JP4563463B2 - ドア取り外し方法 - Google Patents
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ここで、ドアをボディから取り外すラインでは、例えば、ボディの両側に位置しナットランナを備えた2台の第1ロボットと、ボディの両側に位置しドアを把持する2台の第2ロボットと、を備えるドア取り外し装置が用いられる(特許文献1参照)。このドア取り外し装置では、ドアを開いた状態で、第1ロボットのナットランナでボルト緩めてドアとボディとの連結を解除し、その後、第2ロボットでドアを把持して、ドアを搬送する。
そこで、この発明によれば、この検出した荷重が所定値以上である場合にのみ、双腕ロボットでドアを搬送する。よって、ドアとボディとの連結が解除されている場合にのみドアを搬送するので、ドアやボディが損傷するのを防止できる。
そこで、本発明では、上下一対のボルトのうち上側を緩めた後、下側を緩めたので、下側のマニピュレータにかかる荷重の経時変化を監視することで、ドアとボディとの連結が解除されたか否かを確実に判断できる。
図1は、本発明の一実施形態に係るドア取り外し方法が適用されたドア取り外しシステム1の斜視図である。
ドア取り外しシステム1は、自動車のボディ10にボルト12で仮固定されたドア11を、このボディ10から取り外すものである。このドア取り外しシステム1は、ドア11を上下から挟持する双腕ロボット20と、ボルト12を取り外す単腕ロボット30と、これらを制御する制御装置40(図3参照)と、を備える。
一対のヒンジ部材13、14は、それぞれ、ボディ10に固定されるとともに、1本のボルト12でドア11の長さ方向一端側の端面に仮固定されている。
このドア11は、インナパネル15とアウタパネル16とを接合して形成される。
インナパネル15は、略平板矩形状のパネル本体151と、このパネル本体151の上端に設けられた略コの字形状のフレーム部152と、を備える。フレーム部152とパネル本体151の上辺とで囲まれた領域は、図示しない窓ガラスが露出する開口となっている。
アウタパネル16は、インナパネル15のパネル本体151の外側に取り付けられる。アウタパネル16の上辺とインナパネル15のパネル本体151の上辺との間には、窓ガラスを収容するための隙間が形成されている。
マニピュレータ22A、22Bは、7軸であり、ロボット本体21に軸支されるアーム23A、23Bと、これらアーム23A、23Bの先端フランジ面24A、24Bに軸支された第1把持治具50および第2把持治具60と、を備える。
このスライド部211には、この旋回軸213に作用するトルクを検出するトルクセンサ214が設けられている。トルクセンサ214は、具体的には、旋回軸213を駆動するモータの回転軸に作用するトルクを検出する。
アーム23Aの第1腕部231の回転軸216と、アーム23Bの第1腕部231の回転軸216とは、同一直線上に位置している。
上述の荷重センサ215A、215Bは、これら回転軸216を駆動するモータの回転軸に作用するトルクを検出する。
第3腕部233は、略直線状に延出しており、第2腕部232に軸支される。第2腕部232は、図示しない駆動機構により、第2腕部232の延出方向を回転中心として、第3腕部233を回転させる。
第5腕部235は、略直線状に延出しており、第4腕部234に軸支される。第4腕部234は、図示しない駆動機構により、第4腕部234の延出方向を回転中心として、第5腕部235を回転させる。
第1把持治具50は、アーム23Aの先端フランジ面24Aに取り付けられた支持部51と、この支持部51に支持される略コの字形状の係止部52と、図示しないレーザ測定装置と、を備える。
ドア開けピン55は、第2フレーム532に設けられ、第2緩衝部542の表面から突出している。
第2把持治具60は、アーム23Bの先端フランジ面24Bに取り付けられた支持部61と、この支持部61の両端側に支持された互いに略平行な一対の略L字形状の係止部62と、を備える。
この係止部62は、それぞれ、第1把持治具50の係止部52と同様の構成であるが、ドア開けピンが設けられていない点が異なる。
マニピュレータ32は、7軸であり、ロボット本体31に設けられたアーム33と、このアーム33の先端にナットランナ支持具70を介して支持されたナットランナ71と、を備える。
単腕ロボット30のロボット本体31およびアーム33は、双腕ロボット20のロボット本体31およびアーム23A、23Bと同様の構成であるが、単腕ロボット30のスライド部211は、図1中矢印A方向にのみスライド可能である点が、双腕ロボット20のスライド部211と異なる。
制御装置40は、双腕ロボット20のマニピュレータ22Aでドア11を開けるドア開け部41と、双腕ロボット20のマニピュレータ22A、22Bでドア11を上下から挟持するドア挟持部42と、単腕ロボット30でボルト12を取り外すボルト取り外し部43と、双腕ロボット20でドア11を搬送するドア搬送部44と、を備える。
具体的には、マニピュレータ22Bについて回転軸216以外の回転軸をロックしておき、荷重センサ215Bにより、マニピュレータ22Bの回転軸216を駆動するモータに作用するトルクを検出する。なお、本実施形態では、荷重センサ215Bにより回転軸216に作用するトルクを検出したが、これに限らず、回転軸216を駆動するモータの電流値に基づいて、この回転軸216に作用するトルクを算出してもよい。
そして、この検出した荷重が所定値以上である場合にのみ、ロボット本体21の旋回軸213の旋回を開始して、一対のマニピュレータ22A、22Bでドア11の搬送を開始する。
まず、ボディ10がライン上を搬送され、ドア取り外しシステム1に供給される。この状態では、ドア11は閉じた状態である。
ST11では、単腕ロボット30のスライド部211をスライドさせて、ドア11の開閉範囲の外側にマニピュレータ32を移動させ、ST12では、この単腕ロボット30を待機させる。
ST1では、双腕ロボット20のスライド部211をスライドさせて、ドア11を把持する位置にマニピュレータ22A、22Bを移動させる。
ST2では、双腕ロボット20の第1マニピュレータ22Aに設けられた図示しないレーザ測定装置により、ドア11の位置を測定する。
具体的には、図5に示すように、第1マニピュレータ22Aを駆動して、第1把持治具50のドア開けピン55を、ドア11のアウタパネル16の上辺とインナパネル15のパネル本体151の上辺との隙間に挿入するとともに、係止部52の第3緩衝部543をインナパネル15のパネル本体151の上辺に係止させて、このドア11をボディ10の外側に向かって引く。すると、ドア11が開いて、ドア11の下辺が露出する。
具体的には、図6に示すように、第2マニピュレータ22Bを駆動して、第2把持治具60の係止部62の第3緩衝部543をドア11の下辺に係止させるとともに、係止部62の第2緩衝部542でドア11の下辺を支持する。この状態では、第1把持治具50の緩衝部54と、第2把持治具60の緩衝部54とは、ドア11を上下に挟んで互いに対向した状態である。この状態から、第1把持治具50と第2把持治具60とを接近させることで、第1マニピュレータ22Aおよび第2マニピュレータ22Bによりドア11を挟持する。
具体的には、図8に示すように、まず、ナットランナ71のソケットをボルト12に嵌合させる。その後、図7中矢印で示すように、ナットランナ71のソケット711の回転軸Cを中心としてアーム33を回動させることにより、ボルト12の締め付けトルクのうち高トルク範囲を弛緩させ、その後、ナットランナ71を駆動して、ボルト12の締め付けトルクのうち低トルク範囲を弛緩させる。このようにして、図9に示すように、ボルト12を取り外す。
ここで、双腕ロボット20の旋回軸213を旋回させる際、トルクセンサ214により旋回軸213に作用するトルクを検出し、この検出したトルクが所定値以上である場合には、双腕ロボット20の旋回を停止する。
ST8では、双腕ロボット20によりこのドア11をパレットに載置し、ST9では、双腕ロボット20のスライド部211をスライドさせて、原位置に戻る。
(1)荷重センサ215Bにより検出した荷重が所定値以上である場合にのみ、双腕ロボット20でドア11を搬送する。よって、ドア11とボディ10との連結が解除されている場合にのみドア11を搬送するので、ドア11やボディ20が損傷するのを防止できる。
11 ドア
12 ボルト
20 双腕ロボット
22A 第1マニピュレータ
22B 第2マニピュレータ
Claims (2)
- 自動車のボディにボルトで固定されたドアを、当該ボディから取り外すドア取り外し方法であって、
双腕ロボットの一対のマニピュレータで前記ドアを上下から挟持して把持する手順と、
前記ボルトを緩める手順と、
前記一対のマニピュレータのうち前記ドアの下側を支持する方にかかる荷重を検出し、当該検出した荷重が所定値以上である場合にのみ、前記双腕ロボットでドアを搬送する手順と、を備えることを特徴とするドア取り外し方法。 - 請求項1に記載のドア取り外し方法において、
前記ドアは、上下一対のボルトで前記ボディに固定されており、
前記ボルトを緩める手順では、前記上下一対のボルトのうち上側を緩めた後、下側を緩めることを特徴とするドア取り外し方法。
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