JP4565086B2 - 釣糸およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、引張強度、結節強度を満足するとともに、極めて優れた耐根ずれ性を有するポリ弗化ビニリデン系樹脂モノフィラメントからなる釣糸に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリ弗化ビニリデン系樹脂モノフィラメントは、強靭であること、比重が大きいこと、屈折率が水に近いこと、および吸水率が低いことなどの有用な特性を備えているため、従来から釣糸用途に広く使用されている。
【0003】
かかるポリ弗化ビニリデン系樹脂モノフィラメントは、それ自体が比較的剛直な繊維構造を有するため、他の合成繊維であるポリアミド系樹脂モノフィラメントなどに比べればキズが付きにくく、またキズが付いても切れにくい利点があるものの、昨今流行のルアーフィッシングなどの過酷な用途に耐えるに足るいわゆる耐根ずれ性の面では必ずしも満足すべきものではなかった。
【0004】
なお、ポリ弗化ビニリデン系樹脂モノフィラメントに関わる従来技術としては、(A)2段延伸法で、1段目延伸倍率を一定範囲内に規定したポリ弗化ビニリデン繊維の製造方法(特公昭53−22574号公報)、(B)実質的に2段延伸であるが、その中間で弛緩熱処理を施すポリ弗化ビニリデンモノフィラメントの製造方法(特公平3−57965号公報)、(C)190オングストローム以下の長周期を有するポリ弗化ビニリデン系モノフィラメント(特開昭60−215810号公報)、および(D)2段延伸後融点を越える温度で緊張熱処理し、表層のみを低配向化させた弗化ビニリデン系樹脂モノフィラメント(特公平3−50001)などがすでに提案されている。
【0005】
すなわち、上記(A)および(B)の製造方法および(C)のポリ弗化ビニリデン系モノフィラメントは、主として高結節強度化を図ったものであり、また上記(D)のポリ弗化ビニリデン系樹脂モノフィラメントは、主として耐摩耗性の向上を図ったものであるが、いずれも釣糸として使用された場合の耐根ずれ性という面では必ずしも満足すべきであるとはいい難いものであった。
【0006】
したがって、従来のポリ弗化ビニリデン系樹脂モノフィラメントからなる釣糸は、いずれも耐根ずれ性の面では依然として不十分であり、その改良が望まれているのが実状であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果、達成されたものである。
【0008】
したがって、本発明の目的は、引張強度、結節強度を満足するともに、極めて優れた耐根ずれ性を有する釣糸を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、ポリ弗化ビニリデン系樹脂モノフィラメントを特定の擦過試験に供した場合の引張強力保持率を特定の範囲に規定することによって、釣糸としての耐根ずれ性が著しく向上することを見出だし、本発明に到達した。
【0010】
すなわち、本発明の釣糸は、ポリ弗化ビニリデン系樹脂モノフィラメントからなる釣糸であって、後述する擦過試験法で測定した引張強力保持率が70%以上であることを特徴とする。
【0011】
なお、本発明の釣糸においては、JIS L1013の規定に準じて測定した引張強度が65Kg/mm2以上、結節強力が45Kg/mm2以上であることも必要である。
また、本発明の釣糸の製造方法は、紡糸機で紡出し、冷却して得られたポリ弗化ビニリデン系樹脂モノフィラメントの未延伸糸を、引き続き120℃〜175℃の温度で、延伸張力が0.05〜0.2g/dとなるように3倍以上4倍未満の倍率で1次延伸を行った後、140℃〜175℃の温度で0.85〜1.0倍の中間弛緩熱処理を行い、更に130℃〜175℃の温度で全延伸倍率が5.5倍以上になるように2次延伸を行うことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について詳述する。
【0013】
本発明の釣糸は、少なくとも表面層がポリ弗化ビニリデン系樹脂からなる。したがって、釣糸が、全体としてポリ弗化ビニリデン系樹脂からなるものであってもよいし、内層がポリアミド、ポリオレフィン等のポリ弗化ビニリデン系樹脂以外の熱可塑性樹脂の単一層又は複層からなり、外層がポリ弗化ビニリデン系樹脂からなる複合構造のものであってもよい。しかし、好適には釣糸が全体としてポリ弗化ビニリデン系樹脂からなるものが用いられる。
【0014】
また、釣糸全体がポリ弗化ビニリデン系樹脂の場合でも、表面層と内層においてポリ弗化ビニリデン系樹脂の重合度が同一の場合と、異なる場合のいずれでもよい。
【0015】
本発明でいうポリ弗化ビニリデン系樹脂とは、弗化ビニリデン成分を80重量%以上含有するポリ弗化ビニリデン単独重合体または共重合体である。ここで20重量%未満を占める場合の共重合成分としてはテトラフロロエチレン、トリフロロモノクロロエチレン、トリフロロエチレン、モノフロロエチレン、ヘキサフロロプロピレンおよびこれらの混合物などが挙げられるが、なかでもヘキサフロロプロピレンが好ましい。また、弗化ビニリデン成分が80重量%以上であるポリ弗化ビニリデンに、他の弗化ビニリデンホモポリマおよび/またはコポリマをブレンドして用いることもできる。ただし、重合体または重合体混合物において弗化ビニリデン成分の含有量が80重量%未満になると、結晶性が低下し、本発明の目的とする特性の達成が困難になる傾向がある。
【0016】
なお、本発明で用いるポリ弗化ビニリデン系樹脂は、ジメチルホルムアミドの0.4g/cc溶液で測定した固有粘度指数(ηinh)が、0.8以上、特に1.0以上のものが好ましく、ηinhが0.8未満の場合には、十分な物性が得られない場合がある。
【0017】
さらに、本発明で用いるポリ弗化ビニリデン系樹脂には、例えばエチレン−テトラフロロエチレン共重合体、ポリテトラフロロエチレン、テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロピレン共重合体、パーフロロ〜アルコキシ樹脂、ポリクロロトリフロロエチレン、エチレンクロライド−テトラフロロエチレン共重合体等の他のフッ素系ポリマー、更に顔料、染料、耐光剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、結晶化抑制剤、および可塑剤などの各種添加剤を、目的とする性能を疎外しない範囲で、その重合工程、重合後あるいは紡糸直前に添加することができる。
【0018】
本発明のポリ弗化ビニリデン系樹脂モノフィラメントからなる釣糸は、下記擦過試験法で測定した引張試験保持率が70%以上、好ましくは80%以上であることが重要である。
【0019】
[擦過試験法]
擦過試験には、一辺が10mm角の四角断面ステンレス棒(角のRが0.1〜0.3mm、各面の鏡面仕上げが#400)からなる擦過棒6本を、直径130mm、長さ240mmの回転枠の外周に、平行かつ等間隔で取付けた装置を用いる。そして、長さ400mmの釣糸(モノフィラメント)の一端に釣糸の単位断面積(mm2 )当り3Kgの重りを取り付け、その他端をスライドシャフトに接続する。この状態とした釣糸を、上記6本の擦過棒の角部に接触するようにして、上記回転枠に懸下する。次に、釣糸に水をシャワリングしつつ、上記スライドシャフトをトラバースすることにより、釣糸に対し幅20mm、片道60秒の速度の往復移動を与えながら、上記回転枠を250rpmの回転速度で重り方向に回転させる。上記回転枠を60秒間回転させた後の釣糸を採取して、その引張強力をJIS L1013の規定に準じて測定し、初期の引張強力に対する強力保持率(%)を算出して、この値を強力保持率とする。強力保持率が高いほど耐根ずれ性が優れていることを意味する。
【0020】
なお、本発明でいう釣糸の耐根ずれ性とは、例えば海釣りの釣糸として実用した場合に海中の岩や鋭利な貝殻などに接触した際や、あるいは湖でのルアーフィッシング用釣糸に使用した場合にコンクリートや朽ち木などのヘビーカバーと呼ばれる障害物に接触した際の耐久性を意味するものである。
【0021】
従来、釣糸に関してはサンドペーパー摩耗などに代表される摩耗試験は種々検討されてきたが、この摩耗試験結果は必ずしも実用上の耐根ずれ性を忠実に代表する試験法とはなっていなかった。本発明者らは、それらに代わる過酷な擦過試験法に着眼し、また一方で広範な実釣試験を実施した結果、上述した擦過試験法が実用上の耐根ずれ性のモデル評価法として極めて優れることを見出だしたのである。
【0022】
次に、本発明のポリ弗化ビニリデン系樹脂モノフィラメントからなる釣糸の製造方法について説明する。
【0023】
本発明においては、エクストルーダー型押出紡糸機を用いる通常の条件を採用することができ、ポリ弗化ビニリデン系樹脂の紡糸条件としては、例えばポリマ温度230〜320℃、押出圧力10〜500Kg/cm2 、口金孔径0.1〜5mm、紡糸速度0.3〜100m/分などの範囲を適宜選択することができる。
【0024】
紡出されたモノフィラメントは、短い気体ゾーンを通過した後、通常温度20℃前後の冷却浴中で冷却されるが、ここで用いる冷却媒体としては水、グリセリンおよびポリエチレングリコールなどのポリ弗化ビニリデン系樹脂に不活性な液体化合物が挙げられる。
【0025】
冷却されたモノフィラメントは、通常の方法で冷却媒体を除去された後、1段目の延伸ゾーンに送られるが、本発明の延伸および熱固定時の雰囲気(浴)としては、例えばポリエチレングリコール、グリセリンおよびシリコーン・オイルなどの液体を加熱した熱媒浴、乾熱気体浴および加熱あるいは加圧水蒸気浴などが用いられる。
【0026】
延伸は先ず120℃〜175℃の範囲の温度で3倍以上4倍未満の一次延伸(E1)を行い、更に140℃〜175℃の温度で0.85〜1.0倍(好ましくは0.9〜0.98倍)の範囲で中間弛緩熱処理(E2)を行い、更に130℃〜175℃の範囲の温度で2次延伸(E3)を行うことによって、全延伸倍率(E1×E2×E3)を5.5倍以上、好ましくは6.0倍以上とすることが重要である。
【0027】
ここで、1次延伸が4倍以上の高倍率になると、擦過試験法での強力保持率が70%未満となって耐根ずれ性を満足せず、1次延伸倍率が3倍未満になると、初期の引張強度および結節強度を満足しない結果となる。
【0028】
また、別の観点からは1次延伸時における延伸張力が0.05〜0.2g/dであることが必要である。
【0029】
さらに、引き続いて2次延伸に移るが、その2次延伸前に中間弛緩熱処理を施すことが重要である。この中間弛緩熱処理を行なわない場合には、擦過試験法での強力保持率が70%未満となり、耐根ずれ性を満足することができない。
【0030】
次に、2次延伸は全延伸倍率が5.5倍以上が必要であり、それを下回ると引張強度、結節強度が不十分となる。
【0031】
このようにして延伸した後には、必要に応じて延伸歪みを除去することなどを目的として、適度な定長、弛緩熱処理を行うこともできる。
【0032】
かくして得られた本発明のポリ弗化ビニリデン系樹脂モノフィラメントからなる釣糸は、引張強度、結節強度を満足するとともに、極めて優れた耐根ずれ性を有することから、各種磯釣りやルアーフィッシングなどの釣り用具として極めて有用である。
【0033】
【実施例】
次に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は、その趣旨を超えない限り、以下の実施例に何ら限定されるものではない。なお、モノフィラメントの評価は以下の方法に準じて行った。
(1)擦過試験法
上述したとおりに測定した。
(2)引張試験
JIS L1013の規定に準じて測定した。
(3)耐根ずれ性
ロッド:エアリアル(エバグリーン製)、リール:エイペックス(マミヤOP製)、ルアー:1/8ジグヘッド+クリンクルカッツ(ポパイ製)をタックルとして、琵琶湖の桟橋から水深2mのフラットウィードでルアーフィッシングを実際に行った。キャスティグ回数を100投行った後、使用した釣糸のキズの発生状態を観察し、下記の三段階に相対的評価した。
【0034】
○:キズの発生がほとんど認められなかった
△:キズの発生が認められた
×:キズの発生が著しく認められた。
[実施例1]
ジメチルホルムアミドの0.4g/cc溶液の30℃における固有粘度指数(ηinh)が1.2のポリ弗化ビニリデン重合体チップ(融点176℃)を、エクストルーダー型紡糸機で260℃で溶融し、孔径1.5mmの口金を通して紡糸し、さらに20℃のポリエチレングリコール浴中で冷却した。
【0035】
次に、この未延伸糸を164℃のポリエチレングリコール1段目延伸浴中で3.5倍に1次延伸(E1)し、続いて165℃のポリエチレングリコール2段目熱処理浴中で0.98倍に中間弛緩熱処理(E2)し、更に140℃の乾熱浴中で2次延伸(E3)を行い、全延伸倍率(E1×E2×E3)が6.80倍となるように延伸することにより、モノフィラメントを得た。
【0036】
引き続いて、155℃の乾熱浴中に処理倍率0.87倍で通過させて熱処理を施すことにより、直径0.200mmのポリ弗化ビニリデン系樹脂モノフィラメントからなる釣糸を得た。
[実施例2]
1次延伸倍率を3.7倍、および全延伸倍率(E1×E2×E3)を6.70倍とした以外は、実施例1と同一の製造方法により、直径0.200mmのポリ弗化ビニリデン系樹脂モノフィラメントからなる釣糸を得た。
[実施例3]
実施例1と同じポリ弗化ビニリデン重合体チップを、エクストルーダー型紡糸機で260℃で溶融し、孔径0.13mmの口金を通して紡糸し、さらに20℃のポリエチレングリコール浴中で冷却した。
【0037】
次に、この未延伸糸を163℃のポリエチレングリコール1段目延伸浴中で3.5倍に1次延伸(E1)し、続いて165℃のポリエチレングリコール2段目熱処理浴中で0.98倍に中間弛緩熱処理(E2)し、更に140℃の乾熱浴中で2次延伸(E3)を行い、全延伸倍率(E1×E2×E3)が6.80倍となるように延伸することによりモノフィラメントを得た。
【0038】
引き続いて、155℃の乾熱浴中に処理倍率0.87倍で通過させて熱処理を施すことにより、直径0.150mmのポリ弗化ビニリデン系樹脂モノフィラメントからなる釣糸を得た。
[実施例4]
実施例1と同じポリ弗化ビニリデン重合体チップを、エクストルーダー型紡糸機で260℃で溶融し、孔径3.0mmの口金を通して紡糸し、さらに20℃のポリエチレングリコール浴中で冷却した。
【0039】
次に、この未延伸糸を165℃のポリエチレングリコール1段目延伸浴中で3.8倍に1次延伸(E1)し、続いて168℃のポリエチレングリコール2段目熱処理浴中で0.98倍に中間弛緩熱処理(E2)し、更に140℃の乾熱浴中で2次延伸(E3)を行い、全延伸倍率(E1×E2×E3)が6.70倍となるように延伸することによりモノフィラメントを得た。
【0040】
引き続いて、155℃の乾熱浴中に処理倍率0.87倍で通過させて熱処理を施すことにより、直径0.500mmのポリ弗化ビニリデン系樹脂モノフィラメントからなる釣糸を得た。
[比較例1]
1次延伸倍率を4.5倍とした以外は、実施例1と同一の製造方法により、直径0.200mmのポリ弗化ビニリデン系樹脂モノフィラメントからなる釣糸を得た。
[比較例2]
1次延伸倍率を5.9倍とした以外は、実施例1と同一の製造方法により、直径0.200mmのポリ弗化ビニリデン系樹脂モノフィラメントからなる釣糸を得た。
[比較例3]
1次延伸後の中間弛緩熱処理をなしとした以外は、実施例1と同一の製造方法により、直径0.200mmのポリ弗化ビニリデン系樹脂モノフィラメントからなる釣糸を得た。
[比較例4]
1次延伸倍率を2.8倍とした以外は、実施例1と同一の製造方法により、直径0.200mmのポリ弗化ビニリデン系樹脂モノフィラメントからなる釣糸を得た。
【0041】
上記実施例1〜4および比較例1〜4で得られた各釣糸について、釣糸としての特性を評価した結果を表1に併せて示す。
【0042】
【表1】
表1の結果から明らかなように、本発明の擦過試験法での引張強力保持率の高い釣糸は(実施例1〜4)は、いずれも耐根ずれ性が極めて優れた性能を有する。
【0043】
一方、一次延伸倍率が4.0倍を越える条件で延伸したモノフィラメントからなる釣糸(比較例1、2)、および中間弛緩熱処理のない条件で延伸したモノフィラメントからなる釣糸(比較例3)は、いずれも擦過試験法での引張強力保持率が低く、耐根ずれ性が劣るものであった。そして、一次延伸倍率が3.0倍未満の条件で延伸したモノフィラメントからなる釣糸(比較例4)は、擦過試験法での引張強力保持率が高く耐根ずれ性は満足するものの、初期の引張強度および結節強度が劣り、釣糸としては満足すべきものではなかった。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のポリフッ化ビニリデン系樹脂モノフィラメントからなる釣糸は、引張強度、結節強度を満足するとともに、極めて優れた耐根ずれ性を有しており、各種磯釣りやルアーフィッシングなどの釣り用具として極めて有用である。
Claims (2)
- ポリ弗化ビニリデン系樹脂モノフィラメントからなる釣糸であって、JIS L1013の規定に準じて測定した引張強度が65Kg/mm 2 以上、結節強度が45Kg/mm 2 以上、かつ下記擦過試験法で測定した引張強力保持率が70%以上であることを特徴とする釣糸。
擦過試験法:一辺が10mm角の四角断面ステンレス棒(角のRが0.1〜0.3mm、各面の鏡面仕上げが#400)からなる擦過棒6本を、直径130mm、長さ240mmの回転枠の外周に、平行かつ等間隔で取付けた装置を用い、長さ400mmの釣糸の一端に釣糸の単位断面積(mm2)当り3Kgの重りを取り付け、その他端をスライドシャフトに接続したサンプルを、上記6本の擦過棒の角部に接触するようにして、上記回転枠に懸下する。次に釣糸に水をシャワリングしつつ、上記スライドシャフトをトラバースすることにより、釣糸に対し幅20mm、片道60秒の速度の往復移動を与えながら、上記回転枠を250rpmの回転速度で重り方向に回転させる。上記回転枠を60秒間回転させた後の釣糸を採取して、その引張強力をJIS L1013の規定に準じて測定し、初期の引張強力に対する強力保持率(%)を算出する。 - 紡糸機で紡出し、冷却して得られたポリ弗化ビニリデン系樹脂モノフィラメントの未延伸糸を、引き続き120℃〜175℃の温度で、延伸張力が0.05〜0.2g/dとなるように3倍以上4倍未満の倍率で1次延伸を行った後、140℃〜175℃の温度で0.85〜1.0倍の中間弛緩熱処理を行い、更に130℃〜175℃の温度で全延伸倍率が5.5倍以上になるように2次延伸を行うことを特徴とする請求項1に記載の釣糸の製造方法。
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