JP4568822B2 - コインホッパにおけるコインセンサ - Google Patents
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Description
特に本発明は、バイメタルコインの存在を非接触で検出するコインホッパにおけるコインセンサに関する。
なお、本明細書で使用する「コイン」は、通貨であるコインの他、ゲーム機のメダルやトークン等の総称である。
図5に示すように、コインホッパ101は、ベース102上において回転する回転ディスク103によってボウル104内に貯留されるコイン105を出口106から一枚ずつ投出する。
コインセンサ107として、コイルに高周波の発振回路を接続し、コイルに流れる高周波電流が減衰することを検出して金属が近づいたことを判定する近接センサが知られている。
結果として、検出に十分な磁束を得るため、強力な磁束を発生させなければならず、消費電力が多い。
すなわち、磁性体からなる門型のコア111の一方の巻付部112にコイル113を巻き付けて、センサ114を構成している。
巻付部112は、角柱状であって、図7に示すようにその長手方向の軸線115は、コイン105の進行方向116とほぼ平行している。
これらセンサ114の間がコイン通路118である。
これらコイル113は、和動接続されてコルピッツ型などの高周波発振回路119に接続されている。
このものは、単一材料で作られたコイン105を検出する場合、材質に応じた渦電流がコイン105内に発生する。
それにより、トランジスタ122がオンになることを利用してコイン105の存在を検知する。
コインとして、中央の円板123とその周縁のリング124との二部品からなるバイメタルコイン105が知られている。
すなわち、中央の円板123をリング124に嵌め込んで一体化したものである。
すなわち、円板123の外縁とリング123の内縁との接合部125に僅かな隙間が存在する場合、その隙間は、電気的には絶縁体となる。
このケースにおいて、図8に示すように、検波回路121の出力電圧は、まず巻付部112の端面がリング124に相対することによってVOから所定レベルのV1まで低下する。
ついで、接合部125の隙間が前記端面に相対することにより、減衰が一時的に弱まり、出力電圧はV2に上昇する。
つぎに、リング124と前記巻付部112の端面とが相対することにより、所定のレベルV1まで再び低下する。
これにより、前記出力電圧V2が基準電圧VBを超えるため、トランジスタ122が一時的にオフになり、コレクタ電圧が二つに分割されることがある。
また、分割された信号を別ものとして、コイン1つの通過にも関わらず、検知信号が2つ出力されることがある。
これらにより、コインのカウントミスを生じる問題があった。
更に詳しくは、コインホッパにおけるバイメタルコインの誤検知を防止することを目的とする。
なお、「長方形」とは、長軸と短軸を有する四角形状を意味する。
例として、四角形の一部の辺が弧状になっているほぼ四角形等を含むものである。
換言すれば、短軸方向のコアが接合部に相対するため、コアの相対面に対する接合部の長さは従来に比し大幅に短くなる。
よって、接合部に隙間がある場合であっても、発振コイルの減衰に対する影響は少なく、誤検知をすることがない。
このようにコイルの周囲に磁性材料の隔壁がある場合、コアを通過する磁束は、隔壁を通過してループする。
したがって、センサの周囲に金属が配置されていても、その金属に磁束が漏れることが少ないので、コインセンサの誤検知を更に減少させることができる。
また、センサの配置の自由度が高まる。
この構成において、コアを通る磁束は、コアと底部を介して接続される隔壁を通ってループするので、磁束漏れがさらに少なく、さらに周囲の金属の影響を受けないので、コインセンサの誤検知を更に減少することができると共に、センサ配置の自由度が更に高まる。
この構成において、磁束は、対向するコアの間及び対向する隔壁の間を通るので、磁束密度がより一層高まる。
これにより、エネルギー効率が高まり、消費エネルギーが少ない。
図2は、本発明の実施例コインセンサの検知回路図である。
図3は、本発明の実施例のコインとコアとの関係説明図である。
図4は、本発明の図2の検知回路の作用説明図である。
このコア1Aの端面2Aは、長方形をしており、その長軸3はコイン105の進行方向116に対しほぼ直交している。
矩形状に巻いたコイル4Aを、コア1Aに外装して接着剤でコア1Aに固定しても良い。
しかし、銅線を巻き付けてコア1Aに密着させた場合、磁束発生効率が高い。
この隔壁5Aは、底部6Aによってコア1Aと接続されている。
すなわち、コア1A、隔壁5A及び底部6Aは一体成形により作られている。
これらコア1A、隔壁5A、底部6A及びコイル4Aによってセンサ7Aを構成している。
しかし、隔壁5Aでコイル4Aの周囲を囲った場合、磁束はコア1Aに集束し、隔壁5Aを通ってループするため、隔壁5Aの周囲に金属が配置されていても検出精度が影響を受けないという利点がある。
さらに、コア1Aと隔壁5Aとを底部6Aにより接続することにより、コア1Aと隔壁5Aとをループする磁束が、底部6Aを通ってループするため、検出精度が更に影響されないという利点を有する。
センサ7Bの構成部品は、センサ7Aの参照記号のAをBに代えて付してある。
したがって、センサ7Aとセンサ7Bとは所定距離離れて相対配置され、センサユニット9を構成している。
この凹部12には、後述の検知回路16を実装した基板13が取り付けられ、蓋14により前記凹部12を覆うことにより、一体化してある。
基板13には、制御装置(図示せず)との通信のためのコネクタ15が固定されている。
センサ7Bのコイル4Bは、コルピッツ型の発振回路17に接続されている。
センサ7Aのコイル4Aは、検波回路18に接続されている。
検波回路18の出力は比較回路21の一方の入力端子に接続されている。
比較回路21の出力は、スイッチング回路であるトランジスタ23のベース端子に接続してある。
トランジスタ23のコレクタ端子は判別回路(図示せず)に接続されている。
このローパスフィルタ24は、抵抗25、抵抗25と並列接続されたコンデンサ26及び抵抗25に直列接続したダイオード27とを含んでいる。
まず、コイン105がコイン通路118に存在しない状態であって、ローパスフィルタ24が介在しない作用を説明する。
この磁束によって生じるコア1Aの磁束は、センサ7Aのコア1Aの長方形端面2Aに集束され、さらに隔壁5A及び底部6Aを通ってループする。
この電圧V0は、基準レベル設定回路22の基準電圧VBよりも高いため、比較回路21の出力はハイレベルであり、トランジスタ23はオン状態である。
すなわち、図3に示すように、コア1Aの長方形端面2Aの長軸3に直交する方向にコイン105が移動する。
この移動プロセスにおいて、まず、コイン105のリング124が長方形端面2A及び2Bに相対するので、コイル4Aには、リング124の材質に応じて減衰された磁束に基づいて誘導電流が発生する。
比較回路21は、電圧V1と基準レベル設定回路22からの基準電圧VBを比較し、基準電圧VBよりも低い場合、その出力がロウになる。
出力がロウになった場合、トランジスタ23がオフになり、コインの検知信号が出力される。
この場合、電圧V1は基準電圧VBよりも低いので、比較回路21の出力はロウである。
このとき接合部125は、長方形端面2A及び2Bの長軸3とほぼ直交するため、接合部125と長方形端面2A及び2Bとの相対長さは、長方形端面2A及び2Bの短軸とほぼ同じ長さである。
そして、この渦電流により損失された磁束に基づいてコイル4Aに誘導電流が発生するため、検波回路18の出力は、一瞬、電圧V2に上昇するが、その変化量は少ない。
次にリング124が長方形端面2A及び2Bと相対するため、前述のように検波回路18の出力は、電圧V1に低下する。
コイン105が通過した後、検波回路18の出力は電圧V0に戻る。
結果として、トランジスタ23のコレクタ電圧E1は、1つのパルス状のコイン検出信号になるので、カウントミスを生じることがない。
前記のように接合部125に隙間があった場合、検波回路18の出力電圧は、瞬間的に電圧V2に上昇する。
すなわち、比較回路21の入力が瞬間的にロウになる。
これにより、図4に鎖線29で示すようにトランジスタ23のベース電圧は、緩やかに上昇する。
また、この上昇途上で接合部125が長方形端面2A、2Bから外れるので、トランジスタ23のベース電圧は、再びV1に低下するので、ベース電圧は、V2よりも低いV3までしか上昇しない。
このようにローパスフィルタ24を付加することにより、接合部125による比較回路21の入力電圧の変動がさらに小さくなり、基準電圧VBを超えることはない。
このため、トランジスタ23のコレクタ電圧は、接合部125に隙間があってもオンを継続する。
これにより、コイン105の検出精度をより一層高めることができる。
3 長軸
4A、4B コイル
5A、5B 隔壁
6A、6B 底部
18 検波回路
105 コイン
116 進行方向
118 コイン通路
Claims (1)
- 回転ディスク(103)により一つずつ区分けして投出したリング(124)に円板(123)を嵌め込んだバイメタルコイン(105)をコイン通路(118)を挟んで向かい合わせに配置した一対のコインセンサ(7A、7B)によって検知した後、払出口(106)から払い出すようにしたコインホッパにおいて、
前記コインセンサは前記コイン通路を通過する前記バイメタルコインの進行方向に対し長軸(3)が直角をなすよう位置すると共にその全面が前記コイン通路に相対する長方形のコア端面(2A、2B)を有するコア(1A、1B)及び当該コアに巻き付けたコイル(4A、4B)を有してなり、
前記コア端面(2A)の短軸が前記バイメタルコイン(105)の進行方向と同方向に向き、前記バイメタルコイン(105)の接合部(125)の隙間と長方形状の前記コア端面(2A)との相対面積を減らすために、前記バイメタルコイン(105)の接合部(125)の進行方向に延在する部分が前記コア端面(2A)に面しつつ前記短軸方向に移動するように構成してなることを特徴とするコインホッパにおけるコインセンサ。
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