JP2010023120A - ロボットハンドとこれを用いた対象物の把持方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】取出位置にある対象物を挟持して別の位置まで搬送する搬送ロボットのロボットハンドであって、種類が異なる第1および第2の対象物2,3をそれぞれ挟持する第1および第2の挟持部5,7を備える。第1および第2の挟持部5、7は、開閉駆動される共通のフレーム9に設けられる。第1の挟持部5は、フレーム9の閉動作により第1の対象物2を挟むように動作し、第2の挟持部7も、フレーム9の閉動作により第2の対象物3を挟むように動作する。
【選択図】図1
Description
図6の構成を説明する。多関節ロボット11のアーム先端部にはハンド交換用着脱装置12が設けられており、用意されたハンド(把持部)13〜15のいずれか1つがハンド交換用着脱装置12を介してロボット11に取り付けられる。図6には、ハンド13を取り付けて、ワーク16を把持した状態が示されている。各ハンド13〜15には、それぞれワーク16〜18の把持に適した配置、形状及びサイズを有する把持爪と、それら把持爪に把持動作を行なわせるためのアクチュエータが組み込まれている。ロボット11の各軸は周知の態様でロボット制御装置(図示省略)により制御される一方、ハンド交換用着脱装置12及び各ハンドの把持動作のためのアクチュエータの制御もロボット制御装置によって行なわれる。
また、通常、把持部(把持爪)を鉛直姿勢にして、対象物に対して上方からアクセスしている。そのため、対象物の上方に障害物がある場合には、対象物へのアクセスが困難であった。
種類が異なる第1および第2の対象物をそれぞれ挟持する第1および第2の挟持部を備え、
第1および第2の挟持部は、開閉駆動される共通のフレームに設けられ、
第1の挟持部は、前記フレームの閉動作により第1の対象物を挟むように動作し、第2の挟持部も、前記フレームの閉動作により第2の対象物を挟むように動作する、ことを特徴とするロボットハンドが提供される。
しかも、第1および第2の挟持部は、開閉駆動される共通のフレームに設けられ、第1の挟持部は、前記フレームの閉動作により第1の対象物を挟むように動作し、第2の挟持部も、前記フレームの閉動作により第2の対象物を挟むように動作するので、共通のフレームを閉動作させることで、複数種類の対象物を把持・挟持できる。即ち、1つのアクチュエータで共通のフレームを開閉することで複数種類の対象物を挟持することができる。従って、単純な構造で、しかも重量の増加を招くことなく、複数種類の対象物を挟持することができる。
一方、障害物が第2の対象物の上方に存在しない場合、第2の挟持部を鉛直姿勢にして、第2の対象物を第2の挟持部で挟持できる。
前記ロボットハンドは、搬送ロボットに取り付けられており、
前記搬送ロボットの動作により、前記フレームから見て同じ方向にロボットハンドを移動させることで、第1の対象物を挟持できる位置へ第1の挟持部を水平移動させ、第2の対象物を挟持できる位置へ第2の挟持部を鉛直移動させ、
(A)第1の挟持部を水平姿勢にした状態で、前記水平移動を行い、次いで前記フレームの閉動作により第1の挟持部で第1の対象物を挟持し、
(B)第2の挟持部を鉛直姿勢にした状態で、前記鉛直移動を行い、次いで前記フレームの閉動作により第2の挟持部で第2の対象物を挟持する、ことを特徴とする対象物の把持方法が提供される。
例えば、ロボットハンドが、搬送装置の伸縮アームとして機能するシリンダ装置のピストン先端に取り付けられている場合に、このシリンダ装置の直線的な伸長動作により前記水平移動と前記鉛直移動とを行うことができる。従って、対象物2、3へのアクセス制御がシリンダ装置の伸長動作の制御だけとなるので、制御が簡単になる。
第2の挟持部は、第2の対象物を挟んで把持する1対の開閉部からなり、
前記共通のフレームは開閉駆動される1対の開閉フレーム部からなり、
第1の挟持部の前記1対の開閉部の一方と、第2の挟持部の前記1対の開閉部の一方とは、前記1対の開閉フレーム部の一方に設けられ、第1の挟持部の前記1対の開閉部の他方と、第2の挟持部の前記1対の開閉部の他方とは、前記1対の開閉フレーム部の他方に設けられる。
ロボットハンド10は、第1の挟持部5、第2の挟持部7、フレーム9、および、単一のアクチュエータ(図示せず)を備える。
第1の挟持部5は、第1の対象物2を挟持する。第1の挟持部5は、第1の対象物2を挟んで把持する1対の開閉部5a,5bからなる。同様に、第2の挟持部7は、第2の対象物3を挟持する。第2の挟持部7は、第2の対象物3を挟んで把持する1対の開閉部7a,7bからなる。
本実施形態では、第1の挟持部5は、水平姿勢(図1の姿勢)で第1の対象物2を把持するように構成され、第2の挟持部7は、鉛直姿勢(図2の姿勢)で第1の対象物2を把持するように構成されている。なお、第1の挟持部5が水平姿勢であるとは、第1の挟持部5が水平方向を向いていることをいい、第2の挟持部7が鉛直姿勢であるとは、第2の挟持部7が鉛直下方を向いていることをいう。
また、第1の挟持部5は、フレーム9に対し第1方向(図1において図の左右方向)を向くようにフレーム9に取り付けられ、第2の挟持部7は、フレーム9に対し第1方向と直交する第2方向(図1において紙面と直交する方向)を向くようにフレーム9に取り付けられている。なお、第1の挟持部5が第1方向を向くとは、第1の挟持部5がフレーム9から第1方向に延びていることをいい、第2の挟持部7が第2方向を向くとは、第2の挟持部7がフレーム9から第2方向に延びていることをいう。
共通のフレーム9は開閉駆動される1対の開閉フレーム部9a、9bからなる。1対の開閉フレーム部9a、9bの一方には、第1の挟持部5の1対の開閉部5a,5bの一方と、第2の挟持部7の1対の開閉部7a,7bの一方とが固定される。1対の開閉フレーム部9a、9bの他方には、第1の挟持部5の1対の開閉部5a,5bの他方と、第2の挟持部7の1対の開閉部7a,7bの他方とが固定される。
1対の開閉フレーム部9a、9bは、開閉動作をするために、例えば、搬送ロボットの取付部4に設けられたガイドレール(図示せず)に沿って往復移動自在となっている。また、開閉フレーム部9a、9bは、往復移動自在に搬送ロボットの取付部4に設けられた支持部に支持されている。この支持部は、前記ガイドレールであってよい。
また、アクチュエータが、電動サーボモータである場合には、例えば、サーボモータにより回転駆動されるピニオンと、このピニオンを間に挟んで該ピニオンに噛み合う1対のラックと、が設けられ、1対のラックの一方が1対の開閉フレーム部9a、9bの一方に固定され、1対のラックの他方が1対の開閉フレーム部9a、9bの他方に固定され、これにより、サーボモータの回転により1対の開閉フレーム9が開閉される。
なお、1対の開閉フレーム部9a、9bの一方のみが往復運動させられるようにしてもよい。
このような力センサを設けることで、各対象物2、3が各挟持部5、7から落下してしまったことを検知できる。また、フレーム9を閉じる時に、力センサにより検知された力に基づいて、制御装置(図示せず)が前記アクチュエータを制御することでフレーム9の移動を停止させてよい。これにより、各対象物2、3に適切な値の挟持力が作用している状態とすることができる。
まず、ステップS1において、前記搬送ロボットの動作により、第1の挟持部5を水平姿勢にするとともに、第1の挟持部5の高さを、取出位置にある第1の対象物2を第1の挟持部5が挟持する時の高さと同じにする。
ステップS2において、前記搬送ロボットの動作により、ロボットハンド10を第1の挟持部5と共に水平移動させる。即ち、図1において、図1の紙面の裏から紙面の表へ向かう水平方向に、ロボットハンド10を、水平姿勢の第1の挟持部5と共に水平移動させる。この水平移動により、第1の挟持部5を第1の対象物2を挟持できる位置へ到達させる(図1の状態)。従って、第1の対象物2の上方に障害物があっても、障害物に干渉しないように、第1の対象物2の位置まで第1の挟持部5を到達させることができる。この障害物は、例えば、前記取出位置にある第1の対象物2のネジを締めるネジ締め装置である。
次いで、ステップS3において、フレーム9を閉じることで、図1の状態から図3の状態にして、第1の対象物2を第1の挟持部5で挟持する。
その後は、ステップS4において、前記搬送ロボットの動作により、第1の対象物2を所定の位置まで搬送する。例えば、ステップS2の前記水平方向と逆方向にロボットハンド10を移動させて、第1の対象物2を所定の位置まで搬送してよい。なお、第1の対象物2の一部(図1の破線部)が支持具6に上方から差し込まれている場合には、ロボットハンド10を少しだけ上昇させることで、第1の対象物2を支持具6から引き抜き、次いで、ステップS2の前記水平方向と逆方向にロボットハンド10を移動させて、第1の対象物2を所定の位置まで搬送してよい。
まず、ステップS11において、前記搬送ロボットの動作により、第2の挟持部7を鉛直姿勢にするとともに、第2の挟持部7を、取出位置にある第2の対象物3の上方に位置させる(図2の状態)。なお、第2の対象物3の上方には、障害物が上方に存在しない。また、第2の対象物3の前記取出位置は、第1の対象物2の前記取出位置と異なる。
ステップS12において、前記搬送ロボットの動作により、ロボットハンド10を第2の挟持部7と共に鉛直移動(下降)させる。即ち、図2において、図2の上側から下側へ向かう鉛直方向に、ロボットハンド10を、鉛直姿勢の第2の挟持部7と共に鉛直移動させる。この鉛直移動により、第2の挟持部7を第2の対象物3を挟持できる位置へ到達させる(図4(A)の状態)。
次いで、ステップS13において、フレーム9を閉じることで、図4(A)の状態から図4(B)の状態にして、第2の対象物3を第2の挟持部7で挟持する。
その後は、ステップS14において、前記搬送ロボットの動作により、第2の対象物3を所定の位置まで搬送する。例えば、ステップS12の前記鉛直方向と逆方向にロボットハンド10を移動(上昇)させて、第2の対象物3を所定の位置まで搬送してよい。
しかも、第1および第2の挟持部5,7は、開閉駆動される共通のフレーム9に設けられ、第1の挟持部5は、フレーム9の閉動作により第1の対象物2を挟むように動作し、第2の挟持部7も、フレーム9の閉動作により第2の対象物3を挟むように動作するので、共通のフレーム9を閉動作させることで、複数種類の対象物2,3を把持・挟持できる。即ち、1つのアクチュエータで共通のフレーム9を開閉することで複数種類の対象物2,3を挟持することができる。従って、単純な構造で、しかも重量の増加を招くことなく、複数種類の対象物2,3を挟持することができる。
例えば、搬送ロボットのアームとして設けられたシリンダ装置の直線的な伸長動作により対象物2、3へのアクセスを行う場合には、同じ前記伸長動作により、前記水平移動と前記鉛直移動とを行うことができる。即ち、第1の対象物2への前記水平移動(アクセス)は、搬送ロボットの動作により水平姿勢にされた前記シリンダ装置を伸長させることで行われ、第2の対象物3への前記鉛直移動(アクセス)は、搬送ロボットの動作により鉛直姿勢にされた前記シリンダ装置を伸長させることで行われる。従って、対象物2、3へのアクセス制御がシリンダ装置の同じ伸長動作の制御だけとなるので、制御が簡単になる。この場合、当該シリンダ装置のピストンの先端に取付部4が固定されていてよい。
Claims (5)
- 取出位置にある対象物を挟持して別の位置まで搬送する搬送ロボットのロボットハンドであって、
種類が異なる第1および第2の対象物をそれぞれ挟持する第1および第2の挟持部を備え、
第1および第2の挟持部は、開閉駆動される共通のフレームに設けられ、
第1の挟持部は、前記フレームの閉動作により第1の対象物を挟むように動作し、第2の挟持部も、前記フレームの閉動作により第2の対象物を挟むように動作する、ことを特徴とするロボットハンド。 - 第1の挟持部は、水平姿勢で第1の対象物を把持するように構成され、第2の挟持部は、鉛直姿勢で第2の対象物を把持するように構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のロボットハンド。
- 第1の挟持部は、前記フレームに対し第1方向を向くように前記フレームに取り付けられ、第2の挟持部は、前記フレームに対し第1方向と直交する第2方向を向くように前記フレームに取り付けられている、ことを特徴とする請求項2に記載のロボットハンド。
- 第1の挟持部は、第1の対象物を挟んで把持する1対の開閉部からなり、
第2の挟持部は、第2の対象物を挟んで把持する1対の開閉部からなり、
前記共通のフレームは開閉駆動される1対の開閉フレーム部からなり、
第1の挟持部の前記1対の開閉部の一方と、第2の挟持部の前記1対の開閉部の一方とは、前記1対の開閉フレーム部の一方に設けられ、第1の挟持部の前記1対の開閉部の他方と、第2の挟持部の前記1対の開閉部の他方とは、前記1対の開閉フレーム部の他方に設けられる、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のロボットハンド。 - 請求項3に記載のロボットハンドを用いて対象物を把持する対象物の把持方法であって、
前記ロボットハンドは、搬送ロボットに取り付けられており、
前記搬送ロボットの動作により、前記フレームから見て同じ方向にロボットハンドを移動させることで、第1の対象物を挟持できる位置へ第1の挟持部を水平移動させ、第2の対象物を挟持できる位置へ第2の挟持部を鉛直移動させ、
(A)第1の挟持部を水平姿勢にした状態で、前記水平移動を行い、次いで前記フレームの閉動作により第1の挟持部で第1の対象物を挟持し、
(B)第2の挟持部を鉛直姿勢にした状態で、前記鉛直移動を行い、次いで前記フレームの閉動作により第2の挟持部で第2の対象物を挟持する、ことを特徴とする対象物の把持方法。
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JP2008183448A JP2010023120A (ja) | 2008-07-15 | 2008-07-15 | ロボットハンドとこれを用いた対象物の把持方法 |
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