JP4567087B2 - リムーバブルメモリデバイス、位相同期方法、位相同期プログラム、その記録媒体及びホスト端末 - Google Patents
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Description
クロック受信部はホスト端末から送受信クロックの供給を受けており、生成部は送受信クロックに基づいて位相同期パターンを生成する。この位相同期パターンを送信部がホスト端末に送信すると、ホスト端末は受信した位相同期パターンに基づいて内部受信クロックの位相を調整する。これにより、内部受信クロックの位相は、リムーバブルメモリデバイスからのデータを適切に受信できる位相に調整される。よって、リムーバブルメモリデバイスが、コマンドに対するレスポンス及びリードデータを送受信クロックに基づいてホスト端末に送信すると、ホスト端末は正確かつ欠落することなくレスポンス及びリードデータを受信することができる。
ここで、位相同期パターンは、第1レベル信号に対応する第1レベルの限界値と、第2レベル信号に対応する第2レベルの限界値との間で変化し得る。上記の位相同期パターンでは、1周期分の第2レベル信号の前において、第1レベル信号が2周期のあいだ継続することで、第1レベル信号の信号値が第1レベルの限界値付近にまで近づいた後、第2レベルに移行するように変化する。よって、位相同期パターンは、全体的に第1レベルに近づくようなクロックとなる。ホスト端末は、この第1レベルから第2レベルへ移行するエッジで位相同期パターンの信号値を取得し、取得した位相同期パターンの信号値と、位相ずれが無ければ取得したであろう位相同期パターンの信号値とを比較する。この比較の結果、位相ずれが有れば調整する。前述のように、位相同期パターンが第1レベルに近づくとともに、また第1レベルから第2レベルへ移行するエッジでは信号値の変化が大きいために、少しの位相ずれでも敏感に精度良く検出することができる。
例えば、位相同期パターンは、「0010」及び「1101」の4ビットで形成される。ここで、上記の位相同期パターンでは、1周期分の第2レベル信号の前において、第1レベル信号が2周期のあいだ継続することで、第1レベル信号の信号値が第1レベルの限界値付近にまで近づいた後、第2レベルに移行するように変化する。さらに、第2レベル信号が1周期のみ継続した後、第1レベル信号に変化する。よって、位相同期パターンの振幅の最大値の絶対値が小さくなり、第2レベル信号の信号値の絶対値が第2レベルの閾値を超えている期間が短くなる。つまり、位相同期パターンは、全体的に第1レベル側にシフトするため、位相同期パターンが第2レベルを示す期間が短くなる。なお、第2レベルの閾値とは、信号値が第2レベルと判断されるための基準値であり、信号値の絶対値がこの閾値を超えている場合に第2レベルと判断される。ここでもし、ホスト端末の内部受信クロックと、リムーバブルメモリデバイスからのデータとの間に位相ずれがある場合には、ホスト端末は、第2レベルの期間が短いために第2レベル信号を第2レベルとして認識することができない。このように、本発明の位相同期パターンを用いて第2レベルの期間を短くし、位相ずれの許容範囲を狭くすることで、ホスト端末は少しの位相ずれでも敏感に精度良く検出することができる。
本願第3発明は、第1発明において、前記ホスト端末が前記リムーバブルメモリデバイスからリードデータを受信するための開始コマンドを、前記ホスト端末から受信する開始コマンド受信部と、前記開始コマンドに応答して、前記開始コマンドへのレスポンス及び/又は前記リードデータを順次パケット化し、少なくとも最初のパケットに前記位相同期パターンを付加するパケット生成部とをさらに有し、前記送信部は、前記位相同期パターンが付加されたパケットを含むパケットを送信することを特徴とするリムーバブルメモリデバイスを提供する。
本願第4発明は、第3発明において、前記パケット生成部は、前記開始コマンドに応答して生成された全てのパケットに前記位相同期パターンを付加することを特徴とするリムーバブルメモリデバイスを提供する。
本願第5発明は、第3発明において、前記送信部は、前記位相同期パターンが付加されたパケットを間欠的に送信することを特徴とするリムーバブルメモリデバイスを提供する。
位相同期パターンを間欠的にホスト端末に送信することで、位相同期パターンの送信による負担をさらに軽減することができる。よって、位相の同期をとりつつ、リムーバブルメモリデバイスからホスト端末へのレスポンス及びリードデータの伝送効率を向上することができる。
上述のような場合、位相同期パターンがスタート信号を兼ねることとなる。よって、スタート信号及び位相同期パターンに要するビット数を減らし、パケットにおいてレスポンス及びリードデータ以外のビット数を減らすことができる。よって、リムーバブルメモリデバイスからホスト端末へのレスポンス及びリードデータの伝送効率をさらに向上することができる。
本願第7発明は、第3発明において、前記送信部は、前記位相同期パターンが付加されたパケットに含まれるレスポンスを、前記送受信クロックをn分周したn分周クロック(n>1)で送信することを特徴とするリムーバブルメモリデバイスを提供する。
本願第8発明は、第1発明において、前記リムーバブルメモリデバイスはSD(Secure Digital)メモリカードであることを特徴とするリムーバブルメモリデバイスを提供する。
SDメモリカードは、ホスト端末から送受信クロックの供給を受けて、その送受信クロックによりホスト端末にレスポンス及びリードデータを送信する。よって、異なる周波数を有する装置間のように周波数調整を行う必要が無く、送信する同期パターンも位相のみを調整するための位相同期パターンで良い。そのため、SDメモリカードからホスト端末に送信する位相同期パターンは比較的短く形成することができる。
本願第9発明は、ホスト端末との間でデータを送受信するリムーバブルメモリデバイスが実行する位相同期方法であって、前記ホスト端末と前記リムーバブルメモリデバイスとの間のデータの送受信に用いる送受信クロックを、前記ホスト端末から受信するクロック受信ステップと、前記リムーバブルメモリデバイスからのデータを受信するために前記ホスト端末が内部に有する内部受信クロックの位相を調整するための位相同期パターンを、前記送受信クロックに基づいて生成する生成ステップと、生成した位相同期パターンを前記ホスト端末に送信する送信ステップとを有し、前記位相同期パターンは、少なくとも2周期継続する第1レベル信号と、この第1レベル信号に続いて1周期継続する第2レベル信号と、を含むことを特徴とする、位相同期方法を提供する。
本発明に係るリムーバブルメモリデバイスは、ホスト端末とリムーバブルメモリデバイスとの間のデータの送受信に用いる送受信クロックを、ホスト端末から受信するクロック受信部と、ホスト端末が送信するクロックと、リムーバブルメモリデバイスからのデータを受信するためにホスト端末が内部に有する内部受信クロックの位相を調整するための位相同期パターンを、送受信クロックに基づいて生成する生成部と、生成した位相同期パターンをホスト端末に送信する送信部とを有する。ここで、位相同期パターンは、少なくとも2周期継続する第1レベル信号と、この第1レベル信号に続いて1周期継続する第2レベル信号とを含む。
これにより、内部受信クロックの位相は、リムーバブルメモリデバイスからのデータを適切に受信できる位相に調整される。よって、リムーバブルメモリデバイスが、コマンドに対するレスポンス及びリードデータを送受信クロックに基づいてホスト端末に送信すると、ホスト端末は正確かつ欠落することなくレスポンス及びリードデータを受信することができる。
さらに、位相同期パターンは、2周期分の第1レベル信号及び1周期分の第2レベル信号で形成され、比較的短いパターンで形成される。よって、位相同期パターンとともに送信されるレスポンスやリードデータの伝送効率を向上することができる。
<実施形態例>
(1)構成
図1Aは、実施形態に係るホスト端末1とSD(Secure Digital)メモリカードとのシステム構成を示す機能構成図である。以下に、ホスト端末1及びSDメモリカード2の機能構成について説明する。
(1−1)ホスト端末
まず、ホスト端末1の機能構成について説明する。
クロック生成部11は、ホスト端末1とSDメモリカード2との間でデータを送受信するための基本のクロックCLKH1を生成する。クロック生成部11は、生成したCLKH1をクロック送信部13及び位相ずれ調整部29に出力する。クロック送信部13は、クロックCLKH1をSDメモリカード2に送信する。
(b)コマンド生成部、コマンド送信部
コマンド生成部15は、SDメモリカード2に記憶されている映像、音声等のリードデータを読み出すためのリードコマンド、SDメモリカード2からのリードデータの読み出しを中止するストップコマンド及び位相ずれを調整するモードを開始するための位相ずれ調整コマンドなどの各種コマンドを生成する。コマンド生成部15は、各種コマンドを制御信号生成部27に出力する。
(c)位相ずれ調整部、反転クロック生成部
位相ずれ調整部29は、第1位相調整ステップとして、ホスト端末1とSDメモリカード2との伝送経路の距離による伝送遅延に起因して生じる位相ずれを調整するために、クロックCLKH1からクロックCLK_R(0)を生成する。また、反転クロック生成部31は、クロックCLK_R(0)と逆位相のCLK_R(180)を生成する。ここで、クロックCLK_R(0)は、後述の位相同期パターンを取得するためのクロックである。また、CLK_R(180)は、ホスト端末1がSDメモリカード2からのレスポンス及びリードデータを取得するためのクロックである。また、CLK_R(180)は、位相同期パターンを取得するためのクロックでもあり得る。
また、遅延制御部29bは、選択回路29b1と、複数の遅延素子により構成された遅延ライン部29b2を含む。
まず、位相ずれ調整部29は、クロックCLKH1に対して少しずつ位相がずれた複数の遅延クロックを、遅延ライン部29b2により生成しており、これらの遅延クロックのうちいずれかをクロックCLK_R(0)として、選択回路29b1により選択して出力しているものとする。
位相ずれ検出部25により位相ずれが検出されると、制御信号生成部27は位相ずれ調整信号を生成し、位相ズレ調整部29の位相比較器29aに入力する。ここで、位相ズレ調整信号は、伝送経路の距離以外の事象に起因したΔt分の位相ずれを調整するための信号である。
位相比較器29aは、クロックCLKH1とフィードバックされたクロックCLK_R(0)とが、位相ずれ調整信号により示される位相ずれ分だけずれているかを常に比較し、選択回路29b1に制御信号を送る。これにより位相ズレ調整部29は、位相調整されたクロックCLK_R(0)を生成する。
反転クロック生成部31は、クロックCLK_R(0)及びクロックCLK_R(0)’を位相同期パターン受信部23に出力し、クロックCLK_R(180)及びクロックCLK_R(180)’を位相同期パターン受信部23、レスポンス受信部19及びリードデータ受信部21に出力する。
コマンド送信部17からSDメモリカード2に各種コマンドが送信されると、SDメモリカード2はホスト端末1にコマンドに対する応答、つまりレスポンスを含むパケットを送信する。レスポンス受信部19は、クロックCLK_R(180)に基づいて、SDメモリカード2から受信したレスポンスパケットからレスポンスを受信する。
また、コマンド送信部17がSDメモリカード2にリードコマンドを送信すると、SDメモリカード2はレスポンスパケットとリードデータを含むリードデータパケットとをホスト端末1に送信する。リードデータ受信部21は、クロックCLK_R(180)に基づいて、SDメモリカード2から受信したリードデータパケットからリードデータを受信する。
上記レスポンスパケットは、ホスト端末1からの各種コマンドに対して、SDメモリカード2から最初に送信されるパケットであり、位相同期パターンを含んでいる。ここで、位相同期パターンとは、ホスト端末1が、SDメモリカード2から送信されたレスポンス及びリードデータを取得するためのクロックCLK_R(180)を、SDメモリカード2から送信されるレスポンス及びリードデータに位相同期させるためのパターン、つまりレスポンス及びリードデータを適切に受信できる位相に調整するためのパターンである。なお、上記リードデータパケットは、位相同期パターンを含まなくても良いし、間欠的に含んでいても良い。位相同期パターンの構成については後述する。
位相同期パターン受信部23は、制御信号生成部27から「H」のEnable信号を受信すると、レスポンスパケットに含まれる位相同期パターンの信号値を、クロックCLK_R(0)及び/又はクロックCLK_R(180)に基づいて取得する。ここで、Enable信号は、パケットから位相同期パターンを取得させるための信号であり、例えばEnable信号が「H」の場合に位相同期パターンの取得が可能となる。また、位相同期パターン受信部23は、制御信号生成部27からEnable信号を受信し、かつリードデータパケットに位相同期パターンが含まれる場合には、その位相同期パターンを取得する。
位相同期パターン受信部23は、取得した位相同期パターンの信号値を位相ずれ検出部25に出力する。
制御信号生成部27は、コマンド生成部15から受信した各種コマンドに基づいてEnable信号を生成し、位相同期パターン受信部23に出力する。
位相ずれ検出部25は、位相同期パターン受信部23から位相同期パターンの信号値を受信し、伝送経路の距離以外の事象に起因したΔt分の位相ずれを検出する。ここで、位相ずれを検出するとは、単に位相ずれの有無の検出であっても良いし、位相ずれの程度の検出であっても良い。位相ずれ調整部29は、位相ずれの検出結果を制御信号生成部27に出力する。制御信号生成部27は、伝送経路の距離以外の事象に起因したΔt分の位相ずれを調整するための位相ずれ調整信号を生成し、位相ずれ調整部29に出力する。
なお、上記のホスト端末1の機能構成は、SDメモリカード2と関係する部分のみを記載しているが、その他の構成を含んでいても良い。
次に、SDメモリカード2の機能構成について説明する。
(a)クロック受信部、コマンド受信部
クロック受信部41は、クロックCLKH1に対してΔd分の遅延時間を有するクロックCLKSを、ホスト端末1のクロック送信部13から受信する。クロック受信部41は、受信したクロックCLKSをSDメモリカード2の各機能部に出力する。
コマンド受信部43は、ホスト端末1のコマンド送信部17から各種コマンドを受信し、パケット生成部47に出力する。
(b)位相同期パターン生成部
位相同期パターン生成部45は、クロックCLKSに基づいて位相同期パターンを生成する。ここで、位相同期パターンとは、ホスト端末1がSDメモリカード2から送信されたレスポンス及びリードデータを取得するためのクロックCLK_R(180)を、SDメモリカード2から送信されるレスポンス及びリードデータを適切に受信できる位相に調整するためのパターンである。
ここで、「001」や「00011」などの位相同期パターンは、第1レベル信号に対応する第1レベルの限界値と、第2レベル信号に対応する第2レベルの限界値との間で変化し得る。上記の位相同期パターンでは、1周期分の第2レベル信号の前において、第1レベル信号が2周期以上のあいだ継続することで、第1レベル信号の信号値が第1レベルの限界値付近にまで近づいた後、第2レベルに移行するように変化する。よって、位相同期パターンが全体的に第1レベル側にシフトしている。このように位相同期パターンが全体的に第1レベル側にシフトしていること、及び第1レベルから第2レベルへ移行するエッジでは信号値の変化が大きいことから、少しでも位相ずれが発生している場合には、位相ずれがある場合の信号値と位相ずれがない場合の信号値とが異なる。よって、ホスト端末は、この第1レベルから第2レベルへの変化点での信号値に基づいて位相ずれを敏感に精度良く検出し、検出した位相ずれに基づいてクロックCLK_R(0)及びおよびCLK_R(180)の位相を調整することができる。
また、前記では、「0010」や「000100」などの位相同期パターンについて、振幅の最大値付近の位相同期パターンの信号値により位相ずれを検出している。しかし、「001」や「00011」などの位相同期パターンと同様に、第1レベルから第2レベルへの移行するエッジでの位相同期パターンの信号値により位相ずれを検出することもできる。また、振幅の最大値付近の位相同期パターンの信号値により位相ずれを検出する方法と、第1レベルから第2レベルへ移行するエッジで取得した位相同期パターンの信号値により位相ずれを検出する方法とを併用しても良い。また、本発明の位相同期パターンを用いて位相ずれを敏感に精度良く検出できれば、いかなる位相ずれ検出方法も適用可能である。
なお、前述ではクロックCLKSの1周期ごとに位相同期パターンが1ビットずつ送信される構成を開示している。しかし、本発明は、この構成に限定されず、例えばDDR(Double Data Rate)の場合は、クロックCLKSの1周期につき2ビットの位相同期パターンを送信できる。ここで、前述の通り、クロックCLKSの1周期ごとに位相同期パターンが1ビットずつ送信される場合は、レスポンス及びリードデータを受信するための内部受信クロックはクロックCLK_R(180)である。一方、DDR伝送の場合には、クロックCLK_R(180)の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの両エッジでレスポンス及びリードデータを受信する。よって、DDR伝送の場合には、レスポンス及びリードデータを受信するための内部受信クロックは、レスポンス及びリードデータから90度位相がずれたクロックCLK_R(90)となる。
(c)パケット生成部、記憶部
記憶部49は、映像、音楽などの各種情報をリードデータとして記憶しており、SDメモリカード2の場合、不揮発性メモリであるフラッシュメモリから形成されている。
また、パケット生成部47は、リードコマンドに応じて記憶部49内のリードデータを読み出して順次パケット化し、リードデータパケットを生成する。
第2に、コマンドに応答して生成された全てのパケットに位相同期パターンを付加する。つまり、レスポンスパケット及びリードデータパケットに位相同期パターンを付加する。全てのパケットに位相同期パターンを付加することで、ホスト端末1は常に位相調整を行って位相を同期させ、レスポンス及びリードデータをさらに正確に受信することができる。
本発明の位相同期パターンは、上記のように短いビットから構成されるパターンであるため、伝送効率の向上も図ることができる。
なお、パケット生成部47は、レスポンスパケットに含まれるレスポンスを、クロックCLKSをn分周したn分周クロック(n>1)で送信しても良い。例えば、位相同期パターンに基づいて位相ずれがあると判断され、位相ずれ調整部29による位相調整が行われる場合、位相調整が行われている最中にレスポンスを受信してしまう。この場合には、レスポンスを有効に取得するためのクロックCLK_R(180)の位相がレスポンスの位相とずれているため、レスポンスを正しく受信することができない。そこで、前述のようにレスポンスをn分周クロックで送信することにより、ホスト端末1は位相同期パターンの直後にくるレスポンスをオーバーサンプリングすることで確実に受信し、またレスポンス受信している間に位相を調整することができる。
レスポンスパケット送信部51及びリードデータパケット送信部53は、パケット生成部47が生成したレスポンスパケット及びリードデータパケットを、クロックCLKSをトリガにしてホスト端末1に送信する。
なお、上記ホスト端末1及びSDメモリカード2のコマンド送受信の経路と、レスポンスパケットの送受信の経路とは、同一の伝送経路で形成されている。
(2)全体の流れ
図3は、ホスト端末1とSDメモリカード2とのコマンド及びデータの送受信の流れの一例を示すフローチャートである。なお、ホスト端末1のクロック生成部11は常時クロックを生成し、クロック送信部13によりクロックCLKH1をSDメモリカード2に送信している。また、クロックCLK_R(0)及びクロックCLK_R(180)の生成はすでに行われているものとする。
ステップS2:SDメモリカード2のコマンド受信部43は、ホスト端末1からリードコマンドを受信し、パケット生成部47に送信する。
ステップS3:制御信号生成部27は、リードコマンドに基づいてEnable信号を「H」にして、位相同期パターンの検出を可能にする。
ステップS4:SDメモリカード2のパケット生成部47は、リードコマンドに応じて、まず位相同期パターンを付加したレスポンスパケットを生成する。
ステップS7、S8:位相ずれ検出部25は、伝送経路の距離以外の事象に起因したΔt分の位相ずれを検出し、検出結果を制御信号生成部27に出力する。制御信号生成部27は、位相ずれの検出結果に基づいて位相ずれ調整信号を生成する。
ステップS9:位相ずれ調整部29は、位相ずれ調整信号に基づいて、クロックCLK_R(0)の位相ずれを調整する。また、位相ずれ調整部29は、Enable信号を「L」にして位相ずれの検出を停止させる。反転クロック生成部31は、位相調整後のクロックCLK_R(0)’に基づいてクロックCLK_R(180)’を生成する。
ステップS11:ホスト端末1のリードデータ受信部21は、クロックCLK_R(180)’に基づいてリードデータパケットからリードデータを受信する。
ステップS12:ホスト端末1及びSDメモリカード2間のリードデータの読み出しが終了すると、ホスト端末1のコマンド生成部15はストップコマンドを生成し、コマンド送信部17は生成されたストップコマンドをSDメモリカード2に送信する。
ステップS13〜S15:SDメモリカード2のコマンド受信部43はストップコマンドを受信すると、パケット生成部47に出力してリードデータパケットの生成を停止させる。これにより、ホスト端末1へのリードデータパケットの送信が停止する。なお、パケット生成部47は、ストップコマンドに対するレスポンスパケットを位相同期パターンを付加して生成し、レスポンスパケット生成部47は、レスポンスパケットをホスト端末1に送信する。ホスト端末1は、レスポンスパケットを受信すると、前述のS5〜S9の処理を行う。このように、ストップコマンドに対するレスポンスパケットにも位相同期パターンを付加することで、次のリードコマンドが発生する前にも位相ずれの調整を行っておくことができる。
図4〜図6を用いて位相同期パターンを用いた位相ずれの検出方法について説明する。図4は伝送経路の距離以外の事象に起因したΔt分の位相ずれが生じていない場合の説明図、図5は伝送経路の距離以外の事象に起因したΔt分の位相ずれが生じている場合における位相ずれの検出方法を示す説明図、図6は伝送経路の距離以外の事象に起因したΔt分の位相ずれが生じている場合における位相ずれの検出方法を示す別の説明図である。図4〜図6中のクロックの時間軸に付した矢印は、各クロックの立ち上がりエッジを示している。
なお、SDメモリカード2からホスト端末1に送信されるデータとして、本発明の位相同期パターン「0010」及び一般的な同期パターン「1010・・・」を例に挙げて、比較して説明している。ただし、その他の本発明の位相同期パターンであっても考え方は同様である。これらの位相同期パターンは、「1」に対応する信号値「H」と「0」に対応する信号値「L」との間で変化し、閾値VthHは信号値が「H」と判断されるための基準であり、閾値VthLは信号値が「H」と判断されるための基準である。つまり、閾値がVthH以上である場合は「H」と判断され、閾値がVthL以下である場合は「L」と判断される。また、図4〜図6で示されるデータの波形は、ホスト端末1及びSDメモリカード2間の伝送経路の距離による伝送遅延2Δdを考慮した後のものである。
図4は、ホスト端末1が位相同期パターンを受信するトリガであるクロックCLK_R(0)及びクロックCLK_R(180)と、SDメモリカード2から送信されるデータの位相が同期している場合を示す説明図である。ここで、ホスト端末1がSDメモリカード2から受信するデータのうち、位相ずれ無しの位相同期パターン「1010・・・」は実線で示され、位相ずれ無しの本発明の位相同期パターン「0010」は点線で示されている。ホスト端末1は、SDメモリカード2から送信されたデータを、クロックCLK_R(180)の立ち上がりエッジで取得する。よって、ホスト端末1は、位相同期パターン「1010・・・」のA1点では、本来受信すべき信号値「H」に対して信号値「H」を正確に取得する。
また、クロックCLK_R(0)の立ち上がりエッジで位相同期パターン「0010」の変化点での信号値を取得し、かつ位相同期パターン「0010」の信号値が「L」から「H」へ変化した後に、クロックCLK_R(180)の立ち上がりエッジにおいて信号値を取得して位相ずれを判断するようにしても良い。これにより、位相ずれを重複して判断し、誤判断をなくすことができる。例えば、A3点での信号値は「L」もしくは「H」のいずれかであり、A2点での信号値が常に「H」の場合には位相ずれは無いと判断する。
図5及び図6は、ホスト端末1が位相同期パターンを受信するトリガであるクロックCLK_R(0)及びクロックCLK_R(180)と、SDメモリカード2から送信されるデータの位相がずれている場合を示す説明図である。図5及び図6での位相ずれは、伝送経路の距離以外の事象に起因したΔt分であるとする。
まず図5について説明する。図5において、位相ずれ無しの位相同期パターン「1010・・・」は実線で示され、位相ずれ有りの位相同期パターン「1010・・・」は二点鎖線で示され、位相ずれ有りの本発明の位相同期パターン「0010」は点線で示されている。また、位相同期パターン「1010・・・」及び本発明の位相同期パターン「0010」はともに、クロックCLK_R(180)とΔt分だけ位相がずれているものとする。
ここで、図5に示す位相同期パターン「0010」の波形は、信号値がVthHを超えている「H」と判断される期間が比較的長い波形となっている。このような波形の場合に、位相同期パターン「0010」の信号値が「L」から「H」へ変化した後に、クロックCLK_R(180)に基づいて位相同期パターン「0010」の信号値を取得すると、多少の位相ずれがあっても位相ずれと判断できない。例えば、ホスト端末1がクロックCLK_R(180)の振幅の立ち上がりエッジで位相同期パターン「0010」のB3点の信号値を取得する。なお、位相ずれΔtがなければ、クロックCLK_R(180)の立ち上がりエッジにはB4点が位置することとなり、その信号値は「H」である。また、B3点は、閾値VthH以上の期間にまだ位置するため、その信号値は「H」である。このように、図5に示す位相同期パターン「0010」の波形の場合、ホスト端末1は、位相ずれがあっても位相ずれを判断できない。よって、前述のように、信号値が「L」から「H」へ大きく変化する変化点でクロックCLK_R(0)の立ち上がりエッジに基づいて信号値を取得し、「L」であることに基づいて位相ずれを判断する方が、位相ずれを敏感に判断できる。
なお、位相同期パターン「1010・・・」の信号値をクロックCLK_R(0)の立ち上がりエッジに基づいてB2点で取得した場合、B2点はVthH及びVthLの間に位置するため、B2点での信号値は「L」もしくは「H」のいずれかとなる。位相ずれ無しの位相同期パターン「1010・・・」の信号値をクロックCLK_R(0)の立ち上がりエッジに基づいてB5点で取得した場合も同様に、信号値は「L」もしくは「H」のいずれかとなる。よって、位相同期パターン「1010・・・」の場合、位相同期パターンの変化点でクロックCLK_R(0)の立ち上がりエッジに基づいて信号値を取得しても位相ずれを検出することができない。一方、本発明の位相同期パターン「0010」では、前述のように、複数回の検出において「L」が連続することにより、「L」の限界値付近に近づいた後に「H」に変化する。よって、位相同期パターンが全体的に「L」側にシフトしている。そのため、少しでも位相ずれが発生している場合は、信号値の変化点であることも起因して、位相ずれがある場合の信号値と位相ずれがない場合の信号値とが異なる。これにより少しの位相ずれでも検出することができる。つまり、位相同期パターン「1010・・・」では、位相ずれがない場合のB5点での信号値及び位相ずれがある場合のB2点での信号値はともに、「L」もしくは「H」のいずれかであるため位相ズレを判定できない。しかし、本発明の位相同期パターン「0010」では、図4に示す位相ずれがない場合のA3点での信号値は、「L」もしくは「H」のいずれかであるが、位相ずれがある場合のB1点での信号値は必ずLであるため、位相ずれの検出が可能である。このように、位相同期パターン「1010・・・」及び本発明の位相同期パターン「0010」は、位相ずれはともにΔtであるが、本発明の位相同期パターン「0010」では位相同期パターン「1010・・・」では検出できない位相ずれを検出することができる。
なお、クロックCLK_R(0)の立ち上がりエッジで位相同期パターン「0010」の変化点での信号値を取得し、かつ位相同期パターン「0010」の信号値が「L」から「H」へ変化した後に、クロックCLK_R(180)の立ち上がりエッジにおいて信号値を取得して位相ずれを判断するようにしても良い。これにより、位相ずれを重複して判断し、誤判断をなくすことができる。例えば、B1点での信号値が常に「L」であり、B3点での信号値が常に「L」もしくは「H」のいずれかの信号値である場合には位相ずれがあると判断する。
次に、図6について説明する。図6には、図5と同様に、位相ずれ無しの位相同期パターン「1010・・・」は実線で示され、位相ずれ有りの位相同期パターン「1010・・・」は二点鎖線で示され、位相ずれ有りの本発明の位相同期パターン「0010」は点線で示されている。図6に示す位相同期パターン「0010」の波形は、図5に示す位相同期パターン「0010」の波形とは異なり、信号値がVthHを超えている「H」と判断される期間が比較的短い波形となっている。このような波形の場合は、位相同期パターン「0010」の信号値が「L」から「H」へ変化した後に、クロックCLK_R(180)の立ち上がりエッジにおいて、位相同期パターンの信号値を取得して位相ずれを判断することができる。この場合、ホスト端末1は、クロックCLK_R(180)の立ち上がりエッジで、位相同期パターン「0010」のC1点での信号値を取得する。図6の場合、C1点は閾値VthHより下に位置するため、信号値は「L」又は「H」のいずれかとなる。なお、位相ずれが無い場合は、C2点での信号値を取得するため信号値は「H」となる。よって、複数回に亘ってC1点での信号値を取得し、その信号値が「L」もしくは「H」のいずれかの信号値である場合には位相ずれがあると判断する。
また、位相同期パターン「0010」の信号値が「L」から「H」へ大きく変化する変化点でクロックCLK_R(0)の立ち上がりエッジに基づいて信号値を取得して位相ずれを検出しても良い。この場合、クロックCLK_R(0)の立ち上がりエッジで、位相同期パターン「0010」信号値の変化点であるC5点での信号値を取得する。図6の場合、C5点は閾値VthLより下に位置するため、信号値は「L」となる。なお、位相ずれが無い場合は、前述の図4のA3点での信号値を取得するため、その信号値は「L」又は「H」のいずれかとなる。よって、複数回に亘ってC5点での信号値を取得し、複数回に亘って信号値が「L」であることに基づいて位相ずれがあると判断する。
(4)作用効果
前述のように、ホスト端末1は、本発明の位相同期パターンにより、ホスト端末1がSDメモリカード2からのデータを取得するためのクロックCLK_R(180)を、SDメモリカード2がホスト端末1に送信するデータに位相同期させる。よって、ホスト端末1は、SDメモリカード2から正確かつ欠落することなくレスポンス及びリードデータ等を受信することができる。
さらに、本発明の位相同期パターンを用いることで、前述のように、ホスト端末1は少しの位相ずれでも敏感に精度良く検出することができる。
また、SDメモリカード2とホスト端末1との間の伝送経路の遅延時間は、伝送経路の距離によっても変わり、また伝送経路の距離以外の温度変化によっても刻々と変化する。しかし、このような遅延による位相ずれが生じたとしても、例えばリードコマンドへの応答の度に、クロックCLK_R(180)の位相は、リムーバブルメモリデバイスからのデータを適切に受信できる位相に調整される。さらに、本発明の位相同期パターンを用いれば、敏感に精度良く位相ずれを検出して位相ずれを調整することができる。このように、例えばリードコマンドへの応答の度に位相ずれを敏感に精度良く検出し、かつ位相ずれを補正することで、クロックCLK_R(180)が例え高周波数の信号となっても、クロックCLK_R(180)に対する遅延時間の割合が小さく抑えられる。よって、ホスト端末は、遅延時間の変化等に左右されることなく、またクロックCLK_R(180)が例え伝送周波数が向上しても、リムーバブルメモリデバイスから送信されるレスポンス及びリードデータ等を正確に欠落することなく受信することができる。
(1)上記では、ホスト端末とデータを送受信するリムーバブルメモリデバイスをSDメモリカードを例に挙げて説明したが、ホスト端末から供給されたクロックでリードデータをホスト端末に送信するような携帯可能なデバイスであれば、本発明を適用可能な範囲はSDメモリカードに限定されない。例えば、その他、コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア、マルチメディアカード、メモリースティック等が挙げられる。また、リムーバブルメモリデバイスが搭載可能なメモリは、フラッシュメモリに限定されず、MRAM、 FeRAM等の不揮発性メモリが挙げられる。
(2)なお、第1位相調整ステップ及び第2位相調整ステップと2段階に分けるのではなく、1度に位相調整しても良い。つまり、位相ずれ検出部25で伝送経路の距離に起因する2Δd分の位相ずれ及び伝送経路の距離以外の事象に起因したΔt分の位相ずれを一度に検出して調整しても良い。
(4)なお、本発明では位相ずれを検出できれば良く、どの程度の位相ずれであるのかは必ずしも検出する必要はない。ただし、位相ずれの程度を検出し、位相ずれの程度に応じて位相の調整を行っても良い。
(5)
前述した方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明の範囲に含まれる。ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blue−ray Disc)、半導体メモリを挙げることができる。
SDメモリカード 2
クロック生成部 11
クロック送信部 13
コマンド生成部 15
コマンド送信部 17
レスポンス受信部 19
リードデータ受信部 21
位相同期パターン受信部 23
位相ずれ検出部 25
制御信号生成部 27
位相ずれ調整部 29
反転クロック生成部 31
クロック受信部 41
コマンド受信部 43
位相同期パターン生成部 45
パケット生成部 47
記憶部 49
レスポンスパケット送信部 51
リードデータパケット送信部 53
Claims (10)
- ホスト端末との間でデータを送受信するリムーバブルメモリデバイスであって、
前記ホスト端末と前記リムーバブルメモリデバイスとの間のデータの送受信に用いる送受信クロックを、前記ホスト端末から受信するクロック受信部と、
前記リムーバブルメモリデバイスからのデータを受信するために前記ホスト端末が内部に有する内部受信クロックの位相を調整するための位相同期パターンを、前記送受信クロックに基づいて生成する生成部と、
生成した位相同期パターンを前記ホスト端末に送信する送信部と、
を有し、
前記位相同期パターンは、少なくとも2周期継続する第1レベル信号と、この第1レベル信号に続いて1周期継続する第2レベル信号と、を含み
前記ホスト端末が前記リムーバブルメモリデバイスからリードデータを受信するための開始コマンドを、前記ホスト端末から受信する開始コマンド受信部と、
前記開始コマンドに応答して、前記開始コマンドへのレスポンス及び/又は前記リードデータを順次パケット化し、少なくとも最初のパケットに前記位相同期パターンを付加するパケット生成部と、
をさらに有し、
前記送信部は、前記位相同期パターンが付加されたパケットを含むパケットを送信し、
前記送信部は、前記位相同期パターンが付加されたパケットに含まれるレスポンスを、前記送受信クロックをn分周したn分周クロック(n>1)で送信することを特徴とする、
リムーバブルメモリデバイス。 - 前記位相同期パターンは、前記1周期継続する第2レベル信号の後に少なくとも1周期継続する第1レベル信号をさらに含むことを特徴とする、
請求項1に記載のリムーバブルメモリデバイス。 - 前記パケット生成部は、前記開始コマンドに応答して生成された全てのパケットに前記位相同期パターンを付加することを特徴とする、
請求項1に記載のリムーバブルメモリデバイス。 - 前記送信部は、前記位相同期パターンが付加されたパケットを間欠的に送信することを特徴とする、
請求項1に記載のリムーバブルメモリデバイス。 - 前記位相同期パターンは、前記パケットに含まれるレスポンス及び/又は前記リードデータの開始位置又は終了位置を示す信号を含むことを特徴とする、
請求項1に記載のリムーバブルメモリデバイス。 - 前記リムーバブルメモリデバイスはSD(Secure Digital)メモリカードであることを特徴とする、
請求項1に記載のリムーバブルメモリデバイス。 - ホスト端末との間でデータを送受信するリムーバブルメモリデバイスが実行する位相同期方法であって、
前記ホスト端末と前記リムーバブルメモリデバイスとの間のデータの送受信に用いる送受信クロックを、前記ホスト端末から受信するクロック受信ステップと、
前記リムーバブルメモリデバイスからのデータを受信するために前記ホスト端末が内部に有する内部受信クロックの位相を調整するための位相同期パターンを、前記送受信クロックに基づいて生成する生成ステップと、
生成した位相同期パターンを前記ホスト端末に送信する送信ステップと、
を有し、
前記位相同期パターンは、少なくとも2周期継続する第1レベル信号と、この第1レベル信号に続いて1周期継続する第2レベル信号と、を含み
前記ホスト端末が前記リムーバブルメモリデバイスからリードデータを受信するための開始コマンドを、前記ホスト端末から受信する開始コマンド受信部ステップと、
前記開始コマンドに応答して、前記開始コマンドへのレスポンス及び/又は前記リードデータを順次パケット化し、少なくとも最初のパケットに前記位相同期パターンを付加するパケット生成部ステップと、
をさらに有し、
前記送信ステップは、前記位相同期パターンが付加されたパケットを含むパケットを送信し、
前記送信ステップは、前記位相同期パターンが付加されたパケットに含まれるレスポンスを、前記送受信クロックをn分周したn分周クロック(n>1)で送信することを特徴とする、
位相同期方法。 - ホスト端末との間でデータを送受信するリムーバブルメモリデバイスが実行する位相同期プログラムであって、
前記ホスト端末と前記リムーバブルメモリデバイスとの間のデータの送受信に用いる送受信クロックを、前記ホスト端末から受信するクロック受信部、
前記リムーバブルメモリデバイスからのデータを受信するために前記ホスト端末が内部に有する内部受信クロックの位相を調整するための位相同期パターンを、前記送受信クロックに基づいて生成する生成部、及び
生成した位相同期パターンを前記ホスト端末に送信する送信部、
としてリムーバブルメモリデバイスを機能させ、
前記位相同期パターンは、少なくとも2周期継続する第1レベル信号と、この第1レベル信号に続いて1周期継続する第2レベル信号と、を含み
さらに、前記位相同期プログラムは、
前記ホスト端末が前記リムーバブルメモリデバイスからリードデータを受信するための開始コマンドを、前記ホスト端末から受信する開始コマンド受信部、および、
前記開始コマンドに応答して、前記開始コマンドへのレスポンス及び/又は前記リードデータを順次パケット化し、少なくとも最初のパケットに前記位相同期パターンを付加するパケット生成部、
としてリムーバブルメモリデバイスを機能させ、
前記送信部は、前記位相同期パターンが付加されたパケットを含むパケットを送信し、
前記送信部は、前記位相同期パターンが付加されたパケットに含まれるレスポンスを、前記送受信クロックをn分周したn分周クロック(n>1)で送信することを特徴とする、
位相同期プログラム。 - ホスト端末との間でデータを送受信するリムーバブルメモリデバイスが実行する位相同期方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記位相同期方法は、
前記ホスト端末と前記リムーバブルメモリデバイスとの間のデータの送受信に用いる送受信クロックを、前記ホスト端末から受信するクロック受信ステップと、
前記リムーバブルメモリデバイスからのデータを受信するために前記ホスト端末が内部に有する内部受信クロックの位相を調整するための位相同期パターンを、前記送受信クロックに基づいて生成する生成ステップと、
生成した位相同期パターンを前記ホスト端末に送信する送信ステップと、
を有し、
前記位相同期パターンは、少なくとも2周期継続する第1レベル信号と、この第1レベル信号に続いて1周期継続する第2レベル信号と、を含み
前記位相同期方法は、
前記ホスト端末が前記リムーバブルメモリデバイスからリードデータを受信するための開始コマンドを、前記ホスト端末から受信する開始コマンド受信ステップと、
前記開始コマンドに応答して、前記開始コマンドへのレスポンス及び/又は前記リードデータを順次パケット化し、少なくとも最初のパケットに前記位相同期パターンを付加するパケット生成ステップと、
をさらに有し、
前記送信ステップは、前記位相同期パターンが付加されたパケットを含むパケットを送信し、
前記送信ステップは、前記位相同期パターンが付加されたパケットに含まれるレスポンスを、前記送受信クロックをn分周したn分周クロック(n>1)で送信するむことを特徴とする、
前記位相同期方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 - リムーバブルメモリデバイスとの間でデータを送受信するホスト端末であって、
前記ホスト端末と前記リムーバブルメモリデバイスとの間のデータの送受信に用いる送受信クロックを、前記リムーバブルメモリデバイスに送信するクロック送信部と、
前記送受信クロックに基づいて生成され、前記リムーバブルメモリデバイスからのデータを受信するために前記ホスト端末が内部に有する内部受信クロックの位相を調整するための位相同期パターンを、前記リムーバブルメモリデバイスから受信する位相同期パターン受信部と、
前記内部受信クロックと、前記リムーバブルメモリデバイスから前記送受信クロックに基づいて送信されるデータとの位相ずれを、前記位相同期パターンに基づいて検出する位相ずれ検出部と、
を有し、
前記位相同期パターンは、少なくとも2周期継続する第1レベル信号と、この第1レベル信号に続いて1周期継続する第2レベル信号とを含み、
前記位相同期パターン受信部は、複数の位相同期パターンを受信し、
前記位相ずれ検出部は、前記複数の位相同期パターンに基づいて検出した複数の位相ずれを平均することで位相ずれを検出し、
前記開始コマンドに応答して、前記開始コマンドへのレスポンス及び/又は前記リードデータを順次パケット化し、少なくとも最初のパケットに前記位相同期パターンを付加するパケット生成部をさらに有し、
前記ホスト端末が前記リムーバブルメモリデバイスに送信した前記開始コマンドに対して、前記リムーバブルメモリデバイスから前記送受信クロックのn分の1(n>1)の分周クロック送られてきたレスポンスを、オーバーサンプリングにより受信することを特徴とする、
ホスト端末。
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