透明性
表1に示した処方の、固相として球状シリカ、液相としてポリシロキサンを配合した固相と液相の屈折率差0.002の組成物25mlを50mlの透明円筒型容器に入れてその外観を視感で判定したところ、該組成物は発色を呈し、透明感に優れていた。その発色は、外部光に透かした透過色は緑色を呈し、他の部分は紫色を呈するものであった。
さらに光路長10mmのセルにこの組成物を入れ、特定方向から照射した白色光に対する受光角を変えて、分光光度計で観測光強度のスペクトルを400〜800nmの波長範囲で測定した。受光角が0度の場合、すなわち透過光のスペクトルを図1に示す。このスペクトルのピーク波長λmaxは530nmであり、透過光を視感で判定したときの緑色に対応する波長であった。また、ピーク波長λmaxにおける透過率(%T)は90%と高い値を示した。
また、図2〜図8には受光角を5度から45度まで変えて測定した観測光のスペクトルを示す。受光角を大きくしていくと、前記透過光スペクトルのピークは小さくなり、受光角が10度になると、逆に透過光スペクトルのピーク波長領域で透過率が下がるようになる。そしてそれ以上の受光角の場合においてももはや透過光スペクトルのピークは現れなくなる。このことは、視感において散乱光が透過光の補色であることと一致する。
【0035】
【表1】
Figure 0004570815
【0036】
2.液相とシリカ樹脂の屈折率差と組成物の発色
シリカ粉末と、二種類のポリシロキサンを混合して屈折率を調整した液相を単純混合して得た、表2〜4に示した試験品について、透過率が最大となる波長λmax及びその透過率を透過スペクトルより求め、透過光の色(官能)を判定し、さらに以下に示す発色の強さの評価および透明性の評価を行った。その結果を表5及び表6に示す。
【0037】
(1)発色の強さの評価
各試験品について、振とう後、試料20〜25mlを透明円筒型容器に入れ攪拌する。その後、男性12名、女性10名の計22名のパネルにより発色の強さを視感判定で評価し、発色の強さを感じたパネルの人数から、各試験品の発色の強さを以下の基準で判定した。
<評価基準>
◎:発色していると感じた人が20人以上。
○:発色していると感じた人が10人以上,20人未満。
△:発色していると感じた人が1人以上,10人未満。
×:発色していると感じた人が0人。
【0038】
(2)透明性の評価
各試験品について、振とう後、試料20〜25mlを透明円筒型容器に入れ攪拌する。その後、男性12名、女性10名の計22名のパネルにより透明性を視感判定で評価し、透明であると感じたパネルの人数から、各試験品の透明感を以下の基準で判定した。
<評価基準>
◎:透明であると感じた人が20人以上。
○:透明であると感じた人が10人以上,20人未満。
△:透明であると感じた人が1人以上,10人未満。
×:透明であると感じた人が0人。
【0039】
【表2】
Figure 0004570815
【0040】
【表3】
Figure 0004570815
【0041】
【表4】
Figure 0004570815
【0042】
【表5】
Figure 0004570815
【0043】
【表6】
Figure 0004570815
【0044】
表5及び表6より明らかなように、シリカ粉末と液相の屈折率差の絶対値が0.05以内である試験例2〜8は、屈折率差に応じた透過色を示し、透明性を有した。
一方、シリカ粉末と液相の屈折率差の絶対値が0.05を超える試験例9および試験例10では、組成物が白濁してしまい不透明であり、発色が得られなかった。
また、発色および透明性が得られた試験例2〜8の中でも特にシリカ粉末と液相の屈折率差の絶対値が0.01以内である試験例2〜6は、よりはっきりした発色を示し、屈折率差の絶対値が小さくなる程発色の強さと透明性は向上した。
【0045】
3.樹脂粉末の種類と使用感触
表7に示す処方の、樹脂粉末の種類が異なる各試料を調製し、肌へ適用したときの使用感触を評価した。専門パネル20人により、試験品を肌へ塗布した時の使用感触を、伸展性からくる滑り感の官能判定から評価した。使用感触の良さを感じたパネルのスコアーを基準にし、スコアーは非常に良い(5点)、良い(4点)、普通(3点)、やや悪い(2点)、悪い(1点)の5段階で評価し、20名のスコアーの平均値を求め次に示す評価基準で判定した。その結果を表7に示す。
<評価基準>
スコアー平均値
◎:4.0以上5.0以下
○:3.0以上4.0未満
△:2.0以上3.0未満
×:1.0以上2.0未満
【0046】
【表7】
Figure 0004570815
【0047】
表7から明らかなように、樹脂粉末としてシリカを用いた場合(試験例11)は、樹脂粉末として他の樹脂を用いた試験例12〜14に比して使用感触が優れていた。したがって、本発明にかかる組成物を化粧品として用いた場合には、シリカ特有の伸展性からくる滑り感を提供することができる。
【0048】
4.粉末の形状と組成物の発色・透明性
表8に示す処方の試験品を調製し、シリカ粉末の形状と組成物の発色および透明性との関係を試験評価した。シリカ粉末の形状として、球状のもの(試験例15)と不定形のもの(試験例16)を用いた。
各試料について、発色の強さと透明性は前記と同じ基準でパネルによる視感により評価した。透過率の評価は、組成物を1mmのガラス板を挟んで光路長を1mmに設定したガラス板に充填し冷却固化させたものを25℃にて1時間放置した後、分光光度計で測定した550nmでの透過率(%T)により以下の評価基準で評価した。その結果を表8に示す。
<評価基準>
◎:透過率が50%以上
○:透過率が30%以上50%未満
△:透過率が20%以上30%未満
×:透過率が20%未満
【0049】
【表8】
Figure 0004570815
【0050】
表8の結果より明らかなように、上記両試料共に発色し、透明性を有したものの、液相との間で均一で連続した界面を形成する球状のシリカ粉末を用いた場合では、不定形のシリカ粉末を用いた場合に比して発色および透明性に優れていた。
【0051】
5.粉末の配合量
表9〜10に示す処方の試料を調製し、シリカ粉末の配合量と発色および透明性との関係を試験評価した。発色の強さと透明性は前記と同じ基準でパネルによる視感により評価し、透過率の評価も前記の方法で行った。その結果を表9〜10に示す。
【0052】
【表9】
Figure 0004570815
【0053】
【表10】
Figure 0004570815
【0054】
表9及び表10より明らかなように、シリカ粉末の配合量が極端に少なくなると組成物の発色が得られなくなり、配合量が多すぎる場合には組成物が白濁し発色及び透明性が得られなくなる。したがって、発色及び透明性の観点から、ウレタン樹脂パウダーの配合量としては0.01〜60質量%が好適である。
【0055】
以下、本発明にかかる組成物を化粧品として用いた場合の好適な配合例を示す。
配合例1:ノンアルコールタイプフレグランス(1)
(配合成分) (配合量)
デカメチルシクロペンタシロキサン 33.0
ジメチルポリシロキサン 残余
香料 適量
球状シリカ 10.0
上記処方にて常法によりフレグランス用化粧料として粉末配合のフレグランスを製造した。本組成物は透明かつ発色が認められる粉末配合フレグランスであった。
【0056】
配合例2:ノンアルコールタイプフレグランス(2)
(配合成分) (配合量)
デカメチルシクロペンタシロキサン 2.0
メチルフェニルポリシロキサン 残余
香料 適量
球状シリカ 10.0
上記処方にて常法によりフレグランス用化粧料として粉末配合のフレグランスを製造した。本組成物は透明かつ発色が認められる粉末配合フレグランスであった。
【0057】
配合例3:マッサージオイル
(配合成分) (配合量)
流動パラフィン 70.0
スクワラン 1.0
エステル油 20.0
デカメチルシクロペンタンシロキサン 残余
香料 適量
球状シリカ 5.0
上記処方にて常法によりマッサージ用化粧料として粉末配合のマッサージオイルを製造した。本組成物は透明かつ発色が認められる粉末配合マッサージオイルであった。
【0058】
配合例4:爪用オーバーコート
(配合成分) (配合量)
球状シリカ 2.0
ニトロセルロース1/4秒(30%IPA) 15.0
ニトロセルロース1/2秒(30%IPA) 4.0
アルキッド樹脂(バーサティック酸グリシジルエステル変性) 4.0
シュークロースベンゾエート 4.0
シリコーン系グラフト共重合体(「アロンGS−30」、固形分)2.0
ショ糖酢酸イソ酪酸エステル 3.0
クエン酸アセチルトリエチル 5.0
イソプロピルアルコール 3.0
n−ブチルアルコール 1.0
酢酸エチル 25.0
酢酸n−ブチル 残余
上記処方ににて常法によりメーキャップ用化粧料として爪用オーバーコートを製造した。本組成物は透明かつ発色が認められるメーキャップ用化粧料であった。
【0059】
配合例5:爪用ベースコート
(配合成分) (配合量)
球状シリカ 5.0
ニトロセルロース1/4秒(30%IPA) 7.0
ニトロセルロース1/2秒(30%IPA) 5.0
アルキッド樹脂(バーサティック酸グリシジルエステル変性) 6.0
シュークロースベンゾエート 6.0
シリコーン系グラフト共重合体(「アロンGS−30」、固形分)2.0
ショ糖酢酸イソ酪酸エステル 3.0
クエン酸アセチルトリエチル 5.0
イソプロピルアルコール 3.0
n−ブチルアルコール 1.0
酢酸エチル 25.0
酢酸n−ブチル 残余
上記処方ににて常法によりメーキャップ用化粧料として爪用ベースコートを製造した。本組成物は透明かつ発色が認められるメーキャップ用化粧料であった。
【0060】
配合例6:透明リップスティック
(配合成分) (配合量)
パルミチン酸デキストリン 0.1
12−ヒドロキシステアリン酸 11.0
液状ラノリン 5.0
メチルフェニルシリコーン 18.0
デカメチルシクロペンタンシロキサン 残余
モノ水素添加ロジンジイソステアリン酸グリセリル 9.0
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 13.9
パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 5.0
球状シリカ 3.0
上記処方にて常法によりメーキャップ用化粧料として透明リップスティックを製造した。本透明リップスティックを1mmのガラス板を挟んで光路長を1mmに設定したガラス板に充填し冷却固化させたものを25℃にて1時間放置放置した後、分光光度計で550nmでの透過率(%T)を測定した結果、透過率は41%Tであった。本組成物は光彩色を有しかつ透明な固形メーキャップ用化粧料であった。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、シリカ粉末と液相との微妙な屈折率差を利用して色素を添加すること無く、安定でかつ透明な発色組成物を得ることができる。これを化粧料、展示用製品に応用することで高い意匠性を付与すことが可能となり、利用範囲の広い組成物となり得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様にかかる発色組成物に対して特定方向から照射した白色光に対する受光角が0度である場合の400nm〜800nmにおける観測光強度のスペクトルを示した図である。
【図2】本発明の一実施態様にかかる発色組成物に対して特定方向から照射した白色光に対する受光角が5度である場合の400nm〜800nmにおける観測光強度のスペクトルを示した図である。
【図3】本発明の一実施態様にかかる発色組成物に対して特定方向から照射した白色光に対する受光角が10度である場合の400nm〜800nmにおける観測光強度のスペクトルを示した図である。
【図4】本発明の一実施態様にかかる発色組成物に対して特定方向から照射した白色光に対する受光角が15度である場合の400nm〜800nmにおける観測光強度のスペクトルを示した図である。
【図5】本発明の一実施態様にかかる発色組成物に対して特定方向から照射した白色光に対する受光角が20度である場合の400nm〜800nmにおける観測光強度のスペクトルを示した図である。
【図6】本発明の一実施態様にかかる発色組成物に対して特定方向から照射した白色光に対する受光角が25度である場合の400nm〜800nmにおける観測光強度のスペクトルを示した図である。
【図7】本発明の一実施態様にかかる発色組成物に対して特定方向から照射した白色光に対する受光角が30度である場合の400nm〜800nmにおける観測光強度のスペクトルを示した図である。
【図8】本発明の一実施態様にかかる発色組成物に対して特定方向から照射した白色光に対する受光角が45度である場合の400nm〜800nmにおける観測光強度のスペクトルを示した図である。

Claims (7)

  1. 液相及び平均粒子径が0.1μm〜200μmであるシリカ粉末を含む固相からなる粉末分散液で、前記液相がn1なる屈折率を有し、前記シリカがn2なる屈折率を有し、それらが下式(1)
    |n1−n2|<0.05 …(1)
    の関係を満足させることにより、液相と固相の界面での屈折率差により発色することを特徴とする発色組成物。
  2. 請求項1に記載の組成物において、前記液相が油分、油脂、ワックス、アルコール、水から選ばれる一種または二種以上からなることを特徴とする発色組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の組成物において、前記液相を固形又は半固形に固めた組成物であって、組成物を1mmのガラス板を挟んで光路長を1mmに設定したガラス板に充填し冷却固化させたものを25℃にて1時間放置した後、分光光度計で550nmでの透過率(%T)を測定した場合の透過率が20%T以上であることを特徴とする発色組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の組成物において、シリカ粉末の形状が球状であることを特徴とする発色組成物。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の組成物において、シリカ粉末の配合量が組成物全量に対して0.01〜60質量%であることを特徴とする発色組成物。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の組成物をスキンケア製品、メーキャップ製品、フレグランス製品、皮膚あるいは毛髪洗浄用製品、エナメル除去用製品として用いる化粧料。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の組成物をその外観色の美しさを特徴として展示用製品として用いる雑貨品。
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